JP3999444B2 - コンクリート製貯蔵容器 - Google Patents

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発熱を伴う放射性物質を貯蔵管理するコンクリート製貯蔵容器、いわゆるコンクリートキャスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知られている。
【0003】
乾式法は、水に代わり空気によって自然冷却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コストが低いことから注目を集め、開発が進められている。また、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあるが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽するコンクリートキャスクは、低コストであることから特に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材として優れているとともに、構造体として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
【0004】
このようなコンクリートキャスクは、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容器を備え、使用済燃料が封入された筒状の金属密閉容器、いわゆるキャニスタ、をコンクリート容器内に収納配置することにより、使用済燃料からの放射性物質を遮蔽している。また、コンクリート容器の内面には、放射線の遮蔽、伝熱促進、容器の補強等を目的として、炭素鋼等の金属からなる筒状のライナが設けられている。
【0005】
一般に、コンクリート自体は伝熱特性が低いため、コンクリートキャスクには、使用済燃料から発生した崩壊熱を除熱するための除熱構造が設けられている。すなわち、コンクリート容器の内周面とキャニスタの外面との間には、冷却空気流路として機能する隙間が形成され、コンクリート容器の底部には吸気口が、また、容器の上部には排気口がそれぞれ設けられている。そして、吸気口からコンクリート容器内に導入された冷却空気としての外気を、冷却空気流路を流して自然対流させ排気口から排出することにより、キャニスタおよびコンクリート容器を除熱し冷却している。
【0006】
このように構成されたコンクリートキャスクでは、上述した除熱構造により使用済燃料の冷却、コンクリート層により放射線の遮蔽、キャニスタにより使用済燃料の密封を担保している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のコンクリートキャスクは、高放射性物質を長期間に亘って安全に、かつ、安定して保管する必要があり、長期間に亘って高い放射線遮蔽性能が要求される。
【0008】
しかしながら、放射性物質の遮蔽体であるコンクリートは、熱による影響を受け易く、高温になると著しく強度が低下する。コンクリートキャスクに収納される使用済燃料は高温であり、コンクリートが局部的に加熱されて制限温度を越えると、コンクリートの強度が局部的に低下し、クラック等の発生を招く。また、コンクリートキャスクが転倒した場合や落下物の衝突等により大きな衝撃を受けた場合、コンクリート容器にクラック等が発生したり、あるいは、コンクリート容器の破壊によりコンクリートが周囲に飛散する恐れがある。そして、コンクリート容器にクラック等が発生した場合には、その部分から放射線が漏洩し、健全性を担保することが困難となる。
【0009】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器は、放射性物質が封入された密閉容器を収納したコンクリート製貯蔵容器において、上記密閉容器が収納された収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、上記容器本体の下端部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面と上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記放射性物質から発生する熱を除去し、上記排気口から排出する除熱部と、上記容器本体の内周面を覆った内ライナ、上記容器本体の外周面を覆った外ライナ、および上記容器本体の上下端面を覆った端ライナを有した金属製の外殻と、上記外ライナの内面に、この外ライナの軸方向ほぼ全域に亘って複数設けられ上記容器本体内に突出した外側スタッドと、上記内ライナの外面の下端部のみに設けられ、上記容器本体内に突出した複数の内側スタッドと、を備えたことを特徴としている。
【0011】
上記のように構成されたコンクリート製貯蔵容器によれば、容器本体の外面は、内ライナ、外ライナ、および端ライナを有した外殻によって覆われているため、容器本体の強度が向し、耐衝撃性を上げることができる。また、内部に収納した密閉容器からの熱により容器本体のコンクリート壁にクラックが発生した場合でも、外ライナによって放射線の漏洩を防止でき、コンクリート製貯蔵容器の遮蔽性能を安定して維持することができる。
【0012】
また、外ライナを備えていることから、容器本体の製造時、型枠が不要になるとともに、コンクリート内の配筋を省略でき、製造性の向上および製造コストの低減を図ることができる。更に、容器本体の振動、転倒等により容器本体のコンクリートが破損した場合でも、外殻によりコンクリートの飛散を防止することができる。
【0013】
また、外ライナの内面のほぼ全域に亘って複数のスタッドを設けることにより、外ライナとコンクリートとの結合性が向上し、外ライナのずれ防止および外ライナの座屈防止を図ることができる。同時に、内ライナについては下端部のみにスタッドを設けることにより、内ライナの熱膨張時、容器本体に対する内ライナの変位を許容し、容器本体に作用する引っ張り応力を低減して容器本体におけるクラックの発生等を防止することが可能となる。
これにより、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【0020】
この発明に係る他のコンクリート製貯蔵容器は、それぞれ上記容器本体内に配置され、上記内ライナと外ライナとを連結した複数の連結バーを備えていることを特徴としている。
このように内ライナおよび外ライナを連結バーで連結することにより、貯蔵容器の製造時、これらライナ間の間隔を一定に保持することができるとともに、容器本体の強度向上を図ることができる。
【0021】
また、この発明によれば、上記各連結バーを断熱材によって被覆することにより、連結バーを介してコンクリートに伝わる熱を低減し、コンクリートの温度上昇を低減することが可能となる。
【0022】
更に、この発明によれば、上記各連結バーはジグザグ形状に形成されている。この場合、連結バーに沿ってクラックが発生した場合でも、貫通クラックとなることを防止可能となる。また、上記容器本体内に突出した複数の突起を各連結バーに設けることにより、コンクリート内に発生するクラックを分散し、貫通クラックの発生を防止することが可能となる。
【0023】
この発明に係る他のコンクリート製貯蔵容器は、放射性物質が封入された密閉容器を収納したコンクリート製貯蔵容器において、上記密閉容器が収納された収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、上記容器本体の下端部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面と上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記放射性物質から発生する熱を除去し、上記排気口から排出する除熱部と、上記容器本体の内周面を覆った内ライナ、上記容器本体の外周面を覆った外ライナ、および上記容器本体の上下端面を覆った端ライナを有した金属製の外殻と、を備え、上記外ライナの上端および下端はそれぞれ上記端ライナに連結され、上記内ライナはその下端が上記端ライナに連結され、上端は、上記内ライナの軸方向に沿った変位を許容するように上記端ライナから分離して設けられていることを特徴としている。
【0024】
上記のように構成されたコンクリート製貯蔵容器によれば、容器本体の外面は、内ライナ、外ライナ、および端ライナを有した外殻によって覆われているため、容器本体の強度が向し、耐衝撃性を上げることができる。また、内部に収納した密閉容器からの熱により容器本体のコンクリート壁にクラックが発生した場合でも、外ライナによって放射線の漏洩を防止でき、コンクリート製貯蔵容器の遮蔽性能を安定して維持することができる。
【0025】
また、外ライナを備えていることから、容器本体の製造時、型枠が不要になるとともに、コンクリート内の配筋を省略でき、製造性の向上および製造コストの低減を図ることができる。更に、容器本体の振動、転倒等により容器本体のコンクリートが破損した場合でも、外殻によりコンクリートの飛散を防止することができる。
【0026】
内ライナは複数の分割ライナにより形成されて、これらの分割ライナは、温度上昇により急激に膨張した場合でも、円周方向に変位することにより、容器本体に向かう径方向への膨張を吸収することができる。これにより、容器本体に作用する引っ張り応力を低減して容器本体におけるクラックの発生等を防止することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクについて詳細に説明する。
【0028】
図1に示すように、コンクリート製貯蔵容器としてのコンクリートキャスク10は、コンクリートにより形成され遮蔽構造体として機能する容器本体12を備え、この容器本体内には、キャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、両端が閉塞した円筒形状の金属密閉容器15を有し、この金属密閉容器内には、バスケット16により支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質が含まれている。そして、金属密閉容器15は、封入された内部の放射性物質が外部に漏洩しないよう、溶接密閉構造を有している。
【0029】
コンクリートキャスク10の容器本体12は、図1ないし図3に示すように、底部の閉塞された円筒形状を有し、例えば、高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンクリートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。容器本体12の上端開口は、外面が炭素鋼板によって覆われたコンクリート製の蓋20により閉塞されている。この蓋20は、複数のボルト21により容器本体12の上端にボルト止めされている。
【0030】
また、容器本体12の外面は金属、例えば、炭素鋼板からなる外殻40によって被覆されている。この外殻40は、容器本体12の内周面を覆ったほぼ円筒状の内ライナ30、外周面を覆ったほぼ円筒状の外ライナ32、上端面を覆った上端ライナ34、底面を覆った下端ライナ35により構成されている。内ライナ30は、例えば、40mm厚程度、外ライナ32は10mm厚程度に形成されている。
【0031】
容器本体12と外ライナ32との結合性を高めるため、外ライナ32の内面には、この外ライナの軸方向ほぼ全域に亘って複数の外側スタッド36が突設され、容器本体12内に突出している。また、内ライナ30の下端部外面には複数の内側スタッド37が設けられ、容器本体12内に突出している。このように内ライナ30は、その下端部のみが内側スタッド37によって容器本体12に固定され、他の部分は容器本体の内周面に対して変位可能となっている。
【0032】
内ライナ30および外ライナ32は、それぞれ容器本体12内を延びた複数の連結バー(シアバー)38によって互いに連結されている。これらの連結バー38は、例えば、丸鋼、異形鉄筋、形鋼等によって形成されているとともに、内ライナ30に対して接線方向に延びている。また、各連結バー38は断熱材42によって覆われている。この断熱材42としては、例えば、ポリウレタンフォーム、グラスウール、ポリカーボネイドを用いている。
【0033】
容器本体12内には、内ライナ30および蓋20により、円柱形状の収納部22が形成されている。そして、この収納部22内にキャニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納部22の底面に形成されて放射状に延びた複数のリブ29上に載置されているとともに、容器本体12と同軸的に配置されている。また、キャニスタ14は、その外周面が内ライナ30に対して所定の隙間、例えば、10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22内に収納されている。
【0034】
そして、キャニスタ14の外周面と内ライナ30との間の上記隙間により、冷却空気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に亘って、かつ、外周面の軸方向全長に亘って形成されている。
【0035】
容器本体12の底部には複数、例えば4つの吸気口26が形成され、また、容器本体12の上端部には、同様に、4つの排気口28が形成され、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの吸気口26は、容器本体12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、容器本体12の底面および底部外周面に開口している。また、排気口28は、容器本体12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられ、容器本体12の上端面および上端部外周面に開口している。なお、これらの排気口28は、容器本体12の上端面と蓋20とによって形成されている。
【0036】
各吸気口26はクランク状に形成され、ほぼ直角に折れ曲がった屈曲部26aを有している。また、各吸気口26の内面は端ライナ35によって覆われている。同様に、各排気口28はクランク状に形成され、ほぼ直角に折れ曲がった屈曲部28aを有している。また、排気口28の内面は、端ライナ34および蓋20の炭素鋼板によって覆われている。
【0037】
これらの吸気口26、排気口28、および冷却空気流路24は、コンクリートキャスク10の除熱部を構成している。すなわち、吸気口26から容器本体12内に導入された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ14および容器本体12を除熱し冷却する。そして、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した冷却空気は、排気口28から容器本体12の外部に排出される。
【0038】
なお、容器本体12の下には脚部42が設けられ、この脚部には、コンクリートキャスク10を搬送するための図示しないエアリフトの爪を挿通可能な係合凹所43が形成されている。
【0039】
以上のように、上記第1の実施の形態によれば、コンクリートからなる容器本体12の外面は、内ライナ30、外ライナ32、および端ライナ34、35を有した外殻40によって覆われているため、容器本体の強度が向し、耐衝撃性を上げることができる。また、内部に収納したキャニスタ14からの熱により容器本体12のコンクリート壁にクラックが発生した場合でも、外ライナ32によって放射線の漏洩を防止でき、コンクリート製貯蔵容器の放射線遮蔽性能を安定して維持することができる。
【0040】
金属からなる内ライナ30は、コンクリートに比較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発生した熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体18からの放射線、主としてγ線、を遮蔽する機能を有している。従って、コンクリートキャスク10全体の遮蔽性能が向上する。
【0041】
また、外ライナ32を備えていることから、容器本体12の製造時、型枠が不要になるとともに、コンクリート内の配筋を省略でき、製造性の向上および製造コストの低減を図ることができる。更に、容器本体12の振動、転倒等により容器本体12のコンクリートが破損した場合でも、外殻40によりコンクリートの飛散を防止することができる。
【0042】
外ライナ32の内面のほぼ全域に亘って複数の外側スタッド36を設けることにより、外ライナとコンクリートとの結合性が向上し、外ライナの位置ずれ防止および外ライナの座屈防止を図ることができる。同時に、内ライナ30ついては下端部のみに内側スタッド37を設けることにより、内ライナの熱膨張時、容器本体に対する内ライナの変位を許容することができる。そのため、熱膨張により内ライナ30が軸方向に変形した場合、容器本体12の内周面に沿って軸方向に相対変位する。従って、内ライナ30の熱膨張によって容器本体12に作用する引張り応力が低減し、容器本体におけるクラックの発生等を防止することができる。
【0043】
一方、第1の実施の形態に係るコンクリートキャスク10によれば、内ライナ30および外ライナ32は、複数の連結バー38によって互いに連結されているため、容器本体12の製造時、これらライナ間の間隔を一定に保持することができるとともに、容器本体の強度向上を図ることができる。この際、各連結バー38は断熱材42によって被覆されていることから、連結バーを介してコンクリートに伝わる熱を低減し、コンクリートの温度上昇を低減することが可能となる。これにより、コンクリートを制御温度100℃内に維持することができ、コンクリートの局部的な加熱によるクラックの発生等を防止することができる。逆に、連結バー38を介して内ライナ30の熱を外ライナ32に伝え、外部に放熱することにより、放熱性の向上を期待することができる。
【0044】
なお、断熱材38として、水素を多く含んだ合成樹脂、例えば、ポリウレタンフォーム、グラスウール、ポリカーボネイト等を用いることにより、断熱機能に加えて、放射線、特に中性子の遮蔽機能、および緩衝機能を発揮することができる。
【0045】
また、第1の実施の形態によれば、各連結バー38は内ライナ30に対して接線方向に延びている。通常、容器本体12のコンクリートに発生したクラックは、放射状に、つまり、容器本体の径方向に沿って成長していく。従って、連結バー38が接線方向に配設されている場合、連結バーに沿って容器本体12にクラックが発生した場合でも、連結バーによってクラックの成長を食い止め、貫通クラック、すなわち、容器本体の内周から外周まで連続して延びるクラック、の発生を防止することができる。
以上のことから、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリートキャクスク10を提供することができる。
【0046】
なお、第1の実施の形態において、各連結バー38は内ライナ30に対して接線方向に設ける構成としたが、径方向に設けた場合でも、容器本体12の製造の容易化および容器本体の強度向上を図ることができる。
【0047】
また、図4(a)に示すように、各連結バー28はジグザグ形状に形成されていてもよい。このような構成によれば、連結バー38に沿ってクラックが発生した場合でも、途中でクラックを食い止めることが可能となる。また、図4(b)に示すように、各連結バー38に、容器本体12内に突出した複数の突起44を設けてもよく、この場合、コンクリート内に発生するクラックを分散し、貫通クラックの発生を防止することが可能となる。なお、図4(a)、4(b)のいずれの形態においても、前述した断熱材により各連結バーを被覆してもよい。
【0048】
次に、この発明の他の実施の形態に係るコンクリートキャスクについて説明する。なお、以下に説明する他の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0049】
前述したように、容器本体12に設けられた吸気口26および排気口28はそれぞれ屈曲部26a、28aを有しているため、容器本体の下端部には屈曲部26aに対応した段部が形成され、また、容器本体の上端部には屈曲部28aに対応した段部が形成されている。そして、容器本体12にこのような段部が形成されている場合、これら段部の位置でクラックが発生し易い。
【0050】
そこで、図5および図6に示すように、この発明の第2の実施の形態に係るコンクリートキャスク10によれば、上記のようなクラックの発生し易い容器本体12の上端部および下端部をそれぞれ補強した上端補強部50および下端補強部52が設けられている。
【0051】
上端補強部50は環状に形成された鉄筋籠54を有し、この鉄筋籠は、容器本体12の上端部内に埋め込まれ、排気口28の屈曲部28aの周囲を囲むように設置されている。図示しないが、下端補強部52も同様に環状の鉄筋籠を有し、この鉄筋籠は、容器本体12の下端部内に埋め込まれ吸気口26の屈曲部26aの周囲を囲むように設置されている。
【0052】
このように構成された第2の実施の形態によれば、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。加えて、容器本体12に上端補強部50および下端補強部52を設けることにより、容器本体12の上端部および下端部におけるクラックの発生、およびクラックの成長を防止することができ、コンクリートキャスク10の健全性を一層安定して維持することができる。
【0053】
図7に示すように、この発明の第3の実施の形態によれば、上端補強部50は、例えば炭素鋼板からなる複数の仕切り板および連結板によって構成されている。すなわち、上端補強部50は、互いに径の異なる複数の円筒状の仕切り板56を有し、これらの仕切り板は、容器本体12の上端部内に埋め込まれ外ライナ32とほぼ同軸的に、かつ、互いに所定の間隔を置いて配置されている。また、これらの仕切り板56は端ライナ34に固定され、排気口28の屈曲部28aの周囲を囲むように設置されている。
【0054】
隣り合う仕切り板56同士、外ライナ32および最外周の仕切り板、並びに、内ライナ30および最内周の仕切り板は、それぞれ複数の連結板58によって互いに連結されている。これらの連結板58は容器本体12の軸方向および径方向に延びている。また、連結板58は容器本体12の径方向に重ならないように、互いに周方向にずれて配置されている。下端補強部52も同様に、複数の仕切り板および連結板によって構成されている。
【0055】
このように構成された第3の実施の形態によれば、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。加えて、容器本体12に上端補強部50および下端補強部52を設けることにより、容器本体12の上端部および下端部におけるクラックの発生、およびクラックの成長を防止することができ、コンクリートキャスク10の健全性を一層安定して維持することができる。
【0056】
なお、第3の実施の形態において、上端補強部50および下端補強部52の各連結板58は、図8に示すように、容器本体12の径方向に対し傾斜して延びていてもよい。この場合、一層確実に、クラックの発生および成長を防止することが可能となる。
【0057】
図9に示すこの発明の第4の実施の形態によれば、上端補強部50は、例えば炭素鋼板からなる複数の仕切り板および複数のスタッドによって構成されている。すなわち、上端補強部50は、互いに径の異なる複数の円筒状の仕切り板56を有し、これらの仕切り板は、容器本体12の上端部内に埋め込まれ外ライナ32とほぼ同軸的に、かつ、互いに所定の間隔を配置されている。これらの仕切り板56は端ライナ34に固定され、排気口28の屈曲部28aの周囲を囲むように設置されている。
【0058】
また、各仕切り板56の外周面には、複数のスタッド60が固定され容器本体12のコンクリート内に突出している。そして、これらのスタッド60は、互いに円周方向にずれて設けられている。下端補強部52も同様に、複数の仕切り板およびスタッドによって構成されている。
【0059】
上記のように構成された第4の実施の形態によれば、仕切り板56にスタッド60を設けることにより、仕切り板とコンクリートとの結合性が向上し、容器本体12の上端部および下端部の剛性を上げることができる。これにより、容器本体12の上端部および下端部におけるクラックの発生、およびクラックの成長を防止することができ、コンクリートキャスク10の健全性を一層安定して維持することができる。
【0060】
また、前述した連結板に代えてスタッド60を用いた場合、仕切り板同士および仕切り板と内外ライナとが分離し、熱の伝達経路がなくなる。そのため、容器本体12の上端部および下端部の温度上昇を低減することが可能となる。更に、第3の実施の形態に比較して、製造コストを低減することができるとともに、容器本体12の施工が容易となる。
【0061】
図10に示すように、上端補強部50および下端補強部52は、それぞれ単一の仕切り板によって構成されていてもよい。図10(a)に示すこの発明の第5の実施の形態によれば、上端補強部50は、排気口28の屈曲部28aの位置で、端ライナ34から容器本体12内に延出しているとともに、容器本体と同軸的に設けられた単一の筒状の仕切り板56を有している。図示しないが、下端補強部52も同様に、吸気口の屈曲部の位置で、端ライナから容器本体内に延出しているとともに、容器本体と同軸的に設けられた単一の環状の仕切り板を有している。
【0062】
図10(b)に示すこの発明の第6の実施の形態によれば、上端補強部50は単一の環状の仕切り板56を有し、この仕切り板56は、排気口28の屈曲部28aの位置で、端ライナ34から外ライナ32まで容器本体12内を径方向に延び容器本体と同軸的に位置している。図示しないが、下端補強部52も同様に、吸気口の屈曲部の位置で、端ライナから外ライナまで容器本体内を径方向に延び容器本体と同軸的に設けられた単一の環状の仕切り板を有している。
【0063】
上記第5および第6の実施の形態によれば、仕切り板56を設けることにより、容器本体12の上端部および下端部における段部をなくすことができ、その結果、クラックの発生し易い個所をなくしてクラックの発生を防止することができる。
【0064】
図11に示すこの発明の第7の実施の形態によれば、容器本体12の上端部および下端部は、例えば長さ30mm程度のスチールファイバを混入したファイバコンクリートで形成され、それぞれ上端補強部50および下端補強部52を構成している。このようなファイバコンクリートを用いて上端および下端補強部を構成することにより、発生するクラックの幅を小さく抑えることができとともに、製造が容易でコストの低減を図ることができる。
【0065】
図12および図13に示すこの発明の第8の実施の形態によれば、容器本体12の上端部および下端部は、膨張コンクリート78で形成され、それぞれ上端補強部50および下端補強部52を構成している。このような膨張コンクリート78を用いて上端および下端補強部を構成した場合、このコンクリートは膨張することにより外ライナ32から拘束力を受け、その結果、圧縮力を受ける。
【0066】
図14(a)に示すように、容器本体のコンクリートの応力分布は、キャニスタからの熱を受けた場合、熱応力とそれに伴う変形により、引張り力が支配的となる。そこで、図14(b)および図14(c)に示すように、本実施の形態よれば、膨張コンクリート78を用い外ライナ32の拘束によって圧縮力を作用させることにより、容器本体全体の合成応力では引張り力が低減し、クラックの発生を抑制することができる。
【0067】
また、外ライナ32の拘束力による圧縮力を受けない場合、容器本体は全断面引張りとなり、貫通クラックが生じてしまうのに対して、圧縮応力を発生させて容器本体に合成応力が作用する構成とすることにより、容器本体の内周側が圧縮状態となるため、貫通クラックの発生を低減することができる。
【0068】
図15に示すこの発明の第9の実施の形態によれば、容器本体12の上端部および下端部は、それぞれ内ライナ30および外ライナ32に固定された環状の仕切り鋼板81により、容器本体中間部と仕切られている。そして、容器本体12の上端部および下端部は、高出力のポンプ車あるいは高所に設置したポンプ82によって2〜5kg/cmの圧力で圧入されたコンクリート80により形成され、それぞれ上端補強部50および下端補強部52を構成している。
【0069】
このような圧入コンクリート80を用いて上端および下端補強部を構成した場合、このコンクリートは外ライナ32から拘束力を受け、その結果、圧縮力を受ける。従って、上述した第8の実施の形態と同様に、容器本体全体の合成応力では引張り力が低減し、容器本体の内周側が圧縮状態となるため、貫通クラックの発生を低減することができる。
【0070】
前述したように、容器本体12の内周面に設けられた内ライナ30は、キャニスタ14からの熱により急激に加熱され熱膨張する場合がある。この場合、容器本体12のコンクリート壁には軸方向に沿った引張応力が作用しクラックが生じ易い。
【0071】
そこで、図16に示す第10の実施の形態によれば、内ライナ30の上端は端ライナ34から切り離されているとともに、容器本体12の内周面と内ライナ30との間には、例えば、油性ストレートタイプ、油性濃縮タイプ、水溶性タイプ、エマルジョンタイプ等の剥離材64が塗布されている。そのため、熱膨張により内ライナ30が軸方向に変形した場合、内ライナは容器本体12の内周面に沿って軸方向に相対変位することができる。従って、内ライナ30の熱膨張によって容器本体12に作用する引張り応力が低減し、容器本体におけるクラックの発生等を防止することができ、クラック等に起因する放射線の漏洩を防止することができる。
【0072】
更に、図17に示す第11の実施の形態によれば、内ライナ30の上端部30aは、端ライナ34から分離されているとともに、他の部分よりも薄く形成されている。また、外ライナ32の内、上端部32aの厚さは他の部分の厚さよりも厚く形成されている。
【0073】
このような構成によれば、上記第10の実施の形態と同様に、内ライナ30が軸方向に沿った変位を許容することができるとともに、内ライナの上端部30aを薄くすることにより、この上端部の熱膨張自体を低減することができる。同時に、外ライナ32の上端部を厚くして剛性を上げることにより、外ライナ上端部の変形を防止することができ、その結果、容器本体12上端部におけるクラックの発生を有効に防止することができる。
【0074】
図18および図19に示す第12の実施の形態によれば、内ライナ30は、熱膨張が生じた際、その軸方向および円周方向へ変位可能に構成されている。すなわち、内ライナ30は、円周方向に沿って分割された複数、例えば、7枚の分割ライナ68によって構成されている。これらの分割ライナ68は、その上端が端ライナから分離されているとともに、隣り合う分割ライナは所定の隙間を持って配置されている。
【0075】
また、これらの分割ライナ68は、ガイド部により、容器本体12の内周面に対し、円周方向に沿って相対変位可能にガイドされている。このガイド部は、複数の分割ライナ68にそれぞれ形成され円周方向に延びたガイド溝70と、それぞれ容器本体に固定されているとともにガイド溝に摺動自在に係合した複数のガイドレール72と、により構成されている。そして、容器本体12の内周面と各分割ライナ68との間には、剥離材が塗布されている。
【0076】
上記のように構成された第12の実施の形態によれば、各分割ライナ68は急激な温度上昇により熱膨張した場合、容器本体12の内周面に沿って軸方向に相対変位することができる。また、通常、分割ライナ68は、容器本体12に向かって径方向外方へも熱膨張する。しかしながら、各分割ライナ68はガイド部によって円周方向に変位可能にガイドされていることから、上記径方向外方への熱膨張は分割ライナ68の円周方向の変位に変換され吸収される。従って、内ライナ30の熱膨張によって容器本体12に作用する引張り応力が低減し、容器本体におけるクラックの発生等を防止することができ、クラック等に起因する放射線の漏洩を防止することができる。
【0077】
以上のことから、上述したいずれの実施の形態においても、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリートキャクスクを提供することができる。
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、コンクリート製貯蔵容器の容器本体12を構成するコンクリート壁の壁厚、ライナの板厚、および各構成要素の材質、形状等は必要に応じて種々変形可能である。また、上述した種々の実施の形態を任意に組み合わせてコンクリートキャスクを構成してもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、コンクリートからなる容器本体のクラックの発生、転倒時のコンクリートの飛散等を防止し、放射性物質を長期間に亘って安全にかつ安定して貯蔵可能なコンクリート製貯蔵容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクを一部破断して示す斜視図。
【図2】上記コンクリートキャスクの縦断面図。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図。
【図4】上記コンクリートキャスクにおける連結バーの変形例をそれぞれ示す断面図。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係るコンクリートキャスクの縦断面図。
【図6】上記第2の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端部を拡大して示す断面図。
【図7】図7(a)は、この発明の第3の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図、図7(b)は図7(a)の線B−Bに沿った断面図。
【図8】上記第3の実施の形態に係るコンクリートキャスクにおける上端補強部の変形例を示す断面図。
【図9】図9(a)は、この発明の第4の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図、図9(b)は図9(a)の線C−Cに沿った断面図。
【図10】この発明の第5および第6の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部をそれぞれ示す断面図。
【図11】この発明の第7の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図。
【図12】この発明の第8の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図。
【図13】上記第8の実施の形態に係るコンクリートキャスクの容器本体上部の横断面図。
【図14】上記容器本体の応力分布を従来と比較して示す図。
【図15】この発明の第9の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部およびポンプを示す断面図。
【図16】この発明の第10の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図。
【図17】この発明の第11の実施の形態に係るコンクリートキャスクの上端補強部を示す断面図。
【図18】この発明の第12の実施の形態に係るコンクリートキャスクの断面図。
【図19】上記第12の実施の形態に係るコンクリートキャスクの内ライナおよびガイド部を示す斜視図。
【符号の説明】
10…コンクリートキャクス
12…容器本体
14…キャニスタ
18…使用済燃料集合体
20…蓋
22…収納部
24…冷却空気流路
26…吸気口
28…排気口
26a、28a…屈曲部
30…内ライナ
32…外ライナ
34、35…端ライナ
36…外側スタッド
37…内側スタッド
38…連結バー
40…外殻
42…断熱材
50…上端補強部
52…下端補強部
54…鉄筋籠
56…仕切り板
58…連結板
64…剥離材
68…分割ライナ
70…ガイド溝
72…ガイドレール

Claims (11)

  1. 放射性物質が封入された密閉容器を収納したコンクリート製貯蔵容器において、
    上記密閉容器が収納された収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、
    上記容器本体の下端部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面と上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記放射性物質から発生する熱を除去し、上記排気口から排出する除熱部と、
    上記容器本体の内周面を覆った内ライナ、上記容器本体の外周面を覆った外ライナ、および上記容器本体の上下端面を覆った端ライナを有した金属製の外殻と、
    上記外ライナの内面に、この外ライナの軸方向ほぼ全域に亘って複数設けられ上記容器本体内に突出した外側スタッドと、
    上記内ライナの外面の下端部のみに設けられ、上記容器本体内に突出した複数の内側スタッドと、
    を備えたことを特徴とするコンクリート製貯蔵容器
  2. それぞれ上記容器本体内に配置され、上記内ライナと外ライナとを連結した複数の連結バーを備えていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  3. 上記各連結バーは、断熱材により被覆されていることを特徴とする請求項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  4. 上記各連結バーはジグザグ形状に形成されていることを特徴とする請求項又はに記載のコンクリート製貯蔵容器。
  5. 上記各連結バーは、上記容器本体内に突出した複数の突起を有していることを特徴とする請求項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  6. 上記各連結バーは、上記内ライナに対して接線方向に延びていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  7. 放射性物質が封入された密閉容器を収納したコンクリート製貯蔵容器において、
    上記密閉容器が収納された収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、
    上記容器本体の下端部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面と上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記放射性物質から発生する熱を除去し、上記排気口から排出する除熱部と、
    上記容器本体の内周面を覆った内ライナ、上記容器本体の外周面を覆った外ライナ、および上記容器本体の上下端面を覆った端ライナを有した金属製の外殻と、を備え
    記外ライナの上端および下端はそれぞれ上記端ライナに連結され、上記内ライナはその下端が上記端ライナに連結され、上端は、上記内ライナの軸方向に沿った変位を許容するように上記端ライナから分離して設けられていることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器。
  8. 上記内ライナの内、上記上端部の厚さは他の部分の厚さよりも薄く形成され、上記外ライナのうち、上記上端部の厚さは他の部分よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  9. 放射性物質が封入された密閉容器を収納したコンクリート製貯蔵容器において、
    上記密閉容器が収納された収納部を内部に有し、コンクリートにより形成されたほぼ筒状の容器本体と、
    上記容器本体の下端部に設けられた吸気口、上記容器本体の上端部に設けられた排気口、および上記収納部の内面と上記密閉容器の外面との間に形成された冷却空気流路を有し、上記吸気口から容器本体内に導入された空気を上記冷却空気流路に流して上記放射性物質から発生する熱を除去し、上記排気口から排出する除熱部と、
    上記容器本体の内周面を覆った内ライナ、上記容器本体の外周面を覆った外ライナ、および上記容器本体の上下端面を覆った端ライナを有した金属製の外殻と、を備え、
    上記外ライナの上端および下端はそれぞれ上記端ライナに連結され、
    上記内ライナは、上記端ライナから分離しているとともに円周方向に沿って配置された複数の分割ライナにより構成され、隣り合う分割ライナは所定の隙間を持って配置され、上記容器本体の内周面に対し、上記各分割ライナを円周方向に沿って相対変位可能にガイドしたガイド部が設けられていることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器。
  10. 上記ガイド部は、上記複数の分割ライナに形成され円周方向に延びたガイド溝と、上記容器本体に固定されているとともに上記ガイド溝に摺動自在に係合したガイドレールと、を備えていることを特徴とする請求項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
  11. 上記内ライナと容器本体との間には剥離材が塗布されていることを特徴とする請求項ないし10のいずれか1項に記載のコンクリート製貯蔵容器。
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