JP4010809B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置に係わり、特に超音波造影剤を用いて患者の内臓などの検査を行う、いわゆるコントラストエコー法による超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
患者の内臓を検査する場合、超音波のパルスを体内に発射し、体内から反射されてきた反射パルスを用いて軟部組織の断層像を得る、超音波診断装置が知られている。この種の超音波診断装置の1つに、超音波造影剤を患者の体内に注入し血流動態を調べて心臓や腹部臓器などの検査を行うコントラストエコー法による超音波診装置がある。
【0003】
上記コントラストエコー法に用いる超音波造影剤は、近年、基材の改良によってその成分である気泡の微小化が可能となり、静脈投与によっても肺を経て左心室に到達可能となって有用性が増している。静脈からの造影剤注入は侵襲性が小さく、この点からも有利で、このような血流動態の評価法による診断が普及しつつある。
【0004】
ところで、コントラストエコー法では、通常、撮像し検査のための鮮明な画像(フラッシュ画像)を得るためのモード(撮影モード)の他に、超音波プローブを手で操作するので、常時、超音波の放射方向や位置を確認する必要があり、そのための動画像(モニタ画像)を得るためのモード(モニタモード)がある。
【0005】
一方、上記超音波造影剤により血流中に生じる気泡は、比較的強い超音波を受けると消失してしまい、再び気泡が存在するようになるまでに時間がかかる。フラッシュ画像を得る為に強い超音波、すなわち高い音圧の超音波ビームを照射することは、鮮明な画像を得るためには必要不可欠であるが、モニタ画像を得るためには患者のどの部位に超音波が当たっているかを知ればいいので、血流中に生じている気泡を壊さないために、通常、比較的弱い超音波、すなわち低い音圧の超音波ビームが用いられる。したがって、気泡を壊さない程度の超音波パルスを複数回照射した後、1回又は複数回強い超音波パルスを照射することにより、超音波の照射部位を確認しながら鮮明なフラッシュ画像を得ることが多い。これらのモニタ画像とフラッシュ画像は、通常、同じ表示装置の画面で重畳表示される。
【0006】
このようにモニタ画像とフラッシュ画像を得る場合、音圧の高い超音波ビームと音圧の低い超音波ビームの2種類を発生させる必要があるが、これらのビームを発生させる高電圧電源には、出力電圧が比較的高いものと比較的低いものの2つの電源を用意し切り替える方法と、1電源を用いて出力が低い電圧になる場合と高い電圧になる場合のように出力電圧を制御する方法がある。
【0007】
特に、後者の方法による超音波診断装置では、周期的な低い電圧パルスから安定した周期的な高い電圧パルスに、また高い電圧パルスから低い電圧パルスに出力を変えなければならず、その移行のための時間が必要であった。また、前者の方法による超音波診断装置においても、電圧源を切り替える時間があり、他にも画質パラメータやフォーカス処理のための時間などが必要となる。この時間をここでは、モード切り替え時間ということにする。
【0008】
一方、フラッシュ画像を得るため、高音圧の超音波ビームを照射した後、次の高音圧超音波ビームを照射するまでの時間(フラッシュインターバルタイム、以下略してインターバルタイムともいう)は、血流中に気泡が充分存在し、再び気泡が充分に存在するまでの時間以上であれば、撮影に問題はなく、この時間を短くすれば所定時間内に多くのフラッシュ画像が得られるので、しばしばこのインターバルタイムを短く変化させることがある。
【0009】
インターバルタイムが長いときには、高音圧の超音波ビームを照射し上記モード移行時間を経た後、残った時間内で低音圧の超音波ビームを照射して、モニタ画像を得ている。ところが、低音圧の超音波ビームを照射してからモニタ画像を得るまでの時間(モニタ画像取得時間)を一定とすると、上述のようにインターバルタイムが短くなってくると、モード切り替え時間が確保できなくなる。
【0010】
そのため、従来のこの種の超音波診断装置では、インターバルタイムが(モード移行時間+モニタ画像取得時間)よりも短くならないように制限していた。しかしこのようにインターバルタイムに下限の制限があると、所定時間内に多くのフラッシュ画像を得ることができないという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のコントラストエコー法による超音波診断装置においては、インターバルタイムの変化範囲の下限が制限され、所定時間内に多くのフラッシュ画像を取得できないという問題点があった。
【0012】
本発明は、このような従来の超音波装置の問題点に鑑みてなされたもので、インターバルタイムの下限を短くすることができ、したがって所定時間内に多くのフラッシュ画像を得ることが可能な、コントラストエコー法による超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1によれば、超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波を照射し、撮影のためのフラッシュ画像と撮影の部位を確認するためのモニタ画像を取得して表示するパルスエコー法を用いた超音波診断装置であって、前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムと前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間との比較に基づいて、前記モニタ画像を得るためのモニタパルスを停止することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
【0014】
本発明の請求項2によれば、超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波パルスを照射し、この照射された超音波パルスの反射波を受ける超音波プローブと、
この超音波プローブに比較的高い電圧のフラッシュパルス及びこの電圧よりも低い電圧のモニタパルスを供給する高電圧電源と、前記超音波プローブにより受けた反射波のうち、前記フラッシュパルスに対応する反射波から撮影のためのフラッシュ画像の電気信号を取得し、前記モニタパルスに対応する反射波から撮影の部位を確認するためのモニタ画像の電気信号を取得する処理手段と、この処理手段により取得された電気信号から前記フラッシュ画像及び前記モニタ画像を表示する表示手段と、前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間と比較する比較手段と、前記フラッシュインターバルタイムが前記モード切り替え時間より短いとき、前記モニタパルスを停止するモニタ画像表示制御手段とを有することを特徴とする、パルスエコー法を用いた超音波診断装置を提供する。
【0015】
本発明の請求項3によれば、超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波を照射し、撮影のためのフラッシュ画像と撮影の部位を確認するためのモニタ画像を取得して表示するパルスエコー法を用いた超音波診断装置であって、前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間より短くしたことにより前記モニタ画像の電気信号が取得できなかったとき、前記モニタ画像を得るためのモニタパルスを停止することを特徴とする超音波診断装置を提供する。
【0016】
本発明の請求項4によれば、超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波パルスを照射し、この照射された超音波パルスの反射波を受ける超音波プローブと、この超音波プローブに比較的高い電圧のフラッシュパルス及びこの電圧よりも低い電圧のモニタパルスを供給する高電圧電源と、前記超音波プローブにより受けた反射波のうち、前記フラッシュパルスに対応する反射波から撮影のためのフラッシュ画像の電気信号を取得し、前記モニタパルスに対応する反射波から撮影の部位を確認するためのモニタ画像の電気信号を取得する処理手段と、この処理手段により取得された電気信号から前記フラッシュ画像及び前記モニタ画像表示する表示手段と、前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間より短くしたことにより前記モニタ画像の電気信号を取得できなかった場合に前記モニタパルスを停止するモニタ画像表示制御手段とを有することを特徴とする、パルスエコー法を用いた超音波診断装置を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態の超音波診断装置の構成例を示す。この超音波診断装置100は、装置本体101と、超音波を図示しない患者に照射し反射されてきた超音波を受ける超音波プローブ102と、装置本体101で処理された画像を表示するモニタ装置103と、フラッシュインターバルタイムを制御するための入力を行う操作パネル14とから成る。
【0019】
装置本体101は、超音波プローブ102から超音波ビームを送信するための電気信号(駆動パルス)を発生する高電圧電源105と、この高電圧電源105の発生した電気信号を処理して上記超音波プローブ12に駆動パルスを印加すると共に、これにより受けた超音波反射波の信号を処理する送受信回路106と、この送受信回路106により処理された反射信号をBモード画像を表示できるように処理するBモード処理回路107と、この回路の出力を処理するデジタルスキャンコンバータ(DSC)108と、このDSC108の出力を供給されるシネメモリ109と、このシネメモリ109出力のフラッシュ画像信号及び上記DSC108出力のモニタ画像信号を合成し上記モニタ装置103に合成信号を供給する合成回路110と、上記操作パネル104から入力される信号に応じてフラッシュインターバルタイムを制御するインターバルタイム制御回路111とから成る。
【0020】
次に、図面を用いてこの実施形態の動作を説明する。装置本体101の高電圧電源105からは、図2(a)に示すように、比較的高い電圧のパルスFPと比較的低い電圧の複数、例えば3つのパルスMP1,MP2,MP3のパルス列が繰り返し出力され、送受信回路106を介して超音波プローブ102に送られる。なお、同図において、フラッシュパルスFPから次のフラッシュパルスFPまでの時間が、インターバルタイムITである。
【0021】
一方、患者の静脈には予め、超音波造影剤が注入されており、血流中に微小気泡が生じている。したがって上記の電圧パルスが超音波プローブ102の超音波振動子に印加されると、それらの電圧パルスに応じた音圧の超音波ビームが患者の体内に照射され、その反射波が超音波プローブ102に受信される。
【0022】
モニタ装置13の画面上には、例えば図2(b)に示すように、撮影のためのフラッシュ画像201と、撮像部位確認のためのモニタ画像202が表示される。フラッシュ画像201は図2(a)に示すフラッシュパルスFPに応じた反射超音波に基づいて表示される画像であり、モニタ画像202は、モニタパルスMP1,MP2,MP3に応じた反射超音波に基づいて表示される画像である。
【0023】
このように、図3のステップS301で充分長いインターバルタイムITを設定すると、図2(a)に示すパルス列が超音波プローブ102に供給され、モニタ装置103の画面上に、フラッシュ画像とモニタ画像が表示される。モニタパルスMP1,MP2,MP3は比較的低い電圧のパルスであるから、照射される超音波ビームの音圧は低く、血流中の気泡はそれほど破壊されないが、フラッシュパルスFPは比較的高い電圧であり、これによる超音波ビームは音圧が高く、血流中の気泡のほとんどが壊れる。前者の画像(モニタ画像)は不鮮明であるが、後者の画像(フラッシュ画像)は鮮明に表示される。
【0024】
なお、フラッシュ画像は、フラッシュパルスに対応して得られた超音波エコーに基づいて生成される画像であり、代表的に第1回目のフラッシュパルスの送波により得られた画像、各フラッシュパルスにより得られた画像を加算平均した画像、第1回目のフラッシュパルスにより得られた画像から最後の画像を引いて造影剤のみ表したサブトラクション画像がある。
【0025】
次に、ステップS302において、インターバルタイムとモード切り替え時間が比較される。図4に、インターバルタイムが長い場合(a)、と短くなった場合(b)のパルス列の関係を示す。
【0026】
モード切り替え時間MTは、フラッシュ画像を得るためのフラッシュパルスFPが発生してから電圧を高電圧から低電圧に変化させ、モニタ画像のための最初のモニタパルスMPが発生するまでの時間とする。モード切り替え時間MTは、この実施形態における高電圧電源105のように電源を2つ有して切り替えるか、それとも1電源で出力電圧を高低と制御できるようにするかに大きく依存し前者に比して後者では長くなるが、その他にも画質パラメータをどんな値にするか、フォーカス処理を行うか、などにより変化し一概に規定することはできない。このモード切り替え時間MTが短いほど、モニタモードとフラッシュモードの切り替えが速くなり、多くの画像を得られるので好ましいが、短縮化には限度がある。
【0027】
一方、診断に供する多くの情報を得るために一定時間内に多くのフラッシュ画像を得ようとするとインターバルタイムを短くすることになる。図4(a)に示すようにインターバルタイムIT1がモード切り替え時間MTより充分長いと、ステップS302においてNoとなり、ステップS303に移り、モニタ画像の表示をオンにする。
【0028】
この場合には、図2(b)に示す画面において、モニタ画像202は、フラッシュ画像201と共に表示され、モニタ画像表示ランプ203が点灯することになる。このようにしてステップS304で、モニタ画像及びフラッシュ画像を得るための超音波スキャンがなされ、モニタ画像とフラッシュ画像が一画面に表示され続けることになる。
【0029】
一方、インターバルタイムが変更されると、ステップS301に戻り、再びステップS302において、インターバルタイムITとモード切り替え時間MTが比較される。このとき、図4(b)の前半に示すように、変更されたインターバルタイムIT2がモード切り替え時間MTに比して短くなると、フラッシュパルスFPが発射されてから、モニタパルスを発生する以前に、次のフラッシュパルスFPが来ることになり、ステップS302からステップS305に移り、モニタ画像の表示をオフにする。
【0030】
モニタ画像の表示オフとは、モニタパルスに基づく画像の表示を停止した状態のことを表し、画像の表示を停止した状態、又はフラッシュパルスに基づく画像のみ(モニタパルスに基づく画像を含まない)を表示する状態のことをいう。
【0031】
この場合には、図2(b)に示す画面で、モニタ画像202は表示されない。あるいは、モニタ画像は以前の信号によって表示されたままであるので、超音波プローブにより超音波が照射された現時点におけるモニタ画像とはならず、モニタ画像表示ランプ203が消灯することになる。
【0032】
モニタ画像の表示を停止することによりモニタパルスの送波が停止され、これにより電源電圧の切り換えなどのモード切替えも停止される。これによりモード切替え時間が不要になるので、インターバルを小さく設定できる。
【0033】
そしてフラッシュパルスFPのみが発生し、フラッシュ画像のみがモニタ装置の画面上に表示され、ステップS304でそのような超音波スキャンが続けられることになる。
【0034】
一方、図4(b)の後半に示すようにインターバルタイムITが変更され、再び長くなったとする。このときも、再びステップS301を介してステップS302でインターバルタイムIT3がモード切り替え時間MTと比較される。
【0035】
この場合、IT3>MTとなっているから、ステップS303に移りモニタ画像の表示をオンにする。図2に示すモニタ装置でモニタ画像表示ランプ203が点灯し、フラッシュ画像と共にモニタ画像202が再び表示されるようになる。続くステップS304で超音波スキャン及び表示が続けられる。
【0036】
以上説明したように、本発明のこの実施形態では、インターバルタイムITをモード切り替え時間MTよりも短くすることが可能であり、ITがMTよりも短くなった場合には、モニタパルスの発生、更にこれに基づくモニタ画像の表示を停止する。したがって、一定時間内で多くのフラッシュ画像を得ることができる。
【0037】
またこの実施形態では、高電圧電源105として、1電源を有し、出力電圧を制御して比較的高い電圧のフラッシュパルスと比較的低い電圧のモニタパルスを発生させる電源を用いる場合について述べたが、これに限られず、比較的高電圧のパルスを発生する電源と比較的低電圧のパルスを発生する電源の2つの電源を用い、出力を切り替える形式の超音波診断装置にも、本発明を適用することができる。
【0038】
この種の診断装置では、モード切り替え時間が上記実施形態の場合よりも短くなることが多いが、他の要因によってモード切り替え時間は変化し、やはりこの時間を極端に短くすることは困難であり、上記実施形態の場合と同様にして、モード切り替え時間をインターバルタイムと比較して、モニタ画像をオンオフする。この種の2電源方式の超音波診断装置では、モード切り替え時間が短いので、上記1電源を用いる場合よりも、モニタ画像を表示できるインターバルタイムを短くすることができる利点がある。
【0039】
ところで、上記実施形態では、インターバルタイムをモード切り替え時間と直接比較して、前者が後者よりも短くなったときに、モニタ画像の表示を停止していた。しかし、これらの時間を直接比較せず、モニタ画像の取得に失敗したら、モニタ画像の取得を停止するようにすることもできる。この場合にもインターバルタイムが短くなると、モード切り替え時間が無視できなくなり、モニタ画像の取得が困難になるので、間接的にインターバルタイムとモード切り替え時間を比較していることになる。
【0040】
次に、モニタ画像の取得が2度失敗したら、モニタ画像の表示を停止する、本発明の一実施形態について説明する。この実施形態では、また、フラッシュ画像を得るタイミングをECGパルスに同期させ、インターバルタイムをECGパルス間隔の整数倍にしている。図5にこの実施形態におけるフローチャートを、また図6に、ECGパルスとインターバルタイムIT及びモード切り替え時間MTの関係を示す。
【0041】
図5においてステップS501で、インターバルタイムITをECGパルス間隔の整数倍に設定する。ステップS502においてフラッシュ画像及びモニタ画像を得るための超音波スキャンを行い、ステップS503でモニタ画像を取得できたか、を判定する。
【0042】
フラッシュ画像を得るためのフラッシュパルスは図6(b)でFP61,FP62,FP63に示すように、同図(a)に示すECGパルスと同期している。フラッシュパルスFP61とFP62の間のインターバルタイムIT6がモード切り替え時間MTに比べて充分長ければ、複数のモニタパルスMTが入り、モニタ画像を取得できる。したがって、このような関係(IT6>MT)にあるときにはステップS503ではYesとなり、ステップS504においてモニタ画像の表示をオンとする。即ち、図2(b)のモニタ画像表示ランプ203を点灯させ、フラッシュ画像と共にモニタ画像を表示する。
【0043】
一方、ステップS501で、インターバルタイムITを、図6のIT7に示すようにECGパルス間隔の1倍に変更したとする。このときのインターバルタイムIT7がモード切り替え時間MTより短いとすると、モニタ画像が取得できず、ステップS503でNoになり、ステップS504に移って、もう一度超音波スキャンがなされる。
【0044】
次のときにもインターバルタイムとモード切り替え時間が上記のような関係にあれば、ステップS506で、モニタ画像が取得できない。したがって、この場合にはステップS507でモニタ画像の表示をオフにする。即ち、図2(b)のモニタ画像表示ランプ203を消灯させ、フラッシュ画像のみを表示する。
【0045】
なお、ステップS506においてモニタ画像が取得できれば、ステップS504に移り、モニタ画像の表示をオンにし、フラッシュ画像とモニタ画像を表示する。
【0046】
本発明のこの実施形態によれば、モニタ画像の取得により、インターバルタイムとモード切り替え時間の関係を推測することになるので、モード切り替え時間を測定したり、算定する必要がないという利点がある。
【0047】
また、本発明のこの実施形態によれば、フラッシュ画像がECGパルスに同期しているので、血流の同じ状態での撮影を行うことができる。しかし、本発明では、モニタ画像の取得の失敗によりモニタ画像の表示を停止することと、ECGパルスに同期させることは必ずしも関連しない。即ち、ECGパルスに同期しない場合にも、モニタ画像取得の失敗により、モニタ画像表示を停止することができ、この場合にはモード切り替え時間を測定したり、算定する必要がないという利点がある。また、上記第1の実施形態において、フラッシュパルスをECGパルスに同期させることもできる。
【0048】
本発明は、モニタ画像よりもフラッシュ画像を取得することを優先し、フラッシュインターバルタイムが短くなったときにはモニタパルスを止め、フラッシュインターバルタイムが長くなったとき、再びモニタパルスを発生させることが特徴の1つである。その間、モニタ画像が表示されないが、それほど長い時間でなければ、通常、その直前と同じ部位に超音波が照射されており、その間に超音波照射の部位を確認することはそれほど重要でない。
【0049】
なお、フラッシュ画像を得るため強い音圧の超音波を照射するとき、血流中の気泡は破壊されるが、次にその血管の中に再び気泡が充分に再生するまでの時間(気泡再生時間)は、血流の速度により変わりしたがってどの部位の血管かにより異なるが、通常、上記フラッシュインターバルタイムに比べて十分短いため、この気泡再生時間はそれほど問題とならない。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、インターバルタイムの下限を短くすることができ、したがって所定時間内に多くのフラッシュ画像を得ることが可能な、コントラストエコー法による超音波診断装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態の構成例を示す図。
【図2】本発明一実施形態において、フラッシュ画像とモニタ画像の重畳表示を説明するため図。
【図3】本発明一実施形態における動作の流れを説明するための図。
【図4】本発明一実施形態における動作を説明するための図。
【図5】本発明の他の実施形態における動作の流れを説明するための図。
【図6】本発明の他の実施形態における動作を説明するための図。
【符号の説明】
101・・・装置本体、
102・・・超音波プローブ、
103・・・モニタ装置、
104・・・操作パネル、
105・・・高電圧電源、
106・・・送受信回路、
107・・・Bモード処理回路、
108・・・デジタルスキャンコンバータ、
109・・・シネメモリ、
110・・・合成回路、
111・・・インターバルタイム制御回路。
Claims (6)
- 超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波を照射し、撮影のためのフラッシュ画像と撮影の部位を確認するためのモニタ画像を取得して表示するパルスエコー法を用いた超音波診断装置であって、
前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムと前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間との比較に基づいて、前記モニタ画像を得るためのモニタパルスを停止することを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波パルスを照射し、この照射された超音波パルスの反射波を受ける超音波プローブと、
この超音波プローブに比較的高い電圧のフラッシュパルス及びこの電圧よりも低い電圧のモニタパルスを供給する高電圧電源と、
前記超音波プローブにより受けた反射波のうち、前記フラッシュパルスに対応する反射波から撮影のためのフラッシュ画像の電気信号を取得し、前記モニタパルスに対応する反射波から撮影の部位を確認するためのモニタ画像の電気信号を取得する処理手段と、
この処理手段により取得された電気信号から前記フラッシュ画像及び前記モニタ画像を表示する表示手段と、
前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間と比較する比較手段と、
前記フラッシュインターバルタイムが前記モード切り替え時間より短いとき、前記モニタパルスを停止するモニタ画像表示制御手段とを有することを特徴とする、パルスエコー法を用いた超音波診断装置。 - 超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波を照射し、撮影のためのフラッシュ画像と撮影の部位を確認するためのモニタ画像を取得して表示するパルスエコー法を用いた超音波診断装置であって、
前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間より短くしたことにより前記モニタ画像の電気信号が取得できなかったとき、前記モニタ画像を得るためのモニタパルスを停止することを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波造影剤を注入された患者の体内に超音波パルスを照射し、この照射された超音波パルスの反射波を受ける超音波プローブと、
この超音波プローブに比較的高い電圧のフラッシュパルス及びこの電圧よりも低い電圧のモニタパルスを供給する高電圧電源と、
前記超音波プローブにより受けた反射波のうち、前記フラッシュパルスに対応する反射波から撮影のためのフラッシュ画像の電気信号を取得し、前記モニタパルスに対応する反射波から撮影の部位を確認するためのモニタ画像の電気信号を取得する処理手段と、
この処理手段により取得された電気信号から前記フラッシュ画像及び前記モニタ画像表示する表示手段と、
前記フラッシュ画像を得るために照射する超音波パルスの時間間隔であるフラッシュインターバルタイムを、前記フラッシュ画像を得るモードから前記モニタ画像を得るモードに移行するモード切り替え時間より短くしたことにより前記モニタ画像の電気信号を取得できなかった場合に前記モニタパルスを停止するモニタ画像表示制御手段とを有することを特徴とする、パルスエコー法を用いた超音波診断装置。 - 前記モニタ画像の電気信号を複数回、取得できなかったとき、前記モニタパルスを停止することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の超音波診断装置。
- 前記フラッシュインターバルタイムは、患者のECGパルス間隔の整数倍であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の超音波診断装置。
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