JP4001810B2 - 携帯端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、2つの筐体が開閉自在、かつ回動可能に連結された携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯端末装置は、携帯時に持ち運びやすくするため、2つの筐体を重ね合わせることができるようにしたものがある。特に近年、重ね合わせた状態でも情報を閲覧可能にしたものが提案されている。例えば特許文献1に示す携帯電話機は、2つの筐体を連結部により互いに回動可能、かつ開閉自在に連結してなり、閉じた状態において2つの筐体を重ね合わせることができ、開く際には一方の筐体に対して他方の筐体を連結部を中心にスライド回転させることができるようになっていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−288860号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に示す従来の携帯端末装置は、2つの筐体の閉じられる側の内面に垂直な方向の軸線回りに、2つの筐体が互いに回動可能に連結されているため、例えば、鞄やポケットに収容されているとき、筐体の側面方向から外力が加わると2つの筐体が互いに開く場合があり、この状態においてさらに外力が加えられると破損する虞があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、携行している際に、不意に2つの筐体が互いに開くことを防止できる携帯端末装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、2つの筐体と、該2つの筐体を互いに開閉可能に連結する連結部とを備え、該連結部が、前記2つの筐体のうち一方の筐体に備える第1の回転部と、他方の筐体に備える第2の回転部とを有し、当該第1、第2の回転部が、互いに基準軸線回りに回転可能に連結されるとともに、前記第1の回転部に、前記第2の回転部に対向する表面に開口する第1の穴が形成され、前記第2の回転部に、少なくとも前記2つの筐体を互いに閉じた状態及び/又は開いた状態において前記第1の穴に対向する第2の穴が形成され、前記第1の穴内に、当該第1の穴の軸線方向に移動可能な係止部材を備えてなり、前記第1の穴が第2の穴に対向していないときには、前記係止部材を第1の穴内に没入させ、前記第1の穴が第2の穴に対向しているときには、前記係止部材の先端部を第1の穴から第2の穴内部に突出させ、前記第1の穴と前記第2の穴とが対向している際に、前記係止部材の少なくとも先端部が前記第2の穴内部に突出した状態で前記係止部材を保持する保持機構を有し、前記保持機構が、前記係止部材の突出方向の後端に配置して前記係止部材の後退を阻止する保持位置と、該保持位置から離間して前記係止部材の後退を許容する退避位置との間において移動可能な保持部材と、該保持部材を移動させる駆動部と、から構成されていることを特徴とする携帯端末装置を採用した。
【0006】
この発明に係る携帯端末装置によれば、少なくとも2つの筐体を互いに閉じた際及び/又は開いた際には、係止部材の先端部を第1の穴から第2の穴に突出させるようにしたことから、第1、第2の回転部の相対的な回転を抑止できる。その為、筐体の側方より外力が作用したとしても2つの筐体の相対位置が簡単にズレることがない。
また、この発明に係る携帯端末装置によれば、保持機構により保持部材の少なくとも先端部を第1の穴から第2の穴に突出させた状態となるように係止部材を保持できるため、第1、第2の回転部の相対的な回転を完全に阻止できる。その結果、少なくとも2つの筐体を互いに閉じた状態及び/又は開いた状態を保つことができる。
更に、この発明に係る携帯端末装置によれば、駆動部によって保持部材を保持位置に移動させた際には、係止部材の少なくとも先端部が第2の穴から第1の穴の内部に後退できなくなるため、係止部材により第1、第2の回転部の相対的な回転が完全に阻止される。したがって、2つの筐体の相対的な位置関係を確実に保持できる。
また、この状態から駆動部によって保持部材を退避位置に移動させた際には、係止部材が第1の穴の内部に後退可能となるため、係止部材を第1の穴の内部に没入させることにより2つの筐体が互いに回動可能となる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の携帯端末装置において、前記係止部材の先端部が、先細り状であることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る携帯端末装置によれば、第2の穴内に突出している係止部材を第1、第2の回転部の相対的な回動に伴ってスムーズに第1の穴内に没入させることができる。なお、本発明の係止部材の先端部を先細り状にするとは、第1の穴に挿入された状態において、少なくとも第2の回転部の回転方向における係止部材の幅が徐々に狭くなった形状に形成されていることをいう。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置において、前記第1の穴が前記第2の穴と対向していないときには係止部材の先端部を前記第2の回転部に押圧させ、前記第1の穴が前記第2の穴と対向しているときには前記係止部材の先端部を前記第1の穴から前記第2の穴内部に突出させるように前記係止部材を支持する支持機構を具備することを特徴とする。
【0010】
この発明に係る携帯端末装置によれば、少なくとも2つの筐体を互いに閉じた際及び/又は開いた際には、第1、第2の回転部の相対的な回転を抑止でき、また、所定値以上の力を加えて係止部材を第1の穴内に没入させることにより、第1、第2の回転部を相対的に回転させ、一方の筐体を他方の筐体に対して回動させることができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の携帯端末装置において、前記支持機構は、前記係止部材の後端部を支持する弾性体であることを特徴とする。
【0012】
この発明に係る携帯端末装置によれば、係止部材の支持機構を簡単に構成することができ、また、部品点数の増大を抑えることができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の携帯端末装置であって、操作部と、該操作部の操作に基づいて前記保持機構の制御を行う制御部とを有することを特徴とする。
【0018】
この発明に係る携帯端末装置によれば、2つの筐体を互いに閉じた状態又は開いた状態において、携帯端末装置のユーザが操作部において所定の操作を行うと、制御部の指示に基づいて、保持機構が係止部材を第1の穴から第2の穴に突出させた状態に保持する。これにより、2つの筐体は、相対的な位置関係を保つことができ、閉じた状態又は開いた状態から動くことがない。
また、この状態において、ユーザが操作部において所定の操作を行うと、制御部の指示に基づいて、保持機構が係止部材を第1の穴の軸線方向に移動可能な状態とする。これにより、2つの筐体が互いに回動可能となり、2つの筐体を相対的に回動させることができる。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の携帯端末装置であって、前記2つの筐体が互いに閉じられた状態及び/又は開かれた状態にあることを検知する検知手段を備え、該検知手段の信号に応じて前記保持機構を制御し、前記係止部材の先端部を前記第2の穴に突出させた状態に保持する制御部が設けられていることを特徴とする。
この発明に係る携帯端末装置によれば、2つの筐体を互いに閉じた際及び/又は開いた際には、制御部が検知手段からの信号に基づいて、保持機構を制御して2つの筐体を互いに回動不能に固定させるため、2つの筐体が互いに開くことがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1から図7は本発明に係る一実施形態を示しており、ここで説明する実施の形態は、この発明を携帯電話機に適用した場合のものである。この実施の形態に係る携帯電話機(携帯端末装置)1は、図1,2に示すように、第1の筐体2、第2の筐体3、及びこれら2つの筐体2,3を重ね合わせたときに互いに対向する面に垂直な軸線(基準軸線)L1回りに回動可能、かつ開閉可能に連結する連結部4とを備えている。
【0021】
第1の筐体2の内面2aには、通話キー、終話キー等の各種の押圧可能な操作キーからなる第1の操作部7が設けられており、その先端部2bにはマイクロフォン9が設けられている。また、第1の筐体2の側面2cには、複数の押圧可能な操作キーからなる第2の操作部11が設けられており、この第2の操作部11は、2つの筐体2,3の開閉状態にかかわらず外方に露出している。
【0022】
第2の筐体3のうち、第1の筐体2の内面2aと同方向に向く表面3aには、表示部13が設けられており、表示部13は、第1、第2の筐体2,3の開閉状態にかかわらず、外方に露出している。また、表面3aのうち、第2の筐体3の先端部3bにはスピーカー15が設けられている。
連結部4は、図3,4に示すように、第1の筐体2に設けられた第1の回転部21と、第2の筐体3に設けられた第2の回転部22とを備えている。これら第1、第2の回転部21,22は、略円柱状に形成されており、互いに軸線L1回りに回転可能に連結されている。
【0023】
第1の回転部21には、軸線L1方向に貫通する貫通孔(第1の穴)23が形成されており、この貫通孔23には、この貫通孔23の軸線方向のみに移動可能な係止部材25が設けられている。この係止部材25のうち、第2の回転部22側の先端部25aは、幅が徐々に狭くなるように凸面状に形成されており、好ましくは先端部25aを曲面に形成する方が良い。
この係止部材25は、スプリング(支持機構)27により第2の回転部22に向かう方向に付勢されている。このスプリング27は、その一端部が係止部材25に固定され、その他端部が第1の筐体2に固定されている。
第2の回転部22のうち、第1の回転部21に対向する表面22bには、一対の穴(第2の穴)29,29が形成されており、これら穴29,29は、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態、及び互いに開いた状態において、第1の回転部21の貫通孔23にそれぞれ対向して位置する。
【0024】
2つの筐体2,3を互いに閉じた状態、もしくは互いに開いた状態においては、図3に示すように、係止部材25の先端部25aがスプリング27に付勢されて貫通孔23から第2の回転部22側に突出して支持されるように設定してある。この状態において、第1、第2の回転部21,22を軸線L1回りに相対的に回転させる力が、スプリング27の付勢力よりも小さい場合には、第1、第2の回転部21,22が相互に回転しない。したがって、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態、及び互いに開いた状態においては、スプリング27の付勢力により2つの筐体2,3の相互移動が規制されている。
【0025】
この状態において、スプリング27の付勢力を上回る力により、第1、第2の回転部を相互に回転させた場合には、曲面状に形成された係止部材25の先端部25aが第2の回転部22の表面22bにより押圧され、先端部25aが幅狭となっていることから、図4に示すように、係止部材25をスムーズに貫通孔23の内部に没入させることができる。この状態においては、第1、第2の回転部21,22を相互に自由に回転させることができる。
【0026】
また、第1の筐体2には、係止部材25の少なくとも先端部25aを穴29の内部に突出させた状態に保持する保持部材31が設けられている。
すなわち、図3に示すように、係止部材25が穴29に係合している状態においては、第1の筐体2と係止部材25の後端との間に隙間33が存在している。保持部材31は、この隙間33に入り込む保持位置と、隙間33から離間した退避位置との間で移動可能となっている。この保持部材31は、保持位置に配されている状態において、図5に示すように、第1の筐体2と係止部材25との間に挟み込ませるようになっている。この状態においては、係止部材25が貫通孔23の内部に没入させることができない。
【0027】
また、保持部材31は、楔状に形成されており、保持位置に移動する際に、係止部材25を穴29の内部にさらに進出させるようになっている。したがって、この状態においては、第1、第2の回転部21,22を軸線L1回りに相対的に回転させる力の大きさにかかわらず、第1、第2の回転部21,22が相互に回転しない。すなわち、第1、第2の筐体2,3が互いに回動不能に固定された状態(以下、ロック状態と呼ぶ。)となる。
【0028】
この保持部材31の移動は、電磁石の原理により行われる。すなわち、保持部材31は磁石からなり、この保持部材31に隣接して電磁石(駆動部)35が配されている。そして、この電磁石35に電力を供給することにより、保持部材31が電磁石35から引き離されて隙間33に入り込む、もしくは、電磁石35に引き寄せられて隙間33から離間する。なお、この電磁石35の極性は、後述する制御部の指示に基づいて決定される。
これら保持部材31及び電磁石35により、係止部材25を穴29の内部に突出させた状態に保持できる保持機構101が構成されている。
【0029】
この携帯電話機1の内部には、図6に示すように、2つの筐体2,3の開閉状態を検出する検出手段37と、各種情報が記憶されたメモリ部39と、第2の操作部11の操作、検出手段37からの信号、メモリ部39の各種情報に基づいて保持機構101を制御する制御部41とが設けられている。
したがって、例えば、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態において、第2の操作部11の操作キーを所定時間継続して押圧した場合には、制御部41の指示に基づいて保持機構101の電磁石35に電力が供給され、保持部材31が保持位置に移動してロック状態となる。
【0030】
また、例えば、2つの筐体2,3を互いに閉じて所定時間放置した場合には、制御部41が検出手段37からの信号に基づいて経過時間を測定すると共に、この経過時間とメモリ部39に記憶された規定時間とを比較する。そして、経過時間が規定時間に到達した際には、前述と同様に、制御部41の指示に基づいて電磁石35に電力が供給され、保持部材31が保持位置に移動してロック状態となる。
ここで規定時間とは、2つの筐体2,3を互いに閉じてからロック状態とするまでの時間であり、携帯端末装置1のユーザが任意に設定できる。したがって、例えば、2つの筐体2,3を互いに閉じると同時にロック状態となるように設定してもよい。
【0031】
上記のロック状態においては、第1の操作部7が第2の筐体3により覆い隠されるために操作不能となる他、メモリ部39に記憶された各種情報の出力する操作もできず、また、通話機能など携帯電話機1に設けられた各種機能が全て使用不能となる。すなわち、例えば、通話の着信信号やメールを受信しても、ロック状態が解除されない限り、通話を行ったり、メール内容を確認することもできない。
この状態においては、図7に示すように、ロック状態であることを知らせるアイコン45が表示部13に表示される。
【0032】
このロック状態を解除するためには、第2の操作部11において、携帯電話機1の使用を許可するためのパスワードを入力して、メモリ部39に記憶されたパスワードと照合する必要がある。
すなわち、ロック状態において、第2の操作部11のいずれかの操作キーが押圧されると、表示部13には、パスワード入力画面が表示される。このパスワード入力画面には、1〜0の数字ボタン46や決定ボタン47等が表示されており、これらは、第2の操作部11により選択できるようになっている。
【0033】
ここで、第2の操作部11の操作キーにより数字ボタン46や決定ボタン47を選択してパスワードを入力すると、制御部41が入力したパスワードとメモリ部39に記憶されているパスワードとを照合する。この照合結果が一致している場合には、制御部41の指示に基づいて電磁石35に電力が供給され、上述したロック状態が解除される。なお、双方のパスワードが一致しない場合には、ロック状態が継続して保持される。
ロック状態が解除された場合には、表示部13からアイコン45の表示が消え、2つの筐体2,3が互いに回動可能となる。また、メモリ部39に記憶された各種情報を表示部13に表示させたり、通話機能など携帯電話機1の各種機能を使用できる状態となる。
【0034】
以上のように構成された携帯電話機1の使用方法について説明する。
この携帯電話機1を携行する際には、図2に示すように、2つの筐体2,3が互いに閉じられた状態となっており、2つの筐体2,3が相互に回動不能なロック状態となっている。なお、このロック状態においては、通話機能など携帯電話機1の各種機能が使用できない。
【0035】
したがって、この状態から携帯電話機1を使用する際には、ロック状態を解除する。
すなわち、第2の操作部11の操作キーを押圧して表示部13にパスワード入力画面を表示させる。次いで、表示部13を視認しながら、第2の操作部11においてパスワードを入力する。入力したパスワードが、メモリ部39に記憶されたパスワードと一致している場合には、ロック状態が解除され、2つの筐体2,3が相互に回動可能となると共に、携帯電話機1の各種機能を使用したり、メモリ部39に記憶された各種情報を表示部13に表示させることができる。
【0036】
なお、ロックを解除した状態において、第2の筐体3を第1の筐体2に対して回動させるような外力が加わったとしても、その外力がスプリング27の付勢力よりも小さい場合には、係止部材25の先端部25aが穴29内に突出した状態に維持されるため、2つの筐体2,3の相対的な回動を防止して閉じた状態を維持できる。
【0037】
次に、この閉じた状態から、例えば通話を行うには、スプリング27の付勢力よりも大きな力を加えて第2の筐体3を第1の筐体2に対して軸線L1を中心に回動させる。この際には、係止部材25の先端部25aが幅狭となる曲面状に形成されていることから、第2の回転部22の表面22bが係止部材25を押し下げて先端部25aを貫通孔23内に没入させるため、第1の筐体2に対して第2の筐体3を軸線L1回りに180°相対的に回動させて2つの筐体2,3を互いに開いた状態とし、第1の操作部7を操作してマイクロフォン9およびスピーカー15を通じて通話を開始する。
【0038】
また、携帯電話機1の使用を終えた場合には、第1の筐体2に対して第2の筐体3を閉じて携帯電話機1を鞄やポケットに収容する。この際には、第2の操作部11の操作キーを所定時間継続して押圧する、もしくは、所定時間放置することによりロック状態となる。
【0039】
上記のように、この携帯電話機1によれば、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態において、携帯電話機1のユーザが第2の操作部11の操作キーを押圧することにより、ロック状態とすることができる。このため、携帯電話機1を鞄やポケットに収容して携行している状態において、2つの筐体2,3が不意に開くことを容易に防止でき、携帯電話機1の破損を容易に防止できる。
また、携帯電話機1のユーザが上述の操作を行わなくても、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態で所定時間の間放置することにより、ロック状態とすることができる。すなわち、2つの筐体2,3を互いに閉じる動作に応じてロック状態とすることができるため、携帯電話機1を携行する際に、携帯電話機1の破損を確実に防止できる。
【0040】
さらに、保持部材31が保持位置に配されることにより、係止部材25が2つの回転部21,22の相対的な回転を抑止する位置に保持されるため、このロック状態を確実に実現することができる。
また、電磁石35により保持部材を保持位置と退避位置に移動させることにより、ロック状態と、このロックを解除した状態とに容易に切り換えることができる。
【0041】
また、ロック状態においては、第1の操作部7が操作不能となる他、メモリ部39に記憶された各種情報の出力されず、携帯電話機1に設けられた各種機能が全て使用不能となる。さらに、このロック状態はパスワードの照合結果に応じて解除されるため、携帯電話機1を他人に勝手に使用されることを確実に防止し、プライバシーの保護を図ることができる。
さらに、スプリング27が、係止部材25を第1の回転部21の貫通孔23から第2の回転部22側に突出させるように構成されているため、ロック状態が解除されている状態において2つの筐体2,3を互いに開閉する際に、係止部材25の没入/突出によるクリック感を得ることができる。
【0042】
なお、上記の実施の形態においては、ロック状態は、パスワード入力のみにより解除されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、第2の操作部11の操作キーを所定時間押圧することにより解除されるとしてもよい。この場合には、通話の着信やメールの受信があった際に、ロック状態を素早く解除できる。また、例えば、通話の着信信号やメールの受信信号に基づいて、ロック状態が解除されるとしてもよい。
【0043】
さらに、2つの筐体2,3を互いに閉じている状態においてのみ、ロック状態にできるとしたが、これに限ることはなく、例えば、図1に示すように、2つの筐体2,3を互いに開いている状態においてロック状態にできるとしてもよい。この場合には、携帯電話機1を使用している際に、2つの筐体2,3が互いに開いた状態に確実に保持されるため、第1の筐体2に対して第2の筐体3が回動することがなく、携帯電話機1の操作性の向上を図ることができる。
【0044】
また、この場合には、ロック状態の設定及び解除は、第2の操作部11に限らず、第1の操作部7において行ってもよい。
さらに、パスワード等の情報の入力は第1、第2の操作部7,11において行うとしたが、これに限ることはなく、例えば、表示部13を所謂タッチパネルとし、表示部13の所定位置を触れることで情報を入力できるとしてもよい。この場合には、第2の操作部11を設ける必要が無くなると共に、情報の入力が容易となる。
また、ロック状態においては、通話機能など携帯電話機1の各種機能が全て使用不能となるとしたが、これに限ることはなく、携帯電話機1の一部もしくは全ての機能が使用可能としてもよい。
【0045】
また、2つの回転部21,22は、軸線L1方向に重ね合わせた構成としたが、これに限ることはなく、2つの回転部21,22が互いに軸線L1回りに回転可能に連結されていればよい。したがって、例えば、図8に示すように、円柱状に形成された第2の回転部22を円筒状に形成された第1の回転部21に挿入する構成であってもよい。この構成においては、貫通孔23は、軸線L1に直交する方向に形成され、係止部材25は、軸線L1に直交する方向にのみ移動可能となっている。
【0046】
また、保持部材31は、隙間33に入り込む際に、係止部材25を穴29の内部にさらに進出させるとしたが、これに限ることはなく、係止部材25を少なくとも穴29の内部に突出した状態に保持させればよい。
また、保持部材31は、磁力により移動するとしたが、これに限ることはなく、制御部41の指示に基づいて移動されるものであればよい。したがって、例えば、保持部材31をモータの駆動力により移動させるとしてもよい。
【0047】
また、保持部材31を使用してロック状態を実現するとしたが、これに限ることはなく、2つの筐体2,3が係止部材25により相互に移動不能とすることができる構成であればよい。すなわち、例えば、係止部材25を磁石により形成し、この係止部材25を電磁石35により貫通孔23内部と穴29内部との間において移動させるとしてもよい。
さらに、係止部材25は、スプリング27により第2の回転部22側に突出させる方向に付勢されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも係止部材25を第2の回転部22側に突出させるように支持する支持機構であればよい。ただし、スプリング27等の弾性体を使用した場合には、係止部材25の支持機構を簡単に構成でき、また、支持機構の部品点数を少なくすることができるため、スプリング27等の弾性体を使用することが好ましい。
【0048】
また、携帯電話機1に限ることはなく、例えば、2つの筐体が第1の筐体2の内面に平行な軸線回りに回動する、所謂折り畳み型携帯電話機であってもよい。この場合には、第2の筐体3に設けられた表示部13は、第1の筐体2により覆い隠される側の内面に設けられるとしてもよい。ただし、この場合には、パスワードの入力を表示部13において確認できないため、例えば、常に外方に露出する位置に別途表示部を設けるとしてもよく、また、ロック状態の解除を第2の操作部11の単純な操作に限定するとしてもよい。
【0049】
さらに、携帯電話機1に限ることはなく、PDAやノートパソコンのように、2つの筐体を連結部により互いに回動可能、かつ開閉自在に連結した携帯端末装置であればよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、少なくとも2つの筐体を互いに閉じた際及び/又は開いた際には、係止部材の先端部を第1の穴から第2の穴に突出させるようにしたことから、第1、第2の回転部の相対的な回転を抑止できる。その為、筐体の側方より外力が作用したとしても閉じた状態及び/又は開いた状態における2つの筐体の位置が簡単にズレることがない。その結果、2つの筐体を所定の位置関係に保った状態にて維持でき、特に、閉じた状態にて鞄の中に携行している際に、2つの筐体が互いに開き、さらに加わる外力による携帯端末装置の破損を防止することができる。
また、本発明によれば、保持機構により保持部材の少なくとも先端部を第1の穴から第2の穴に突出させた状態となるように係止部材を保持できるため、第1、第2の回転部の相対的な回転を完全に阻止できる。その結果、携行時に、不意に2つの筐体が互いに開くことがなく、携帯端末装置の破損を確実に防止できる。
また、本発明によれば、係止部材が保持部材により第1、第2の回転部の相対的な回転を抑止する位置に保持される構成となっているため、確実に2つの筐体を互いに回動不能に固定できる。
また、駆動部が保持部材を保持位置と退避位置との間で移動させるため、2つの筐体が互いに回動不能に固定された状態と、互いに回動可能な状態とに切り換えることができる。
【0051】
請求項2に係る発明によれば、第2の穴内に突出している係止部材を第1、第2の回転部の相対的な回動に伴いスムーズに第1の穴内に没入させることができる。
【0052】
請求項3に係る発明によれば、少なくとも2つの筐体を互いに閉じた際及び/又は開いた際には、第1、第2の回転部の相対的な回転を抑止できると共に、2つの筐体を互いに開く動作を開始したり、閉じる動作を開始する際に所定値以上の力を加えることにより、第2の穴内に突出する係止部材の先端部を第1の穴内に没入させて第1、第2の回転部を相対的に回転させることができるため、閉じた状態及び/又は開いた状態から2つの筐体を回動させることができ、且つクリック感を得ることができる。
【0053】
請求項4に係る発明によれば、係止部材の支持機構を簡単に構成することができ、また、部品点数の増大を抑えることができる。
【0056】
請求項5に係る発明によれば、携帯端末装置のユーザの操作により保持機構が制御されるため、2つの筐体が互いに回動可能な状態と、2つの筐体が互いに回動しない状態とに容易に切り換えることができる。
【0057】
請求項6に係る発明によれば、2つの筐体を互いに閉じた際には、制御部の指示に基づいて保持機構が2つの筐体を互いに回動不能な状態に固定する構成であるため、携行時において、不意に2つの筐体が開くことが無く、携帯端末装置の破損をさらに確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係る携帯電話機の第1、第2の筐体を相互に開いた状態を示す斜視図である。
【図2】 図1の携帯電話機において、第1の筐体と第2の筐体とを相互に閉じた状態を示す斜視図である。
【図3】 図1の携帯電話機において、連結部に設けられた係止部材が第1の回転部から突出して第2の回転部に係合している状態を示す概略斜視図である。
【図4】 図1の携帯電話機において、連結部に設けられた係止部材が第2の回転部により押圧されて、第1の回転部に没入している状態を示す概略斜視図である。
【図5】 図1の携帯電話機において、保持機構の保持部材が係止部材を貫通孔から穴に突出させて保持している状態を示す概略斜視図である。
【図6】 図1の携帯電話機において、保持機構の制御を示すブロック図である。
【図7】 図1の携帯電話機において、ユーザの操作によりロック状態を解除する場合に、表示部の表示画面の遷移を示す説明図である。
【図8】 この発明の他の実施形態に係る携帯電話機において、連結部を構成する第1、第2の回転部を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末装置)
2 第1の筐体
3 第2の筐体
4 連結部
7 第1の操作部
11 第2の操作部
21 第1の回転部
22 第2の回転部
23 貫通孔(第1の穴)
25 係止部材
25a 先端部
27 スプリング(支持機構)
29 穴(第2の穴)
31 保持部材
35 電磁石(駆動部)
37 検知手段
41 制御部
101 保持機構
Claims (6)
- 2つの筐体と、該2つの筐体を互いに開閉可能に連結する連結部とを備え、
該連結部が、前記2つの筐体のうち一方の筐体に備える第1の回転部と、他方の筐体に備える第2の回転部とを有し、
当該第1、第2の回転部が、互いに基準軸線回りに回転可能に連結されるとともに、
前記第1の回転部に、前記第2の回転部に対向する表面に開口する第1の穴が形成され、
前記第2の回転部に、少なくとも前記2つの筐体を互いに閉じた状態及び/又は開いた状態において前記第1の穴に対向する第2の穴が形成され、
前記第1の穴内に、当該第1の穴の軸線方向に移動可能な係止部材を備えてなり、
前記第1の穴が第2の穴に対向していないときには、前記係止部材を第1の穴内に没入させ、
前記第1の穴が第2の穴に対向しているときには、前記係止部材の先端部を第1の穴から第2の穴内部に突出させ、
前記第1の穴と前記第2の穴とが対向している際に、前記係止部材の少なくとも先端部が前記第2の穴内部に突出した状態で前記係止部材を保持する保持機構を有し、
前記保持機構が、前記係止部材の突出方向の後端に配置して前記係止部材の後退を阻止する保持位置と該保持位置から離間して前記係止部材の後退を許容する退避位置との間において移動可能な保持部材と、該保持部材を移動させる駆動部と、から構成されていることを特徴とする携帯端末装置。 - 前記係止部材の先端部が、先細り状であることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
- 前記第1の穴が前記第2の穴と対向していないときには係止部材の先端部を前記第2の回転部に押圧させ、前記第1の穴が前記第2の穴と対向しているときには前記係止部材の先端部を前記第1の穴から前記第2の穴内部に突出させるように前記係止部材を支持する支持機構を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置。
- 前記支持機構は、前記係止部材の後端部を支持する弾性体であることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置。
- 操作部と、該操作部の操作に基づいて前記保持機構の制御を行う制御部とを有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の携帯端末装置。
- 前記2つの筐体が互いに閉じられた状態及び/又は開かれた状態にあることを検知する検知手段を備え、
該検知手段の信号に応じて前記保持機構を制御し、前記係止部材の先端部を前記第2の穴に突出させた状態に保持する制御部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の携帯端末装置。
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