JP4000792B2 - Fuel injection control device for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、特に、内燃機関の初回始動時に噴射量を増大させる制御が何度も行われないようにし得る内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載される内燃機関には、燃料を噴射する燃料噴射弁を設けているものがある。燃料噴射弁は、燃料配管により燃料タンクに連絡されている。燃料タンクの燃料は、燃料ポンプにより燃料配管を介して燃料噴射弁に供給され、内燃機関に噴射して供給される。燃料噴射弁により噴射される燃料は、燃料噴射制御装置により制御される。燃料噴射制御装置は、内燃機関の運転状態に応じて求められた噴射量の燃料を噴射するよう燃料噴射弁を動作制御する。
【0003】
前記内燃機関を搭載した車両は、工場で組立ラインにおいて組立てられ、組立てが完了すると内燃機関を始動させ、自走してラインオフさせる。内燃機関の組立が完了した直後の燃料タンクから燃料噴射弁に至る燃料配管には、燃料が充填されていず、空気が入っている。したがって、組立後に初めて内燃機関を始動させる際には、燃料配管内の空気がすべて排出されるまで燃料を噴射することができないため、始動開始から完爆までに時間がかかる問題がある。
【0004】
このような内燃機関の初回の始動開始から完爆までの時間を短縮するものとしては、特開平8−100696号公報、特開平9−317527号公報に開示されるものがある。
【0005】
特開平8−100696号公報に開示されるものは、燃料供給装制御置に対する初回電源投入時に、燃料噴射弁の開弁制御を強制的に、所定の空気噴射用開弁時間に基づいて所定期間行わせるものである。
【0006】
特開平9−317527号公報に開示されるものは、内燃機関の始動時であって、且つ、無燃焼状態であるとき、燃料噴射弁の開弁時間を増大補正するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の燃料噴射制御装置は、前記のように、内燃機関の初回の始動開始から完爆までの時間を短縮するために、初回始動条件が成立する場合は開弁時間を増大させるよう制御している。これにより、燃料噴射制御装置は、スタータモータを回転させてクランキングを開始してから一定時間が経過するまでは燃料噴射量を増大させることにより、燃料配管内の空気を掃気して燃料の噴射を行わせ、燃料の燃焼による完爆により内燃機関の始動が完了すると、噴射量の増大を停止して通常の噴射量に戻している。
【0008】
ところが、従来の燃料噴射制御装置は、噴射量の増大を停止して通常の噴射量に戻す条件として、内燃機関が完爆したことを設定しているため、完爆したことを検出する完爆検出手段を必要とする問題がある。
【0009】
また、従来の燃料噴射制御装置は、初回始動の噴射量を増大させる制御が行われた後に初回始動条件が成立する場合や、制御手段内のバックアップデータがクリアされた場合は、再び初回始動の噴射量を増大させる制御が行われてしまうおそれがある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁を設け、前記内燃機関の運転状態に応じて求められた噴射量の燃料を噴射するよう前記燃料噴射弁を動作制御する燃料噴射制御手段を設け、前記内燃機関の始動が初回であるか2回目以降であるかの始動情報を記憶する記憶手段を設け、前記内燃機関の始動時に初回始動条件として少なくとも前記記憶手段に記憶された始動情報が初回の始動である条件が成立する場合は噴射量を増大させるよう制御する初回噴射制御手段を設け、この初回噴射制御手段による増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は前記増大された噴射量を次第に減少させるよう制御する減少噴射制御手段を設け、前記初回噴射制御手段による増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は前記始動情報を2回目以降の始動に書き換える始動情報書き換え手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の始動時に初回始動条件として少なくとも記憶手段に記憶された始動情報が初回の始動である条件が成立する場合は噴射量を増大させるよう制御することにより、内燃機関の初回始動時に燃料配管内の空気を迅速に排出して始動開始から完爆までの時間を短縮することができ、この増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は増大された噴射量を次第に減少させるよう制御することにより、演算によって噴射量の増大を停止して通常の噴射量に戻すことができ、従来のように内燃機関が完爆したことを検出するための完爆検出手段を設ける必要がない。また、この内燃機関の燃料噴射制御装置は、初回噴射制御手段による増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は記憶手段の始動情報を2回目以降の始動に書き換えることにより、再び初回始動の噴射量を増大させる制御が行われることを阻止することができる。
【0012】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。図3において、2は図示しない車両に搭載された内燃機関、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はヘッドカバー、10は燃焼室である。
【0013】
内燃機関2は、吸気系としてエアクリーナ12と吸気管14とスロットルボディ16とサージタンク18と吸気マニホルド20とを順次に接続し、燃焼室10に連通する吸気通路22を設けている。スロットルボディ16の吸気通路22には、スロットルバルブ24を設けている。また、内燃機関2は、排気系として排気マニホルド26と排気管28と触媒コンバータ30とを順次に接続し、燃焼室10に連通する排気通路32を設けている。
【0014】
この内燃機関2には、吸気を過給する過給機34を設けている。過給機34は、吸気管14の途中にコンプレッサ36を設け、排気管28の途中にコンプレッサ36を駆動するタービン38を設けている。また、内燃機関2は、コンプレッサ36よりも下流側の吸気管14にインタクーラ40を設けている。
【0015】
過給機34は、タービン38を迂回して排気通路32を連通するバイパス通路42を設け、このバイパス通路42を開閉するウエイストゲートバルブ44を設け、ウエイストゲートバルブ44を開閉駆動するアクチュエータ46を設けている。アクチュエータ46には、コンプレッサ36下流側の吸気通路22から導入される過給圧によりウエイストゲートバルブ44を開閉動作させ、過給圧を設定過給圧に制御する。
【0016】
内燃機関2は、ヘッドカバー8にイグニションコイル46を取付けて設けている。また、内燃機関2は、PCVバルブ48を介してヘッドカバー8内とサージタンク18の吸気通路22とを連通する第1ブローバイガス通路50を設け、ヘッドカバー8内とエアクリーナ12直下流の吸気通路22とを連通する第2ブローバイガス通路52を設けている。
【0017】
内燃機関2は、各燃焼室10に指向させて燃料を噴射する燃料噴射弁54を吸気マニホルド20に設けている。燃料噴射弁54は、燃料分配管56を介して燃料供給通路58により燃料タンク60に連絡されている。燃料供給通路58には、燃料フィルタ62を設けている。燃料タンク60内には、燃料ポンプ64を設けている。
【0018】
燃料タンク60の燃料は、燃料ポンプ64により燃料供給通路58に圧送され、燃料フィルタ62により塵埃を除去されて燃料圧力調整部66により圧力を調整され、燃料分配管56により各燃焼室10毎の燃料噴射弁54に夫々分配して供給される。燃料圧力調整部66により圧力を調整された余剰の燃料は、燃料戻り通路68により燃料タンク60に戻される。
【0019】
燃料タンク60には、2ウエイチェックバルブ70を介装したエバポ通路72の一端側を連通している。エバポ通路72の他端側は、キャニスタ74に連通している。キャニスタ74には、1ウエイチェックバルブ76を介装したパージ通路78の一端側を連通している。パージ通路78の他端側は、スロットルボディ16の吸気通路22に連通している。
【0020】
内燃機関2は、スロットルバルブ24を迂回してスロットルボディ16の吸気通路22とサージタンク18の吸気通路22とを連通するアイドル空気通路80を設けている。アイドル空気通路80の途中には、アイドル空気量を調整するアイドル空気量制御弁82を設けている。
【0021】
この内燃機関2には、エンジン回転数を検出するためのクランク角を検出するクランク角センサ84を設け、スロットルバルブ24のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ86を設け、ノッキングを検出するノッキングセンサ88を設け、吸気温度を検出する吸気温度センサ90を設け、冷却水温度を検出する冷却水温度センサ92を設け、吸気の圧力を過給圧として検出する圧力センサ94を設け、排気中の酸素濃度を検出するO2センサ96を設けている。
【0022】
前記イグニションコイル46と燃料噴射弁54と燃料ポンプ64とアイドル空気量制御弁82とクランク角センサ84とスロットル開度センサ86とノッキングセンサ88と吸気温度センサ90と冷却水温度センサ92と圧力センサ94とO2センサ96とは、燃料噴射制御装置98を構成する制御部100に接続されている。
【0023】
この制御部100には、内燃機関2のイグニションスイッチ102を接続して設け、また、メインスイッチ104とフューズ106とを介してバッテリ108を接続して設けている。制御部100は、クランクセンサ84〜O2センサ96から入力する信号によりイグニションコイル46、燃料噴射弁54等を動作制御し、点火時期や噴射量を制御する。
【0024】
燃料噴射制御装置98は、制御部100に燃料噴射制御手段110と記憶手段112と初回噴射制御手段114と減少噴射制御手段116と始動情報書き換え手段118とを設けている。
【0025】
前記燃料噴射制御手段110は、内燃機関2の運転状態に応じて求められた噴射量の燃料を噴射するよう燃料噴射弁54を動作制御する。前記記憶手段112は、内燃機関2の始動が初回であるか2回目以降であるかの始動情報を記憶する。この記憶手段112は、フラッシュメモリ(電気的に書き換え可能な不揮発性半導体メモリ)からなる。
【0026】
前記初回噴射制御手段114は、内燃機関2の始動時に初回始動条件として、少なくとも記憶手段112に記憶された始動情報が初回の始動である条件が成立する場合は、噴射量を増大させるよう制御する。この実施例の初回噴射制御手段114は、初回始動条件として、記憶手段112に記憶された始動情報が初回の始動である条件と、冷却水温度が下限温度を越え且つ上限温度の温度域にある条件とが成立する場合は、噴射量を増大させるよう制御する。
【0027】
前記減少噴射制御手段116は、初回噴射制御手段114による増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は、増大された噴射量を次第に減少させるよう制御する。設定値は、燃料タンク60から燃料噴射弁54までに配設された燃料配管を構成する燃料分配管56、燃料供給通路58、燃料フィルタ62、燃料圧力調整部66、燃料戻り通路68等の容積により設定する。
【0028】
前記始動情報書き換え手段118は、初回噴射制御手段114による増大された噴射量の積算値が設定値以上になった場合は、記憶手段112に記憶された始動情報を2回目以降の始動に書き換える。この始動情報書き換え手段118は、内燃機関2のクランキング開始から初回噴射制御手段114による増大された噴射量の積算値が設定値以上になるまでに要した時間より算出される算出時間が設定時間を超えた条件と、内燃機関2の始動完了後にイグニションスイッチ102がOFFされた条件との、いずれか一方が成立する場合は、記憶手段112の始動情報を2回目以降の始動に書き換える。
【0029】
次にこの実施例の作用を図1・図2にしたがって説明する。
【0030】
燃料噴射制御装置98は、制御部100によって、図1に示す如く、イグニションスイッチ102のONされて制御がスタートすると(200)、記憶手段114であるフラッシュメモリがクリア状態:Tf=‘0’であるか否かを判断し(202)、初回始動条件として記憶手段112に記憶された始動情報が初回の始動である条件が成立するか否かを判断する。
【0031】
この判断(202)がNOの場合は、(216)にジャンプして噴射量TPの増大を終了させる。この判断(202)がYESの場合は、冷却水温度TWNが下限温度TWPLを越え且つ上限温度TWPH以下であるか否かを判断し(204)、初回始動条件として冷却水温度が設定温度域にある条件が成立するか否かを判断する。
【0032】
この判断(204)がNOの場合は、(216)にジャンプして噴射量TPの増大を終了させる。この判断(204)がYESの場合は、基本噴射量TPBASEに初回始動増量補正KPURGをかけて(TP=TPBASE*KPURG)得られた噴射量TPに増大させ(206)、図2に示す如く、この増大された噴射量TPを積算{TPs=TPi+(TPi−1)}して積算値TPsを求め(208)、積算値TPsが設定値TPc以上(TPs≧TPc)になったか否かを判断する(210)。
【0033】
この判断(210)がNOの場合は、処理(206)に戻る。この判断(210)がYESの場合は、図2に示す如く、増大された噴射量TPを次第に減少させ(212)、また、記憶手段112であるフラッシュメモリにTf=‘1’のフラグを立て(214)、記憶手段112に記憶された始動情報を2回目以降の始動に書き換えて、噴射量TPの増大を終了させる(216)。
【0034】
なお、記憶手段112に記憶された始動情報を2回目以降の始動への書き換える時期は、内燃機関2のクランキング開始から初回噴射制御手段114による増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になるまでに要した時間TTPcより算出(TTPc*FT)される算出時間TSsが設定時間TScを超えた条件と、内燃機関2の始動完了後にイグニションスイッチ102がOFFされた条件との、いずれか一方が成立する場合とする。
【0035】
前記算出時間TSsが設定時間TScを超えた(TSs>TSc)条件とは、増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になるまでに要した時間TTPcのFT倍の時間が経過して、内燃機関2が安定して運転されている状態を判断するものである。また、前記内燃機関2の始動完了後にイグニションスイッチ102がOFFされた条件とは、内燃機関2が安定して運転されている状態になった後に停止された状態を判断するものである。
【0036】
このように、この内燃機関2の燃料噴射制御装置98は、図2に示す如く、内燃機関2の始動時に初回始動条件として少なくとも記憶手段112に記憶された始動情報が初回の始動である条件が成立する場合は噴射量TPを増大させるよう制御することにより、内燃機関2の初回始動時に燃料供給通路58等の燃料配管内の空気を迅速に排出して始動開始から完爆までの時間を短縮することができ、この増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になった場合は増大された噴射量TPを次第に減少させるよう制御することにより、演算によって噴射量TPの増大を停止して通常の噴射量に戻すことができ、従来のように内燃機関2が完爆したことを検出するための完爆検出手段を設ける必要がないため、低コストに実施することができる。
【0037】
また、この内燃機関2の燃料噴射制御装置98は、初回噴射制御手段114による増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になった場合は記憶手段112の始動情報を2回目以降の始動に書き換えることにより、再び初回始動の噴射量を増大させる制御が行われることを阻止することができる。
【0038】
このため、この内燃機関2の燃料噴射制御装置98は、内燃機関2の初回始動時に噴射量を増大させる制御が何度も行われないようにすることができ、制御の信頼性を向上することができる。
【0039】
さらに、この内燃機関2の燃料噴射制御装置98は、記憶手段112としてフラッシュメモリを設けていることにより、バックアップデータがクリアされた場合にも、再び初回始動の噴射量を増大させる制御が行われてしまうおそれがなく、制御の信頼性を向上することができる。
【0040】
なお、上述実施例においては、初回始動条件が成立した場合にTPBASE*KPURGにより得られた噴射量TPに増大させ、この増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上(TPs≧TPc)になった場合は増大された噴射量TPを次第に減少させたが、この噴射量TPの増大・減少をクランク角により行うこともできる。
【0041】
噴射量TPは、例えば、図2に示す如く、クランキング開始からクランク角判定までは噴射量TPをPRV倍(TP*PRV)し、クランク角判定後はクランク軸のN回転毎に噴射量TPをPRV2倍(TP*PRV2)まで次第に減少させ、以降は噴射量TPをPRV2倍(TP*PRV2)に維持することにより、クランク角に従って増大・減少させることができる。
【0042】
また、上述実施例においては、初回始動条件が成立した場合にある値を掛けることにより増大させた噴射量TPを一定値に設定したが、最初の噴射量TPを最大値とし、その後噴射量TPが2次曲線的に減少するように設定することにより、燃料配管内の空気をさらに迅速に排出し得て始動開始から完爆までの時間を短縮することができる。
【0043】
さらに、上述実施例においては、増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になった場合は記憶手段112の始動情報を2回目以降の始動に書き換えることにより、再び初回始動の噴射量を増大させる制御が行われることを阻止しているが、記憶手段112の始動情報を2回目以降の始動に書き換えた後に、燃料系統の分解・整備により燃料配管内から燃料が抜けた場合や、ガス欠により燃料配管内から燃料が抜けた場合は、記憶手段112の始動情報を2回目以降の始動から初回の始動に書き戻す手段を設けることにより、再び初回始動の噴射量を増大させる制御を行わせて、整備後最初の始動開始から完爆までの時間を短縮することができる。
【0044】
さらにまた、上述実施例においては、燃料供給通路58等の燃料配管の空気を燃料噴射弁54から吸気通路22に噴射させて排出させたが、燃料供給通路58の途中に初回始動時に外部に対して開放動作される排出弁を設けて空気を排出させることもでき、また、内燃機関2の初回始動時に増大された噴射量TPの積算値TPsが設定値TPc以上になった場合は増大された噴射量TPを次第に減少させるよう制御したが、燃料噴射弁54からの空気の噴射が終了して液体である燃料が噴射され場合は、通常の燃料噴射に切換えるよう制御することもできる。
【0045】
【発明の効果】
このように、この発明の内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の初回始動時に燃料配管内の空気を迅速に排出して始動開始から完爆までの時間を短縮することができ、演算によって噴射量の増大を停止して通常の噴射量に戻すことができ、従来のように内燃機関が完爆したことを検出するための完爆検出手段を設ける必要がない。また、この内燃機関の燃料噴射制御装置は、初回始動の噴射量を増大させる制御が行われた後は、再び行われることがない。
【0046】
このため、この内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の初回始動時に噴射量を増大させる制御が何度も行われないようにすることができ、制御の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す燃料噴射制御装置の制御のフローチャートである。
【図2】燃料噴射制御装置の制御のタイミングチャートである。
【図3】燃料噴射制御装置を備えた内燃機関の概略構成図である。
【符号の説明】
2 内燃機関
10 燃焼室
22 吸気通路
32 排気通路
34 過給機
54 燃料噴射弁
84 クランク角センサ
86 スロットル開度センサ
88 ノッキングセンサ
90 吸気温度センサ
92 冷却水温度センサ
94 車速センサ
94 圧力センサ
96 O2センサ
98 燃料噴射制御装置
100 制御部
102 イグニションスイッチ
110 燃料噴射制御手段
112 記憶手段
114 初回噴射制御手段
116 減少噴射制御手段
118 始動情報書き換え手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel injection control device for an internal combustion engine, and more particularly to a fuel injection control device for an internal combustion engine that can prevent a control for increasing an injection amount from being repeated many times when the internal combustion engine is started for the first time.
[0002]
[Prior art]
Some internal combustion engines mounted on vehicles and the like are provided with a fuel injection valve for injecting fuel. The fuel injection valve is connected to the fuel tank by a fuel pipe. The fuel in the fuel tank is supplied to the fuel injection valve via the fuel pipe by the fuel pump, and is supplied by being injected into the internal combustion engine. The fuel injected by the fuel injection valve is controlled by the fuel injection control device. The fuel injection control device controls the operation of the fuel injection valve so as to inject an injection amount of fuel determined according to the operating state of the internal combustion engine.
[0003]
A vehicle equipped with the internal combustion engine is assembled in an assembly line at a factory, and when the assembly is completed, the internal combustion engine is started and self-runs to make the line off. The fuel piping from the fuel tank immediately after the assembly of the internal combustion engine to the fuel injection valve is not filled with fuel but contains air. Therefore, when the internal combustion engine is started for the first time after assembly, fuel cannot be injected until all the air in the fuel pipe is exhausted, so there is a problem that it takes time from the start to the complete explosion.
[0004]
Examples of shortening the time from the start of the initial start of the internal combustion engine to the complete explosion include those disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 8-1000069 and 9-317527.
[0005]
Japanese Patent Laid-Open No. 8-100696 discloses that a fuel injection valve is forcibly controlled to open for a predetermined period of time based on a predetermined valve opening time for air injection when power is first applied to a fuel supply control device. It is what you want to do.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-317527 discloses an increase correction of the valve opening time of the fuel injection valve when the internal combustion engine is started and in a non-combustion state.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as described above, the fuel injection control device of the internal combustion engine increases the valve opening time when the initial start condition is satisfied in order to shorten the time from the start of the initial start of the internal combustion engine to the complete explosion. I have control. Thereby, the fuel injection control device scavenges the air in the fuel pipe and increases the fuel injection amount by increasing the fuel injection amount until a predetermined time elapses after the starter motor is rotated and cranking is started. When the start of the internal combustion engine is completed due to the complete explosion due to the combustion of fuel, the increase in the injection amount is stopped and returned to the normal injection amount.
[0008]
However, since the conventional fuel injection control device sets that the internal combustion engine has completed a complete explosion as a condition for stopping the increase in the injection amount and returning it to the normal injection amount, a complete explosion is detected. There is a problem that requires detection means.
[0009]
In addition, the conventional fuel injection control device again performs the initial start when the initial start condition is satisfied after the control for increasing the injection amount at the initial start is performed, or when the backup data in the control means is cleared. There is a possibility that control for increasing the injection amount is performed.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Accordingly, in order to eliminate the above-described disadvantages, the present invention is provided with a fuel injection valve that injects fuel into the internal combustion engine, and the fuel injection is performed so as to inject an amount of fuel determined according to the operating state of the internal combustion engine. Fuel injection control means for controlling the operation of the valve is provided, storage means for storing start information on whether the internal combustion engine is started for the first time or after the second time is provided, and at least as an initial start condition when starting the internal combustion engine When the condition that the starting information stored in the storage means is the first start is satisfied, there is provided an initial injection control means for controlling to increase the injection amount, and an integrated value of the increased injection amount by the initial injection control means When the fuel injection pressure exceeds a set value, a decrease injection control means is provided for controlling to gradually decrease the increased injection amount, and an integration of the increased injection amount by the initial injection control means is provided. If a is greater than or equal to the specified value is characterized in that a start information rewriting means for rewriting the startup information in the second and subsequent start-up.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The fuel injection control device for an internal combustion engine according to the present invention controls to increase the injection amount when at least the start information stored in the storage means as the initial start condition at the start of the internal combustion engine satisfies the initial start condition. Thus, when the internal combustion engine is started for the first time, the air in the fuel pipe can be quickly discharged to shorten the time from the start to the complete explosion, and the integrated value of the increased injection amount becomes equal to or greater than the set value. In such a case, by controlling so that the increased injection amount is gradually decreased, the increase in the injection amount can be stopped by calculation and returned to the normal injection amount. There is no need to provide a complete explosion detection means for detection. Further, the internal combustion engine fuel injection control device rewrites the start information of the storage means to the second and subsequent starts when the integrated value of the increased injection amount by the initial injection control means is equal to or greater than the set value, It is possible to prevent the control for increasing the injection amount at the initial start again.
[0012]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. 1 to 3 show an embodiment of the present invention. In FIG. 3, 2 is an internal combustion engine mounted on a vehicle (not shown), 4 is a cylinder block, 6 is a cylinder head, 8 is a head cover, and 10 is a combustion chamber.
[0013]
The internal combustion engine 2 has an
[0014]
The internal combustion engine 2 is provided with a
[0015]
The
[0016]
The internal combustion engine 2 is provided with an
[0017]
In the internal combustion engine 2, the
[0018]
The fuel in the fuel tank 60 is pumped to the
[0019]
The fuel tank 60 communicates with one end side of an
[0020]
The internal combustion engine 2 is provided with an
[0021]
The internal combustion engine 2 is provided with a
[0022]
The
[0023]
An
[0024]
The fuel
[0025]
The fuel injection control means 110 controls the operation of the
[0026]
The initial injection control means 114 controls to increase the injection amount when at least the start information stored in the storage means 112 is satisfied as the initial start condition when the internal combustion engine 2 is started. . In this embodiment, the initial injection control means 114 is in the temperature range where the start information stored in the storage means 112 is the initial start and the coolant temperature exceeds the lower limit temperature and the upper limit temperature as the initial start conditions. If the condition is satisfied, control is performed to increase the injection amount.
[0027]
When the integrated value of the increased injection amount by the initial injection control unit 114 becomes equal to or greater than a set value, the decreased
[0028]
The start information rewriting means 118 rewrites the start information stored in the storage means 112 to the second and subsequent start when the integrated value of the increased injection amount by the initial injection control means 114 becomes equal to or greater than the set value. The start information rewriting means 118 calculates a set time calculated from the time required from the start of cranking of the internal combustion engine 2 until the integrated value of the increased injection amount by the initial injection control means 114 becomes equal to or greater than the set value. When either one of the condition exceeding the above condition and the condition where the
[0029]
Next, the operation of this embodiment will be described with reference to FIGS.
[0030]
As shown in FIG. 1, when the
[0031]
If this determination (202) is NO, the routine jumps to (216) to end the increase in the injection amount TP. If this determination (202) is YES, it is determined whether or not the cooling water temperature TWN exceeds the lower limit temperature TWPL and is lower than or equal to the upper limit temperature TWPH (204), and the cooling water temperature falls within the set temperature range as the initial start condition. It is determined whether or not a certain condition is satisfied.
[0032]
If this determination (204) is NO, the process jumps to (216) to end the increase in the injection amount TP. When this determination (204) is YES, the basic injection amount TPBASE is multiplied by the initial start increase correction KPURG (TP = TPBASE * KPURG) to increase the obtained injection amount TP (206), as shown in FIG. The increased injection amount TP is integrated {TPs = TPi + (TPi−1)} to obtain an integrated value TPs (208), and it is determined whether or not the integrated value TPs is equal to or greater than the set value TPc (TPs ≧ TPc). (210).
[0033]
If this determination (210) is NO, the processing returns to the processing (206). If this determination (210) is YES, as shown in FIG. 2, the increased injection amount TP is gradually decreased (212), and a flag of Tf = '1' is set in the flash memory as the storage means 112. (214) The starting information stored in the storage means 112 is rewritten to the second and subsequent startings, and the increase in the injection amount TP is terminated (216).
[0034]
It should be noted that the integrated value TPs of the injection quantity TP increased by the initial injection control means 114 from the start of cranking of the internal combustion engine 2 is set at a timing when the start information stored in the storage means 112 is rewritten to the second or subsequent start. A condition in which a calculation time TSs calculated from a time TTPc required to reach TPc or more (TTPc * FT) exceeds a set time TSc, and a condition in which the
[0035]
The condition that the calculated time TSs exceeds the set time TSc (TSs> TSc) is that the time FT times the time TTPc required until the integrated value TPs of the increased injection amount TP becomes equal to or greater than the set value TPc has elapsed. Thus, the state in which the internal combustion engine 2 is stably operated is determined. The condition that the
[0036]
Thus, as shown in FIG. 2, the fuel
[0037]
Further, the fuel
[0038]
Therefore, the fuel
[0039]
Further, the fuel
[0040]
In the above-described embodiment, when the initial start condition is satisfied, the injection amount TP obtained by TPBASE * KPURG is increased, and the integrated value TPs of the increased injection amount TP is equal to or greater than the set value TPc (TPs ≧ TPc). ), The increased injection amount TP is gradually decreased. However, the injection amount TP can be increased or decreased by the crank angle.
[0041]
For example, as shown in FIG. 2, the injection amount TP is multiplied by PRV (TP * PRV) from the cranking start to the crank angle determination, and after the crank angle determination, the injection amount TP every N rotations of the crankshaft. Is gradually decreased to PRV2 times (TP * PRV2), and thereafter, the injection amount TP is maintained at PRV2 times (TP * PRV2), thereby increasing / decreasing according to the crank angle.
[0042]
In the above-described embodiment, the injection amount TP increased by multiplying a certain value when the initial start condition is satisfied is set to a constant value. However, the initial injection amount TP is set to the maximum value, and then the injection amount TP. Is set so as to decrease in a quadratic curve, the air in the fuel pipe can be discharged more quickly, and the time from the start to the complete explosion can be shortened.
[0043]
Further, in the above-described embodiment, when the integrated value TPs of the increased injection amount TP becomes equal to or greater than the set value TPc, the first start injection is again performed by rewriting the start information in the storage means 112 to the second and subsequent start. Although the control to increase the amount is prevented, when the starting information in the storage means 112 is rewritten to the second and subsequent startings, the fuel is removed from the fuel pipe due to the disassembly / maintenance of the fuel system. When the fuel has run out from the fuel pipe due to lack of gas, a control is provided to increase the injection amount of the initial start again by providing means for rewriting the start information of the storage means 112 from the second start to the initial start. It is possible to reduce the time from the start of the first start to the complete explosion after maintenance.
[0044]
Furthermore, in the above-described embodiment, the air in the fuel pipe such as the
[0045]
【The invention's effect】
Thus, the fuel injection control device for an internal combustion engine according to the present invention can quickly discharge the air in the fuel pipe when the internal combustion engine is started for the first time, thereby reducing the time from the start to the complete explosion. The increase in the injection amount can be stopped and returned to the normal injection amount, and there is no need to provide a complete explosion detection means for detecting that the internal combustion engine has completed a complete explosion as in the prior art. Further, the fuel injection control device for the internal combustion engine is not performed again after the control for increasing the injection amount at the initial start is performed.
[0046]
For this reason, the fuel injection control device for the internal combustion engine can prevent the control for increasing the injection amount from being repeated many times when the internal combustion engine is first started, and can improve the reliability of the control.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart of control of a fuel injection control device showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a control timing chart of the fuel injection control device.
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of an internal combustion engine provided with a fuel injection control device.
[Explanation of symbols]
2
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