JP3997153B2 - Polishing liquid composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモリーハードディスク用基板用の研磨液組成物、ならびに該研磨液組成物を用いる、キャリア鳴きの発生を抑えたメモリーハードディスク用基板の研磨方法およびメモリーハードディスク用基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のメモリーハードディスクドライブには、高容量・小径化が求められ記録密度を上げるために単位記録面積を小さくし、磁気ヘッドの浮上量を低下させることが求められている。それに伴い、メモリーハードディスク用基板(以下、ディスク用基板という)の製造工程においても研磨後に要求される表面品質は年々厳しくなってきており、表面粗さやうねりの大きさと深さがますます小さくなってきている。
【0003】
このような要求に対し、研磨粒子であるシリカ粒子の粒度分布を工夫した研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
前記文献には、前記研磨液組成物によれば、異なったモノモーダル数粒径分布を有するコロイダルシリカ粒子群を含むことにより、平均うねりが小さく、表面欠陥の少ないアルミニウムディスク基板を得ることができると開示されている。
【0005】
しかしながら、かかる研磨用組成物では、研磨機を用いてディスク用基板の研磨を行う際にディスク用基板の保持具(キャリア)周辺より軋み音又は振動(以下、この現象を「キャリア鳴き」という)が発生する場合があり、却って表面欠陥(スクラッチ)が増加し、ディスク用基板の表面平滑性の低下につながる場合があった。
【0006】
また、かかる研磨液組成物では、一次研磨にアルミナ砥粒を用いた場合において、そのアルミナ砥粒が基板表面に残留することにより生じる凹み欠陥(以下、マイクロピットという)を防止するという観点からは何ら工夫がされておらず、さらなる改善が求められていた。
【0007】
ここで、マイクロピットとは、通常のピットとは異なり微分干渉式光学顕微鏡ではっきりとした輝点として確認できないものであり、従来はこの欠陥について十分な検討がなされておらず、単位記録面積の縮小を妨げる基板の表面欠陥として、近年急速に認識されつつある表面欠陥である。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−30274号公報(請求項1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、キャリア鳴きの発生が抑えられ、マイクロピットがなく、優れた表面の平滑性を有するディスク用基板が効率的に得られる、ディスク用基板用の研磨液組成物、ならびに該研磨液組成物を用いる、キャリア鳴きの発生を抑えたディスク用基板の研磨方法およびディスク用基板の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 水およびシリカ粒子を含有してなる、メモリーハードディスク用基板用の研磨液組成物であって、前記シリカ粒子が、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による測定で得られた該シリカ粒子の粒径(nm)に対して小粒径側からの累積体積頻度(%)をプロットして得られた該シリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフにおいて、粒径5〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(1):
V≦2×(R−5) (1)
を満たし、および粒径20〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(2):
V≧0.5×(R−20) (2)
を満たし、かつ累積体積頻度が90%となる粒径(D90)が65nm以上105nm未満の範囲にあるものである、研磨液組成物、
〔2〕 前記〔1〕記載の研磨液組成物を用いてメモリーハードディスク用基板の研磨を行う工程を含む、キャリア鳴きの発生を抑えたメモリーハードディスク用基板の研磨方法、並びに
〔3〕 前記〔1〕記載の研磨液組成物を用いてNi−Pメッキされたメモリーハードディスク用基板の研磨を行う工程を含む、メモリーハードディスク用基板の製造方法、
に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に使用されるシリカ粒子は、その粒径(nm)に対して小粒径側からの累積体積頻度(%)をプロットして得られる、該シリカ粒子の粒径分布を表わす粒径対累積体積頻度グラフにおいて、粒径5〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、前記式(1)を満たし、および粒径20〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、前記式(2)を満たし、かつ累積体積頻度が90%となる粒径(D90)が65nm以上105nm未満の範囲にあるという特定の粒径分布を有するものである。本発明の研磨液組成物は、当該シリカ粒子を研磨材として含んでなることを大きな1つの特徴としており、かかる構成を有することから、本発明の研磨液組成物によれば、研磨工程でのキャリア鳴きの発生が抑えられ、マイクロピットがなく、優れた表面の平滑性を有するディスク用基板が効率的に得られる。
【0012】
研磨機を用いてディスク用基板の研磨を行う際、該基板は研磨盤間にセットされた保持具(キャリア)内に偏心した状態で装填される。そして、研磨の進行と共に、該キャリアの周辺よりキャリア鳴きが発生する場合がある。キャリア鳴きは、一般に粒径が40nm以下の研磨材粒子を多く含有する研磨液組成物を用いた場合に顕著に発生し、キャリア鳴きが軽度の場合には、断続的にあるいは連続的にキュッキュッという音が発生する程度であるが、重度の場合には、研磨機全体が振動し始め、研磨工程を中断せざるを得ないことがある。
【0013】
いずれにしても、キャリア鳴きが発生すると、ディスク用基板の研磨が不均一に行われることになり、表面欠陥(スクラッチ)が増加し、ディスク用基板の表面平滑性の低下につながることになる。
【0014】
マイクロピットとは、▲1▼微分干渉式光学顕微鏡で観察する場合、倍率50〜100倍で、基板表面を十分に平坦に調整した状態でのみ観測できる凹み又は▲2▼原子間力顕微鏡で観察する場合、直径0.2〜5μm、深さ10〜100nmの逆円錐型の凹みとして観察されるものであって、▲3▼凹みの底にAl元素が検出されるものをいう。なお、Al元素の検出は、走査型電子顕微鏡(SEM)と元素分析手法(EDS、オージェ分光)を組み合わせることにより確認できる。
【0015】
このマイクロピットは、研磨材の平均粒径が小さくなるにつれ、機械的研削力が不足し、前工程のアルミナ砥粒の突き刺さり等の残留物が排出しにくく、研磨後期で排出されたものが研削されずに凹みとして残ることで発生すると考えられる。
【0016】
本発明に使用されるシリカ粒子としては、例えば、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子、表面修飾したシリカ粒子等が挙げられる。ディスク用基板の表面のより高度な平滑性を得る観点から、コロイダルシリカ粒子が好ましい。当該コロイダルシリカ粒子は、市販のものでも、例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液から生成させる公知の製造方法により得られたものであってもよい。シリカ粒子の使用形態としては、スラリー状であるのが好ましい。
【0017】
前記シリカ粒子の粒径分布は、以下の方法により求めることができる。即ち、シリカ粒子を日本電子製透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパソコンにスキャナで取込み、解析ソフト「WinROOF」(販売元:三谷商事)を用いて1個1個のシリカ粒子の円相当径を求め、それを直径とし、1000個以上のシリカ粒子データを解析した後、それをもとに表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて粒子直径から粒子体積に換算する。
【0018】
このようにして得られるシリカ粒子の粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積基準%)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得る。
【0019】
以上のようにして得られたシリカ粒子の粒径および累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより、粒径対累積体積頻度グラフが得られる。
【0020】
本発明のシリカ粒子は、前記粒径対累積体積頻度グラフにおいて、(a)粒径5〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、前記式(1)を満たし、および(b)粒径20〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、前記式(2)を満たす粒径分布を有するものである。研磨材として使用するシリカ粒子の粒径分布が前記(a)を満たすものであることから、ディスク用基板の研磨工程でのキャリア鳴きの発生が抑えられる。一方、該シリカ粒子の粒径分布が前記(b)を満たすものであることから、マイクロピットが効果的に低減され、しかも高い研磨速度が得られる。
【0021】
さらに、本発明のシリカ粒子は、累積体積頻度が90%となる粒径(D90)が65nm以上105nm未満の範囲にある粒径分布を有する。D90が65nm以上であることからマイクロピットが効果的に低減され、一方、D90が105nm未満であることから高い研磨速度が得られる。本発明の所望の効果の発現の観点から、D90は、好ましくは70〜105nm、より好ましくは75〜105nmの範囲である。
【0022】
シリカ粒子の粒径分布を調整する方法としては、特に限定されないが、例えば、シリカ粒子がコロイダルシリカの場合、その製造段階における粒子の成長過程で新たな核となる粒子を加えることにより最終製品に粒径分布を持たせる方法、異なる粒径分布を有する2つ以上のシリカ粒子を混合する方法等が挙げられる。
【0023】
また、研磨材としては、前記シリカ粒子に加えて、研磨用に一般に使用されている研磨材を使用することもできる。該研磨材として、金属;金属又は半金属の炭化物、窒化物、酸化物、ホウ化物;ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属元素は、周期律表(長周期型)の2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、6A、7A又は8A族由来のものである。研磨材の具体例として、酸化アルミニウム、炭化珪素、ダイヤモンド、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等が挙げられ、これらを1種以上使用することは研磨速度を向上させる観点から好ましい。中でも、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等が、磁気記録媒体用基板等の精密部品用基板の研磨に適している。酸化アルミニウムについては、α、θ、γ等種々の結晶系が知られているが、用途に応じ適宜選択、使用することができる。
【0024】
シリカ粒子以外の研磨材の一次粒子の平均粒径は、200nm以下であり、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは20nm以上であり、表面粗さ(Ra、Rmax)、うねり(Wa)を低減する観点から、200nm以下、好ましくは150nm以下、より好ましくは120nm以下、特に好ましくは100nm以下である。該一次粒子の平均粒径は、好ましくは1〜200nm、より好ましくは1〜150nm、さらに好ましくは10〜120nm、特に好ましくは20〜100nmである。さらに、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合は、同様に研磨速度を向上させる観点及び被研磨物の表面粗さを低減させる観点から、その二次粒子の平均粒径は、好ましくは50〜3000nm、さらに好ましくは100〜1500nm、特に好ましくは200〜1200nmである。
【0025】
シリカ粒子以外の研磨材の一次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察(好適には3000〜100000倍)した画像を解析して一次粒子の小粒径側からの積算粒径分布(個数基準)が50%となる粒径(D50)を測定することにより求めることができる。ここで、ひとつの一次粒子の粒径は、2軸平均(長径と短径の平均)粒径を用いることとする。また、二次粒子の平均粒径はレーザー光回折法を用いて体積平均粒径として測定することができる。
【0026】
研磨液組成物中におけるシリカ粒子を含む研磨材の含有量は、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは0.5 重量%以上、より好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは3重量%以上、特に好ましくは5重量%以上であり、また、表面品質を向上させる観点、及び経済性の観点から、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは13重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。すなわち、該含有量は、好ましくは0.5 〜20重量% 、より好ましくは1 〜15重量% 、さらに好ましくは3 〜13重量% 、特に好ましくは5 〜10重量% である。
【0027】
また、本発明の研磨液組成物は、研磨速度をより向上させる観点から、酸化剤を含有していてもよい。酸化剤としては、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられる。
【0028】
前記過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等;過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等;クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等;ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等;酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等;金属塩類としては、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。好ましい酸化剤としては、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。特に、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素が好ましい。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
【0029】
研磨速度を向上させる観点から、研磨液組成物中の酸化剤の含有量は、好ましくは0.002 重量% 以上、より好ましくは0.005 重量% 以上、さらに好ましくは0.007 重量% 以上、特に好ましくは0.01重量% 以上であり、表面粗さ、うねりを低減し、ピット、スクラッチ等の表面欠陥を減少させて表面品質を向上させる観点及び経済性の観点から、好ましくは20重量% 以下、より好ましくは15重量% 以下、さらに好ましくは10重量% 以下、特に好ましくは5 重量% 以下である。該含有量は、好ましくは0.002 〜20重量% 、より好ましくは0.005 〜15重量% 、さらに好ましくは、0.007 〜10重量% 、特に好ましくは0.01〜5 重量% である。
【0030】
また、本発明の研磨液組成物は、酸及び/又はその塩を含有してもよい。酸及び/又はその塩としては、その酸のpK1が2以下の化合物が好ましく、微小スクラッチを低減する観点から、pK1が1.5以下、より好ましくは1以下、最も好ましくはpK1で表せない程の強い酸性を示す化合物が望ましい。その例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸及びその塩、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸及びその塩、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びその塩、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸及びその塩等が挙げられる。中でも、微小スクラッチを低減する観点から、無機酸や有機ホスホン酸及びその塩が好ましい。また、無機酸及びその塩の中では、硝酸、硫酸、塩酸、過塩素酸及びそれらの塩がより好ましい。有機ホスホン酸及びその塩の中では、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましい。これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。ここで、pK1とは有機化合物または無機化合物の酸解離定数(25℃)の逆数の対数値を通常pKaと表し、そのうちの第一酸解離定数の逆数の対数値をpK1としている。各化合物のpK1は例えば改訂4版化学便覧(基礎編)II、pp316−325(日本化学会編)等に記載されている。なお、本発明においては、微小スクラッチの低減と研磨速度の両立の観点から、その酸のpK1が2以下の酸及び/又はその塩を用いることが特に好ましい。
【0031】
これらの酸の塩としては、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、有機アミン等との塩が挙げられる。金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、微小スクラッチ低減の観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
【0032】
前記酸及びその塩の研磨液組成物中における含有量は、充分な研磨速度を発揮する観点および表面品質を向上させる観点から、0.0001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.0003〜3重量%であり、さらに好ましくは0.001 〜2重量%、特に好ましくは0.0025〜1重量%である。
【0033】
本発明の研磨液組成物中の水は、媒体として使用されるものであり、例えば、蒸留水、イオン交換水、超純水等が使用される。その含有量は、被研磨物を効率よく研磨する観点から、好ましくは55重量% 以上であり、より好ましくは67重量% 以上であり、さらに好ましくは75重量% 以上であり、特に好ましくは84重量% 以上であり、また、好ましくは99.4979 重量% 以下、より好ましくは98.9947 重量% 以下、さらに好ましくは96.992重量% 以下、特に好ましくは、94.9875 重量% 以下である。該含有量は、好ましくは55〜99.4979 重量% 、より好ましくは67〜98.9947 重量% 、さらに好ましくは75〜96.992重量% 、特に好ましくは84〜94.9875 重量% である。
【0034】
尚、前記研磨液組成物中の各成分の濃度は、該組成物製造時の濃度及び使用時の濃度のいずれであってもよい。通常、濃縮液として研磨液組成物は製造され、これを使用時に希釈して用いる場合が多い。
【0035】
また、本発明の研磨液組成物には、必要に応じて他の成分を配合することができる。該他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤等が挙げられる。
【0036】
本発明の研磨液組成物は、前記研磨材及び水、さらに所望により酸化剤、酸及び/又はその塩、他の成分等を公知の方法で混合することにより調製することができる。
【0037】
本発明の研磨液組成物のpHは、被加工物の種類や要求性能に応じて適宜決定することが好ましい。被研磨物の材質により一概に限定はできないが、一般に金属材料では研磨速度を向上させる観点からpHは酸性が好ましく、7 未満が好ましく、より好ましくは6 以下、さらに好ましくは5 以下、特に好ましくは4 以下であることが望ましい。また、人体への影響や機械の腐食性の観点から、pHは1 以上であることが好ましく、より好ましくは1.1 以上、さらに好ましくは1.2 以上、特に好ましくは1.3 以上である。特にニッケル−リン(Ni−P)メッキされたアルミニウム合金基板等の金属を主対象とした精密部品基板においては、研磨速度の観点から、pHは酸性にすることが好ましく、研磨速度を向上させる観点からpHは4.5 以下が好ましく、より好ましくは4 以下、さらに好ましくは3.5 以下、特に好ましくは3 以下である。従って、重視する目的に合わせてpHを設定すればよいが、特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板等の金属を対象とした精密部品基板においては、前記観点を総合して、pHは1 〜4.5 が好ましく、より好ましくは1.1 〜4 、さらに好ましくは1.2 〜3.5 、特に好ましくは1.3 〜3 である。pHは硝酸、硫酸等の無機酸やシュウ酸等の有機酸、アンモニウム塩、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アミン等の塩基性物質を適宜、所望量で配合することにより調整することができる。
【0038】
本発明のキャリア鳴きの発生を抑えたディスク用基板の研磨方法としては、被研磨基板を研磨する際に、本発明の研磨液組成物を用いる方法が挙げられる。被研磨基板の研磨方法としては、本発明の研磨液組成物を用いて、あるいは本発明の研磨液組成物の組成となるように各成分を混合して研磨液組成物を調製して被研磨基板を研磨する工程を有しており、特にメモリーハードディスク用基板等の精密部品用基板を好適に製造することができる。また、本発明の研磨液組成物は、キャリア鳴きの発生を顕著に抑えて高い研磨速度を発揮することができる。
【0039】
本発明の研磨液組成物が対象とする被研磨物の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属又は半金属およびこれらの合金、及びガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボン等のガラス状物質、アルミナ、二酸化珪素、窒化珪素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料、ポリイミド樹脂等の樹脂等が挙げられる。これらの中では、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅等の金属及びこれらの金属を主成分とする合金が被研磨物であるのが好ましく、例えば、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板がより好ましく、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板が特に好ましい。
【0040】
本発明の研磨液組成物を用いる研磨方法としては、例えば、不織布状の有機高分子系研磨布等を貼り付けた研磨盤で基板を挟み込み、研磨液組成物を研磨面に供給し、一定圧力を加えながら研磨盤や基板を動かすことにより研磨する方法等が挙げられる。前記方法において、本発明の研磨液組成物を用いることにより、キャリア鳴きの発生を顕著に抑えることができる。
【0041】
ディスク用基板の研磨を行う工程は、例えば、公知の研磨機を用いて好適に実施することができる。例えば、不織布状の有機高分子系研磨布等、好ましくはポリウレタン系研磨布を貼り付けた研磨盤でディスク用基板を挟み込み、研磨液組成物を流量として直径95nmのディスク用基板1枚当たり1〜30mL/分、好ましくは3〜20mL/分で研磨対象の表面に供給し、荷重として、通常、2.9〜19.6kPa、好ましくは4.9〜9.8kPaの一定圧力を加えながら、上定盤または下定盤とディスク用基板との相対速度が定盤中央部で、通常、0.1〜2m/秒、好ましくは0.3〜1m/秒となるように研磨盤やディスク用基板を動かすことにより研磨することにより行われる。
【0042】
かかるディスク用基板の研磨方法によれば、実用上問題となる程度のキャリア鳴きが発生することなく該基板の研磨を行うことができ、表面欠陥がなく、優れた表面の平滑性を有するディスク用基板が効率的に得られる。
【0043】
また、本発明の一態様として、本発明の研磨液組成物により研磨する工程を含む、ディスク用基板の製造方法、特に、本発明の研磨液組成物を用いて、Ni−Pメッキされたディスク用基板の研磨を行う工程を含む、ディスク用基板の製造方法が提供される。
【0044】
本発明のNi−Pメッキされたディスク用基板の製造方法(以下、ディスク用基板の製造方法という)は、該基板を本発明の研磨液組成物を用いて研磨する工程を含むが、かかる工程は、複数の研磨工程の中でも第2工程目以降に行われるのが好ましく、最終研磨工程に行われるのがより好ましい。例えば、研磨材としてアルミナ砥粒を含んでなる研磨液を使用する、第1研磨工程または第2研磨工程により、表面粗さ(Ra)を0.5〜1.5nmにした前記ディスク用基板(例えば、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板)を、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程により、さらに研磨する。
【0045】
本発明のディスク用基板の製造方法においては、第1工程でアルミナ砥粒による研磨を行う、2工程のみからなる研磨工程によって、キャリア鳴きの発生がなく、マイクロピットが効果的に低減されたNi−Pメッキされたディスク用基板を製造することを所望する場合、第2工程目を、本発明の研磨液組成物を用いた該ディスク用基板の研磨工程とするのが好適である。
【0046】
本発明のディスク用基板の製造方法によれば、本発明の研磨液組成物を用いて研磨された、マイクロピットが効果的に低減され、優れた表面の平滑性を有するNi−Pメッキされたディスク用基板を効率的に製造することができる。
【0047】
なお、本発明のディスク用基板の製造方法において説明した前記研磨工程とは、本発明の研磨液組成物の適用が特に好ましいポリッシング工程をいうが、これ以外の研磨工程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用することができる。
【0048】
【実施例】
(被研磨物)
アルミナ砥粒を含有する研磨液であらかじめ粗研磨して表面粗さ(Ra)を1nmとした、厚さ1.27mm、直径95mmのNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板を被研磨物として用い、以下の実施例および比較例で得られた研磨液組成物を用いて当該基板に対する研磨評価を行った。
【0049】
実施例1〜5及び比較例1〜5
表1に記載のコロイダルシリカ(シリカA〜I)、過酸化水素(H2 2 )、HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)及び残部水(イオン交換水)を添加、混合することにより、表1に記載の組成を有する研磨液組成物を調製した。混合する順番としては、HEDPを水に希釈した水溶液に35重量%過酸化水素水を、次いで残りの成分を混合し、最後にコロイダルシリカスラリーをゲル化しないように攪拌しながら配合し、研磨液組成物を調製した。
【0050】
【表1】

Figure 0003997153
【0051】
前記研磨液組成物の製造に使用した前記シリカA〜Iもしくはそれらの混合物を構成するシリカ粒子について、以下の(シリカ粒子の粒径分布の測定)に記載の方法に従い、粒径を測定し、累積体積頻度を求め、粒径対累積体積頻度グラフを作成した。各実施例で使用されたシリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフを図1に、各比較例で使用されたシリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフを図2に示す。
【0052】
〔シリカ粒子の粒径分布の測定〕
スラリー状のシリカ粒子を試料として用い、日本電子製透過型電子顕微鏡「JEM−2000FX」(80kV、1〜5万倍)により、当該顕微鏡のメーカーが添付する説明書に従って試料を観察し、TEM像を写真撮影した。当該写真をスキャナで画像データとしてパソコンに取り込み、解析ソフト「WinROOF」(販売元:三谷商事)を用いて1個1個のシリカ粒子の円相当径を求め、それを直径とし、1000個以上のシリカ粒子データを解析した後、それをもとに表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて粒子直径から粒子体積に換算した。
【0053】
このようにして得られるシリカ粒子の粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積基準%)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得た。
【0054】
以上のようにして得られたシリカ粒子の粒径および累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより、粒径対累積体積頻度グラフを得た。
【0055】
また、実施例1〜5および比較例1〜5の研磨液組成物を用いて、以下に示す研磨条件にて被研磨物を研磨した。その際、以下の方法に従ってキャリア鳴きの発生の有無について判定した。また、以下の方法に従って、研磨速度を求めると共に、被研磨物のマイクロピットの有無を調べた。各実施例および比較例につき10枚の被研磨物を用いて評価を行い、各々の結果は各被研磨物を用いて得られた個々のデータの平均とした。得られた結果を表2に示す。
【0056】
(研磨条件)
研磨試験機 :スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド :カネボウ社製「Bellatrix N0058」
研磨荷重 :7.8kPa
スラリー供給量 :40mL/分
下定盤回転数 :30rpm
研磨時間 :4分
投入した基板の枚数:10枚
【0057】
〔キャリア鳴きの判定〕
研磨開始直後より研磨終了までの間において、研磨試験機の回転する定盤(キャリア)周辺から発生する音を以下の評価基準に従って評価し、キャリア鳴きの発生の有無を判定した。○は、キャリア鳴きの発生が無いことを、×は、キャリア鳴きの発生が有ることを、それぞれ示す。
【0058】
評価基準
○: 研磨時の際の通常の摺動音が認められる
×: 前記摺動音ではないキュッキュッという摩擦音が認められる
【0059】
〔マイクロピットの測定〕
微分干渉式顕微鏡観察〔金属顕微鏡「BX60M」(オリンパス工業社製)、倍率50倍(接眼レンズ10倍、対物レンズ5倍)〕により5枚の基板について表面、裏面ともに図3に示すように線AB、CD、EF、GHについて走査しながらマイクロピットの個数をカウントした。以下の評価基準に基づいて得られた結果を表2に示す。
【0060】
評価基準
○ :100個/面未満
× :100個/面以上
【0061】
〔研磨速度の算出〕
研磨前後の被研磨物の重量差(g)に比重(8.4g/cm2 )を乗じた後、得られた値を被研磨物の表面積(65.97cm2 )と研磨時間(分)で割ることにより、単位時間当たりの両面研磨量を算出し、研磨速度(μm/分)とした。
【0062】
【表2】
Figure 0003997153
【0063】
表2の結果より、実施例1〜5の研磨液組成物によれば、比較例1〜5のものと比べ、キャリア鳴きの発生を充分に抑え、しかも高い研磨速度で被研磨物を研磨することができ、マイクロピットのない被研磨物が得られることが分かる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の研磨液組成物によれば、研磨工程でのキャリア鳴きの発生が抑えられ、表面欠陥がなく、優れた表面の平滑性を有するディスク用基板が効率的に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、各実施例で使用されたシリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフである。
【図2】図2は、各比較例で使用されたシリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフである。
【図3】図3は、マイクロピットの測定の際に、微分干渉式顕微鏡で走査した基板上の部位を示す概略図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polishing liquid composition for a memory hard disk substrate, a method for polishing a memory hard disk substrate and a method for manufacturing a memory hard disk substrate using the polishing liquid composition, in which occurrence of carrier noise is suppressed.
[0002]
[Prior art]
Recent memory hard disk drives are required to have a high capacity and a small diameter, and in order to increase the recording density, it is required to reduce the unit recording area and reduce the flying height of the magnetic head. Along with this, the surface quality required after polishing in the manufacturing process of memory hard disk substrates (hereinafter referred to as disk substrates) is becoming stricter every year, and the size and depth of surface roughness and waviness are becoming smaller and smaller. ing.
[0003]
In response to such demands, a polishing liquid composition has been proposed in which the particle size distribution of silica particles as abrasive particles is devised (see, for example, Patent Document 1).
[0004]
In the literature, according to the polishing composition, by including colloidal silica particle groups having different monomodal number particle size distributions, it is possible to obtain an aluminum disk substrate having a small average undulation and few surface defects. It is disclosed.
[0005]
However, in such a polishing composition, when the disk substrate is polished using a polishing machine, itching or vibration from the periphery of the disk substrate holder (carrier) (hereinafter, this phenomenon is referred to as “carrier noise”). In some cases, surface defects (scratches) increase, leading to a decrease in the surface smoothness of the disk substrate.
[0006]
Further, in such a polishing liquid composition, when alumina abrasive grains are used for primary polishing, from the viewpoint of preventing dent defects (hereinafter referred to as micropits) caused by the alumina abrasive grains remaining on the substrate surface. There was no ingenuity and further improvement was required.
[0007]
Here, unlike normal pits, micropits are those that cannot be confirmed as clear bright spots with a differential interference optical microscope. Conventionally, this defect has not been sufficiently studied, and the unit recording area In recent years, surface defects that are rapidly being recognized as surface defects on the substrate that prevent reduction.
[0008]
[Patent Document 1]
JP 2002-30274 A (Claim 1)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an abrasive composition for a disk substrate, in which the occurrence of carrier noise is suppressed, there is no micropits, and a disk substrate having excellent surface smoothness can be efficiently obtained, and the polishing It is an object of the present invention to provide a method for polishing a disk substrate and a method for manufacturing a disk substrate that use a liquid composition and suppress the occurrence of carrier noise.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is as follows.
[1] A polishing liquid composition for a memory hard disk substrate, comprising water and silica particles, wherein the silica particles are obtained by measurement by observation with a transmission electron microscope (TEM). In the graph of particle size vs. cumulative volume frequency of the silica particles obtained by plotting the cumulative volume frequency (%) from the small particle size side against the particle size (nm), the cumulative volume in the range of 5 to 40 nm The frequency (V) is the following formula (1) with respect to the particle size (R):
V ≦ 2 × (R-5) (1)
The cumulative volume frequency (V) in the range of 20 to 40 nm with respect to the particle size (R) satisfies the following formula (2):
V ≧ 0.5 × (R-20) (2)
And a particle size (D90) with a cumulative volume frequency of 90% is in the range of 65 nm or more and less than 105 nm,
[2] A method for polishing a memory hard disk substrate in which occurrence of carrier noise is suppressed, comprising a step of polishing the memory hard disk substrate using the polishing composition according to [1], and
[3] A method for producing a memory hard disk substrate, comprising a step of polishing a Ni—P plated memory hard disk substrate using the polishing composition according to [1],
About.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The silica particles used in the present invention are obtained by plotting the cumulative volume frequency (%) from the small particle size side against the particle size (nm), and the particle size distribution representing the particle size distribution of the silica particles. In the cumulative volume frequency graph, the cumulative volume frequency (V) in the particle size range of 5 to 40 nm satisfies the formula (1) with respect to the particle size (R), and the cumulative volume frequency in the range of particle size 20 to 40 nm ( V) has a specific particle size distribution such that the particle size (D90) satisfying the formula (2) and the cumulative volume frequency of 90% is in the range of 65 nm or more and less than 105 nm with respect to the particle size (R). Is. The polishing liquid composition of the present invention is characterized by comprising the silica particles as an abrasive and has such a configuration. Therefore, according to the polishing liquid composition of the present invention, Generation of carrier noise is suppressed, and a disk substrate having no micropits and excellent surface smoothness can be efficiently obtained.
[0012]
When polishing a disk substrate using a polishing machine, the substrate is loaded in an eccentric state in a holder (carrier) set between the polishing disks. As the polishing progresses, carrier noise may occur from around the carrier. Carrier squeal generally occurs when a polishing composition containing a large number of abrasive particles having a particle size of 40 nm or less is used, and when the carrier squeal is mild, it is intermittently or continuously called squeezing. Although the sound is only generated, if it is severe, the entire polishing machine may start to vibrate and the polishing process may have to be interrupted.
[0013]
In any case, when carrier noise occurs, the disk substrate is polished non-uniformly, surface defects (scratches) increase, and the surface smoothness of the disk substrate decreases.
[0014]
Micropits are: (1) dents that can be observed only when the substrate surface is sufficiently flat, and (2) an atomic force microscope when observed with a differential interference optical microscope. In this case, it is observed as an inverted conical depression having a diameter of 0.2 to 5 μm and a depth of 10 to 100 nm, and (3) means that an Al element is detected at the bottom of the depression. In addition, the detection of Al element can be confirmed by combining a scanning electron microscope (SEM) and an elemental analysis method (EDS, Auger spectroscopy).
[0015]
As the average particle size of the abrasive becomes smaller, this micropit has insufficient mechanical grinding force, and it is difficult to discharge residues such as stabs of alumina abrasive grains in the previous process. It is thought that it occurs when it remains as a dent without being.
[0016]
Examples of the silica particles used in the present invention include colloidal silica particles, fumed silica particles, and surface-modified silica particles. From the viewpoint of obtaining a higher level of smoothness on the surface of the disk substrate, colloidal silica particles are preferred. The colloidal silica particles may be commercially available, for example, those obtained by a known production method produced from an aqueous sodium silicate solution. The use form of the silica particles is preferably a slurry.
[0017]
The particle size distribution of the silica particles can be determined by the following method. That is, the photograph which observed the silica particle with the transmission electron microscope "JEM-2000FX" (80kV, 150,000 times magnification) made from JEOL with a scanner is taken in a personal computer, and analysis software "WinROOF" (sales agency: Mitani Corporation) is taken. Using this method, the equivalent circle diameter of each silica particle is obtained, and the diameter is used as the diameter. After analyzing the data of 1000 or more silica particles, the spreadsheet software “EXCEL” (manufactured by Microsoft Corporation) The particle diameter is converted into the particle volume.
[0018]
Based on the particle size distribution data of the silica particles obtained in this manner, the ratio of particles having a certain particle size (volume basis%) in all particles is expressed as the cumulative frequency from the small particle size side, and the cumulative volume frequency (% )
[0019]
By plotting the cumulative volume frequency against the particle diameter based on the particle diameter and cumulative volume frequency data of the silica particles obtained as described above, a particle diameter versus cumulative volume frequency graph is obtained.
[0020]
In the particle size vs. cumulative volume frequency graph, the silica particles of the present invention satisfy the above formula (1) when (a) the cumulative volume frequency (V) in the particle size range of 5 to 40 nm satisfies the particle size (R). And (b) the cumulative volume frequency (V) in the particle size range of 20 to 40 nm has a particle size distribution satisfying the formula (2) with respect to the particle size (R). Since the particle size distribution of the silica particles used as the abrasive satisfies the above (a), the occurrence of carrier squeal in the polishing process of the disk substrate can be suppressed. On the other hand, since the particle size distribution of the silica particles satisfies the above (b), micropits are effectively reduced and a high polishing rate can be obtained.
[0021]
Furthermore, the silica particles of the present invention have a particle size distribution in which the particle size (D90) with a cumulative volume frequency of 90% is in the range of 65 nm or more and less than 105 nm. Since D90 is 65 nm or more, micropits are effectively reduced. On the other hand, since D90 is less than 105 nm, a high polishing rate can be obtained. From the viewpoint of expression of the desired effect of the present invention, D90 is preferably in the range of 70 to 105 nm, more preferably 75 to 105 nm.
[0022]
The method for adjusting the particle size distribution of the silica particles is not particularly limited. For example, when the silica particles are colloidal silica, the particles are added to the final product by adding new core particles during the particle growth process in the production stage. Examples thereof include a method of giving a particle size distribution and a method of mixing two or more silica particles having different particle size distributions.
[0023]
Moreover, as an abrasive, in addition to the silica particles, an abrasive generally used for polishing can be used. Examples of the abrasive include metal; metal or metalloid carbide, nitride, oxide, boride; diamond and the like. The metal or metalloid element is derived from the 2A, 2B, 3A, 3B, 4A, 4B, 5A, 6A, 7A or 8A group of the periodic table (long period type). Specific examples of the abrasive include aluminum oxide, silicon carbide, diamond, magnesium oxide, zinc oxide, titanium oxide, cerium oxide, and zirconium oxide. Using one or more of these from the viewpoint of improving the polishing rate. preferable. Among these, aluminum oxide, cerium oxide, zirconium oxide, titanium oxide, and the like are suitable for polishing a precision component substrate such as a magnetic recording medium substrate. As for aluminum oxide, various crystal systems such as α, θ, and γ are known, and can be appropriately selected and used according to the application.
[0024]
The average particle diameter of the primary particles of the abrasive other than silica particles is 200 nm or less, and from the viewpoint of improving the polishing rate, it is preferably 1 nm or more, more preferably 10 nm or more, and further preferably 20 nm or more, and the surface roughness. From the viewpoint of reducing (Ra, Rmax) and waviness (Wa), the thickness is 200 nm or less, preferably 150 nm or less, more preferably 120 nm or less, and particularly preferably 100 nm or less. The average particle size of the primary particles is preferably 1 to 200 nm, more preferably 1 to 150 nm, still more preferably 10 to 120 nm, and particularly preferably 20 to 100 nm. Furthermore, when primary particles are aggregated to form secondary particles, the average particle size of the secondary particles is similarly from the viewpoint of improving the polishing rate and reducing the surface roughness of the object to be polished. The thickness is preferably 50 to 3000 nm, more preferably 100 to 1500 nm, and particularly preferably 200 to 1200 nm.
[0025]
The average particle size of the primary particles of the abrasive other than the silica particles is obtained by analyzing an image observed with a scanning electron microscope (preferably 3000 to 100000 times) and analyzing the accumulated particle size distribution from the small particle size side of the primary particles ( It can be determined by measuring the particle size (D50) at which the number basis) is 50%. Here, the particle diameter of one primary particle is a biaxial average (average of major axis and minor axis). The average particle size of the secondary particles can be measured as a volume average particle size using a laser beam diffraction method.
[0026]
The content of the abrasive containing silica particles in the polishing liquid composition is preferably 0.5% by weight or more, more preferably 1% by weight or more, even more preferably 3% by weight or more, particularly preferably from the viewpoint of improving the polishing rate. Is 5% by weight or more, and is preferably 20% by weight or less, more preferably 15% by weight or less, still more preferably 13% by weight or less, particularly preferably from the viewpoint of improving the surface quality and economy. 10% by weight or less. That is, the content is preferably 0.5 to 20% by weight, more preferably 1 to 15% by weight, still more preferably 3 to 13% by weight, and particularly preferably 5 to 10% by weight.
[0027]
Moreover, the polishing composition of the present invention may contain an oxidizing agent from the viewpoint of further improving the polishing rate. Examples of the oxidizing agent include peroxide, permanganic acid or a salt thereof, chromic acid or a salt thereof, peroxo acid or a salt thereof, oxygen acid or a salt thereof, metal salt, sulfuric acid, and the like.
[0028]
Examples of the peroxide include hydrogen peroxide, sodium peroxide, barium peroxide, etc .; examples of permanganic acid or salts thereof include potassium permanganate; examples of chromic acid or salts thereof include chromic acid metal salts and heavy chromium. Peroxoacids or salts thereof include peroxodisulfuric acid, ammonium peroxodisulfate, metal peroxodisulfate, peroxophosphoric acid, peroxosulfuric acid, sodium peroxoborate, performic acid, peracetic acid, perbenzoic acid, peroxydisulfuric acid Phthalic acid, etc .; oxygen acid or its salts include hypochlorous acid, hypobromite, hypoiodous acid, chloric acid, bromic acid, iodic acid, sodium hypochlorite, calcium hypochlorite, etc .; metal Examples of the salts include iron (III) chloride, iron (III) sulfate, iron (III) citrate, and iron (III) ammonium sulfate. Preferable oxidizing agents include hydrogen peroxide, iron (III) nitrate, peracetic acid, ammonium peroxodisulfate, iron (III) sulfate, and iron (III) ammonium sulfate. In particular, hydrogen peroxide is preferable from the viewpoint that metal ions do not adhere to the surface and are generally used and inexpensive. These oxidizing agents may be used alone or in admixture of two or more.
[0029]
From the viewpoint of improving the polishing rate, the content of the oxidizing agent in the polishing composition is preferably 0.002% by weight or more, more preferably 0.005% by weight or more, further preferably 0.007% by weight or more, and particularly preferably 0.01% by weight. From the viewpoint of reducing surface roughness, waviness, reducing surface defects such as pits and scratches and improving surface quality, and from the viewpoint of economy, it is preferably 20% by weight or less, more preferably 15% by weight. Hereinafter, it is more preferably 10% by weight or less, particularly preferably 5% by weight or less. The content is preferably 0.002 to 20% by weight, more preferably 0.005 to 15% by weight, still more preferably 0.007 to 10% by weight, and particularly preferably 0.01 to 5% by weight.
[0030]
Moreover, the polishing liquid composition of this invention may contain an acid and / or its salt. As the acid and / or salt thereof, a compound having a pK1 of 2 or less is preferable. From the viewpoint of reducing fine scratches, pK1 is 1.5 or less, more preferably 1 or less, and most preferably not represented by pK1. A compound exhibiting strong acidity is desirable. Examples thereof include inorganic acids such as nitric acid, sulfuric acid, sulfurous acid, persulfuric acid, hydrochloric acid, perchloric acid, phosphoric acid, phosphonic acid, phosphinic acid, pyrophosphoric acid, tripolyphosphoric acid, amidosulfuric acid, and salts thereof, 2-aminoethylphosphone. Acid, 1-hydroxyethylidene-1,1-diphosphonic acid, aminotri (methylenephosphonic acid), ethylenediaminetetra (methylenephosphonic acid), diethylenetriaminepenta (methylenephosphonic acid), ethane-1,1, -diphosphonic acid, ethane-1 , 1,2-Triphosphonic acid, ethane-1-hydroxy-1,1-diphosphonic acid, ethane-1-hydroxy-1,1,2-triphosphonic acid, ethane-1,2-dicarboxy-1,2-diphosphonic Acid, methanehydroxyphosphonic acid, 2-phosphonobutane-1,2-dicarboxylic acid, 1-phosphonobutane Organic phosphonic acids such as 2,3,4-tricarboxylic acid and α-methylphosphonosuccinic acid and salts thereof, aminocarboxylic acids such as glutamic acid, picolinic acid and aspartic acid and salts thereof, oxalic acid, nitroacetic acid, maleic acid, Examples thereof include carboxylic acids such as oxaloacetic acid and salts thereof. Among these, inorganic acids, organic phosphonic acids, and salts thereof are preferable from the viewpoint of reducing minute scratches. Among inorganic acids and salts thereof, nitric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid, perchloric acid and salts thereof are more preferable. Among organic phosphonic acids and salts thereof, 1-hydroxyethylidene-1,1-diphosphonic acid, aminotri (methylenephosphonic acid), ethylenediaminetetra (methylenephosphonic acid), diethylenetriaminepenta (methylenephosphonic acid) and their salts are more preferred. preferable. These acids and salts thereof may be used alone or in admixture of two or more. Here, pK1 represents the logarithm of the reciprocal of the acid dissociation constant (25 ° C.) of an organic compound or inorganic compound, usually pKa, and the logarithm of the reciprocal of the first acid dissociation constant is pK1. The pK1 of each compound is described in, for example, the revised 4th edition, Chemical Handbook (Basic Edition) II, pp316-325 (Edited by Chemical Society of Japan). In the present invention, it is particularly preferable to use an acid having a pK1 of 2 or less and / or a salt thereof from the viewpoint of achieving both a reduction in fine scratches and a polishing rate.
[0031]
These acid salts are not particularly limited, and specific examples include salts with metals, ammonium, alkylammonium, organic amines and the like. Specific examples of the metal include metals belonging to the periodic table (long-period type) 1A, 1B, 2A, 2B, 3A, 3B, 4A, 6A, 7A, or Group 8. Among these, a salt with a metal belonging to Group 1A or ammonium is preferable from the viewpoint of reducing fine scratches.
[0032]
The content of the acid and the salt thereof in the polishing composition is preferably 0.0001 to 5% by weight, more preferably 0.0003 to 3% by weight from the viewpoint of exhibiting a sufficient polishing rate and improving the surface quality. More preferably 0.001 to 2% by weight, particularly preferably 0.0025 to 1% by weight.
[0033]
The water in the polishing composition of the present invention is used as a medium. For example, distilled water, ion exchange water, ultrapure water, or the like is used. The content is preferably 55% by weight or more, more preferably 67% by weight or more, still more preferably 75% by weight or more, and particularly preferably 84% by weight, from the viewpoint of efficiently polishing an object to be polished. It is preferably not more than 99.4979% by weight, more preferably not more than 98.9947% by weight, still more preferably not more than 96.992% by weight, and particularly preferably not more than 94.9875% by weight. The content is preferably 55 to 99.4979% by weight, more preferably 67 to 98.9947% by weight, still more preferably 75 to 96.992% by weight, and particularly preferably 84 to 94.9875% by weight.
[0034]
The concentration of each component in the polishing liquid composition may be any of the concentration during production of the composition and the concentration during use. Usually, a polishing composition is produced as a concentrated liquid, and it is often used after being diluted at the time of use.
[0035]
Moreover, other components can be mix | blended with the polishing liquid composition of this invention as needed. Examples of the other components include a thickener, a dispersant, a rust inhibitor, a basic substance, and a surfactant.
[0036]
The polishing composition of the present invention can be prepared by mixing the polishing material and water, and optionally, an oxidizing agent, an acid and / or a salt thereof, and other components by a known method.
[0037]
The pH of the polishing composition of the present invention is preferably determined as appropriate according to the type of workpiece and the required performance. Although it cannot be generally limited depending on the material of the object to be polished, in general, in the case of metal materials, the pH is preferably acidic from the viewpoint of improving the polishing rate, preferably less than 7, more preferably 6 or less, more preferably 5 or less, particularly preferably. 4 or less is desirable. Further, from the viewpoint of the influence on the human body and the corrosiveness of the machine, the pH is preferably 1 or more, more preferably 1.1 or more, still more preferably 1.2 or more, and particularly preferably 1.3 or more. Particularly in precision component substrates mainly made of metal such as nickel-phosphorus (Ni-P) plated aluminum alloy substrate, from the viewpoint of polishing rate, it is preferable to make the pH acidic, and to improve the polishing rate. Accordingly, the pH is preferably 4.5 or less, more preferably 4 or less, still more preferably 3.5 or less, and particularly preferably 3 or less. Therefore, the pH may be set in accordance with the purpose to be emphasized, but in the case of precision component substrates particularly for metals such as aluminum alloy substrates plated with Ni-P, the pH is 1 to 4.5 is preferable, more preferably 1.1 to 4, still more preferably 1.2 to 3.5, and particularly preferably 1.3 to 3. The pH is adjusted by appropriately mixing inorganic acids such as nitric acid and sulfuric acid, organic acids such as oxalic acid, ammonium salts, aqueous ammonia, potassium hydroxide, sodium hydroxide, amines, etc., in appropriate amounts. Can do.
[0038]
Examples of the method for polishing a disk substrate that suppresses the occurrence of carrier noise according to the present invention include a method that uses the polishing composition of the present invention when polishing a substrate to be polished. As a polishing method for the substrate to be polished, the polishing composition of the present invention is used, or each component is mixed so as to be the composition of the polishing composition of the present invention to prepare a polishing composition and to be polished. A step of polishing the substrate is included, and in particular, a substrate for precision parts such as a substrate for memory hard disk can be suitably manufactured. Moreover, the polishing composition of the present invention can exhibit a high polishing rate while remarkably suppressing the occurrence of carrier noise.
[0039]
Examples of the material of the object to be polished by the polishing liquid composition of the present invention include metals, metalloids such as silicon, aluminum, nickel, tungsten, copper, tantalum, and titanium, and alloys thereof, and glass and glassy carbon. And glassy substances such as amorphous carbon, ceramic materials such as alumina, silicon dioxide, silicon nitride, tantalum nitride, and titanium carbide, and resins such as polyimide resin. Among these, metals such as aluminum, nickel, tungsten, and copper, and alloys based on these metals are preferably objects to be polished, for example, an Ni-P plated aluminum alloy substrate is more preferable. An aluminum alloy substrate plated with Ni—P is particularly preferred.
[0040]
As a polishing method using the polishing liquid composition of the present invention, for example, a substrate is sandwiched with a polishing board to which a non-woven organic polymer polishing cloth or the like is attached, the polishing liquid composition is supplied to the polishing surface, and a constant pressure is applied. The method of grind | polishing by moving a grinding | polishing board or a board | substrate, adding is mentioned. In the above method, by using the polishing composition of the present invention, occurrence of carrier squeal can be remarkably suppressed.
[0041]
The step of polishing the disk substrate can be suitably performed using, for example, a known polishing machine. For example, a non-woven organic polymer polishing cloth or the like, preferably a disk substrate is sandwiched between polishing disks with a polyurethane polishing cloth attached thereto, and 1 to 1 disk substrate having a diameter of 95 nm with a polishing composition as a flow rate. While supplying a constant pressure of 2.9 to 19.6 kPa, preferably 4.9 to 9.8 kPa as a load, it is supplied to the surface to be polished at 30 mL / min, preferably 3 to 20 mL / min. The polishing disk or disk substrate is mounted so that the relative speed between the surface plate or lower surface plate and the disk substrate is usually 0.1 to 2 m / second, preferably 0.3 to 1 m / second at the center of the surface plate. It is done by polishing by moving.
[0042]
According to such a method for polishing a substrate for a disk, the substrate can be polished without causing carrier squeal that is practically problematic, and there is no surface defect, and the disk has excellent surface smoothness. A substrate can be obtained efficiently.
[0043]
Further, as one aspect of the present invention, a method for producing a disk substrate comprising a step of polishing with the polishing liquid composition of the present invention, in particular, a Ni-P plated disk using the polishing liquid composition of the present invention. A method for manufacturing a disk substrate including the step of polishing the substrate for disk is provided.
[0044]
The Ni-P plated disk substrate manufacturing method of the present invention (hereinafter referred to as a disk substrate manufacturing method) includes a step of polishing the substrate using the polishing composition of the present invention. Is preferably performed after the second step among the plurality of polishing steps, and more preferably in the final polishing step. For example, the disc substrate (Ra) having a surface roughness (Ra) of 0.5 to 1.5 nm by a first polishing step or a second polishing step using a polishing liquid containing alumina abrasive grains as an abrasive ( For example, a Ni—P plated aluminum alloy substrate) is further polished by a polishing step using the polishing composition of the present invention.
[0045]
In the method for manufacturing a disk substrate of the present invention, the polishing process consisting of only two steps in which polishing is performed with alumina abrasive grains in the first step eliminates the occurrence of carrier noise and effectively reduces the micropits. When it is desired to produce a disk substrate plated with -P, the second step is preferably a polishing step of the disk substrate using the polishing composition of the present invention.
[0046]
According to the disk substrate manufacturing method of the present invention, the micropits polished effectively using the polishing liquid composition of the present invention were effectively reduced and Ni-P plated with excellent surface smoothness. A disk substrate can be efficiently manufactured.
[0047]
The polishing process described in the method for manufacturing a disk substrate of the present invention refers to a polishing process in which the application of the polishing composition of the present invention is particularly preferable, but for other polishing processes such as a lapping process. Can be applied similarly.
[0048]
【Example】
(Polished object)
Using a Ni-P plated aluminum alloy substrate having a thickness of 1.27 mm and a diameter of 95 mm as an object to be polished, roughly polished with a polishing liquid containing alumina abrasive grains in advance and having a surface roughness (Ra) of 1 nm. Polishing evaluation with respect to the said board | substrate was performed using the polishing liquid composition obtained by the following example and the comparative example.
[0049]
Examples 1-5 and Comparative Examples 1-5
Colloidal silica (silica A to I) and hydrogen peroxide (H2O2), HEDP (1-hydroxyethylidene-1,1-diphosphonic acid) and the remaining water (ion exchange water) were added and mixed to prepare a polishing composition having the composition shown in Table 1. As an order of mixing, 35 wt% hydrogen peroxide solution was mixed in an aqueous solution obtained by diluting HEDP in water, then the remaining components were mixed, and finally, the colloidal silica slurry was mixed with stirring so as not to gel, and a polishing liquid A composition was prepared.
[0050]
[Table 1]
Figure 0003997153
[0051]
About the silica particles constituting the silica A to I or a mixture thereof used for the production of the polishing composition, the particle size is measured according to the method described in the following (Measurement of the particle size distribution of silica particles), The cumulative volume frequency was determined and a particle size versus cumulative volume frequency graph was created. FIG. 1 shows a particle size vs. cumulative volume frequency graph of silica particles used in each example, and FIG. 2 shows a particle size vs. cumulative volume frequency graph of silica particles used in each comparative example.
[0052]
[Measurement of particle size distribution of silica particles]
Using the slurry-like silica particles as a sample, the sample was observed with a JEOL transmission electron microscope “JEM-2000FX” (80 kV, 1 to 50,000 times) according to the instructions attached by the microscope manufacturer, and a TEM image Was photographed. The photograph is taken into a personal computer as image data by a scanner, and an analysis software “WinROOF” (distributor: Mitani Corp.) is used to determine the equivalent circle diameter of each silica particle. After analyzing the silica particle data, the particle diameter was converted to the particle volume by using spreadsheet software “EXCEL” (manufactured by Microsoft) based on the data.
[0053]
Based on the particle size distribution data of the silica particles obtained in this manner, the ratio of particles having a certain particle size (volume basis%) in all particles is expressed as the cumulative frequency from the small particle size side, and the cumulative volume frequency (% )
[0054]
Based on the particle size and cumulative volume frequency data of the silica particles obtained as described above, the cumulative volume frequency is plotted against the particle size to obtain a particle size versus cumulative volume frequency graph.
[0055]
Moreover, the to-be-polished object was grind | polished on the grinding | polishing conditions shown below using the polishing liquid composition of Examples 1-5 and Comparative Examples 1-5. At that time, the occurrence of carrier noise was determined according to the following method. Further, according to the following method, the polishing rate was determined, and the presence or absence of micropits in the object to be polished was examined. Each example and comparative example were evaluated using 10 objects to be polished, and each result was an average of individual data obtained using each object to be polished. The obtained results are shown in Table 2.
[0056]
(Polishing conditions)
Polishing tester: "Fast double-sided 9B polishing machine" manufactured by Speed Fam
Polishing pad: Kanebo "Bellatrix N0058"
Polishing load: 7.8 kPa
Slurry supply amount: 40 mL / min
Lower platen rotation speed: 30rpm
Polishing time: 4 minutes
Number of substrates loaded: 10
[0057]
[Determination of carrier noise]
From immediately after the start of polishing to the end of polishing, the sound generated from the periphery of the rotating platen (carrier) of the polishing tester was evaluated according to the following evaluation criteria to determine whether carrier squeak occurred. ○ indicates that no carrier squeal has occurred, and x indicates that a carrier squeal has occurred.
[0058]
Evaluation criteria
○: Normal sliding sound during polishing is recognized
×: A frictional sound that is not the sliding sound is recognized.
[0059]
[Measurement of micropits]
The differential interference microscope observation [metal microscope “BX60M” (manufactured by Olympus Kogyo Co., Ltd.), magnification 50 × (eyepiece 10 ×, objective lens 5 ×)] shows a line as shown in FIG. The number of micropits was counted while scanning AB, CD, EF, and GH. Table 2 shows the results obtained based on the following evaluation criteria.
[0060]
Evaluation criteria
○: Less than 100 / surface
×: 100 or more
[0061]
[Calculation of polishing rate]
Specific gravity (8.4 g / cm) in weight difference (g) between objects before and after polishing2) Is multiplied by the surface area (65.97 cm) of the object to be polished.2) And the polishing time (minutes) to calculate the double-sided polishing amount per unit time, which was taken as the polishing rate (μm / min).
[0062]
[Table 2]
Figure 0003997153
[0063]
From the results of Table 2, according to the polishing liquid compositions of Examples 1 to 5, the occurrence of carrier squeal is sufficiently suppressed and the object to be polished is polished at a high polishing rate as compared with Comparative Examples 1 to 5. It can be seen that an object to be polished without micropits can be obtained.
[0064]
【The invention's effect】
According to the polishing composition of the present invention, the occurrence of carrier noise in the polishing step is suppressed, and a disk substrate having no surface defects and excellent surface smoothness can be efficiently obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph of particle size versus cumulative volume frequency of silica particles used in each example.
FIG. 2 is a graph of particle size versus cumulative volume frequency of silica particles used in each comparative example.
FIG. 3 is a schematic view showing a portion on a substrate scanned with a differential interference microscope when measuring micropits.

Claims (5)

水およびシリカ粒子を含有してなる、メモリーハードディスク用基板用の研磨液組成物であって、前記シリカ粒子が、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による測定で得られた該シリカ粒子の粒径(nm)に対して小粒径側からの累積体積頻度(%)をプロットして得られた該シリカ粒子の粒径対累積体積頻度グラフにおいて、粒径5〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(1):
V≦2×(R−5) (1)
を満たし、および粒径20〜40nmの範囲における累積体積頻度(V)が粒径(R)に対し、以下の式(2):
V≧0.5×(R−20) (2)
を満たし、かつ累積体積頻度が90%となる粒径(D90)が65nm以上105nm未満の範囲にあるものである、研磨液組成物。
A polishing liquid composition for a memory hard disk substrate, comprising water and silica particles, wherein the silica particles are obtained by measurement by observation with a transmission electron microscope (TEM). In the graph of the particle size vs. cumulative volume frequency of the silica particles obtained by plotting the cumulative volume frequency (%) from the small particle size side against the small particle size side, the cumulative volume frequency (V ) Is the following formula (1) for the particle size (R):
V ≦ 2 × (R-5) (1)
The cumulative volume frequency (V) in the range of 20 to 40 nm with respect to the particle size (R) satisfies the following formula (2):
V ≧ 0.5 × (R-20) (2)
And a particle size (D90) with a cumulative volume frequency of 90% is in the range of 65 nm or more and less than 105 nm.
シリカ粒子がコロイダルシリカ粒子である請求項1記載の研磨液組成物。  The polishing composition according to claim 1, wherein the silica particles are colloidal silica particles. 酸化剤および有機ホスホン酸をさらに含有してなる請求項1または2記載の研磨液組成物。  The polishing composition according to claim 1 or 2, further comprising an oxidizing agent and an organic phosphonic acid. 請求項1〜3いずれかに記載の研磨液組成物を用いてメモリーハードディスク用基板の研磨を行う工程を含む、キャリア鳴きの発生を抑えたメモリーハードディスク用基板の研磨方法。  A method for polishing a memory hard disk substrate with suppressed occurrence of carrier noise, comprising a step of polishing the memory hard disk substrate using the polishing liquid composition according to claim 1. 請求項1〜3いずれかに記載の研磨液組成物を用いてNi−Pメッキされたメモリーハードディスク用基板の研磨を行う工程を含む、メモリーハードディスク用基板の製造方法。  A method for producing a memory hard disk substrate, comprising a step of polishing a Ni-P plated memory hard disk substrate using the polishing composition according to claim 1.
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