JP4010988B2 - 電圧切換制御方法及び電圧切換制御装置 - Google Patents

電圧切換制御方法及び電圧切換制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷時タップ切換器を有する電力用変圧器等の静止誘導機器に関するものであって、特に、静止誘導機器の並列運転時において、安全に電圧切換動作を行うことのできる電圧切換制御方法及び電圧切換制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、送配電系統においては負荷が変動して電圧変化が起きる。そこで、従来より送配電系統の静止誘導機器には系統の電圧を一定に保つために負荷時タップ切換器が設けられている。この負荷時タップ切換器は、静止誘導機器の負荷電流やタップ間の橋絡電流を開閉する切換開閉器と、静止誘導機器のタップ巻線から引き出されたタップを無負荷状態で選択するタップ選択器とから構成されている。このような負荷時タップ切換器を複数並列に設けられた静止誘導機器の各々に設けて構成されたものとして、以下のような技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−93751号公報
【0004】
ところで、このような負荷時タップ切換器の設けられた複数の静止誘導機器を並列運転する場合には、電圧切換のタイミングがずれることによって、図7に示すように、静止誘導機器の接続された並列回路に循環電流Icが流れてしまうため、電圧切換は並列運転するすべての機器間で同時に行なうこととしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように複数機器間の電圧切換を同時に行おうとしても、実際には負荷時タップ切換器の電動操作機構間の歯車やカップリング等の連結部の遊びなどによって、切換のタイミングにわずかながら時間差が生じてしまっていた。そして、この時間差があるが故に過渡的な電流がタップ切換器に流れている状態で切換動作が始まることとなっていため、電圧切換をうまく行うことができなかった。
【0006】
すなわち、並列運転される複数の静止誘導機器の電圧同時切換時に生じるわずかな時間差によって並列回路には循環電流Icが流れ、タップ切換器には過渡的に直流電流が重畳された状態の電流が流れる。このとき系統の負荷と循環電流Icの大きさによっては、過渡電流が10サイクル(数10ms)以上も零点まで下がらずに流れるという現象が確認されている。タップ切換器において切換動作を行なうには、負荷時においても流れている電流が零点を迎えることが必要であり、10サイクル以上も零点に落ちない電流が流れている状態では、切換動作時に切換スイッチの故障やタップ間短絡につながる可能性があった。
【0007】
具体的には、図7に示すように、2台の変圧器の並列運転時において変圧器3A、3Bが先に昇圧タップ切換を行なった場合には、並列の回路に循環電流Icが流れている状態となる。また、系統には負荷電流2×ILが流れているため、結果としてそれぞれの変圧器には負荷電流ILに循環電流Icを付加した電流が流れていることとなる。
【0008】
そして、図8に示すように、負荷電流ILと循環電流Icの大きさの比率や変圧器3A、3Bのタップ切換時の電流の位相によっては、変圧器3A、3Bに過渡的な直流電流が流れる。この直流電流は並列回路の時定数に従って減少するが、その値が十分小さくなる前に変圧器3A、3Bのタップ切換が始まってしまうと、タップ切換器の切換スイッチで直流電流が消弧できずLTCの故障および変圧器のタップ間短絡等の事故につながる可能性があった。
【0009】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、負荷時タップ切換器を有する静止誘導機器の並列運転時において、電圧切換動作を安全に行うことのできる電圧切換制御方法及び電圧切換制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の電圧切換制御方法は、複数並列に設けられ、それぞれ負荷時タップ切換器とこの切換器の動作を制御するタップ切換制御部とを有する静止誘導機器において、前記タップ切換制御部の制御によって前記負荷時タップ切換器が電圧切換を行う電圧切換制御方法であって、前記複数の静止誘導機器のうち一の機器の負荷時タップ切換器のタップ切換を行い、前記負荷時タップ切換器が接続された並列回路に流れる電流値が前記負荷時タップ切換器で消弧可能な程度に減衰した後に、次の一の機器のタップ切換を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の方法の発明を電圧切換制御装置として捉えたものであって、複数並列に設けられ、それぞれ負荷時タップ切換器とこの切換器の動作を制御するタップ切換制御部とを備えた静止誘導機器において、前記タップ切換制御部の制御によって前記負荷時タップ切換器が電圧切換を行う電圧切換制御装置であって、前記タップ切換制御部は、前記静止誘導機器が接続されている並列回路に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の静止誘導機器のうち一の機器の負荷時タップ切換器に対して電圧切換信号を送信すると共に、前記電流検出部によって検出された他の機器が接続された並列回路に流れる負荷電流が前記負荷時タップ切換器で消弧可能な程度に減衰した後に次の一の機器に電圧切換信号を送信する信号送信部とを備え、前記負荷時タップ切換器は、前記電圧切換信号を受信して電圧切換を行うことを特徴とする。
【0012】
以上のような請求項1及び請求項3記載の発明では、タップ切換制御部の制御によって、並列回路に流れる過渡な直流電流を検出し、複数並列に設けられた静止誘導機器のタップ切換器を同時ではなく、ある一定の時間、すなわち検出した電流値がタップ切換器によって消弧可能な程度に十分に減衰した後に切換動作を行うことによって、タップ切換器の健全な切換動作が可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各静止誘導機器の電圧切換を行なう間隔を、前記静止誘導機器の接続された並列回路に流れる循環電流の大きさ、負荷電流との位相差及び過渡電流の時定数と、前記負荷時タップ切換器に設けられた切換スイッチの消弧能力とから求めることを特徴とする。
【0014】
以上のような請求項2記載の発明では、請求項1記載の電圧切換制御方法において、各負荷時タップ切換器の切換時間間隔を、静止誘導機器の電圧切換のステップ電圧、抵抗、インダクタンスから機器を流れる過渡電流の大きさ・時定数を求め、それらの数値と負荷時タップ切換器の直流電流の消弧能力から、電流値がタップ切換器によって消弧可能な程度に十分に減衰する時間間隔を導出することができるようになる。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記タップ切換制御部には、前記電流検出部によって検出される電流値を表示する表示部と、この表示される電流値に基づいて前記信号送信部を操作する制御盤とを備えることを特徴とする。
【0016】
以上のような請求項4記載の発明では、複数並列して設けられた静止誘導機器の接続された並列回路を流れる電流を表示手段を介してリアルタイムで表示することによって、過渡電流の監視を行うことができるようになる。さらに、この表示から過渡電流の重畳が十分小さくなったことを確認した上で、制御盤を介して信号送信部に対して電圧切換のための信号を送ることができるため、複数の静止誘導機器の電圧切換をタイミングよく行うことができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して具体的に説明する。
【0018】
〔1.第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態の構成を示すブロック図であり、図2は変圧器の接続された並列回路を流れる電流の時間変化波形を示すグラフである。本発明の電圧切換制御方法は、同図に示す電圧切換制御装置Dによって実現されるものである。この電圧切換制御装置Dは、概略的には、送配電系統の負荷2の変動に対応した電圧変化量をタップ切換制御装置4で検出し、これに基づいて系統電源1から送られてくる電圧の昇圧が必要と判断すると負荷時タップ切換器31A、31B(単にタップ切換器ともいう。)を有する変圧器3A、3Bに対して、電圧切換指令を送るように構成されている。
【0019】
さらに具体的には、電圧切換制御装置Dは、並列回路に各々設けられた負荷時タップ切換器31A、31Bを備えた変圧器3A、3Bと、この各変圧器3A、3Bに接続され、変圧器3A、3Bに設けられた負荷時タップ切換器31A、31Bの電圧切換を制御するタップ切換制御装置4とからなる。また、このタップ切換制御装置4は、変圧器3A、3Bに設けられた負荷時タップ切換器31A、31Bに電圧切換の信号を送信する信号送信部43と変圧器3A、3Bの接続された並列回路の電流値を電流測定用デバイス44を介して測定する電流検出部42と、この電流検出部42の検出結果に基づいて信号送信部43を制御する制御部41とを備えている。
【0020】
ここで、既に従来技術として説明した通り、図1において、変圧器3Aのみが先に昇圧タップ切換を行なった場合、並列の回路には循環電流Icが流れることとなり、系統には負荷電流2×ILが流れているから、変圧器3Bには負荷電流ILに循環電流Icが付加された電流が流れることとなる。
【0021】
したがって、負荷電流ILと循環電流Icの大きさの比率や変圧器3Aのタップ切換時の電流の位相によっては、変圧器3Bに過渡的な直流電流が流れる。この直流電流は、図2のグラフに示すように、並列回路の時定数に従って減少するが、その値が十分小さくなる前に変圧器3Bのタップ切換を行うと、タップ切換器31Bの切換スイッチで直流電流が消弧できず、タップ切換制御装置4の故障や変圧器のタップ間短絡等の事故につながることとなる。
【0022】
そこで、本発明第1の実施形態では、タップ切換制御装置4の作用によって、このような過渡的に発生する直流電流がタップ切換器31Bの切換スイッチで消弧しうる値以下まで減衰するまでのあいだ変圧器3Bの電圧切換を待機させ、この一定期間、すなわち、図2に示すTc期間経過後にタップ切換動作を行なうように構成している。
【0023】
次に、上述したタップ切換器31A、31Bの切換スイッチにおいて過渡的に発生する直流電流を十分に消弧しうる値以下まで減衰する時間間隔について、その算出方法について説明する。なお、本実施形態においてこれらの処理は、上述の制御部41で行われるものである。
【0024】
本実施形態の電圧切換制御装置において、複数の変圧器3A、3Bの電圧切換を行う時の時間間隔Tcは、循環電流Icの大きさ、負荷電流ILとの位相差、および過渡電流の時定数T、負荷時タップ切換器31の切換スイッチの直流消弧能力によって決まるものである。この過渡電流の時定数Tは、変圧器3A、3Bのタップのステップ電圧と並列回路の回路定数によって求めることができる。
【0025】
上記のような処理を図3の2台の変圧器の並列運転時の等価回路を用いて、具体的に説明する。通常、並列運転の回路定数は、負荷電流の均等な分担のため、ほぼ同一である。また、負荷は条件が最も厳しくなる誘導性負荷とした。回路の抵抗をR、インダクタンスをL、変圧器3Aの1ステップ分のタップ電圧をvTとすると、並列回路を流れる循環電流Icは次の式で表すことができる。なお、並列回路において通常はR<wLとなるので、この電流も電源電圧にたいして90°の遅れの位相をもつ電流となる。
【数1】
Figure 0004010988
【0026】
また、並列回路の時定数Tは以下のように表すことができる。
【数2】
Figure 0004010988
【0027】
変圧器3Bに流れる過渡電流がもっとも厳しくなる条件は、負荷電流ILと循環電流Icの大きさが等しく、負荷電流ILの位相が90°もしくは270°で最大となるときに、変圧器3Aのタップ切換が行なわれる場合である。このとき変圧器3Bを流れる電流は図4のようになり過渡電流はILのピーク値から時定数Tによって減衰する波形となる。
【0028】
変圧器3Aの電圧切換から変圧器3Bのタップ切換までの時間Tcは、この条件下において、変圧器を流れる過渡的な直流電流が負荷時タップ切換器31の切換スイッチの直流消弧能力以下になるまでの期間となる。
【0029】
以上のような構成からなる本実施形態の電圧制御切換方法は、次のように作用する。すなわち、送配電系統の負荷2の変動に対応した電圧変化量を電流測定用デバイス44を介して電流検出部42が検出し、これに基づいて制御部41が、変圧器3A、3Bの昇圧が必要と判断すると、制御部41が信号送信部43を制御して、負荷時タップ切換器31A、31Bへ電圧切換の信号を送信する。
【0030】
この際、制御部41は、まず、変圧器3Aの電圧のみを切り換えるよう制御し、これを切り換えた後、電流検出部42から送られてくる循環電流Icの大きさ、負荷電流ILとの位相差と、過渡電流の時定数Tおよび負荷時タップ切換器31Bの切換スイッチの直流消弧能力に基づいて、変圧器3Aの電圧切換後、変圧器3Bに過渡的に流れる直流電流が、負荷時タップ切換器31Bの切換スイッチによって消弧可能な程に減衰する時間間隔Tcを求める。そして、この求められた時間間隔Tc経過後、制御部41は、信号送信部43を制御して、負荷時タップ切換器31Bの電圧切換を行う。
【0031】
以上のように作用する本実施形態では、次のような効果を奏する。すなわち、制御部41の制御によって、電流検出部42を介して並列回路に流れる過渡な直流電流を検出し、変圧器3A、3Bの負荷時タップ切換器31A、31Bを同時ではなく、検出した電流値がタップ切換器31A、31Bの切換スイッチによって消弧可能な程度に十分に減衰する時間間隔Tc経過後に切換動作を行うことによって、負荷時タップ切換器31A、31Bの健全な切換動作を行うことができるようになる。
【0032】
また、上記負荷時タップ切換器31A、31Bの切換時間間隔Tcを、変圧器の接続された並列回路に流れる循環電流Icの大きさと、負荷電流ILとの位相差と、過渡電流の時定数Tと、負荷時タップ切換器31A、31Bに設けられた切換スイッチの消弧能力から求めるため、電流値がタップ切換器によって消弧可能な程度に十分に減衰する時間間隔を正確に導出することができるようになる。
【0033】
〔2.第2の実施形態〕
本発明第2の実施形態は、第1実施形態における変圧器3が3台以上並列して設けられている場合について示すものである。なお、この第2の実施形態において第1の実施形態と異なるのは、各変圧器の電圧切換を行う時間間隔Tcの算出方法であり、電圧切換制御装置Dの構成や作用について上記第1の実施形態におけるものと同様な点は第1実施形態と同一の符号を用いる。
【0034】
図4は、本実施形態に係る電圧切換制御装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態における電圧切換制御方法としては、概略的には、n台の変圧器の並列運転時において、1台目の変圧器の電圧切換から過渡電流が切換スイッチによって消弧できる程度に減衰するまで2台目以降の電圧切換を待機させ、2台目の電圧切換を行なった後も過渡電流が十分減衰するまでは3台目以降の電圧切換を待機させる、というように1台目の変圧器の電圧切換からある一定時間間隔をおいて順々に電圧切換を行なっていくというというものである。
【0035】
本実施形態のように、変圧器3がn台並列に設けられている場合には、電圧切換を行なった変圧器群の並列回路と電圧切換を行なっていない変圧器群の並列回路を直列にして考えることで、各変圧器の循環電流Icを求める。このような装置の等価回路を図5のように表すと、1台目からn台目までの変圧器3が電圧切換を行なった後に、各変圧器に流れる循環電流Ic(1)〜Ic(N)は下記の式(3)、(4)から求めることができる。
【数3】
Figure 0004010988
【数4】
Figure 0004010988
【0036】
また、並列回路の時定数Tは、上記第1の実施形態における式(2)で求める。以上のような計算式から算出される数値を用いることによって、第1の実施形態における2台の変圧器3の並列運転時と同じような評価方法で、n台目の変圧器3の電圧切換からn+1台目の変圧器3の電圧切換までに必要な時間間隔Tcを導出することができる。
【0037】
したがって、変圧器がn台並列に設けられている場合であっても、本実施形態における電圧切換制御方法および電圧切換制御装置を用いれば、n台の変圧器3の負荷時タップ切換器31を同時ではなく、検出した電流値がタップ切換器31の切換スイッチによって消弧可能な程度に十分に減衰する時間間隔Tc経過後に順次切換動作を行うことによって、負荷時タップ切換器31の健全な切換動作を行うことができるようになる。
【0038】
〔3.他の実施形態〕
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のような実施形態も含む。すなわち、図6に示すように、2台で並列運転している変圧器3A、3Bのタップ巻線がある側に、並列回路を流れる電流をモニタリングできる表示装置5を設ける。変圧器3A、3Bで電圧切換を行なうと並列回路に循環電流Icが流れる。この時、変圧器3A、3Bのタップ巻線を流れる電流は負荷電流IL、循環電流Icの和、差となり、その過渡電流は表示装置5にリアルタイムで表示される。
【0039】
また、同時にこの電流信号はタップ切換を制御しているタップ切換制御装置4もしくはこの制御部41を外部から監視、コントロールする制御盤6に出力され、変圧器3A、3Bに流れている過渡的な直流電流が負荷時タップ切換器31A、31Bの切換スイッチで消弧しうるほど減衰したとき、タップ切換制御装置4もしくは制御盤6から変圧器3A、3Bにタップ切換の信号を送り、変圧器3A、3Bの電圧切換を行うことができる。なお、変圧器3が3台以上の複数台で並列運転する場合であっても同様の構成とする。
【0040】
以上のような実施形態によれば、それぞれのタップ巻線の電圧切換時の過渡電流を表示装置5を用いて監視し、制御盤6を通じてタップ切換器31A、31Bの電圧切換を操作することができるので、最適なタイミングで複数の変圧器の電圧切換を行うことができるようになる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、負荷時タップ切換器を有する静止誘導機器の並列運転時において、タップ切換動作時の機器間のわずかな動作時間の差異により生じる過渡的な直流電流によって切換スイッチでの電流消弧失敗によるタップ切換スイッチおよび変圧器のタップ巻線での事故を未然に防ぎ、電力系統の安全な運用を行なうことが可能な電圧切換制御方法及び電圧切換制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における電圧切換制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態における変圧器の接続された並列回路を流れる電流の時間変化波形を示すグラフ。
【図3】本発明の第1の実施形態における変圧器の並列運転時の等価回路図。
【図4】本発明の第2の実施形態における電圧切換制御装置の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第2の実施形態における変圧器の並列運転時の等価回路図。
【図6】本発明の他実施形態における電圧切換制御装置の構成を示すブロック図。
【図7】従来の負荷時タップ切換器を備えた静止誘導機器の構成を示すブロック図。
【図8】従来技術における静止誘導機器の接続された並列回路を流れる電流の時間変化波形を示すグラフ。
【符号の説明】
1…系統電源
2…負荷電流
3、3A、3B…変圧器
4…タップ切換制御装置
5…表示装置
6…制御盤
31、31A、31B…負荷時タップ切換器
41…制御部
42…電流検出部
43…信号送信部
44…電流測定用デバイス
D…電圧切換制御装置

Claims (4)

  1. 複数並列に設けられ、それぞれ負荷時タップ切換器とこの切換器の動作を制御するタップ切換制御部とを有する静止誘導機器において、前記タップ切換制御部の制御によって前記負荷時タップ切換器が電圧切換を行う電圧切換制御方法であって、
    前記複数の静止誘導機器のうち一の機器の負荷時タップ切換器のタップ切換を行い、前記負荷時タップ切換器が接続された並列回路に流れる電流値が前記負荷時タップ切換器で消弧可能な程度に減衰した後に、次の一の機器のタップ切換を行うことを特徴とする電圧切換制御方法。
  2. 前記各静止誘導機器の電圧切換を行なう間隔を、前記静止誘導機器の接続された並列回路に流れる循環電流の大きさ、負荷電流との位相差及び過渡電流の時定数と、前記負荷時タップ切換器に設けられた切換スイッチの消弧能力とから求めることを特徴とする請求項1に記載の電圧切換制御方法。
  3. 複数並列に設けられ、それぞれ負荷時タップ切換器とこの切換器の動作を制御するタップ切換制御部とを備えた静止誘導機器において、前記タップ切換制御部の制御によって前記負荷時タップ切換器が電圧切換を行う電圧切換制御装置であって、
    前記タップ切換制御部は、前記静止誘導機器が接続されている並列回路に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の静止誘導機器のうち一の機器の負荷時タップ切換器に対して電圧切換信号を送信すると共に、前記電流検出部によって検出された他の機器が接続された並列回路に流れる負荷電流が前記負荷時タップ切換器で消弧可能な程度に減衰した後に次の一の機器に電圧切換信号を送信する信号送信部とを備え、
    前記負荷時タップ切換器は、前記電圧切換信号を受信して電圧切換を行うことを特徴とする電圧切換制御装置。
  4. 前記タップ切換制御部には、前記電流検出部によって検出される電流値を表示する表示部と、この表示される電流値に基づいて前記信号送信部を操作する制御盤とを備えることを特徴とする請求項3に記載の電圧切換制御装置。
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