JP4010506B2 - 継手構造及び継手方法 - Google Patents
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また、係止受部71に係止部61を係止させる作業は、高所で長尺な外装材6をスライドさせなければならず、施工が極めて面倒であった。
さらに、取付以前にこれらの部位を作業者が誤って踏みつけると、所定の係止状態が得られないという問題もあった。取付後に踏みつけると、段差が形成されて美観が損なわれることもあった。
目地材は少なくとも横葺き外装材の裏面と接触する部位に粘着性を有することが望ましい。
目地材の突条は、横葺き外装材の端部厚みよりも高いものであることが望ましい。
目地材の突条は、側面に横葺き外装材が挿入される溝を有することが望ましい。
目地材の突条上及び隣接する横葺き外装材の側縁部上に化粧及び/又は止水のための帯材が接合されていることが望ましい。
帯材は、隣接する横葺き外装材の面板部に位置する側縁部上、及び軒側成形部における垂下部及び折返し部に位置する側縁部上に接合されていることが望ましい。
また、横葺き外装材の側縁部の端部が塗装板の切断端面であったとしても、この側縁部の端部は目地材との当接によって露出しないので、意匠性が優れたものとなる。
さらに、本発明に用いられる横葺き外装材は、桁行き方向の端部加工が基本的に必要なく、形状が簡単であり、成形加工性に優れ、加工費等も低減する。捨て板についても同様に成形加工性に優れ、加工費等を低減できる。しかもカバー材等を用いる必要がなく、部材数の減少によるコストの低減が果たされる。
しかも、本発明における各作業は、極めて簡単に実施され、新設屋根の施工や既設屋根の改修に利用することができる。特に既設屋根の改修などに際しては、既設屋根を撤去したり、既設屋根面に新規の下地面を構築して建物に負荷を与えることなく迅速な施工が実施でき、居住者や周辺地域に対する不都合等を生ずることがなく好適である。
さらに、横葺き外装材の側縁部の端部が塗装板の切断端面であったとしても、この側縁部の端部は目地材や帯材によって露出しないので、意匠性が向上し、特に帯材を横葺き外装材と同色にした場合、意匠性が優れたものとなる。
特に帯材が止水性を有する場合、前述の目地材が止水材からなる構成と相俟って、これらの目地材兼止水材及び止水性帯材によって、桁行き方向に隣接する横葺き外装材の側縁部間からの雨水の浸入が妨げられる。また、その場合、横葺き外装材の側縁部の端部が外気や雨水等との接触を防止されて効果も前述の目地材兼止水材のみを用いた場合に比べた高いので、より高い劣化(腐食)防止が図れる。
この外装材1の桁行き方向の端部は、基本的に係止等のための加工を施さないが、端部保護の観点からあざ折りを設けるようにしても良い。
尚、外装材1の桁行き方向の端部が、基本的に係止等のための加工やあざ折りを設けない場合には、塗装板などであったとしても、この端部は、小口と呼ばれる切断端面となるが、該端部に塗装等を再度施すことは殆ど行われない。
面板部11の棟縁に設ける棟側成形部13は、図示実施例に示すように面板部11から同一平面状に棟側へ延在する端縁を表面側に折り返して軒側へ延在させて係合溝131を形成し、続いてその端縁を表面側に折り返して棟側へ延在させ、さらにその端縁を上方へ折曲した端縁を折り返して隆状部132を形成し、さらにその端縁を棟側へ延在させ、その先端を表面側へ折り返した構成としても良い。
これら軒側成形部12及び棟側成形部13は、軒側成形部12における折返し部122が棟側成形部13における係合溝131に係合する構成であるが、相互に係合し、この係合部分から雨水等が裏面に浸入しない構造であれば特に限定するものではなく、公知のどのような形状構成でも良い。
また、この捨て板2の側縁部、即ち桁行き方向の端部には、図示するように表面側に折り返した水返し部24を設けても良いし、或いは流れ方向に沿って一条以上の止水シール材を設けるようにしても良い。
この目地材3は、前述のように弾性体からなることが望ましいが、その場合には、外装材1の側縁部の端部と圧接することにより、安定な取付構造が得られ、目地材3が止水材からなる場合には、厳重な雨水の浸入阻止効果が図れる。前述のシリコーンゴムは、非透水性(止水性)材料であって弾性をも有するので、この点でも好ましい。
この目地材3は、前述のように少なくとも外装材1の裏面と接触する部位(=平坦状の載置部32)に粘着性を有することが望ましいが、この場合、外装材1を配設した状態で、安定な取付構造が得られ、突風等によるめくれ上がりなどを生ずることがなく、貼着作業も容易に行うことができる。さらに、捨て板2の表面と接触する部位(=裏面)に粘着性を有する場合、捨て板2に目地材3を係止するための構成を必要としないので、捨て板2の形状が簡易となって、成形が容易となり、目地材3の捨て板2への取付も容易に実施できる。さらに、前述の目地材3が弾性体からなる構成と相俟って、接着面により高い密着度が得られ、更に前述の目地材が止水材からなる構成と相俟って、雨水の浸入阻止効果もより高いものとなる。このように粘着性を付与する(粘着層を形成する)ためには、両面粘着テープを貼り付ける等の公知の手法を採用すれば良い。尚、この粘着層は、耐水性が優れ、さらに止水性を有するものであることが望ましい。その他、屋外使用に適した物性(耐光、耐候性)を有するものが望ましい。
この目地材3は、前述のように突条31が外装材1の端部厚みよりも高い方が望ましいが、その場合には、突条31に外装材1の側縁部の端部が当接するように配設することができ、外装材1の配設位置を容易に規制することができ、ずれ動きも防止される。
この目地材3は、突条31の側面に外装材1が挿入される溝311を有するものが望ましいが、その場合、前述の配設位置を規制する効果、ずれ動きを防止する効果がより高いものとなる。
そして、桁行き方向の一方の外装材1を配設するが、その側縁部を、貼着した目地材3の載置部32に載置する。目地材3は、前述のように捨て板2の受板部21から軒側端部22にまで貼着され、その表面には粘着層が形成されているので、外装材1の面板部11の側縁部裏面及び軒側成形部12の垂下部121の側縁部裏面が目地材3と接合(粘着)する。この目地材3の突条31は、外装材1の端部厚みよりも高いので、突条31側面に外装材1の側縁部の端部が当接するように配設すれば良く、外装材1の配設位置を容易に規制することができ、ずれ動きも防止される。
尚、外装材1の配設に際し、目地材3の厚肉部33に隆状部132が嵌合するように配設するので、厚肉部33も外装材1の位置規制作用を果たす。
この状態において、桁行き方向に隣接する外装材1,1間には目地材3の突条31が介在しており、この突条31は外装材1の面板部11から軒側成形部12の垂下部121にまで至っており、外装材1,1間を閉塞して雨水の浸入を防ぐので、優れた雨仕舞い性能を有するものである。
また、外装材1の側縁部の端部が塗装板の切断端面であったとしても、この側縁部の端部は目地材3との当接によって露出しないので、意匠性が優れたものとなる。
しかも、前述のように外装材1は、桁行き方向の端部加工が基本的に必要なく、形状が簡単であり、成形加工性に優れ、加工費等も低減する。捨て板2についても同様に成形加工性に優れ、加工費等を低減できる。しかもカバー材等を用いる必要がなく、部材数の減少によるコストの低減が果たされる。
さらに、本発明における各作業は、極めて簡単に実施され、新設屋根の施工や既設屋根の改修に利用することができる。特に既設屋根の改修などに際しては、既設屋根を撤去したり、既設屋根面に新規の下地面を構築して建物に負荷を与えることなく迅速な施工が実施でき、居住者や周辺地域に対する不都合等を生ずることがなく好適である。
さらに、外装材1の側縁部の端部が目地材3によって外気や雨水等との接触を防止されているので、それにより劣化(腐食)防止が図れる。
例えば帯材4を用いずに目地材3のみを用いた構造では、雨水は目地材3の突条31に頻繁に接触するので、雨水の浸入は、突条31と外装材1,1の側縁部との接合(密着)度合い及びその安定性に依存する。そのため、雨水や太陽光等の屋外環境に曝されることにより目地材3の突条31が劣化した場合には、接合(密着)度合いが不良化し、隣接する外装材1,1の接続強度も雨仕舞い性能も悪化する場合もある。
また、目地材3を用いずに帯材4のみを用いた構造では、隣接する外装材1,1間に帯材4を裏面から支持する部材が存在しないため、外装材1,1のずれ動きが生じ易くなり、帯材4が剥がれ易くなる。また、雨水の浸入は、帯材4と外装材1,1の側縁部との接着(密着)度合い及びその安定性に依存する。
これに対し、目地材3と帯材4とを併用すると、目地材3と帯材4のそれぞれによる外装材1,1の接続安定性並びに雨仕舞い性が得られる他、耐候(光)性に優れた(少なくとも目地材3より優れる)帯材4により、目地材3が雨水や太陽光に曝されることがなく、その劣化を防止できる。また、目地材3により、帯材4の中央部分が裏面から支持し、外装材1,1のずれ動きも防止されるので、帯材4は安定に貼着状態を維持できる。
11 面板部
12 軒側成形部
13 棟側成形部
2 捨て板
21 受板部
22 棟側端部
23 軒側端部
3 目地材
31 突条
4 帯材
Claims (8)
- 面板部、軒側成形部、棟側成形部からなる横葺き外装材の継手構造にあって、
捨て板上には略中央に突条を有する弾性体からなる目地材が固定され、該目地材の突条の側壁に外装材の端部が圧接するように桁行き方向に隣接する横葺き外装材の側縁部が配設されていることを特徴とする継手構造。 - 目地材は止水材からなることを特徴とする請求項1に記載の継手構造。
- 目地材は少なくとも横葺き外装材の裏面と接触する部位に粘着性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の継手構造。
- 目地材の突条は、横葺き外装材の端部厚みよりも高いものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の継手構造。
- 目地材の突条は、側面に横葺き外装材が挿入される溝を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の継手構造。
- 目地材の突条上及び隣接する横葺き外装材の側縁部上に化粧及び/又は止水のための帯材が接合されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の継手構造。
- 帯材は、隣接する横葺き外装材の面板部に位置する側縁部上、及び軒側成形部における垂下部及び折返し部に位置する側縁部上に接合されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の継手構造。
- 面板部、軒側成形部、棟側成形部からなる横葺き外装材の継手方法にあって、
略中央に突条を有する弾性体からなる目地材を捨て板上に固定し、該目地材の突条の側壁に外装材の端部が圧接するように桁行き方向に隣接する横葺き外装材の側縁部を配設することを特徴とする継手方法。
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