JP4003977B2 - トスマシーン - Google Patents
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Description
第1に、ボールに対するアクションアームの打出力の方向が正確性を欠き、ひいてはボールの飛行曲線、方向性について不安定となるおそれがあることである。
即ち、特許文献1のトスマシーンにおいて、アクションアームに打出力を付与するスプリングは、一端がアクションアームの中途で、他端が係止具に取付けられているが、スプリングは1本であることから、その取付け位置が偏心し易く、その結果ボールの飛行曲線、方向性について不安定となるおそれがある。
第2に、ボールストッカーの樋体は、断面が略U字状に形成されており、特定のボールを使用することを前提としており、ボールの種類が異なれば、スムースなボールの供給は難しいと思われることである。
第3に、ボール送り装置により、ボールは自動供給されるような構成となっているが、ボール送り装置を構成する軸に突設された作動ピンの動作と、アクションアームの動作の関連性が不明瞭であることである。
第4に、アクションアームを作動させるモータはスイッチによるON操作によるとされ、遠隔操作ができないこと等、である。
上記発明において、前記カムを駆動するモータの遠隔操作が可能なトスマシーンとした(請求項3に記載の発明)。
また、本発明のトスマシーンを構成するストッカーによれば、一種類のボールに限定されず、各種ボールをトスマシーンにスムースに供給することができる。
また、本発明のトスマシーンを構成する自動球供給装置によれば、ボールの打出動作に連動したボールの自動供給を実現させることができる。
さらに本発明のトスマシーンによれば、連続した打出動作ではなく、遠隔操作により一球一球のトスが可能なトスマシーンを提供することができる。
図1は実施形態に係るトスマシーンの斜視図、図2は同トスマシーンのケースカバーを開けた状態の内部斜視図、図3は同トスマシーンの要部側面図、図4は同トスマシーンの要部正面図である。
図5は実施形態に係るトスマシーンのストッカーの断面図である。
図6(A)〜(D)はそれぞれ実施形態に係るトスマシーンの自動球供給装置の構成図及びトスマシーンの動作説明図である。
図7(A)〜(C)はリモコンを用いた場合の実施形態に係るトスマシーンの構成例図である。
これらの各図において、同一の構成は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
底板20の中央であって前記打出板23の下方には切欠201が設けられたおり、往復動する前記打出板23の先端と底板20との干渉が避けられるようになっている。
このような底板20の上面には、上述の通りボールガイド22、軸受板200が固定され、前記底板20の下面のホームベース側には前記調整板21が配置される。
このような調整板21によれば、グランド状態に合わせて前記アーム材211、211を配置し、また前記ネジ212により底板20の高さを調整し、グランドに対する本体2のボールの打出し角度を調整して、本体2から打出されるボールの飛行曲線を調整したり、ボールのスピードを変化させることができる。
具体的には、ネジ212を調整してグランドに対する本体2のボールの打出し角度を大きくすると、ボールはゆったりとしたスピードの放物線を描くので、トス野球やトスバッテングの練習に適している。
また、グランドに対する本体のボールの打出し角度を小さくしたり、マイナスにすることで、スピードのあるボールが水平方向に飛ぶことから、簡易なバッテングマシンとして使用できる。
なお、図1の吹出図に示したように、前記底板20の下面と前記調整板21間に、前記打出板23の動作時の振動を吸収する吸収材、例えばバネ、ゴム213等を配置してもよい。
前記取付板220の傾斜度は、トス野球のホームベースから約1.5メートル前後に位置するトスマシーン1の前記打出板23より打ち出されボールが、打者のストライクゾーンまで飛球できるように形成される。なお、前記取付板220の傾斜度を自在に調整できるように構成してもよい。
前記ガイド片222は、例えば断面が略円状の線部材で構成され、ボールへの接触面積が最小限になるように形成されている。
前記軸受板200は、前記各取付板220の外側からそれぞれ立設される一対のもので、前記打出板23の往復動用の支点(軸)230、前記付勢バネ24の一端側を取付ける取付枠240、前記カム25の回転軸250、この回転軸250に軸着されたギア26を取付ける他、減速機27、モータ28及びバッテリー29が配置されている。
前記柄231は、横断面が略上開きコ字状に成形された薄板からなるもので、コ字状の対向する面に前記軸230が貫通されている。
前記ボール受け232は、ボールを静止させ易いように中央を凹ませており、ボールを面で支えることにより、確実にホールを打ち出すことができ、またボールの縫い目や、ボール表面の溝等に影響され難く、縫い目のほつれた硬式ボールでも正確に打ち出すことができるようになっている。
前記取付アーム233は、前記取付枠240に一端側が取付けられる2本の付勢バネ24、24を略平行に配置するため、前記柄231の長手方向の中心線から対称的な略等距離の位置にバネ24、24の他端側を取付けるものである。そして、各付勢バネ24、24に蓄積されるエネルギ(付勢力)を等しく柄231に作用させて、前記打出板23によりトスされるボールの飛行曲線を安定化させるようになっている。
前記ストッパ234は前記柄231のコ字状の各上端から延出された固着片に掛け渡されるボルトと、その外側に取付けられた例えばゴムなどの緩衝材からなり、この緩衝材に前記カム25が接触するようになっている。
なお、このストッパ234は上述のように、前記カム25に従動すると共に、打出板23を停止させるストッパーとしても機能するものであるが、このストッパーとしての機能を発揮さるものとして、打出板23の停止位置を調整できる調整ストッパーを前記柄231のコ字状の底面に臨ませるようにしてもよい。
即ち、付勢バネ24の各一端は、固定バー241に取付けられ、この固定バー241が3段に付勢力を調整できる付勢バネ部としての前記取付枠240の調整段部240Aに係止される。
前記取付枠240の櫛状の調整段部240Aでは、例えば上段に前記固定バー241を係止させて硬式、中段に前記固定バー241を係止させて軟式、テニスボール、下段に前記固定バー241を係止させてソフト(例えばウレタンボール)のように、重量、素材等が異なる各ボール用に調整できる。
また、付勢バネ24を調整できることから、トスマシーンの用途、使用方法に合わせてボールの飛距離、速度を変化させることができる。
そして、最少と最大の変位幅で前記打出板23が前記付勢バネ24に付勢されてボールを打出すようになっている。
なお、前記カムの180°の回転で一球を打出すように構成してよく、その構成は任意である、
前記孔32は、前記初期状態における打出板23のボール受け232が臨まれる位置に設けられている。
前記耳片33は、前記ケースカバー3の側面に対し、直交させて取付けてもよいが、前記側面から除除にホームベースから遠ざかるように斜めに取付けてもよい。この場合には前記ストッカー4からケースカバー3の内部に進入するボールをスムースにその内部に送込むことができる。
なお、前記ケースカバー3の各稜線はラウンド状に形成され、ボールとの衝突やプレイヤーとの衝突による不測の事故の発生を防止している。
このストッカー4では、図5に図示のようにボールBは縦線部材41及び42に挟まれるように接触するため、ボールBとの接触面積を少なくできると共に、ボールの硬軟やサイズに影響され難いようになっている。
そして前記ストッカー4は、ケースカバー3の各側面を囲むように、その始端から前記孔32に向けて下り状に、且つ、取付金具(図示せず)により着脱自在に取付けられている。
自動球供給装5は、前記大ギア260の外縁に固定されたピン50と、前記大ギア260の所定の回転角の範囲内で前記ピン50に係合する係合棒51、52と、これらの係合棒51、52が前記ピン50に係合している時点で、次打球のボールB´を規制する規制棒53と、これらの係合棒51、52と、規制棒53の各基端をそれぞれ固定し、且つ、前記軸受板200に回動可能に取付けられている固定部54と、前記ケースカバー3の孔32から流入するボールを受け止めるボール受板55(図2参照)からなる。
前記固定部54は、前記規制棒53が前記孔32と前記取付板220間の空間を回動できるように取付けられている。
図6(A)は、前記カム25の初期状態から回転を開始した状態を図示すもので、前記カム25に接触する前記ストッパ234は変位していない。また、前記付勢バネ24のエネルギーは放出され、ボールBが打出板23により打球された直後を図示している。
また、この状態では前記大ギア260のピン50が係合棒51に係合されて、前記規制棒53が、次に打球されるボールB´を規制している。
なお、この時点では、前記カム25に接触する前記ストッパ234の変位量に変動はなく、前記打出板23の位置に変化はない。
その結果、次打球のボールB´はその自重により前記打出板23のボール受け232に載せられる。
と同時に、前記モータ28の回転力が前記回転軸250に伝達されて、前記カム25により前記ストッパ234の変位量が除除に増大し、前記打出板23の位置も変化し、且つ、前記付勢バネ24の付勢力の蓄積が開始される。
その結果、次打球ボールB´と次次打球B´´間に規制棒53が割込み、ボールB´´のボール受け232への流入の規制を開始する。
また、前記ストッパ234の変位量はさらに増大し、前記付勢バネ24の付勢力の蓄積量も最大限に近づく。
そして、次次打球B´´が規制棒53により規制され、次球B´の打出し準備が整い、終期状態に移行して打出板23により打出動作が行われる。
その後初期状態に戻り、トスマシーン1の動作の一サイクルが終了する。
図7(A)のようにホームベースの両側にマット7を敷き、このマット7のトスマシーン1寄りに、例えば赤外線発信器60を組み込むと共に、前記マット7に感圧センサ70を組み込み、この感圧センサ70が検出する電気信号に基き、赤外線発信器60を動作させる。一方、前記トスマシーン1にはアンテナ(赤外センサー)61を取付けておき、この赤外センサー61が前記赤外線発信器60からの赤外線を検知した場合に、前記モータ28をオンさせる通電スイッチを設ける。
前記カム25の駆動タイミングは任意であって、例えば赤外線発信器60は感圧センサ70の電気信号を検出している限り、即ち、打者が打席にいる間は、所定時間毎に赤外線を発信し続け、この信号毎に前記モータ28に通電され前記カム25を一回転させて一球毎にトスさせるようにしてもよい。
また図7(B)のようにバット8のグリップエンドに赤外線発信器60を組み込み、この赤外線発信器60のスイッチ70をグリップに設けて、打者がスイッチ70を押すごとに、赤外線発信器60から信号が発信され、これを前記赤外センサー61が受信して、一球毎にトスさせるようにしてもよい。
また図7(C)のようにキャッチャのマスク9に赤外線発信器60を組み込み、この赤外線発信器60のスイッチ70もマスク9に設けて、キャッチャがスイッチ70を押すごとに、赤外線発信器60から信号が発信され、これを赤外センサー61が受信して一球毎にトスさせるようにしてもよい。
その他、トス野球等の審判員が赤外線発信器60を持って、赤外線を発信して一球毎にトスさせるようにしてもよい。
また、赤外線以外の微弱電波や特定小電力無線等を使ったリモコン装置を用いても良い。
また、トス野球に限らず、子供や大人のバッテング練習用の機器としても使用できる。
さらに、野球を指導する指導員がパッテングを指導するときにも使用できる。
3 ケースカバー 4 ストッカー
5 自動球供給装置 20 底板
21 調整板 22 ボールガイド
200 軸受板 23 打出板
24 付勢バネ 25 カム
26 ギア 27 減速機
28 モータ 29 バッテリー
201 切欠 210 軸板
211 アーム材 212 ネジ
213 バネ、ゴム 220 取付板
221 湾曲板 222 ガイド片
230 軸(支点) 250 回転軸
231 柄 232 ボール受け
233 取付アーム 234 ストッパ
240 取付枠 233 取付アーム
241 固定バー 240A 調整段部
260、261 大小のギア 30 ボール打出口
31 孔 32 孔
33 耳片 40〜43 縦線部材
44 支持線部材 50 ピン
51、52 係合棒 53 規制棒
54 固定部 55 ボール受板
7 マット 60 赤外線発信器
70 感圧センサ(スイッチ) 61 赤外センサー
8 バット 9 マスク
Claims (3)
- カムの回転に応じて回動することによりボールをトスする打出板と、この打出板のトス方向の回動を付勢する付勢バネ部が設けられたトスマシーンにおいて、
前記付勢バネ部は、何れかのバネのスプリング強度を変えることができる2本のバネと、これら各バネの一端を取付ける固定バーと、この固定バーの位置を調整可能な調整段部とからなり、
前記打出板は、支点を中心に回動自在に取付けられる柄と、ボールを受入れるボール受けと、前記柄の長手方向に交差するように固定されると共に、前記固定バーから柄の長手方向の左右に、略平行に配置される前記バネのそれぞれの他端を取付ける取付アームと、前記カムの回転に従動すると共に、前記バネに付勢された打出板の回動を停止させるストッパからなると共に、
前記打出板によるボールの打出し後に、次打球用のボールを前記ボール受けに供給し、前記打出板が回動している間は、次次打球用のボールの前記ボール受けへの供給を停止させる自動球供給装置を備えてなり、
前記自動球供給装置は、前記カムの回転軸に軸着されたギアの外縁に固定されたピンと、前記ギアの所定の回転角の範囲内で前記ピンに係合する係合棒と、前記係合棒が前記ピンに係合している時点で、次打球のボールを規制する規制棒と、前記係合棒と、規制棒の各基端をそれぞれ固定し、且つ、回動可能に取付けられている固定部からなることを特徴とするトスマシーン。 - 前記打出板のボール受けに向けてボールを供給するストッカーは、少なくとも4本の線部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトスマシーン。
- 前記カムを駆動するモータの遠隔操作が可能な請求項1に記載のトスマシーン。
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