JP4004506B2 - コーヒー抽出用布製フィルター、並びに、それの製作方法 - Google Patents

コーヒー抽出用布製フィルター、並びに、それの製作方法 Download PDF

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Description

本発明は、フィルター内のコーヒー粉に対して注湯して抽出液を滲出濾過させて抽出するための半球又はそれに類似する形状の袋状に形成されたコーヒー抽出用布製フィルター、及び、そのコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法に関する。
従来のコーヒー抽出用布製フィルターは、単数又は複数の布地片を縫合して円錐や角錐、半球など形状の袋状に形成していただけであった。
コーヒーの香味を最大限に引き出す最高のコーヒー抽出方法としてコーヒー抽出用布製フィルターを用いた方法(ネルドリップ方式)が知られているが、この方法は、コーヒー粉に対する注湯や使用前及び使用後におけるフィルターの取り扱いが難しいだけでなく、加えて、従来のフィルター21では、コーヒー粉を収容したフィルター21に注湯すると、抽出液がフィルター21の外面に滲出し、フィルター21からの滲出量が少なくなるほど、図7に示すように、フィルター21の下部における多くの箇所から滴下してしまい、そのため、滴下するコーヒーを受ける容器29の受け口29Aを大きくしなければならず、布製フィルター21を用いる抽出設備の大型化を招来していた。
また、滴下した抽出液と空気との接触度合が大きいことから、コーヒーが著しく温度低下すると共にその酸化速度も促進してしまい、抽出したコーヒーの香味が短時間で大幅に低下してしまう恐れもあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な改良を以って、上記の問題を効果的に解消する点にある。
〔1〕本発明の第1特徴構成は、半球又はそれに類似する形状の袋状に形成されたコーヒー抽出用の布製フィルターの下部に、コーヒー抽出時にフィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を、フィルターの一部を突出させるように縫製して形成しているコーヒー抽出用布製フィルターであって、
前記突起部が、フィルターの一部を積層した状態でそれの周縁を縫製して形成され、この突起部と前記フィルター下部との境界箇所が、前記フィルター内のコーヒー粉の前記突起部への侵入を阻止する状態に縫製されている点にある。
つまり、この構成であれば、フィルター下部の最下端位置に突起部を形成することで、抽出液の滲出量に関わらず、突起部によりフィルターから滲出した抽出液をフィルター下部の最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させることができるので、突起部から流下又は滴下する抽出液を受ける容器の受け口を突起部の下方位置に設けるだけで済み、よって、容器の受け口を小さくすることができて、布製フィルターを用いてコーヒーを抽出する設備をコンパクト化することができる。
また、抽出液をフィルター下部の最下端位置から流下又は滴下させるため、フィルターと容器との距離が最短となり、これによって、突起部から流下又は滴下した抽出液と空気の接触時間も最短となり、それら抽出液と空気との接触度合を極力小さくすることができるので、抽出したコーヒーの著しい温度低下や酸化を抑えることができて、淹れたてのコーヒーの香味を比較的長い時間維持することができる。
更に、突起部がフィルターの一部を突出させるように縫製するといった簡素な構造であるので、このような構成のフィルターを製作するにおいても、従来の布製フィルターを製作するのとほぼ同コストで製作することができる。
要するに、製作コストを高騰化させることなくフィルター下部の最下端位置に突起部を形成し、この突起部によって、コーヒーの香味を最大限に引き出すネルドリップ方式のコーヒー抽出設備をコンパクト化することができるとともに、コーヒーの香味を比較的長時間維持することができる。
更に、前記フィルターの突起部の内部にコーヒー粉が充填された状態になってしてしまうと、フィルターから滲出した抽出液が突起部の内部に浸入することができず、これによって、抽出液が突起部に確実に誘導案内されずに滴下してしまう恐れがある。
しかし、この構成であれば、フィルターの下部と突起部との境界箇所が縫製されて、コーヒー粉の突起部への侵入を阻止する状態になっているので、フィルター内のコーヒー粉が突起部に侵入して充填状態となることがなく、これによって、確実に抽出液を突起部に誘導案内させてその突起部からそれの下方に位置する容器に対して流下又は滴下させることができる。
また、コーヒー粉の残滓が突起部内に付着することもないので、使用後のフィルターの洗浄も容易となり、これによって、使用回数を重ねてもコーヒー粉残滓による抽出するコーヒーの品質低下を抑制することができる。
〔2〕本発明の第2特徴構成は、
半球又はそれに類似する形状の袋状に形成されたコーヒー抽出用の布製フィルターの下部に、コーヒー抽出時にフィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を、フィルターの一部を突出させるように縫製して形成しているコーヒー抽出用布製フィルターであって、
前記突起部が、フィルターの一部を積層した状態でそれの周縁を縫製して形成され、この突起部と前記フィルター下部との境界箇所が、前記フィルター内のコーヒー粉の前記突起部への侵入を阻止する状態に縫製されているとともに、前記フィルターが、それの周方向で複数に分割された布地片から構成され、各布地片の下部には、前記突起部を形成するための垂部が形成されている点にある。
つまり、突起部を形成するための垂部が各布地片に形成されているので、各布地片に垂部が形成されていないと、フィルター下部の最下端位置を突出させて突起部を形成しなければならず、フィルターの形状を変形させることになっていたが、この構成であれば、フィルターの最下部に突起部を、フィルターの形状を変形させることなく容易に形成することができる。
〔3〕本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記フィルターにおける複数の布地片どうしの縫合部に、フィルターから滲出した抽出液を前記突起部に導くための中空状の通路が形成されている点にある。
つまり、この構成であれば、フィルターから滲出した抽出液を、突起部と連通している中空状の通路を通じて効率よく突起部に誘導案内させることができるので、フィルターの外面に滲出した抽出液をより短時間で容器に流下させることができ、また、通路を通過することにより、抽出液と空気との接触度合を小さくすることができて、よって、抽出されたコーヒーの温度低下及び酸化を一層抑制することができる。
〔4〕本発明の第4特徴構成は、第1〜第3特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記フィルターの開口における最大径が、フィルターの最大径よりも小となるように形成されている点にある。
つまり、この構成であれば、フィルター内においてコーヒー粉がフィルターに包まれるように収容されるので、コーヒー粉を蒸らすための最初の注湯においてコーヒー粉を包むように蒸らすことができて蒸らし効果を向上させることができ、これによって、抽出されたコーヒーを一層美味しいものにすることができる。
〔5〕本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記フィルターに、取り外し又は切断分離可能な複数の表示体を備えた抽出回数管理手段が設けられている点にある。
コーヒー抽出用布製フィルターは洗浄して繰り返し使用するが、抽出回数を重ねるごとに、コーヒー粉の微粒子がフィルターの布目に詰まってろ過能力が低下して、抽出液がフィルターから滲出し難くなり、コーヒーの抽出速度の減速化することでコーヒーの香味を最大限に引き出すことが困難になるため、フィルター使用回数は約30回〜50回を限度としてある。
つまり、この構成であれば、フィルターに取り外し又は切断分離可能な複数の表示体を備えた抽出回数管理手段が設けられているので、抽出する毎に表示体を取り外し又は切断分離することで、コーヒー抽出用布フィルターを規定の回数以上使用することを確実に防止することができ、これによって、抽出するコーヒーの香味の安定化を図ることができる。
また、フィルター毎に抽出回数を管理することができるので、例えば、表等に抽出回数を記したりする方法に比べ、他のフィルターとの混合がなく、フィルター管理において有利にすることができる。
〔6〕本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれか1つの特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記フィルターに、フィルターホルダーの輪状装着部に対して巻き付け装着するときの巻き付け代を表示する装着代表示手段が設けられている点にある。
つまり、この構成であれば、フィルターをフィルターホルダーの輪状装着部に巻き付けるのに、容易に、確実に、かつ、迅速にフィルターをフィルターホルダーに装着することができる。
〔7〕本発明の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれか1つの特徴構成に係るコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法に係り、その特徴は、
前記フィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を形成するために、下部に垂部が形成されている複数枚の布地片を半球又はそれに類似する形状の袋状に縫製する工程において、
隣接する両布地片の重合部分を、フィルターの外面輪郭線に沿う開口縁部から垂部の先端部分までに至る外側縫合線と、フィルターの収納空間を区画形成する境界線に沿う外側
縫合線よりも内方に変位した位置を開口縁部から垂部の基端部分までに至る内側縫合線とに沿って縫合することにより、外側縫合線と内側縫合線との間に、フィルターから滲出した抽出液を突起部に導くための中空状の通路を形成する点にある。
つまり、この方法であれば、フィルターを構成する複数の布地片の重合部分に、フィルターから滲出した抽出液を突起部に導くための中空状の通路を容易に形成することができて、これによって、フィルターから滲出した抽出液を、突起部と連通している中空状の通路を通じて効率よく突起部に誘導案内させることができて、フィルターの外面に滲出した抽出液をより短時間で容器に流下させることができ、また、通路を通過することにより、抽出液と空気との接触度合を小さくすることができて、抽出されたコーヒーの温度低下及び酸化を一層抑制することができるフィルターにすることができる。
〔8〕本発明の第8特徴構成は、第7特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記外側縫合線に沿っての第1縫製工程には、開口縁部から垂部の先端部分まで縫い抜け縫合する工程が備えられているとともに、
前記内側縫合線に沿っての第2縫製工程には、一方の内側縫合線の開口縁部から垂部の基端部分を通過して他方の内側縫合線の開口縁部にまで連続的に縫合する工程が備えられている点にある。
つまり、この方法であれば、第2縫製工程における一方の内側縫合線の開口縁部から垂部の基端部分を通過して他方の内側縫合線の開口縁部にまで連続的に縫合する工程により、フィルター下部と突起部との境界箇所をフィルター内のコーヒー粉の突起部への侵入を阻止する状態に縫製することができ、これによって、確実に抽出液を突起部に誘導案内させてその突起部からそれの下方に位置する容器に対して流下又は滴下させることができるとともに、コーヒー粉の残滓が突起部内に付着することもないので、使用後のフィルターの洗浄も容易となり、これによって、使用回数を重ねてもコーヒー粉残滓による抽出するコーヒーの品質低下を抑制することができるフィルターにすることができる。
〔9〕本発明の第9特徴構成は、第8特徴構成の実施において好適な構成であり、その特徴は、
前記外側縫合線に沿っての第1縫製工程では、両布地片の表面どうしを重ね合わせた重合部分をそれの外縁から設定縫い代を空けた状態でフィルターの外面輪郭線に沿って開口縁部から垂部の先端部分まで縫合し、
前記内側縫合線に沿っての第2縫製工程では、前記第1縫製工程で縫合された両布地片をそれの表面が外面側となる状態に裏返した後、設定縫い代に相当する外延部分を包み込む状態でフィルターの収納空間を区画形成する境界線に沿って外側縫合線よりも内方に変位した位置を開口縁部から垂部の基端部分まで縫合するようにしてある点にある。
つまり、この方法であれば、フィルターの隣接する布地片どうしの重合部分に通路を形成するのに、第1縫製工程では両布地片の表面どうしを重ね合わせた重合部分を外側縫合線に沿って縫合し、第2縫製工程では第1縫製工程後に裏返して内側縫合線に沿って縫合することで、両布地片の重合部分を袋縫いした形態で形成することができるので、両布地片の外縁部分を通路内に収容した状態で体裁よくすることができるとともに、両布地片の外縁部分が遊端縁として表面に露呈しないので、抽出液が外縁部分に沿って流れ突起部にまで誘導される前に滴下してしまうことを確実に防止することができ、これによって、抽出液を確実に通路を通じて突起部に誘導案内させることができる。
そして、第2縫製工程により、フィルター下部と突起部との境界箇所をフィルター内のコーヒー粉の突起部への侵入を阻止する状態に縫製することができ、これによって、より一層確実に抽出液を突起部に誘導案内させてその突起部からそれの下方に位置する容器に対して流下又は滴下させることができるとともに、コーヒー粉の残滓が突起部内に付着することもないので、使用後のフィルターの洗浄も容易となり、これによって、使用回数を重ねてもコーヒー粉残滓による抽出するコーヒーの品質低下を抑制することができるフィルターにすることができる。
〔第1実施形態〕
図1〜図4に示す本発明の第1実施形態であるコーヒー抽出用布製フィルター1は、片面起毛のフランネル地からなる4枚の流線形の布地片2を縫製して、上方開口のほぼ半球状の袋状に形成されており、起毛面2aを内面側(裏面側)、無毛面2bを外面側(表面側)にして、フィルター1の開口Mの周縁部1AをフィルターホルダーHの輪状装着部hに巻き付けて装着した後、フィルター1にコーヒー粉を投入し、そのコーヒー粉に対して複数回に分けて注湯することで、コーヒー(抽出液)を抽出する。
4枚の流線形の布地片2それぞれにおける先端(下部)には、垂部2Aが突出形成されており、布地片2を縫製してほぼ半球状の袋状のフィルター1を形成した際に、これら垂部2Aが集合して縫製され、フィルター1の下部1Bに、コーヒー抽出時にフィルター1から滲出したコーヒー(抽出液)を最下端位置に誘導案内して流下させるための突起部1Cを形成する。
また、それら各布地片2の開口縁部2Bのやや下方位置(つまり、フィルター1の開口Mの下方位置)の内側には、フィルターホルダーHに対して巻き付け装着するための巻き付け代を表示する装着代表示手段である装着ライン3を縫って形成しており、この装着ライン3に使用する糸の色を変更することで、装着ライン3は装着代表示手段だけでなく、フィルター1に投入する使用対象のコーヒー粉の種類を判別表示するための判別手段Rにも兼用している。
4枚の布地片2は、ほぼ半球形状の1/4に相当する展開型に縫製代を加えた輪郭形状に裁断されているとともに、それの左右の側縁のうち、上下中央位置によりも少し上方に偏倚した部位の左右幅W2が最大に形成され、それよりも上方に位置する部分を次第に絞り形成して、開口縁部2Bにおける左右幅W1がフィルター1の最大左右幅W2よりも小となるように構成されている。
また、これら4枚の各布地片2は、その開口縁部2Bにおいて起毛面2aを小幅に折り返して縫合し、フィルター1の開口周縁部1Aを補強している。
4枚の布地片2を2枚1組とし、まず、布地片2の起毛面2aを外面側(表面側)にして隣接する2枚の布地片2を合致させて重ね合わせた状態(つまり、2枚の布地片2を合致させて、それらの無毛面2bどうしを重ね合わせた状態)で、フィルター1の外面輪郭形状に沿って開口縁部2Bから垂部2Aの先端部分2pに至る外側縫合線4Aをそれら布地片2の外縁Pから設定縫い代L(例えば、5mm)を空けた状態で設定し、その外側縫合線4Aに沿って縫い抜け縫合して4枚の布地片2を2つの縫合布地5にする。
そして、2つの縫合布地5のそれぞれにおいて、無毛面2bを外面側となる状態に裏返した後、布地片2どうしの重合部分における外側縫合線4Aよりも内方に変位した位置(つまり、外側縫合線4Aから設定縫い代Lに相当する寸法だけ内方に入り込んだ位置)において、開口縁部2Bから垂部2Aの基端部分2qまでに至る内側縫合線4Bに沿って布地片2の設定縫い代Lに相当する外縁部分を包み込み、かつ、フィルター1の収納空間を区画形成するための境界線を現出する状態で縫合し、その垂部2Aの基端部分2qにおいて留縫いを施して、縫合布地5を完成させる。
これによって、縫合布地5における布地片2どうしの重合部分に中空状の通路6を設けることができるとともに、両布地片2の外縁部分を通路6内に収容した状態にすることができる。
次に、完成した縫合布地5どうしを縫合してほぼ半球状のフィルター1を製作するのに、2つの縫合布地5を、再び起毛面2aを外面側となる状態に裏返して、それら縫合布地5を合致させて重ね合わせた状態(つまり、2つの縫合布地5を合致させて、それらの無毛面2bどうしを重ね合わせた状態)で、フィルター1の外面輪郭形状に沿って開口縁部2Bから垂部2Aの先端部分2pに至る外側縫合線4Aをそれら縫合布地5の外縁Pから設定縫い代Lを空けた状態で設定し、その外側縫合線4Aに沿って縫い抜け縫合して2つの縫合布地5を1つのほぼ半球状の袋体7にし、この袋体7の下部の最下端位置には、各布地片2の垂部2Aを縫合した突起部1Cが突出形成されている。
そして、袋体7を無毛面2bが外面側となるように裏返し、整形棒8を用いて袋体7の最下端位置に形成されている突起部1Cを外面側に押し出して、突起部1Cを整形する。
最後に、その袋体7の無毛面2bの側において、縫合布地5どうしの重合部分における外側縫合線4Aよりも内方に変位した位置(つまり、外側縫合線4Aから設定縫い代Lに相当する寸法だけ内方に入り込んだ位置)において、設定縫い代Lに相当する外縁部分を包み込み、かつ、フィルター1の収納空間を区画形成するための境界線を現出する状態で一方の内側縫合線4Bの開口縁部2Bから垂部2Aの基端部分2qを通過して他方の内側縫合線4Bの開口縁部2Bまで縫合布地5の外縁部分を包み込む状態で連続的に縫合し、これによって、袋体7における縫合布地5どうしの重合部分に中空状の通路6を設けることができるとともに、縫合布地5を構成する各布地片2の外縁Pを通路6内に収容した状態にすることができ、これをもってフィルター1を完成する。
このような縫製工程を経ることで、完成したフィルター1の下部1Bの最下端位置(すなわち、半球状のフィルター1の先端)には、各布地片2の垂部2Aが集合して縫合された突起部1Cがフィルター1に収容されるコーヒー粉が突起部1C内に侵入することを阻止することができるとともに、突起部1Cを柔軟性のある状態に形成することができる。
更に、各布地片2どうしの縫合部分に突起部1Cと連通する通路6を形成して、フィルター1から滲出したコーヒー(抽出液)を効率よく突起部1Cに誘導案内させる。
そして、このように突起部1Cを形成することで、コーヒー抽出時においてフィルター1からのコーヒー滲出量(勢い)が減少しても、滲出したコーヒー(抽出液)は確実に突起部1Cに誘導案内されてから容器9に流下するので、容器9の受け口9Aを小さくすることができて、このような布製フィルター1を用いてコーヒーを抽出する設備をコンパクト化することができる。
また、突起部1Cがフィルター下部1Bの最下端位置に形成されているので、突起部1Cから容器9の受け口9Aまでの距離を短くすることができ、よって、コーヒー(抽出液)と空気との接触度合を極力低減することができ、コーヒーの香味をより長時間維持することができる。
各布地片2は、その開口縁部2Bにおける左右幅W1がそれの最大左右幅W2よりも小に形成されているため、完成したフィルター1においてもフィルター1の最大開口径D1がフィルター1のフィルター下部1Bの最大径D2よりも小となり、これによって、コーヒー粉をフィルター1で包むように収容することができ、初回の注湯におけるコーヒー粉に対する蒸らし効果を向上させる。
フィルター1の開口周縁部1Aには、抽出回数管理手段である合計30本のタグ(表示体)10が付設されており、コーヒー抽出後にフィルター1を洗浄する度にタグ10を1本ずつ取り外し又は切断分離し、全てのタグ10が取り外された時点でフィルター1を廃棄する。
なお、起毛面2aを内面側(裏面側)にすることで、コーヒー抽出時において起毛繊維がコーヒー粉の微粒子を捕捉するため、コーヒー抽出時におけるコーヒー粉の微粒子によるフィルター1の目詰まりを抑制し、理想的な香味のコーヒーの抽出ができるが、起毛繊維に捕捉されたコーヒー粉の微粒子は洗浄しても除去するのが困難で、抽出回数を重ねる毎にコーヒー粉の微粒子が起毛部分に蓄積されるため、フィルター1の抽出可能回数が減少してしまうといった問題もあるので、起毛面2aを外側にしてコーヒーを抽出してもよい。
〔第2実施形態〕
図5及び図6に示す本発明の第2実施形態であるコーヒー抽出用布製フィルター1は、片面起毛のフランネル地からなる3枚の流線形の布地片2を縫製してほぼ半球状の袋状に形成されている。
3枚の布地片2を、布地片2の起毛面2aを外面側(表面側)にして3枚の布地片2それぞれの外縁部分において重ね合わせた状態(つまり、3枚の布地片2の無毛面2bどうしを合致させて重ね合わせた状態)で、フィルター1の外面輪郭形状に沿って開口縁部2Bから垂部2Aの先端部分2pまでに至る外側縫合線4Aをそれら布地片2の外縁Pから設定縫い代L(例えば、5mm)を空けた状態で設定し、その外側縫合線4A沿って縫い抜け縫合してほぼ半球状の袋体7にし、この袋体7の下部の最下端位置には、各布地片2の垂部2Aを縫合した突起部1Cが突出形成されている。
そして、袋体7を無毛面2bが外面側となるように裏返し、整形棒8を用いて袋体7の最下端位置に形成されている突起部1Cを外面側に押し出して、突起部1Cを整形する。
次に、袋体7の無毛面2b側において、外側縫合線4Aに沿って縫い抜け縫合した3箇所のうち1つについては、外側縫合線4Aの内方に変位した位置(つまり、外側縫合線4Aから設定縫い代Lに相当する寸法だけ内方に入り込んだ位置)を開口縁部2Bから垂部2Aの基端部分2qまでに至る内側縫合線4Bに沿って布地片2の設定縫い代Lに相当する外縁部分を包み込む状態で縫合し、その垂部2Aの基端部分2qで留縫いをする。
そして、残り2つについては、外側縫合線4Aの内方に変位した位置(つまり、外側縫合線4Aから設定縫い代Lに相当する寸法だけ内方に入り込んだ位置)を、布地片2の設定縫い代Lに相当する外縁部分を包み込み、かつ、フィルター1の収納空間を区画形成するための境界線を現出する状態で、一方の内側縫合線4Bの開口縁部2Bから垂部2Aの基端部分2qを通過して他方の内側縫合線4Bの開口縁部2Bにまで連続的に縫合し、これにより、フィルター1を構成する各布地片2どうしの重合部分に中空状の通路6を設けることができるとともに、各布地片2の外縁Pを通路6内に収容した状態にすることができ、これをもって、フィルター1を完成する。
このような縫製工程を経ることで、完成したフィルター1の下部1Bの最下端位置(すなわち、半球状のフィルター1の先端)には、各布地片2の垂部2Aが集合して縫合された突起部1Cがフィルター1に収容されるコーヒー粉が突起部1C内に侵入することを阻止することができるとともに、突起部1Cを柔軟性のある状態に形成することができる。
なお、その他の構成は、前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構成又は同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれの説明を省略する。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
第1実施形態では4枚の布地片2からフィルター1を構成し、第2実施形態では3枚の布地片2からフィルター1を構成していたが、フィルター1は単数枚又は4枚以上の複数枚の布地片から構成されてもよい。
上記第1実施形態におけるフィルターの製作方法では、まず、4枚の布地片2を通路6を備えた2組の縫合布地5に形成した後、それら縫合布地5を縫合して通路6を形成しフィルター1を完成させる縫製工程を採用し、第2実施形態におけるフィルターの製作方法では、3枚の布地片2を縫合して袋体7にした後、通路6を形成してフィルター1を完成させる縫製工程を採用したが、第1実施形態において、4枚の布地片2を縫合して袋体7にした後、通路6を形成してフィルター1を完成させる縫製工程を採用してもよく、第2実施形態においては3枚の布地片2のうち2枚の布地片2をまず縫合して通路6を備えた縫合布地5を形成した後、その縫合布地5と残り1枚の布地片2とを縫製して通路6を形成しフィルター1を完成させる縫製工程を採用してもよい。
上記第1及び第2実施形態では、完成したフィルター1の形状がほぼ半球状に形成されているが、半球状又はこれに類似する形状であればフィルター1の形状はこの限りではない。
外側縫合線4Aの設定縫い代Lは任意の幅であってよい。
本発明のコーヒー抽出用布製フィルターの第1実施形態を示す斜視図 第1実施形態のフィルターによるコーヒー抽出状態を示す斜視図 布地片の表裏平面図 第1実施形態のフィルターの縫製方法を示す図 本発明のコーヒー抽出用布製フィルターの第2実施形態を示す斜視図 第2実施形態のフィルターの縫製方法を示す図 従来のコーヒー抽出用布製フィルターによるコーヒー抽出状態を示す斜視図
符号の説明
1 コーヒー抽出用布製フィルター
1B フィルター下部
1C 突起部
2 布地片
2A 垂部
2B 開口縁部
2p 垂部の先端部分
2q 垂部の基端部分
3 装着代表示手段
4A 外側縫合線
4B 内側縫合線
6 通路
10 抽出回数管理手段(表示体)
D1 開口最大径
D2 フィルター最大径
H フィルターホルダー
h 輪状装着部
M 開口

Claims (9)

  1. 半球又はそれに類似する形状の袋状に形成されたコーヒー抽出用の布製フィルターの下部に、コーヒー抽出時にフィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を、フィルターの一部を突出させるように縫製して形成しているコーヒー抽出用布製フィルターであって、
    前記突起部が、フィルターの一部を積層した状態でそれの周縁を縫製して形成され、この突起部と前記フィルター下部との境界箇所が、前記フィルター内のコーヒー粉の前記突起部への侵入を阻止する状態に縫製されているコーヒー抽出用布製フィルター
  2. 半球又はそれに類似する形状の袋状に形成されたコーヒー抽出用の布製フィルターの下部に、コーヒー抽出時にフィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を、フィルターの一部を突出させるように縫製して形成しているコーヒー抽出用布製フィルターであって、
    前記突起部が、フィルターの一部を積層した状態でそれの周縁を縫製して形成され、この突起部と前記フィルター下部との境界箇所が、前記フィルター内のコーヒー粉の前記突起部への侵入を阻止する状態に縫製されているとともに、前記フィルターが、それの周方向で複数に分割された布地片から構成され、各布地片の下部には、前記突起部を形成するための垂部が形成されているコーヒー抽出用布製フィルター。
  3. 前記フィルターにおける複数の布地片どうしの縫合部に、フィルターから滲出した抽出液を前記突起部に導くための中空状の通路が形成されている請求項2記載のコーヒー抽出用布製フィルター。
  4. 前記フィルターの開口における最大径が、フィルターの最大径よりも小となるように形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーヒー抽出用布製フィルター。
  5. 前記フィルターに、取り外し又は切断分離可能な複数の表示体を備えた抽出回数管理手段が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーヒー抽出用布製フィルター。
  6. 前記フィルターに、フィルターホルダーの輪状装着部に対して巻き付け装着するときの巻き付け代を表示する装着代表示手段が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーヒー抽出用布製フィルター。
  7. 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載のコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法であって、
    前記フィルターから滲出した抽出液を最下端位置に誘導案内させて流下又は滴下させるための突起部を形成するために、下部に垂部が形成されている複数枚の布地片を半球又はそれに類似する形状の袋状に縫製する工程において、
    隣接する両布地片の重合部分を、フィルターの外面輪郭線に沿う開口縁部から垂部の先端部分までに至る外側縫合線と、フィルターの収納空間を区画形成する境界線に沿う外側縫合線よりも内方に変位した位置を開口縁部から垂部の基端部分までに至る内側縫合線とに沿って縫合することにより、外側縫合線と内側縫合線との間に、フィルターから滲出した抽出液を突起部に導くための中空状の通路を形成するコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法。
  8. 前記外側縫合線に沿っての第1縫製工程には、開口縁部から垂部の先端部分まで縫い抜け縫合する工程が備えられているとともに、
    前記内側縫合線に沿っての第2縫製工程には、一方の内側縫合線の開口縁部から垂部の基端部分を通過して他方の内側縫合線の開口縁部にまで連続的に縫合する工程が備えられている請求項7記載のコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法。
  9. 前記外側縫合線に沿っての第1縫製工程では、両布地片の表面どうしを重ね合わせた重合部分をそれの外縁から設定縫い代を空けた状態でフィルターの外面輪郭線に沿って開口縁部から垂部の先端部分まで縫合し、
    前記内側縫合線に沿っての第2縫製工程では、前記第1縫製工程で縫合された両布地片をそれの表面が外面側となる状態に裏返した後、設定縫い代に相当する外縁部分を包み込む状態でフィルターの収納空間を区画形成する境界線に沿って外側縫合線よりも内方に変位した位置を開口縁部から垂部の基端部分まで縫合するようにしてある請求項8記載のコーヒー抽出用布製フィルターの製作方法。
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