JP4010836B2 - 単一光子状態発生方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一光子状態発生方法及び装置、さらに詳細には、量子通信などに必要な、純度の高い単一光子状態の光を発生させる発光方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信の機密保持などの観点から暗号通信の確実性が大きな課題となっており、そのために盗聴されることのない量子通信、特に量子鍵配送の方法が脚光を浴びている。この量子通信では、光子1個ずつに情報を載せて通信することから、光子を1個ずつ発生する光子発生装置が必要となる。そこで、従来はレーザー光を単に極端に弱くした光を用いたり、パラメトリック増幅器で発生させた双子の光子と呼ばれる2個の光子の一方を取り出して使う方法が提案されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コヒーレント状態などの信号光には、一般に1光子状態、2光子状態、3光子状態などが同時に存在しており、コヒーレント状態ではそれぞれの光子状態の割合はポアソン分布にしたがっている。信号光の位相と励起光の位相をある関係に保ち、励起光強度を次第に強くしていくと、信号光の2光子状態の割合は減少し、あるところでなくなってしまうが、そのとき3光子状態や4光子状態がわずかに残っており、この残存する2光子状態、3光子、あるいは4光子状態は量子通信においては、傍受あるいは盗聴の可能性を与えてしまう。そこで安全な通信を可能にするために、1光子状態の存在確率と2光子、3光子・・・状態の存在確率の比をできるだけ高くし、高純度の1光子状態にすることが望まれている。
【0004】
そのために、従来は、コヒーレント光の強度を弱くして、1光子状態の割合を高くすることが行われている。しかし、このように弱いコヒーレント光状態では、1光子状態の出力光子数も低下してしまうために、受信者側では検出器による暗電流計数の誤差の方が多くなり、有効な情報が得られなくなり、また長距離の伝送に耐えられなくなるという問題がある。
【0005】
また、単一光子状態を生成する方法として、パラメトリック下方変換によって双子の光子を発生させ、その双子の光子の内の一つを検出器に回し、その検出を電流パルスにして、それと同時に発生する他方の光子を単一光子状態として用いる方法が提案されている。この方法の欠点は、電気回路が必要なために、繰り返しが数10MHz程度以上は困難なことであり、また、この方法の場合にもパラメトリック下方変換で2光子状態、4光子状態・・・などの多光子状態が発生するために、単一光子状態の出力強度を向上させることができない、という問題がある。
【0006】
さらに、半導体の中に量子ドットという微細な構造を作り、これに電圧を印加して電子と正孔を発生させ、量子ドット中の一組の電子と正孔から1個の光子を発生させる方法が最近公表された。しかし、この量子ドット法は、上記した方法とは、原理が異なるもので、単一光子の出力レートがどのくらいであるか、あるいは情報のビットの中からどれだけの割合の安全な秘密鍵を取り出すことができるかという秘密鍵生成率などはまだ明らかになっていない。
【0007】
従って、本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、コヒーレント光あるいは類似の光を用いて純度の高い単一光子状態の光を発生させることが可能な単一光子状態発生方法及び装置を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、
コヒーレントな信号光と該信号光の2倍の周波数をもつ励起光をパラメトリック増幅器に入射し、
前記パラメトリック増幅器が信号光を減衰させる減衰モードで動作するように、信号光と励起光の位相を調整し
前記パラメトリック増幅器によりコヒーレント状態の光をスクイーズして、コヒーレント状態の光に含まれる多光子状態の偶数個の光子を2倍の周波数の励起光と同じ光子に変換して取り除き、その際、多光子状態に対する単一光子状態の割合が増加するように、信号光と励起光の強度を選択して単一光子状態の光を発生させる構成を採用した。
【0009】
また、本発明では、
コヒーレントな信号光を発生する光源と、
前記信号光の2倍の周波数をもつ励起光を発生する高調波発生器と、
前記信号光と励起光が入射されるパラメトリック増幅器と、
信号光と励起光の位相を変化させる位相変化器と、
信号光と励起光の強度を変化させる光学素子とを有し、
前記パラメトリック増幅器が信号光を減衰させる減衰モードで動作するように、前記位相変化器を介して信号光と励起光の位相を調整し
前記パラメトリック増幅器によりコヒーレント状態の光をスクイーズして、コヒーレント状態の光に含まれる多光子状態の偶数個の光子を2倍の周波数の励起光と同じ光子に変換して取り除き、その際、多光子状態に対する単一光子状態の割合が増加するように、信号光と励起光の強度を選択して単一光子状態の光を発生させる構成も採用している。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、信号光の位相をθ、励起光の位相をφとして、信号光と励起光の位相は、2θ−φ=0の関係に設定され、また、単位の時間内に出力される光子数の平方根に対応した信号光の振幅をα、パラメトリック増幅器を励起する励起光の強度によって決まるスクイーズ・パラメーターをrとして、αの2乗がほぼrに等しくなるように、信号光と励起光の強度が選択される。
【0011】
本発明では、コヒーレントな信号光とその2倍周波数の励起光をパラメトリック増幅器に入射して、通常の増幅モードではなく、パワー的には減衰モードになるように、信号光と励起光の位相を調整して動作させる。このとき信号光に含まれる偶数個の光子は、2倍周波数の励起光と同じ光子に変換されて、信号光から取り除かれる。つまり、この場合パラメトリック増幅器は、従来の双子の光子を発生するパラメトリック下方変換器とはむしろ逆の過程として動作する。
【0012】
このように、本発明では、量子論的にコヒーレント状態の光がパラメトリック増幅器に入射され、これをスクイーズすることによって、コヒーレント状態に含まれる2光子状態、3光子状態などから偶数個の光子が2倍周波数の光に変換されて取り除かれ、その結果、含まれる1光子状態(単一光子状態)の割合が高くなり、2光子状態、3光子状態などの多光子状態の割合が減衰する。これによって、盗聴から完全に保護された量子情報通信、暗号鍵配布や、その他の各種量子光学効果の実現のために必要な単一光子状態を、高純度でかつ高いレートで発生させることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1は、スクイーズしたコヒーレント状態光により単一光子状態を発生する装置の構成を示したもので、符号10で示すものは、コヒーレントな光あるいはそれに類似する光(以下信号光)を発生するレーザー光源である。このレーザー光源としては、例えば、長距離(50kmまで)の通信あるいは鍵配送を目的とする場合には、光ファイバー中で減衰の少ない、1.3μmで発振するインジュウム・ガリウム・砒素・リン系(InGaAsP)の半導体レーザーが使用され、短距離の通信の場合には、可視に近い0.8μmで発振するアルミニウム・ガリウム・砒素(AlGaAs)系の半導体レーザーが使用される。一方、実験室内での種々の量子光学効果の研究に用いる場合には、上記のAlGaAs系の半導体レーザーの他に、高強度のYAGレーザー(1.06μm)、チタン(Ti)サファイア・レーザー(0.8μm)が使用される。
【0015】
このレーザー光源10は、ナノ秒程度の間隔で(周波数ωで)パルスを次々と発生し、その大部分はビームスプリッターB1(約98%透過)を通過してレンズL1を介して2次高調波発生器11に入射され、その周波数が2ωとされる。高調波発生器11には擬似位相整合型非線型デバイス、または導波路型非線型デバイスが用いられ、その材料にLiNbO3ないしはTypeIのKTP結晶が用いられる。
【0016】
高調波発生器11からの光は、レンズL2を通過してフィルターF2で強度が調節され、ミラーM1、ビームスプリッターB2(2ωに対する反射率95%)で反射してその大部分がレンズL3を介してパラメトリック増幅器13に励起光として入射される。
【0017】
一方、ビームスプリッターB1で反射したレーザー光源10からの光は、ミラーM2で反射された後、フィルターF1で強度が調整され、さらに複屈折フィルターからなる位相変化器12でその結晶軸方向を回転させることによって位相が調整される。この位相変化により、信号光の位相θと励起光の位相φは、例えば、2θ−φ=0の関係にされる。この場合、位相変化により偏光状態が変化するので、それを補償するために偏光子Pが配置される。偏光子Pを通過した光は、ビームスプリッターB2(透過率90%)、レンズL3を通過して、パラメトリック増幅器13に信号光として入射される。パラメトリック増幅は、高調波発生の逆過程であるので、パラメトリック増幅器13には、高調波発生器11と同じく擬似位相整合型非線型デバイス、または導波路型非線型デバイスが用いられ、材料も高調波発生器11と同じ材料が用いられる。
【0018】
パラメトリック増幅器13からの出力光は、レンズL4、虹彩絞りAを介してハーモニック・ビームスプリッターB3に入射し、2ωの光が取り除かれる。また、ビームスプリッターB3を通過したωの光は、干渉フィルターIFを通して蛍光成分が取り除かれ、単一光子の出力光となる。この場合、パラメトリック増幅器13は、パラメトリック下方変換器の逆過程として動作し、信号光の偶数個の光子は、パラメトリック増幅器13により2倍の周波数2ωの励起光と同じ光子に変換されて、信号光から取り除かれる。
【0019】
本発明では、上記の構成において、励起光と信号光の位相と強度をそれぞれ所定の値に選択することにより、1光子状態の存在確率と2光子、3光子・・・状態の存在確率の比をできるだけ高くするようにして、純度の高い単一光子状態の光を発生させるようにしている。
【0020】
信号光の位相θと励起光の位相φは、上述したように、例えば2θ−φ=0の関係に保たれる。また、信号光の強度と励起光の強度は、それぞれフィルターF1、F2を調節することにより変化させる。このために、例えば種々の減衰率を有するフィルターを取り付けたターレット式の円盤が光軸に取り付けられ、そのいずれかのフィルターを選ぶことによりに信号光の強度と励起光の強度が所定の値に選択される。
【0021】
励起光の強度を変化させると、パラメトリック増幅器13により、コヒーレント状態はスクイーズした状態になる(以下これをスクイーズド・コヒーレント状態という)。このスクイーズド・コヒーレント状態は、量子力学的に次式のように、ゼロ光子状態、1光子状態などの和で表される。
【0022】
【数1】
Figure 0004010836
ここで、p0,p1などは、パラメトリック増幅器13に入射するコヒーレント光(信号光)の振幅(強度)αと、スクイーズ・パラメーターrの関数である。このパラメーターrはパラメトリック増幅器13を励起する励起光の強度によって決まるものである。図2に示したように、光子の来ない状態の確率振幅p0はα=0では1であるが、αが大きくなると、光子1個が来る状態の確率振幅p1が現れ、αがさらに大きくなると、p1の他にp2も次第に大きくなる。ある単位の時間内に出力される光子数はα2で表わされ、したがって、光強度はα2に比例する。これが、スクイーズしない場合のコヒーレント状態である。ところが、スクイーズさせる場合、そのパラメーターrをゼロから増大させていくと、p2、p3の中の偶数個の光子が励起光の光子に変換される。すなわち、スクイーズさせることによりコヒーレント状態に含まれる2光子状態、3光子状態など多光子状態から偶数個の光子が2倍周波数2ωの光に変換され、これがビームスプリッターB3により取り除かれるので、p0,p1などの比が変化し、その結果として、p1と、p1+p2+p3・・・の比が顕著に大きくなる。その比を
【0023】
【数2】
Figure 0004010836
と表して、αとrを変化させて、Pの値を求めると、αとrが所定の値で、Pが大きくなる範囲が現れることがわかる。例えば、図3に示したように、α=0.141、r=0.02になるように(αの2乗がほぼrに等しい)、信号光と励起光の強度を選択すると、Pの値が大きくなり、単一光子状態の存在確率を高くすることができる。
【0024】
これに対して、スクイーズさせない場合には(r=0)、Pを大きくしようとすると、図3の手前の特性で明らかなように、αを小さくしなければならず、出力光子数が減ってしまう。
【0025】
暗号鍵配送用の光源としての特性を評価するためには、上述した単一光子状態の割合の他に、伝送と検出器の能力も加えた評価をしなければならない。例えば、送信者が図1の装置から出力される単一光子状態に情報を載せて、光ファイバーを通して伝送し、受信者が暗電流のある検出器で受信し、さらに、盗聴者がいて、p2、p3、...の状態に含まれる複数個の光子のうちの1個を捕って検出する場合を考える。このとき、光源が満たすべき必要条件は、盗聴者に有効な情報を与えず、かつ受信者に有効な情報を伝送するために、p1が、暗電流光子の計数とp2、p3・・・の和より大きくなければならない。すなわち、この比をRとすると、
【0026】
【数3】
Figure 0004010836
でなければならない。ただし,dは暗電流光子の計数、ηは光ファイバーの透過率と受信者の検出率の積である。レーザーの波長が1.3μmの場合、伝送距離をD=43km、検出確率を5x10のマイナス6乗とすると、η=0.00077となる。このとき、αとrを変化させてRと求めてみると、図4に示したように、Rは、α=0.14及びr=0.02のところに頂点があり、そこでR=1となる。Dが43kmより大きくなると、R<1となって、安全な伝送はできなくなり、43kmより小さければ、R>1となって、十分に安全な伝送ができる。つまり、レーザーの波長が1.3μmの場合、安全な暗号鍵の配送の最大の距離は約43kmということになり、信号光と励起光の強度は、αの2乗がほぼrに等しくなるように選択されたときに、良好な単一光子特性が得られることになる。
【0027】
この点、従来の弱いコヒーレント状態の光は,r=0の場合に相当し、この場合、図4に示したように、α=0.14で得られるRの最大値は0.2で1よりずっと小さい。このαは、図3に示されたようにp1が小さいことを意味し、暗電流dが相対的に大きくなることから信頼性のある送信が不可能になってしまう。
【0028】
また、光源の特性を表すのに、上述したように、単一光子状態の割合を評価したり([数2])、あるいは伝送特性を評価する([数3])他に、検出した情報のビットの中からどれだけの割合の安全な秘密鍵を取り出すことができるかを表す、秘密鍵生成率Gを用いることができる。これはシャノンの鍵訂正の理論と、前項の1光子状態に対する多光子状態の比の考えとを合わせて得られる式である。このGを波長1.3μmの場合にスクイーズド・コヒーレント状態光と弱いコヒーレント光で比較すると、図4のようになる。前者は後者より生成率は約6倍大きい。また,生成率の大きな範囲は前者では約30kmまで伸びているのに対し、後者では約13kmまでしか伸びていない。
【0029】
以上の点を総合して、スクイーズド・コヒーレント状態光を用い、信号光の振幅をαで、また励起光の振幅をスクイーズ・パラメーターrで表して、αの2乗がほぼrに等しい関係を選ぶ。このとき、P、Rの最適値が得られる。例えば、励起光が0.01Wのとき、信号光は10のマイナス10乗Wとなる。
【0030】
なお、上述した実施形態において、小型化するために各素子を光ファイバーで結ぶこともできる。また、2次高調波発生器11とパラメトリック増幅器13を直列にして、その間に波長板や偏光子を挿入して、光強度と位相を調整することもできる。
【0031】
必要な光強度については、擬似位相整合結晶の場合の励起光強度は、最大約10mW、TypeIの結晶の場合には最大約200mWでよい。また、信号光は、最大1秒間に約10の10乗個の光子(10のマイナス9乗W)の光でよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ではパラメトリック増幅器への励起光と信号光の位相を、後者が減衰するように調整し、かつ1光子状態と多光子状態の確率の比を最大にすることによって、盗聴の可能性をゼロにしつつ、1光子状態の出力強度を最大にして長距離の鍵配送あるいは通信を行うことができ、これによって、シャノンの理論と電子技術によって支えられた、現行のいわゆる古典的通信を超えた、画期的な量子通信が実現できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクイーズしたコヒーレント状態による単一光子状態発生装置の構成を示す構成図である。
【図2】コヒーレント状態において信号光の強度αを変化させたときの各光子状態の発生状態(確率振幅)を示した線図である。
【図3】信号光の振幅と、スクイーズ・パラメーターを変化させて単一光子状態の発生状態を示した線図である。
【図4】信号光の振幅と、スクイーズ・パラメーターを変化させて伝送特性の性能を示した線図である。
【図5】スクイーズしたコヒーレント状態と弱いコヒーレント状態での伝送距離に対する秘密鍵生成率の特性を示した線図である。
【符号の説明】
10 レーザー光源
11 高調波発生器
12 位相変化器
13 パラメトリック増幅器
B1、B2、B3 ビームスプリッター
M1、M2 ミラー
L1〜L4 レンズ
F1、F2 減衰フィルター
P 偏光子
A 虹彩絞り
IF 干渉フィルター

Claims (7)

  1. コヒーレントな信号光と該信号光の2倍の周波数をもつ励起光をパラメトリック増幅器に入射し、
    前記パラメトリック増幅器が信号光を減衰させる減衰モードで動作するように、信号光と励起光の位相を調整し
    前記パラメトリック増幅器によりコヒーレント状態の光をスクイーズして、コヒーレント状態の光に含まれる多光子状態の偶数個の光子を2倍の周波数の励起光と同じ光子に変換して取り除き、その際、多光子状態に対する単一光子状態の割合が増加するように、信号光と励起光の強度を選択して単一光子状態の光を発生させることを特徴とする単一光子状態発生方法。
  2. 信号光の位相をθ、励起光の位相をφとして、信号光と励起光の位相を2θ−φ=0の関係に設定し、単位の時間内に出力される光子数の平方根に対応した信号光の振幅をα、パラメトリック増幅器を励起する励起光の強度によって決まるスクイーズ・パラメーターをrとして、αの2乗がほぼrに等しくなるように、信号光と励起光の強度を選択することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. コヒーレントな信号光を発生する光源と、
    前記信号光の2倍の周波数をもつ励起光を発生する高調波発生器と、
    前記信号光と励起光が入射されるパラメトリック増幅器と、
    信号光と励起光の位相を変化させる位相変化器と、
    信号光と励起光の強度を変化させる光学素子とを有し、
    前記パラメトリック増幅器が信号光を減衰させる減衰モードで動作するように、前記位相変化器を介して信号光と励起光の位相を調整し
    前記パラメトリック増幅器によりコヒーレント状態の光をスクイーズして、コヒーレント状態の光に含まれる多光子状態の偶数個の光子を2倍の周波数の励起光と同じ光子に変換して取り除き、その際、多光子状態に対する単一光子状態の割合が増加するように、信号光と励起光の強度を選択して単一光子状態の光を発生させることを特徴とする単一光子状態発生装置。
  4. 信号光の位相をθ、励起光の位相をφとして、信号光と励起光の位相を2θ−φ=0の関係に設定し、単位の時間内に出力される光子数の平方根に対応した信号光の振幅をα、パラメトリック増幅器を励起する励起光の強度によって決まるスクイーズ・パラメーターをrとして、αの2乗がほぼrに等しくなるように、信号光と励起光の強度を選択することを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記光源が半導体レーザーであることを特徴とする請求項3又は4に記載の装置。
  6. 前記高調波発生器及びパラメトリック増幅器として、擬似位相整合型非線型デバイス、または導波路型非線型デバイスが用いられることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記擬似位相整合型非線型デバイス、または導波路型非線型デバイスの材料として、LiNbO3ないしはKTP結晶が用いられることを特徴とする請求項6に記載の装置。
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