JP4001632B2 - 懸賞付きボトル蓋装置 - Google Patents

Description

本発明は販売促進用の容器蓋装置に係わり、特に販売促進用の表示
（indicia）を収納するための取外し可能な内部画室を有する販売促進用の蓋装置、およびそのための販売促進用の懸賞システム（gaming system）に関する。
各種形式の容器蓋装置、例えばソフトドリンクボトルを密封するのに使用される蓋装置、がこの分野で知られている。そのような一般に使用されている蓋装置はプラスチック材料で形成され、円形頂壁部と、組合う容器に対して螺合される内ねじの形成された垂下スカート部とを有している。密封状態を改善するために、それらの蓋装置の多くは頂壁内面に配置されるライナーを含んでいる。
そのような蓋装置の例、およびその蓋装置の製造方法はマックブライド氏他に付与された米国特許第５２０５４２６号およびワイルド氏他に付与された米国特許第４４９７７６５号に開示されており、本明細書ではそれらを参照することで援用する。
ソフトドリンク製造業者およびボトル製造業者は、現在のところ販売促進キャンペーンのために蓋装置および蓋装置用ライナーを使用している。多くの周知の販売促進キャンペーンにおいて、割引き金すなわち払戻し金を与えるための引替え部品として、また賞金または懸賞品の引替え部品として容器蓋およびライナーが使用されている。
典型的な販売促進適用例において、賞金や賞品のような懸賞引替えのためのロゴまたは他の表示は、蓋装置のキャップまたはライナーの内面に印刷すなわち転写されている。
しかしながらこのような懸賞引替え部品は、小売業者を通じて、または直接にソフトドリンク製造業者やボトル製造業者を通じて回収されねばならない。この形式の販売促進キャンペーンはそのほとんどが効果的であり、一般大衆に十分に受止められてはいるが、「やった」という興奮を消費者にその場で即座に与えることはできない。
多くの販売促進キャンペーンにおいて、参加者すなわちソフトドリンク購入者には即座に満足感を与えることが望ましい。それなりに販売促進用の、すなわち懸賞の賞品自体は価値のあるもの、好ましくは現金とされるか、そうでなければ即座に引替えできるものでなければならない。このような販売促進キャンペーンでは、キャップ内部に販売促進用の賞品を収納すなわち保持できる蓋装置を提供するのが最も好ましい。
しかしながら販売促進賞品は盗難から保護されねばならず、また容器の内容物から隔離されねばならない。例えば販売促進の一部として、現金賞品が蓋装置内部にパッケージされる場合、容器が食品マーケットの棚に載置されたときにその賞品の盗難を防止するように蓋装置にパッケージされねばならない。現金または他の賞品は衛生上の理由から、容器の内容物すなわちソフトドリンクから隔離されねばならない。
さらにこのような蓋装置はまた、その容器の密閉シールを保持する蓋装置の機能に悪影響を与えることなく、蓋装置から販売促進賞品を取外せるように形成されねばならない。
このような販売促進キャンペーンでは、そのような現金賞品がなくても、購入者に「もう一度買おう」という気持を起させることも望ましい。
このように、購入者に即座の満足感を与える一方、組合う容器が空になる前に販売促進用の表示を容易に手に入れることができる販売促進用蓋装置および懸賞システムが要求されている。そのような販売促進用蓋装置は、懸賞品の引替え部品の取外しが蓋装置の密閉シール機能に悪影響を与えないように構成されることも望ましい。
内部画室が取外し可能な販売促進用蓋装置は、円形頂壁部と、その頂壁部から垂下した環状スカート部分とを有するプラスチック製のキャップを含む。環状の弾性ライナーがキャップ内部に配置され、このライナーは頂壁部に隣接される第１面と、突出した保持部材を有する第２面とを有している。
取外し可能な画室部材はキャップ内部に配置され、ライナーの第２面から隣接して延在される。この画室部材は、中に販売促進用の表示を受け入れるようになされた内部画室を画成している。画室部材は突出したフランジを有しており、このフランジは、キャップが組合う容器に係合されたときにライナーの保持部材と協働して、画室部材をキャップ内に保持する。画室部材は、キャップが容器から取外された後、キャップから取出せるようになされている。
好ましい実施例において、密閉シールされるカバー部材が画室部材に接近して延在し、その画室部材を覆っており、画室内部の収納物を容器の内容物から隔離している。このカバー部材はシールされていない周縁領域を含み、取外しを容易にするとともに、購入者が操作できるようにしている。この代りに、画室は１以上の優先的な弱化領域を備えることで分離すなわち開離できるように構成されることができる。
１実施例において、フランジは環状の内壁および外壁を画成している円周方向に延在した分岐領域を含んでいる。保持部材はライナーから突出している円周方向に延在した保持ビードを含み、これは環状の内壁および外壁の間に受入れ形状とされている。この蓋装置が容器の所定位置に取付けられた状態で、容器は外壁を内方へ押圧して保持ビードと係合させ、画室部材をキャップ内の所定位置に保持する。
他の実施例において、保持部材はライナーから垂下した少なくとも１つの変形可能な突起を含んで成る。この変形可能な突起は、キャップが容器に係合されたときに画室部材をキャップ内の所定位置に保持するために、フランジ縁部の上に押圧されるように形成されている。
本発明のさらに他の実施例において、ライナーは垂下スカートと頂壁部との接合部に環状ビード部を含んで成る。キャップが容器に係合されたとき、保持部材はフランジ縁部の上に位置された環状ビードの変形可能部分によって形成される。
取外し可能な画室は各々が摘み部材、例えば延長した壁部分、引張りリング、フランジなどを含んで、それぞれの画室を蓋装置から容易に取外せるようになされている。
この販売促進用蓋装置は、その販売促進用キャップと実質的に同じで区別することのできないキャップを含んで成る疑似販売促進用蓋装置とともに使用できる。この疑似蓋装置はキャップ内に位置する一体モールド成形されたライナーを含んでおり、このライナーは頂壁部に隣接した第１面を有する。このライナーは、蓋装置を容器に係合したときに、蓋装置と容器との間にシール状態を形成する環状のシーリングビード部分を含んで成る。ライナーは、スリーブ形をしたシーリングのためのものでない垂下した疑似販売促進用ポケットをさらに含んで成る。このポケットは容器に向かって開放されており、販売促進用画室に似た形状をしている。このポケットは「もう一度お試しください。」のような表示を与えることができる。
複数の似せた販売促進賞品を収納した蓋装置および販売促進用蓋装置がそれぞれの容器に取付けられる。それぞれの容器と係合されたとき、また容器がソフトドリンクを充満されているときには、これらの蓋装置は実質的に互いに区別できない。したがって、その販売促進用蓋装置を備えたソフトドリンクを購入した者は、容器および画室を開封し、その販売促進賞品（現金賞品）を受取ることで、「その場」で、褒賞される。しかしながら、疑似販売促進用蓋装置が付いたソフトドリンクを購入した者は間違いなくがっかりするが、蓋の中に記されている「もう一度お試しください。」のような表示によって慰められることになる。
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、添付図面、および添付された請求の範囲から明白となろう。
図１は本発明の基本を具現した取外し可能な販売促進用内部画室を有する例示の蓋装置の横断面図であって、蓋装置が係合した容器の一部分とともに示されている横断面図、
図２は取外し可能な販売促進用内部画室の代替例を有する例示蓋装置の横断面図、
図３は取外し可能な販売促進用内部画室とキャップとの係合状態を示す図２の蓋装置の拡大した部分的横断面図、
図３ａは図３に示した蓋装置の代替例を示す断片的な横断面図、
図４は取外し可能な販売促進用内部画室の他の代替例を有する例示蓋装置の横断面図、
図５は本発明の見地による疑似販売促進用ポケットを有する例示蓋装置の横断面図、
図６は図４に示したのと似た取外し可能な販売促進用内部画室を有する例示蓋装置の横断面図であって、蓋装置から販売促進用画室を容易に取外せるようにする摘み部材のための代替形状を有する横断面図、および
図７は例示蓋装置および図６の取外し可能な販売促進用内部画室の横断面図であって、販売促進用画室が内部に１ドル紙幣を有し、また販売促進用画室が蓋装置から部分的に取外されている状態での横断面図である。
本発明は各種形状の実施例が考えられるが、現在好ましいと考えられている実施例が図示され、以下に説明されるのであり、本発明の蓋装置は本発明の例示であると考えるべきもので、本発明をこの特定の図示実施例に限定することを意図していないことは理解される。
ここで図１を参照すれば、１実施例である可動の販売促進用内部画室１２が内部に配置された例示の蓋装置１０が示されている。図示されるように、蓋装置１０は全体的にカップ形状をしており、キャップ１４と、円形の頂壁部１６と、この頂壁部１６から垂下している垂下環状スカート部１８とを含んで成る。
スカート部１８は内面に内ねじ形成部分２０を有しており、蓋装置１０が嵌着されることになる協働する容器Ｃに対して内ねじ形成部分２０が螺合される。スカート部１８の内面に沿って軸線方向に延在している抽気溝２２は、内ねじ形成部分２０を横切っている。この抽気溝２２は、容器が例えば炭酸飲料を収容するのに使用されるときに、容器を加圧するガスの解放し、抽気させるのを容易にする。
好ましい実施例において、蓋装置１０は盗飲防止バンド２４を形成され、その蓋装置１０が容器Ｃから部分的または完全に取外されたという証拠を視認して識別できるようにされている。盗飲防止バンド２４は複数の切れやすいリブ状連結部２６によってスカート部１８に連結されており、リブ状連結部２６はスカート部１８と盗飲防止バンド２４との間を延在されている。盗飲防止バンド２４はそれ以外に、蓋装置１０の側壁を通ってリブ状連結部２６へ部分的に延在している円周方向のスコアー線（切取り線）２８によってスカート部１８から切離され区別される。
盗飲防止バンドは、マックブライド氏に付与された米国特許第４９３８３７０号の教示により形成され、ワイルド氏他に付与された米国特許第４４９７７６５号の教示による蓋装置の圧縮モールド成形に付随して形成されることができる。これらの両特許は本発明と共通の譲受人に譲渡されており、また両特許は参照することで本明細書で援用される。
例示蓋装置１０において、盗飲防止バンド２４は複数の内方へ向かって突出したタブ３０を有している。容器Ｃに対する蓋装置１０の最初の係合により、タブ３０は上方へ枢動された状態でその容器の環状ロッキングリング（図示せず）の上を通過する。盗飲指示は、容器Ｃから蓋装置１０が初めて取外されることによって、タブ３０がロッキングリングと係合されて盗飲防止バンド２４をスコアー線２８の位置でスカート部１８から切離すほど大きな抵抗力を生じるようになされることで、与えられる。
図１に最も良く見られるようにこの実施例において、蓋装置１０は一般に頂壁部１６とスカート部１８との接合部に、蓋装置１０の上方且つ内方へ突出しているリップ３２を用水。このリップ３２は蓋装置１０の円周方向に延在しており、連続部材として形成されるか、または別個のセグメントとして形成されることができる。凹部３４をリップ３２と頂壁部１６との間に形成することができる。
ライナー３６は、ワイルド氏他に付与された上述の米国特許第４４９７７６５号に記載されたような一体モールド成形処理を使用して、蓋装置１０内に形成することができる。これに代えて、ライナー３６はインサート方式とされることができ、このインサートはライナー３６を形成した後に蓋装置１０内に配置される。ライナー３６は、頂壁部１６に隣接して配置される第１面３８と、蓋装置１０の内方へ突出した第２面４０とを有する。ライナー３６は、販売促進用内部画室１２および（または）その収納物が検知されるのを防ぐために、実質的に不透明材料で作られるのが好ましい。
ライナー３６はエチル・ビニル・アセテート（ＥＶＡ）ポリエチレン材料で形成することができる。しかしながら、他のモールド成形可能で弾性の、食品に利用できるプラスチック材料を使用することができる。そのような材料およびそれらの特性はポーレンツ氏に付与された米国特許第４６５８９７６号に開示されている通りである。
図１に示された実施例の蓋装置１０において、取外し可能な販売促進用内部画室１２は全体的にカップ形状をした本体４２を含んで成り、この本体４２はフランジ部分５０を有している。フランジ部分５０は、ライナー３６の一部分によって画成された保持部材４４と係合する形状に形成される。図示実施例において、保持部材４４はライナー３６のビード状部分４６によって画成されており、これは部分的にキャップ１４の凹部３４の中に突出している。
蓋装置１０が組立てられると、フランジ部分５０はライナー３６の第２面４０に隣接され、接触される。円筒形の垂下壁５２はフランジ部分５０から垂下し、画室１２を画成する。円形の端部キャップ５４は垂下壁５２を押し出して延在し、画室１２を閉込めている。画室１２は、蓋装置１０からの画室１２の取外しを容易にするために、摘み部分を形成する延長壁部５６を含むこともできる。
画室１２は、フランジ部分５０の少なくとも一部分を横切って延在して、蓋装置１０から、また容器Ｃの内容物から画室１２をシールするカバー部材５８を含むのが好ましい。カバー部材５８は無孔材料、例えばアルミニウム、アルミニウム−重合体の積層構造、などで形成することができる。カバー部材は、例えば熱シール、ホットメルト接着、などの方法でフランジ部分５０に対してシールできる。これらの方法は、当業者は認識しているものである。
カバー部材５８およびフランジ部分５０の間のシール面積部分は、フランジ部分５０の幅またはその一部分だけを横切って延在して画室１２を円周方向にシールするとともに、カバー部材５８を摘んで画室１２から取外すために未シール状態の円周方向領域すなわち取外し領域６０を画成する。好ましい実施例において、カバー部材５８はフランジ部分５０よりも小さい直径を直し、これによりカバー部材５８がフランジ部分の端部を超えて突出しないようにして、カバー部材５８と容器内容物との間に接触が生じるのを防止する。したがって、カバー部材５８は食品に使用できる種類のライナー３６および画室１２の材料に閉込められる。
蓋装置１０が容器Ｃに係合されると、フランジ部分５０は完成した容器Ｆの頂面Ｔおよびライナー３６の間に位置される。フランジ部分５０は、容器Ｃの開口を横切って延在して保持部材４４に当接するような十分に大きい直径を有している。蓋装置１０が容器Ｃにぴったり係合すると、保持部材４４は変形してフランジ部分５０に係合され、画室１２を蓋装置１０内の所定位置に位置させる。蓋装置内部の所定位置に画室１２が位置されると、比較的小さい空隙６２がライナー３６とシールされたカバー部材５８との間に形成される。
代替実施例である画室１０２が図２および図３に示されている。この実施例において、ライナー３６の保持部材１０４は、そのライナー３６の第２面４０から突出した変形可能な突起１０６を含んで成る。変形可能なこの突起は、ライナーのビード状部分４６の内側に位置されている。
図１の実施例の画室１２と同様に図２および図３の実施例はフランジ部分１０８と、垂下する円筒壁１１０と、端部キャップ１１２とを含んで成る。フランジ部分は完成した容器の頂面Ｔの一部を横切って延在している。変形可能な突起１０６は、蓋装置１０が容器Ｃに係合されたときに頂面Ｔに接触するように、また内方へ向けて変形されてフランジのエッジすなわち周縁１１４の少なくとも一部分に係合するように、形成されている。したがって、蓋装置１０が容器Ｃにぴったりと螺合されると、この変形可能な突起１０６はフランジ周縁１１４の上に押圧されて画室１０２を蓋装置１０の内部の所定位置に保持する。
突起１０６は円周方向に連続とされることができる。この代りに、突起１０６は個別な円周方向に沿って間隔を隔てられた部材として形成されることができる。
画室１０２は、容器Ｃの内容物から画室１０２の収納物を隔離するために、シールされたカバー部材１１６を含むことができる。画室１０２が蓋装置１０の所定位置にあるとき、小さな空隙１１８がカバー部材１１６とライナー３６との間に形成される。この画室は、摘み部分を形成し、それを摘んで画室１０２を蓋装置１０２から取外すことを容易にするために、延在する壁部１２０を選択的に含んで成る。
図３ａに示された改良された実施例において、符号１０６’で示される変形可能なライナーの突起は、蓋装置のチップすなわちリップ３２にほぼ隣接してその内側に位置される。この位置としたことにより、突起１０６’はビード状部分４６の位置でのいわゆる頂面／側面シールの形成に付随して、組合う容器の全体的に外方へ向う面と係合することができる。
他の実施例である画室２０２が図４、図６および図７に示されている。蓋装置１０の内部の所定位置に画室２０２を保持するために、ライナー３６は保持部材２０４を形成されている。好ましい実施例において、保持部材２０４は端部にフック状部分２０６を含んで成る。画室２０２はフランジ部分２０８を含んで成り、蓋装置１０が組立てられたときにこのフランジ部分２０８はライナー３６の第２面４０に隣接され、接触されて位置される。
垂下円筒壁２１０がフランジ部分２０８から垂下している。端部キャップ２１２は垂下壁２１０の端部を横切って延在し、また画室２０２を閉込めている。フランジ部分２０８は、ライナー３６に接近した位置に、円周方向に延在する分岐領域２１４を含んで成る。分岐領域２１４は、環状の内壁２１６および外壁２１８を形成しており、これらの内壁および外壁は保持部材２０４を内部に受入れるように形成されている。好ましい実施例において外壁２１８は、蓋装置１０が容器Ｃに係合されたときに画室２０２を蓋装置内の所定位置に保持するために、保持部材のフック状部分２０６に接触して係合するようになされたフック状領域２２０を有して形成される。
図４に示されるように、蓋装置１０が容器Ｃに螺合されると、画成した頂面Ｔはフランジ部分２０８の少なくとも一部分に係合して、画室２０２を所定位置に保持する。さらに、完成した容器Ｆの内面Ｉは外壁２１８およびフック受入部分２２０をライナー３６に形成されているフック状部分２０６と係合するように押圧する。
画室２０２は、図示フランジ２２２のような摘み部材を選択的に含んで成り、画室２０２を蓋装置から容易に取り外せるようにしている。これに代えて、図６に示されるように、摘み部材は画室２０２の一部として形成された引張りリング２２６を含むことができる。蓋装置１０から画室２０２を簡単に取外せるようにするために他の形状の摘み部材を使用でき、その部材の他の形状が本発明の範囲内で考えられることが当業者には認識されよう。
画室２０２は、容器Ｃの内容物から画室２０２の収納物を隔離するために、シールされたカバー部材２２８も含むことができる。図４に示された実施例において、カバー部材２２８は上方へ向かって引張られることのできる取外し可能なタブ２３０を含み、蓋装置１０から画室２０２が取外された後にカバー部材２２８を取外せるようにする。取外し可能タブ２３０は本明細書で開示した画室１２、画室１０２、画室２０２のいずれに対しても備えることができることは容易に認識される。画室２０２が蓋装置１０の内部の所定位置にあるとき、小さな空隙２３２がカバー部材２２８とライナー３６との間に形成される。
取外し可能な画室１２、画室１０２、画室２０２を含む販売促進用蓋装置１０は、販売促進のための懸賞システムにおいて使用できると現在考えられている。この懸賞システムは画室１２、画室１０２、画室２０２を複数の蓋装置１０と、一例が図５に示されている複数の疑似的な販売促進品収納蓋装置３０２を含んで成る。
疑似蓋装置３０２はプラスチック製キャップ３０４を含み、キャップ３０４はキャップ１４に似ている。キャップ３０４は円形の頂壁部３０６と、頂壁部１６から垂下した垂下環状スカート部３０８とを含んで成る。
スカート部３０８は内面に内ねじ形成部３１０を有し、その疑似蓋装置３０２が嵌着されることになる協働する容器Ｃに螺合できるようになされている。スカート部３０８の内面に沿って軸線方向に延在している抽気溝３１２は、内ねじ形成部分３１０を横切っている。この抽気溝３１２は、容器が例えば炭酸飲料を収容するのに使用されるときに、容器を加圧するガスを解放し、抽気させるのを容易にする。
蓋装置１０と同様に、疑似蓋装置３０２は盗飲防止バンド３１４を形成され、その蓋装置１０が容器Ｃから部分的または完全に取外されたという証拠を視認して識別できるようにされている。盗飲防止バンドは上述のマックブライド氏に付与された米国特許第４９３８３７０号の教示により形成され、またワイルド氏他に付与された米国特許第４４９７７６５号の教示により形成されることができる。
疑似蓋装置３０２は、頂壁部３０６とスカート部３０８とのほぼ接合部にてその上方且つ内方へ向かって延在するリップ３１６を有する。このリップは、連続部材として、または個別のセグメントとして形成できる。凹部３１８がリップ３１６と頂壁部３０６との間に形成されている。
ライナー３２０は適当な一体モールド成形処理を使用して疑似蓋装置３０２に形成されることができる。ライナー３２０は頂壁部３０６に隣接して形成される第１面３２２と、疑似蓋装置３０２の内部へ突出した第２面３２４とを有している。ライナー３２０は、ライナー３２０のまわりを円周方向に延在し、凹部３１８の中に侵入してリップ３１６と係合する保持ビード３２６によって疑似蓋装置３０２内の所定位置に保持されるか、および（または）蓋装置にライナーを接着することにより所定位置に保持される。保持ビード３２６は一部でシーリングビード部分３２８を形成している。
開放され、シールされていない垂下疑似販売促進用ポケット３３０がライナー３２０の第２面３２４から垂下されている。ポケット３３０はライナー３２０に対して下方へ向かって延在し、容器Ｃの内容物に対して開放されている。ポケット３３０は、その外壁３３２が、完成した容器（図示せず）の内面とシールを形成しないように形成されている。
蓋装置１０および疑似蓋装置３０２がそれぞれ容器Ｃに対して配置されて係合されているときに、疑似蓋装置３０２は蓋装置１０に似ていて、蓋装置１０と区別することができないように形成される。勿論容器およびその内容物は同じであり、したがってこのことはさらに蓋装置１０および疑似蓋装置３０２の区別を不可能にする。
この懸賞システムは、販売促進用賞品Ｐ、例えば１ドル紙幣、を有する複数の蓋装置１０と、複数の疑似蓋装置３０２とを含む。蓋装置１０および疑似蓋装置３０２の全ては、通常知られた方法で容器に係合される。先に説明したように、蓋装置１０および疑似蓋装置３０２はソフトドリンクを充填された容器に対して所定の状態で配置されると、互いに区別することができない。販売促進用蓋装置を備えたソフトドリンクを購入した者は、容器および画室を開封し、「その場」で販売促進賞品を手に入れることで、即座に褒賞を受けることになる。疑似蓋装置３０２を備えたソフトドリンクを購入した者は間違いなくがっかりするが、蓋装置の中の「もう一度お試しください。」のような表示によって慰められることになる。
この点に関して、印刷され、モールド成形され、または他の方法で与えられた表示手段を有する少なくとも１つの疑似蓋装置３０２を備えることは本発明の範囲に含まれる。このような表示手段は本発明の懸賞システムにおいて付加的な賞品と組合わせることができ、したがって「懸賞システムに含まれる懸賞システム」（game-within-a-game）の複数のモードを成し、これによって購入者はこの懸賞システムから販売促進賞品を受取ることができる。したがって、販売促進賞品が画室に収納されていないこのシステムにおけるこれらの蓋装置でさえも、それに係わらずに潜在的な賞品として使用できる。
当業者には、取外し可能な内部画室を有する蓋装置１０の１つの利点は、画室１２、画室１０２、画室２０２が蓋装置１０から取外されても、蓋装置１０は容器Ｃをシールする機能を保持でき、これにより蓋装置による容器Ｃのシール機能に悪影響を与えることなく画室１２、画室１０２、画室２０２を蓋装置１０から直ちに取外すことができるということであることは、認識される。
前述の説明から、本発明の新規な概念の精神および範囲から逸脱せずに、多くの変更例および変形例がなし得ることは、明白となる。図示した特定の実施例に限定することを意図しておらず、推察されるべきであることは理解されねばならない。この開示は、請求の範囲に包含されるそれらの全ての変更を請求の範囲の記載で網羅することを意図している。

Claims (21)

1. 組合わされる容器と共に使用される販売促進用の蓋装置であって、
   円形の頂壁部、およびその頂壁部から垂下した垂下環状スカート部を有するプラスチック製キャップと、
   前記プラスチック製キャップ内に配置され、頂壁部に隣接する第１面および前記ライナーから垂下している少なくとも１つの変形可能な突起を備えた延在する保持部材を有する第２面を有する円形の弾性ライナーと、
   前記キャップ内に配置され、前記ライナーの第２面に隣接して延在する取外し可能な画室部材であって、中に販売促進用表示を収納する内部画室を画成し、前記フランジを重ねるために前記保持部材の前記変形可能な突起の押圧により前記キャップが前記容器に係合されたときに前記画室部材を前記キャップ内の所定位置に保持する保持部材と協働するような形状に形成された延在するフランジを含んで成る取外し可能な画室部材とを有することを特徴とする販売促進用蓋装置。
2. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記画室部材の上を請求して延在するシールされたカバー部材を含んで成る、前記画室部材が前記キャップ内に位置されたとき、前記カバー部材は前記ライナーの第２面に隣接して位置され、前記画室に対してアクセスできるようにするために前記画室部材から取外すことができる販売促進用のライナーおよび蓋装置。
3. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記フランジが環状の内壁および外壁を画成する円周方向に延在する分岐領域を含んで成り、また前記保持部材が前記ライナーの第２面から延在する円周方向に延在している保持ビードを含み、前記環状内壁および外壁は前記保持ビードを受入れるように形成されており、また前記キャップが容器に係合されたとき、前記キャップが容器と係合して前記外壁を内方へ向かって押圧して、前記保持ビードに係合して前記画室部材を前記キャップ内の所定位置に保持する販売促進用のライナーおよび蓋装置。
4. 請求項３に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記内壁および外壁の少なくとも一方に対して係合するようになされた円周方向に延在するフック状部分を有する突起を前記保持ビードが含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
5. 請求項４に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記円周方向のフック状部分が連続して形成されている販売促進用のライナーおよび蓋装置。
6. 請求項４に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記外壁が前記フック状部分に係合するように成されている販売促進用のライナーおよび蓋装置。
7. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記画室部材を摘んで前記キャップから解放するために、前記画室部材が突出した摘み部材を含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
8. 請求項７に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記摘み部材が引張りリングである販売促進用のライナーおよび蓋装置。
9. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記保持部材が前記ライナーから垂下している少なくとも１つの変形可能な突起を含んで成り、また前記キャップが容器に係合されたとき、前記変形可能な突起が前記フランジ上に押圧されて前記画室部材を前記キャップ内の所定位置に保持する販売促進用のライナーおよび蓋装置。
10. 請求項２に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記カバー部材がそれ自体と一体でその少なくとも一部分の上に配置された取外し可能な部材を含んで成り、前記取外し可能な部材は摘んで前記カバー部材を前記画室部材から取外すようになされる販売促進用のライナーおよび蓋装置。
11. 請求項９に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記変形可能な突起が円周方向に連続されている販売促進用のライナーおよび蓋装置。
12. 請求項９に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記保持部材が複数の円周方向に間隔を隔てた前記変形可能な突起を含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
13. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記ライナーが一体モールド成形方式で形成された販売促進用のライナーおよび蓋装置。
14. 請求項１３に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、記ライナーが前記垂下スカート部と前記頂壁部との接合部に位置した環状ビード部分を含み、また前記キャップが容器に係合されたとき、前記フランジの周縁の上に位置される前記環状ビード部分の変形可能部分を前記保持部材が含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
15. 請求項２に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記シールカバー部材が取外し可能な部材を形成するためにシールされていない周縁部分を含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
16. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記画室部材を前記キャップから取外すための摘み領域を形成するために、前記画室部材が壁延長部分を含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
17. 請求項１に記載された販売促進用のライナーおよび蓋装置であって、前記画室部材を前記キャップから取外すための摘み領域を形成するために、前記画室部材が突出した少なくとも１つの突起を含んで成る販売促進用のライナーおよび蓋装置。
18. 組合わされる容器と共に使用される疑似販売促進賞品を収納する蓋装置であって、
    円形の頂壁部、およびその頂壁部から垂下した垂下環状スカート部を有するプラスチック製キャップと、
    前記プラスチック製キャップ内に配置され、頂壁部に隣接した第１面、および第２面を有してなる円形の一体モールド成形される弾性ライナーとを含み、前記ライナーは前記蓋装置が容器に係合されたとき、前記蓋装置と容器との間にシールを形成する環状のシーリングビード部分を含み、前記ライナーはシールしない垂下した疑似販売促進ポケットを含み、このポケットはスリーブ状の形状をしており、前記疑似販売促進ポケットは容器に向かって開放され、販売促進用蓋装置と似た形状をしている疑似販売促進賞品を収納する蓋装置。
19. 組合わされる容器とともに使用する販売促進用の懸賞システムであって、円形の頂壁部、およびこの頂壁部から垂下した垂下環状スカート部を有するプラスチック製キャップを含む複数の販売促進用蓋装置であって、前記キャップはその内部に配置され、キャップ内のライナーから隣接して延在された取外し可能な画室部材を含んで成り、前記画室部材は内部に販売促進用の懸賞品を収納するようになされた内部画室を画成し、前記画室部材は前記キャップが容器から取外された後に前記キャップから解放されるように形成されている複数の販売促進用蓋装置、および
    円形の頂壁部およびその頂部へから垂下した垂下環状スカート部を有するプラスチック製キャップと、前記プラスチック製キャップの中に配置され、頂壁部に隣接した第１面、および第２面を有する円形で弾性的な、一体モールド成形されたライナーとを含んで成る複数の疑似販売促進賞品を収納する蓋装置であって、前記ライナーは前記蓋装置が容器に係合されたときに前記蓋装置および容器の間にシールを形成するための環状シーリングビード部分を含んで成り、前記ライナーはシールしない垂下した疑似販売促進ポケットを含み、このポケットはスリーブ状の形状をしており、前記疑似販売促進ポケットは容器に向かって開放され、販売促進用蓋装置と似た形状をしている複数の疑似販売促進賞品を収納する蓋装置とを含んで構成された販売促進用の懸賞システム。
20. 請求項１９に記載された販売促進用の懸賞システムであって、
    前記販売促進用蓋装置の各々が、前記頂壁部に隣接して前記プラスチック製キャップの中に配置されるとともに突出した保持部材を有する保持ライナーを含み、前記キャップが容器と係合されたとき、前記画室部材を前記キャップ内の所定位置に保持するために前記保持部材と協働するように前記画室部材が形成されている販売促進用の懸賞システム。
21. 請求項１９の販売促進用の懸賞システムであって、
    少なくとも幾つかの前記疑似販売促進賞品を収納する蓋装置が内部に視認できる表示手段を含み、前記表示手段が前記懸賞システムの付加的な賞品と関連されている販売促進用の懸賞システム。

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