JP4003197B2 - 多結晶シリコン塊の製造装置および製造方法 - Google Patents

多結晶シリコン塊の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多結晶シリコン塊の製造装置にかかわり、特にはスライスによって太陽電池用基板を取り出すもとになる多結晶シリコン塊の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池などの製造に用いられる多結晶シリコン基板の作製方法として、シリコンの融液を用いる様々な方法が提案されている。例えば、キャスト法等で多結晶シリコンのインゴットを作製し、ダイヤモンド・ソーによりキャスト・シリコンウェーハを切り出して太陽電池用基板とする。この種の多結晶シリコンの鋳造方法を図26によって説明する。不活性雰囲気121内において、シリコン結晶質原材122を坩堝123で加熱融解し、得られた融液124を不活性雰囲気121内の鋳型125に流下し、鋳型125内における所定の液面高さHに達するまで一気に供給する。鋳型125に供給された融液124を鋳型ごと冷却固化することにより多結晶シリコンを鋳造する。この際、融液が冷却固化するときの結晶の成長方向を一定方向に揃えなければ良質な鋳塊を得ることができない。そこで、図示のように温度勾配ヒーター126を鋳型125の上部に設置し、鋳型125の底部から上部に向けて矢印Tのように次第に高温となるような温度勾配を付与する。これにより、融液124が固化することによる結晶C1が鋳型125の底部から上部に向かう方向に成長していく。
【0003】
一方、ケイ素の精製方法に関するものとして特開平9−48607号公報に開示された技術がある。それを図24を用いて説明する。これは金属の精製装置でる。あらかじめ坩堝102内に粗製ケイ素を入れておき、真空排気管111より溶解炉101内を真空引きした後、不活性ガス供給管110から溶解炉101内に不活性ガスを供給し、溶解炉101内を不活性ガス雰囲気とする。次いで、ヒーター109により粗製ケイ素を加熱し溶解させて溶融粗製ケイ素Sとし、これを凝固温度を超えた温度に加熱保持しておく。次いで、中空回転軸103内の冷却流体通路104に冷却流体を下方に向けて送り込み、冷却流体吹出しノズル105の周側面に多数形成された吹出し口から中空回転冷却体106の内周面に向かって冷却流体を水平方向に吹き出しながら中空回転軸103とともに中空回転冷却体106を回転させ、中空回転冷却体106の周側面を冷却することにより坩堝102内の溶融粗製ケイ素Sを冷却固化して、中空回転冷却体106の周側面に精製ケイ素112を晶出させる。熱交換によって昇温した昇温冷却流体は中空回転軸103内の同心状の冷却流体排出管107の内部の冷却流体排出通路108を通って排出される。このようにして図25(a)に示すような筒状(中空)の精製ケイ素塊112が得られる。
【0004】
このようにこの特開平9−48607号公報の技術は精製に関するものであるが、多結晶シリコン塊の製造に転用することも考えられないことではない。その場合に、得られた多結晶シリコン塊112を図25(b)のように扁平薄板に切り出して太陽電池用基板113として利用することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した図26に示すキャスト法の場合には、鋳型125の側壁125aにおける結晶核の成長を完全に抑えることができず、側壁125aから横向き内側に向けて成長する結晶C2が存在することになる。このため、結晶成長の方向が縦横両方向となって一定化されないだけでなく、鋳型底部から成長してくる結晶C1と鋳型側壁から成長してくる結晶C2が衝突し、その衝突箇所Pに歪みや結晶欠陥が多数発生することとなり、良質の多結晶シリコン塊を得ることができなくなるおそれがある。得られた多結晶シリコン塊の周辺部では太陽電池の特性が悪くなるため、その多結晶シリコン塊の中心側しか利用することができず、多結晶シリコン塊の利用効率が悪くなる。また、融液124を最初から一気に所定液面高さまで鋳型125に注入し、それを時間をかけて冷却固化していくので、鋳型が高温条件下に長時間さらされることになり、そのような高温の鋳型から融液内に酸素、窒素、カーボンなどの不純物が溶け込みやすくなり、得られた多結晶シリコン塊の品質に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、鋳型125の側壁125aが高温に加熱されるため、側壁125aの劣化が著しく、また、鋳型自体を冷却して多結晶シリコン塊を得るようにしていることから鋳型が急激な温度変化を頻繁に繰り返しを受けることとなって全体の劣化を早めるため、数回の使用しかできず、製造コストが高くなる。
【0006】
一方、特開平9−48607号公報に開示されているケイ素の精製方法を多結晶シリコン塊の製造に転用した場合には、得られる多結晶シリコン塊112が筒状(中空)のものとなる。すなわち、高温の溶融シリコンS内に浸漬している中空回転冷却体106の周壁が冷却流体吹出しノズル105から水平方向に吹き出された冷却流体によって充分に冷却されるので、中空回転冷却体106の周壁と溶融シリコンSとの間で熱交換が行われ、溶融シリコンSの一部が冷却され、中空回転冷却体106の周壁外周面に溶融シリコンが冷却固化された多結晶シリコン塊112が晶出され、半径方向外側に向かって成長していく。一方、中空回転冷却体106の周壁の内周面に沿って下方に流動した冷却流体は熱交換によって昇温され、冷却流体排出管107にその下端開口部から流入し、冷却流体排出通路108を通って外部に排出される。中空回転冷却体106の下端板も溶融シリコンS内に浸漬されているが、その下端板の内側を半径方向内側に流動する熱交換後の冷却流体は昇温されているので、多結晶シリコン塊を晶出するに足るだけの冷却エネルギーを有しておらず、したがって、多結晶シリコン塊112は中空回転冷却体106の周壁の外周面においてのみ晶出されることとなり、その多結晶シリコン塊112は筒状(中空)の鋳塊となってしまう。このような筒状の多結晶シリコン塊112から図25(b)に示すように太陽電池用基板113を切り出そうとするときには、切り出し枚数が非常に少なく、その多結晶シリコン塊の利用効率が非常に悪くなるだけでなく、切り出し装置の大型化が避けられないという問題がある。
【0007】
本発明は上記した課題の解決を図るべく創案したものであって、大径で良品質の多結晶シリコン塊を得ることができるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
溶融シリコンに浸漬された中空回転冷却体の下端板の下面に円柱状に多結晶シリコン塊を晶出させるには、中空回転冷却体に内蔵したノズルから前記の下端板の上面に対して冷却流体を直接に吹き付けるようにすればよい。そして、下端板との熱交換により温度上昇した昇温冷却流体をもしノズルの中心部から上方に排出させるのであれば、中空回転冷却体の周側面も温度が低くその周側面に多結晶シリコン塊が晶出する可能性があるが、昇温冷却流体を中空回転冷却体の内周面に沿って流動させることにより、中空回転冷却体の周側面の温度を上昇させ、その周側面に多結晶シリコン塊が晶出するのを抑制すればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
〔実施の形態1〕
図1は実施の形態1にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の概略的な構成を示す一部破断の垂直断面図、図2はその要部を拡大した断面図である。多結晶シリコン塊の製造装置は次のように構成されている。耐火物により構成された密閉状の溶解炉1内に溶融シリコン保持用の坩堝2が収容されている。この坩堝2は溶解炉1の底壁1b上に設置された耐火物よりなる坩堝台8上に載置されている。溶解炉1の内部で坩堝2の外周に沿ってヒーター5が配置されている。溶解炉1の天井壁1aにはアルゴンガス等の不活性ガスを溶解炉1内に供給する不活性ガス供給管7が連通状態で取り付けられているとともに、溶解炉1内を真空引きする真空排気管16が連通状態で取り付けられている。溶解炉1の天井壁1aの中央部に上下の貫通孔6が形成され、この貫通孔6に垂直姿勢の中空回転軸3が貫通する状態で配置されている。貫通孔6と中空回転軸3の外周面との間にオイルシール用の合成ゴムからなるパッキン9が介在され、両者間の密封を図っている。中空回転軸3の内部に同心状に冷却流体導入管17が内嵌され、その内部が冷却流体導入通路18になっているとともに、中空回転軸3の内周面と冷却流体導入管17の外周面との間の空間が冷却流体排出通路19となっている。溶解炉1の外部上方において、回転軸保持アーム11が固定フレーム10に対して上下動自在に保持され、図示しない昇降機構によって上下動されるように構成されている。回転軸保持アーム11に対して中空回転軸3が軸受20を介して回転自在に支持されている。中空回転軸3は回転駆動手段12によって駆動回転されるようになっている。この回転駆動手段12は、回転軸保持アーム11上に取り付けられたモーター13と、中空回転軸3の外周面に固定されたベルト車14と、モーター13の出力軸とベルト車14との間に巻き掛けられたベルト15とから構成されている。冷却流体導入管17の上端は中空回転軸3の密閉された上端よりも上方に気密的に貫通し、その開口端が冷却流体導入口17aに形成されている。また、中空回転軸3の上端近傍に冷却流体排出口3aが形成されている。なお、図示は省略しているが、特開平9−48607号公報の場合と同様に、中空回転軸3の上端部は図示しないロータリジョイントによって回転自在に支持されているのに対して、冷却流体導入管17の上端部は位置固定されている。中空回転軸3の下端部分は溶解炉1内で上下動するが、この部分を特に中空回転冷却体4と呼称することにし、それに対応して冷却流体導入管17の下端部分を冷却流体吹き出し用のノズル40と呼称することにする。この中空回転冷却体4の下端は閉鎖されており、その閉鎖のための下端板4aに対して中空回転冷却体4内の冷却流体ノズル40の下端開口部401 が所定の小寸法を隔てて直近で対向している。坩堝2は溶融シリコン25を収容して保持するが、坩堝2は溶融シリコン25とは反応せず、また溶融シリコン25を汚染しない材料すなわち例えば石英、黒鉛あるいはアルミナなどで構成されている。坩堝2内の溶融シリコン25に下端板4aを含めて中空回転冷却体4の下端部分を浸漬して、下端板4aの底面である多結晶シリコン晶出部4bに多結晶シリコン塊26を晶出付着させるのであるが、中空回転軸3はその下端の中空回転冷却体4を含めて熱伝導性が良好で、かつ溶融シリコンとは反応せず、また溶融シリコンを汚染しない材料すなわち例えば窒化ケイ素や炭化ケイ素あるいは黒鉛などで構成されている。中空回転軸3に内嵌されている冷却流体導入管17は金属、セラミックスあるいは黒鉛などで構成されている。
【0011】
次に、上記のように構成された実施の形態1にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の動作を説明する。あらかじめ坩堝2内に結晶成長させるべき原料多結晶シリコン(純度6-nine)6.0kgとボロン(B)をドーピングするための調整合金とを入れておき、真空排気管16から溶解炉1内を真空引きした後、不活性ガス供給管7から溶解炉1内にアルゴンガスを供給して溶解炉1内をアルゴンガスによる不活性雰囲気とする。ほぼ完璧な不活性雰囲気となる。ヒーター5により坩堝2内の原料を1550℃に加熱し、溶解させて溶融シリコン25とし、これを凝固温度を超えた温度に加熱保持する。溶融シリコン25は不活性雰囲気下に置かれる。中空回転冷却体4の下端部は溶融シリコン25に浸漬された状態となっている。なお、溶融シリコンは別途に溶解してから坩堝2内に供給するようにしてもよいし、溶解炉1に原料投入口を設け、そこから投入して坩堝2内に入れるようにしてもよい。不活性雰囲気下で坩堝2内に溶融シリコン25を保持した状態で、冷却流体導入口17aより冷却流体例えば20〜30℃の窒素ガスを100〜800リットル/minの流速で送り込み、さらにヒーター5の出力を制御して溶融シリコン(融液)25の温度を1420〜1550℃の範囲で保持する。同時に、回転駆動手段12におけるモーター13を駆動し、ベルト15およびベルト車14を介して中空回転軸3を回転し、これに伴って中空回転冷却体4を回転速度20〜700rpmで回転する。冷却流体導入口17aより送り込まれた冷却流体は冷却流体導入管17の内部の冷却流体導入通路18を通って下方に流動し、冷却流体導入管17の下端のノズル40の下端開口部401 から回転する中空回転冷却体4の下端板4aに向けて吹き出される。冷却流体供給管17は非回転である。高温の溶融シリコン25内に浸漬している中空回転冷却体4の下端板4aがノズル40の下端開口部401 から直接に吹き付けられた冷却流体によって充分に冷却されるので、下端板4aと溶融シリコン25との間で熱交換が行われ、溶融シリコン25の一部が冷却され、下端板4aの下面である多結晶シリコン晶出部4bに溶融シリコンが冷却固化された多結晶シリコン塊26が晶出され、下方に向かって成長していく。一方、下端板4aの上面に沿って流動した冷却流体は熱交換によって100〜150℃に昇温され、中空回転冷却体4および中空回転軸3と冷却流体導入管17との間の冷却流体排出通路19を上昇し、上端の冷却流体排出口3aより排出される。中空回転冷却体4の下端の周側面も溶融シリコン25内に浸漬されているが、その周側面の内側を上方に流動する熱交換後の冷却流体は100〜350℃に昇温されているので、多結晶シリコン塊を晶出するに足るだけの冷却エネルギーを有しておらず、したがって、多結晶シリコン塊26は中空回転冷却体4の下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおいてのみ結晶成長方向を下方とする状態で晶出されることとなり、その多結晶シリコン塊26は中実のほぼ円柱状の鋳塊となる。下端板4aの下面である多結晶シリコン晶出部4bの直径は95mmであり、これに対して直径が95〜100mmの範囲の多結晶シリコン塊26が20〜50mm晶出された段階で、回転軸保持アーム11を図示しない昇降機構によって上昇させ、中空回転冷却体4およびノズル40を中空回転軸3および冷却流体導入管17とともに上昇させて、中空回転冷却体4を溶融シリコン25から引き上げ、坩堝2外まで上昇させる。多結晶シリコン塊26の成長速度は1.5〜2.5mm/minであった。
【0012】
ところで、中空回転冷却体4は熱伝導性が良好で溶融シリコンとは反応せずまた溶融シリコンを汚染しない材料すなわち例えば窒化ケイ素や炭化ケイ素あるいは黒鉛などで構成されているが、その下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bとそれに晶出された多結晶シリコン塊26との密着性が不充分となり、晶出完了後に中空回転冷却体4を溶融シリコン25から引き上げたときに多結晶シリコン塊26の重量が多結晶シリコン晶出部4bの界面に加わって多結晶シリコン塊26が不測に脱落してしまうおそれがある。これを防止するには、図3で示すように、多結晶シリコン晶出部4bに凹凸を形成しておけばよい。図3(a)の場合は、中空回転冷却体4の下端板4aにおいてその下面である多結晶シリコン晶出部4bから上方に凹入する断面形状矩形の凹溝4c1 を複数形成したものである。図3(b)の場合は、多結晶シリコン晶出部4bから上方に凹入する断面形状逆台形のアリ溝4c2 を複数形成したものである。図3(c)の場合は、多結晶シリコン晶出部4bから下方に突出する断面形状台形の突起4c3 を複数形成したものであり、隣接突起間はアリ溝となっている。凹溝やアリ溝や突起は点状のものでもよいし、細長い帯状のものでもよいし、同心円状のものでもよいし、連続した螺旋状のものでもその他のものでもよい。凹溝の場合は、その内部で固化した多結晶シリコン部分に対して垂直方向での接触面を有するので、晶出した多結晶シリコン塊26に対する保持力が強くなる。アリ溝の場合は、その断面形状から物理的・機械的な保持力が充分に強力になる。多結晶シリコン晶出部4bに凹溝、アリ溝を形成することにより、引き上げ時の多結晶シリコン塊26の脱落を確実に防止することができる。
【0013】
以上のようにして得られた多結晶シリコン塊26においては、結晶の成長方向が多結晶シリコン晶出部4bに対して垂直な一方向のみにほぼ沿ったものとなり、従来の技術(キャスト法)の場合のような結晶成長方向が二方向であるために成長する結晶どうしの衝突がなく、したがって、衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が抑制されており、中心部から外周面直近にわたるほぼ全体について均質な良質の多結晶シリコン塊を得ることができる。しかも、図4(a)に示すように得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状である。このような全体にわたって均質な円柱状の多結晶シリコン塊からは大きなサイズの太陽電池用基板をスライスして多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率を向上させることができる。また、切り出し装置の大型化を招かないですむ。切り出しは単なるスライスで円板状でよいが、一般的な多結晶シリコン太陽電池を踏襲して図4(b)のように矩形に切り出してもよい。なお、キャスト法の場合のように鋳型自体で冷却固化するのではなく、坩堝2内に溶融シリコン25を溶かしたまま、溶融シリコン25内に浸漬した中空回転冷却体4の多結晶シリコン晶出部4bを形成する下端板4aに向けて冷却流体を送り込むことで多結晶シリコン晶出部4bに多結晶シリコン塊26を晶出させるようにしてあるので、キャスト法の場合のようには坩堝2が頻繁に急激な温度変化の繰り返しを受けるといったことはなく、坩堝2は長期間にわたって使用することができる。
【0014】
上記した動作形態では、多結晶シリコン塊の晶出中は中空回転冷却体4を回転させはするが、溶融シリコン25内で一定高さ位置に保持するようにしている。しかし、中空回転冷却体4を回転させつつ回転軸保持アーム11を介して一定速度で中空回転冷却体4を上昇させながら多結晶シリコン塊の晶出を行うようにしてもよい。
【0015】
〔実施の形態2〕
図5は実施の形態2にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の要部の断面図、図6は図5に対応した一部破断の斜視図である。これらの図において、実施の形態1の図2におけるのと同じ符号は同一要素を示すので、説明を省略する。本実施の形態2の特徴として、冷却流体ノズル40の下端部に下端板402 を設け、この下端板402 に上下に貫通する複数の冷却流体吹出し口403 を形成してある。その他の構成は実施の形態1(図1、図2)と同様であるので、説明を省略する。
【0016】
次に、上記のように構成された実施の形態2にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の動作を説明する。冷却流体導入管17内の冷却流体導入通路18を通って供給されてきた冷却流体は、冷却流体ノズル40の下端に至って下端板402の複数の冷却流体吹出し口403 から中空回転冷却体4の下端板4aに向けて吹き出される。その吹き出しの流速は、ベルヌーイの定理により、実施の形態1の場合の比較的大きな開口面積の下端開口部401 からの流速に比べて大幅に速くなる。したがって、冷却流体が中空回転冷却体4の下端板4aに沿って流れる速度も速くなり、下端板4aでの熱交換効率が実施の形態1の場合よりも高くなる。その結果として、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向をより安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。また、得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状であるので、そのスライスにより大きなサイズの太陽電池用基板を多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率が高い。その他の動作は実施の形態1の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0017】
図7は冷却流体ノズル40の下端板402 における冷却流体吹出し口403 の配置パターンについていくつかの例を示す。図7(a)の場合には、複数の冷却流体吹出し口403 のすべてについてその径を一定となし、中心に1つ、外周部に同一円周上に周方向等間隔で複数個、より小径の同一円周上に周方向等間隔で複数個形成してある。この場合、吹出し口403 の径が小さすぎると冷却流体の吹き出しに抵抗となり、逆に径が大きすぎると吹き出す流速が小さくなるので、吹き出し後での流動面となる中空回転冷却体4の下端板4aでの熱交換効率が所定値以上となるように吹出し口403 の径を定める必要がある。下端板402 の径を70mmとし、図示の配置パターンのもとで、吹出し口403 の口径を1〜3mmとするのが好ましく、さらには1.5〜2.5mmがより好ましく、2mmが最も好ましい。図7(b)の場合には、異なった径の複数の吹出し口403を配置したもので、中心に大きな径のものを1つ、小径の同一円周上に周方向等間隔で中間の径のものを複数個、外周部に同一円周上に周方向等間隔で小さな径のものを複数個形成してある。上記と同様に吹き出し後での流動面となる中空回転冷却体4の下端板4aでの熱交換効率が所定値以上となるように吹出し口403 の径を定める必要がある。図示の配置パターンのもとで、大きな径を4〜6mm、中間の径を2〜4mm、小さな径を0.5〜1.5mmの範囲とするのが好ましく、さらに好ましくは、大きな径を4.5〜5.5mm、中間の径を2.5〜3.5mm、小さな径を0.7〜1.2mmの範囲とし、一例として、5mm、3mm、1mmの組み合わせがある。図7(c)の場合には、吹出し口403を円弧状のスリットに形成して複数個風車状に配置したものであり、また、図7(d)の場合には、吹出し口403 を直線状のスリットに形成して複数個放射状に配置したものであり、いずれにあっても、上記と同じ理由により図示の配置パターンのもとでスリットの幅を1〜3mm、長さを10〜30mmの範囲とするのが好ましく、さらに好ましくは幅を1.5〜2.5mm、長さを15〜25mmの範囲とし、一例として、幅を2mm、長さを20mmとする組み合わせがある。なお、スリットの個数は図示以外のものでもよい。なお、吹出し口403 の形状については上記の図7(a)〜(d)に示すもの以外に、三角形や四角形などの多角形、楕円形、その他任意の形状をとり得るものとし、さらには形状の異なるものを組み合わせてもよい。
【0018】
〔実施の形態3〕
図8は実施の形態3にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の要部の断面図、図9は図8に対応した一部破断の斜視図、図10(a)は図9におけるA−A′線矢視の断面図、図10(b)は図9におけるB−B′線矢視の断面図、図11は図10(a)におけるC−C′線矢視の断面図、図12は図10(a)におけるD−D′線矢視の断面図である。これらの図において、実施の形態1の図2におけるのと同じ符号は同一要素を示すので、説明を省略する。本実施の形態3においては、中空回転軸3と中空回転冷却体4とを別体に構成してあり、両者を連結体30を介して連結してあるとともに、中空回転冷却体4の内部に冷却流体通路交差型のノズル40を組み込んである。中空回転軸3の下端に下端板3bが一体的に設けられ、下端板3bの中央には貫通孔3cが形成され、その周囲に複数個の円弧長孔の連通路3dが同一円周上に形成され、さらに中空回転軸3の下端の外周において下端板3bの延長上にフランジ3eが一体的に設けられている。中空回転軸3の上方部分は実施の形態1の場合と同様に構成されている。ただし、中空回転軸3の内部に同心状に配された管は実施の形態1(図1)の場合の冷却流体導入管17とは異なり、冷却流体排出管31となっており、その内部は冷却流体排出通路32となっている。したがって、図1を本実施の形態3に流用するに際しては、冷却流体排出管31の上端の開口を冷却流体排出口31aとし、また、中空回転軸3の上端の開口を冷却流体導入口3a′とすることとする。冷却流体排出管31の外周面と中空回転軸3の内周面との間の空間は冷却流体導入通路33となっている。連結体30は、中空回転軸3の下端板3bに密着する上端板30aと、中空回転軸3のフランジ3eに密着するフランジ30bと、中空回転冷却体4を保持する外側筒部30cと、ノズル40を保持する内側筒部30dとからなり、上端板30aの中央には貫通孔3cに位置対応する貫通孔3cと同一形状・同一サイズの貫通孔30eが形成され、その周囲に複数個の円弧長孔の連通路30fが同一円周上に形成されている。連結体30は例えばステンレス鋼等の金属により構成されている。中空回転軸3の下端板3bと連結体30の上端板30aとが密着され、冷却流体排出管31の下端部が中空回転軸3の貫通孔3cと連結体30の貫通孔30eとに嵌合され、中空回転軸3の連通路3dと連結体30の連通路30fとが一連の連通路を形成する状態で位置合わせされ、互いに対接されたフランジ3e,30bにおいて図示しないボルト・ナットによりフランジ接合が行われている。次に冷却流体通路交差型のノズル40について説明する。ノズル40は、上部の外筒40aと、上部の内筒40bと、中間交差部40cと、下部のノズル先端40dとから構成されている。外筒40aと内筒40bとは同心状になっており、内筒40bの上端は連結体30の上端板30aに当接した状態で冷却流体排出管31の下端に外嵌されている。内筒40bの内部は冷却流体排出管31の冷却流体排出通路32に連通する冷却流体排出通路45に構成され、内筒40bの外周面と外筒40aの内周面との間は冷却流体導入通路41に構成されている。外筒40aはその上端にフランジ40eを有し、そのフランジ40eには複数個のボルト挿通孔40fが形成されており、フランジ40eを連結体30の上端板30aと内側筒部30dとに密着した状態でボルト挿通孔40fを通した図示しないボルトが連結体30に螺合締結されている。すなわち、ノズル40が連結体30に取り付け固定されている。また、中空回転軸3の冷却流体導入通路33とノズル40の冷却流体導入通路41とが一連の連通路を形成する連通路3d,30fを介して連通されている。中間交差部40cは、上隔板40gと、下隔板40hと、外筒延長部40iと、内筒延長部40jとを有している。上隔板40gは外筒40aの下端と内筒40bの下端とにわたる円環板であり、外筒延長部40iは外筒40aを下方に延長した部分であり、内筒延長部40jは内筒40bを下方に延長した部分であり、下隔板40hは内筒延長部40jの下端を閉鎖する状態で外筒延長部40iの下端に連結された円板である。上隔板40gと下隔板40hとの間にわたって円弧長孔の縦筒体40kが周方向に等間隔で複数個設けられ、各縦筒体40kの内部が冷却流体導入連絡通路42に構成されている。隣接する縦筒体40k間において、外筒延長部40iと内筒延長部40jとの間にわたって円弧の横筒体40mが周方向に等間隔で複数個設けられ、各横筒体40mの内部が冷却流体排出連絡通路44に構成されている。ノズル先端40dは、中間交差部40cの下隔板40hに外筒延長部40iのさらに延長として連設された筒部40nと、筒部40nの下端に設けた下端板40pとを有し、その内部のチャンバーが吹出し前室40qに形成されており、下端板40pには複数個の吹出し口40rが形成されている。吹出し前室40qに対して各縦筒体40kによる冷却流体導入連絡通路42が連通している。中空回転冷却体4は、ノズル40の外径より大きな内径をもつ筒部4dと、筒部4dの下端を閉鎖する状態に設けられた下端板4eとからなり、筒部4dの上端は連結体30の外側筒部30cに対して内嵌状態で密閉状に螺合締結されている。中空回転冷却体4の下端板4eはノズル40の下端板40pから所定間隔隔てられており、複数の吹出し口40rから吹き出される冷却流体によって冷却されるようになっている。中空回転冷却体4の下端板4eの下面は多結晶シリコン晶出部4bとなっている。熱交換によって昇温された冷却流体は、ノズル先端40dの外周面と中空回転冷却体4の内周面との間に形成された冷却流体還流通路43を通って各冷却流体排出連絡通路44に至り、さらに各冷却流体排出連絡通路44から冷却流体排出通路45を介して冷却流体排出管31の冷却流体排出通路32に至るようになっている。なお、中空回転冷却体4の下端板4eの下面である多結晶シリコン晶出部4bに晶出された多結晶シリコン塊26が不測に脱落しないように多結晶シリコン晶出部4bに凹凸を形成しておく点については実施の形態1と同様である。中空回転軸3はステンレス鋼などの金属で構成され、中空回転冷却体4は黒鉛や窒化ケイ素あるいは炭化ケイ素などによって構成されている。その他の構成は実施の形態1(図1)と同様であるので、対応する部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0019】
次に、上記のように構成された実施の形態3にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の動作を説明する。ここでは主に冷却流体の流れについて説明する。不活性雰囲気下で坩堝2内に溶融シリコン25を保持し、かつ回転駆動手段12によって中空回転軸3および中空回転冷却体4を回転させた状態で、冷却流体導入口3a′より冷却流体を中空回転軸3の冷却流体導入通路33に送り込む。冷却流体導入通路33に送り込まれた冷却流体はそれぞれ一連の連通路を形成する複数個の連通路3d,30fを介してノズル40の外筒40aと内筒40bとの間の冷却流体導入通路41に流入し、さらに中間交差部40cにおける各縦筒体40kによる冷却流体導入連絡通路42を介してノズル先端40dの吹出し前室40qに流入し、吹出し前室40qの下端板40pの複数個の吹出し口40rから回転する中空回転冷却体4の下端板4eに向けて吹き出される。高温の溶融シリコン25に接触している下端板4eを冷却し、熱交換によって昇温した冷却流体はノズル40と中空回転冷却体4との間の冷却流体還流通路43を上昇し、各横筒体40mによる冷却流体排出連絡通路44を介して冷却流体排出通路45に流入し、さらに冷却流体排出管31の冷却流体排出通路32を通ってその上端の冷却流体排出口31aから外部に排出されるに至る。冷却流体の吹出し口40rの配置パターンについては実施の形態2(図7)の場合と同様とする。
【0020】
高温の溶融シリコン25内に浸漬している中空回転冷却体4の下端板4eが実施の形態2の場合と同様に冷却流体通路交差型のノズル40の複数の吹出し口40rから直接に吹き付けられた高速の冷却流体によって充分に冷却されるので、下端板4eと溶融シリコン25との間で熱交換が非常に効率的に行われ、下端板4eの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向を実施の形態2の場合と同様に安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。中空回転冷却体4の周側面も溶融シリコン25内に浸漬されているが、その周側面の内側の冷却流体還流通路43を上方に流動する熱交換後の冷却流体は100〜350℃に昇温されているので、多結晶シリコン塊を晶出するに足るだけの冷却エネルギーを有しておらず、したがって、多結晶シリコン塊26は中空回転冷却体4の下端板4eの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおいてのみ晶出されることとなり、その多結晶シリコン塊26はその全体にわたって均質な中実のほぼ円柱状の鋳塊となり、そのような均質な円柱状の多結晶シリコン塊からは大きなサイズの太陽電池用基板をスライスして多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率を向上させることができる。さらに、冷却流体の導入・排出の方向が実施の形態1,2とは逆になっていることから、パッキン9の熱劣化を抑制することができる。すなわち、導入された冷却流体は中空回転軸3のすぐ内側の冷却流体導入通路33を流下し、熱交換によって昇温された冷却流体は中空回転軸3内の冷却流体排出管31の内部の冷却流体排出通路32を上昇するから、パッキン9は昇温された冷却流体による熱的影響を受けないですみ、その熱劣化を防止して、耐久性を向上させることができる。なお、ノズル40および冷却流体排出管31は中空回転軸3および中空回転冷却体4と一体に回転させるものとする。その他の動作は実施の形態1の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0021】
〔実施の形態4〕
実施の形態4は実施の形態1の変形にかかわるものである。図13は実施の形態4にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の一部の垂直断面図、図14はその一部破断の斜視図である。中空回転軸3およびその下端部分の中空回転冷却体4の内部に挿通された冷却流体導入管17の下端部であるノズル40の外周に複数個のボックス状の拡散部51を周方向等間隔に一体的に設けてある。各拡散部51は上板部51aと一対の側板部51bと外板部51cとからボックス状に構成され、半径方向の内側はノズル40の内部の冷却流体導入通路18に連通し、下部は中空回転冷却体4の下端板4aに対向した開口部51dとなっている。ノズル40の下端開口部401′は、ノズル40の本体部の延長の開口部と各拡散部51の開口部51dとを合成したものである。各拡散部51の外板部51cは中空回転冷却体4の内周面に近接している。隣接する拡散部51どうしの間は冷却流体還流通路52となっている。冷却流体導入通路18を流下してきた冷却流体を複数の拡散部51において半径方向外側へ拡散し、中空回転冷却体4の下端板4aに対してその隅々にわたって同一温度の冷却流体をほぼ均一に供給することができ、下端板4aに対する冷却特性を半径方向でより均等化している。その結果として、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向をより安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。また、得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状であるので、そのスライスにより大きなサイズの太陽電池用基板を多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率が高い。その他の構成および動作については実施の形態1と同様であるので、対応する部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0022】
〔実施の形態5〕
実施の形態5は実施の形態2の変形にかかわるものである。図15は実施の形態5にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の一部の垂直断面図である。冷却流体導入管17の下端部であるノズル40の外周に複数個のボックス状の拡散部51を周方向等間隔に一体的に設けてある点は実施の形態4と同様であるが、実施の形態5の場合には、各拡散部51は上板部と一対の側板部と外板部と底板部とからボックス状に構成され、半径方向の内側はノズル40の内部の冷却流体導入通路18に連通している。ノズル40の延長部と各拡散部51の下部とにわたって全体が変則形の下端板53で閉じられており、その下端板53に複数個の冷却流体吹出し口53aが形成されている。図16(a)〜(f)は変則形の下端板53に形成される冷却流体吹出し口53aの様々なパターンを例示するものである。いずれも、中空回転冷却体4の下端板4aに対する冷却流体の均等供給を図るものである。その結果として、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向をより安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。また、得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状であるので、そのスライスにより大きなサイズの太陽電池用基板を多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率が高い。その他の構成および動作については実施の形態1と同様であるので、対応する部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0023】
〔実施の形態6〕
実施の形態6は実施の形態3の変形にかかわるものである。図17は実施の形態6にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の一部破断の斜視図である。図9に示す冷却流体通路交差型のノズル40の下部のノズル先端40dにおいて、筒部40nの下端部の外周に複数個のボックス状の拡散部51を周方向等間隔に一体的に設けてある。各拡散部51は上板部と一対の側板部と外板部と底板部とからボックス状に構成され、半径方向の内側はノズル先端40d内の吹出し前室40qに連通している。各拡散部51の外板部は中空回転冷却体4の内周面に近接している。隣接する拡散部51どうしの間は上部の冷却流体還流通路43に連なる冷却流体還流通路52となっている。ノズル先端40dの下端板40pは図16(a)〜(f)のいずれかの変則形のものに構成され、その下端板53に複数個の冷却流体吹出し口53aが形成されている。この構成により、中空回転冷却体4の下端板4aに対して複数の吹出し口53aから冷却流体を均等に供給して、下端板4aを一様に冷却することができ、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおいて良質な多結晶シリコン塊26を効率良く晶出させることができる。その結果として、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向をより安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。また、得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状であるので、そのスライスにより大きなサイズの太陽電池用基板を多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率が高い。その他の構成および動作については実施の形態3と同様であるので、対応する部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0024】
実施の形態4、5および6において各拡散部51は水平に突出しているがノズル40の下部近傍から徐々に裾広がりになるような傾斜があってもかまわない。
【0025】
〔実施の形態7〕
実施の形態7は冷却流体吹出し口の変形にかかわるものである。図18は実施の形態7にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の要部の構成を示す垂直断面図である。ノズル40の下端板402 に複数個形成される冷却流体吹出し口403を下拡がりのテーパー状に形成したものである。中空回転冷却体4の下端板4aに対する冷却流体の供給をより均一化し、下端板4aを一様に冷却することができる。
【0026】
〔実施の形態8〕
実施の形態8は冷却流体吹出し口の変形にかかわるものである。図19(a)はノズル40の下端板402 を下から見た底面図、図19(b)は図19(a)におけるE−E′線矢視の断面図である。ノズル40の下端板402 に同一円周上に複数個形成される冷却流体吹出し口403 を円周の接線方向に沿うように、下端板402 の上面から下面にかけて斜めに形成したものである。なお、中心の1つの吹出し口403 は板面に垂直に形成してある。配列円弧に対する接線方向に沿って各吹出し口403 を斜め方向に形成してあるので、その傾斜の吹出し口403 から吹き出された冷却流体は中空回転冷却体4の下端板4aの表面で渦を巻く旋回流となり、下端板4aを一様に冷却することができる。
【0027】
〔実施の形態9〕
実施の形態9は冷却流体吹出し口の変形にかかわるものである。図20(a)はノズル40の下端板402 を下から見た底面図、図20(b)は図20(a)におけるF−F′線矢視の断面図である。ノズル40の下端板402 に同一円周上に複数個形成された冷却流体吹出し口403 は板面に垂直に形成されているが、下端板402 の下面において各吹出し口403 の口縁部から円周の接線方向に沿って斜め下方に向かう流路変更板404 を一体的に突出させてある。図20(a)の状態で各流路変更板404 は各吹出し口403 の時計方向側の口縁から反時計方向に向けて斜め下方に突出している。配列円弧に対する接線方向に沿って各吹出し口403 から流路変更板404 を斜め方向に突出してあるので、吹出し口403 から吹き出され流路変更板404 によってガイドされた冷却流体は中空回転冷却体4の下端板4aの表面で渦を巻く旋回流となり、下端板4aを一様に冷却することができる。
【0028】
〔実施の形態10〕
実施の形態10は冷却流体吹出し口の変形にかかわるもので、図15におけるノズル40から突出させた拡散部51から旋回流として冷却流体を吹き出させるようにしたものである。図21は中空回転冷却体4とノズル40の構成を示す一部破断の斜視図、図22は拡散部51の構成を示す一部破断の斜視図である。ノズル40の下端において周方向に等間隔を隔てた複数箇所から半径方向外方に突出させた各拡散部51の内部にその長手方向に沿って1つの冷却流体導通路51eを形成し、その冷却流体導通路51eから複数個の周方向斜め下方に向かう吹出し口51fを形成してある。ノズル40の内部の冷却流体導入通路18は下端において閉鎖されている。傾斜した吹出し口51fから吹き出された冷却流体は中空回転冷却体4の下端板4aの表面で渦を巻く旋回流となり、下端板4aを一様に冷却することができる。
【0029】
上記した実施の形態7〜10のように構成すると、中空回転冷却体4の下端板4aを一様に冷却するので、下端板4aの下面の多結晶シリコン晶出部4bにおける溶融シリコン25に対する冷却効率を高めることができ、多結晶シリコン晶出部4bにおける多結晶シリコン塊26の晶出において結晶成長方向をより安定化させる。したがって、二方向から成長する結晶衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が一層良好に抑制され、全体についてより均質で良質な多結晶シリコン塊を得ることができる。また、得られた多結晶シリコン塊26の形状は中実のほぼ円柱状であるので、そのスライスにより大きなサイズの太陽電池用基板を多数枚切り出すことができ、多結晶シリコン塊の利用効率が高い。
【0030】
なお、実施の形態7〜10のように旋回流として冷却流体を吹き出させる場合には、その吹出し反力によってノズル40および冷却流体導入管17自体を回転させるように構成することも可能である。この場合、冷却流体導入管17の上端をベアリングを介して回転自在に支持するように構成する。
【0031】
また、旋回流の反力を利用して冷却流体導入管17を回転させるようにすることに代えて、冷却流体導入管17を中空回転軸3と一体化し、モーター13を含む回転駆動手段12によって強制的に駆動回転するようにしてもよい。その場合、吹出し口からの冷却流体の吹き出し形態自体が旋回流ではなくても、吹出し口を形成した冷却流体導入管17自体の強制回転に伴って吹出し口から吹き出した冷却流体を結果的に旋回流とすることができ、上記同様の効果を得る。この場合、吹出し口の形態はどのようなものであってもよく、実施の形態1〜10のいずれをも適用できる。
【0032】
〔実施の形態11〕
実施の形態11は中空回転軸3を溶解炉1の天井壁1aに密封的に貫通させるパッキン9の劣化防止の技術に関するものである。図23はパッキン部分の拡大断面図である。回転ならびに上下動する中空回転軸3の外周面に対して摺接するパッキン9と中空回転軸3を軸支するベアリング61とを熱伝導性が良く耐火性に優れた金属製またはセラミックス製の環状のホルダー62に保持させてあり、そのホルダー62の外周面に冷却水チャンバー63を密着させ、さらにこの冷却水チャンバー63を天井壁1aの貫通孔6に密着状態で内嵌させてある。冷却水チャンバー63の内部は環状の仕切り壁63aで内室63bと外室63cとに分割され、内室63bに対して冷却水供給管64が連通接続され、外室63cに対して冷却水排出管65が連通接続されている。中空回転軸3の内部に挿通された冷却流体導入管17の内部の冷却流体導入通路18において冷却流体が下方に流れ、中空回転軸3と冷却流体導入管17との間の冷却流体排出通路19において熱交換後の昇温された冷却流体が上方に流れる。このとき、昇温された冷却流体によってパッキン9が昇温する。しかし、冷却水チャンバー63内での冷却水の流動により、熱伝導性の良いホルダー62を介してパッキン9を冷却することにより、パッキン9を所定温度以下に保ち、その熱劣化を抑制し、その耐久性を向上する。
【0033】
なお、上記した何れの実施の形態においても、冷却流体導入管17またはノズル40の材質を、黒鉛に代えて、セラミックスにしてもよいし、例えばステンレス鋼(SUS310)などの金属にしてもよく、いずれも上記同様の効果を奏することができる。
【0034】
また、上記した何れの実施の形態においても、冷却流体として窒素ガスに代えて、アルゴンガスやヘリウムガスを使用することができる。ヘリウムガスを流量540リットル/minで供給すると、坩堝2内で1425℃に保持した溶融シリコン25から多結晶シリコン塊26を2.51mm/minの成長速度で晶出することができた。
【0035】
以上の各実施の形態においては多結晶シリコン塊の製造について説明したが、何れの実施の形態もアルミニウム鋳塊の製造に転用することが可能である。
【0036】
以上いくつかの実施の形態について説明したが、各実施の形態の技術内容は、論理的に矛盾しない限りにおいて他のどの実施の形態に適用してよいものとする。
【0037】
【発明の効果】
多結晶シリコン塊の製造装置、製造方法についての請求項1もしくは請求項5にかかわる発明によれば、ノズルから中空回転冷却体の下端板に対して冷却流体を吹き付け、熱交換後の昇温冷却流体を中空回転冷却体の内周面に沿って流動させるので、中空回転冷却体の下端板の下面のみを多結晶シリコン晶出部として設定でき、中空回転冷却体の周側面には晶出させることなく、多結晶シリコン晶出部においてのみ多結晶シリコン塊をその結晶成長方向が下向きの一方向のみとなる状態で晶出させることができる。結晶成長方向が二方向の場合のような結晶どうしの衝突がなく、したがって、衝突に起因する歪みや結晶欠陥の発生が抑制されており、中心部から外周面直近にわたるほぼ全体について均質な良質の多結晶シリコン塊を得ることができる。晶出された多結晶シリコン塊においては、中実の円柱状となり、それから太陽電池用基板を切り出すときには効率の良い切り出しが行える。
【0038】
請求項2もしくは請求項6にかかわる発明によれば、中空回転冷却体に内蔵するノズルとして冷却流体通路交差型のノズルを設けてあるので、中空回転冷却体の下端板および内周面での冷却流体の流動状態は請求項1と同様とし請求項1と同様の効果を得ながら、中空回転軸内でノズルに供給する冷却流体の導入通路として中空回転軸の内周面に沿った冷却流体導入通路を構成するとともに、昇温冷却流体の排出通路として中空回転軸内に同心状に設けた冷却流体排出管の内部に冷却流体排出通路を構成することができ、中空回転軸の外周面と溶解炉の天井壁貫通孔との間の気密を図るためのパッキン等の封止部材の熱劣化を抑制することができる。
【0039】
請求項3にかかわる発明によれば、ノズル下端部の複数個の拡散部からも冷却流体を中空回転冷却体の下端板に対して吹き付けるので、下端板に対してその隅々にわたって同一温度の冷却流体をほぼ均一に供給して下端板に対する冷却特性を均等化でき、多結晶シリコン塊の晶出において結晶成長方向をより安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかわる多結晶シリコン塊の製造装置の概略的な構成を示す一部破断の垂直断面図、図2はその要部を拡大した断面図
【図2】 図1の要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す断面図
【図3】 中空回転冷却体の下端板の下面の多結晶シリコン晶出部に形成された凹凸形状を示す断面図
【図4】 実施の形態1により晶出された多結晶シリコン塊の形状および太陽電池用基板の切り出しを示す説明図
【図5】 実施の形態2における要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す断面図
【図6】 図5に対応した一部破断の斜視図
【図7】 実施の形態2における冷却流体ノズルの下端板の冷却流体吹出し口の配置パターンの説明図
【図8】 実施の形態3における要部の中空回転冷却体および冷却流体通路交差型のノズルを示す断面図
【図9】 冷却流体通路交差型のノズルを示す一部破断の斜視図
【図10】 図9におけるA−A′線矢視の断面図とB−B′線矢視の断面図
【図11】 図10(a)におけるC−C′線矢視の断面図
【図12】 図10(a)におけるD−D′線矢視の断面図
【図13】 実施の形態4における要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す断面図
【図14】 図13に対応した一部破断の斜視図
【図15】 実施の形態5における要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す断面図
【図16】 実施の形態5における冷却流体吹出し口のパターンを示す説明図
【図17】 実施の形態6における要部の中空回転冷却体および冷却流体通路交差型のノズルを示す一部破断の斜視図
【図18】 実施の形態7における要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す断面図
【図19】 実施の形態8にかかわる冷却流体吹出し口の形状を示す説明図
【図20】 実施の形態9にかかわる冷却流体吹出し口の形状を示す説明図
【図21】 実施の形態10における要部の中空回転冷却体および冷却流体ノズルを示す一部破断の斜視図
【図22】 図21における拡散部を拡大した一部破断の斜視図
【図23】 実施の形態11におけるパッキン部分の拡大断面図
【図24】 従来のケイ素の精製装置を示す断面図
【図25】 上記の精製装置を多結晶シリコン塊の製造に転用した場合に晶出される多結晶シリコン塊の形状および太陽電池用基板の切り出しを示す説明図
【図26】 従来のキャスト法の概要を示す断面図
【符号の説明】
1……溶解炉、1a……天井壁、1b……底壁、2……坩堝、3……中空回転軸、3a……冷却流体排出口、3a′……冷却流体導入口、3d……連通路、4……中空回転冷却体、4a……下端板、4b……多結晶シリコン晶出部、4d……筒部、4e……下端板、5……ヒーター、6……貫通孔、7……不活性ガス供給管、8……坩堝台、9……パッキン、10……固定フレーム、11……回転軸保持アーム、12……回転駆動手段、13……モーター、14……ベルト車、15……ベルト、16……真空排気管、17……冷却流体導入管、17a……冷却流体導入口、17b……下端開口部、17c……下端板、17d……冷却流体吹出し口、18……冷却流体導入通路、19……冷却流体排出通路、20……軸受、25……溶融シリコン、26……多結晶シリコン塊、30……連結体、30f……連通路、31……冷却流体排出管、31a……冷却流体排出口、32……冷却流体排出通路、33……冷却流体導入通路、40……冷却流体ノズル/冷却流体通路交差型のノズル、401 ,401′……下端開口部、402 ……下端板、403 ……冷却流体吹出し口、404 ……流路変更板、40a……外筒、40b……内筒、40c……中間交差部、40d……ノズル先端、40g……上隔板、40h……下隔板、40k……縦筒体、40m……横筒体、40p……下端板、40q……吹出し前室、40r……吹出し口、41……冷却流体導入通路、42……冷却流体導入連絡通路、43……冷却流体還流通路、44……冷却流体排出連絡通路、45……冷却流体排出通路、51……拡散部、51e……冷却流体導通路、51f……吹出し口、52……冷却流体還流通路、53……下端板、53a……吹出し口、63……冷却水チャンバー

Claims (6)

  1. 溶融シリコンに浸漬される中空回転冷却体の下端板の上面に対して前記中空回転冷却体に内蔵したノズルから冷却流体を吹き付け、前記下端板との熱交換により昇温された昇温冷却流体をノズルの外周面と中空回転冷却体の内周面との間の冷却流体排出通路を通して上昇させ、前記下端板の下面の多結晶シリコン晶出部に多結晶シリコン塊をその結晶成長方向が下向きとなる状態で晶出させるように構成してある多結晶シリコン塊の製造装置。
  2. 中空回転軸とその内側に挿通した冷却流体排出管との間を冷却流体導入通路とし、前記中空回転軸の下端に中空回転冷却体を保持するとともに中空回転冷却体の内部に冷却流体通路交差型のノズルを設け、この冷却流体通路交差型のノズルは、前記冷却流体導入通路から流入した冷却流体を前記中空回転冷却体の下端板の上面に対して吹き付け、前記下端板との熱交換により昇温された昇温冷却流体をノズルの外周面と中空回転冷却体の内周面との間の冷却流体還流通路を通して上昇させ、ノズルの途中に形成した冷却流体導入連絡通路からノズルの軸心部に形成した冷却流体排出通路を介して前記冷却流体排出管に導くように構成されている多結晶シリコン塊の製造装置。
  3. ノズルの下端部に複数個の拡散部が連通状態で突出され、その拡散部からも冷却流体を中空回転冷却体の下端板の上面に対して吹き付けるように構成されている請求項1または請求項2に記載の多結晶シリコン塊の製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の多結晶シリコン塊の製造装置を用いた多結晶シリコン塊の製造方法。
  5. 溶触シリコンに中空回転冷却体を浸漬して、該中空回転冷却体の下端板の上面に対して該中空回転冷却体に内蔵したノズルから冷却流体を吹き付け、前記下端板との熱交換により昇温された昇温冷却流体をノズルの外周面と中空回転冷却体の内周面との間の冷却流体排出通路を通して上昇させ、前記下端板の下面の多結晶シリコン晶出部に多結晶シリコン塊をその結晶成長方向が下向きとなる状態で晶出させることを特徴とする多結晶シリコン塊の製造方法。
  6. 中空回転軸とその内側に挿通した冷却流体排出管との間を冷却流体導入通路とし、前記中空回転軸の下端に中空回転冷却体を保持させるとともに、中空回転冷却体の内部に冷却流体通路交差型のノズルを設け、該ノズルは、前記冷却流体導入通路から流入した冷却流体を前記中空回転冷却体の下端板の上面に対して吹き付け、前記下端板との熱交換により昇温された昇温冷却流体をノズルの外周面と中空回転冷却体の内周面との間の冷却流体還流通路を通して上昇させ、ノズルの途中に形成した冷却流体導入連絡通路からノズルの軸心部に形成した冷却流体排出通路を介して前記冷却流体排出管に導くことを特徴とした多結晶シリコン塊の製造方法。
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