JP4008887B2 - 無線端末装置 - Google Patents

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この発明は、携帯電話機などの無線端末機に関し、特にそれに具備されるアンテナ部に関するものである。
移動体通信では、フェージングによる通信品質劣化を低減する方法として、ダイバーシチ技術が広く用いられている。従来から、無線端末機に物理的に2つ以上のアンテナ素子を設置してダイバーシチを行う方式が広く実施されているが、この方法では、物理的に2つ以上のアンテナ素子を無線端末機に設置する必要があるため、端末機に占めるアンテナ素子設置容積が大きいという問題があった。
これに対し近年、一つのアンテナ素子のみでダイバーシチを行うアンテナ構成法が発明されている(特許文献1)。特許文献1の発明によれば、ダイバーシチを行うために2つ以上のアンテナ素子を設置する必要がなく、一つのアンテナ素子のみでダイバーシチを行うことが可能であるので、アンテナ素子設置容積を小さくでき、携帯無線端末機の小形化を図ることが出来る。特許文献1の発明内容および動作原理を以下に示す。
図13に特許文献1に記載されている発明の構成を示す。ここで、16は主にレシーバやディスプレイが設置される副地導体(第二の地導体)、1は主に無線回路、電池、マイク、およびキーボードなどが設置される主地導体(第一の地導体)である。また、2は主地導体1上に設置され、同じく主地導体1上に設置されている無線回路から給電線路を介して給電されるアンテナ素子、15は主地導体1と副地導体16とを相互に接続する線状導体(第一の線状導体)であり、第一の線状導体15は副地導体16上に設置されているレシーバやディスプレイを動作させるための制御信号を伝送する線路であり、複数本の線状導体で構成される。13はコネクタである。
17はアンテナ素子2と電磁的に結合することによって生じる第一の線状導体15上の高周波電流が主地導体1と副地導体16に設置された回路に流れ込むのを防止するための容量素子である。18は第一の線状導体15のインピーダンスを高める高インピーダンス化素子である。19は第一の線状導体15と並列に配置され、主地導体1と副地導体16とを相互に接続する線状導体(第二の線状導体)である。20は第二の線状導体19と直列に接続され、インピーダンスまたは容量値の変更を受け付ける機能を備えている負荷である。
次に、従来技術(特許文献1)の動作について説明する。負荷20のインピーダンスの値を変化させると放射パターンが変化することが図14に示されている。図14では、負荷20のインピーダンスZ値を、規格化インピーダンス50Ωのスミスチャートの偏角(Arg.)の値を横軸にとっており、0°< Arg. < 180°ではインピーダンスZは誘導性、180°< Arg. < 360°ではインピーダンスZは容量性である。また、図14の縦軸は、Z=∞(Arg.=0°)としたときの放射パターンと、インピーダンスZ(Arg.)を変化させたときの放射パターンとの相関係数である。図14によれば、Arg.=270°のときに放射パターン相関係数が約0.25と低くなることが示されている。これは、Arg.=0°のときの放射パターンとArg.=270°のときの放射パターンとが大きく異なっていることを示している。従って、負荷20の状態を、Arg. = 0°とArg. = 270°で切替えることによって、図13に示されているアンテナが、ダイバーシチアンテナとして有効に動作する。
次に、特許文献1の動作原理について説明する。Arg. = 0°のときの、放射に寄与する主要な電流モードを図15(a)に示す。この場合には、主地導体1上に縦方向かつ紙面上向きに流れる電流Aが誘起され、副地導体16上にも同様に縦方向かつ紙面上向きに流れる電流Bが誘起される。電流Aと電流Bの振幅、位相ともに同程度であるため、Arg.=0°のときは、概して、紙面垂直方向および紙面横方向に電波を強く放射する指向性(放射パターン)となる。
一方、Arg. = 270°のときの、放射に寄与する主要な電流モードを図15(b)に示す。この場合には、主地導体1上に縦方向かつ紙面上向きに流れる電流Aが誘起され、副地導体16上にも同様に位相が約180°異なる縦方向かつ紙面下向きに流れる電流Bが誘起される。電流Aと電流Bの振幅は上記Arg. = 0°のときと同程度であるが、電流Aと電流Bの位相は約180°異なる(逆位相になる)。このため、Arg.=270°のときは、概して、紙面垂直方向および紙面横方向には電波をほとんど放射しなくなり、斜め方向に強く電波を放射する指向性(放射パターン)となる。
以上要するに、特許文献1は、負荷20を介して主地導体1と副地導体16とを電気的に接続し、負荷20のインピーダンス値を適切に切替え、主地導体1上に誘起される電流Aと副地導体16上に誘起される電流Bの位相差を変化させることによって、放射パターンダイバーシチを行う発明である。
特開2003-332931号公報
上記背景技術で述べたように、特許文献1の発明は、負荷20を介して主地導体1と副地導体16とを電気的に接続し、負荷20のインピーダンス値を変化させると、主地導体1上に誘起される電流Aと副地導体16上に誘起される電流Bの位相差に変化が生じ、その結果、放射パターンが変化するという原理を利用したものである。従って、特許文献1の発明は、使用電波の波長に比べて無視できない大きさを有する2つ以上の地導体を備えない無線装置では実施できないことは明白である。即ち、例えば携帯電話機の第一世代〜第二世代初期に多くみられる、折り畳み機構やスライド機構などを備えないストレートタイプの携帯電話機のように、アンテナ素子、無線回路、レシーバ、スピーカ、ディスプレイ、マイクなど全ての電気/電子部品が1つの地導体に設置される無線端末機には原理的に適用できないという問題があった。
また、二つ以上の地導体を備えた無線端末機であっても、構造上の制約や、アンテナに関する部品以外の搭載部品との兼ね合いなどにより、地導体間を電気的に接続する第二の線状導体19が設置できない場合には、特許文献1の発明は実施できないという問題があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、地導体を一つしか備えない無線端末機であっても、2つ以上のアンテナ素子を設置することなくダイバーシチが実施できるアンテナ装置を備えた無線端末装置を提供することを目的とする。
また、折り畳み機構やスライド機構などを有し、二つ以上の地導体を備えた無線端末装置であっても、地導体間を電気的に接続している端末装置として必要不可欠な電源線や制御信号線を伝送する第一の線状導体以外に、地導体上に流れる電流のモードを制御するために必要な第二の線状導体を地導体間に設置する必要がないとともに、2つ以上のアンテナ素子を設置することなくダイバーシチが実施できるアンテナ装置を備えた携帯無線端末装置を提供することを目的とする。
この発明に係る無線端末装置は、第一の地導体と、
第一の地導体と、
前記アンテナ素子導体上の任意の位置と前記第一の地導体とを電気的に接続する前記第一の地導体上の電気的短絡点と、
前記アンテナ素子導体上の任意の位置と前記電気的短絡点とを電気的に接続し、2値以上のインピーダンス値に切替えて、放射電波指向性を2つ以上の異なる指向性に切り替える可変インピーダンス回路とを
備えたものである。
この発明に係る無線端末装置は、可変インピーダンス回路を介して主地導体とアンテナ素子導体を電気的に接続する構成としたので、可変インピーダンス回路のインピーダンス値を複数の適当な値で切替えることによって放射パターンを切替えることができ、アンテナ素子導体を物理的に二つ以上設置することなくダイバーシチを行うことができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す構成図である。
図1において、主地導体(第一の地導体)1は回路基板のグランドやそれに電気的に接続されたシールドケースなどから成る任意の金属材料で形成された導体で、使用する電波波長の略二十分の一以上の電気的大きさを有するように形成されている。アンテナ素子2は任意の形状、任意の電気長を有し、任意の金属材料で形成された導体、給電点3は給電線路6とアンテナ素子2との境界点、短絡点4は主地導体1とアンテナ素子2との電気的短絡点、可変インピーダンス回路5は図2に示すように可変リアクティブ素子8とこの可変リアクティブ素子8の動作を制御する制御信号9から構成され、制御信号9により可変リアクティブ素子8のインピーダンス値を変更する。
可変リアクティブ素子8の具体例としては、可変容量ダイオード、RF-MEMS技術を用いた可変容量コンデンサなどが考えられる。しかし、可変リアクティブ素子8はこれらの素子に限定されるものではなく、回路基板に実装可能で、制御信号9により電気的あるいは機械的にそのインピーダンス値を変化させることができれば、いかなる素子でもよい。また、制御信号9は無線回路7で生成される。
給電線路6は無線回路7とアンテナ素子2との間で無線通信信号を伝送する伝送線路、無線回路7は送信回路、受信回路、変調回路、復調回路、ベースバンド回路など無線通信に必要な機能を備えた回路である。
次に動作について説明する。
アンテナの場合には送受可逆の理が成立するので、ここでは送信の場合について説明する。無線回路7で生成された送信信号が給電線路6を伝送モード(非放射モード)で伝送してアンテナへの給電端子である給電点3に給電される。ここで、給電線路6の形態は、放射損失が少なければ、マイクロストリップ線路、ストリップ線路、トリプレート線路、コプレーナ線路など任意でよい。給電線路6を伝送してきた信号で、そのマイナス側(グランド側)を伝送してきた電流は給電点3から主地導体1の方に流れ込み、プラス側(ホット側)を伝送してきた電流は給電点3からアンテナ素子2の方に流れ込む。アンテナ素子2の方に流れ込んだ電流は電磁波を放射しながらアンテナ素子2上を可変インピーダンス回路5の方に向かって流れる。可変インピーダンス回路5に到達した電流は、可変インピーダンス回路5によって反射され給電点3に向かって流れる反射電流と、可変インピーダンス回路5を透過して主地導体1に流れ込む透過電流とに分配される。従って、アンテナ素子2上には、給電点3から可変インピーダンス回路5に向かって流れる進行波電流と、可変インピーダンス回路5によって反射され給電点3に向かって流れる反射電流との和で表される電流定在波が形成される。
一方、主地導体1には、給電点3から流れ込んできた電流成分と、アンテナ素子2から可変インピーダンス回路5を透過して流れ込んできた透過電流との和で表される電流定在波が形成される。これらアンテナ素子2上および主地導体1の定在波電流の振幅分布および位相分布により、アンテナ素子2と主地導体1とから成るアンテナの放射パターンが決定される。従って、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値が変化すれば、可変インピーダンス回路5による電流反射係数および電流透過係数も変わり、アンテナ素子2上および主地導体1の定在波電流の振幅分布および位相分布も変化する。アンテナの放射パターンはアンテナ素子2上および主地導体1の定在波電流の振幅分布および位相分布で決定されるから、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を複数の適当な値で切替えることによって、放射パターンを制御することができる。
図5は可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を変化させたときの放射パターン相関係数の変化を示している。同図においては、インピーダンス値Zを規格化インピーダンス50Ωのスミスチャートの偏角(Arg.)に対応させた値を横軸にとっており、0°< Arg. < 180°ではインピーダンスZは誘導性、180°< Arg. < 360°ではインピーダンスZは容量性である。この対応関係は図6に示している。図5において縦軸は、Z=∞(Arg.=0°)としたときの放射パターンと、インピーダンスZの値(Arg.)を変化させたときの各放射パターンとの相関係数である。このグラフから、Arg.= 0°のときの放射パターンとArg.= 60°のときの放射パターンの相関係数は約0.2であることがわかる。
両放射パターンの相関係数が低いということは、Arg.= 0°とArg.= 60°では放射パターンが大きく異なっていることを意味している。これは即ち、Arg.= 0°とArg.= 60°に対応するインピーダンス値となるように可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を切替えることによって、図1に示した構成を有するアンテナがダイバーシチアンテナとして有効に動作することを示している。
図7にArg.= 0°としたときの放射パターンを、図8にArg.= 60°としたときの放射パターンを示す。放射パターンは、X-Z面内およびY-Z面内の2カット面の放射パターンを示しており、座標系の定義は図1に示すとおりである。Arg.= 0°のときには、X-Z 面およびY-Z面ともにEθ成分が放射電界の主偏波となっていることがわかる。一方、Arg.= 60°のときには、X-Z面内ではEθ成分と直交するEφ成分が主偏波となっている。また、Y-Z面では主偏波こそEθ成分であるが、その放射パターンはArg.= 0°のそれとは比較的大きく異なっていることがわかる。これは図9に示すように、Arg.= 0°のときには紙面縦方向に流れる電流成分Cが放射に寄与する主要モードになっていて、Arg.= 60°のときには紙面横方向に流れる電流成分Dが放射に寄与する主要モードになっているためである。
可変インピーダンス回路5の構成としては、図2に示す回路の外に、図3、図4に示す回路構成も考えられる。
図3に示す可変インピーダンス回路5は1つ以上の電気的あるいは機械的に入出力ポートを切替えられる機能を備えたスイッチ素子10と、インピーダンス値の異なる複数の固定リアクティブ素子11(Z1, Z2, ..., ZN)と、スイッチ素子10を制御する制御信号9とで構成され、制御信号9によりスイッチ素子10を動作させ、アンテナ素子2と短絡点4を接続する固定リアクティブ素子11を切り換え、インピーダンス値を変えている。スイッチ素子10は例えばFETスイッチ、RF-MEMSスイッチ、複数のPINダイオードなどで構成すればよい。固定リアクティブ素子11には、チップインダクタやチップコンデンサ、あるいは誘導性、容量性を有するように構成された分布定数線路などを使用すればよい。
また、可変インピーダンス回路5の更に他の構成としては、図4に示す構成も考えられる。これは図2と図3を複合した構成であり、複数の可変リアクティブ素子8とスイッチ素子10及び第一、第二の制御信号9a、9bで構成される。第一の制御信号9aによりスイッチ素子10を動作させ、アンテナ素子2と短絡点4を接続する可変リアクティブ素子8を切り換え、さら第二の制御信号9bにより可変リアクティブ素子8のインピーダンス値を変更する。このような構成によればきめ細かく、数多くのインピーダンス値を設定できる。
以上のように、可変インピーダンス回路5を介して主地導体1とアンテナ素子2を電気的に接続する構成としたので、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を複数の適当な値に切替えることによって放射パターンを切替えることができ、アンテナ素子を物理的に二つ以上設置することなくダイバーシチを行うことができる。
以上ではダイバーシチに着目して記述したが、他の用途への応用も可能である。例えば、近年の携帯電話機の使用形態を考えてみると、相手と通話する通話モードや、電子メールやインターネット閲覧を行うキー操作モードなど、携帯電話機と人体との位置関係および携帯電話機と基地局との相対姿勢が大きく異なる状況がしばしばある。これらの異なる使用モードにおいてアンテナ実効利得が高くなるように可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を選定すれば、使用モードに応じてアンテナ実効利得が高くなるように放射パターンを切替えることができる。
また、給電点3からアンテナ側をみたインピーダンス(アンテナの入力インピーダンス)もまた、アンテナ素子2上および主地導体1上の定在波電流の振幅分布および位相分布で決定されるから、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を適当に選定すれば、アンテナと給電線路6とのインピーダンス整合周波数を切替えることができ、1つのアンテナ素子で多周波数共用アンテナを構成することができる。
実施の形態2.
以上に説明した実施の形態1では、アンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合特性は一定であった。可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を変化させると、給電点3からアンテナ側をみたインピーダンスが大きく変化してしまう場合がある。例えば、いま、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値がZ=Z1のときとZ=Z2のときで放射パターンが大きく異なることがわかったと仮定しよう。そして、Z=Z1のときにアンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合が完全整合状態になるようにしたとする。すると、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値をZ=Z2にしたときには、アンテナの入力インピーダンスが変化してしまうので、アンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合が完全整合状態ではなくなってしまう。アンテナ入力インピーダンスの変化の程度は、アンテナ素子2の形状および電気長、主地導体1の電気的大きさおよび形状、および周波数に依存する。このような問題に対処できるこの発明の実施の形態2を以下に述べる。
図10はこの発明の実施の形態2における構成を示している。ここで、可変整合回路12はアンテナ素子2と給電線路6との間に挿入される整合回路であり、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を切替えるタイミングと同期して整合回路構成および/あるいは整合回路を構成する素子の定数が切り替わり、そのインピーダンス値が切り替わる回路である。その他の符号は実施の形態1と同一である。可変整合回路12の構成素子としてはFETスイッチ、RF-MEMSスイッチ、PINダイオード、可変容量ダイオード、チップインダクタ、チップコンデンサ、分布定数インダクタ、分布定数キャパシタなどが考えられるが、アンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合状態を切替えられる機能を有するものであれば何でもよい。
このような構成にすることにより、可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を変化させても、アンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合状態を常に良好に保つことができる。
実施の形態3.
以上に説明した実施の形態1および実施の形態2では、アンテナ素子2の形状および電気長は一定であった。この発明のアンテナ装置を複数の周波数帯で良好に動作させるようにするためには、各周波数帯に対してアンテナ素子2の形状および電気長が一定である、という条件では不都合が生じる場合があると考えられる。即ち、アンテナ素子2の形状と電気長、および短絡点4の位置は、使用する電波の周波数によって最適解が存在すると考えられる。このような問題に対処できるこの発明の実施の形態3を以下に述べる。
図11はこの発明の実施の形態3を示している。これは短絡点4と可変インピーダンス回路5を増設したものである。このような構成としたことにより、2つの周波数帯において良好に動作させることが可能となる。図11では短絡点4と可変インピーダンス回路5を各2つ設置する構成を示したが、3周波数帯以上で良好に動作させるには、短絡点4と可変インピーダンス回路5を3個以上設置すればよい。
可変整合回路12は、各可変インピーダンス回路5のインピーダンス値を切替えるタイミングと同期してそのインピーダンス値が切り替わり、各可変インピーダンス回路5のインピーダンス値に対応したインピーダンス値となってアンテナ素子2と給電線路6とのインピーダンス整合を行う。
なお、短絡点4と可変インピーダンス回路5が各1個だけ設置されている場合(実施の形態2)でも、複数の周波数帯で良好に動作する場合もあるので、多周波共用だからといって必ずしも短絡点4と可変インピーダンス回路5を複数個設置する必要がない場合もある。
実施の形態4.
以上に説明した実施の形態1から実施の形態3では、地導体が主地導体1一つを対象としてこの発明の実施の形態を説明した。しかしながらこれらは、この発明が一つの地導体しか持たない無線端末機(例えば本国携帯電話機の第一世代〜第二世代初期に多くみられるストレートタイプの携帯電話機など)でしか実施できないということではない。この発明アンテナ装置の動作原理は実施の形態1で説明したとおりであり、基本的には主地導体1、アンテナ素子2、可変インピーダンス回路5および短絡点4を備えていれば、最低限の所望の動作をする。従って、地導体を2つ以上備えた無線端末機においても実施することができる。
図12はこの発明の実施の形態4の構成を示している。地導体は主地導体1の外に副地導体16を有しており、副地導体16は回路基板のグランドやそれに電気的に接続されたシールドケースなどから成る任意の金属材料で形成された導体で、使用する電波波長の略二十分の一以上の電気的大きさを有するように形成されている。この副地導体16には主地導体1と同様に第二の電気電子回路が設置されている。コネクタ13は主地導体1及び副地導体16上に夫々形成され、主地導体1及び副地導体16上に形成された夫々の電気電子回路の配線を線状導体15を介して電気的に接続する。
線状導体15は誘電体シート14上に形成され、主地導体1上に形成された電気電子回路と副地導体16上に形成された電気電子回路との間でコネクタ13を介して電気信号を伝送する役割を果たす伝送線路として機能する。その他の構成は図8に示すものと同様である。
このような構成にしても実施の形態1で詳しく述べた動作原理からは逸脱しないので、例えば日本国において近年主流の折り畳み機構を備えた携帯電話機や、スライド機構を備えた携帯電話機など、2つ以上の地導体を備えた無線端末機においても、この発明を実施することができる。
なお、上記説明では、主地導体1と副地導体16とは線状導体15によって電気的に接続されているとしたが、主地導体1上の電気電子回路と副地導体16上の電気電子回路との間で電気信号を伝送することを目的としない別の導体で接続されていてもよい。また、これら導体が混在していてもよい。
この発明は、携帯電話機などの携帯無線端末機に適用することで、1個のアンテナ素子でダイバーシチを行うことができ、フェージングによる通信品質劣化を低減できる携帯無線端末機を提供できる。
この発明の実施の形態1を示す構成図である。 可変インピーダンス回路の構成例を示す構成図である。 可変インピーダンス回路の他の構成例を示す構成図である。 可変インピーダンス回路の更に他の構成例を示す構成図である。 可変インピーダンス回路のインピーダンス値を変化させたときの放射パターン相関係数を示す説明図である。 可変インピーダンス回路のインピーダンスの変化を示す説明図である。 偏角Arg.= 0°のアンテナの放射パターンを示す特性図である。 偏角Arg.= 60°のアンテナの放射パターンを示す特性図である。 偏角Arg.= 0°及び偏角Arg.= 60°のときの放射に寄与する電流成分の説明図である。 この発明の実施の形態2を示す構成図である。 この発明の実施の形態3を示す構成図である。 この発明の実施の形態4を示す構成図である。 従来装置の構成を示す構成図である。 従来装置における負荷インピーダンス値の変化による放射パターン特性図である。 従来装置の動作原理説明図である。
符号の説明
1:主地導体、2:アンテナ素子、3:給電点、4:短絡点、5:可変インピーダンス回路、6:給電線路、7:無線回路、8:可変リアクティブ素子、9:制御信号、10:スイッチ素子、11:固定リアクティブ素子、12:可変整合回路、13:コネクタ、14:誘電体シート、15:線状導体、第一の線状導体、16:副地導体、17:容量素子、18:高インピーダンス化素子、19:第二の線状導体、20:負荷。

Claims (5)

  1. アンテナ素子導体と、
    第一の地導体と、
    前記アンテナ素子導体上の任意の位置と前記第一の地導体とを電気的に接続する前記第一の地導体上の電気的短絡点と、
    前記アンテナ素子導体上の任意の位置と前記電気的短絡点とを電気的に接続し、2値以上のインピーダンス値に切替えて、放射電波指向性を2つ以上の異なる指向性に切り替える可変インピーダンス回路とを
    備えたことを特徴とする無線端末装置。
  2. 前記電気的短絡点が、前記アンテナ素子上の複数の位置と、前記第一の地導体とを夫々電気的に接続するように複数設けられるとともに、
    前記アンテナ素子上の複数の位置と前記複数の電気的短絡点とを夫々電気的に接続し、2値以上のインピーダンス値に切替わる前記可変インピーダンス回路が複数設けられたことを特徴とする請求項1記載の無線端末装置。
  3. 前記第一の地導体に設けられた第一の電気電子回路と、
    前記アンテナ素子導体上の任意の位置と前記第一の電気電子回路との間に挿入され、前記可変インピーダンス回路のインピーダンス値切り替えタイミングに同期してインピーダンス値が切り替わり、前記アンテナ素子導体と前記第一の電気電子回路とのインピーダンス整合を行う可変整合回路とを
    備えたことを特徴とする請求項1記載の無線端末装置。
  4. 前記可変整合回路は、前記可変インピーダンス回路が複数存在するときは、その夫々の可変インピーダンス回路のインピーダンス値切り替えタイミングに同期してインピーダンス値が切り替わる構成にされたことを特徴とする請求項2記載の無線端末装置。
  5. 第二の電気電子回路が設置された第二の地導体を、前記第一の地導体とは別個に設け、前記第一の地導体に設けられた第一の電気電子回路と前記第二の電気電子回路とを電気的に接続する導体および/または、前記第一および第二の地導体間を電気的に接続する導体を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の無線端末装置。
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