JP4002007B2 - 気相反応解析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱下における気相成分の反応を解析する気相反応解析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、樹脂等を焼却処分する際にダイオキシン、環境ホルモン等の有害物質が発生することが指摘されており、該有害物質を処理するために、該有害物質を無害化する反応を評価する装置が検討されている。前記有害物質は前記樹脂等の焼却処分により生成する気相成分の混合物中に含まれるので、前記装置は気相成分の反応を解析できるものである必要がある。
【0003】
従来、気相反応を解析するときには、まず第1の反応容器で固体試料を加熱して揮発性成分を気化させたり、或いは該固体試料を熱分解させる等して反応原料となる気相成分混合物を生成せしめ、該気相成分混合物をサンプリングしてガスクロマトグラフィー等により分析して該気相成分混合物の組成を求め、次に第1の反応容器で生成した該気体成分混合物を第2の反応容器に導入してさらに加熱し、或いは加熱下に他の気体成分等と反応させ、得られた反応生成物としての気相成分混合物をサンプリングしてガスクロマトグラフィー等により分析して反応生成物としての気相成分混合物の組成を求め、前記反応原料と前記反応生成物との組成を比較することが行われている。
【0004】
前記固体試料を加熱または熱分解することにより生成する気相成分は多成分系の混合物であり、このような多成分系の混合物を再現性よく生成させるためには容器内の温度分布を均一にする必要があるが、前記従来の反応容器では容器内の温度分布を均一にすることが困難であり、反応原料となる気相成分混合物を第1の反応容器から第2の反応容器に移動させたり、第1の反応容器または第2の反応容器から気相成分混合物をサンプリングしてガスクロマトグラフ装置に注入する際等に、高沸点の気相成分が低温の部分に凝縮して失われるとの問題がある。また、前記のようにして気相成分の解析を行うときには、各反応容器内に化学的活性点が多数存在するために、前記気相成分混合物が該化学的活性点に吸着されるとの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、加熱下における気相成分の反応を解析するときに、優れた再現性を得ることができる気相反応解析装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の気相反応解析装置は、第1の加熱装置内で試料を加熱して反応の原料となる第1の気相成分混合物を生成せしめ、該第1の気相成分混合物をガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第1の気相成分混合物の組成を分析し、第1の加熱装置内で試料を加熱して生成した第1の気相成分混合物を反応の原料として第2の加熱装置内でさらに加熱して反応生成物として第2の気相成分混合物を生成せしめ、該第2の気相成分混合物をガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第2の気相成分混合物の組成を分析し、両気相成分混合物の組成を比較することにより第1の気相成分混合物から第2の気相成分混合物が生成する気相反応を解析するための装置であって、反応の原料となる第1の気相成分混合物を生成させる第1の加熱装置と、第1の気相成分混合物を反応させて反応生成物としての第2の気相成分混合物を生成させる第2の加熱装置と、第1の気相成分混合物と第2の気相成分混合物とを検出するガスクロマトグラフ装置とからなり、前記各加熱装置は化学的に不活性な加熱炉と該加熱炉の周囲を囲繞して設けられた加熱手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の気相反応解析装置では、まず、反応の原料となる第1の気相成分混合物の組成を分析するときには、第1の加熱装置内で試料を加熱して前記第1の気相成分混合物を生成せしめ、該第1の気相成分混合物を第2の加熱装置を介してガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第1の気相成分混合物の組成を分析する。このとき、前記第2の加熱装置は、前記第1の加熱装置と同一の温度条件または前記第1の加熱装置より低温であって前記第1の気相成分混合物が凝縮しない温度条件としておくことにより、前記第1の気相成分混合物はその組成に何ら変化を生じることなく前記ガスクロマトグラフ装置に導入される。
【0008】
次に、反応生成物としての第2の気相成分混合物の組成を分析するときには、第1の加熱装置内で試料を加熱して生成した第1の気相成分混合物を反応の原料として第2の加熱装置に導入し、該第2の加熱装置内でさらに加熱して反応生成物として第2の気相成分混合物を生成せしめ、該第2の気相成分混合物をガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第2の気相成分混合物の組成を分析する。
【0009】
本発明の気相反応解析装置によれば、前記各加熱装置が加熱炉と該加熱炉の周囲を囲繞して設けられた加熱手段とを備えることにより、各加熱装置内の温度分布を均一にすることができると共に、高沸点の気相成分が凝縮するおそれのある低温部分を無くすことができる。また、前記加熱炉が化学的に不活性な材料からなることにより、化学的活性点を無くすことができる。この結果、本発明の気相反応解析装置によれば、前記各気相成分混合物を再現性良く生成せしめることができる。
【0010】
従って、両気相成分混合物の組成の分析結果を検討することにより、前記第2の加熱装置における前記第1の気相成分混合物から前記第2の気相成分混合物を生成せしめる気相反応の反応機構、前記気相反応を行わせるに好適な温度条件等の解析を再現性良く行うことができる。
【0011】
尚、前記構成を備える加熱装置として、例えば、熱分解ガスクロマトグラフィー用の熱分解炉を採用することができる。また、前記ガスクロマトグラフ装置は、分離カラムを介して分離された気体成分を質量分析計、水素炎イオン化検出器、原子発光分析計等を検出器として検出する。
【0012】
また、前記第2の加熱装置は、前記第1の加熱装置と前記検出手段との間に着脱自在に接続されることにより、反応の原料となる第1の気相成分混合物の組成を分析するときには、該第2の加熱装置を外し、前記第1の加熱装置と前記検出手段とを直接接続することができる。
【0013】
また、本発明の気相反応解析装置において、前記第2の加熱装置は複数の前記第2の加熱装置が多段に接続されていることにより、前記第1の気相成分混合物から複数の反応を経て前記第2の気相成分混合物を生成せしめるときに、反応の数に合わせて前記第2の加熱装置の数を増減することができる。
【0014】
また、本発明の気相反応解析装置において、前記第1の気相成分混合物を第2の加熱装置内でさらに加熱して第2の気相成分混合物を生成せしめるときに、前記第2の加熱装置内で加熱下に他の気相成分と反応させて前記第2の気相成分混合物を生成するようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の気相反応解析装置のシステム構成図、図2は図1示の装置の使用状態を示すシステム構成図であり、図3は図1及び図2に示す装置による気相反応の解析結果を示すガスクロマトグラムである。
【0016】
本実施態様の気相反応解析装置は、図1示のように、第1の加熱装置1の下方に第2の加熱装置2が接続され、第2の加熱装置2にガスクロマトグラフ装置3が接続された構成となっている。
【0017】
加熱装置1は、化学的に不活性な石英管からなる加熱炉4aと、加熱炉4aの周囲を囲繞して設けられたヒータ5aを備え、ヒータ5aは図示しない制御手段により所定の温度条件で加熱炉4aの加熱を行うようになっている。加熱炉4aは、上方に接続する試料導入部6aを備え、試料導入部6aにはキャリヤーガスまたは反応ガスを加熱炉4a内に供給する気体供給導管7aが設けられている。また、加熱炉4aの下方には、加熱炉4a内で生成した気相成分を排出する排出導管8aが備えられている。
【0018】
加熱装置2は、加熱装置1と同一の構成であり、加熱炉4b、ヒータ5b、試料導入部6b、気体供給導管7b、排出導管8bを備えている。そして、加熱装置2は、試料導入部6bが加熱装置1の排出導管8aに、また加熱装置2の排出導管8bがガスクロマトグラフ装置3の試料導入部9に、着脱自在に接続されている。試料導入部9の上部は耐熱性のシリコンゴムにより構成されており、加熱装置2の排出導管8bが挿入されたときに、該排出導管8bに密着すると共に化学的活性点が発生しないようになっている。
【0019】
ガスクロマトグラフ装置3は、恒温槽10に収容された分離カラム11を備え、分離カラム11は一端が試料導入部9に、他端が質量分析計12に接続されている。また、恒温槽10は図示しない温度制御装置により所定所定の温度条件で加熱される。
【0020】
前記構成の気相反応解析装置で気相反応の解析を行うときには、まず、図2示のように、第2の加熱装置2を外して、第1の加熱装置1の下方にガスクロマトグラフ装置3が直接接続された状態として、樹脂等の試料を試料カップ13に収容して、試料導入部6aから加熱装置1の加熱炉4aに導入する。そして、ヒータ5aにより加熱炉4aを所定の温度条件で加熱することにより、前記樹脂に含まれる揮発性成分を気化させたり、前記樹脂を熱分解させる等して反応原料となる第1の気相成分混合物を生成せしめる。
【0021】
前記反応原料となる第1の気相成分混合物は、続いて気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスにより加熱装置1の排出導管8aからガスクロマトグラフ装置3の試料注入口9に導びかれる。この結果、ガスクロマトグラフ装置3の分離カラム11で前記第1の気相成分混合物を分離し、検出器12で検出することにより、前記反応原料となる第1の気相成分混合物の組成を示すガスクロマトグラムが得られる。
【0022】
次に、図1示のように、第1の加熱装置1とガスクロマトグラフ装置3との間に第2の加熱装置2を装着した状態で、前記と同一の試料を試料カップ13に収容して、加熱装置1の試料導入部6aから加熱炉4aに導入し、前記と全く同一条件で反応原料となる第1の気相成分混合物を生成せしめ、該第1の気相成分混合物を気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスにより加熱装置1の排出導管8aから加熱装置2に導入する。そして、加熱装置2のヒータ5bにより加熱炉4bを所定の温度条件で加熱して、前記第1の気相成分混合物を反応させ、反応生成物としての第2の気相成分混合物を得る。或いは、気体供給導管7bから反応性を備える他の気相成分を導入して、加熱下に前記第1の気相成分混合物と反応させ、反応生成物としての第2の気相成分混合物を得る。
【0023】
次に、前記第2の気相成分混合物は、加熱装置2の気体供給導管7bから導入されるキャリヤーガスにより加熱装置2の排出導管8bからガスクロマトグラフ装置3の試料注入口9に導びかれる。この結果、ガスクロマトグラフ装置3の分離カラム11で前記第2の気相成分混合物を分離し、検出器12で検出することにより、前記反応生成物の気相成分の組成を示すガスクロマトグラムが得られる。
【0024】
尚、前記のように前記第2の気相成分混合物の生成にあたって気体供給導管7bから反応性を備える他の気相成分を導入したときは、気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスと、気体供給導管7bから導入される該反応性を備える他の気相成分とにより前記第2の気相成分混合物が該キャリヤーガスによりガスクロマトグラフ装置3の試料注入口9に導びかれる。そして、気体供給導管7bから導入される前記反応性を備える他の気相成分を前記キャリヤーガスの導入に切り換えた後、ガスクロマトグラフ装置3の分離カラム11で前記第2の気相成分混合物を分離し、検出器12で検出することにより、前記反応生成物の気相成分の組成を示すガスクロマトグラムが得られる。
【0025】
そこで、前記のようにして得られた前記反応原料となる気相成分の組成を示すガスクロマトグラムと、前記反応生成物の気相成分の組成を示すガスクロマトグラムとを比較することにより、加熱装置2における前記第1の気相成分混合物から前記第2の気相成分混合物を生成せしめる気相反応の反応機構、前記気相反応を行わせるに好適な温度条件等を解析することができる。
【0026】
本実施形態では、第2の加熱装置2は1台だけであるが、反応の数に応じて、複数の加熱装置2を多段に接続するようにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態では、反応原料となる第1の気相成分混合物の組成を分析する際に、図2示のように第1の加熱装置1とガスクロマトグラフ装置3とを直接接続するようにしているが、図1示のように第1の加熱装置1とガスクロマトグラフ装置3との間に第2の加熱装置2を装着した状態としてもよい。この場合には、前記反応原料となる第1の気相成分混合物は、気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスにより加熱装置1の排出導管8aから加熱装置2に導入され、加熱装置2を介してガスクロマトグラフ装置3の試料注入口9に導びかれるが、加熱装置2の加熱炉4bを加熱装置1の加熱炉4aと同一の温度条件または加熱装置1の加熱炉4aより低温であって前記第1の気相成分混合物が凝縮しない温度条件としておくことにより、前記第1の気相成分混合物を加熱装置2の加熱炉4b内で何の変化を受けることもなく、ガスクロマトグラフ装置3に導入することができる。
【0028】
さらに、本実施形態では、前記第1の加熱装置1内で第1の気相成分混合物を生成せしめるときに、単に加熱により前記樹脂に含まれる揮発性成分を気化させたり、前記樹脂を熱分解させる等しているが、気体供給導管7aから反応性を備える他の気相成分を導入して、前記樹脂自体または該樹脂から生成した気相成分と加熱下に反応させ、得られた反応生成物を反応原料となる第1の気相成分混合物としてもよい。
【0029】
【実施例】
次に、本実施形態の気相反応解析装置を用いた気相反応解析の実施例を示す。
【0030】
本実施例では、加熱装置1,2としてフロンティア・ラボ株式会社製小型縦型熱分解炉(商品名:モデルPY−2020D)を用いた。前記小型縦型熱分解炉は、40℃から800℃まで1℃/分の昇温制御を行うことができる。加熱装置1,2は、前記のように基本的に同一構成を備えているが、本実験例では、加熱装置1の加熱炉4aは長さ120mm、内径4mm、外径6mmの石英管とし、加熱装置2の加熱炉4bは長さ120mm、内径10mm、外径12mmの石英管とした。
【0031】
また、加熱装置1は排出導管8aとして内面を不活性にした金属ニードル細管(長さ50mm、内径0.5mm、外径0.8mm)を備え、加熱装置2の試料導入部6bの上部は、ガスクロマトグラフ装置3の試料導入部9と同様に、耐熱性のシリコンゴムにより構成されている。そこで、加熱装置1の前記金属ニードル細管からなる排出導管8aを、加熱装置2の試料導入部6bに挿入すると、前記耐熱性シリコンゴムが排出導管8aに密着し、加熱装置1と加熱装置2との脱着を容易に行うことができる。
【0032】
また、本実験例では、分離カラム11としてフロンティア・ラボ株式会社製ガスクロマトグラフ用キャピラリーカラムを用いた。分離カラム11に用いた前記キャピラリーカラムは、長さ30m、内径0.25mmであり、内壁面に5%フェニルポリシロキサンの固定相液体が0.25μmの膜厚で形成されている。
【0033】
また、本実験例では、質量分析計12として、ヒューレット・パッカード社製四重極型質量分析計(商品名:モデル5972GC/MS)を用いた。
【0034】
本実施例では、まず、図2示のように加熱装置1の下方にガスクロマトグラフ装置3が直接接続された状態として、ポリカーボネート0.1mgを試料カップ13に収容して、加熱装置1の試料導入部6aに設置した。次に、気体供給導管7aからキャリヤーガスとして100ミリリットル/分の流量で導入されるヘリウム雰囲気下、ヒータ5aにより加熱炉4aを550℃に加熱して、前記ポリカーボネートが収容された試料カップ13を加熱炉4a内に落下させて、前記ポリカーボネートを瞬間的に熱分解させることにより、反応原料となる第1の気相成分混合物を生成させた。
【0035】
次に、前記第1の気相成分混合物の1/100を分割して、気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスによりガスクロマトグラフ装置3の分離カラム11に導入した。分離カラム11は、図示しない温度制御装置により40℃に保持されている恒温槽10に収容されている。次に、恒温槽10の温度を前記温度制御装置により40℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで連続加熱して、前記分離カラム11で前記第1の気相成分混合物を分離し、分離された各気相成分を質量分析計12で検出した。得られたガスクロマトグラムを図3(a)に示す。
【0036】
図3(a)示のガスクロマトグラムから、ポリカーボネートを熱分解すると、環境ホルモンとして作用することが疑われているビスフェノールA(ピークA)が生成していることが明らかである。
【0037】
次に、図1示のように加熱装置1とガスクロマトグラフ装置3との間に加熱装置2が装着された状態として、前記と同量のポリカーボネートを試料カップ13に収容して、加熱装置1の試料導入部6aから加熱炉4aに導入し、前記と同一条件で反応原料となる第1の気相成分混合物を生成させた。
【0038】
次に、前記第1の気相成分混合物を、気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガスにより加熱装置2の加熱炉4bに導入し、加熱装置2の気体供給導管7bから空気を導入しながら、ヒータ5bにより加熱炉4bを850℃に加熱した。この結果、前記第1の気相成分混合物を、加熱装置2の気体供給導管7bから導入される空気中の酸素と酸化反応せしめることにより、反応生成物としての第2の気相成分混合物を生成させた。
【0039】
次に、前記第2の気相成分混合物を、気体供給導管7aから導入されるキャリヤーガス及び気体供給導管7bから導入される空気により、ガスクロマトグラフ装置3の恒温槽10に収容されている分離カラム11に導入した。このとき、恒温槽10は40℃に保持されている。次に、気体供給導管7bから導入される気体を前記空気からキャリヤーガスのヘリウムに切り換えて、前記空気をヘリウムで置換すると共に、恒温槽10の温度を前記温度制御装置により40℃から20℃/分の昇温速度で300℃まで連続加熱して、前記分離カラム11で前記第2の気相成分混合物を分離し、分離された各気相成分を質量分析計12で検出した。得られたガスクロマトグラムを図3(b)に示す。
【0040】
図3(b)示のガスクロマトグラムでは、図3(a)示のビスフェノールAを含む全てのピークが消えており、前記反応生成物としての第2の気相成分混合物にはビスフェノールA等が含まれていないことが明らかである。
【0041】
従って、本実施例では、図3(a)及び図3(b)から、ポリカーボネートを熱分解した後、環境ホルモンとして作用することが疑われているビスフェノールAを含まない反応生成物(第2の気相成分混合物)を得るには、850℃で空気中の酸素と酸化反応を行えばよいとの解析結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の気相反応解析装置のシステム構成図。
【図2】 図1示の装置の使用状態を示すシステム構成図。
【図3】 図1及び図2示の装置による気相反応の解析結果を示すガスクロマトグラム。
【符号の説明】
1…第1の加熱装置、2…第2の加熱装置、3…ガスクロマトグラフ装置

Claims (4)

  1. 第1の加熱装置内で試料を加熱して反応の原料となる第1の気相成分混合物を生成せしめ、該第1の気相成分混合物をガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第1の気相成分混合物の組成を分析し、
    第1の加熱装置内で試料を加熱して生成した第1の気相成分混合物を反応の原料として第2の加熱装置内でさらに加熱して反応生成物として第2の気相成分混合物を生成せしめ、該第2の気相成分混合物をガスクロマトグラフ装置に導入して検出することにより該第2の気相成分混合物の組成を分析し、
    両気相成分混合物の組成を比較することにより第1の気相成分混合物から第2の気相成分混合物が生成する気相反応を解析するための装置であって、
    反応の原料となる第1の気相成分混合物を生成させる第1の加熱装置と、
    第1の気相成分混合物を反応させて反応生成物としての第2の気相成分混合物を生成させる第2の加熱装置と、
    第1の気相成分混合物と第2の気相成分混合物とを検出するガスクロマトグラフ装置とからなり、
    前記各加熱装置は化学的に不活性な加熱炉と該加熱炉の周囲を囲繞して設けられた加熱手段とを備えることを特徴とする気相反応解析装置。
  2. 前記第2の加熱装置は前記第1の加熱装置と前記検出手段との間に着脱自在に接続されることを特徴とする請求項1記載の気相反応解析装置。
  3. 前記第2の加熱装置は、複数の前記第2の加熱装置が多段に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の気相反応解析装置。
  4. 前記第1の気相成分混合物は、前記第2の加熱装置内で加熱下に他の気相成分と反応して前記第2の気相成分混合物を生成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの項記載の気相反応解析装置。
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