JP4003309B2 - Varistor and manufacturing method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はバリスタおよびその製造方法に関し、特にたとえば、一定以上の電圧が印加されたときに電流を流してICなどを保護するために用いられるバリスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バリスタ10は、たとえば図1に示すように、バリスタ素体12を含む。バリスタ素体12内には、複数の内部電極14,16が形成される。これらの内部電極14,16は、交互に対向する側面に露出するように形成される。内部電極14,16が露出したバリスタ素体12の側面には、それぞれ外部電極18,20が形成される。バリスタ素体12は一定電圧以上の電圧が印加されると急激に抵抗値が減少する特性を有する。したがって、外部電極18,20間に高電圧が印加されると、バリスタ素体12に電流が流れる。
【0003】
このような特性を利用して、ICなどを含む回路の保護用として用いられ、高電圧が印加されたときにバリスタ10を通して電流を流し、ICに高電圧が印加されないようにすることができる。すなわち、バリスタ10は、セラミック粒界の電圧−電流非直線性を利用して、高い電圧抑制能力を発揮する点に特徴がある。この電圧−電流非直線性は、たとえば酸化亜鉛に数種類の添加物を加え、それらの添加物が粒界に存在することで発揮される。そのために、原料の作製工程から加工工程に至るまで、これらの添加物を均一に混合することが重要であるのはもちろんであるが、焼成においても粒界形成に影響を与える要素が多いので、焼成匣の材質や炉内雰囲気のコントロールを始めとして留意すべき点が多い。なお、バリスタ10の形状としては、積層型に限らず、板状のバリスタ素体の対向面に電極を形成したものもある。
【0004】
バリスタ10を作製するために、たとえばZnOにBi,Co,Mn,Sb,Alなどの酸化物を所定の比率で調合して湿式粉砕し、さらに仮焼したのち湿式粉砕をしてバリスタ材料が形成される。このバリスタ材料を造粒後、バインダを混合してグリーンシートを形成し、グリーンシート上に電極材料が印刷される。電極材料が印刷されたグリーンシートを複数枚積層し、さらに外装となるグリーンシートを積層して圧着し、所定の大きさに切断して成形体が形成される。得られた成形体は炉内に投入され、成形体に含まれるバインダが燃焼させられる。さらに、バインダを燃焼させた成形体が焼成炉で焼成され、積層されたグリーンシートがバリスタ素体になるとともに、グリーンシートに印刷された電極材料が内部電極14,16になる。そして、内部電極14,16の露出部に外部電極18,20を形成することにより、バリスタ10が形成される。なお、成形体を焼成炉に入れる前に外部電極用の材料を成形体の側面に印刷し、それを焼成することによってバリスタ素体や内部電極を形成するのと同時に外部電極18,20を形成してもよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原料である酸化亜鉛は半導体特性を有するため、粉体に水分子や窒素分子の吸着が起こりやすい。特に、粉体の含水率が増加すると、特性に悪影響を与える。H2 O分子がZnO表面に付着してイオン化した場合、界面準位などを変化させることが、たとえば日本セラミックス協会学術論文誌ボリューム89の第4号において奥野等によって確認されている。酸化亜鉛バリスタに水分が吸着した場合にも、粒界準位の変化やイオン化した水分子による粒界抵抗の変化が生じ、結果としてバリスタの特徴である電圧−電流非直線性を妨げる方向に働く。
【0006】
もし、吸着ではなく化学結合などにより酸化亜鉛と水分子とが結合している場合、両者の結合エネルギーは焼成の熱エネルギーで初めて解離するほどになる。あるいは、焼成後も解離しないで、酸化亜鉛粒子の表面に水分子または水酸基が結合したままとなり、粒界特性が変化する一因となる。このような問題を回避するために、バリスタ材料の作製において湿式法ではなく乾式法を用いる方策があるが、乾式法では添加物の均一な分散方法が確立されていない。そのため、湿式法で用いる水がバリスタ材料に残り、最終的に焼成でも解離できない場合、特性の安定化を図ることができなくなる。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、安定した特性を有し、かつ信頼性の高いバリスタを提供することである。
また、この発明のもう1つの目的は、安定した特性を有し、かつ信頼性の高いバリスタの製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、バリスタ素体と、バリスタ素体を挟んで形成される電極とを含むバリスタにおいて、バリスタ素体に含まれる水分がH2 O分子に換算して10ppm以下であることを特徴とする、バリスタである。
また、この発明は、バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程と、成形物に含まれるバインダを燃焼させる工程と、バインダを燃焼させた成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程とを含むバリスタの製造方法において、バリスタ素体を得る工程における成形物を焼成する雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下であることを特徴とする、バリスタの製造方法である。
さらに、この発明は、バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程と、成形物に含まれるバインダを燃焼させる工程と、バインダを燃焼させた成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程とを含むバリスタの製造方法において、バリスタ素体を得る工程における成形物を焼成する炉内に大気圧露点温度に換算して−10℃以下の水蒸気を含む空気を供給することを特徴とする、バリスタの製造方法である。
また、この発明は、バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程と、成形物に含まれるバインダを燃焼させる工程と、バインダを燃焼させた成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程とを含むバリスタの製造方法において、バインダを燃焼させる工程における雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−5℃以下であり、かつバリスタ素体を得る工程における成形物を焼成する雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下であることを特徴とする、バリスタの製造方法である。
さらに、この発明は、バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程と、成形物に含まれるバインダを燃焼させる工程と、バインダを燃焼させた成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程とを含むバリスタの製造方法において、バインダを燃焼させる工程における炉内に大気圧露点温度に換算して−5℃以下の水蒸気を含む空気を供給し、かつバリスタ素体を得る工程における成形物を焼成する炉内に大気圧露点温度に換算して−10℃以下の水蒸気を含む空気を供給することを特徴とする、バリスタの製造方法である。
なお、大気圧露点温度は、水蒸気濃度を1気圧での飽和水蒸気量温度換算で示したものである。
【0009】
バリスタ素体に含まれる水分がH2 O分子に換算して10ppm以下となるようにすることによって、水分子による粒界特性の変化を防止することができ、良好な電圧−電流非直線性を有するとともに安定した特性を有するバリスタを得ることができる。
そして、バリスタ素体を得る工程において、雰囲気の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−10℃以下とすることにより、良好な特性を有するバリスタを製造することができる。
また、成形物のバインダを燃焼させる工程における雰囲気の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−5℃以下とし、かつバリスタ素体を得る工程における雰囲気の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−10℃以下とすることにより、良好な特性を有するバリスタを製造することができる。
【0010】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明のバリスタの一例として、図1に示すような積層型のバリスタ10がある。つまり、セラミックなどで形成されたバリスタ素体12内に、複数の内部電極14,16が形成される。そして、隣接する内部電極14,16が、バリスタ素体12の対向する側面に引き出される。内部電極14,16が引き出された側面には、外部電極18,20が形成される。このバリスタ10において、バリスタ素体10に含まれる水分が、H2 O分子に換算して10ppm以下となるように調整される。このようなバリスタ10では、バリスタ素体12が電圧−電流非直線性を有しているため、外部電極18,20間に一定の電圧以上の電圧が印加されると、バリスタ素体12の抵抗値が急激に減少する。したがって、バリスタ素体10は、ICを用いた回路において、ICを過大な電圧から保護するために用いることができる。
【0012】
このようなバリスタ10を作製するために、たとえば酸化亜鉛などの原料が準備される。そして、酸化亜鉛にBi,Co,Mn,Sb,Alなどの酸化物を所定の比率で調合して湿式粉砕を行い、さらに仮焼したのち湿式粉砕してバリスタ材料が形成される。このバリスタ材料を造粒後バインダを混合してグリーンシートを形成し、グリーンシート上に電極材料が印刷される。電極材料が印刷されたグリーンシートを複数枚積層し、さらに外装となるグリーンシートを積層して圧着し、所定の大きさに切断して成形体が形成される。得られた成形体は炉内に投入され、成形体に含まれるバインダが燃焼させられる。さらに、バインダを燃焼させた成形体が焼成炉で焼成され、積層されたグリーンシートがバリスタ素体になるとともに、グリーンシートに印刷された電極材料が内部電極14,16になる。そして、内部電極14,16の露出部に外部電極18,20を形成することにより、バリスタ10が形成される。
【0013】
このようなバリスタ10の製造過程において、バインダを燃焼させる際における炉内の雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−5℃以下となるように調整され、バインダを燃焼させた成形体を焼成するときの雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下となるように調整される。このようにすることによって、作製されたバリスタ10のバリスタ素体12の水分が、H2 O分子に換算して10ppm以下となるようにすることができる。
【0014】
このバリスタ10では、バリスタ素体12に含まれる水分が少ないため、水分による粒界準位の変化やイオン化した水分子による粒界抵抗の変化が少なく、良好な電圧−電流非直線性を得ることができる。また、水分による影響が少ないことにより、バリスタ10の特性を安定的に保つことができる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)
純度99%以上の酸化亜鉛原料に純度99%以上のBi,Co,Mn,Sb,Alの酸化物を所定の比率で調合して湿式粉砕を行い、さらに仮焼したのち湿式粉砕を行ってバリスタ材料を得た。このバリスタ材料を造粒後乾燥した容器の中に保存し、含水率が0.1%以下となるように管理した。このバリスタ材料にバインダを混合してグリーンシートを形成し、内部電極とするための電極材料をスクリーン印刷で塗布し、複数のグリーンシートを積層した。さらに、電極材料を印刷したグリーンシートの積層体の上下に外装用のグリーンシートを積層し、これを圧着して所定の大きさに切り出し、成形体を形成した。
【0016】
得られた成形体をバインダ燃焼のために炉内に投入し、炉内の雰囲気の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−50℃に保持した焼成エアーを送り込みながら保持して、500℃で成形体のバインダを燃焼させた。バインダを燃焼させたのちの成形体を焼成炉に入れ、エアーフィルタを用いて水蒸気濃度がそれぞれ大気圧露点温度に換算して+5℃、0℃、−3℃、−5℃、−10℃、−50℃に設定した焼成エアーを流し込みながら、950℃で焼成し、さらに外部電極を形成してバリスタを得た。なお、このとき露点温度計でトップ温度から100℃までの冷却ゾーンで水蒸気濃度を測定し、設定露点温度になっていることを確認した。
【0017】
このようにして得られたバリスタについて、バリスタ電圧:V1mA、非直線係数:α、静電容量:Cap.、誘電損失:tanδを測定した。同時にバリスタ内部に含まれる水分量をH2 O分子に換算して測定した。そののち、外部電極に直流電源を接続し、温度125℃、湿度25%以下に管理した恒温槽内部で荷電し、高温負荷寿命試験を行った。このとき、バリスタのバリスタ電圧に対して85%の直流電圧を継続して荷電した。この状態で1000時間経過したのち、恒温槽からバリスタを取り出し、バリスタ電圧、非直線係数、静電容量、誘電損失を測定するとともに、バリスタ内部の水分量をH2 O分子に換算して測定した。そして、それぞれ異なる条件で焼成したバリスタの試料中に含まれる水分量と、それに対する特性値を表1に示した。
【0018】
【表1】

Figure 0004003309
【0019】
表1からわかるように、バリスタに含まれる水分量がH2 O分子に換算して30ppm以下であるとき、20以上の非直線係数が得られており、電圧抑制能力に優れたバリスタを得ることができる。そして、H2 O分子に換算した水分量が10ppm以下であるとき、恒温寿命試験による特性の変化が10%以下であった。この結果から、バリスタ内部の水分量は、信頼性を考慮すると、10ppm以下であることが望ましい。また、このようなバリスタ内部の水分量の条件を満たすために、焼成炉中の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−10℃以下にすることが望ましい。
【0020】
(実施例2)
純度99%以上の酸化亜鉛原料に純度99%以上のBi,Co,Mn,Sb,Alの酸化物を所定の比率で調合して湿式粉砕を行い、さらに仮焼したのち湿式粉砕を行ってバリスタ材料を得た。このバリスタ材料を造粒後乾燥した容器の中に保存し、含水率が0.1%以下となるように管理した。このバリスタ材料にバインダを混合してグリーンシートを形成し、内部電極とするための電極材料をスクリーン印刷で塗布し、複数のグリーンシートを積層した。さらに、電極材料を印刷したグリーンシートの積層体の上下に外装用のグリーンシートを積層し、これを圧着して所定の大きさに切り出し、成形体を形成した。
【0021】
得られた成形体をバインダ燃焼のために炉内に投入した。そして、300℃〜500℃の間の炉内の水蒸気濃度をエアーフィルタを用いて焼成エアーの大気圧露点温度に換算して+5℃、0℃、−3℃、−5℃、−10℃、−50℃となるように保持して送り込みながら、500℃で成形体のバインダを燃焼させた。この実施例で用いたバインダは、毎分1℃で加熱した場合、320℃〜360℃に発熱ピークの存在することが熱示差分析を用いて確認されており、この温度区域内でバインダの燃焼が盛んに起こっていることが容易に想像できる。このときのバインダ燃焼によって発生する一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガスを始め、炭化水素化合物からなるガスが発生するが、これらのガスの種類と発生量が炉内の水蒸気濃度により変化することが予想される。バインダを燃焼させたのちの成形体を焼成炉に入れ、エアーフィルタを用いて水蒸気濃度がそれぞれ大気圧露点温度に換算して−50℃、−10℃、0℃に保持した焼成エアーを流し込みながら、950℃で焼成し、外部電極を形成してバリスタを得た。
【0022】
このようにして得られたバリスタについて、バリスタ電圧:V1mA、非直線係数:α、静電容量:Cap.、誘電損失:tanδを測定した。同時にバリスタ内部に含まれる水分量をH2 O分子に換算して測定した。そののち、外部電極に直流電源を接続し、温度125℃、湿度25%以下に管理した恒温槽内部で荷電し、高温負荷寿命試験を行った。このとき、バリスタのバリスタ電圧に対して85%の直流電圧を継続して荷電した。この状態で1000時間経過したのち、恒温槽からバリスタを取り出し、バリスタ電圧、非直線係数、静電容量、誘電損失を測定するとともに、バリスタ内部の水分量をH2 O分子に換算して測定した。そして、焼成炉に流し込んだ焼成エアーの水蒸気濃度の各条件について、バリスタの試料中に含まれる水分量と、それに対する特性値を表2,表3および表4に示した。
【0023】
【表2】
Figure 0004003309
【0024】
【表3】
Figure 0004003309
【0025】
【表4】
Figure 0004003309
【0026】
これらの表からわかるように、バインダ燃焼時の炉内水蒸気濃度および成形体を焼成するときの炉内水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下であれば、20以上の非直線係数と信頼性を確保できることが明らかである。また、成形体を焼成するときの焼成炉内の水蒸気濃度が大気圧露点温度で−50℃以下であるとき、バインダ燃焼時の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−5℃以下であれば、良好な特性と信頼性を確保することができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、バリスタ素体に含まれる水分をH2 O分子に換算して10ppm以下とすることにより、安定した特性を有し、かつ信頼性の高いバリスタを得ることができる。
また、バリスタを得るために成形体を焼成する炉内の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−10℃以下とすることにより、上述のような安定した特性を有し、かつ信頼性の高いバリスタを製造することができる。
また、バインダを燃焼させる炉内の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−5℃以下とし、かつ成形体を焼成する炉内の水蒸気濃度を大気圧露点温度に換算して−10℃以下とすることにより、上述のような安定した特性を有し、かつ信頼性の高いバリスタを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バリスタの一例としての積層型バリスタを示す図解図である。
【符号の説明】
10 バリスタ
12 バリスタ素体
14 内部電極
16 内部電極
18 外部電極
20 外部電極[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a varistor and a method for manufacturing the same, and more particularly, for example, to a varistor used for protecting an IC or the like by passing a current when a voltage of a certain level or higher is applied, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
The varistor 10 includes a varistor element body 12, for example, as shown in FIG. A plurality of internal electrodes 14 and 16 are formed in the varistor element body 12. These internal electrodes 14 and 16 are formed so as to be exposed on the side surfaces opposed to each other. External electrodes 18 and 20 are formed on the side surfaces of the varistor element body 12 where the internal electrodes 14 and 16 are exposed. The varistor element body 12 has a characteristic that the resistance value decreases rapidly when a voltage of a certain voltage or higher is applied. Therefore, when a high voltage is applied between the external electrodes 18 and 20, a current flows through the varistor element body 12.
[0003]
By utilizing such characteristics, it can be used for protecting circuits including ICs and the like, and when a high voltage is applied, a current is passed through the varistor 10 so that a high voltage is not applied to the IC. That is, the varistor 10 is characterized in that it exhibits a high voltage suppression capability using the voltage-current nonlinearity of the ceramic grain boundary. This voltage-current non-linearity is exhibited, for example, by adding several types of additives to zinc oxide and presenting these additives at grain boundaries. Therefore, it is of course important to uniformly mix these additives from the raw material production process to the processing process, but since there are many factors that affect grain boundary formation in firing, There are many points to keep in mind, such as controlling the material of the fired soot and the atmosphere in the furnace. Note that the shape of the varistor 10 is not limited to the laminated type, and there is also one in which electrodes are formed on the opposing surfaces of a plate-like varistor element body.
[0004]
In order to manufacture the varistor 10, for example, an oxide such as Bi, Co, Mn, Sb, and Al is mixed with ZnO at a predetermined ratio and wet pulverized, and further calcined and then wet pulverized to form a varistor material. Is done. After granulating this varistor material, a binder is mixed to form a green sheet, and an electrode material is printed on the green sheet. A plurality of green sheets on which an electrode material is printed are stacked, and further, green sheets serving as exteriors are stacked and pressure-bonded, and cut into a predetermined size to form a molded body. The obtained molded body is put into a furnace, and the binder contained in the molded body is burned. Further, the molded body in which the binder is burned is fired in a firing furnace, and the laminated green sheet becomes a varistor element body, and the electrode material printed on the green sheet becomes the internal electrodes 14 and 16. The varistor 10 is formed by forming the external electrodes 18 and 20 on the exposed portions of the internal electrodes 14 and 16. Before the molded body is put into the firing furnace, the external electrode material is printed on the side surface of the molded body, and then the varistor element body and the internal electrodes are formed by firing the same, thereby forming the external electrodes 18 and 20 at the same time. May be.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, since zinc oxide as a raw material has semiconductor characteristics, water molecules and nitrogen molecules are likely to be adsorbed on the powder. In particular, when the moisture content of the powder increases, the properties are adversely affected. It has been confirmed, for example, by Okuno et al. In No. 4 of the Journal of the Ceramic Society of Japan, Volume 89, that H 2 O molecules adhere to the surface of ZnO and are ionized to change the interface state. Even when water is adsorbed on a zinc oxide varistor, changes in grain boundary levels and changes in grain boundary resistance due to ionized water molecules occur, and as a result, it works in a direction that hinders the voltage-current nonlinearity that is characteristic of varistors. .
[0006]
If zinc oxide and water molecules are bonded not by adsorption but by chemical bonding, the binding energy between the two is first dissociated by the thermal energy of firing. Alternatively, water molecules or hydroxyl groups remain bonded to the surface of the zinc oxide particles without being dissociated even after firing, which is a cause of changes in grain boundary characteristics. In order to avoid such a problem, there is a method of using a dry method instead of a wet method in the production of a varistor material. However, a method for uniformly dispersing additives has not been established in the dry method. Therefore, when the water used in the wet method remains in the varistor material and cannot be finally dissociated even by firing, the characteristics cannot be stabilized.
[0007]
Therefore, a main object of the present invention is to provide a varistor having stable characteristics and high reliability.
Another object of the present invention is to provide a method for manufacturing a varistor having stable characteristics and high reliability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is characterized in that, in a varistor including a varistor element body and an electrode formed with the varistor element body interposed therebetween, moisture contained in the varistor element body is 10 ppm or less in terms of H 2 O molecules. , A varistor.
The present invention also includes a step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product, a step of burning the binder contained in the molded product, and firing the molded product obtained by burning the binder to produce a varistor element body. A varistor manufacturing method including a step of obtaining a varistor, wherein a water vapor concentration of an atmosphere for firing the molded product in the step of obtaining a varistor element body is -10 ° C or less in terms of atmospheric dew point temperature. It is a manufacturing method.
Further, the present invention provides a step of mixing a varistor material with a binder to obtain a molded product, a step of burning the binder contained in the molded product, and firing the molded product obtained by burning the binder to produce a varistor element body. A method for producing a varistor, comprising: supplying air containing water vapor of −10 ° C. or less in terms of atmospheric dew point into a furnace for firing the molded product in the step of obtaining a varistor element. The varistor manufacturing method.
The present invention also includes a step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product, a step of burning the binder contained in the molded product, and firing the molded product obtained by burning the binder to produce a varistor element body. In the varistor manufacturing method including the step of obtaining the varistor, the water vapor concentration of the atmosphere in the step of burning the binder is −5 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature, and the molded product in the step of obtaining the varistor element is fired. The method for producing a varistor is characterized in that the water vapor concentration of the atmosphere is −10 ° C. or lower in terms of atmospheric dew point temperature.
Further, the present invention provides a step of mixing a varistor material with a binder to obtain a molded product, a step of burning the binder contained in the molded product, and firing the molded product obtained by burning the binder to produce a varistor element body. Forming a varistor in a step of obtaining a varistor element body by supplying air containing water vapor of −5 ° C. or less in terms of atmospheric dew point into a furnace in a step of burning a binder. A method for producing a varistor, characterized in that air containing water vapor of −10 ° C. or lower is supplied into a furnace for firing an object in terms of atmospheric dew point temperature.
The atmospheric dew point temperature indicates the water vapor concentration in terms of saturated water vapor amount temperature at 1 atm.
[0009]
By making the moisture contained in the varistor element body be 10 ppm or less in terms of H 2 O molecules, it is possible to prevent changes in grain boundary characteristics due to water molecules, and to achieve good voltage-current nonlinearity. It is possible to obtain a varistor having both stable and stable characteristics.
And in the process of obtaining a varistor element body, the varistor which has a favorable characteristic can be manufactured by converting the water vapor | steam density | concentration of atmosphere into -10 degreeC or less converted into atmospheric pressure dew point temperature.
Also, the water vapor concentration of the atmosphere in the step of burning the binder of the molded product is converted to atmospheric dew point temperature to -5 ° C. or less, and the water vapor concentration of the atmosphere in the step of obtaining the varistor element body is converted to the atmospheric pressure dew point temperature. By setting the temperature to −10 ° C. or lower, a varistor having good characteristics can be manufactured.
[0010]
The above object, other objects, features and advantages of the present invention will become more apparent from the following detailed description of embodiments with reference to the drawings.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As an example of the varistor of the present invention, there is a laminated varistor 10 as shown in FIG. That is, a plurality of internal electrodes 14 and 16 are formed in the varistor element body 12 made of ceramic or the like. Then, adjacent internal electrodes 14 and 16 are drawn out to the opposite side surfaces of the varistor element body 12. External electrodes 18 and 20 are formed on the side surfaces from which the internal electrodes 14 and 16 are drawn. In this varistor 10, the moisture contained in the varistor element body 10 is adjusted so as to be 10 ppm or less in terms of H 2 O molecules. In such a varistor 10, since the varistor element body 12 has voltage-current non-linearity, when a voltage higher than a certain voltage is applied between the external electrodes 18 and 20, the resistance of the varistor element body 12 is increased. The value decreases rapidly. Therefore, the varistor element body 10 can be used in a circuit using an IC to protect the IC from an excessive voltage.
[0012]
In order to produce such a varistor 10, a raw material such as zinc oxide is prepared. Then, oxides such as Bi, Co, Mn, Sb, and Al are mixed with zinc oxide at a predetermined ratio, wet pulverized, further calcined, and wet pulverized to form a varistor material. After granulating this varistor material, a binder is mixed to form a green sheet, and an electrode material is printed on the green sheet. A plurality of green sheets on which an electrode material is printed are stacked, and further, green sheets serving as exteriors are stacked and pressure-bonded, and cut into a predetermined size to form a molded body. The obtained molded body is put into a furnace, and the binder contained in the molded body is burned. Further, the molded body in which the binder is burned is fired in a firing furnace, and the laminated green sheet becomes a varistor element body, and the electrode material printed on the green sheet becomes the internal electrodes 14 and 16. The varistor 10 is formed by forming the external electrodes 18 and 20 on the exposed portions of the internal electrodes 14 and 16.
[0013]
In the manufacturing process of such a varistor 10, a molded body in which the water vapor concentration of the atmosphere in the furnace when the binder is burned is adjusted to be −5 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature, and the binder is burned. Is adjusted so that the water vapor concentration in the atmosphere when calcining is converted to atmospheric dew point temperature to be −10 ° C. or lower. By doing so, it is possible to water varistor element 12 of the varistor 10 produced is made to be 10ppm or less in terms in H 2 O molecules.
[0014]
In this varistor 10, since the moisture contained in the varistor element body 12 is small, the change in grain boundary level due to moisture and the change in grain boundary resistance due to ionized water molecules are small, and good voltage-current nonlinearity can be obtained. Can do. Further, since the influence of moisture is small, the characteristics of the varistor 10 can be stably maintained.
[0015]
【Example】
Example 1
A zinc oxide raw material with a purity of 99% or more is mixed with oxides of Bi, Co, Mn, Sb, and Al with a purity of 99% or more in a predetermined ratio, wet pulverized, further calcined and then wet pulverized to produce a varistor. Obtained material. This varistor material was stored in a container which had been granulated and dried, and was controlled so that the water content was 0.1% or less. A binder was mixed with the varistor material to form a green sheet, an electrode material for forming an internal electrode was applied by screen printing, and a plurality of green sheets were laminated. Furthermore, green sheets for exterior use were laminated on the top and bottom of a laminate of green sheets on which an electrode material was printed, and this was crimped and cut into a predetermined size to form a molded body.
[0016]
The obtained molded body was put into a furnace for binder combustion, and held while feeding baked air held at -50 ° C in terms of the water vapor concentration of the atmosphere in the furnace in terms of atmospheric dew point temperature, 500 ° C Then, the binder of the compact was burned. The compact after burning the binder is put into a firing furnace, and the water vapor concentration is converted to atmospheric dew point temperature using an air filter, respectively, + 5 ° C, 0 ° C, -3 ° C, -5 ° C, -10 ° C, While flowing calcination air set to -50 ° C, the mixture was baked at 950 ° C, and an external electrode was formed to obtain a varistor. At this time, the water vapor concentration was measured in the cooling zone from the top temperature to 100 ° C. with a dew point thermometer, and it was confirmed that the set dew point temperature was reached.
[0017]
About the varistor thus obtained, the varistor voltage: V1 mA, the non-linear coefficient: α, the capacitance: Cap. Dielectric loss: tan δ was measured. At the same time, the amount of water contained in the varistor was measured in terms of H 2 O molecules. After that, a DC power source was connected to the external electrode, charged inside a thermostat controlled at a temperature of 125 ° C. and a humidity of 25% or less, and a high temperature load life test was conducted. At this time, a DC voltage of 85% with respect to the varistor voltage of the varistor was continuously charged. After 1000 hours passed in this state, the varistor was taken out from the thermostat, and the varistor voltage, nonlinear coefficient, capacitance, dielectric loss were measured, and the moisture content inside the varistor was measured in terms of H 2 O molecules. . Table 1 shows the amount of water contained in the varistor samples fired under different conditions and the characteristic values corresponding thereto.
[0018]
[Table 1]
Figure 0004003309
[0019]
As can be seen from Table 1, when the amount of water contained in the varistor is 30 ppm or less in terms of H 2 O molecule, a non-linear coefficient of 20 or more is obtained, and a varistor with excellent voltage suppression capability is obtained. Can do. Then, when the water weight converted in H 2 O molecule is 10ppm or less, the change in characteristics due to the constant temperature life test was 10% or less. From this result, it is desirable that the moisture content inside the varistor is 10 ppm or less in view of reliability. Further, in order to satisfy such a condition of the moisture content inside the varistor, it is desirable that the water vapor concentration in the firing furnace is converted to atmospheric dew point temperature to be −10 ° C. or lower.
[0020]
(Example 2)
A zinc oxide raw material with a purity of 99% or more is mixed with oxides of Bi, Co, Mn, Sb, and Al with a purity of 99% or more in a predetermined ratio, wet pulverized, further calcined and then wet pulverized to produce a varistor. Obtained material. This varistor material was stored in a container which had been granulated and dried, and was controlled so that the water content was 0.1% or less. A binder was mixed with the varistor material to form a green sheet, an electrode material for forming an internal electrode was applied by screen printing, and a plurality of green sheets were laminated. Furthermore, green sheets for exterior use were laminated on the top and bottom of a laminate of green sheets on which an electrode material was printed, and this was crimped and cut into a predetermined size to form a molded body.
[0021]
The obtained molded body was put into a furnace for binder combustion. And the water vapor | steam density | concentration in the furnace between 300 degreeC-500 degreeC is converted into the atmospheric pressure dew point temperature of baking air using an air filter, +5 degreeC, 0 degreeC, -3 degreeC, -5 degreeC, -10 degreeC, The binder of the molded body was burned at 500 ° C. while being fed and held at −50 ° C. When the binder used in this example was heated at 1 ° C. per minute, it was confirmed by thermal differential analysis that an exothermic peak was present at 320 ° C. to 360 ° C., and the binder burned in this temperature region You can easily imagine that is happening actively. Gases consisting of hydrocarbon compounds such as carbon monoxide gas and carbon dioxide gas generated by binder combustion at this time are generated, but the type and amount of these gases are expected to change depending on the water vapor concentration in the furnace. Is done. The molded body after the binder is burned is put into a firing furnace, and the air concentration is converted into atmospheric dew point temperature using an air filter while pouring the firing air maintained at −50 ° C., −10 ° C., and 0 ° C. And firing at 950 ° C. to form an external electrode to obtain a varistor.
[0022]
About the varistor thus obtained, the varistor voltage: V1 mA, the non-linear coefficient: α, the capacitance: Cap. Dielectric loss: tan δ was measured. At the same time, the amount of water contained in the varistor was measured in terms of H 2 O molecules. After that, a DC power source was connected to the external electrode, charged inside a thermostat controlled at a temperature of 125 ° C. and a humidity of 25% or less, and a high temperature load life test was conducted. At this time, a DC voltage of 85% with respect to the varistor voltage of the varistor was continuously charged. After 1000 hours passed in this state, the varistor was taken out from the thermostat, and the varistor voltage, nonlinear coefficient, capacitance, dielectric loss were measured, and the moisture content inside the varistor was measured in terms of H 2 O molecules. . Tables 2, 3 and 4 show the amount of water contained in the varistor sample and the characteristic values corresponding to the water vapor concentration of the calcination air flowing into the firing furnace.
[0023]
[Table 2]
Figure 0004003309
[0024]
[Table 3]
Figure 0004003309
[0025]
[Table 4]
Figure 0004003309
[0026]
As can be seen from these tables, if the water vapor concentration in the furnace at the time of binder combustion and the water vapor concentration in the furnace when the molded body is fired are -10 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature, 20 or more nonlinear It is clear that the coefficient and reliability can be secured. Also, when the water vapor concentration in the firing furnace when the molded body is fired is −50 ° C. or less at the atmospheric dew point temperature, the water vapor concentration during binder combustion should be −5 ° C. or less when converted to the atmospheric dew point temperature. Thus, good characteristics and reliability can be ensured.
[0027]
【The invention's effect】
According to the present invention, by setting the moisture contained in the varistor element body to 10 ppm or less in terms of H 2 O molecules, it is possible to obtain a varistor having stable characteristics and high reliability.
Further, by converting the water vapor concentration in the furnace for firing the molded body to obtain a varistor to −10 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature, it has the above stable characteristics and is reliable. High varistors can be manufactured.
Further, the water vapor concentration in the furnace for burning the binder is converted to an atmospheric pressure dew point temperature of −5 ° C. or less, and the water vapor concentration in the furnace for firing the compact is converted to the atmospheric pressure dew point temperature of −10 ° C. or less. By doing so, it is possible to manufacture a varistor having stable characteristics as described above and having high reliability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an illustrative view showing a multilayer varistor as an example of a varistor.
[Explanation of symbols]
10 Varistor 12 Varistor element body 14 Internal electrode 16 Internal electrode 18 External electrode 20 External electrode

Claims (5)

バリスタ素体と、前記バリスタ素体を挟んで形成される電極とを含むバリスタにおいて、
前記バリスタ素体に含まれる水分がH2 O分子に換算して10ppm以下であることを特徴とする、バリスタ。
In a varistor including a varistor element body and an electrode formed with the varistor element body interposed therebetween,
The varistor is characterized in that the moisture contained in the varistor element body is 10 ppm or less in terms of H 2 O molecules.
バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程、
前記成形物に含まれる前記バインダを燃焼させる工程、および
前記バインダを燃焼させた前記成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程を含むバリスタの製造方法において、
前記バリスタ素体を得る工程における前記成形物を焼成する雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下であることを特徴とする、バリスタの製造方法。
A step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product,
In the method for producing a varistor, the method includes a step of burning the binder contained in the molded product, and a step of firing the molded product obtained by burning the binder to obtain a varistor element body.
The method for producing a varistor, characterized in that the water vapor concentration in the atmosphere for firing the molded product in the step of obtaining the varistor element body is -10 ° C or less in terms of atmospheric dew point temperature.
バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程、
前記成形物に含まれる前記バインダを燃焼させる工程、および
前記バインダを燃焼させた前記成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程を含むバリスタの製造方法において、
前記バリスタ素体を得る工程における前記成形物を焼成する炉内に大気圧露点温度に換算して−10℃以下の水蒸気を含む空気を供給することを特徴とする、バリスタの製造方法。
A step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product,
In the method for producing a varistor, the method includes a step of burning the binder contained in the molded product, and a step of firing the molded product obtained by burning the binder to obtain a varistor element body.
A method for producing a varistor, characterized in that air containing water vapor of -10 ° C or lower is converted into an atmospheric pressure dew point temperature in a furnace for firing the molded product in the step of obtaining the varistor element body.
バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程、
前記成形物に含まれる前記バインダを燃焼させる工程、および
前記バインダを燃焼させた前記成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程を含むバリスタの製造方法において、
前記バインダを燃焼させる工程における雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−5℃以下であり、かつ前記バリスタ素体を得る工程における前記成形物を焼成する雰囲気の水蒸気濃度が大気圧露点温度に換算して−10℃以下であることを特徴とする、バリスタの製造方法。
A step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product,
In the method for producing a varistor, the method includes a step of burning the binder contained in the molded product, and a step of firing the molded product obtained by burning the binder to obtain a varistor element body.
The water vapor concentration of the atmosphere in the step of burning the binder is −5 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature, and the water vapor concentration of the atmosphere in which the molded product is fired in the step of obtaining the varistor element body is the atmospheric pressure dew point. A method for producing a varistor, characterized in that it is −10 ° C. or less in terms of temperature.
バリスタ材料にバインダを混合して成形し成形物を得る工程、
前記成形物に含まれる前記バインダを燃焼させる工程、および
前記バインダを燃焼させた前記成形物を焼成してバリスタ素体を得る工程を含むバリスタの製造方法において、
前記バインダを燃焼させる工程における炉内に大気圧露点温度に換算して−5℃以下の水蒸気を含む空気を供給し、かつ前記バリスタ素体を得る工程における前記成形物を焼成する炉内に大気圧露点温度に換算して−10℃以下の水蒸気を含む空気を供給することを特徴とする、バリスタの製造方法。
A step of mixing a varistor material with a binder and molding to obtain a molded product,
In the method for producing a varistor, the method includes a step of burning the binder contained in the molded product, and a step of firing the molded product obtained by burning the binder to obtain a varistor element body.
In the furnace for burning the binder, air containing water vapor of −5 ° C. or less in terms of atmospheric dew point temperature is supplied into the furnace, and the molded article in the process for obtaining the varistor element body is largely fired in the furnace. A method for producing a varistor, characterized by supplying air containing water vapor of -10 ° C or less in terms of atmospheric dew point temperature.
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