JP3999901B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子鉄心を円周方向に構成する水車発電機、発電電動機、可変速発電電動機、同期調相機及びフライホイール発電機等の縦軸回転電機の磁気振動防止方法及び主機運転中の磁気振動調査を容易にする回転電機の固定子鉄心に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水力プラントの回転電機の固定子鉄心は、水力発電所建設に伴う輸送制限の関係で固定子枠と共に分割して輸送され、現地で一体化組立されるものが多い。この場合、固定子鉄心分割面に絶禄ライナ等を挿入して隙間無く組立てられるよう配慮されている。しかし、運転時の励磁による鉄損で固定子枠より固定子鉄心の方が温度が高くなり、熱膨張のために固定子鉄心には、円周方向に内部応力が発生する。運転停止によるこのヒートサイクルの影響を受けて、固定子鉄心合せ目に挿入された絶縁ライナが損傷しその結果、固定子鉄心分割面に隙間が生じるようになる。固定子分割面に隙間を生じた固定子鉄心は、円環としての剛性を失い電源系統周波数の2倍の磁気振動が発生するようになる。そして長年月運転を継続するとこの磁気振動により、固定子鉄心分割面の隙間が増大するとともに、固定子内周側に取付けられている固定子鉄心抜板キーと固定子鉄心の結合部も磁気振動で摩耗が発生し隙間が生じるようになる。このような隙間により、主機が起動し励磁すると同時に磁気振動が発生するが、これが繰り返されると振動値の増大と共に振動による固定子鉄心内の固定子コイルを押さえているスロット楔の飛び出しや固定子コイルの絶縁層の摩耗が生じ、ついには固定子コイル絶縁損傷地絡に発展する可能性がある。そこでこの有害な磁気振動を防止するためこれまで種々の対策が行われている。
【0003】
また、回転子から種々の理由で発生する振動・騒音を抑制するための構成・方法が開示されている。例えば、固定子鉄心から固定子枠に伝わる振動・騒音を抑制するための構成は、実開昭61−195738号公報に開示されており、防振材料からなる締結用楔が、振動・騒音を防止するために用いられている。この構成によれば、固定子枠に伝わる振動騒音が、防振材料製の楔を鉄心と固定子枠間に嵌合させることで抑制されている。特開平4−364339号公報には、ステータコアの外周面に溝を敷設し、この溝に熱膨張係数がステータコアよりも大きな振動減衰部材を充填した構成が開示されている。このような構成によってエアーギャップのアンバランスによる磁気吸引力の差により発生する振動の伝達が抑制されている。実開昭63−182647号公報では、鉄心の切り欠き部をフレームに螺合させた螺子の先端で押圧して磁気振動を防止する構成が開示されている。このような構成により、強制的に固定子鉄心の円環部及びフレームを変形させて、振動モードを変化させ固有振動数を変更することで共振により発生する振動が防止されている。さらに、特開平5−304742号公報では、鉄心外周方向に設けられたキー溝に嵌合するリブと、リブに固着される複数個の鉄心支持板と、鉄心支持板を隔板に弾性支持する中央部が鉄心支持板に固着され両端部が隔板に固着されたスプリング棒とを備えた固定子が開示されている。この構成により、鉄心磁気振動の固定子枠への伝達が防止されている。
【0004】
また、特に固定子として周方向に分割構成された固定子を用いる場合の従来の磁気振動対策としては、一般には、2つの対策が採られている。すなわち、第1の対策では、図15に示すように固定子鉄心1を円周方向に分割構成する回転電機における固定子鉄心の外周側と固定子枠棚板33の内周側に楔44を打込み、鉄心に外圧を加えて鉄心合せ目の隙間を縮小化する構成を用いる。また、従来の第2の対策は、オーバーホール等の長期停止期間あるいは固定子コイルの取替え工事等を利用して既設固定子鉄心を分解し、新固定子鉄心をエンドレスの鉄心に積み替えることにより固定子鉄心の分割面を無くし、磁気振動を防止する方法である。
【0005】
固定子鉄心が装着される固定子枠の内径は、固定子鉄心積層作業のために固定子鉄心外径より大きく製作されるので、固定子枠と固定子鉄心外周の間及び固定子分割面間には、わずかな隙間が生じる。この隙間を埋めるために現地で固定子一体組立時に固定子鉄心分割面に絶縁ライナを介挿して固定子枠接合板を強固にボルト締めするが、この絶縁ライナ厚さが不十分な場合には、固定子枠と固定子鉄心外周向に隙間が残ることになる。この隙間は固定子鉄心温度が上昇して固定子枠との温度差で固定子鉄心が外圧を受け、固定子鉄心分割面に圧縮力が働いてある程度は縮小するものの完全にゼロには至らない。また、絶縁ライナ厚さが十分であつても運転時の固定子鉄心及び固定子枠の温度差(熱膨張の差)により生じる鉄心円周方向の内部応力のヒートサイクルの影響による固定子鉄心分割面の動きが原因で、図16(a)に示す正常な鉄心合わせ目面が、図16(b)に示すように絶縁ライナが“E”部に示すように、損傷して固定子鉄心分割面に隙間が生じるようになる。この絶縁ライナ45が損傷して固定子鉄心分割面に隙間が生じた状態部分“E”を拡大して示したのが図16(c)である。
【0006】
固定子鉄心分割面に隙間が生じると運転時の交番磁束により固定子鉄心分割面がたたかれて磁気振動を発生させる。この磁気振動は、図15に示すように、組立状態で固定子鉄心1の外周面と固定子枠棚板33の間に楔44を打込み、固定子鉄心1に外圧を加えて固定子鉄心分割面の隙間を無くすることにより一時的に小さくすることはできる。しかしながら、固定子鉄心1と固定子枠のヒートサイクル、継続的な残存磁気振動の影響で打込んだ楔44がなじむので停止状態の点検のたびに増打ちが必要になり、恒久的に十分な効果は得られない。
【0007】
また、運転中の磁気振動調査は、回転体に接近したり、充電中等といった電気的な危険要素のために場所・方法が限られている。特に磁気振動が固定子鉄心スロット内に組込まれた固定子コイルにどのような影響を及ぼしているかを定量的に把握するためには、固定子コイルエンドの固定子鉄心両端近傍のエアーダクト高さが不足しているので振動センサーの取付けができないという問題がある。したがって、磁気振動を発生する機構における固定子コイルの健全性を調査したり判定することが困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、回転電機の固定子の磁気振動を防止する構成を備えた固定子を提供することを目的とする。さらに、磁気振動が発生する可能性のある回転電機の固定子コイルの点検・調査を可能にする構成を備えた信頼性の高い回転電機の固定子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、本発明の第1の構成により達成される。すなわち、本発明の第1の構成では、円周方向に分割構成された固定子鉄心と、該固定子鉄心外周面から径方向外側に離間した固定子枠と、前記固定子枠の熱伸び力の方向を変えるための変換装置とを備える回転電機の固定子であって、前記変換装置が、円弧状の回動面を有する変換部材と、前記回動面と嵌合する凹曲面を有し、前記変換部材を回動自在に支持する支持部材と、前記固定子枠の開口に挿通させて前記変換部材と前記固定子鉄心との間に配設され、一端が前記変換部材に当接し、他端が前記固定子鉄心にブロックを介して当接するジャッキと、前記固定子枠に形成され、一端が前記変換部材に当接するステーとを具備することを特徴とする回転電機の固定子が提供される。また、本発明の第1の構成では、上記変換装置は、反力受け台を備えていてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、第1の参考例の断面側面図である。図1に示すように、第1の参考例の回転電機の固定子は、固定子鉄心1と、固定子枠接合板2と、防振ステー3と、バネ板4と、固定子枠5と、防振ステー3を保持するための第1の支持体6と第2の支持体7とを備えている。この固定子接合板2は、基礎上の段差構造上に部材を介して設置されている。この固定子鉄心1には、両端に螺子を備えたリブ8が設けられている。固定子鉄心1は、このリブ8にクランプ部材9が回転子軸方向外側からナット等の締結手段によって締結されて挟持されている。
【0014】
図2は、図1のA−A線に沿った断面図である。複数の固定子枠接合板2は、少なくとも固定子鉄心1の合わせ目に対応するように周方向に離間して配設されている。固定子接合板2には、防振ステー3を支持するための第1の支持体6が取付られており、この第1の支持体6は、部材10を介して固定子接合板2へとボルト止めされている。この第1の支持体6とこの第1の支持体6から径方向外側に離間した第2の支持体の間に防振ステー3が保持されている。さらに第2の支持体7は、ボルト等の取り付け部材によってバネ板4へと連結され、磁気振動を防止する構成とされている。このバネ板4は、温度に応じて適切なバネ板たわみが生じるようにして、基礎に保持された保持部材11に取付けられている。
【0015】
この温度に応じて適切なバネ板たわみが生じるバネ板4に連結させた防振ステー3は、強固な基礎と固定子枠接合板2の間に配設されることで固定子枠接合板2へと外力を加えており、固定子接合板2を介して固定子鉄心1を押圧し、運転時には、継続して固定子接合板2に内向きの力を与え、分割された固定子鉄心1の合せ目に発生する磁気振動を防止又は低減するように構成されている。
【0016】
さらに、本参考例においては、バネ板4は、温度に応じて適切なバネ板たわみが生じるように構成されている。このバネ板4に取り付けた防振ステー3を強固な基礎と固定子接合板2の間に配設することによって、主機運転時における温度変化に対応した外力を固定子接合板2に対して与え、広範な運転条件下で磁気振動を防止又は低減することができるように構成されている。
【0017】
図3は、第2の参考例の断面側面図である。図3に示すように、第2の参考例では、固定子鉄心1の合わせ目の磁気振動を防止するために、固定子鉄心1の外周側に圧縮リング14を装着した構成を用いている。
【0018】
図3から説明すると、第2の参考例の回転電機の固定子は、固定子鉄心1と、固定子枠接合板2と、固定子枠5と、複数のブロック15を備え固定子鉄心1の外周面に沿って周方向に延び固定子鉄心1を圧縮するための圧縮リング14とを備えている。これらのブロック15は、固定子鉄心1に当接して固定子鉄心1を圧縮することによって固定子鉄心1へと外側から外力を加え、分割された固定子鉄心1の合わせ目を圧縮して磁気振動を防止している。また、これらのブロック15には、圧縮リング14を嵌入させるための溝16が径方向外側に形成されている。
【0019】
図4は、図3のB−B線に沿った断面図である。図4に示されているように、これらのブロック15は、圧縮リング14に設けられているとともに、外力が均一に加えられるように固定子枠接合板2に隣接する各ブロックを除いて周方向に一定の離間で配設されている。固定子枠接合板2に隣接したブロック15は、それ以外の位置に配設されているブロック15とは異なった離間とされ、固定子枠接合板2に直隣接して分割された固定子鉄心1の合わせ目付近において特に外力を集中して加えるような構成とされている。圧縮リング14は、この圧縮リング14の外側面と固定子枠5の間に画成された離間に収容される圧縮リング14の接合部17を有している。この接合部17は、固定子枠接合板2が設けられた位置から周方向に離間した位置に形成されていて、固定子枠接合板2の装着を妨げないように構成されているとともに、ボルトとナットと言った締結部材によって緊締され、圧縮リング14が必要な圧縮力を固定子鉄心1に加えることができるようにさせている。
【0020】
このように、圧縮リング14を固定子鉄心1の外周部に沿って巻き付けて締め付けることにより、圧縮リング14に取付けられたブロック15で固定子鉄心1に外圧を加え鉄心合せ目の隙間を無くし、磁気振動の発生が防止されている。
【0021】
図5は、本発明の第3の参考例の固定子の固定子鉄心1の合わせ目面における断面側面図である。図5には、固定子鉄心1と、固定子枠接合板2と、分割された固定子鉄心1の端部により形成された隙間に設けられたエポキシ系絶縁充填剤18が充填された層とが示されている。
【0022】
図6は、図5の固定子鉄心1の合わせ目における断面概略図である。図6に示されているように、固定子鉄心1には、分割された固定子鉄心1の端部が互いに周方向に隣接して合わせ目面が形成されている。この鉄心合わせ目面を形成する固定子鉄心1の端部には、径方向に離間した複数の凹凸部19が形成されていて、隣接する端部が互いに対向するとこれらの凹凸部19が互いに対向して充填剤を収容するキャビティーを画成するように構成されている。
【0023】
本発明の第3の参考例は、この鉄心合わせ目面に有機充填剤を充填することによって磁気振動を防止する。この目的のために用いる有機充填剤としては、回転電機の運転により生じた温度に充分に耐久性を有し、安定化を図ると言った点から熱硬化性樹脂を用いることが好ましく、特に好ましい熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂を挙げることができる。この合わせ目面にエポキシ系絶縁充填剤18を充填するに際しては、まず、分割固定子一体組立前に固定子鉄心1の鉄心合せ目面にエポキシ系絶緑充填剤18を塗布し、その後分割固定子を一体に組立てる。このようにすることにより、この合わせ目面にライナを挿入する従来の方法に比較して、合わせ目面に隙間の生じる可能性が低減できる。このエポキシ系絶縁充填材18は、鉄心合せ目面の積層凹凸部19に充填され、強固に硬化して厚い樹脂層を形成するため、鉄心の熱膨張の繰り返しにより生じる合せ目面のズレに伴う剪断応力による凝集破壊や界面隔離と言った合わせ目面の亀裂発生を低減させることにより、鉄心合せ目隙間の発生を防止でき、その結果磁気振動がよりいっそう防止できることになる。
【0024】
図7は、本発明の第1の実施例の断面側面図である。図7に示すように、本発明の回転電機の固定子は、固定子鉄心1と、固定子枠5と、固定子熱伸び力方向変換装置20とから構成されている。この固定子熱伸び力方向変換装置20は、熱伸び方向の変換部材として用いられピン21a,21bを中心として互いに反対方向に回動し、回転子軸方向に離間したカム22a,22bと、固定子枠5に形成され径方向外側端部がカム22a,22bに隣接したステー23a,23bと、固定子枠5のジャッキ用開口26a,26bに挿通されピン21a,21bを挟んでステー23a,23bに対向する側において径方向外側端部がカム22a,22bに隣接し径方向内側端部がジャッキ用ブロック24a,24bに連結されたジャッキ25a,25bとから構成されている。このジャッキ用ブロック24a,24bの径方向内側面は、固定子鉄心1に当接しており、ジャッキ25a,25bにより加えられる力がジャッキ用ブロック24a,24bを介して固定子鉄心1へと伝達されるように構成されている。カム22a,22bは、それぞれ支持部材27に回動自在に収容されている。この支持部材27は、基礎により支持されている。この熱伸び力方向変換装置20は、カム22aと、ジャッキ25aと、ジャッキ用ブロック24aとが固定子枠5から独立した第1の要素を構成している。この第1の要素は、固定子枠5に形成されたステー23aが回転子の軸方向外側に配列され、ジャッキ25aが回転子の軸方向内側に配設され、ステー23a及びジャッキ25aの径方向外側端部の間にカム22aが配設されている。この熱伸び方向変換装置20の第2の要素は、上述の第1の要素と同一の構成とされていて、第1の要素と第2の要素は、回転子軸方向に互いに離間して配設されている。
【0025】
この熱伸び力方向変換装置20の動作を説明すると、運転中の固定子枠5の熱伸び力が変換装置20のカム22a,22bの一端に伝達されると、カム22a,22bがこれに対応してピン21a,21bを中心として互いに反対方向へと回動し、これらのピン21a,21bを中心として対向する側に配設されたジャッキ25a,25bを、固定子枠5の熱伸び方向とは反対方向に運動させて熱伸び力の方向を反転させる。ジャッキ25a,25bは、このように反対向きに変換された力をジャッキ用ブロック24a,24bを介して固定子鉄心1に外圧を加える。固定子鉄心1に外周から外圧が加えられると、固定子鉄心合せ目位置の隙間が縮小されるので、磁気振動が低減できる。さらに、磁気振動対策として固定子鉄心外周面と固定子枠棚板間に打込んだ楔は、運転中継続して固定子鉄心に外圧が加えられるので、磁気振動が小さく押えられ緩まないようにすることができる。
【0026】
図8は、本発明の第2の実施例を示した断面側面図である。この第2の実施例は、上述した第1の実施例の変形例である。変換装置本体20a,20bは、カム28a,28bと、反力受け台29a,29bとを備えており、これらは固定子枠5から独立して構成されている。運転中の固定子枠5の熱伸び力がカム28a,28bに伝達されると、カム28a,28bは反力受け台29a,29bによつてすべりを生じ、滑動してジャッキ25a,25bによつて反対方向に変換された力が固定子鉄心1にジャッキ用ブロック24a,24bを介して外圧を加える。固定子鉄心1に外周より外圧が加えられることによって得られる効果は第4の実施例と同じてあるが、カム28a,28bがピンによって支持されておらず、直接反力受け台29a,29bによって保持されているので変換機構を簡素化し、熱伸び力変換時の効果を向上させることができる。
【0027】
図9は、第4の参考例の回転電機の固定子の断面上面図である。図9に示すように、第4の参考例においては、分割された固定子鉄心1の合わせ目面に対して外力を加えるため、固定子鉄心1と別体として構成された固定子鉄心用リブ30が用いられる。固定子鉄心用リブ30には、キーバー31と、キーバー31に接合連結されるキー32と、キー32を鉄心1に対して押圧するためのジャッキボルト34とが備えられている。
【0028】
図10は、図9に示した“C”部分を拡大して示した図である。固定子鉄心用リブ30は、キーバー31が固定子枠棚板33に強固に溶接固定されて形成されている。このキーバー31の径方向内側からキー32が嵌合され、径方向外側からは、ジャッキボルト34が螺合されている。
【0029】
図11は、キー32と、キーバー31と、固定子枠棚板33とを示す分解斜視図である。図11に示すように、キーバー31には、回転子軸方向に延び、キーバー31の径方向厚さよりも浅く、キー32が嵌合される収容溝35が形成されていている。また、キーバー31には、このキーバー31の径方向外側からこの収容溝35の径方向内向端面36にまで通じ、収容溝35の周方向幅よりも小さな径の通孔37が設けられている。この通孔37には雌螺子が設けられていて、ジャッキボルト34が径方向外側から螺合されるようになっている。
【0030】
キー32は、径方向外側端面32aと、これに対向する径方向内側端面32bとが形成されており、径方向外側端面32aの長さは、径方向内側端面32bの長さよりも短くされている。キー32の径方向外側端面32aには、キー取り付けボルト38を取り付けるための螺子が形成されている。
【0031】
キー32をキーバー31に対して固定するのはつぎのようにして行う。まず、キーバー31に設けられた収容溝35に径方向内側からキー32を嵌合させる。このキー32に対して径方向外側からジャッキボルト34を螺合し、このように螺合することで、所定の外圧を固定子鉄心1に加えるようにキー32の径方向位置を調節する。このように固定子鉄心1に外圧を加えた状態でキー32をキー取付ボルト38で締め付け、キーバー31に固定する。ジャッキボルト34で鉄心外周から外圧を加えているので、固定子鉄心合せ目隙間が縮小され、磁気振動が防止又は低減できる。
【0032】
図12は、第5の参考例の側面図である。図12の参考例では、固定子鉄心1に組込まれた固定子コイル39のエンド部のエアーダクト高さ寸法がそれ以外の他のエアーダクト寸法より高くされた構成とされている。この部分が、図12の“D”部分である。図13は、図12の“D”部分の拡大図である。図13に示されるように、固定子鉄心1のエアーダクト高さ40の寸法を他のエアーダタト寸法より高く構成するように、内側間隔片41を固定子鉄心抜板にスポットウエルドして、内側間隔片41を固定子鉄心抜板とともに積層構成した固定子鉄心1を用いて、他より高さ寸法のあるコイルエンド部のエアーダクト空間を形成させている。
【0033】
図14には、固定子鉄心1にこのようにして形成された高さ寸法のあるエアーダクト空間内において、振動センサ42を固定子コイル39に取付け、リード線で計測器43に接続しているのが示されている。このセンサ43により、運転中に発生する固定子鉄心1の磁気振動の影響を受けた固定子コイル39の振動挙動調査が可能となる。このようにすることで固定子コイル39の健全性の判定が容易にでき、必要に応じた効果的な処置が随時可能になるので固定子コイルの損傷を未然に防止できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば分割された固定子鉄心合せ目の隙間を無くす又は縮小させることにより磁気振動を防止又は低減させることができる。したがって、本発明により信頼性の高い回転電機の固定子を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バネ板に連結された防振ステーを装着した固定子の構成を示した断面側面図
【図2】図1のA−A線に沿った断面上面図
【図3】固定子鉄心外周に圧縮リングを装着した固定子の構成を示した断面側面図
【図4】図3のB−B線に沿った断面上面図
【図5】固定子鉄心分割面にエポキシ系絶縁充填剤を塗布した固定子の構成を示した断面側面図
【図6】図5の固定子鉄心合わせ目面の断面概略図
【図7】固定子枠熱伸び力方向変換装置を装着した固定子の構成を示した断面側面図
【図8】図7に示す固定子枠熱伸び力方向変換装置の変形例を示した断面側面図
【図9】固定子鉄心用リブにジャッキボルトを装着した固定子の構成を示した断面上面図
【図10】図9の“C”部分を拡大して示した図
【図11】キーと、キーバーと、固定子枠棚板とを示した分解斜視図
【図12】固定子鉄心の固定子コイルエンドのエアーダクト高さ寸法を他のエアーダクト寸法より高くした固定子の構成を示した図
【図13】図12の“D”部分を拡大して示した図
【図14】振動センサと、固定子と、計測器とを示した図
【図15】従来の磁気振動防止方法を示した図
【図16】固定子鉄心合せ目に押入した絶縁ライナの正常状態(a)と、損傷状態(b)と、損傷部を拡大部(c)とを示した図
【符号の説明】
1…固定子鉄心 2…固定子枠接合板
3…防振ステー 4…バネ板
5…固定子枠 6…第1の支持体
7…第2の支持体 8…リブ
9…クランプ部材 10…部材
11…保持部材 14…圧縮リング
15…ブロック 16…圧縮リング用溝
17…接合部 18…エポキシ系絶緑充填剤
19…積層凹凸部
20,20a,20b…固定子熱伸び方法変換装置
21a,21b…ピン 22a,22b…カム
23a,23b…ステー 24a,24b…ジャッキ用ブロック
25a,25b…ジャッキ 26a,26b…ジャッキ用開口
27…支持部材 28a,28b…カム
29a,29b…反力受台 30…固定子鉄心用リブ
31…キーバー 32…キー
32a…径方向外側端面 32b…径方向内側端面
33…固定子枠棚板 34…ジャッキボルト
35…収容溝 36…径方向内向端面
37…通孔 38…キー取り付けボルト
39…固定子コイル 40…エアーダクト高さ
41…内側間隔片 42…振動センサ
43…計測器 44…楔
45…絶縁ライナ

Claims (2)

  1. 円周方向に分割構成された固定子鉄心と、
    該固定子鉄心外周面から径方向外側に離間した固定子枠と、
    前記固定子枠の熱伸び力の方向を変えるための変換装置と
    を備える回転電機の固定子であって、
    前記変換装置が、
    円弧状の回動面を有する変換部材と、
    前記回動面と嵌合する凹曲面を有し、前記変換部材を回動自在に支持する支持部材と、
    前記固定子枠の開口に挿通させて前記変換部材と前記固定子鉄心との間に配設され、一端が前記変換部材に当接し、他端が前記固定子鉄心にブロックを介して当接するジャッキと、
    前記固定子枠に形成され、一端が前記変換部材に当接するステーと
    を具備することを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記支持部材が、反力受け台であることを特徴とする請求項1記載の回転電機の固定子。
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