JP4006046B2 - 結像光学系 - Google Patents

結像光学系 Download PDF

Info

Publication number
JP4006046B2
JP4006046B2 JP03705297A JP3705297A JP4006046B2 JP 4006046 B2 JP4006046 B2 JP 4006046B2 JP 03705297 A JP03705297 A JP 03705297A JP 3705297 A JP3705297 A JP 3705297A JP 4006046 B2 JP4006046 B2 JP 4006046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
local
optical system
light beam
half mirror
mirror surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03705297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10221603A (ja
Inventor
章市 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP03705297A priority Critical patent/JP4006046B2/ja
Publication of JPH10221603A publication Critical patent/JPH10221603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4006046B2 publication Critical patent/JP4006046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lenses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は結像光学系に関し、特に、ビデオカメラと銀塩フィルムカメラとの合体カメラ及び単体の小型な結像レンズに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平3-274033号公報等にはビデオカメラの結像光学系と銀塩フィルムカメラの結像光学系とを合体させたカメラが開示されている。これは、被写体からの光を1眼レフ銀塩カメラのクイックリターンミラーで反射させた後、1次結像面で結像させ、この中間像を再結像光学系により、銀塩カメラのイメージサイズより小さなイメージサイズのCCD 上に再結像させ、ビデオカメラとしての画像を得ている。
【0003】
そして、1眼レフ銀塩フィルムカメラとして被写体を撮影する場合は、クイックリターンミラーが退避し、銀塩フィルム上に被写体像が結像される。またクイックリターンミラーがハーフミラーの場合は、CCD 、銀塩フィルム上に同時に結像し、同時撮影が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では、1次結像面に結像した被写体像を再結像光学系により、CCD 面上に再結像しなければならないため、全体の光学系が大型化してしまう。
【0005】
本発明の目的は、ビデオカメラと銀塩カメラとの合体カメラシステムを構成する際、従来の合体カメラにおけるCCD 用の再結像光学系を省くことができ、合体カメラシステムを大幅に小型化できて光学性能の優れた結像光学系の提供である。
【0006】
また、十分に薄く、単体の小型な結像光学系の提供も目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の結像光学系は、
(1−1) 物体からの光束をマスターレンズを介した後反射屈折力を有するハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を面B で全反射して第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、
該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線が互いに傾いていること等を特徴としている。
【0008】
特に、
(1−1−1) 前記ハーフミラー面A に入射する前記基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式
5°≦θ≦85°
を満たす。
(1−1−2) 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−1−3) 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−1−4) 前記ハーフミラー面A と前記面B を備える反射部材を有し、
前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該面B を透過して該ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが正である。
(1−1−5) 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、
前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、
該local-fyとlocal-fxが条件式
0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
を満足している。
(1−1−6) 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA 、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxB として、
これらのローカル曲率半径が下記の条件式
|(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
|(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
を満足している。
(1−1−7) 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
を満足している。
(1−1−8) 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
-0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
を満足している。
こと等を特徴としている。
【0009】
更に、本発明の結像光学系は、
(1−2) 物体からの光束をマスターレンズを介した後反射屈折力を有するハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する系に面頂点まわりのアジムス角度により透過屈折力又は反射屈折力が異なる面を少なくとも2 面有し、該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式
5°≦θ≦85°
を満たすこと等を特徴としている。
【0010】
特に、
(1−2−1) 前記ハーフミラー面A と面B を備える反射部材を有し、前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該面B を透過して該ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該面B で全反射して該反射部材から射出させ、該反射部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが正である。
(1−2−2) 前記反射部材は少なくとも3 面の光学作用面を有するプリズム体である。
(1−2−3) 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−2−4) 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−2−5) 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、
該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
を満足している。
(1−2−6) 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA 、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxB として、
これらのローカル曲率半径が下記の条件式
|(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
|(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
を満足している。
(1−2−7) 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
を満足している。
(1−2−8) 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
-0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
を満足している。
こと等を特徴としている。
【0011】
更に、本発明の結像光学系は、
(1−3) 物体からの光束をマスターレンズを介した後メニスカス形状の第1 ハーフミラー部材の反射屈折力を有するハーフミラー面C により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する系に面頂点まわりのアジムス角度により透過屈折力又は反射屈折力が異なる面を少なくとも2 面有し、該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面C に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式
5°≦θ≦85°
を満たすこと等を特徴としている。
【0012】
特に、
(1−3−1) ハーフミラー面D を備える第2 ハーフミラー部材を有し、前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該第2 ハーフミラー部材を透過して前記ハーフミラー面C に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該ハーフミラー面D で反射して前記第1 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する該第2 ハーフミラー部材及び該第1 ハーフミラー部材の系の光学的パワーが正である。
(1−3−2) 前記ハーフミラー面C は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−3−3) 前記ハーフミラー面D は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−3−4) 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、
該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
を満足している。
(1−3−5) 前記ハーフミラー面C 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA 、前記ハーフミラー面D 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB
該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxB として、
これらのローカル曲率半径が下記の条件式
|(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
|(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
を満足している。
(1−3−6) 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
を満足している。
(1−3−7) 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
-0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
を満足している。
(1−3−8) ミラー面E を備えるミラー部材を有し、前記ハーフミラー面C からの反射光束を該ミラー面E で反射して前記第1 結像画面上に結像させ、
該反射光束が通過する該第1 ハーフミラー部材及び該ミラー部材の系の光学的パワーが正である。
(1−3−9) 前記ハーフミラー面C は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−3−10) 前記ミラー面E は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−3−11) 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、
該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
を満足している。
【0013】
更に、本発明の結像光学系は、
(1−4) 反射屈折力を有するハーフミラー面A を備えた反射部材と、透過部材とを該ハーフミラー面A で接合して構成した光学部材を有し、物体からの光束をマスターレンズを介した後該反射部材に入射させて該ハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、
該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該光学部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが該透過光束が通過する系の光学的パワーと異なること等を特徴としている。
【0014】
特に、
(1−4−1) 前記第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、前記ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線は互いに傾いており、前記光学部材内の前記反射光束が通過する系は正の光学的パワーを有する。
(1−4−2) 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−4−3) 前記光学部材内の前記反射光束が通過する系に該光束を全反射する反射屈折力を有する面B を有する。
(1−4−4) 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面である。
(1−4−5) 前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を前記面B を透過して前記ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該面B で全反射して前記反射部材から射出させ、前記透過部材は該透過光束を透過させる。
(1−4−6) 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、
該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
を満足している。
(1−4−7) 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA 、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxB として、
これらのローカル曲率半径が下記の条件式
|(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
|(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
を満足している。
(1−4−8) 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
を満足している。
(1−4−9) 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
-0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
を満足している。
こと等を特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1 は本発明の結像光学系の実施形態1 の基本構成図である。図中、1 はマスターレンズ系 (マスターレンズ) 、2 は光学部材、R は反射光学系の補助レンズ系、T は透過光学系の補助レンズ系、5 はCCD 等の結像素子、6 は銀塩フィルムである。CCD5のイメージサイズは銀塩フィルム6 のそれより小さい。
【0018】
光学部材2 は反射部材2aと透過部材2bより構成している。反射部材2aは曲率を有し、ハーフミラーを付けているハーフミラー面A と面B と透過面9 の3 つの光学作用面を持っている。ハーフミラー面A は後で述べる反射光学系中では反射面として作用する。面B の一部は光学部材2 の光入射面であり、又、一部はハーフミラー面A で反射した光束を全反射する全反射面である。透過部材2bは曲率を有する面A と透過面10の2 つの光学作用面を持っている。そして反射部材2aと透過部材2bとはハーフミラー面A で接合している。 (なお、場合によっては反射部材2aの面A にはハーフミラーを付けず、透過部材2b上の面A にハーフミラーを付け、2 つの部材を面A で接合して光学部材2 を構成しても良い。)
そして、マスターレンズ系1 、光学部材2 、補助レンズ系T 等は透過光学系を構成し、マスターレンズ系1 、光学部材2 の反射部材2a、補助レンズ系R 等は反射光学系を構成している。
【0019】
まず反射光学系の作用を説明する。被写体からの光束はマスターレンズ系1を通り、光学部材2の面Bに入射してこれを透過し、ハーフミラー面Aで反射して反射光束となり、次いで面Bで全反射し、透過面9を透過し、補助レンズ系Rを通り、CCD5上に結像する。この時、反射光学系中では1回も結像せず、CCD5の撮像面即ち第1結像画面上にダイレクトに結像する。また面Bは入射光束の入射角度により透過または全反射するため、この面での光量ロスは原理的にはない。
【0020】
次に透過光学系の作用を説明する。物体からの光束が面B を透過するまでは反射光学系と同じであるが、今度はハーフミラー面A を透過して透過光束となり、透過面10を透過して光学部材2 を射出し、補助レンズ系T を通り、銀塩フィルム6 即ち第2 結像画面上に結像する。
【0021】
なお、本明細書においては面B を透過したり、全反射したりするので、面B を透過する際の屈折力を透過屈折力、面B を全反射する際の屈折力を反射屈折力と云い、ハーフミラー面A においても透過する際の屈折力を透過屈折力、反射する際の屈折力を反射屈折力と云う。又、光束を反射させるハーフミラー面又はミラー面が曲面であって、反射に際して光束を収束又は発散させる面を”反射屈折力を有するハーフミラー面又はミラー面”と呼ぶこととする。
【0022】
また本発明の実施形態は偏心光学系であるので共通の光軸は存在しない。そこで、本発明の実施形態では第1 ,第2 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線と定義し、該基準光線において各面への入射光線と射出光線を含む面を各面の母線断面とし、該基準光線が各面と交わる点をヒットポイントと云う。また該母線断面に対して垂直な面を各面の子線断面と定義して構成を説明する。
【0023】
また母線断面上において該ハーフミラー面A へ入射する基準光線と該ハーフミラー面A から反射する基準光線のなす角度をθと定義する。実施形態1 はこのθが大きな結像光学系であり、後述の実施形態2 はθの値が小さい結像光学系である。
【0024】
本実施形態の反射部材2aではハーフミラー面A に大きい正のパワー (反射屈折力) を持たせることにより、CCD5上にダイレクトに物体像を結像させ、従来必要であった再結像光学系を省き、光学系全体の大きさを著しく小さくしている。
【0025】
又、本実施形態の場合、ハーフミラー面A 、面B 、透過面9 、透過面10の4 つの面は夫々の面の面頂点まわりのアジムス角度により屈折力が異なる面 (以下自由曲面と呼ぶ) であり、これによって被写体と像のアスペクト比を同一にして収差を補正し、良好な光学性能を得ている。
【0026】
なお、補助レンズ系R,T は場合によっては無くてもよい。
【0027】
図2 は本発明の結像光学系の実施形態2 の構成図である。本実施形態の構成要素は実施形態1 と同じであるが、マスターレンズ系1 の光軸に対してハーフミラー面A が実施形態1 よりも立っている。つまり該ハーフミラー面A へ入射する基準光線と該ハーフミラー面A から反射する基準光線のなす角度θの値が実施形態1 よりも小さい点が異なっている。更にこれに伴い、面B と透過面10が該基準光線に対して大きく偏心している。
【0028】
本実施形態は実施形態1 と同じ効果を有している。
【0029】
又、本実施形態の場合、ハーフミラー面A 、面B 、透過面9 、透過面10の4 つの面は夫々自由曲面であり、これによって被写体と像のアスペクト比を同一にして収差を補正し、良好な光学性能を得ている。
【0030】
図3 は本発明の結像光学系の実施形態3 の構成図である。本実施形態が実施形態1 と異なる点は、銀塩フィルム6 とCCD5へ光路を分ける手段が実施形態1 では貼り合わせプリズム (光学部材2 ) であったものをハーフミラー部材にした点である。
【0031】
図中、2cは第1 ハーフミラー部材であり、その片面C は曲率を有し、その上にハーフミラーを付けている。そして、第1 ハーフミラー部材2cは基準軸に対して大きくチルトしている。2dはミラー部材であり、その片面E は曲率を有し、100%光を反射するミラー面である。
【0032】
その他は実施形態1 と同じである。そして、マスターレンズ系1 、第1 ハーフミラー部材2c、補助レンズ系T 等は透過光学系を構成し、マスターレンズ系1 、第1 ハーフミラー部材2c、ミラー部材2d、補助レンズ系R 等は反射光学系を構成している。
【0033】
反射光学系の作用を説明する。被写体からの光はマスターレンズ系1 を通り、第1 ハーフミラー部材2cに至り、ハーフミラー面C で反射して反射光束となってミラー部材2dへ向かい、ミラー面E で反射し、補助レンズ系R を通り、CCD5 (第1 結像画面) 上に結像する。この時、反射光学系中では1 回も結像せず、CCD5の撮像面 (第1 結像画面) 上にダイレクトに結像する。
【0034】
次に透過光学系の作用を説明する。物体からの光束が第1 ハーフミラー部材2cに至るまでは反射光学系と同じであるが、今度はハーフミラー面C を透過して透過光束となり、補助レンズ系T を通り、銀塩フィルム6(第2 結像画面) 上に結像する。
【0035】
本実施形態では第1 ハーフミラー部材2cのハーフミラー面C に大きい正のパワー (反射屈折力) を持たせることにより、CCD5上にダイレクトに物体像を結像させ、従来必要であった再結像光学系を省き、光学系全体の大きさを著しく小さくしている。
【0036】
又、本実施形態の場合、ハーフミラー面C 、ミラー面E の2 つの面は夫々自由曲面であり、これによって被写体と像のアスペクト比を同一にして収差を補正し、良好な光学性能を得ている。
【0037】
図4 は本発明の結像光学系の実施形態4 の構成図である。本実施形態が実施形態3 と異なる点は、実施形態3 ではハーフミラー面C で反射した反射光束を透過光学系の光路外に設けたミラー部材2dで受けて反射させたが、本実施形態ではハーフミラー面C で反射した反射光束を透過光学系の光路内に設けたハーフミラー面で受けて反射させる点が異なっている。
【0038】
図中、2eは第2 ハーフミラー部材であり、その片面D は曲率を有し、その上にハーフミラーを付けているハーフミラー面である。そして、第2 ハーフミラー部材2eは基準軸に対して大きくチルトしている。
【0039】
その他は実施形態3 と同じである。そして、マスターレンズ系1 、第2 ハーフミラー部材2e、第1 ハーフミラー部材2c、補助レンズ系T 等は透過光学系を構成し、マスターレンズ系1 、第2 ハーフミラー部材2e、第1 ハーフミラー部材2c、補助レンズ系R 等は反射光学系を構成している。
【0040】
反射光学系の作用を説明する。被写体からの光束はマスターレンズ系1 を通り、第2 ハーフミラー部材2eを透過して第1 ハーフミラー部材2cに至り、ハーフミラー面C で反射して反射光束となって第2 ハーフミラー部材2eへ向かい、今度はハーフミラー面D で反射し、補助レンズ系R を通り、CCD5 (第1 結像画面) 上に結像する。この時、反射光学系中では1 回も結像せず、CCD5の撮像面上にダイレクトに結像する。
【0041】
次に透過光学系の作用を説明する。物体からの光束が第1 ハーフミラー部材2cに至るまでは反射光学系と同じであるが、今度はハーフミラー面C を透過して透過光束となり、補助レンズ系T を通り、銀塩フィルム6(第2 結像画面) 上に結像する。
【0042】
本実施形態ではハーフミラー2cのハーフミラー面C に大きい正のパワー (反射屈折力) を持たせることにより、CCD5上にダイレクトに物体像を結像させ、従来必要であった再結像光学系を省き、光学系全体の大きさを著しく小さくしている。
【0043】
又、本実施形態の場合、ハーフミラー面C 、ハーフミラー面D の2 つの面は夫々自由曲面であり、これによって被写体と像のアスペクト比を同一にして収差を補正し、良好な光学性能を得ている。
【0044】
図5 は本発明の結像光学系の実施形態5 の構成図である。本実施形態が実施形態1 と異なる点は、実施形態1 では反射部材2aと透過部材2bとで光学部材2 を形成し、ハーフミラー面A で反射光束と透過光束に分けて、常にCCD5及び銀塩フィルム6 上に像を形成していたものを、CCD5に像を形成する際には反射部材を介して形成し、銀塩フィルム6 上に像を形成する際には該反射部材を光路から退避させて像を形成する点が異なっている。
【0045】
図中、2fは反射部材であり、その上の面F は曲率を有し、その上に100%反射のミラーを付けているミラー面である。B はその一部分が反射部材2fへの光入射面、そしてその一部分がミラー面F からの反射光束を全反射する反射面として作用する面である。9 は透過面、R は補助レンズ系である。
【0046】
そして、マスターレンズ系1 等は透過光学系を構成し、マスターレンズ系1 、反射部材2f、補助レンズ系R 等は反射光学系を構成している。
【0047】
反射光学系の作用を説明する。被写体からの光束はマスターレンズ系1 を通り、反射部材2fの面B を透過してミラー面F で反射して反射光束となって面B へ向かい、ここで全反射し、透過面9 から射出して補助レンズ系R を通り、CCD5 (第1 結像画面) 上に結像する。この時、反射光学系中では1 回も結像せず、CCD5の撮像面上にダイレクトに結像する。
【0048】
次に透過光学系の作用を説明する。銀塩フィルム6 上に像を記録する際は反射部材2fをマスターレンズ系1 の射出光路から退避させる。これによって銀塩フィルム6(第2 結像画面) 上に光束が結像し、銀塩フィルム6 上に物体の像が得られる。
【0049】
本実施形態では反射部材2fのミラー面F に大きい正のパワー (反射屈折力) を持たせることにより、CCD5上にダイレクトに物体像を結像させ、従来必要であった再結像光学系を省き、光学系全体の大きさを著しく小さくしている。
【0050】
又、本実施形態の場合、ミラー面F 、面B の2 つの面は夫々自由曲面であり、これによって被写体と像のアスペクト比を同一にして収差を補正し、良好な光学性能を得ている。
【0051】
又、本実施形態の場合、CCD5と銀塩フィルム6 上に同時に像を得ることは出来ないが、これまでの実施形態と比べてより明るい像が得られる長所がある。
【0052】
次ぎに、本発明の特徴について説明する。
【0053】
第1 の特徴: 反射光学系においては、ハーフミラー面A (若しくはハーフミラー面C もしくはミラー面F ・・・・以後代表してハーフミラー面A と云う) からCCD5までの間の合成屈折力を、主にハーフミラー面A に持たせることにより物体像をCCD5にダイレクトに縮小結像させ、従来必要であった再結像光学系を不要としている。
【0054】
また本発明では、ハーフミラー面A に入射する基準光線と反射した基準光線が同一直線上にないことを特徴としている。これによって、該ハーフミラー面A をチルト偏心させ、CCD5と銀塩フィルム6 への互いの結像光束をケラないようにしている。また、チルト偏心した該ハーフミラー面A と反射光束を反射する面B 又はハーフミラー面D による光線の折り畳みにより、反射部材2a若しくは2f若しくはハーフミラー部材2c〜2e の部分を薄型化している。
【0055】
第2 の特徴: 本発明では上で説明したようにハーフミラー面A のヒットポイント部分に反射屈折力を持たせることにより物体像をダイレクトにCCD5に縮小結像させている。しかしこの反射屈折力によりハーフミラー面A では非常に大きい収差が発生する。特に該ハーフミラー面A は前記のように実施形態3 では特にCCD5と銀塩フィルム6 への互いの結像光束をケラないように、又実施形態1,2,4,5 では反射光学系を薄くするためにチルト偏心させており、極端に大きい偏心収差が発生する。
【0056】
この偏心収差を小さくするには、前記の自由曲面が有効である。しかしながら、この自由曲面が1 面ではヒットポイントにおける母線断面のアジムス(90 °)の屈折力と子線断面のアジムス(0°)の屈折力が異なるため、被写体面上のアスペクト比とCCD 結像面上でのアスペクト比が異なり、同一のアスペクト比を得ることができない。
【0057】
そこで本発明の実施形態では反射光束が通過する系に自由曲面を2 面以上採用することにより、被写体とCCD 像のアスペクト比を同一にして、良好な光学性能を得ている。
【0058】
これらの実施形態が実施形態1〜5 と数値実施例1〜5 である。実施形態1 及び2 中に使用している自由曲面はハーフミラー面A と面B と透過面9 と透過面10、実施形態3 中に使用している自由曲面はハーフミラー面C と100%反射のミラー面E 、実施形態4 中に使用している自由曲面はハーフミラー面C とハーフミラー面D 、実施形態5 中に使用している自由曲面はミラー面F と面B である。なお、場合によっては上の他に補助レンズ系R と補助レンズ系T に自由曲面を含む面を設けても良い。
【0059】
具体的には、反射光学系においてメインパワーを有するハーフミラー面A とその次に光線があたるもう1つの反射作用をする面 (実施形態1,2,5 では面B 、実施形態3 ではミラー面E 、実施形態4 ではハーフミラー面D ) の2 面を自由曲面とすれば良好な光学性能を得ることができる。
【0060】
又、上記の2 面とその後にある透過面(実施形態1,2,5 の透過面9 、実施形態3,4 では補助レンズ系R の中の1 面)の3 面に自由曲面を採用することにより、反射光学系の偏心収差、特に偏心した歪み(台形の歪み)も良好に補正できる。
【0061】
この自由曲面をアジムス角度により屈折力が異なる非球面とすれば、さらに収差を小さくすることができる。
【0062】
またこの第2 の特徴では、該ハーフミラー面A のチルト偏心量を表す前記のθが下記の条件式(1) を満たしている。
【0063】
5°≦θ≦85° ・・・・・・(1)
θが条件式(1) の下限値を下回ると実施形態1,2 では反射部材2aが非常に厚くなり、実施形態3 ではミラー部材2dが透過光学系の光路をケルようになり、実施形態4 ではハーフミラー部材2c〜2eの間隔が大きくなり、これに伴って結像光学系が大きくなる。又、実施形態5 では反射部材2fが非常に厚くなる。又上限値を上回ると該ハーフミラー面A で発生する偏心収差が大きくなり、高性能な光学性能を得ることが難しくなる。
【0064】
第3 の特徴: 第1,第2 の特徴と同じく、ハーフミラー面A に反射屈折力を持たせることにより、ダイレクトにCCD5に縮小結像させる。そして実施形態1,2 では該ハーフミラー面A を備えた該反射部材2aを1 つのプリズム体で構成している。
【0065】
そして、実施形態1,2 では該ハーフミラー面A を境とし、該面A を含む透過部材2bもプリズム体で構成している。この透過部材2bの面A と、該反射部材2aのハーフミラー面A は、この間で発生する収差を小さくするために、同一形状にして接合することが望ましいが、近い形状にして僅かなair ギャップを与えて光学部材2 を形成しても良い。
【0066】
そして該光学部材2 内の反射光束が通過する部分の光学的パワーを透過光束が通過する部分の光学的パワーと異ならせることにより、結像画面サイズの違う銀塩フィルム6 とCCD5上にダイレクト結像する結像光学系を成り立たせている。どのように光学的パワーを異ならせるか、下記に実施形態1,2 を前提として2 つの例を示す。
【0067】
(A) 今、マスターレンズ系1 の後ろの該光学部材2 内の透過光束が通過する系(面B から透過面10までの系) と該補助レンズ系T の合成光学的パワーが弱い時(数値実施例1 、図7,8 が該当する)、銀塩フィルム6 に結像させる主たる屈折力はマスターレンズ系1 が持ち、該光学部材2 内の透過光束が通過する部分の光学的パワー (屈折力) は弱い。
【0068】
それに対しCCD5への反射光学系では、マスターレンズ系1 の屈折力では、銀塩フィルムサイズの大きさにしか縮小されない。そこで、より縮小するためには、該マスターレンズ系1 の後ろの該光学部材2 内の反射光束が通過する系 (面B からハーフミラー面A を経由して透過面9 までの系) と補助レンズ系R の合成光学的パワーを強い正のパワーとしなければならない。特に該光学部材2 内の反射光束が通過する系がメインパワーを持つため、強い正のパワーが必要となる。
【0069】
(B) またマスターレンズ系1 の後ろの光学部材2 内の透過光束が通過する部分と補助レンズ系T の合成光学的パワーが負である場合(数値実施例2 、図9,10が該当する) 、銀塩フィルム6 への透過光学系としては、マスターレンズ系1 で銀塩フィルムサイズよりも小さく縮小された像を、その後ろの負のパワーを持った拡大系の補助レンズ系T で拡大して銀塩フィルム6 上に結像する。
【0070】
CCD5への反射光学系では、マスターレンズ系1 の屈折力で銀塩フィルムサイズ以下になっているので、マスターレンズ系1 の後ろの光学部材2 内の反射光束が通過する系と補助レンズ系R の合成光学的パワーはそれ程強い正のパワーでなくてよい。従って該光学部材2 内の反射光束が通過する系の光学的パワーはあまり強くない正のパワーでよい。
【0071】
このように光学部材2 内の反射光束が通過する系と透過光束が通過する系の光学的パワーを異ならせることにより、銀塩カメラへの結像光学系を成り立たせ、かつ、CCD5へダイレクトに結像する光学系も成り立たせ、従来例で述べた再結像光学系を不要とした。
【0072】
また(A) によるパワー配分の効果としては、マスターレンズ系1 のパワーを(B) による場合よりも弱く設定できるため、銀塩結像系 (透過光学系) の光学性能を良くすることができる。逆に、(B) によるパワー配分はマスターレンズ系1 のパワーが強くなるため、銀塩結像系の光学性能は(A) による場合よりは良くないが、マスターレンズ系1 を小型化できる効果がある。
【0073】
なお、実施形態4 において反射光束が通過する第2 ハーフミラー部材2e及び第1 ハーフミラー部材2cの部分の光学的パワーとはハーフミラー面C での反射からハーフミラー面D で反射して第2 ハーフミラー部材2eから射出するまでの合成光学的パワーを云う。又、実施形態3 において反射光束が通過する第1 ハーフミラー部材2c及びミラー部材2dの部分の光学的パワーとはハーフミラー面C での反射からミラー面E で反射してミラー部材2dから射出するまでの合成光学的パワーを云う。
【0074】
この第3 の特徴でも第1,第2 の特徴と同じように、基準光線がハーフミラー面A に入射する方向と反射して射出する方向が同一直線上にないようにハーフミラー面A をチルト偏心させ、CCD ・銀塩フィルム系の結像光束をケラないよう、かつ反射光学系が薄くなるようにしている。
【0075】
以上3 つの特徴について述べた。以下には、下位概念について述べる。
【0076】
本発明では、ハーフミラー面A (若しくはハーフミラー面C 若しくはミラー面F ・・・・以下ハーフミラー面A で代表する) のチルト偏心量に関して条件式(1) を満たすことを説明したが、更に下記の条件式(2) を満たすと、性能をより良好にするハーフミラー面A の設定が可能となる。
【0077】
15°≦θ≦70° ・・・・・・(2)
また本発明では、反射作用をする面B 若しくはハーフミラー面D が、反射屈折力を有することを特徴としている。本発明の実施形態は反射屈折力を有するハーフミラー面A を有しているため、収差の発生が大きい。特にこの面が偏心しているので、極端に大きい偏心収差が発生する。この収差、偏心収差を小さくするには、アジムス角度により屈折力が異なる自由曲面を採用するのが良いことを前述したが、他にハーフミラー面A の屈折力の一部を他の面に分担させることも収差、偏心収差を小さくする上に効果がある。実施形態1,2,5 では面B 、実施形態3 ではミラー面E 、実施形態4 ではハーフミラー面D での反射に際して屈折力を分担させることにより収差、偏心収差を小さくしている。
【0078】
さらにハーフミラー面A で発生する収差、偏心収差をキャンセルするような反射屈折力を面B 又はハーフミラー面D に持たせると非常に効果がある。具体的には、ハーフミラー面A のヒットポイントにおける子線断面方向の屈折力を正、面B 若しくはハーフミラー面D の反射時のヒットポイントにおける子線断面方向の反射屈折力を負として収差をキャンセルさせている。
【0079】
次に本発明の数値数値条件式について説明する。本発明は極端な偏心系であるため、従来の各面の面頂点を基準とした共軸系としての焦点距離又は曲率半径の表し方は適切でない。例えば、面頂点付近のパワーが正、周辺で負のパワーを持った非球面があり、この面の面頂点が光線有効径外に偏心していたとすると、現在の焦点距離、曲率半径の定義では、正のパワーを持つ焦点距離、曲率半径の値を示す。しかし実質的には大きく偏心しているため、有効径内では負のパワーを持つ焦点距離、曲率半径の面と同じ光学的作用を持つ場合がある。そこで極端な偏心系でも対応できるように新らたな焦点距離、曲率半径の定義を行う。
【0080】
本発明では簡易的に、前記基準光線が各面に入射した点 (ヒットポイント) における母線断面上の曲率半径をローカル曲率半径(local-ry) 、子線断面上の曲率半径をローカル曲率半径(local-rx)と定義し、更にこれらのローカル曲率半径を用いて母線断面上のローカル焦点距離(local-fy) 、子線断面上のローカル焦点距離(local-fx )を定義する。
【0081】
これはヒットポイントでのローカル曲率半径を従来の曲率半径と考え、このローカル曲率半径と媒質の屈折率ndにより、従来の焦点距離算出方法を用いて、各面の焦点距離を算出し、これを各面のローカル焦点距離と定義するのである。即ち面の屈折前の媒質の屈折率をn 、屈折後の媒質の屈折率をn'として、ローカル焦点距離local-fy、local-fxは次式で求める。
【0082】
【数1】
Figure 0004006046
そしてヒットポイント回りの屈折力とはローカル焦点距離の逆数、即ち1/(local-fy)や1/(local-fx)を云う。
【0083】
さらに共軸系での空気換算面間隔に対応して、ある面とこれに続く次の面での基準光線の2 つのヒットポイント間の距離を、媒質の屈折率ndで割ったものをその面のローカル空気換算面間隔(local-e )とする。そしてローカル曲率半径、屈折率、ローカル空気換算面間隔のデータより、従来の近軸追跡を行い、全系又はブロックのローカル焦点距離を定義する。
【0084】
本発明の結像光学系では面頂点まわりのアジムス角度の違いにより光学的パワーが異なる面、即ち自由曲面を設定しているが、全系としてみた時各アジムス角度に対するローカル焦点距離をほとんど一定にすることが望ましい。即ち母線断面に関する反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとした時にこれらの値が
0.8<|(local-fy)/(local-fx)|<1.25 ・・・・・・(3)
を満足させることが望ましい。
【0085】
又、反射光学系中のハーフミラー面A 又は面B (若しくはミラー面E 若しくはハーフミラー面D ) は前述した通り面頂点まわりのアジムス角度の違いにより光学的パワーが異なる面 (自由曲面) に設定して偏心収差を抑制するようにしたが、ハーフミラー面A のローカル曲率半径をlocal-rxA 、local-ryA 、又面 Bのローカル曲率半径をlocal-rxB 、local-ryB として、これらの値が条件式
|(local-rxA)|<|(local-ryA)|
|(local-rxB)|<|(local-ryB)|
を満たすようにするとよい。
【0086】
以下の数値実施例では母線方向が折り畳み方向で、小型化を図るためにこの方向にハーフミラー面A が大きくチルト(偏心)しているので、この母線方向に対して偏心収差が子線方向に比べて多く発生する。そこで以下の数値実施例ではヒットポイントにおける母線断面の光学的パワーを子線断面の光学的パワーより弱く、即ち母線方向のローカル曲率半径(local-ry)を上記の条件式に示す通り子線方向のローカル曲率半径(local-rx)より長くし、母線方向の偏心収差の発生を抑制するようにしている。
【0087】
そして望ましくはこれらのローカル曲率半径の関係を
|(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
|(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9 ・・・・・・(4)
を満たすように設定することが好ましい。この範囲を超えると偏心収差の発生が目立って大きくなってしまう。
【0088】
そして更に収差を良好に補正するためには反射光学系中の面B (若しくはミラー面E 若しくはハーフミラー面D ) の子線方向断面のローカル曲率半径をlocal-rxB 、そしてハーフミラー面A の子線方向断面のローカル曲率半径をlocal-rxA とした時、これらを
0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4 ・・・・・・(5)
なる条件の範囲で設定するとよい。
【0089】
条件式(5) の上限を越えると面B (若しくはミラー面E 若しくはハーフミラー面D ) の子線方向断面のローカル曲率(負のパワー)がきつくなり、ディストーション補正が困難となる。条件式(5) の下限を越えると子線方向断面のハーフミラー面A のローカル曲率(正のパワー)がきつくなり非点収差補正が困難となる。
【0090】
更に、母線断面における面B (若しくはミラー面E 若しくはハーフミラー面D ) の反射時のヒットポイントにおけるローカル曲率半径をlocal-ryB 、ハーフミラー面A のローカル曲率半径をlocal-ryA とした時
-0.1<(local-ryA)/(local-ryB)<0.9 ・・・・・・(6)
を満たすように設定するとよい。
【0091】
条件式(6) の上限を越えると母線断面における面B (若しくはミラー面E 若しくはハーフミラー面D ) の負の反射屈折力が強くなり、偏心ディストーションの補正がむずかしくなる。条件式(6) の下限を越えると母線方向の凹ミラーによる凸パワーが強くなり、偏心非点収差の発生が大きくなる。
【0092】
次に数値実施例を示す。数値実施例は5 つある。数値実施例1 は反射光学系(図7 )と透過光学系(図8 )を合わせ持つ結像光学系である。数値実施例2 は反射光学系(図9 )と透過光学系(図10)を合わせ持つ結像光学系である。数値実施例3(図11)は反射光学系のみの結像光学系である。数値実施例4,5 (図12,13)は反射光学系のみの結像光学系である。
【0093】
図7〜図11においてMはマスターレンズ、2は光学部材、Tは補助レンズ系である。
【0094】
また数値実施例のデータについては、面頂点回りの母線断面、子線断面の曲率半径をry、rx、面頂点の間の間隔をd (第1面の面頂点座標系と平行)、母線断面上における各面の面頂点の第1面の面頂点座標系に対する平行偏心量をshift 、傾き偏心量をtilt(度)とする。またd 線での屈折率をnd、アッベ数をνd とする。
【0095】
数値実施例においては、非球面をALで、自由曲面をAAL 又はZAL で示している。またM が付いているものは反射面である。
【0096】
非球面ALの定義式は、
【0097】
【数2】
Figure 0004006046
にy=0 を代入した値φ= φ(0) であり、アジムスによらず常に一定である。
【0098】
自由曲面AAL の定義式は、
【0099】
【数3】
Figure 0004006046
である。ここに各bi、ci ・・・は各々アナモフィック非球面係数である。
【0100】
自由曲面ZAL の定義式は
【0101】
【数4】
Figure 0004006046
である。
【0102】
上記の自由曲面AAL 及びZAL における”面頂点まわりの屈折力”を説明する。自由曲面の座標系は図6 に示すように面頂点における法線をz 軸、母線断面内において面頂点を通り、z 軸に直交する直線をy 軸、z 軸とy 軸に直交する直線をx 軸としてxyz 座標系を設定している。そして、面頂点を中心としてx 軸を0 °としてアジムス角度ωを設定する。
【0103】
更に、上記の曲面定義式をz=f(x,y)とし、面のアジムス角度をω (但し、0 ≦ω<180 °) 、面の屈折前の媒質の屈折率をn 、屈折後の媒質の屈折率をn'とする。
【0104】
【数5】
Figure 0004006046
【0105】
【数6】
Figure 0004006046
である。
【0106】
又、数値実施例には各面のローカル曲率半径、ローカル焦点距離、ローカル空気換算面間隔及び光学系全体を通してのローカル焦点距離、Fno. (FnoyとFnox) 及び画角(2wyと2wx)を記載している。更に、前記条件式(1) 〜(6) の値も記載している。
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
Figure 0004006046
【0107】
【発明の効果】
本発明は以上の構成により、ビデオカメラと銀塩カメラとの合体カメラシステムを構成する際、従来の合体カメラにおけるCCD 用の再結像光学系を省くことができ、合体カメラシステムを大幅に小型化できて光学性能の優れた結像光学系を達成する。
【0108】
また、本発明の反射光学系だけを用いて十分に薄く、小型な結像光学系を達成出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の結像光学系の実施形態1 の構成図
【図2】 本発明の結像光学系の実施形態2 の構成図
【図3】 本発明の結像光学系の実施形態3 の構成図
【図4】 本発明の結像光学系の実施形態4 の構成図
【図5】 本発明の結像光学系の実施形態5 の構成図
【図6】 自由曲面を定義する座標系とアジムス角度の説明図
【図7】 数値実施例1 の反射光学系の断面図
【図8】 数値実施例1 の透過光学系の断面図
【図9】 数値実施例2 の反射光学系の断面図
【図10】 数値実施例2 の透過光学系の断面図
【図11】 数値実施例3 の反射光学系の断面図
【図12】 数値実施例4 の反射光学系の断面図
【図13】 数値実施例5 の反射光学系の断面図
【符号の説明】
1 マスターレンズ
2 光学部材
2a 反射部材
2b 透過部材
2c 第1 ハーフミラー部材
2d ミラー部材
2e 第2 ハーフミラー部材
2f 反射部材
5 CCD
6 銀塩フィルム
9 透過面
10 透過面
R 反射光学系中の補助レンズ系
T 透過光学系中の補助レンズ系
A ハーフミラー面
B 面
C ハーフミラー面
D ハーフミラー面
E ミラー面
ω アジムス角度

Claims (40)

  1. 物体からの光束をマスターレンズを介した後反射屈折力を有するハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を面B で全反射して第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線が互いに傾いていることを特徴とする結像光学系。
  2. 前記ハーフミラー面A に入射する前記基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式
    5°≦θ≦85°
    を満たすことを特徴とする請求項1の結像光学系。
  3. 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項1又は2の結像光学系。
  4. 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の結像光学系。
  5. 前記ハーフミラー面A と前記面B を備える反射部材を有し、前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該面B を透過して該ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが正であることを特徴とする請求項3又は4の結像光学系。
  6. 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、該local-fyとlocal-fxが条件式
    0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
    を満足していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の結像光学系。
  7. 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxBとして、これらのローカル曲率半径が下記の条件式
    |(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
    |(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
    を満足していることを特徴とする請求項6の結像光学系。
  8. 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
    0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
    を満足していることを特徴とする請求項7の結像光学系。
  9. 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
    -0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
    を満足していることを特徴とする請求項8の結像光学系。
  10. 物体からの光束をマスターレンズを介した後反射屈折力を有するハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する系に面頂点まわりのアジムス角度により透過屈折力又は反射屈折力が異なる面を少なくとも2 面有し、該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式
    5°≦θ≦85°
    を満たすことを特徴とする結像光学系。
  11. 前記ハーフミラー面A と面B を備える反射部材を有し、前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該面B を透過して該ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該面B で全反射して該反射部材から射出させ、該反射部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが正であることを特徴とする請求項10の結像光学系。
  12. 前記反射部材は少なくとも3 面の光学作用面を有するプリズム体であることを特徴とする請求項11の結像光学系。
  13. 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項11又は12の結像光学系。
  14. 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の結像光学系。
  15. 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
    0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
    を満足していることを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の結像光学系。
  16. 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxBとして、これらのローカル曲率半径が下記の条件式
    |(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
    |(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
    を満足していることを特徴とする請求項15の結像光学系。
  17. 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
    0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
    を満足していることを特徴とする請求項16の結像光学系。
  18. 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
    -0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
    を満足していることを特徴とする請求項17の結像光学系。
  19. 物体からの光束をマスターレンズを介した後メニスカス形状の第1 ハーフミラー部材の反射屈折力を有するハーフミラー面C により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する系に面頂点まわりのアジムス角度により透過屈折力又は反射屈折力が異なる面を少なくとも2 面有し、該第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、該ハーフミラー面C に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線とがなす角度をθとした時、該θが条件式5°≦θ≦85°を満たすことを特徴とする結像光学系。
  20. ハーフミラー面D を備える第2 ハーフミラー部材を有し、前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を該第2 ハーフミラー部材を透過して前記ハーフミラー面C に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該ハーフミラー面D で反射して前記第1 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する該第2 ハーフミラー部材及び該第1 ハーフミラー部材の系の光学的パワーが正であることを特徴とする請求項19の結像光学系。
  21. 前記ハーフミラー面C は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項20の結像光学系。
  22. 前記ハーフミラー面D は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項20又は21の結像光学系。
  23. 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
    0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
    を満足していることを特徴とする請求項20〜22のいずれか1項に記載の結像光学系。
  24. 前記ハーフミラー面C 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA、前記ハーフミラー面D 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxBとして、これらのローカル曲率半径が下記の条件式
    |(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
    |(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
    を満足していることを特徴とする請求項23の結像光学系。
  25. 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
    0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
    を満足していることを特徴とする請求項24の結像光学系。
  26. 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
    -0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
    を満足していることを特徴とする請求項25の結像光学系。
  27. ミラー面E を備えるミラー部材を有し、前記ハーフミラー面C からの反射光束を該ミラー面E で反射して前記第1 結像画面上に結像させ、該反射光束が通過する該第1 ハーフミラー部材及び該ミラー部材の系の光学的パワーが正であることを特徴とする請求項19の結像光学系。
  28. 前記ハーフミラー面C は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項27の結像光学系。
  29. 前記ミラー面E は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項27又は28の結像光学系。
  30. 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
    0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
    を満足していることを特徴とする請求項27〜29のいずれか1項に記載の結像光学系。
  31. 反射屈折力を有するハーフミラー面A を備えた反射部材と、透過部材とを該ハーフミラー面A で接合して構成した光学部材を有し、物体からの光束をマスターレンズを介した後該反射部材に入射させて該ハーフミラー面A により反射光束と透過光束に分け、該反射光束を第1 結像画面上に結像させ、該透過光束を第2 結像画面上に結像させ、該光学部材内の該反射光束が通過する系の光学的パワーが該透過光束が通過する系の光学的パワーと異なることを特徴とする結像光学系。
  32. 前記第1 結像画面中心へ結像する光束の主光線を基準光線として、前記ハーフミラー面A に入射する該基準光線とこの面で反射した該基準光線は互いに傾いており、前記光学部材内の前記反射光束が通過する系は正の光学的パワーを有することを特徴とする請求項31の結像光学系。
  33. 前記ハーフミラー面A は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項32の結像光学系。
  34. 前記光学部材内の前記反射光束が通過する系に該光束を全反射する反射屈折力を有する面B を有することを特徴とする請求項32又は33の結像光学系。
  35. 前記面B は面頂点まわりのアジムス角度により反射屈折力が異なる面であることを特徴とする請求項34の結像光学系。
  36. 前記マスターレンズから射出する前記物体からの光束を前記面B を透過して前記ハーフミラー面A に入射させて前記反射光束と透過光束に分け、該反射光束を該面B で全反射して前記反射部材から射出させ、前記透過部材は該透過光束を透過させることを特徴とする請求項34又は35の結像光学系。
  37. 前記物体から前記第1 結像画面までの光学系を反射光学系、前記基準光線を含む面を母線断面として該母線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fy、前記第1 結像画面の中心点に設定した子線断面に関する該反射光学系のローカル焦点距離をlocal-fxとして、該local-fyとlocal-fxが下記の条件式
    0.8 <|(local-fy)/(local-fx)|<1.25
    を満足していることを特徴とする請求項34〜36のいずれか1項に記載の結像光学系。
  38. 前記ハーフミラー面A 上の前記基準光線のヒットポイントにおける前記母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryA 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxA、前記面B 上の該基準光線のヒットポイントにおける該母線断面のローカル曲率半径をlocal-ryB 、該ヒットポイントにおける子線断面のローカル曲率半径をlocal-rxBとして、これらのローカル曲率半径が下記の条件式
    |(local-rxA)/(local-ryA)|<0.9
    |(local-rxB)/(local-ryB)|<0.9
    を満足していることを特徴とする請求項37の結像光学系。
  39. 前記local-rxA と前記local-rxB が下記の条件式
    0.3<(local-rxA)/(local-rxB)<1.4
    を満足していることを特徴とする請求項38の結像光学系。
  40. 前記local-ryA と前記local-ryB が下記の条件式
    -0.1 < (local-ryA)/(local-ryB) < 0.9
    を満足していることを特徴とする請求項39の結像光学系。
JP03705297A 1997-02-05 1997-02-05 結像光学系 Expired - Fee Related JP4006046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03705297A JP4006046B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 結像光学系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03705297A JP4006046B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 結像光学系

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10221603A JPH10221603A (ja) 1998-08-21
JP4006046B2 true JP4006046B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=12486816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03705297A Expired - Fee Related JP4006046B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 結像光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4006046B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6324012B1 (en) 1998-09-28 2001-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Optical system and image pickup apparatus having the same
CN1601320A (zh) 1999-02-10 2005-03-30 松下电器产业株式会社 反射型光学装置和反射型固体光学装置及使用这些装置的装置
TW594043B (en) 2001-04-11 2004-06-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd Reflection type optical apparatus and photographing apparatus using the same, multi-wavelength photographing apparatus, monitoring apparatus for vehicle
JP2017156712A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 キヤノン株式会社 光学系、それを備える撮像装置及び投影装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10221603A (ja) 1998-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6537331B2 (ja) 光学系及びそれを有する撮像装置
JP6917000B2 (ja) 反射屈折光学系及び撮像装置
US6041193A (en) Real-image zoom finder with rotationally asymmetric surface
JP3761957B2 (ja) 反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置
US7245443B2 (en) Panoramic attachment optical system, and panoramic optical system
US8089708B2 (en) Lens system, optical device with lens system, and method of manufacturing lens system
JPH08292371A (ja) 反射型の光学系及びそれを用いた撮像装置
JPH0356609B2 (ja)
US3736049A (en) Wide angle photographing lens
JP3929153B2 (ja) 結像光学系
US11252394B2 (en) Lens apparatus and imaging apparatus including the same
JP3074026B2 (ja) 超広角型のズームレンズ
JPS594686B2 (ja) カヘンシヨウテンキヨリレンズ
US20080204893A1 (en) Small refractive zoom lens optical system
JP2001066503A (ja) ズームレンズ
US7403343B2 (en) Panoramic attachment optical system, and panoramic optical system
JP4006046B2 (ja) 結像光学系
JPH0876192A (ja) 実像式変倍ファインダー光学系
JPS63226616A (ja) 実像式フアインダ−光学系
JPH0713704B2 (ja) 広角レンズ
JP2002303790A (ja) レトロフォーカス型超広角レンズ
JP3352263B2 (ja) ズームレンズ
JP2518055B2 (ja) 反射屈折式光学系
JPH11249019A (ja) 光学素子及びそれを用いた光学系
JP2925188B2 (ja) レトロフォーカス型レンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees