JP4003990B2 - Cosmetic material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧材に関する。特に、耐摩耗性を有する化粧材の意匠性向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の表面保護層を有する化粧紙において、表面保護層にヌープ硬度が1300kg/cm2 以上の球状粒子のみを含有するものは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の化粧紙は、表面保護層の表面がフラットで凹凸がないため意匠性に乏しいものであった。
【0004】
本発明は如上の問題に鑑み、上記従来の欠点を解消するためになされたものであり、意匠性に優れた、耐摩耗性を有する化粧材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は基材の少なくとも片面にベタ層、絵柄層、表面保護層が基材側からこの順に設けられており、上記表面保護層は、該表面保護層の膜厚の1.2〜2.0倍となるような粒径のウレタン粒子からなる有機粒子を含有するとともに粒径が該有機粒子の粒径の1/2〜2/3倍でありヌープ硬度が1300kg/cm2以上の無機粒子からなる球状粒子を含有する電離放射線硬化性樹脂からなることを特徴とする化粧材を要旨とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の化粧材の一例を示す縦断面図である。本発明において、化粧材は、基材1の表面にベタ層2、絵柄層3、表面保護層4が基材1側からこの順に設けられて構成されている。
【0007】
基材1としては、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、リンター紙、板紙、石膏ボード紙、紙にポリ塩化ビニルをゾル塗工又はドライラミネートしたいわゆるビニル壁紙原反、或いは上質紙、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙等の紙、硝子繊維,石綿,チタン酸カリウム繊維,アルミナ繊維,シリカ繊維,炭素繊維等の無機質繊維からなるシート又はフィルム、ポリエステルやビニロン等の有機樹脂等を用いた織布又は不織布、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリビニルアルコール,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂,ポリメタクリル酸メチル,ポリアクリル酸メチル,ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂,ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン−スチレン共重合体(ABS),三酢酸セルロース,セロハン,ポリカーボネート等の樹脂からなるシート又はフィルム、アルミニウム,鉄,ステンレス鋼,銅等の金属箔等を用いることができる。基材1の厚みは任意である。
【0008】
ベタ層2としては、ベヒクルに必要に応じて、顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合してなるインキ組成物等を用いることができる。
【0009】
上記ベヒクルとしては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の中から用途、必要な物性、印刷適性等に応じて適宜選択する。熱可塑性樹脂としては例えば、エチルセルロース,硝酸セルロース,酢酸セルロース,エチルヒドロキシエチルセルロース,セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリスチレン,ポリα−メチルスチレン等のスチレン樹脂又はスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチル,ポリメタクリル酸エチル,ポリアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,ポリビニルブチラール等のビニル共重合体、ロジン,ロジン変性マレイン酸樹脂,ロジン変性フェノール樹脂,重合ロジン等のロジンエステル樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポリアミド樹脂等の天然又は合成樹脂が挙げられる。
【0010】
また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリヒロキサン樹脂等があり、これらに必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料等を添加する。硬化剤としては通常、イソシアネートが不飽和ポリエステル系樹脂,ポリウレタン系樹脂に、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物,アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂に、それぞれよく使用される。イソシアネートとしては、2価以上の脂肪族又は芳香族イソシアネートを使用できるが、熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。具体例としてはトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。また、硬化反応を促進するために、必要に応じて塗工後加熱してもよい。例えばイソシアネート硬化ウレタン硬化型不飽和ポリエステル系樹脂又はポリウレタン系樹脂の場合は通常40〜60℃で1〜5日程度、またポリシロキサン樹脂の場合は通常80〜150℃で1〜300分程度である。
【0011】
また、電離放射線樹脂としては、後述する表面保護層4に用いられるものと同様のものを用いることができる。
【0012】
インキ組成物に含有させることができる上記顔料としては、通常使用される有機又は無機系の顔料が挙げられる。黄色顔料としては、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン等の有機顔料、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン黄等の無機顔料が使用できる。赤色顔料としては、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドン等の有機顔料、弁柄、朱、カドミウムレッド、クロムバーミリオン等の無機顔料が使用できる。青色顔料としては、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の有機顔料、紺青、群青、コバルトブルー等の無機顔料が使用できる。黒色顔料としては、アニリンブラック等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が使用できる。白色顔料としては、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の無機顔料が挙げられる。
【0013】
ベタ層2を形成するには、スクリーンベタ印刷を用いたり、公知の各種塗工方法、例えばロールコート、カーテンフローコート、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、キスコート、ブレードコート、スムーズコート、コンマコート、スプレーコート、かけ流しコート、刷毛塗り等の方法を用い、乾燥時で通常、1.0〜10.0μm程度の膜厚に形成する。
【0014】
絵柄層3は、インキにより線や面やそれらの組み合わせからなる、絵柄や図形、文字等やそれらの組み合わせ等からなる模様を形成した層であり、層厚方向任意断面において該層は平面方向に必ずしも連続していない層である。絵柄層3としては前記ベタ層2に用いたのと同様のインキ組成を用いることができる。絵柄層3は、該層3を構成するインキを塗工或いは印刷等によって設けた後、乾燥硬化させて形成する。絵柄層3を設ける方法としては、クラビア,活版,フレキソ等の凸版印刷、平版オフセット,ダイリソ印刷等の平版印刷、シルクスクリーン等の孔版印刷、静電印刷、インキジェットプリント等の公知の各種方法を用いることができる。
【0015】
表面保護層4は、後述する電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化せしめてなるものである。表面保護層4の膜厚は通常、15〜35g/m2 程度とする。該表面保護層4は、該層4の膜厚Tの1.2〜2.0倍となるような粒径の有機粒子5を含有した電離放線硬化性樹脂6から構成されている。即ち、電離放射線硬化性樹脂6に有機粒子5を含有せしめてなる電離放射性硬化性組成物を、絵柄層3まで設けたものの絵柄層3側に塗工して硬化せしめて表面保護層4とした時、該表面保護層4の膜厚の1.2〜2.0倍となって表面保護層4の表面上に一部が突出し得るような有機粒子5を含有した電離放射線硬化性樹脂6によって、表面保護層4が構成されている。
【0016】
表面保護層4の膜厚Tは任意であるが、通常15〜35μmであり、25μm程度が一般的である。
【0017】
有機粒子5としては、合成高分子化合物からなるプラスチックビーズが挙げられる。その種類としては、アクリル、ポリカーボネート、ウレタン、メラミン、スチレン、ふっ素樹脂等の樹脂が挙げられる。これらのうち、コーティング適性、インキの安定性が良好であることから、アクリル及びウレタン樹脂製の有機粒子が好ましい。有機粒子の粒径は、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがさらに好ましい。有機粒子の粒径が、5μm未満であると、十分な効果が得られず、100μmを超えるとコーティング適性が低下する虞れがある。
【0018】
また、有機粒子5には表面保護層4の膜厚が1.2〜2.0倍となるような粒径のものを用いるが、表面保護層4の膜厚が1.2未満であると表面凹凸が乏しくなるという欠点がある。また2.0倍を超えると表面スクラッチ性が弱くなるという欠点がある。有機粒子を含有せしめることによって、無機粒子を含有せしめた場合と比較して滑らかな表面性が得られるという効果がある。有機粒子5は透明性を有するのが好ましく、その透明性が高いほど好ましい。
【0019】
有機粒子5の含有量としては5〜20重量%が好ましい。この範囲であると凹凸感を有する化粧シートができる。尚、上記範囲を外れると表面凹凸が乏しくなるという虞れがある。
【0020】
本発明においては、上記表面保護層4を構成する電離放射線硬化性樹脂6が架橋間平均分子量が150〜1000である電離放射線硬化性樹脂であり、且つ表面保護層4を構成する電離放射線硬化性樹脂6が、更にヌープ硬度が1300kg/cm2 以上の球状粒子7を含有したものであるのが好ましい。このように構成されていると更に耐摩耗性が良好である。
【0021】
ここで言うヌープ硬度とは、ヌープ圧子を用いて測定される微小押し込み硬さで、試験前に菱形の圧痕をつけた時の荷重を、永久凹みの長い方の対角線の長さより求めた凹みの投影面積で除した商で表される値である。この試験方法は、ASTM C−849に記載されている。
【0022】
球状粒子7の材質は、具体的に、α−アルミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、黒鉛等の無機粒子が挙げられる。又、上記α−アルミナとしては、溶融アルミナ、バイヤー法アルミナ等があり、又上記以外の無機粒子としては、ジルコニア、チタニア、或いはこれらや溶融アルミナ、バイヤー法アルミナ等との共融混合物が挙げられる。これらの無機粒子の形状を球形にする方法としたは、粉砕した不定形の上記無機化合物を融点以上の高温炉中に投入し溶融させ、表面張力を利用して球状にする方法や、上記無機物を融点以上の高温で溶融したものを霧状に吹き出して球状にする方法等が挙げられる。
【0023】
特に好ましい球状粒子7は、非常に硬度が高く耐摩耗性に対する効果が大きいことと球形状のものが比較的容易に得やすい等の理由から、球形のα−アルミナを挙げることができる。球形のα−アルミナは、特開平2−55269号公報に記載されているように、アルミナ水和物等の鉱化剤或いは結晶剤を、電融アルミナ、焼結アルミナ等の粉砕品に少量添加し、1400°C以上の温度で2時間以上熱処理することで、アルミナ中のカッティングエッジが減少し同時に形状が球形化したものが得られる。このような球形状のアルミナは、昭和電工(株)より「球状アルミナAS−10、AS−20、AS−30、AS−40、AS−50」として各種市販されている。
【0024】
また球状粒子7は、その粒子表面を処理することができる。例えばステアリン酸等の脂肪酸で処理すると分散性が向上する。又、表面をシランカップリング剤で処理することで、バインダーとして使用する架橋性樹脂との間の密着性や塗工組成物中での粒子の分散性が向上する。シランカップリング剤としては、分子中にラジカル重合性不飽和結合を有するアルコキシラン等が挙げられる。
【0025】
電離放射線硬化性樹脂6が、架橋間平均分子量が上記範囲内であると耐スクラッチ性、耐汚染性、耐溶剤性、耐水性に優れるという効果が得られる。また、ヌープ硬度が1300kg/cm2 以上の球状粒子7を含有させると、耐摩耗性を付与することができるという効果がある。球状粒子7は有機粒子でもよいが、インキ沈降安定性が良好であるという理由のため無機粒子の方が好ましい。球状粒子7は透明性を有するのが好ましく、透明性が高いほど好ましい。
【0026】
球状粒子7は、真球状、或いは球を偏平にした楕円球状並びに真球状や楕円球状に近い形状等のように、表面が滑らかな曲面で囲まれていれば良い。特に粒子表面に突起や角のない、いわゆるカッティングエッジのない球状が好ましい。球状粒子7は、同じ材質の不定形の粒子と比較して、表面樹脂層それ自身の耐摩耗性を大きく向上させると共に、塗工装置を摩耗させず、塗膜の硬化後もこれと接する他の物を摩耗させず、更に塗膜の透明度も高くなるという特徴があり、カッティングエッジのない場合、特にその効果が大きい。
【0027】
上記において球状粒子7の粒径は均一な凹凸感を表現させるという理由のため、有機粒子5の粒径の1/2〜2/3倍であるのが好ましく、表面保護層4の膜厚の0.5〜1.0倍であるのが好ましい。球状粒子7の含有量としては15〜25重量%が好ましい。
【0028】
表面保護層4に用いられる電離放射線硬化性樹脂としては、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有する、紫外線、電子線等の電離放射線により硬化し得る透明樹脂であって、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混合した組成物が用いられる。これらの組成物としては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート、シロキサン等の珪素樹脂、ポリエステル、エポキシ等が挙げられる。
【0029】
前記プレポリマー、オリゴマーの例としては不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類等が挙げられる。
【0030】
また、前記単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベンジルアミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和酸の置換アミノアルコースエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等が挙げられる。
【0031】
以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2種以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記単量体及び/又はポリチオールを95重量%以下とすることが好ましい。
【0032】
単量体の選定に際しては、硬化物の可撓性が要求される場合には塗工適性上支障のない範囲で単量体の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリレート系単量体を用い比較的低架橋密度の構造とする。また、硬化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求される場合には塗工適性上支障のない範囲で単量体の量を多めにしたり、3官能以上のアクリレート系単量体を用い高架橋密度の構造とするのが好ましい。1、2官能単量体と3官能以上の単量体を混合し塗工適性と硬化物の物性とを調整することもできる。以上のような1官能アクリレート系単量体としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げられる。また、2官能アクリレート系単量体としては、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールアクリレート等が、3官能以上のアクリレート系単量体としてはトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0033】
また、硬化物の可撓性、表面硬度等の物性を調節するために前記プレポリマー、オリゴマー、単量体の少なくとも1種に対して、以下のような電離放射線非硬化性樹脂を1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、混合して用いることができる。電離放射線非硬化性樹脂としては、ウレタン系、繊維素系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を用いることができ、特に可撓性の点から繊維素系、ウレタン系、ブチラールが好ましい。
【0034】
上述した如き電離放射線硬化性樹脂組成物を、特に紫外線で硬化させる場合には、該電離放射線硬化性樹脂組成物に光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることもできる。
【0035】
本発明においては、表面保護層4に有機粒子5や球状粒子7を含有させているので、該粒子5、7を上記した電離放射線硬化性樹脂組成物に混合して分散させる。
【0036】
表面保護層4は、以上の如き電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工等によって設けた後、電離放射線を照射して硬化させて形成する。電離放射線硬化性組成物は、前記したベタ層2の形成用インキ組成物を塗工する場合の方法と同じ方法を用いることができ、乾燥時で通常、0.1〜100μm程度の膜厚に塗工する。
【0037】
前記電離放射線のうちの紫外線の発生源としては超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等を用いることができる。また、電子線源としてはコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波等の各種電子線加速器を用い、100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を照射する。電子線の照射線量としては通常、0.5〜30Mrad程度である。
【0038】
本発明の化粧材は、寝具、壁面などの表面保護性能が必要で高意匠を必要とする部材等に好適に使用できる。
【0039】
【実施例】
次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
基材に含浸紙〔(株)興人製GF−601、坪量60g/m2 )を用い、その上にグラビア印刷によりベタ印刷と木目柄をザ・インクテック(株)製商品名「HAT」を用いて印刷して絵柄層を形成し、次いで該絵柄層の上に下記組成の塗工用樹脂組成物をロールコートにてコーティングし、電子線照射装置を用いて加速電圧175KeV、照射線量5Mradになるように電子線を照射し、樹脂を完全に硬化させ膜厚15μm(粒子を含まない部分の膜厚を指す。以下同様とする。)の表面保護層を形成した。得られた化粧材は、表面が意匠的に優位性の高い化粧材であった。
塗工用樹脂組成物の組成
電子線硬化性樹脂(エポキシアクリレートを主成分とする)100重量部
球状ウレタン粒子(平均粒径25μm) 10重量部
シリコーンアクリレート 2重量部
【0040】
比較例1
実施例1と同じ基材とインクを用い、実施例1と同様に絵柄層を形成し、次いで該絵柄層の上に下記組成の塗工用樹脂組成物をロールコートにてコーティングし、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、樹脂を完全に硬化させ膜厚15μmの表面保護層を形成した。
塗工用樹脂組成物の組成
電子線硬化性樹脂(エポキシアクリレートを主成分とする)100重量部
球状ウレタン粒子(平均粒径5μm) 10重量部
シリコーンアクリレート 2重量部
【0041】
実施例2
実施例1と同じ基材とインクを用い、実施例1と同様に絵柄層を形成し、次いで該絵柄層の上に下記のように有機粒子及び球状粒子を含む塗工用樹脂組成物をロールコートにてコーティングし、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、樹脂を完全に硬化させ膜厚25μmの表面保護層を形成した。得られた化粧材は、耐摩耗性に優れ、また表面が意匠的に優位性の高い化粧材であった。

Figure 0004003990
【0042】
比較例2
実施例1と同じ基材とインクを用い、実施例1と同様に絵柄層を形成し、次いで該絵柄層の上に下記のように球状粒子を含む塗工用樹脂組成物をロールコートにてコーティングし、実施例1と同様の条件にて電子線を照射し、樹脂を完全に硬化させ膜厚25μmの表面保護層を形成した。
Figure 0004003990
【0043】
〔耐摩耗性の評価〕
上記実施例及び比較例で得られた化粧材について、耐摩耗性をJISK−6902に準ずる方法により、S−42、500g荷重の下で測定した。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004003990
【0045】
【発明の効果】
本発明の化粧材は、上述したように表面保護層が、特定の膜厚になるような粒径の有機粒子を含み、かつ電離放射線硬化性樹脂により構成されているために、鮮明な凹凸が得られ、極めて優れた意匠性が得られるという効果を有する。
【0046】
また、本発明の化粧材は、表面保護層に特定の架橋間平均分子量を有する電離放射線硬化性樹脂を用い、かつ上記の有機粒子に特定の硬度を有する球状粒子を併用することにより、さらに耐摩耗性に優れ、同時に意匠的に優位性の高い表面を持った化粧材が得られるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧材の一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の化粧材の別の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 ベタ層
3 絵柄層
4 表面保護層
5 有機粒子
6 電離放射線硬化性樹脂層
7 球状粒子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cosmetic material. In particular, the present invention relates to an improvement in design of a decorative material having wear resistance.
[0002]
[Prior art]
A conventional decorative paper having a surface protective layer is known which contains only spherical particles having a Knoop hardness of 1300 kg / cm 2 or more in the surface protective layer.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above conventional decorative paper has poor design because the surface of the surface protective layer is flat and has no irregularities.
[0004]
In view of the above problems, the present invention has been made in order to eliminate the above-described conventional defects, and an object of the present invention is to provide a wear material having excellent design properties and wear resistance.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention, at least one surface in a solid layer, picture layer of the base material, the surface protective layer is provided from the substrate side in this order, the surface protective layer, the film thickness of the surface protective layer 1.2 to 2 Inorganic containing organic particles composed of urethane particles having a particle size of 0.0 times, and having a particle size of 1/2 to 2/3 times the particle size of the organic particles and a Knoop hardness of 1300 kg / cm 2 or more decorative material characterized by comprising the ionizing radiation curable resin containing the spherical particles consisting of particles, and the gist.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of the decorative material of the present invention. In the present invention, the decorative material is configured such that a solid layer 2, a pattern layer 3, and a surface protective layer 4 are provided on the surface of the substrate 1 in this order from the substrate 1 side.
[0007]
Base material 1 is thin paper, kraft paper, titanium paper, linter paper, paperboard, gypsum board paper, so-called vinyl wallpaper original fabric in which polyvinyl chloride is sol-coated or dry-laminated, or high-quality paper, coated paper, art Paper such as paper, sulfate paper, glassine paper, parchment paper, paraffin paper, sheets or films made of inorganic fibers such as glass fiber, asbestos, potassium titanate fiber, alumina fiber, silica fiber, carbon fiber, polyester, vinylon, etc. Woven or non-woven fabrics using organic resins, polyolefin resins such as polyethylene and polypropylene, vinyl resins such as polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyvinyl alcohol, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer , Polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, etc. Sheet made of polyester resin, acrylic resin such as polymethyl methacrylate, polymethyl acrylate, polyethyl methacrylate, polystyrene, acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS), cellulose triacetate, cellophane, polycarbonate, or the like Films, metal foils such as aluminum, iron, stainless steel, and copper can be used. The thickness of the base material 1 is arbitrary.
[0008]
As the solid layer 2, an ink composition or the like obtained by appropriately mixing a colorant such as a pigment or a dye, an extender pigment, a solvent, a stabilizer, a plasticizer, a catalyst, or a curing agent as needed for the vehicle is used. Can do.
[0009]
The vehicle is appropriately selected from thermoplastic resins, thermosetting resins, ionizing radiation curable resins and the like according to the application, required physical properties, printability, and the like. Examples of the thermoplastic resin include cellulose derivatives such as ethyl cellulose, cellulose nitrate, cellulose acetate, ethyl hydroxyethyl cellulose, cellulose acetate propionate, styrene resins such as polystyrene and poly α-methylstyrene, styrene copolymers, and polymethyl methacrylate. , Acrylic resins such as polyethyl methacrylate, polyethyl acrylate and polybutyl acrylate, polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, vinyl chloride-vinyl acetate copolymers, vinyl copolymers such as polyvinyl butyral, rosin, rosin modified Examples thereof include rosin ester resins such as maleic acid resin, rosin-modified phenol resin, and polymerized rosin, natural or synthetic resins such as coumarone resin, vinyl toluene resin, and polyamide resin.
[0010]
Thermosetting resins include phenolic resin, urea resin, diallyl phthalate resin, melamine resin, guanamine resin, unsaturated polyester resin, polyurethane resin, epoxy resin, aminoalkyd resin, melamine-urea cocondensation resin, silicon Resins, polysiloxane resins, and the like, and a curing agent such as a cross-linking agent and a polymerization initiator, a polymerization accelerator, a solvent, a viscosity modifier, and an extender are added to these as necessary. As the curing agent, isocyanate is usually unsaturated polyester resin, polyurethane resin, amine is epoxy resin, peroxide such as methyl ethyl ketone peroxide, radical initiator such as azobisisobutyronitrile is unsaturated polyester Often used for resins. As the isocyanate, a divalent or higher aliphatic or aromatic isocyanate can be used, but an aliphatic isocyanate is desirable from the viewpoint of prevention of thermal discoloration and weather resistance. Specific examples include tolylene diisocyanate, xylene diisocyanate, 4,4-diphenylmethane diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, lysine diisocyanate and the like. Moreover, in order to accelerate | stimulate hardening reaction, you may heat after coating as needed. For example, in the case of isocyanate-cured urethane-curable unsaturated polyester resin or polyurethane resin, it is usually about 1 to 5 days at 40 to 60 ° C., and in the case of polysiloxane resin, it is usually about 1 to 300 minutes at 80 to 150 ° C. .
[0011]
Moreover, as ionizing radiation resin, the thing similar to what is used for the surface protective layer 4 mentioned later can be used.
[0012]
Examples of the pigment that can be contained in the ink composition include commonly used organic or inorganic pigments. As the yellow pigment, azo pigments such as monoazo, disazo and polyazo, organic pigments such as isoindolinone, and inorganic pigments such as yellow lead, yellow iron oxide, cadmium yellow, titanium yellow and antimony yellow can be used. As the red pigment, azo pigments such as monoazo, disazo and polyazo, organic pigments such as quinacridone, inorganic pigments such as petals, vermilion, cadmium red and chrome vermilion can be used. As the blue pigment, organic pigments such as phthalocyanine blue and indanthrene blue, and inorganic pigments such as bitumen, ultramarine blue and cobalt blue can be used. As the black pigment, organic pigments such as aniline black and inorganic pigments such as carbon black can be used. Examples of white pigments include inorganic pigments such as titanium dioxide, zinc white, and antimony trioxide.
[0013]
In order to form the solid layer 2, screen solid printing is used, or various known coating methods such as roll coating, curtain flow coating, wire bar coating, reverse coating, gravure coating, gravure reverse coating, air knife coating, kiss coating. Using a method such as blade coating, smooth coating, comma coating, spray coating, pouring coating, or brush coating, the film thickness is usually about 1.0 to 10.0 μm when dried.
[0014]
The pattern layer 3 is a layer in which a pattern composed of a line, a surface, or a combination thereof, or a pattern composed of a pattern, a figure, a character, or a combination thereof is formed with an ink. It is not necessarily a continuous layer. As the pattern layer 3, the same ink composition as that used for the solid layer 2 can be used. The pattern layer 3 is formed by applying the ink constituting the layer 3 by coating or printing, followed by drying and curing. As a method of providing the pattern layer 3, various known methods such as relief printing such as gravure, letterpress and flexo, planographic printing such as planographic offset and dilitho printing, stencil printing such as silk screen, electrostatic printing and ink jet printing are used. Can be used.
[0015]
The surface protective layer 4 is obtained by curing an ionizing radiation curable resin composition described later. The film thickness of the surface protective layer 4 is usually about 15 to 35 g / m 2 . The surface protective layer 4 is composed of an ionizing radiation curable resin 6 containing organic particles 5 having a particle size that is 1.2 to 2.0 times the film thickness T of the layer 4. That is, the ionizing radiation curable composition containing the organic particles 5 in the ionizing radiation curable resin 6 is applied to the pattern layer 3 side of the pattern layer 3 and cured to form the surface protective layer 4. When the ionizing radiation curable resin 6 contains organic particles 5 that are 1.2 to 2.0 times the thickness of the surface protective layer 4 and can partially protrude on the surface of the surface protective layer 4. The surface protective layer 4 is configured.
[0016]
Although the film thickness T of the surface protective layer 4 is arbitrary, it is usually 15 to 35 μm, and generally about 25 μm.
[0017]
Examples of the organic particles 5 include plastic beads made of a synthetic polymer compound. Examples of the type include resins such as acrylic, polycarbonate, urethane, melamine, styrene, and fluorine resin. Of these, organic particles made of acrylic and urethane resins are preferred because of their good coating suitability and ink stability. The particle diameter of the organic particles is preferably 5 to 100 μm, and more preferably 10 to 50 μm. If the particle size of the organic particles is less than 5 μm, a sufficient effect cannot be obtained, and if it exceeds 100 μm, the coating suitability may be reduced.
[0018]
The organic particles 5 have a particle size such that the thickness of the surface protective layer 4 is 1.2 to 2.0 times, and the thickness of the surface protective layer 4 is less than 1.2. There is a drawback that surface irregularities become poor. Moreover, when it exceeds 2.0 times, there exists a fault that surface scratch property will become weak. By containing organic particles, there is an effect that a smooth surface property can be obtained as compared with the case where inorganic particles are contained. The organic particles 5 preferably have transparency, and the higher the transparency, the more preferable.
[0019]
The content of the organic particles 5 is preferably 5 to 20% by weight. Within this range, a decorative sheet having an uneven feeling can be produced. In addition, there exists a possibility that surface unevenness may become scarce when it remove | deviates from the said range.
[0020]
In the present invention, the ionizing radiation curable resin 6 constituting the surface protective layer 4 is an ionizing radiation curable resin having an average molecular weight between crosslinks of 150 to 1000, and the ionizing radiation curable constituting the surface protective layer 4. It is preferable that the resin 6 further contains spherical particles 7 having a Knoop hardness of 1300 kg / cm 2 or more. With such a configuration, the wear resistance is further improved.
[0021]
The Knoop hardness referred to here is the micro indentation hardness measured using a Knoop indenter, and the load when the diamond-shaped indentation was made before the test was obtained from the length of the diagonal line of the longer permanent recess. It is a value represented by the quotient divided by the projected area. This test method is described in ASTM C-849.
[0022]
Specific examples of the material of the spherical particles 7 include inorganic particles such as α-alumina, silica, chromium oxide, iron oxide, diamond, and graphite. The α-alumina includes fused alumina, Bayer method alumina, and the other inorganic particles include zirconia, titania, and eutectic mixtures with these, fused alumina, Bayer method alumina, and the like. . The method of making the shape of these inorganic particles spherical is a method in which the pulverized amorphous inorganic compound is charged into a high-temperature furnace having a melting point or higher and melted, and is made spherical by using surface tension. And a method in which a material melted at a high temperature equal to or higher than the melting point is blown into a mist to make it spherical.
[0023]
Particularly preferable spherical particles 7 include spherical α-alumina because they are very hard and have a great effect on wear resistance, and a spherical shape is relatively easy to obtain. As described in JP-A-2-55269, a small amount of a spherical α-alumina is added to a pulverized product such as fused alumina, sintered alumina, etc. Then, by performing a heat treatment at a temperature of 1400 ° C. or more for 2 hours or more, a cutting edge in alumina is reduced, and at the same time, a spherical shape is obtained. Such spherical alumina is commercially available from Showa Denko KK as “Spherical Alumina AS-10, AS-20, AS-30, AS-40, AS-50”.
[0024]
Moreover, the spherical particle 7 can process the particle | grain surface. For example, treatment with a fatty acid such as stearic acid improves dispersibility. Further, by treating the surface with a silane coupling agent, the adhesion with the crosslinkable resin used as the binder and the dispersibility of the particles in the coating composition are improved. Examples of the silane coupling agent include alkoxylane having a radical polymerizable unsaturated bond in the molecule.
[0025]
When the ionizing radiation curable resin 6 has an average molecular weight between crosslinks within the above range, an effect of being excellent in scratch resistance, contamination resistance, solvent resistance, and water resistance can be obtained. Further, when spherical particles 7 having Knoop hardness of 1300 kg / cm 2 or more are contained, there is an effect that wear resistance can be imparted. The spherical particles 7 may be organic particles, but inorganic particles are preferred because of the good ink settling stability. The spherical particles 7 preferably have transparency, and the higher the transparency, the more preferable.
[0026]
The spherical particles 7 may have a surface surrounded by a smooth curved surface, such as a true sphere, or an elliptic sphere obtained by flattening a sphere, a true sphere, or a shape close to an elliptic sphere. In particular, a spherical shape with no projections or corners on the particle surface and no so-called cutting edge is preferable. Spherical particles 7 significantly improve the wear resistance of the surface resin layer itself as compared to irregularly shaped particles of the same material, and do not wear the coating apparatus, and are in contact with the coating film after curing. There is a feature that the film is not worn, and the transparency of the coating film is also increased, and the effect is particularly great when there is no cutting edge.
[0027]
In the above, the particle diameter of the spherical particle 7 is preferably 1/2 to 2/3 times the particle diameter of the organic particle 5 for the reason of expressing a uniform uneven feeling. It is preferably 0.5 to 1.0 times. The content of the spherical particles 7 is preferably 15 to 25% by weight.
[0028]
The ionizing radiation curable resin used for the surface protective layer 4 is a transparent resin having an energy quantum capable of polymerizing and crosslinking molecules of electromagnetic waves or charged particle beams and curable by ionizing radiation such as ultraviolet rays and electron beams. Thus, a composition in which prepolymers, oligomers and / or monomers having a polymerizable unsaturated bond or an epoxy group in the molecule are appropriately mixed is used. Examples of these compositions include acrylates such as urethane acrylate, polyester acrylate, and epoxy acrylate, silicon resins such as siloxane, polyester, and epoxy.
[0029]
Examples of the prepolymer and oligomer include unsaturated polyesters such as unsaturated dicarboxylic acid and polyhydric alcohol condensates, polyester methacrylate, polyether methacrylate, polyol methacrylate, methacrylates such as melamine methacrylate, polyester acrylate, epoxy acrylate, Examples include acrylates such as urethane acrylate, polyether acrylate, polyol acrylate, and melamine acrylate.
[0030]
Examples of the monomer include styrene monomers such as styrene and α-methylstyrene, methyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, methoxyethyl acrylate, butoxyethyl acrylate, butyl acrylate, Acrylic esters such as methoxybutyl acrylate and phenyl acrylate, and methacrylic esters such as methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, methoxyethyl methacrylate, ethoxymethyl methacrylate, phenyl methacrylate and lauryl methacrylate 2- (N, N-diethylamino) ethyl acrylate, 2- (N, N-dimethylamino) ethyl methacrylate, 2- (N, N-dibenzylamino) ethyl acrylate, methacrylic acid-2 -(N, N-dimethylamino) methyl, a Substituted aminoalcohol esters of unsaturated acids such as 2-hydroxy (N, N-diethylamino) propyl, unsaturated carboxylic acid amides such as acrylamide and methacrylamide, ethylene glycol diacrylate, propylene glycol diacrylate, neopentyl Polyfunctional compounds such as glycol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, etc., dipropylene glycol diacrylate, ethylene glycol acrylate, propylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, etc. And / or a polythiol compound having two or more thiol groups in the molecule, for example, trimethylolpropane trithioglycolate , Trimethylolpropane trithiopropylate, pentaerythritol tetrathioglycol and the like.
[0031]
The above compounds are used alone or in combination of two or more as required. In order to impart ordinary coating suitability to the resin composition, 5% by weight or more of the prepolymer or oligomer, the monomer and It is preferable that the polythiol is 95% by weight or less.
[0032]
When selecting a monomer, if the flexibility of the cured product is required, the amount of the monomer is reduced within a range that does not hinder the suitability of coating, or a monofunctional or bifunctional acrylate monomer. To give a structure with a relatively low crosslink density. In addition, when the heat resistance, hardness, solvent resistance, etc. of the cured product are required, the amount of monomer is increased within a range that does not hinder coating suitability, or an acrylate monomer having three or more functions is added. It is preferable to use a high crosslink density structure. It is also possible to adjust coating suitability and physical properties of the cured product by mixing a 1,2-functional monomer and a tri- or higher functional monomer. Examples of the monofunctional acrylate monomer as described above include 2-hydroxy acrylate, 2-hexyl acrylate, phenoxyethyl acrylate, and the like. Examples of the bifunctional acrylate monomer include ethylene glycol diacrylate and 1,6-hexanediol acrylate, and examples of the trifunctional or higher acrylate monomer include trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol hexaacrylate, diester. Examples include pentaerythritol hexaacrylate.
[0033]
Further, in order to adjust the physical properties such as flexibility and surface hardness of the cured product, the following ionizing radiation non-curable resin is added to 1 to 70 with respect to at least one of the prepolymer, oligomer and monomer. The mixture can be used by weight%, preferably 5 to 50% by weight. As the ionizing radiation non-curable resin, a thermoplastic resin such as urethane, fiber base, polyester, acrylic, butyral, polyvinyl chloride, and polyvinyl acetate can be used. Elementary, urethane and butyral are preferred.
[0034]
When the ionizing radiation curable resin composition as described above is cured with ultraviolet rays in particular, acetophenones, benzophenones, Michler benzoylbenzoate, α-amylo is used as a photopolymerization initiator for the ionizing radiation curable resin composition. Mixtures of n-butylamine, triethylamine, tri-n-butylphosphine, and the like can be used as oxime esters, tetramethylthiuram monosulfide, thioxanthones, and / or photosensitizers.
[0035]
In the present invention, since the surface protective layer 4 contains organic particles 5 and spherical particles 7, the particles 5 and 7 are mixed and dispersed in the ionizing radiation curable resin composition described above.
[0036]
The surface protective layer 4 is formed by applying the ionizing radiation curable resin composition as described above by coating or the like and then irradiating and curing the ionizing radiation. The ionizing radiation curable composition can use the same method as the method of applying the ink composition for forming the solid layer 2 described above, and usually has a thickness of about 0.1 to 100 μm at the time of drying. Apply.
[0037]
Among the ionizing radiations, an ultra-high pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, a low-pressure mercury lamp, a carbon arc, a black light lamp, a metal halide lamp, or the like can be used. Also, as the electron beam source, various electron beam accelerators such as a Cockroft Walton type, a bandegraph type, a resonant transformer type, an insulated core transformer type, a linear type, a dynamitron type, a high frequency, etc. are used, preferably 100 to 1000 keV, preferably Irradiates electrons with energy of 100 to 300 keV. The irradiation dose of the electron beam is usually about 0.5 to 30 Mrad.
[0038]
The decorative material of the present invention can be suitably used for members that require surface protection performance such as bedding and wall surfaces and that require a high design.
[0039]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with specific examples.
Example 1
Using impregnated paper (GF-601 manufactured by Kojin Co., Ltd., basis weight 60 g / m 2 ) as the base material, solid printing and wood grain pattern by gravure printing on the product name “HAT” manufactured by The Inktech Co., Ltd. Is printed on the pattern layer, and a coating resin composition having the following composition is coated on the pattern layer by roll coating, and an accelerating voltage of 175 KeV and an irradiation dose using an electron beam irradiation apparatus. The surface protective layer having a film thickness of 15 μm (referring to the film thickness of the portion not including particles; hereinafter the same) was formed by irradiating the electron beam so as to be 5 Mrad and completely curing the resin. The obtained cosmetic material was a cosmetic material having a highly superior surface design.
Composition of coating resin composition Electron beam curable resin (mainly epoxy acrylate) 100 parts by weight Spherical urethane particles (average particle size 25 μm) 10 parts by weight Silicone acrylate 2 parts by weight
Comparative Example 1
Using the same substrate and ink as in Example 1, a pattern layer was formed in the same manner as in Example 1, and then a coating resin composition having the following composition was coated on the pattern layer by roll coating. 1 was irradiated with an electron beam to completely cure the resin to form a surface protective layer having a thickness of 15 μm.
Composition of Resin Composition for Coating 100 parts by weight of electron beam curable resin (based on epoxy acrylate) Spherical urethane particles (average particle size 5 μm) 10 parts by weight of silicone acrylate 2 parts by weight
Example 2
Using the same base material and ink as in Example 1, a picture layer is formed in the same manner as in Example 1, and then a coating resin composition containing organic particles and spherical particles is rolled onto the picture layer as described below. The film was coated with a coat and irradiated with an electron beam under the same conditions as in Example 1 to completely cure the resin to form a surface protective layer having a thickness of 25 μm. The obtained decorative material was excellent in wear resistance and the surface of the decorative material was highly superior in design.
Figure 0004003990
[0042]
Comparative Example 2
Using the same base material and ink as in Example 1, a pattern layer was formed in the same manner as in Example 1, and then a coating resin composition containing spherical particles was applied on the pattern layer as described below by roll coating. Coating was performed, and an electron beam was irradiated under the same conditions as in Example 1 to completely cure the resin to form a surface protective layer having a thickness of 25 μm.
Figure 0004003990
[0043]
[Evaluation of wear resistance]
About the decorative material obtained by the said Example and comparative example, abrasion resistance was measured on S-42 and a 500-g load by the method according to JISK-6902. The results are shown in Table 1.
[0044]
[Table 1]
Figure 0004003990
[0045]
【The invention's effect】
As described above, the decorative material of the present invention includes organic particles having a particle size such that the surface protective layer has a specific thickness and is made of an ionizing radiation curable resin. Obtained, and has the effect that an extremely excellent design property is obtained.
[0046]
In addition, the decorative material of the present invention is further improved by using an ionizing radiation curable resin having a specific average molecular weight between crosslinks for the surface protective layer, and using spherical particles having a specific hardness in combination with the organic particles. It has an effect that a cosmetic material having a surface having excellent wear characteristics and a high design superiority can be obtained at the same time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of a decorative material of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing another example of the decorative material of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Base material 2 Solid layer 3 Picture layer 4 Surface protective layer 5 Organic particle 6 Ionizing radiation curable resin layer 7 Spherical particle

Claims (1)

基材の少なくとも片面にベタ層、絵柄層、表面保護層が基材側からこの順に設けられており、上記表面保護層は、該表面保護層の膜厚の1.2〜2.0倍となるような粒径のウレタン粒子からなる有機粒子を含有するとともに粒径が該有機粒子の粒径の1/2〜2/3倍でありヌープ硬度が1300kg/cm2以上の無機粒子からなる球状粒子を含有する電離放射線硬化性樹脂からなることを特徴とする化粧材。A solid layer, a pattern layer, and a surface protective layer are provided in this order from the substrate side on at least one side of the base material, and the surface protective layer is 1.2 to 2.0 times the film thickness of the surface protective layer. Spherical particles made of inorganic particles containing organic particles made of urethane particles having a particle size such that the particle size is 1/2 to 2/3 times the particle size of the organic particles and the Knoop hardness is 1300 kg / cm 2 or more. A cosmetic material comprising an ionizing radiation curable resin containing particles.
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