JP4000384B2 - 撹拌装置の軸封構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、容器に対して撹拌翼を持った回転軸を回転自在に軸封する撹拌装置の軸封構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の撹拌装置としては、例えば図4に示すようにものがある。これは撹拌用の容器としての横型容器1内に撹拌翼2を持った回転軸3を、その横型容器1の側端部で回転自在に軸封したものからなる。
【0003】
そして、その回転軸3には、外部から供給される熱媒を、上記撹拌翼2を先端に有する撹拌管軸4内へ供給するための熱媒供給通路5が設けられている。
【0004】
また、6は横型容器1の投入口(図示しない)から投入され、かつ熱媒により加熱された上記撹拌翼2により撹拌乾燥した被撹拌物を搬出する排出口、7は横型容器1の一側端を貫通する撹拌管軸4の軸封部である。
【0005】
かかる構成になる撹拌装置では、上記投入口から横型容器1内に投入された被撹拌物を、回転軸3とともに回転する撹拌翼2によって撹拌する。
【0006】
このとき、上記熱媒供給通路5を通じて撹拌管軸4内に熱媒が供給されているため、撹拌翼2が加熱され、従って、上記撹拌されている被撹拌物はその熱を受けて効率的に撹拌乾燥されることとなる。
【0007】
図5は上記軸封部7の詳細を示す拡大断面図であり、同図において、3は横型容器1の外部に設けた軸受(図示しない)に支承された上記の回転軸、8は上記軸封部7における回転軸3の外周に設けられたスリーブである。
【0008】
また、9はリング状のシールプレート、10は上記スリーブ8上において、シールプレート9およびガスケット12を介して横型容器1側端の固定リング11に、ボルトなどにより取り付けられるスタフィングボックス、13aはシールプレート9の内周部側の側面に当接され、かつスタフィングボックス10およびスリーブ8間に介装されたテフロンリングである。
【0009】
また、13,14はスタフィングボックス10およびスリーブ8間に介装された材質の異なるそれぞれ2個および3個のグランドパッキン、15はスタフィングボックス10にボルトなどの締結具により連続されたもう1つのスタフィングボックスで、これらの各スタフィングボックス10,15の接続部位とスリーブ8との間にはランタンリング16が介装されている。
【0010】
17はスタフィングボックス15およびスリーブ8間に介装されたここでは4個のグランドパッキンで、これらのグランドパッキン17は、スタフィングボックス15およびスリーブ8間に先端部が挿入されたグランド押え18によって軸方向に押し付けられている。
【0011】
なお、この押し付けはグランド押え18のフランジ部とスタフィングボックス15とにねじ込まれたボルト19のねじ込みによって行われ、その押し付け量はそのねじ込み量により設定され、また、ボルト19へのナット20のねじ込みによって保持される。
【0012】
かかる構成になる軸封部7では、上記回転軸3の回転中に横型容器1内の被撹拌物がグランド押え18を介して外部に漏れ出したり、内部発生ガスがリークしたりするのを防止する。そして、その軸封作用を十分とするために、上記被撹拌物や内部発生ガスなどの種類や性質に応じて、グランドパッキン13,14,17の種類や数が決定される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の軸封構造にあっては、上記のようなグランドパッキン13,14,17を中心とする軸封のみでは、これらをグランド押え18によって締め付ける一方で、これらの摩擦,へたりなどの撹拌装置の運転中での増し締めが必要になり、これを怠ると上記のような被撹拌物や内部発生ガスが外へ出すという課題があった。
【0014】
特に、これらのグランドパッキン13,14,17に高真空圧または一定レベル以上の正圧が作用する場合には、これらの使用数が多くなり、軸封部のコンパクト設計が不可能になり、パッキン材,編み方、スペーサの使用などの処理を施しても、十分な軸封機能が得られないという課題があった。
【0015】
この発明は上記のような従来の課題を解決するためになされたものであり、軸封部の構成をコンパクトにでき、かつメンテナンスが簡単で軸封寿命が長い撹拌装置の軸封構造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる撹拌装置の軸封構造は、容器内で回転する撹拌翼を持った回転軸と、上記容器側に設けられて、グランドパッキンを介して上記回転軸との間をシールするスタフィングボックスと、上記スタフィンボックスにボルト締めされ、ボルトを締めることにより上記グランドパッキンを押圧するように上記スタフィングボックスと上記回転軸との間に先端部が圧入されるグランド押えとを設けて、上記回転軸と上記グランド押えとの間に専用成形パッキンを介装し、上記グランド押えと上記スタフィングボックスとの間にOリングを介装し、
上記専用成形パッキンはリング状でかつその断面形状が略コの字形であり、上記グランド押えの上記先端部の内側に形成された切欠内にバックアップリングを介して収められて、上記グランド押えの上記先端部にねじ等の固定具にて固定されたリング状の固定部材により保持されて使用され、
上記専用成形パッキンは互いに向きを反対にしてダブルで使用されるかシングルで使用され、
上記専用成形パッキンが消耗した時の交換は、上記ボルトを緩めて上記グランド押えを上記スタフィングボックスから分離することにより、上記ねじ等の固定具を緩め、上記固定部材を上記グランド押えから分離することにより上記専用成形パッキンの交換が容易にでき、
上記Oリングは上記グランド押えの上記先端部の外側に形成された凹部に収められ、上記Oリングが消耗した時の交換は、上記ボルトを緩めて上記グランド押えを上記スタフィングボックスから分離することにより、上記グランド押えの上記先端部にある上記Oリングの交換が容易にできることを特徴としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を図について説明する。なお、図5に示したものと同一の構成部分には同一符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0018】
図1において、17はスタフィングボックス15およびスリーブ8間に介装された2個のグランドパッキンであり、これが図5に示したものと比べて、数において2個少なくなっている。
【0019】
18Aはグランド押えであり、スタフィングボックス15およびスリーブ8間に挿入される先端部には、回転軸3側のスリーブ8とグランド押え18Aとをシールする専用成形パッキン21が介装されている。
【0020】
なお、この専用成形パッキン21は図2及び図3に示すように独自形状をなし、グランド押え18Aに形成された切欠26内にバックアップリング25を介して収められて、そのグランド押え18Aの先端に皿ねじ22にて固定された固定部材23により保持されている。
この専用成形パッキン21は、図2に示すように互に向きを反対にしてダブルで使用してもよいし、図3に示すように1個でもよい。図2のようにダブルで使用すると、耐内圧が向上するし真空にも使用可能となる。
【0021】
また、24はグランド押え18Aとスタフィングボックス15との接合部に介装されたOリングである。
【0022】
従って、かかる構成になる軸封装置では、専用成形パッキン21がグランド押え18Aとスリーブ8との間に介装されて主にこれらのラジアル方向のシール機能を発揮する。
【0023】
一方、上記Oリング24はグランド押え18Aとスタフィングボックス15との間に介装されて、主にこれらのラジアル方向のシール機能を発揮する。
【0024】
このように専用成形パッキン21およびOリング24によってグランド押え18Aとスリーブ8およびスタフィングボックス15との間をシールすることにより、グランド押え18Aを介してガスや被撹拌物が外部へ漏れるのを完全に阻止することができる。
【0025】
そして、このようなグランド押え18Aの設定長内における専用成形パッキン21およびOリング24の設置によって、従来のグランドパッキン17の使用個数を低減でき、これによって軸封部の軸方向長さを短縮でき、コンパクト設計が可能になるほか、材料費および製作費の低減を図ることができる。
【0026】
また、上記Oリング24はボルト19を緩めてグランド押え18Aをスタフィングボックス15から分離することにより、その交換を容易に行えるほか、専用成形パッキン21は、グランド押え18Aの上記分離状態において皿ねじ22を緩め、固定部材23をグランド押え18Aから分離することで、容易に交換することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば回転軸とグランド押えとの間に専用成形パッキンを介装し、グランド押えとスタフィングボックスとの間にOリングを介装するように構成したので、容器から軸封部外部への被撹拌物や発生ガスの漏れをより確実に防止でき、かかる効果をコンパクトでメンテナンスが容易な軸封構造にてローコストに実現でき、かつ軸封作用の長寿命化を図れるという利点が得られる。
特に、耐内圧の向上が顕著であり、真空でも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態による撹拌装置の軸封構造を示す要部の断面図である。
【図2】図1における要部の拡大断面図である。
【図3】図1における要部の拡大断面図で、他の実施の形態を示す。
【図4】従来の撹拌装置を一部破断して示す正面図である。
【図5】従来の撹拌装置の軸封構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 横型容器(容器)
2 撹拌翼
3 回転軸
13,14,17 グランドパッキン
15 スタフィングボックス
18A グランド押え
21 専用成形パッキン
24 Oリング
Claims (1)
- 容器内で回転する撹拌翼を持った回転軸と、上記容器側に設けられて、グランドパッキンを介して上記回転軸との間をシールするスタフィングボックスと、上記スタフィンボックスにボルト締めされ、ボルトを締めることにより上記グランドパッキンを押圧するように上記スタフィングボックスと上記回転軸との間に先端部が圧入されるグランド押えとを有する撹拌装置の軸封構造において、上記回転軸と上記グランド押えとの間に介装された専用成形パッキンと、上記グランド押えと上記スタフィングボックスとの間に介装されたOリングとを備え、
上記専用成形パッキンはリング状でかつその断面形状が略コの字形であり、上記グランド押えの上記先端部の内側に形成された切欠内にバックアップリングを介して収められて、上記グランド押えの上記先端部にねじ等の固定具にて固定されたリング状の固定部材により保持されて使用され、
上記専用成形パッキンは互いに向きを反対にしてダブルで使用されるかシングルで使用され、
上記専用成形パッキンが消耗した時の交換は、上記ボルトを緩めて上記グランド押えを上記スタフィングボックスから分離することにより、上記ねじ等の固定具を緩め、上記固定部材を上記グランド押えから分離することにより上記専用成形パッキンの交換が容易にでき、
上記Oリングは上記グランド押えの上記先端部の外側に形成された凹部に収められ、上記Oリングが消耗した時の交換は、上記ボルトを緩めて上記グランド押えを上記スタフィングボックスから分離することにより、上記グランド押えの上記先端部にある上記Oリングの交換が容易にできることを特徴とする撹拌装置の軸封構造。
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JP34878895A JP4000384B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 撹拌装置の軸封構造 |
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JP34878895A JP4000384B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 撹拌装置の軸封構造 |
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Family
ID=18399371
Family Applications (1)
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JP34878895A Expired - Lifetime JP4000384B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 撹拌装置の軸封構造 |
Country Status (1)
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