JP4001247B2 - 気を散らす装置 - Google Patents

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Description

発明の背景
圧力解放孔を有する鋼ボディに取付けることができる衝撃用装薬を備えた先行技術の装置が提案されている(米国特許第4,932,328号明細書)。圧力解放孔を備えた先行技術のこの装置は、この孔から漏出すガスによって推進される。
発明の概要
本発明は、概略的には、放出物を放出することなく且つ推進されることなく、大きな音と明るい光を発生させる気を散らす装置を含む。この装置は、信管組立体と、円筒形の中央部分及び装置を転がりにくくする2つの多角形の端部分を備えたボディとを有している。エネルギのある火工(花火)材料を収容している周囲の装薬ホルダ(即ち、プラスチック)が装置のボディ内に位置決めされている。
この装薬ホルダは、密閉された火工材料ホルダ部分を提供し、このホルダ部分は、好ましくは円筒形の細長いホルダ壁と、一端側の隔離ディスクと、他端側の密閉された端部品とで形成されている。隔離ディスクは、貯蔵中、信管材料を火工材料から分離している。始動すなわち起爆されると、燃焼する信管材料がディスクを貫通し、隣接する火工材料に点火し、端部品をボディから吹き飛ばし、音と光を発生させ、ガス抜き孔を通してガスを排出させる。ガス抜き孔は、出ていくガスが装置を推進する力を発生させないよう、考慮してボディに配置されている。
【図面の簡単な説明】
図1は、装置の分解斜視図である。
図2は、装置の長手方向断面図である。
図3は、図2の3−3線に沿った断面図である。
好ましい態様の説明
図面において、装置10は、信管組立体ヘッド9と、円筒状ボデイ11とを含み、この円筒状ボディは、多角形(即ち六角形)の端部分12,13と、6つのガス抜き孔16を各位置r1、r2、r3に備えている円筒形中央部分15とを含んでいる。ボディ11は、アルミニウム又は熱を速やかに放散する他の材料で作られている。速やかな熱の放散により、使用後短時間で、後述するように、装置10を再充填することが可能となるように装置は冷却される。また、孔16が、光を透過させるように機能する。好ましい実施態様では、端部分12、13は、各々、6つの平坦面12a−f、13a−fをそれぞれ有して、装置を転がりにくくしている。端部分13は、プラスチック製装薬ホルダユニット20を受け入れることができるネジ山付き開口17を有し(図2)、このユニットは、(a)ネジ山21tを備えたネジ山付きネック部分21と、(b)ホルダ部分22とを備えている。ホルダ部分22は、上端22vから下端22lまで延びる壁22wを有し、この壁22wは信管材料37を花火(火工)材料40から隔離する隔離ディスク23によって分けられている(図2参照)。ネック部分21と、ホルダ部分22と、ディスク23とは、単一部品として成形されているのが好ましい。ホルダ部分22の端には、エンドクロージャすなわち端閉鎖部材27が取付けられている。
ホルダユニット20と端閉鎖部材27とは、自己消火性があり、湿気によって劣化しにくく、菌類、紫外線並びにγ線に耐え、且つ、無害な熱可塑性樹脂材料で成形されている。ホルダ部分の壁22w、ディスク23および端閉鎖部材27は、密閉チャンバを形成し、花火材料40を、このチャンバの中に保持して貯蔵し、装置10の使用前に材料40が湿気および他の汚染にさらされないようにする。
プラスチックのホルダユニット26は、作動中に破裂しないような、直径と、壁22wの十分な厚さと、他の構造的特性を有している。端閉鎖部材27は、接着剤又は他の方法によって、ホルダ部分22に結合されている。端閉鎖部材27は、起爆時には、ホルダ部分22を破裂させることなく、ホルダ部分22から吹き飛ばされる。したがって、近くにいる人にぶつかる可能性のある射出物は生じず、また、装置10から放出されない。装置10からは、ガス生成物のみが放出される。
図2を参照すると、信管アダプタ組立体ヘッド9は、アダプタヘッド24を含み、このアダプタヘッドには、ストライカ(撃鉄)スプリング29によって付勢されたとき、ピボットピン31を中心に反時計回り方向に回転可能なストライカ(撃鉄)28が取付けられている。把持部分32hとスペーサ部分32sとを有する安全レバー32が、軸ピン32pを中心に回転可能である。レバー32は、(図1に示されているように)、レバー32が解放されるまでストライカ28を作動させないように、コッターピンとリング組立体35によって保持されている。ヘッド24は、さらに、通路を含み、この通路内に、ハウジング34aとドーム34bとを有する雷管30と、遅延要素36と、信管材料容器37とが直列に整列させられている。さらに図2を参照すると、端部品43,46(46は図示せず)と中央バネ部分47とを有する貯蔵及び輸送用クリップ42が、時期尚早の始動が生じないようにするための防護機構を構成している。クリップ42は、装置10の使用準備に先立って、取り外される。コッターピン35のリングを引いてコッターピンを取り外すことが、装置10の使用準備の最終段階である。装置10が投げられると、レバー32が突出して点火を開始する。スペーサ部分32sは、ボディの壁15aに向かうそしてこれに当接するレバー32の動きを制限する。
図3を参照すると、中央ボディ部分15と端部分13と、均一に半径方向に間隔をあけられたガス抜き孔16の列とが示されている。
再度、図1を参照すると、ボディ15が、ガス抜き孔16の3本の列r1、r2、r3を備えている。列r1は、均一に60度隔てられた、6つの孔16a−16fを有している。孔16は、火工(花火)反応ガスのガス抜きを全く妨げないように、ボディ端部分12に対して配置されている。例えば、装置10が床(F)の上に置かれると(図3)、ガスは、孔16c、16dのいずれもが床Fに係合していないので、ガスが孔16c、16dを通して出ることができる(図3)。
ガス抜き孔16は、燃焼ガスがガス抜き孔16を出たとき反作用力が互いに打ち消し合い、装置10がジェット作用でかなりの距離をかなりの速度で推進されることがないように、ボディの表面に一定の間隔をおいて位置決めされている。もし、使用中、床または他の面から離れているとき(即ち、投げられた後の弾道飛行の間)に、装置10が作動されると、装置10の動きに作用するであろう漏れ出すガスのために、反作用力が不足する。もし、装置10が、図3に示されているように床(F)のような面の上に位置決めされている間に作動させられると、閉じこめられたガスの漏れ出しは、(床(F)に対するガスを吹き出させることによるガス反作用とは異なり)、圧力を上昇させ、装置10を床(F)から数インチ上方に持ち上げる。低速でのこのような装置10の小さな動きは、近くにいる人を怖がらせない。
好ましい実施態様では、各ガス抜き孔16は同じ直径であり、孔の各列は均一な間隔をおき、更に各列の各ガス抜き孔は推進力を発生させないように半径方向に均等に離されている。変形例として、吹き出すガスによって推進力が生じないように適当に配置されるなら、ガス抜き孔16の直径と変化させ、且つ、不均一に位置決めしてもよい。
多角形(即ち六角形)のボディ端部分12、13によって、装置10は、平らな床の上に投げられ又は展開されたとき、転がりにくくなる。
装置10は、重さが約8オンス(約226グラム)で、端部分12からレバー軸ピン32Pの長さが約5.25インチ(約133ミリメートル)であるのが好ましい。ボディ11の円筒形部分15は、直径が約1.5インチ(約38ミリメートル)である。ホルダ26は、内径が約0.620インチ(約15.7ミリメートル)で、長さが約1.9インチ(48.26ミリメートル)で、且つ、約5グラムの気を散らす材料を装填されているのが好ましい。この装置は、最小2百万カンデラの閃光を伴う、5フィートで最小170−180デシベルの音を生成する。アルミニウム製のボディ11と壁22wを含む装薬ホルダ20は、拳銃弾薬が材料40を起爆させる範囲に浸透することを防ぐのに十分な結合性を有する。
装置10を使用するときには、操作者が安全レバー32を把持し続けながらピン35を取り外すことにより安全レバー32が非ラッチ即ちかんぬきが外れた状態になる。操作者が装置10をある距離、投げる。飛んでいる間に、レバー32が軸ピン32Pを中心に揺動して、撃鉄スプリング29が撃鉄28を回転させ雷管30にぶつける。雷管30がたたかれると、燃焼する雷管材料が遅延要素36に点火し、遅延材料は短時間(約1.5秒)燃焼し、次いで、信管出力装薬37が点火され、隔離ディスク23が破れ、気を散らす装置の火工(花火)装薬40が点火される。気を散らす装薬の反応により、端閉鎖部材27がすぐに装薬ホルダ部分22から分離される。この分離により、音信号および閃光がボディのガス抜き開口を通して出てくる。燃焼によるガス生成物が、孔16を通して排出され、一方、クラウン34aを含む雷管30が、ヘッド24内をガスが通過しないようにする。
装置10が冷えて手で触れるようになると、信管組立体のアダプタヘッド9の残りと共にホルダユニット20を、このユニットとアダプタヘッド9をボディ11からねじって外すことにより交換する。次いで、新しいホルダ20及び/又は新しい信管組立体のアダプタヘッド9をボディにねじ込んで取付ける。工具は必要ない。次いで、装置10を再充填し、再使用の準備ができる。この操作を、10数回あるいはそれ以上、繰り返すことができる。
通常、火工(花火)材料40は、あまり煙を出さないが、煙を出すように、又は、刺激物或いは染料を含むように火工材料を調合してもよい。

Claims (8)

  1. エネルギのある火工材料装薬を有し平坦な面の上に置く気を散らす装置であって、
    a)ボディと、
    b)前記ボディの一部を形成する外部側壁とを備え、前記ボディは前記ボディの側壁一周の長さである第1の寸法を有し、ボディ端部は端の一方の一周の長さである第2の寸法を有し、前記第2の寸法が前記第1の寸法より長く、前記気を散らす装置は更に、
    c)前記装置に設けられ前記エネルギのある火工材料装薬を保持する装薬ホルダとを備え、
    前記装薬ホルダは、
    i)中空のホルダボディと、
    ii)隔離ディスクと、
    iii)端閉鎖部材とを備え、前記中空のホルダボディと隔離ディスクと端閉鎖部材とが前記エネルギのある火工材料用の密閉された貯蔵領域を作り、
    前記気を散らす装置は更に、
    d)前記エネルギのある火工材料装薬に点火し燃焼のガスを発生させる点火手段と、
    e)前記装置の側壁に設けられた前記燃焼のガスを逃がすガス抜き孔とを備え、該ガス抜き孔は、前記装置を大きな距離にわたり推進させる装置推進力が生じないように寸法決めされ且つ配置されており、
    f)前記ボディの端は、多角形であり、且つ、前記側壁に設けられた孔が前記装置が置かれる面から離れるように寸法決めされ且つそのような面を有する、
    ことを特徴とする気を散らす装置。
  2. エネルギのある火工材料装薬を有し平坦な面の上に置く気を散らす装置であって、
    a)中空のボディと、
    b)前記ボディの一部を形成する外部側壁と、
    c)前記装置に設けられ前記エネルギのある前記火工材料装薬を保持する装薬ホルダとを備え、
    前記装薬ホルダは、
    i)中空のホルダボディと、
    ii)隔離ディスクと、
    iii)端閉鎖部材とを備え、前記中空のホルダボディと隔離ディスクと端閉鎖部材とが前記エネルギのある火工材料用の密閉された貯蔵領域を作り、
    前記装置は更に、
    d)前記エネルギのある火工材料装薬に点火し燃焼のガスを発生させる点火手段と、
    e)前記側壁を前記平坦な面から離すための手段と、
    f)前記装置の側壁に設けられた前記燃焼のガスを逃がすガス抜き孔とを備え、該ガス抜き孔は、前記装置を大きな距離にわたり推進させる装置推進力が生じないように寸法決めされ且つ配置されている、
    ことを特徴とする気を散らす装置。
  3. 信管材料を有する前記点火装置を前記装置が含み、前記信管材料は、作動中、前記隔離ディスクを貫通し、前記エネルギのある火工材料に点火し、前記端閉鎖部材を前記ボディ部分から分離させる、
    請求の範囲第項に記載の気を散らす装置。
  4. 前記ガス抜き孔は均一な直径であり、前記孔は前記外部側壁に均一に配置されている、
    請求の範囲第1項または第2項に記載の気を散らす装置。
  5. 前記ボディは、中央円筒部分と多角形端部分を備えている、
    請求の範囲第2項に記載の気を散らす装置。
  6. 前記中央部分に設けられたガス抜き孔が前記装置が当接する全ての面から離れるように前記多角形端部分が寸法決めされ、且つ、そのような表面を有する、
    請求の範囲第項に記載の気を散らす装置。
  7. 前記装置は、操作者によって押し下げられ解放され投げられると射出されるレバー備え、該解放が一連の点火を開始させ、前記レバーは、操作者によって保持されている間、装置に向かうレバーの動きを制限するスペーサ部分を備えている、
    請求の範囲第1項または第2項に記載の気を散らす装置。
  8. 使用後に短時間で再装填できるように十分早く冷える、
    請求の範囲第1項または第2項に記載の気を散らす装置。
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