JP2003065857A - 光サンプリング波形観測装置 - Google Patents

光サンプリング波形観測装置

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JP2003065857A
JP2003065857A JP2001258008A JP2001258008A JP2003065857A JP 2003065857 A JP2003065857 A JP 2003065857A JP 2001258008 A JP2001258008 A JP 2001258008A JP 2001258008 A JP2001258008 A JP 2001258008A JP 2003065857 A JP2003065857 A JP 2003065857A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプリングパルス光として、被測定信号光
に対してパルス幅の小さい光パルスのラマンシフト光を
用いることにより、超高速な被測定信号光の波形を高感
度、高時間分解能、高精度に測定することができる光サ
ンプリング波形観測装置を提供する。 【解決手段】 光サンプリング波形観測装置は、被測定
信号光P8よりパルス幅の狭い光パルスによって非線形
光学効果を用いて、この被測定信号光P8をサンプリン
グすることで光波形を観測する光サンプリング波形観測
装置において、前記被測定信号光P8の光サンプリング
を行うサンプリングパルス光P4として、被測定信号光
P8よりパルス幅の狭い入力光パルスP5から生成した
ラマンシフト光P13を用いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子を用
いた手法では観測できない超短時間領域の光波形を観測
する光サンプリング波形観測装置に利用され、特に高感
度、高時間分解能に、入力される被測定信号光の光波形
の観測が可能な光サンプリング波形観測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光サンプリング波形観測装置とし
ては、2次の非線形光学効果である和周波光発生(Sum-
Frequency Generation;以下「SFG」)、あるいは差周
波光発生(Difference-Frequency Generation;以下「D
FG」)を利用し、被測定光パルス(角周波数ω1)と、
これよりパルス幅の狭いサンプリングパルス光(角周波
数ω2)を非線形光学結晶内で相互相関を行うことによ
って(ω3=ω1+ω2)となる和周波光(以下、「SF
光」とする)を取り出していた(特公平6-63869号参
照)。そして、上記光サンプリング波形観測装置は、非
線形光学結晶内において、この非線形光学効果により得
られたSF光を、受光器により光電変換し、電気信号処
理によって波形表示を行っている。
【0003】そして、この光サンプリング波形観測装置
においては、光波形の測定における時間分解能が、サン
プリングパルス光のパルス幅と、サンプリングパルス光
と被測定信号光との群速度遅延によって制限されてい
る。また、光波形の観測に非線形光学効果を用いる場
合、和周波光等を発生させるために位相整合を行う必要
がある。この位相整合とは、サンプリングパルス光、被
測定信号光と、発生する和周波光等との位相が整合する
ように、非線形光学結晶の複屈折性を利用して非線形光
学結晶素子内へのサンプリングパルス光、被測定信号光
の入射角を調整する角度整合法などがある。このとき、
サンプリングパルス光と被測定信号光との偏光状態が同
一方向の直線偏光において入射する場合の位相整合条件
を第一種位相整合条件、直交した直線偏光で入射する場
合を第二種位相整合条件と呼ばれる。
【0004】現在、最も非線形光学効果を起こすために
一般的に使われる非線形光学結晶は、第二種位相整合条
件を用いたKTP(KTiOPO4)結晶がある(参考文献
1:川口、野極、太田、遠藤、‘310GHz光サンプリング
システムの開発’、電子情報通信学会、ソサイエティ大
会、B-10-149, 2000)。
【0005】しかしながら、上述した第二種位相整合条
件でのKTP結晶の非線形光学効果は、あまり大きくな
く、被測定信号光の波形観測の検出精度を向上させるこ
とができない。一方、第一種位相整合条件として、すな
わち、サンプリングパルス光と被測定信号光とが同じ偏
光状態の場合に、非線形光学効果を起こす非線形光学結
晶を用いれば、非線形光学結晶の大きな非線形光学定数
を用い、波形観測の精度を向上させることが可能とな
る。しかし、大きな非線形光学定数を持つKTP結晶や
LiNbO3結晶などは、第一種位相整合条件を持た
ず、この大きな非線形光学定数を用いることが出来な
い。
【0006】そこで、第一種位相整合条件を満たすよう
に、非線形光学結晶の分極を周期的に反転させることに
よって擬似的に位相整合条件を作り出す、疑似位相整合
が考案されている。これは、例えば、非線形光学素子に
用いられている非線形光学結晶がLiNbO3結晶のと
き、サンプリングパルス光、被測定信号光波長が、共に
1550nm近辺のであると、上記非線形光学結晶の分極を約
18μm周期において、高温下で高電界を印加することに
より、この非線形光学結晶の分極が反転し、周期分極反
転LiNbO3結晶(PPLN: Periodically-polled Lithi
um Niobate)を作製し、このPPLNにサンプリングパルス
光、被測定信号光を入射することによって擬似的に第一
種位相整合条件を満たすことができ、大きな非線形光学
効果を得ることができる。
【0007】この手法を用いた光サンプリング波形観測
装置も報告されている(参考文献2:野極、川口、太
田、遠藤、‘PPLN結晶を用いた高感度光サンプリングシ
ステムの開発’、電子情報通信学会、総合大会、B-10-1
70, 2000)。上述した第一種位相整合条件を用いて得た
和周波光を、光電変換素子などの受光器によって光電変
換し、電気信号処理により、サンプンプリング結果の波
形表示を行い、被測定信号光の特性評価を行う。この従
来例の光サンプリング波形観測装置の構成を示す概念図
を図7に示す。この図7において、電気信号発生器SG1
は、例えば周期的な電気信号を発生するものであり、繰
り返し周波数として、周波数fsigの電気信号P1を出
力する。電気信号発生器SG2は、例えば周期的な電気信
号を発生するものであり、電気信号P1に同期して、繰
り返し周波数として、周波数((fsig/n)−Δf)
の電気信号P2を発生する。
【0008】アンプ100は入力されるサンプリングパ
ルス信号P2を増幅し、狭パルス発生器101により狭
い幅の電気パルスを得る。そして、レーザ発振器102
は、上記電気パルスにより利得スイッチ法で短パルス幅
のパルス光を発生し、光サーキュレータ103は、この
サンプリングパルス光のタイミングジッタを低減するた
めに、レーザ発振器104(CW light)から発生され
る連続光をレーザ発振器102に注入するとともに、レ
ーザ発振器102の発生するパルス光P3を出力する。
そして、DCF(分散補償ファイバ)・105は、上記
パルス光P3を線形圧縮し、EDFA(エルビウム・ド
ープド・ファイバ増幅器)106は、この線形圧縮され
た光パルスP3を増幅し、DSF(分散シフトファイ
バ)・107は入力される光パルスP3を矩形状に伸張
する。
【0009】次に、光アンプ108は、矩形状に変形さ
れた光パルスP3を増幅するとともにパルス圧縮し、偏
光方向制御器109により、光パルスP3の偏光方向を
制御して、サンプリングパルス光P4として出力する。
また、MLFRL(モード同期ファイバリングレーザ)
・110は、被測定信号P1の周波数に同期して、光パ
ルスP6を発生する。そして、光強度変調器112は、
パターンジェネレータ111が被測定信号P1に同期し
て出力する所定のパターン(「0」または「1」で構成
されるデータ列)により、光パルスP6を変調して、変
調された光パルスP7を出力する。そして、光増幅器1
13は光パルスP7を増幅し、偏光制御器114は入力
される光パルスP7の偏光方向を制御し、光パルスP8
として出力する。
【0010】波長分割多重器115は、光パルスP8
と、サンプリングパルス光P4とを合波して、多重化さ
れた光パルスP9として出力される。PPLN・116
は、非線形光学結晶素子であり、上述したように、周期
分極反転の非線形光学結晶とし、擬似的に第一種位相整
合条件を満たすように構成する。そして、PPLN・1
16は、光パルスP9において、光サンプリングパルス
光P4と、第一種位相整合条件において光パルスP8と
の位相整合が達成されると、この2つの光パルスの相互
相関信号であるSF光を、大きな非線形光学効果の結果
として射出する。このとき、2つの入射光の偏光方向が
同一であり、非線形光学結晶の複屈折に対して、共に異
常光または共に常光の場合に位相整合が起こるとする。
【0011】そして、光バンドパスフィルタ117は、
上記SF以外の雑音成分を取り除き、角周波数(ω1+
ω2)のみの成分としての光パルスである上記SF光を
出力する。受光器118は、アバランシェ・ホト・ダイ
オード等の光電変換素子であり、入力されるSF光を光
電変換して、検出信号PSとして出力する。A/D変換
器119は、入力される検出信号PSのピーク電圧を、
所定のタイミングによりデジタル値に変換して出力す
る。コンピュータ120は、上記デジタル値を処理し、
光アイパターンを生成して、この画像を表示部に表示
し、通信に用いられる被測定信号波形(光パルスP7)
の特性評価を行う。
【0012】上述したように、PPLNなどを用いた疑
似位相整合条件を用いると、図7において構成を説明し
た文献に示すように、大きな非線形光学効果により光サ
ンプリング波形観測装置として高感度化を果たすことが
できる。また、時間分解能に関しては、前述したように
サンプリングパルス幅と群速度遅延とで決まる。さら
に、第一種位相整合条件は、第二種位相整合条件に比
べ、群速度の遅延を約百分の一程度に抑えることが出
来、例えば1cmの結晶長においては数10fs程度と非常
に小さくなるので、高時間分解能を得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た疑似位相整合の問題点としては、第二高調波光の発生
がある。通常、サンプリングパルス光、被測定信号光と
もに1550nm帯の波長で生成されるが、疑似位相整合条件
は、第一種位相整合条件であるため、和周波光等の他、
サンプリングパルス光、被測定信号光の第二高調波光が
発生する。この時、サンプリングパルス光には、被測定
信号光のサンプリングするために、被測定信号光よりも
パルス幅の狭い光パルスが用いられる。そして、サンプ
リング光がハイパワーであるが故に、サンプリングパル
ス光の第二高調波光は、サンプリングによって発生した
和周波光よりも非常に大きな光出力となる。
【0014】また、和周波光、サンプリングパルス光の
第二高調波光ともに、それぞれの波長は、775nm帯の近
接した波長となる。したがって、図7に示すように光バ
ンドパスフィルタ(BPF)・117などによって和周波
光のみを選択し、第二高調波光をカットしなければなら
ない。このとき、図7に示す従来の光サンプリング波形
観測装置では、和周波光と第二高調波光との波長が非常
に近接しているため、第二高調波光が除去しきれない、
あるいは和周波光の通過損失が大きくなってしまうと言
う問題点がある。さらに、被測定信号光P8の波長によ
って、発生する和周波光の波長も変化するため、その波
長が変化する毎に、BPF・117の選択波長を調整す
る必要が生じる。このとき、第二高調波の波長によって
は、和周波光と第二高調波光との光スペクトルが重なる
ことにより、BPF・117を第二高調波の通過する成
分が増加し、完全に第二高調波を除去できない場合も考
えられる。
【0015】この結果、図7の従来の光サンプリング波
形観測装置には、第二高調波の存在に起因する感度劣
化、信号対雑音比の低下、測定できない信号光波長の存
在といった問題点が発生する。上述してきたように、従
来の光サンプリング波形観測装置は、非線形光学効果と
して疑似位相整合等を含めた第一種位相整合条件を用い
る場合、大きな非線形光学定数を利用でき、高感度な測
定が可能ではある。一方、従来の光サンプリング波形観
測装置には、被測定信号光の測定において、感度劣化、
信号対雑音比の低下、測定できない信号光波長というも
のが存在してしまう問題点がある。そこで、本発明の目
的は、上述した背景の下になされたものであり、サンプ
リングパルス光として、被測定信号光に対してパルス幅
の小さい光パルスのラマンシフト光を用いることによ
り、超高速な被測定信号光の波形を高感度、高時間分解
能により、高精度に測定することができる光サンプリン
グ波形観測装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の光サンプリング
波形観測装置は、被測定信号光よりパルス幅の狭い光パ
ルスによって非線形光学効果を用いて、この被測定信号
光をサンプリングすることで光波形を観測する光サンプ
リング波形観測装置であり、サンプリングパルス光とし
て、被測定信号光よりパルス幅の狭い光パルスから生成
したラマンシフト光を用いることを特徴とする。本発明
の光サンプリング波形観測装置は、被測定信号光よりパ
ルス幅の狭い光パルスによって非線形光学効果を用い
て、この被測定信号光(被測定信号光P8)をサンプリ
ングすることで光波形を観測する光サンプリング波形観
測装置であり、サンプリングパルス光(サンプリングパ
ルス光P4)として、ラマンシフト用光ファイバ(ラマ
ンシフト用光ファイバ201)において、被測定信号光
よりパルス幅の狭い光パルス(入力光パルスP5)から
生成したラマンシフト光(ラマンシフト光P13)を用
い、このラマンシフト光の波長を調整することにより、
非線形光学結晶素子(非線形光学結晶素子116)にお
いて、被測定信号光及びサンプリングパルス光とから生
成される和周波光の波長が、同時に生成される第二高調
波光の波長と離れた波長帯域とし、煩わしいバンドパス
フィルタ(BPF・117)の通過波長帯域を調整せず
とも、さまざまな波長の被測定信号光の測定に対応でき
ることを特徴とする。
【0017】本発明の光サンプリング波形観測装置は、
前記ラマンシフト光を用い、非線形光学効果として第一
種位相整合条件を用いた和周波光発生効果を利用するこ
とを特徴とする。本発明の光サンプリング波形観測装置
は、前記ラマンシフト光を用い、非線形光学効果として
第一種位相整合条件を用いた差周波光発生効果を利用す
ることを特徴とする。本発明の光サンプリング波形観測
装置は、前記ラマンシフト光を用い、非線形光学効果を
行う非線形光学素子(非線形光学結晶素子116)とし
て、周期分極反転を用いた非線形光学結晶を具備するこ
とを特徴とする。
【0018】本発明の光サンプリング波形観測装置は、
サンプリングパルス光として用いるラマンシフト光の波
長を調整する手段として光可変減衰器(入力パワー制御
用光可変減衰器203)を具備することを特徴とする。
本発明の光サンプリング波形観測装置は、サンプリング
パルス光として用いるラマンシフト光の波長を監視して
制御を行うため、ラマンシフト光波長監視機能(光波長
監視装置204)を具備することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形
態によるサンプリング波形観測装置の構成例を示すブロ
ック図であり、図2は本願発明で用いられる光サンプリ
ング波形観測の測定原理を説明する概念図である。図1
において、図7の従来例と同様な構成及び信号に関して
は同一の符号を付している。特に、本願発明と従来例と
の被測定信号光P8(光パルスP8)を生成する構成
は、同様の構成である。はじめに、図2を用いて、本願
発明において用いられる光サンプリング波形観測の測定
原理を説明する。
【0020】図2において、繰り返し周期「fsig」を
持った被測定信号光(光パルスP8)と、繰り返し周期
「fsig」の整数(n)分の一よりも数100Hzまたは数kHz
程度低い繰り返し周期「(fsig/n)−Δf」を持つサン
プリングパルス光P4とを、波長分割多重器115によ
り多重化し、非線形光学結晶(例えば、PPLN)など
を素子116に入射する。非線形光学結晶素子116内
においては、和周波光発生などの非線形光学効果によっ
て、被測定信号光P8(角周波数ω1)、サンプリング
パルス光P4(角周波数ω2)の双方が入射したときの
み、位相整合によりSF光(和周波光など)を発生する
ことが出来る。以下、和周波光を例として説明するが、
本願発明においては、差周波光を発生する非線形光学結
晶を材料とした非線形光学結晶素子を、上記非線形光学
結晶素子116に換えて用い、この差周波光を受光器
(受光器118)で光電変換して、検出信号PSとして
出力させる構成としても良い。
【0021】このとき、サンプリングパルス光P4のパ
ルス幅が、被測定信号光P8のパルス幅よりも十分に狭
ければ、サンプリングの原理より上記被測定信号光P8
が等時間間隔でサンプリングされることになり、和周波
光などを受光し、波形表示することによって、被測定信
号光P8の光波形を観測することができる。すなわち、
受光器118は、図7に示す従来例と同様に、和周波光
などのSF光を受光し、光電変換して検出信号PSを出
力する。そして、A/D変換器119は、上記検出信号
PSを、デジタル値に変換し、コンピュータ12が波形
表示することによって、被測定信号光P8の光波形を、
光アイパターンなどの表示により観測することができる
(繰り返し周期「ffsig」の波形を、繰り返し周期
「(fsig/n)−Δf」の周期に拡大して波形の観測
を行う)。
【0022】このとき、上述したようにサンプリングパ
ルス光P4のパルス幅が被測定信号光P8のパルス幅よ
りも十分に狭い光パルスであれば、サンプリングの原理
より被測定信号光が等時間間隔でサンプリングされるこ
とになり、和周波光などを受光し波形表示することによ
って被測定信号光の光波形を観測することができる。し
かしながら、この光サンプリングを行うために、非線形
光学素子116に非線形光学結晶としてPPLN結晶を
用いた場合には、図3に示すように、大きな和周波光へ
の変換効率が得られるとともに、光強度の強い第二高調
波光が発生してしまう。図3は、横軸が波長を、縦軸が
光強度(光パワー)を示し、サンプリングパルス光P
4,被測定信号光P8,和周波光及び第二高調波光の波
長と光強度との関係を示す図である。
【0023】したがって、和周波光の測定において、近
傍の波長にある第二高調波光の影響を避けるため、サン
プリングパルス光P4の波長は、被測定信号光P8の波
長と離れた波長帯域に設定する必要がある。例えば、す
でに述べた参考文献2においては、サンプリングパルス
光P4の波長を1534nmに、一方、被測定信号光P8の波
長を1560nmに設定している。和周波光は、サンプリング
パルス光P4及び被測定信号光P8の波長の角周波数の
和となる波長、773.4nmにおいて発生する。このとき、
サンプリングパルス光P4は、光パルスの幅が狭く、か
つ光強度が大きいため、測定すべき和周波光よりも非常
に大きな第二高調波光が波長780nmに発生する。
【0024】ここで、被測定信号光P8の光サンプリン
グ波形観測の結果を得るため、この第二高調波光をBP
F117(光バンドパスフィルタ)等によってカット
し、和周波光のみを取り出すことが必要である。しかし
ながら、すでに述べたように、第二高調波光と和周波光
との波長帯域が近く、かつ第二高調波光の光強度が和周
波光の光強度よりも高いため、上記光バンドパスフィル
タにより、完全に第二高調波光の成分をカットすること
は非常に困難である。
【0025】さらに、信号光波長P8がサンプリングパ
ルス光P4の波長に近接してくると、発生する和周波光
と第二高調波光との波長も、より近接してくるため、和
周波光と第二高調波光との分離の困難さが増すこととな
る。また、光パルスであるがために、和周波光及び第二
高調波光は、波長軸における光スペクトル上において、
所定の帯域幅を持つため、近接しすぎることにより、双
方の光スペクトルが重なってしまう。この結果、光バン
ドパスフィルタは、第二高調波光の成分をカットする波
長の帯域であると、一緒に和周波光の成分も除去されて
しまうため、第二高調波光の成分のみを除去することは
不可能である。
【0026】上述した問題点を解決するためには、被測
定信号光P4の波長とは大きく波長が異なる波長を持つ
サンプリングパルス光P4を用いればよい。例えば、チタ
ンサファイアレーザなどを用いれば、波長780nm帯で100
fs程度の光パルスを得ることは容易である。しかしなが
ら、チタンサファイアレーザを使用した場合、光サンプ
リング波形観測装置が大きくなるため、この装置のコス
ト、及び被測定信号光P8との同期を取る必要性等か
ら、サンプリングパルス光P4としては、被測定信号光
P8の波長と同じ1550nm帯が好ましい。
【0027】したがって、本発明においては、被測定信
号光P8を測定するサンプリングパルス光P4として、
ラマンシフト光を用いていることを特徴としている。こ
のラマンシフト光とは、光ファイバ中に超短パルス光を
入射すると、ファイバ中を伝搬するとともに、非線形光
学効果の一種であるラマン効果により、入射したパルス
光とは別に、長波長側にあるいは短波長側へ波長がシフ
トして発生する超短パルス光のことである。そして、発
生するラマンシフト光は、パルス波形は綺麗なsech2の
波形となる(参考文献3:N. Nishizawa and T. Goto,
'Compact system of wavelength-tunable femtosecond
soliton pulse generation using optical fibers', I
EEE Photon. Technol. Lett., pp. 325-327, vol. 11,
1999)。このラマンシフト光の特徴は、綺麗なsech2型
の光パルスが得られることの他に、この入射パワー(光
強度)を変えることによって発生するラマンシフト光P
8の波長が変わることである。
【0028】本願発明において、ラマンシフト光をサン
プリングパルス光P4として用いた場合の利点を、図4
を用いて説明する。図4は、横軸が波長を、縦軸が光強
度(光パワー)を示し、サンプリングパルス光P4,被
測定信号光P8,和周波光及び第二高調波光の波長と光
強度との関係を示す図である。ここで、ラマンシフト光
は、被測定信号光P8と同じ1550nm帯の入力光パルスを
元に発生している。この1550nm帯の上記入力光パルスの
発生手段としては、半導体レーザを利得スイッチング法
によって発生する手法やファイバレーザを用いて発生す
る手法等、各種提案されており、比較的容易に低コスト
で発生することができる。
【0029】また、これらの上記入力光パルスの発生手
法は、被測定信号光P8と同期を取ることも比較的容易
である。この入力光パルス(入力光パルスP5)を光フ
ァイバに入力し、上述したラマンシフト光を発生させる
と、参考文献3に記載されているように、たとえ入力パ
ルス光の波形がカー効果等によって乱れていたとして
も、発生するラマンシフト光は理想的なsech2型光パル
スの波形を得ることができ、かつこのラマンシフト光の
波長は1550nm〜2000nm,あるいはそれ以上または1550nm
より短波長側の波長にシフトした、波長の値として得る
ことができる。ここで、sechは、双曲線正割関数(se
cond hyperbolic function)で
ある。
【0030】例えば、ラマンシフト光の波長が2000nmと
した場合、このラマンシフト光を用いて、すなわちこの
ラマンシフト光をサンプリングパルス光P4として用い
て、被測定信号光P8の光サンプリングを行えば、1550
nmの波長の被測定信号光に対し、和周波光の波長が873.
2nm、第二高調波光の波長が1000nmと大きく異なってい
るため、光バンドパスフィルタを用いて、和周波光(S
F光)のみを取り出すことは比較的容易である。さら
に、例えば、被測定信号光P8の波長が1600nmに変化し
た場合、入力光パルスの光強度を調整して、上記ラマン
シフト光の波長を1922nmに変えることにより、和周波光
の波長を上述した値と同様に、873.2nm、第二高調波光
の波長を961nmに制御することができる。
【0031】これにより、第二高調波光及び和周波光の
波長が大きく離れているため、光バンドパスフィルタを
用いることにより、第二高調波光のカットは容易に行う
ことができる。また、被測定信号光P8の波長が変わっ
たとしても、上述したように、入射光パルスの強度を調
整して、ラマンシフト光の波長を変えることにより、和
周波光の波長を常に一定に保つことができる。この結
果、一つの利点として、BPF(光バンドパスフィルタ)
の通過させる波長帯域の設定を変える必要が無く、光バ
ンドパスフィルタの通過波長の帯域を、常に一定波長に
設定しておけば良いため、光バンドパスフィルタの面倒
な調整が不要となり、測定の効率を向上させることが可
能となる。
【0032】さらに、他の利点として、和周波光を発生
させるため、PPLNによる非線形光学素子116を用
いることと関連している。通常、上記非線形光学素子1
16(PPLN)内における非線形光学効果により、和
周波光を発生させる場合、この非線形光学素子116
は、和周波光の変換効率に、有限幅の波長帯域幅を有し
ている。通常、入力波長を変化させた場合に変換効率が
3dB低下する波長範囲(3dB低下しない領域)を、波
長帯域幅と呼んでいる。しかしながら、例えば、非線形
光学素子116の長さが5mmのとき、波長帯域幅は約5nm
となる。このとき、波長帯域の中心波長は、非線形光学
素子116(PPLN)の分極反転周期で決まるが、非
線形光学素子116は、この中心波長よりも2.5nm以上
離れた波長を有する被測定信号光P8に対しては、変換
効率が急激に小さくなり、光サンプリングとしての感度
が悪化することとなる。
【0033】ここで、ドメイン反転(強誘電体分極反
転)周期は、各非線形光学結晶において固定であるた
め、上記中心波長を可変とすることができない。このた
め、非線形光学結晶素子116においては、入力される
さまざまな波長の被測定信号光P8に対応するため、上記
波長帯域幅を広げることが必要である。そして、波長帯
域幅を広くすることは、PPLN結晶(非線形光学結晶
素子116における)の長さを短くするで対応可能であ
り、例えば、参考文献2に示すように、このPPLN結
晶の長さを1.4mmにすることにより、非線形光学結晶素
子116の波長帯域幅は、22.5nmにまで広げることがで
きる。しかしながら、結晶長を短くすることは変換効率
を下げることになるので、あまり好ましいことではな
い。
【0034】一方、本願発明の様に、サンプリングパル
ス光P4としてラマンシフト光を用いることにより、サ
ンプリングパルス光P4の波長が変われば、等価的に分
極反転周期を変えたことと同じ効果が得られ(発生
し)、上記波長帯域幅における中心波長を可変とし、所
定の中心波長に変えることが出来る。このため、非線形
光学結晶素子116に波長帯域幅の狭いPPLN結晶を
用いても、上記ラマンシフト光の波長を調整することに
より、入力されるさまざまな波長の被測定信号光P8に
対応することが可能となる。また、このとき、上述した
ように、被測定信号光及びサンプリングパルス光双方の
波長が変わった場合に、和周波光の波長を一定に保つこ
とが出来るためにBPF・117(図1参照)の設定を、
被測定信号光P8の波長に対応させて変える必要が無
く、一定の通過帯域に設定されたBPF・117によ
り、従来に比較して容易に和周波光のみを取り出すこと
ができる。
【0035】上述してきたように、サンプリングパルス
光P4としてラマンシフト光を用いることにより、この
ラマンシフト光の元となる入力光パルスの入力パワー
(入力強度)を調整し、ラマンシフト用の光ファイバ
(図1のラマンシフト用光ファイバ201)へ入力させ
ることにより、ラマンシフト光、すなわちサンプリング
パルス光P4の波長を任意に変えることができる。この
結果、本願発明の光サンプリング波形観測装置は、被測
定信号光P8の波形の光サンプリングにおいて、PPL
N結晶等で構成された非線形光学結晶素子116を使用
することにより、ラマンシフト光の波長を調整し、常に
一定帯域の波長の和周波光を発生し、あらゆる波長で入
力される被測定信号光P8の波形を高感度、高時間分解
能に観測することが可能である。
【0036】次に、図1を用いて、本願発明における第
1の実施形態の光サンプリング波形観測装置の構成を詳
細に説明する。例えば、被測定信号光P8の生成におい
て、電気信号発生器SG1は、例えば繰り返し周波数f
sigが「10GHz」の電気信号を、被測定信号P1として出
力する。そして、MLFRL・110は、入力される被
測定信号P1によって励起され、10GHzの繰り返し周波
数fsigによりパルス光P6を光パルス列として発生す
る。次に、パターンジェネレータ111及び光強度変調
器112とは、このパルス光P6を10Gb/s光信号列にデ
ータ変調を行い、光パルスP7として出力する。そし
て、光増幅器113は、入力される光パルスP7を光増
幅し、偏光方向制御器114を介して、被測定信号光で
ある被測定信号光P8(角周波数ω1)を出射する。
【0037】次に、サンプリングパルス光P4(角周波
数ω2)の生成において、電気信号発生器SG2は、繰
り返し周期が「(fsig/n)−Δf」、例えば50MHz-100Hz
の繰り返し周期の電気信号を、電気信号発生器SG1の
出力するP1と同期させて発生し、サンプリング基準信
号P2として、パルス光源1へ出力する。そして、パル
ス光源1は、サンプリング基準信号に対応して、波長が
1550nm帯であり、上記「(fsig/n)−Δf」の繰り返し
周期を持つ、高安定,低タイミングジッタであり、かつ
狭パルス幅のパルス光P10(光パルス列)を射出す
る。
【0038】そして、光増幅器202は、パルス光源1
の出射するパルス光10の光強度を増幅し、入力光パル
スP5としてラマンシフト用光ファイバ201へ射出す
る。ここで、ラマンシフト用光ファイバ201は、例え
ば100mの長さを有し、コア径6マイクロメートルの偏波
保存ファイバであり、入力光パルスが入射されることに
より、この入力光パルスの強度に対応した波長のラマン
シフト光P13が発生する。
【0039】また、ラマンシフト用光ファイバ201
は、ラマンシフト光P13の他に、基本波として入射し
た1550nm帯のパルス光P10の成分も存在している。そ
して、基本波除去用BPF(バンドパスフィルタ)・2
00は、ラマンシフト光P13のみを通過させ、ラマン
シフト光P13のみを取り出し、偏光方向制御器109
へ射出する。
【0040】そして、合波器115は、このサンプリン
グパルス光P4と被測定信号光P8とを合波し、非線形
光学結晶素子116(PPLN結晶で構成された)へ射
出する。また、偏光方向制御器114,109は非線形
光学素子116で非線形光学効果が発生し得る位相整合
状態になるように被測定信号光P8,サンプリングパル
ス光P4の偏光方向の設定を行う。これにより、非線形
光学素子116は、入射されたサンプリングパルス光P
4及び被測定信号光P8の合波された光パルスに基づく
非線形光学効果により、和周波光を発生することによ
り、被測定信号光P8の光サンプリングを行う。次に、
BPF117はサンプリングパルス光P4の第二高調波
光をカットし、和周波光のみを通過させる。そして、受
光器118は、入射するSF光(和周波光)を光電変換
し、A/D変換器119及びコンピュータ120は、こ
の光電変換されたSF光の信号を波形処理する。これに
より、本願発明の光サンプリング波形観測装置は、被測
定信号光P8の光サンプリングにおいて、上述の測定原
理に記載されているように、PPLN結晶等で構成され
た非線形光学結晶素子116を使用することにより、ラ
マンシフト光の波長を調整し、常に一定帯域の波長の和
周波光を観測することにより、BPF・117の通過帯
域の波長を変更することなく、あらゆる波長で入力され
る被測定信号光P8の波形を高精度,高感度,高時間分
解能,超高速に観測することが可能である。
【0041】パルス光源1から発生した光パルスP10
を、ラマンシフト用光ファイバ201へ入射させると
き、光増幅器202により光増幅を行った後、光パルス
P5として、ラマンシフト用光ファイバ201へ入射さ
せる。このとき、たとえば、上記光パルスP5の光パワ
ー(光強度)を、数十mW以上とすると、ラマンシフト用
光ファイバ201において、非線形光学効果の一種であ
るカー効果によって、出力される光パルスP5の波形
は、自己位相変調を受け、光パルス幅の狭窄化、および
ペデスタルと呼ばれる光パルス波形の裾引き成分が発生
する。
【0042】しかしながら、ラマンシフト効果(ラマン
効果)は、この狭窄化された光パルス幅の部分のみに発
生し、ペデスタルの領域には発生しない。そのためにラ
マンシフト光P13の光パルス波形は、パルス光源1の
射出する光パルスP10の光パルス幅よりも狭窄化され
た、理想的なsech2型の光パルス波形となる。この光パ
ルス波形の狭窄化が起こることにより、サンプリングパ
ルス光P4の光パルス幅がより狭くなり、被測定信号光
P8の光サンプリングに対して、光サンプリングの時間
分解能の向上にもつながる。
【0043】以上述べてきたように、本発明の第1の実
施形態による光サンプリング波形観測装置は、被測定信
号光P8の光サンプリングにおいて、上述の測定原理に
記載されているように、PPLN結晶等で構成された非
線形光学結晶素子116を使用することにより、ラマン
シフト光P13の波長を調整し、常に一定帯域の波長の
和周波光を観測することにより、被測定信号光P8の波
長が変化しても、煩わしいBPF・117の調整を行う
必要が無く、容易に、あらゆる波長で入力される超高速
な被測定信号光P8の波形を高精度,高感度,高時間分
解能,超高速に観測することができ、テラビットクラス
(領域)の被測定信号光P8の光パルス波形も充分観測
可能となる。また、本発明の第1の実施形態による光サ
ンプリング波形観測装置は、第二高調波光の波長と離れ
た帯域にある波長に和周波光の波長が発生するように、
入力光パルスP5の光強度を制御し、サンプリングパル
ス光P4の波長を調整することにより、第二高調波光の
成分の和周波光への重畳を防止することができるため、
容易に、あらゆる波長で入力される超高速な被測定信号
光P8の波形を高精度,高感度,高時間分解能,超高速
に観測することができ、テラビットクラス(領域)の被
測定信号光P8の光パルス波形も充分観測可能となる。
【0044】以上、本発明の一実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこの第1の実施形態
に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。本願発明
の第2の実施形態による光サンプリング波形観測装置を
図5を参照して説明する。図5は、第2の実施形態によ
る光サンプリング波形観測装置の構成例を示すブロック
図である。図5の第2の実施形態において、図1に示す
第1の実施形態と同様な構成要素には、第1の実施形態
と同一の符号を付して、説明を省略する。
【0045】第2の実施形態の光サンプリング波形観測
装置は、第1の実施形態に対し、ラマンシフト用光ファ
イバ201への入力パワーの制御を行う、入力パワー制
御用光可変減衰器203を、光増幅器202とラマンシ
フト用光ファイバ201との間に介挿(配置)して点で
ある。これにより、入力パワー制御用光可変減衰器20
3は、ラマンシフト用光ファイバへ入力される入力光パ
ルスP5の入力パワーを、任意の光強度に制御すること
ができる。そして、ラマンシフト用光ファイバ201
は、入力される入力光パルスP5の光強度により、発生
するラマンシフト光P13の波長を、任意に制御する。
【0046】これにより、本願発明の光サンプリング波
形観測装置は、上記入力パワー制御用可変減衰器203
により、ラマンシフト用光ファイバ201に入力される
入力光パルスP5の光強度を任意に変更することで、ラ
マンシフト光P13の波長、すなわちサンプリングパル
ス光P4の波長を任意に変え、和周波光の波長を一定と
して出力させるため、入力されるさまざまな波長の被測
定信号光P8の波形観測を、BPF・117の通過させ
る波長の帯域を変更することなく、一定の波長帯域に設
定されたBPF・117により容易に行うことができ
る。また、第2の実施形態の光サンプリング波形観測装
置は、第1の実施形態の光サンプリング波形観測装置と
同様な効果を有する。
【0047】本願発明の第3の実施形態による光サンプ
リング波形観測装置を図6を参照して説明する。図6
は、第3の実施形態による光サンプリング波形観測装置
の構成例を示すブロック図である。図6の第3の実施形
態において、図1に示す第1の実施形態と同様な構成要
素には、第1及び第2の実施形態と同一の符号を付し
て、説明を省略する。第3の実施形態による光サンプリ
ング波形観測装置は、第2の実施形態の光サンプリング
波形観測装置に対し、ラマンシフト用光ファイバ201
の発生したラマンシフト光P13の波長を監視する光波
長監視装置204が設けられている。これにより、光波
長監視装置204は、入射される入力光パルスP5の光
強度に応じた波長により、ラマンシフト用光ファイバ2
01が発生したラマンシフト光P13の波長を測定し、
その測定結果を入力パワー制御用光可変減衰器203に
フィードバックすることにより、必要な任意の波長にラ
マンシフト光P13の波長を高い精度に制御することが
できる。
【0048】したがって、本願発明の光サンプリング波
形観測装置は、上記光波長監視装置204の測定結果に
基づいて、入力パワー制御用光可変減衰器203を制御
し、必要な波長のサンプリングパルス光P4が得られる
ように、ラマンシフト用光ファイバ201へ入射される
入射光パルスP5の光強度を調整し、ラマンシフト光P
13をラマンシフト用光ファイバ201によって発生さ
せるため、測定に必要なサンプリングパルス光P4を正
確に生成することができ、これによって波長領域におい
て被測定信号光P8の光波形を正確に観測することがで
きる。また、第3の実施形態の光サンプリング波形観測
装置は、第1及び第2の実施形態の光サンプリング波形
観測装置と同様な効果を有する。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光サンプ
リング波形観測装置は、非線形光学効果を用いてサンプ
リングパルス光で光サンプリングを行う際、PPLN結
晶で構成された非線形光学結晶素子(非線形光学結晶素
子・116)において、和周波光と第二高調波光との波
長が近接した波長帯域でなく、離れた波長帯域となるサ
ンプリングパルス光を、ラマンシフト光から生成して用
いるため、バンドパスフィルタ(BPF・117)によ
り和周波光の成分を抽出することが容易に行え、また、
和周波光が常に一定の波長帯域で生成されるようにする
ことで、バンドパスフィルタを被測定信号光の波長が変
化する毎に調整する必要が無いため、バンドパスフィル
タの通過する周波数帯域調整するような、煩わしい通過
周波数の帯域調整の操作を行うことなく、容易に、高安
定に超高速な被測定信号光の光波形を観測することが可
能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の光サンプリング光
波形観測装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の光サンプリング光波形観測の概念を
示す概念図である。
【図3】 サンプリングパルス光P4と被測定信号光P
8とに基づき、非線形光学結晶素子116で発生する和
周波光及び第二高調波光の波長の関連を示す概念図であ
る。
【図4】 サンプリングパルス光P4と被測定信号光P
8とに基づき、非線形光学結晶素子116で発生する和
周波光及び第二高調波光の波長の関連を示す概念図であ
る。。
【図5】 本発明の第2の実施形態の光サンプリング光
波形観測装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態の光サンプリング光
波形観測装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 従来例による光サンプリング光波形観測装置
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パルス光源 109,114 偏光方向制御器 110 MLFRL 111 パターンジェネレータ 112 光強度変調器 113,202 光増幅器 115 合波器 116 非線形光学結晶素子(PPLN) 119 A/D変換器 120 コンピュータ 200 基本波除去用BPF 201 ラマンシフト用光ファイバ 203 入力パワー制御用光可変減衰器 204 光波長監視装置 SG1,SG2 電気信号発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 睦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 2G065 AA12 AB02 AB09 AB16 BA09 BB02 BB27 BB39 BC28 BC35 DA05 2K002 AA04 AB12 BA02 CA03 DA06 DA10 FA27 HA20 HA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定信号光よりパルス幅の狭い光パル
    スによって非線形光学効果を用いて、この被測定信号光
    をサンプリングすることで光波形を観測する光サンプリ
    ング波形観測装置において、 サンプリングパルス光として、被測定信号光よりパルス
    幅の狭い光パルスから生成したラマンシフト光を用いる
    ことを特徴とする光サンプリング波形観測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光サンプリング波形観測
    装置において、 非線形光学効果として第一種位相整合条件を用いた和周
    波光発生効果を利用することを特徴とする光サンプリン
    グ波形観測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光サンプリング波形観測
    装置において、 非線形光学効果として第一種位相整合条件を用いた差周
    波光発生効果を利用することを特徴とする光サンプリン
    グ波形観測装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の光サンプリング波形観測装置において、 非線形光学効果を行う非線形光学素子として、周期分極
    反転を用いた非線形光学結晶を具備することを特徴とす
    る光サンプリング波形観測装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の光サンプリング波形観測装置において、 発生するラマンシフト光の波長を調整する手段として光
    可変減衰器を具備することを特徴とする光サンプリング
    波形観測装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の光サンプリング波形観測装置において、 ラマンシフト光の波長を監視して制御を行うため、ラマ
    ンシフト光波長監視機能を具備することを特徴とする光
    サンプリング波形観測装置。
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