JP3996697B2 - 既設壁の改修構築方法 - Google Patents

既設壁の改修構築方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物内の間仕切り壁などの既設壁を解体撤去して、代わりに新しい壁を構築する技術に関し、特に既設壁の一方の面側からのみ解体撤去作業を行い、既設壁の他方の面側を作業中でも使用できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
建物内の既設壁を解体撤去して、新たに壁を構築する、いわゆる既設壁のリニュアルが従来より行われている。特に、従来の建築基準法下で構築された壁が、現行建築基準法の耐震壁構造に合致していないため、震災時の被害を最小限度にくい止められるように、既設壁を耐震壁に代えるためにかかるリニュアルが行われる場合が多い。
【0003】
かかるリニュアルに際しては、例えば、図8(a)、図9(a)に示すように、建物内の床1から梁2まで、天井3を貫いて形成した隔壁4を耐震壁に代える場合などには、従来は、隔壁4で隔てられている両方の室内を作業場所として使用しなければならない。
【0004】
先ず、隔壁4で仕切られた両室内に、隔壁4に面して床1面から天井3まで養生シートで仮囲いを設けて作業スペース5a、5bを確保する。
【0005】
その後、作業スペース5a、5bの範囲内で天井3を撤去する。天井3の撤去後に、仮囲いを天井裏まで延ばして隔壁4を解体撤去する。隔壁4の解体に際しては、例えば隔壁4を構成するブロック4aを解体撤去することとなる。
【0006】
隔壁4を解体撤去した後に、図8(b)に示すように、隔壁4があった場所に配筋を施した打設型枠6を現場施工などで設け、この打設型枠内にコンクリートを現場打設してコンクリート製の耐震壁を施工する。
【0007】
あるいは、図9(b)に示すように、隔壁4の撤去後に、片側からコンクリート吹き付けを行う型枠7を設け、さらに配筋組を施し、コンクリート打設する代わりに、コンクリート吹き付けで耐震壁を構成しても構わない。
【0008】
このようにして既設壁の解体撤去後に耐震壁をリニュアルし、その後天井などを復旧させれば工事は完了することとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のリニュアルの方法では、既設壁の撤去に際して、撤去対象の既設壁の両面側に作業スペースとして仮囲いを設ける必要がある。そのため、かかる撤去対象の既設壁で仕切られた部屋は、その間使用を控えたり、あるいは使用スペースを制限されるなどの制約があった。
【0010】
また、上記従来工法では、既設壁の解体撤去後に新規に構築する壁のために型枠を形成することとなるが、特に狭い現場の場合には、型枠形成用の種々の資材搬入や、資材の置場などの手配が面倒で、工事に手間がかかる。
【0011】
さらに、型枠内にコンクリートを打設すると、かかるコンクリートの乾燥まで十分な時間が必要となりその分工事期間が延びることともなる。
【0012】
本発明の目的は、既設壁の一方の面側のみを作業スペースとして他方の面側をそのまま使用できる状態にして、既設壁の撤去、新設壁の構築が行えるようにすることにある。
【0013】
本発明の他の目的は、既設壁の撤去、その後の新設壁の構築が容易に行えるようにすることにある。
【0014】
本発明の他の目的は、既設壁の撤去、その後の新設壁の構築に係る施工期間を短縮することにある。
【0015】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0017】
すなわち、本発明では、建物内を仕切る隔壁などの既設壁を解体撤去して、耐震壁などを新たに構築することができる方法であって、先ず、表面を壁面仕上げの化粧面に構成した壁面形成部材を撤去対象の既設壁の表面に沿って設ける。
【0018】
かかる壁面形成部材の取付けは、既設壁で仕切られる一方の部屋から行う。壁面形成部材の取付けは、先ず床から天井まで、既設壁から小間隔離して壁面仕上げに形成した化粧面が室内側を向くようにして行う。上記要領で壁面形成部材の取付けが終了した室内側では、その後は作業を行わないため、既設壁の解体撤去作業中でも通常通り室内を使用することができる。
【0019】
一方、上記要領で壁面形成部材の取付けが終了した時点で、撤去対象の既設壁のもう一方の室内側から既設壁の解体撤去を行う。先ず、従来通り、養生シートを床面から天井まで張った仮囲いにより作業スペースを確保する。この作業スペース内で天井を解体し、さらに仮囲いを天井裏まで延ばす。
【0020】
その後にブロックなどから構成される既設壁を解体して撤去する。既設壁の解体撤去により壁面形成部材の裏面側が現れることとなるが、さらに壁面形成部材の天井部分を解体して、壁面形成部材を梁まで延ばす。かかる作業は全て、既設壁の解体撤去を行った側の室内から行う。
【0021】
このようにして既設壁を解体撤去して先に設けた壁面形成部材が現れてから、この壁面形成部材の裏面側にコンクリート壁を一体に後施工して設ければ、壁面形成部材とコンクリート壁とで一体に構成された壁が、従来の既設壁に代わって新たに構築されることとなる。
【0022】
かかるコンクリート壁を壁面形成部材の裏面側に後施工するに際しては、壁面形成部材の裏面側に鉄筋組を設け、この鉄筋組が隠れる程度にコンクリート吹き付けを行えばよい。このようにして鉄筋入りの耐震壁を既設壁の代わりに構築することができる。なお、鉄筋組は、現場施工したり、あるいは工場で組み上げた鉄筋組を搬入据え付けするなどすればよい。
【0023】
また、壁面形成部材に例えばプラスターボードのような水分を吸収し易い部材を使用する場合には、壁面形成部材を設けるに際して、予め撤去対象の既設壁の表面に沿って軽鉄間仕切下地組などの壁面形成部材取付用下地組を設けておき、この壁面形成部材取付用下地組に壁面形成部材を設ける。
【0024】
その後、上記要領で既設壁を解体撤去した後、現れた壁面形成部材取付用下地組の表面側に板状部材を設け、さらにこの板状部材の表面側に前記構成の鉄筋組を設けて、コンクリート吹き付けを行うようにしても構わない。
【0025】
このようにすれば、壁面形成部材にプラスターボードを使用しても、プラスターボードにコンクリートを直接接触させないようにして耐震壁などの新たなコンクリート壁を構築することができる。
【0026】
また、上記板状部材としては、コンクリート吹き付け時の下地とすることができるものであればよく、例えば合板やプラスターボードなどを使用することができる。さらには、ビニールシートを、コンクリートの吹き付け圧に抗することができる程度に張設して板状部材として使用しても構わない。
【0027】
また、水分吸収の心配がない壁面形成部材を使用する場合には、撤去対象の既設壁に予め鉄筋組を設けておき、この鉄筋組に壁面形成部材を設け、その後既設壁の解体撤去を行って現れた壁面形成部材の裏側に向けて鉄筋組が隠れる程度にコンクリート吹き付けを行いコンクリート壁の後施工を行うようにしても構わない。この鉄筋組の代わりに、上記説明の軽鉄間仕切下地組などの壁面形成部材取付用下地組を使用しても構わない。
【0028】
なお、この鉄筋組については、当初は既設壁の壁面に沿って鉄筋組を設けずに壁面形成部材を設けておき、既設壁の撤去後に壁面形成部材の裏側に鉄筋組を設けるようにしても構わない。
【0029】
さらには、コンクリート壁の後施工についてはコンクリート吹き付けについて説明したが、壁面形成部材の裏面側に打設型枠を形成して、この打設型枠内にコンクリートを現場打設して後施工を行うようにしても構わない。
【0030】
いずれにしても、本発明では、撤去対象の既設壁の一方の面側は既設壁の撤去作業などの最中でも通常通り使用することができ、片方の面側のみを仮囲いで囲って作業スペースとすればよい。従来とは異なり、作業スペースを既設壁の両側に確保する必要がない。
【0031】
特に、コンクリートの吹き付けによりコンクリート壁の後施工を行う場合には、打設型枠などのコンクリート壁形成用の仮設資材がないため、より施工が簡単に行える。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】
本実施の形態では、撤去対象の既設壁10として建物の室内空間を仕切る間仕切り壁10aを想定し、かかる間仕切り壁10aを解体撤去した後に新たに耐震壁を構築する方法について説明する。
【0034】
本実施の形態では、図1(a)に示すように、間仕切り壁10aは、床30側から梁40まで天井50を貫いて設けられ、この間仕切り壁10aにより建物内が二つの室内空間20a、20bに分けられている。
【0035】
かかる間仕切り壁10aを解体撤去して、この間仕切り壁10aの代わりに鉄筋コンクリート製の耐震壁を構築する。
【0036】
先ず、間仕切り壁10aにより分けられた一方の室内空間20a側で、図1(b)、図5(a)に示すように、間仕切り壁10aの壁面表面に沿って、壁面形成部材取付用下地組60を設ける。本実施の形態では、かかる壁面形成部材取付用下地組60には、薄い軽量鋼板を成形した鉄骨を組み上げて形成されている軽鉄間仕切下地組(LGS)60aが使用されている。
【0037】
かかる軽鉄間仕切下地組60a(60)を、本実施の形態では、撤去対象の既設壁10としての間仕切り壁10aの表面から小間隔離して設ける。また、図1(b)に示すように、床30側から天井50まで垂直に設けておく。
【0038】
このようにして床30から天井50まで垂直に設けた軽鉄間仕切下地組60aの表面に、表面が壁面仕上げ化粧面に形成された壁面形成部材70を設ける。本実施の形態では、プラスターボード70aを壁面形成部材70として使用した。使用する使用環境に合わせて厚さなど種々の仕様のプラスターボード70a(70)を使用すればよい。図5(b)には、かかる様子を平面的に見た状態を示した。
【0039】
また、軽鉄間仕切下地組60a、プラスターボード70aの設置に際しては、軽鉄間仕切下地組60a、プラスターボード70aの取付けにそれ程手間がかからず、また、端材などが散らからないため、養生シートなどで仮囲いして室内空間20a側に作業スペースを設けなくても済む。
【0040】
一方、間仕切り壁10aで分けられた一方の室内空間20bでは、後記する間仕切り壁10aの解体撤去を行うため、仮囲い90を設けて作業スペース100を確保する。図1(b)に示すように、床30側から天井50まで鋼管組91を設けて、その表面側に養生シート92(図中、破線表示)を張設するなどして仮囲い90を行い、間仕切り壁10a側に作業スペース100を設ければよい。
【0041】
このようにして作業スペース100を室内空間20b側に確保した後、室内空間20b側の間仕切り壁10aと仮囲い90との間の天井50を、間仕切り壁10aの解体撤去が行い易いように撤去する。天井50の撤去後、図2(a)に示すように、鋼管組91、養生シート92の張設を天井裏側にまで伸ばし、その後間仕切り壁10aを解体して撤去する。
【0042】
間仕切り壁10aを解体撤去すると、図2(b)、図6(a)に示すように、予め室内空間20aの側に設けた軽鉄間仕切下地組60aと、プラスターボード70aの裏面側とが現れることとなる。この状態で、軽鉄間仕切下地組60a、プラスターボード70aの上端側の天井50部分をさらに撤去し、軽鉄間仕切下地組60aとプラスターボード70aとを梁40側まで伸ばす。
【0043】
間仕切り壁10aの解体撤去に際しては、室内空間20b側は、仮囲い90が施されているので、解体撤去作業中の埃や残材の散らかりなどを作業スペース100内に抑えることができる。また、軽鉄間仕切下地組60a、プラスターボード70aの梁40までの延設に際しても、端材などの散らかりを作業スペース100内に抑えることができる。
【0044】
そのため、室内空間20aの側では、前記要領で軽鉄間仕切下地組60a、プラスターボード70aを間仕切り壁10aに設けた以降は、一切作業が行われないので、通常通り間仕切り壁10aの撤去作業中でも室内を使用することができる。
【0045】
その後、軽鉄間仕切下地組60aの室内空間20b側に、図3(a)に示すように、後記するコンクリート吹き付け時の下地となる板状部材110を設ける。本実施の形態では、板状部材110として、壁面形成部材70と同様に、プラスターボード110aを使用した。プラスターボード110aは、軽鉄間仕切下地組60a上に床30から梁40まで垂直に設ける。
【0046】
その後、図3(a)に示すように、このプラスターボード110a面に沿って、耐震壁内に設ける鉄筋組120を設ける。鉄筋組120は、現場施工でも構わないが、本実施の形態では、施工の手間がかからないように、予め工場などで組み上げられた鉄筋組120をプラスターボード110a面に据えるようにした。
【0047】
その後、プラスターボード110a(110)を吹き付け下地として、図4に示すように、鉄筋組120が隠れる程度にコンクリート吹き付けを行い、図3(b)、図6(b)に示すように、コンクリート壁130を後施工する。
【0048】
コンクリート吹き付けには、例えば、富士昭化工株式会社で開発されたコンクリート吹き付け工法を使用すればよい。本実施の形態では、かかる工法を採用して、予め普通ポルトランドセメント30%、骨材66.5%、混和剤(増粘剤および収縮防止材)3.5%を、含水率13〜16%の範囲内に抑えてプレミックスさせた吹き付けコンクリート材料を、吹き付け箇所まで高圧圧送させて吹き付け、コンクリート壁130を施工する。
【0049】
コンクリート吹き付けに際しては、図7に示すように、コンプレッサー200に除湿器210を介して連結された吹き付け用のロータリーガン300の吹き付けノズル310を、鉄筋組120を表面側に設けた板状部材110aに向けた状態で、コンクリートを吹き付ける。吹き付け要領は、図4に示すように、吹き付けノズル310を人手で支持して、鉄筋組120が隠れる程度の所定層厚になるまで吹き付ければよい。
【0050】
ロータリーガン300のホッパー320に、上記プレミックスさせた吹き付け材料を投入する。一方、吹き付けノズル310は、別途貯水タンク400と高圧揚水ポンプ410を介して繋げておき、吹き付けノズルに圧送されてきた吹き付け材料を、高圧揚水ポンプ410により圧送されてきた水と、吹き付けノズル310内で吹き付け直前に混ぜて吹き付ける。
【0051】
鉄筋組120が隠れる程度に吹き付け、その後ローラーや鏝で壁面を平に均すようにすればよい。かかる吹き付けでは、上記組成の吹き付けコンクリート材料を使用するため、生コンクリートを現場打設する場合に比べて乾燥が速く、コンクリート壁の後施工が短期間に行える。
【0052】
また、上記説明では板状部材110表面側に鉄筋組120を設ける構成について説明したが、既設壁10の撤去後に構築するコンクリート壁130を耐震壁に構成する必要がない場合には、板状部材110表面側をコンクリート吹き付け下地に構成して、鉄筋組120を設けずにコンクリート壁の後施工をするようにしても構わない。
【0053】
なお、上記説明では、壁面形成部材70を設けるに際して、壁面形成部材取付用下地組60を先に設けて、この壁面形成部材取付用下地組60に壁面形成部材70を設ける手順としたが、壁面形成部材取付用下地組60の代わりに鉄筋組120を設け、この鉄筋組120に壁面形成部材70を設けるようにしても構わない。
【0054】
かかる場合には、既設壁10の撤去後には壁面形成部材70の裏側に設けた鉄筋組120が現れることとなるが、壁面形成部材70が吹き付けられたコンクリートの水分を吸収を行わない素材で形成されている場合には、直接壁面形成部材70の裏側に鉄筋組120が隠れるまでコンクリート吹き付けを行って、コンクリート壁130の後施工を行うようにしても構わない。
【0055】
また、上記説明では既設壁として間仕切り壁10aを想定して説明したが、間仕切り壁10a以外の壁にも適用できる。例えば、外壁に対しても適用できる。壁面形成部材70を室内側から行い、外壁の撤去を足場組を行った上で屋外側から行うようにすればよい。
【0056】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0058】
(1).本発明では、撤去対象の既設壁の一方の面に沿って壁面形成部材を設け、この壁面形成部材を設けない側から既設壁の解体撤去を行うため、従来とは異なり、撤去対象の既設壁の一方の面側にのみ解体作業に必要な作業をスペースを設ければ済む。
【0059】
(2).本発明では、撤去対象の既設壁の一方の面に沿って壁面形成部材を設け、この壁面形成部材を設けない側から既設壁の解体撤去を行うため、従来とは異なり、撤去対象の既設壁の一方の面側でのみ解体作業などが進められ、他方の側では通常通り例えば室内業務を続けるなどの使用が可能である。
【0060】
(3).本発明では、既設壁の解体撤去前に壁面形成部材を設けておき、既設壁の解体撤去後にこの壁面形成部材にコンクリート吹き付けによりコンクリート壁を構築するので、既設壁の撤去後に設けた打設型枠にコンクリートを打設してコンクリート壁を後施工する場合に比べて、手間がかからず工期の短縮が図れる。
【0061】
(4).本発明では、既設壁の撤去後に現れた壁面形成部材取付用下地組に板状部材を設けてからコンクリート吹き付けを行うことができるため、壁面形成部材の裏側に直接吹き付けコンクリートが接触せず、例えばプラスターボードのような水分吸収の良好な壁面形成部材を使用することができる。
【0062】
(5).本発明では、既設壁の撤去後の壁面形成部材取付用下地組にコンクリート吹き付けを行うことができるため、壁面形成部材取付用下地組に板状部材を設ける場合に比べて、コンクリート壁を薄く構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態の既設壁の改修構築方法を適用する前の状態を示す断面図である。(b)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、壁面形成部材を設ける工程を示す断面図である。
【図2】(a)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、仮囲いを天井裏まで伸ばす様子を示す断面図である。(b)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、既設壁を撤去した状態を示す断面図である。
【図3】(a)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、既設壁の撤去後に壁面形成部材取付用下地組に板状部材を設け、さらに板状部材に鉄筋組を設けた状態を示す断面図である。(b)は、(a)に示す板状部材にコンクリート壁を後施工した状態を示す断面図である。
【図4】コンクリートの吹き付け状況を示す説明図である。
【図5】(a)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、壁面形成部材取付用下地組を設ける工程を示す断面図である。(b)は、(a)で示す壁面形成部材取付用下地組に壁面形成部材を設けた状態を示す断面図である。
【図6】(a)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、既設壁を撤去した状態を示す断面図である。(b)は、本実施の形態の既設壁の改修構築方法において、既設壁の撤去後に壁面形成部材取付用下地組に板状部材を設け、さらに板状部材に鉄筋組を設け、その後に吹き付けによりコンクリート壁を後施工した状態を示す断面図である。
【図7】本実施の形態で採用したコンクリート吹き付けの様子を示す説明図である。
【図8】(a)は、既設壁の両側に作業スペースを設けている従来の様子を示す断面図である。(b)は、既設壁の解体撤去後に設けた打設型枠に、コンクリート壁を後施工するためにコンクリートを打設している様子を示す説明図である。
【図9】(a)は、既設壁の両側に作業スペースを設けている従来の様子を示す断面図である。(b)は、既設壁の解体撤去後に吹き付け下地を設け、コンクリート壁を後施工するためにコンクリートを吹き付けている様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 床
2 梁
3 天井
4 隔壁
4a ブロック
5a 作業スペース
5b 作業スペース
6 打設型枠
7 型枠
10 既設壁
10a 間仕切り壁
20a 室内空間
20b 室内空間
30 床
40 梁
50 天井
60 壁面形成部材取付用下地組
60a 軽鉄間仕切下地組
70 壁面形成部材
70a プラスターボード
90 仮囲い
91 鋼管組
92 養生シート
100 作業スペース
110 板状部材
110a プラスターボード
120 鉄筋組
130 コンクリート壁
200 コンプレッサー
210 除湿器
300 ロータリーガン
310 吹き付けノズル
320 ホッパー
400 貯水タンク
410 高圧揚水ポンプ

Claims (4)

  1. 既設壁を解体撤去して、前記既設壁の代わりに新規に壁を設ける既設壁の改修構築方法であって、
    撤去対象の既設壁の一方の面に沿って壁面形成部材を設ける工程と、
    前記既設壁に対して前記壁面形成部材を設けた側の空間を作業スペースとせずに、前記既設壁に対して前記壁面形成部材を設けない側の空間を作業スペースとして前記既設壁を解体撤去する工程と、
    前記既設壁の撤去後に、前記作業スペースで前記壁面形成部材の裏面側にコンクリート壁を後施工することを特徴とする既設壁の改修構築方法。
  2. 請求項1に記載の既設壁の改修構築方法において、
    前記既設壁が外壁の場合には、前記壁面形成部材は室内側から設け、前記既設壁の撤去は屋外側から行うことを特徴とする既設壁の改修構築方法。
  3. 請求項1または2に記載の既設壁の改修構築方法において、
    前記撤去対象の既設壁の一方の面に沿って壁面形成部材を設けるに際しては、先に前記既設壁に沿って壁面形成部材取付用下地組を設け、その後に前記壁面形成部材取付用下地組に前記壁面形成部材を設け、
    前記既設壁の撤去後に、前記壁面形成部材の裏面側にコンクリート壁を後施工するに際しては、前記既設壁の撤去後の前記壁面形成部材取付用下地組に板状部材を設け、前記板状部材の面に沿って鉄筋組を設けた後、前記板状部材に向けてコンクリートを吹き付けて前記コンクリート壁を後施工することを特徴とする既設壁の改修構築方法。
  4. 請求項1または2に記載の既設壁の改修構築方法において、
    前記撤去対象の既設壁の一方の面に沿って壁面形成部材を設けるに際しては、先に前記既設壁に沿って壁面形成部材取付用下地組を設け、その後に前記壁面形成部材取付用下地組に前記壁面形成部材を設け、
    前記既設壁の撤去後に、前記壁面形成部材の裏面側にコンクリート壁を後施工するに際しては、前記既設壁の撤去後に現れた前記壁面形成部材の裏面側に前記壁面形成部材取付用下地組が隠れるようにコンクリートを吹き付けて前記コンクリート壁を後施工することを特徴とする既設壁の改修構築方法。
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