JP3994685B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の油圧制御装置における学習制御に係り、例えばシフトレバー等にてニュートラル(N)レンジとドライブ(D)レンジ等の走行レンジに切換え可能な自動変速機の油圧制御装置において、走行レンジからNレンジに切換える際にドレーンされる入力クラッチの油圧の排出制御に用いて好適な学習制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機[多段自動変速機(AT)及び無段自動変速機(CVT)を含む]の油圧制御装置は、マニュアルバルブのDレンジにおいて、該バルブのDレンジポートからの油圧(レンジ圧)が供給される入力クラッチ用油圧サーボを有しており、該油圧サーボへの油路に、ソレノイドバルブにて操作されるニュートラルリレーバルブ及びリニアソレノイドバルブにて制御されるコントロールバルブを介在している(例えば特開平11−93987号公報参照)。
【0003】
そして、シフトレバーをNレンジからDレンジに操作すると、マニュアルシフトバルブのDレンジポートからのライン圧がコントロールバルブ及びリレーバルブを介して上記入力クラッチ油圧サーボに供給され、この際コントロールバルブをリニアソレノイドバルブにより制御することにより、上記供給油圧を滑らかに立上げ、該N→Dシフト時のシフトショックを防止している。
【0004】
一方、シフトレバーをDレンジからNレンジに操作すると、リレーバルブが切換えられ、上記入力クラッチ油圧サーボの油圧は、チェックバルブ及びオリフィスを通って、マニュアルシフトバルブのドレーンポートから排出されるが、この際上記オリフィスによる排出流量及びアキュムレータの作用により、急激なトルク抜けによるショックの発生を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記油圧制御装置にあっては、入力クラッチの油圧が、D→Nシフト時に制御されることなく排出されるので、油温により入力クラッチ油圧サーボからの排出流量が変化し、油温が高い場合、急激なトルク抜けが発生してシフトショックを生じることがあり、また油温が低い場合、入力クラッチのトルクが残って、シフト操作の応答性が悪くなり、違和感を感じることがある。
【0006】
このような場合、油圧サーボの油圧を調圧制御することが望ましいが、油温等に基づく調圧制御ではバラツキが多く、信頼性が充分でない。特に、上記入力クラッチ油圧サーボの排出を調圧制御する場合、D→Nシフト時にオリフィスから該油圧サーボの基圧が抜けきるまでの僅かな時間に調圧制御をするため、かなりシビアな制御が要求される。
【0007】
そこで、本発明は、学習制御を行うことにより、上記課題を解決した自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、マニュアルシフトバルブ(20)の走行レンジ(D)とニュートラルレンジ(N)とにより切換えられる入力クラッチ(C1)用の油圧サーボ(C−1)の油圧を調圧制御する制御バルブ手段(SLT,21)を備えてなる自動変速機の油圧制御装置において、
前記走行レンジ(D)とニュートラルレンジ(N)との切換えによる前記入力クラッチ(C1)の入力部の回転加速度の変化に基づく値(以下変化量という)(DN_Omega_max)を検出する変化量検出手段(40)と、
前回の前記切換えによる変化量(DN_Omega_max_ave1)と今回の前記切換えによる変化量(DN_Omega_max_ave2)との比較に基づき、前記制御バルブ手段への指令値(P slt)を補正する学習制御部(U3)を有する制御手段(U)と、を備え、
前記学習制御部による補正された前記制御手段の指令値(LDN sol Sweep Start SLT)に基づき、次回の前記切換えにおける前記制御バルブ手段の制御が行われることを特徴とする
【0009】
請求項に係る本発明は、前記学習制御部(U3)は、前記前回の変化量(DN_Omega_max_ave1)と今回の変化量(DN_Omega_max_ave2)との比較、及び前回の補正に際しての補正の方向に基づき、前記指令値(LDN sol Sweep Start SLT)を補正してなる
【0010】
請求項に係る本発明は、前記学習制御部(U3)は、前記前回の変化量(DN_Omega_max_ave1)と今回の変化量(DN_Omega_max_ave2)との比較、及び前回の補正に際しての補正の方向に基づき、次回の補正値(dDN sol Sweep Start SLT)及び補正方向が決定される複数のルール(Rule1〜6)を有してなる、
請求項記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0011】
請求項に係る本発明は、前記変化量検出手段(40)は、複数回(例えば3回)の前記切換えによる平均値(DN_Omega_max_ave)から前記変化量(DN_Omega_max)を検出してなる、
請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0012】
請求項に係る本発明は、前記制御手段(U)からの指令値(P slt)は、高くても低くても前記変化量(DN_Omega_max)が大きくなり、該変化量が所定閾値(DN_Omega_limit_max)以下からなる収束領域を有し、
該収束領域に向く方向に前記補正の方向が設定されてなる
【0013】
請求項に係る本発明は、前回の変化量(DN_Omega_max_ave1)が前記収束領域にあり、かつ今回の変化量(DN_Omega_max_ave2)が前記収束領域から外れた場合、該指令値が所定量(dDN sol Sweep Start SLT_S)低くなるように補正してなる(Rule6)、
請求項記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0014】
請求項に係る本発明は、前記変化量は、前記摩擦係合手段の入力部(In Rpm)の回転加速度のピーク値(DN_Omega_max)である、
請求項1ないしのいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0015】
請求項に係る本発明は、前記制御手段(U)は、前記切換え時に所定初期値(DN sol Sweep Start SLT)を出力し、その後所定スイープ角(dP Sweep DN sol SLT)でスイープダウンを出力し、
前記学習制御部は、前記所定初期値(DN sol Sweep Start SLT)を補正してなる、
請求項1ないしのいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0016】
請求項に係る本発明は、前記所定初期値(DN sol Sweep Start SLT)は、自動変速機内の油温に基づき設定されてなる、
請求項6記載の自動変速機の油圧制御装置にある。
【0018】
請求項に係る本発明は、前記制御バルブ手段は、前記油圧サーボ(C−1)と前記マニュアルシフトバルブ(20)の走行レンジポート(20c,20d)との間の油路に介在するコントロールバルブ(21)と、前記制御手段(U)からの指令値(P slt)に基づき前記コントロールバルブを調圧制御する制御バルブ(SLT)と、を有してなる
【0019】
請求項に係る本発明は、前記コントロールバルブ(21)が介在する油路に並列して配置され、前記油圧サーボ(C−1)と前記マニュアルシフトバルブ(20)の走行レンジポート(20c,20d)とを直接に連通する油路に、オリフィス(27)と、前記油圧サーボから前記走行レンジポートへの流れを許容するチェックバルブ(29)と、を介在してなる
【0020】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の構成に何等影響を与えるものではない。
【0021】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、前回の切換えによる変化量と今回の切換えによる変化量との比較に基づき、制御バルブへの指令値を学習補正するので、油圧を調圧制御する際の精度及び信頼性を向上することができる。
【0022】
請求項に係る本発明によると、前記変化量の比較と、前回の補正の方向とに基づき、学習補正するので、正しい方向に補正されて、精度の高い調圧制御が可能となる。
【0023】
請求項に係る本発明によると、前記変化量の比較及び前回補正の方向に基づき、補正値及び補正方向が決定される複数のルールにより学習制御されるので、該ルールに対応して素速くかつ信頼性の高い学習制御を行うことができる。
【0024】
請求項に係る本発明によると、複数回の切換えによる平均値から変化量を検出するので、バラツキを減少して、信頼性の高い学習制御を行うことができる。
【0025】
請求項に係る本発明によると、前記変化量は、所定値以下からなる収束領域を有し、該収束領域に向く方向に補正の方向が設定されるので、常に該収束領域に向くように学習補正されて、何回かの学習制御により該収束領域に収束された正確な調圧制御を行うことができる。
【0026】
請求項に係る本発明によると、収束領域に入った状態にあっても、バラツキ等により該収束領域から外れる場合もあるが、この場合、比較的少ない補正値にて指令値が低くなるように補正するので、バラツキにより指令値が収束領域から大きくずれることはなく、安定した制御を行うことができる。
【0027】
請求項に係る本発明によると、前記変化量は、摩擦係合手段の入力部の回転加速度のピーク値であるので、該摩擦係合手段による直接の変化量に基づく信頼性の高い制御を行うことができる。
【0028】
請求項に係る本発明によると、切換え時に所定初期値を設定し、その後スイープダウンして、シフトショックを軽減する制御において、上記所定初期値を学習補正して、信頼性の高いシフトショック軽減を図ることができる。
【0029】
請求項に係る本発明によると、前記所定初期値を油温に基づき設定するので、油温により油圧サーボからの排出量の適正化を図る微妙な制御において、前記学習制御により精度及び信頼性の向上を図ることができる。
【0030】
請求項に係る本発明によると、走行レンジからニュートラルレンジへの切換えに適用して、入力クラッチ用油圧サーボの排圧制御を前記学習制御により精度及び信頼性を向上して、トルク抜けによるシフトショック及び応答遅れによる違和感の発生を防止することができる。
【0031】
請求項に係る本発明によると、制御バルブ手段が、コントロールバルブと、リニアソレノイドバルブ等の制御バルブとを有するので、上記学習制御が効率的に機能して、精度及び信頼性の高い効率的な調圧制御を行うことができる。
【0032】
請求項に係る本発明によると、走行レンジからニュートラルレンジへの切換えに際し、入力クラッチ用油圧サーボの油圧は、コントロールバルブに並列した油路のオリフィスを通っても排出され、このため該油圧サーボの油圧が抜けきるまでの僅かな時間にてコントロールバルブによる調圧制御を行う必要があり、該調圧制御は、高い精度を要求されるが、上述した学習制御により該要求を満たした制御を行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0034】
5速自動変速機1は、図2に示すように、トルクコンバータ4、3速主変速機構2、3速副変速機構5及びディファレンシャル8を備えており、かつこれら各部は互に接合して一体に構成されるケースに収納されている。そして、トルクコンバータ4は、ロックアップクラッチ4aを備えており、エンジンクランクシャフト13から、トルクコンバータ内の油流を介して又はロックアップクラッチによる機械的接続を介して主変速機構2の入力軸3に入力する。そして、一体ケースにはクランクシャフトと整列して配置されている第1軸3(具体的には入力軸)及び該第1軸3と平行に第2軸6(カウンタ軸)及び第3軸(左右車軸)14a,14bが回転自在に支持されており、また該ケースの外側にバルブボディが配設されている。
【0035】
主変速機構2は、シンプルプラネタリギヤ7とダブルピニオンプラネタリギヤ9からなるプラネタリギヤユニット15を有しており、シンプルプラネタリギヤ7はサンギヤS1、リングギヤR1、及びこれらギヤに噛合するピニオンP1を支持したキャリヤCRからなり、またダブルピニオンプラネタリタリギヤ9は上記サンギヤS1と異なる歯数からなるサンギヤS2、リングギヤR2、並びにサンギヤS2に噛合するピニオンP2及びリングギヤR2に噛合するピニオンP3を前記シンプルプラネタリギヤ7のピニオンP1と共に支持する共通キャリヤCRからなる。
【0036】
そして、エンジンクランクシャフト13からトルクコンバータ4を介して連動している入力軸3は、入力(フォワード)クラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤ7のリングギヤR1に連結し得ると共に、第2の(ダイレクト)クラッチC2を介してシンプルプラネタリギヤ7のサンギヤS1に連結し得る。また、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のサンギヤS2は、第1のブレーキB1にて直接係止し得ると共に、第1のワンウェイクラッチF1を介して第2のブレーキB2にて係止し得る。更に、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のリングギヤR2は、第3のブレーキB3及びそれに並列している第2のワンウェイクラッチF2にて係止し得る。そして、共通キャリヤCRが、主変速機構2の出力部材となるカウンタドライブギヤ18に連結している。
【0037】
一方、副変速機構5は、第2軸を構成するカウンタ軸6の軸線方向リヤ側に向って、出力ギヤ16、第1のシンプルプラネタリギヤ10及び第2のシンプルプラネタリギヤ11が順に配置されており、またカウンタ軸6はベアリングを介して一体ケースに回転自在に支持されている。前記第1及び第2のシンプルプラネタリギヤ10,11は、シンプソンタイプからなる。
【0038】
また、第1のシンプルプラネタリギヤ10は、そのリングギヤR3が前記カウンタドライブギヤ18に噛合するカウンタドリブンギヤ17に連結しており、そのサンギヤS3がカウンタ軸6に回転自在に支持されているスリーブ軸12に固定されている。そして、ピニオンP3はカウンタ軸6に一体に連結されたフランジからなるキャリヤCR3に支持されており、また該ピニオンP3の他端を支持するキャリヤCR3はUDダイレクトクラッチC3のインナハブに連結している。また、第2のシンプルプラネタリギヤ11は、そのサンギヤS4が前記スリーブ軸12に形成されて前記第1のシンプルプラネタリギヤのサンギヤS3に連結されており、そのリングギヤR4は、カウンタ軸6に連結されている。
【0039】
そして、UDダイレクトクラッチC3は、前記第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3と前記連結されたサンギヤS3,S4との間に介在しており、かつ該連結されたサンギヤS3,S4は、バンドブレーキからなる第4のブレーキB4にて係止し得る。更に、第2のシンプルプラネタリギヤのピニオンP4を支持するキャリヤCR4は、第5のブレーキB5にて係止し得る。
【0040】
ついで、図2及び図3に沿って、本5速自動変速機の機構部分の作用について説明する。
【0041】
D(ドライブ)レンジにおける1速(1ST)状態では、フォワードクラッチC1が接続し、かつ第5のブレーキB5及び第2のワンウェイクラッチF2が係止して、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のキャリヤCR4が停止状態に保持される。この状態では、入力軸3の回転は、フォワードクラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1に伝達され、かつダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2は停止状態にあるので、両サンギヤS1、S2を逆方向に空転させながら共通キャリヤCRが正方向に大幅減速回転される。即ち、主変速機構2は、1速状態にあり、該減速回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5における第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3に伝達される。該副変速機構5は、第5のブレーキB5により第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が停止され、1速状態にあり、前記主変速機構2の減速回転は、該副変速機構5により更に減速されて、出力ギヤ16から出力する。
【0042】
2速(2ND)状態では、フォワードクラッチC1に加えて、第2のブレーキB2(及び第1のブレーキB1)が作動し、更に、第2のワンウェイクラッチF2から第1のワンウェイクラッチF1に作動が切換わり、かつ第5のブレーキB5が係止状態に維持されている。この状態では、サンギヤS2が第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1により停止され、従って入力軸3からフォワードクラッチC1を介して伝達されたシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1の回転は、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2を正方向に空転させながらキャリヤCRを正方向に減速回転する。更に、該減速回転は、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。即ち、主変速機構2は2速状態となり、副変速機構5は、第5のブレーキB5の係合により1速状態にあり、この2速状態と1速状態が組合されて、自動変速機1全体で2速が得られる。なおこの際、第1のブレーキB1も作動状態となるが、コーストダウンにより2速になる場合、該第1のブレーキB1は解放される。
【0043】
3速(3RD)状態では、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1はそのまま係合状態に保持され、第5のブレーキB5の係止が解放されると共に第4のブレーキB4が係合する。即ち、主変速機構2はそのままの状態が保持されて、上述した2速時の回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝えられ、そして副変速機構5では、第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3からの回転がそのサンギヤS3及びサンギヤS4の固定により2速回転としてキャリヤCR3から出力し、従って主変速機構2の2速と副変速機構5の2速で、自動変速機1全体で3速が得られる。
【0044】
4速(4TH)状態では、主変速機構2は、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1が係合した上述2速及び3速状態と同じであり、副変速機構5は、第4のブレーキB4を解放すると共にUDダイレクトクラッチC3が係合する。この状態では、第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3とサンギヤS3,S4が連結して、プラネタリギヤ10,11が一体回転する直結回転となる。従って、主変速機構2の2速と副変速機構5の直結(3速)が組合されて、自動変速機全体で、4速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0045】
5速(5TH)状態では、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が係合して、入力軸3の回転がシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1及びサンギヤS1に共に伝達されて、主変速機構2は、ギヤユニットが一体回転する直結回転となる。この際、第1のブレーキB1が解放されかつ第2のブレーキB2は係合状態に保持されるが第1のワンウェイクラッチF1が空転することにより、サンギヤS2は空転する。また、副変速機構5は、UDダイレクトクラッチC3が係合した直結回転となっており、従って主変速機構2の3速(直結)と副変速機構5の3速(直結)が組合されて、自動変速機全体で、5速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0046】
更に、本自動変速機は、加速等のダウンシフト時に作動する中間変速段、即ち3速ロー及び4速ローがある。
【0047】
3速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続し(第2ブレーキB2が係合状態にあるがワンウェイクラッチF1によりオーバランする)、主変速機構2はプラネタリギヤユニット15を直結した3速状態にある。一方、第5のブレーキB5が係止して副変速機構5は1速状態にあり、従って主変速機構2の3速状態と副変速機構5の1速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した2速と3速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0048】
4速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続して、主変速機構2は、上記3速ロー状態と同様に3速(直結)状態にある。一方、副変速機構5は、第4のブレーキB4が係合して、第1のシンプルプラネタリギヤ10のサンギヤS3及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のサンギヤS4が固定され、2速状態にある。従って、主変速機構2の3速状態と副変速機構5の2速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した3速と4速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0049】
なお、図3において点線の丸印は、コースト時エンジンブレーキの作動状態(4、3又は2レンジ)を示す。即ち、1速時、第3のブレーキB3が作動して第2のワンウェイクラッチF2のオーバランによるリングギヤR2の回転を阻止する。また、2速時、3速時及び4速時、第1のブレーキB1が作動して第1のワンウェイクラッチF1のオーバランによるサンギヤS1の回転を阻止する。
【0050】
また、R(リバース)レンジにあっては、ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB3が係合すると共に、第5のブレーキB5が係合する。この状態では、入力軸3の回転はダイレクトクラッチC2を介してサンギヤS1に伝達され、かつ第3のブレーキB3によりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2が停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤのリングギヤR1を逆転方向に空転させながらキャリヤCRも逆転し、該逆転が、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5のブレーキB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に保持される。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構5の1速回転が組合されて、出力軸16から逆転減速回転が出力する。
【0051】
図1は、電気制御系を示すブロック図であり、Uは、車載マイクロコンピュータからなる制御手段(ECU)であり、シフトレバーの位置に基づくレンジ位置、就中ニュートラル(N)位置及び走行位置(例えばDレンジ、Rレンジ)を検出するレンジ検出手段(センサ)30、自動変速機内の油温を検出する油温検出手段(センサ)31、及び後述する入力軸の回転加速度(回転変化率)等の変化量を検出する変化量検出手段からの信号が入力される。なお、上記変化量検出手段は、具体的には入力軸回転センサであり、該回転センサからの入力軸回転数に基づき制御手段Uにてその加速度を演算することになる。そして、該制御手段Uは、前記レンジ検出手段30に基づき走行(例えばD)レンジからNレンジへの操作を検出した際、油温に応じた排出制御パターンからなるマップを選択するか又は油温に関する関数により演算して、前記フォワードクラッチC1の油圧サーボからの排出量を制御すべく、油温に応じた指令値を後述するリニアソレノイドバルブ(制御バルブ)SLTに出力する第1の制御部U1と、油温が所定値以下の低温であるか否かを判断して、後述するソレノイドバルブS1に切換え信号を出力する第2の制御部U2と、更に前記変化量に基づき、前記第1の制御部U2に学習補正値を出力する学習制御部(詳しくは後述する)と、を備えている。
【0052】
そして、図4に沿って、油圧制御装置の要部について説明する。図中、20は、シフトレバー等(図示せず)の操作手段(ボタン等も含む)によりレンジ切換え操作されるマニュアルシフトバルブであり、該バルブ20は、プライマリレギュレータ(図示せず)からのライン圧PLが供給されるライン圧(基圧)ポート20a、ドレーンポート20b及び所定間隔離れた2個のD(走行)レンジポート20c,20dを有しており(他のポートを省略)、シフトレバーの各レンジ(P,R,N,D)の操作によりスプール20eにて上記ポートが切換えられる。
【0053】
21は、C1コントロールバルブであり、該バルブ21は、リニアソレノイドバルブ(制御バルブ)SLTからの出力圧が油路aを介して供給される制御油室21a,マニュアルシフトバルブ20のDレンジポート20c,20dに油路b,b1 を介して連通している入力ポート21b、出力ポート21c、ドレーンポートEX、並びに入力ポート21bの油圧がスプール21d内の絞り通路21eを介して連通するフィードバック油室21fを有している。
【0054】
22は、ニュートラルリレーバルブ(切換えバルブ)であり、該バルブ22は、ソレノイドバルブS1にて切換えられるライン圧PLが油路cを介して連通し得る制御油室22a、前記Dレンジポート20c,20dに油路b,b2 (オリフィス24が介在している)を介して連通している第1入力ポート22b、前記C1コントロールバルブ21の出力ポート21cに油路dを介して連通する第2入力ポート22c、出力ポート22d、及びスプール22eとの間にスプリング22fを縮設すると共にDレンジ圧が供給される油室22gを有している。
【0055】
更に、前記フォワード(入力)クラッチ用油圧サーボC−1は、前記リレーバルブ22の出力ポート22dにオリフィス26を有する油路eを介して連通していると共に、前記Dレンジポート20c,20dと油路b,b3 及びオリフィス27を有するチェックバルブ29、油路fを介して連通しており、更に前記油路dとオリフィス35を有するチェックバルブ36及び油路gを介して連通している。前記油路b3 に介在するチェックバルブ29は、油圧サーボC−1からのドレーンを許容し、Dレンジポート20c,20dからの油圧供給を阻止するように構成されており、また油路gに介在するチェックバルブ31は、油路dから油圧サーボC−1への油圧供給を許容し、油圧サーボからのドレーンを阻止するように供給されている。
【0056】
なお、前記リニアソレノイドバルブSLTは、モジュレータバルブにて低下・調圧されたモジュレータ圧を入力ポート32aから入力し、前記制御手段Uの第1の制御部U1に基づく信号(指令値)により制御された制御圧を出力ポート32bから出力するものであり、通常は、アクセルペダルに基づく信号圧によりスロットルバルブを制御する制御圧を出力しており、該スロットル圧用の制御を必要としないシフトレバーのD→N又はN→Dレンジの切換え時に、前記C1コントロールバルブ用として用いられる。また、ソレノイドバルブS1は、ノーマルオープンとなっており、通電時、閉じられたライン圧がニュートラルリレーバルブで22の制御油室22aに供給される。
【0057】
そして、本発明にあっては、従来、D→Nレンジ切換え時、フォワード(入力)クラッチ油圧サーボC−1の油圧は、オリフィス27及びチェックバルブ29を介して(油路f→b3 →b)その全量がマニュアルバルブ20のDレンジポート20dからドレーンポート20bにドレーンされていたが、上記オリフィス27の絞り径を小さくして(例えばφ4→φ2に変更)、該オリフィスを介しての流量を小さくし、その小さくなった残りの分を、C1コントロールバルブ21を制御することにより、又はニュートラルリレーバルブ22を切換えることによりドレーン量を制御するものである。
【0058】
ついで、図4及び図5に沿って、上記油圧制御装置の作用について説明する。シフトレバーをN(ニュートラル)レンジからドライブ(D)レンジに操作すると[なお、Dレンジに限らず、Lレンジ及び2レンジ等のフォワード(入力)クラッチが接続する前進レンジは、同様であるのでDレンジとして代表するが、これに限るものではない]、マニュアルバルブ20は、ライン圧ポート20aとDレンジポート20cとが連通し、かつ他方のDレンジポート20dが閉塞する。そして、該N→Dシフト操作時にあっては、ソレノイドバルブS1が通電でクローズ状態にあり、ニュートラルリレーバルブ22は、その制御油室22aに油路cからのライン圧が供給されて右半位置にあり、第1入力ポート22bが閉じられると共に、第2入力ポート22bが出力ポート22dに連通している。この状態では、前記Dレンジポート20cのライン圧は、油路b,b1 を通って、C1コントロールバルブ21の入力ポート21bに供給される。
【0059】
そして、該コントロールバルブ21は、リニアソレノイドバルブSLTの出力ポート32bからの制御圧が制御油室21aに供給され、フィードバック油室21fの油圧とのバランスにより調圧され、該調圧が出力ポート21cより出力する。該調圧された油圧は、油路d、オリフィス35、チェックバルブ36及び油路gを介して油圧サーボC−1に供給されると共に、油路d、ニュートラルリレーバルブ22の第2入力ポート22c、出力ポート22d、油路e、オリフィス26及び油路fを介して同じく油圧サーボC−1に供給される。これにより、フォワード(入力)クラッチ用油圧サーボC−1は、リニアソレノイドバルブSLTの制御圧に基づく調圧が供給され、該調圧は滑らかに立上って、フォワードクラッチC1は、N→Dシフトショックを生じることなく係合する。
【0060】
更に、上記油圧サーボC−1に供給される調圧が、フォワードクラッチC1を完全に係合状態にするまで上昇した後、即ち該クラッチC1が完全に係合した状態で、ソレノイドバルブS1が非通電となってオープン状態となり、ニュートラルリレーバルブ22は、その制御油室22aの油圧が解放されて左半位置となる。この状態では、第2入力ポート22cが遮断されると共に、第1入力ポート22bが出力ポート22dに連通して、前記Dレンジポート20cからのライン圧は、油路b、オリフィス24、第1入力ポート22b、出力ポート22d、油路e、オリフィス26、油路fを介して上記油圧サーボC−1に供給される。これにより、該油圧サーボC−1にライン圧が直接供給され、フォワードクラッチC1は完全係合状態に保持される。
【0061】
なお、Dレンジにおけるアクセルオフ、ブレーキオン、車速=0、即ち車輌停止状態において、上記ソレノイドバルブS1をクローズ状態に切換えて、ニュートラルリレーバルブ22を右半位置に切換えると共に、リニアソレノイドバルブSLTによりC1コントロールバルブ21の出力ポート21cからの出力圧が、クラッチC1が摩擦板のガタ詰めをしてトルク容量を有する直前の油圧になるように調圧して、該調圧をリレーバルブ22の第2の入力ポート22c、出力ポート22dを介して油圧サーボC−1に供給し、車輌がゆっくりと前進する、いわゆるクリープを防止するニュートラル(N)制御を行うことも可能である。
【0062】
ついで、本発明に係る学習制御を適用して好適なシフトレバーをDレンジからNレンジに操作するD→Nシフト操作時におけるフォワードクラッチ用油圧サーボC−1の排圧制御について、図5及び図6に沿って説明する。上記D→Nシフト操作により、マニュアルバルブ20は、図4に示すように、一方のDレンジポート20cがスプール20eにて閉塞されると共に、他方のDレンジポート20dがドレーンポート20bに連通するように切換えられる。この状態では、フォワードクラッチ用油圧サーボC−1の油圧は、油路f、オリフィス27、チェックバルブ29及び油路b3 ,bを介してDレンジポート20dからドレーンポート20bに排出される。
【0063】
そして、図5のタイムチャート及び図6のフローチャートに示すように、前記D→N操作をレンジ検出手段30にて検知してDN制御開始を判断すると(S1)、油温センサ(検出手段)31により検出された自動変速機の油温(Oil Temp)と、予め設定されているコントロール下限油温(Control DN Temp)と比較される(S2)。上記検出油温がコントロール下限油温より高い場合、車速が0でかつスロットルがアイドル状態にあるか(1DL=ON)が判断され(S3)、YESの場合、前記制御手段Uの第1の制御部U1によるDN開始時ソレノイドが出力し、かつリニアソレノイドバルブSLTに対する指令値(P slt)が、該ソレノイドバルブの制御圧をスイープダウンさせる時の初期圧(DN Sweep Start SLT)に学習補正量(LDN Sol Sweep Start SLT)を加えた値になるように設定し、そしてタイマをスタートする(S4)。
【0064】
該SLT指令値P sltは、入力軸回転数(=タービン回転数=C1回転数)In Rpmが予め設定されているスイープ開始時の回転数(DN_Target_in Rpm)より高くなるまで保持される(S5)。そして、該入力軸回転数が上記スイープ開始時回転数に達すると、前記SLT指令値(P slt)は、予め設定された所定スイープ角(dP Sweep DN sol SLT)によりスイープダウンし(S6)、該スイープダウンは、上記SLT指令値(P slt)が予め設定されたスイープダウン終了圧(DN Sweep End SLT)になるまで継続して(S7)、該指令値(P slt)は、上記スイープダウン終了圧に上記タイマが終了するまで保持される(S8,S9)。そして、該第1の制御部U1によるDN終了時ソレノイドが出力して(S10)、該制御部U1によるフォワードクラッチ油圧サーボC−1の排圧制御が終了する。
【0065】
即ち、ソレノイドバルブS1がクローズ状態に切換えられ、ニュートラルリレーバルブ22が右半位置に切換えられ、第1ポート22bを閉塞すると共に出力ポート22dと第2入力ポート22cとを連通し、上記油圧サーボC−1の油圧を、油路f、オリフィス26、油路e及びポート22d,22c、油路dを介してC1コントロールバルブ21の出力ポート21cに連通する。これにより、上記油路b3 のオリフィス27を小径にすることにより直接ドレーンが少なくなった分、上記リレーバルブ22を介してC1コントロールバルブ21に供給され、該バルブにて排出油量を制御される。
【0066】
前記レンジ検出手段30によるD→N操作の検知と同時に、制御手段Uの第1の制御部(U1)からのSLT指令値(P slt)をリニアソレノイドバルブSLTに発信し、該電気信号に基づきリニアソレノイドバルブSLTは、図4,図5に示すように、入力ポート32aのモジュレータ圧を調圧して出力ポート32bから制御圧Psを出力し、該出力された制御圧Psが制御油室21aに供給されて、C1コントロールバルブ21は、出力ポート21cと入力ポート21bとの連通割合が制御されて、出力ポート21cの上記油圧サーボC−1の油圧は、その排出量を絞り制御されつつ、油路b1 ,bを介してDレンジポート20dからドレーンポート20bに排出される。これにより、フォワードクラッチ油圧サーボC−1の油圧PC 1は、まず、上記出力ポート21cとドレーンポートEXとの連通により所定トルク容量を保持する状態(いわゆる半クラッチ状態)に急激に低下し、その後上記C1コントロールバルブ21の制御により滑らかに排出されて、D→Nシフトショックを生じることなく、フォワードクラッチC1は解放されて、該操作が終了する。なお、該フォワードクラッチC1の上記滑らかな解放により、アウトプットトルクToは、所定トルク状態から滑らかに0になり、かつトルクコンバータ4のタービン回転数(入力軸3の回転数)In Rpmは、滑らかに上昇してエンジン回転数と略々同じになる。
【0067】
上記第1の制御部U1からリニアソレノイドバルブSLTに向けて出力するSLT指令値(P slt)は、油温に応じたマップを多数用意して、油温に応じて該マップを選択するか、又は第1の制御部U1にて、油温に係る関数とした演算式により演算するかして、油温検知センサ31に応じた適正な指令値が出力される。
【0068】
また、前記ステップS3においてNOの場合、即ち車輌が走行しているか又はアクセルペダルが踏まれている場合、第1の制御部U1によるDN開始時ソレノイドが一応出力するが(S11)、直ちにDN終了時ソレノイドが出力して(S10)、実際には、C1コントロールバルブ21による排圧制御は実行されることはなく、制御部U1は、予め設定されているDN制御終了時指令値(DN sol End SLT)に保持されて、上記C1コントロールバルブ21は、右半位置に保持されて、出力ポート21cとドレーンポートEXとが連通する。
【0069】
一方、前記ステップS2においてNOの場合、上記油温検出センサによる油温(Oil Temp)は、予め低い温度に設定されている所定値(DN S1 off Temp)と比較される(S12)。上記油温が、前記コントロール下限値(Control DN Temp)と上記設定値との間にある場合(NO)、直ちにDN終了時ソレノイド出力して(S10)、SLT指令値(P slt)は、スイープダウン終了値(DN sol End SLT)に保持されたままで、コントロールバルブ21は、左半位置に保持され、油圧サーボC−1の油圧は、ポート21cからドレーンポートEXに排出される。
【0070】
そして、上記ステップS12においてYESの場合、即ち検出油温が上記所定値(DN S1 off Temp)より低い場合、ソレノイドバルブS1がOFFとなってオープン状態となり(S13)、油圧サーボC−1は急速にドレーンする(S14)。
【0071】
即ち、ソレノイドバルブS1がオープン状態に保持されることにより、ニュートラルリレーバルブ22は左半位置に保持される。この状態では、油圧サーボC−1の油圧は、油路f、オリフィス26、油路e、出力ポート22d、第1入力ポート22b、オリフィス24、油路b2 ,bを介して、制御されることなくDレンジポート20dからドレーンポート20bに排出される。これにより、前記油路b3 のオリフィス27及びリレーバルブ22の両方を介して、該低温の油温に応じた比較的大きな流量面積により制御による応答遅れを生じることなく排出される。
【0072】
なお、上述したように、D→N操作時に、C1コントロールバルブ21により制御してシフトショックを低減するので、従来、専ら該D→N操作時のシフトショックを軽減するために必要であったC1アキュムレータを省くことが可能である。なお、従来同様に、該C1アキュムレータを設けていても構わない。また、前記実施の形態は、図2に示すギヤトレインに適用したが、これに限らず、他のギヤトレインからなる多段変速機(AT)、更には前後進切換え装置を有する無段変速機(CVT)にも同様に適用できる。更に、前記実施の形態は、フォワードクラッチを入力クラッチとして、ニュートラルレンジと前進レンジ(D,L,2等)との切換えについて説明したが、後進時に係合するクラッチ(例えばダイレクトクラッチC2)を入力クラッチとして、ニュートラルと後進(R)レンジとの切換えにおいても、同様に適用し得る。
【0073】
また、油圧サーボへの油圧を調圧制御する制御バルブとして、リニアソレノイドバルブ(ソレノイドバルブのデューティ制御でも可)と、該ソレノイドバルブからの制御油圧により調圧されるコントロールバルブとを用いたが、これは、電気信号により直接所定油圧に調圧できる1個の制御バルブでもよい。更に、走行レンジからニュートラルレンジに切換える際の油圧サーボへの油圧を油温に応じて制御したが、これに限らず、例えばクリープ防止制御が機能しているか等の他の切換えに際して状況に基づき制御してもよい。
【0074】
ついで、本発明の要部である前記制御手段Uの学習制御U3について、前記C1コントロールバルブ21によるフォワードクラッチ用油圧サーボC−1の排圧制御に係る学習制御に基づき、図7〜図10に沿って説明する。上述したように、第1の制御部U1に基づくC1コントロールバルブによる油圧サーボC−1の排圧制御は、チェックバルブ29及びオリフィス27を介在する油路b3 からの直接排出と並列して行われるため、該オリフィス27により油圧サーボの基圧が抜けきるまでの僅かな時間で上記調圧制御を行う必要があり、かなりシビアな制御が要求され、学習制御により最適化を図ることが望ましい。そこで、前記図6のステップS4に示すように、初期圧(DN sweep Start SLT)に学習補正量(LDN sol Sweep Start SLT)を加えて、SLT指令値(P slt)が設定されている。
【0075】
図7は、前記図6と同様なSLT指令値P slt及び油圧サーボPC 1に、入力軸(=フォワードクラッチC1の回転数=トルクコンバータのタービン回転数)In Rpmの回転変化加速度(回転変化率)DN_Omegaを加えた図であり、該回転変化率は、ピーク(DN_Omega_max)を有する。該ピークは、D→Nシフトショックの大きさ(度合い)を推定するものであるが、前記指令値P sltの初期値(DN sol Sweep Start SLT)が低い場合、油圧サーボの排出制御開始時の油圧が低くなって、クラッチのトルク容量が急激に小さくなってトルク抜けが発生し、また上記初期値が高い場合、油圧サーボの排出制御開始時のトルク容量が大き過ぎて、調圧制御を行う前にオリフィス27から該油圧サーボ(C−1)の基圧が抜けるため急激にトルクが抜けることになり、いずれにしても上記ピーク(DN_Omega_max)が大きくなる。
【0076】
従って、本学習制御は、上記ピーク値(DN_Omega_max)が小さくなる方向に上記初期値(DN sol Sweep Start SLT)を収束するように学習するものである。D→N操作時の例えば3回分における上記ピーク値の平均値(DN_Omega_max_ave)をとり、前回の学習制御時の3回分の該ピーク値の平均値(DN_Omega_max_ave1)と、今回の学習時の3回分の該ピーク値の平均値(DN_Omega_max_ave2)とを比較することにより学習する。具体的には、学習のために上記ピーク値を採用する制御実行条件は、D−Nシフト制御時において下記の条件がすべて成立したときである。
▲1▼ エンジン回転数 learn_EG_min≦_EGrpm<learn_EG_max[rpm]
▲2▼ T/M油温 learn_OT_min≦OT<learn_OT_max[℃]
▲3▼ スロットル開度 IDL ON
▲4▼ シフト間隔がlearn_garage Time_DN[sec]以上である
▲5▼ 車速0[km/h]
▲6▼ DレンジでN制御実行中でない
▲7▼ Dレンジでギヤ段が1st
▲8▼ フェール未検出
【0077】
ここで、上記▲1▼においてlearn_EG_minは、予め設定されているエンジン回転数で、例えば550[rpm]であり、またlearn_EG_maxは、同じく予め設定されているエンジン回転であり、例えば1200[rpm]であって、エンジン回転数EG rpmがこの範囲にあることである。上記▲2▼において、learn_OT_minは、予め設定されている自動変速機内の油温であり、例えば65[℃]であり、learn_OT_maxは、同じく油温であり、例えば110[℃]であって、油温検知センサ31による油温(OT)がこの範囲にあることである。上記▲3▼は、スロットル開度がアイドリング状態であることである。上記▲4▼において、learn_garageTime_DNは、DN制御のシフト間隔であり、例えば2000[msec]以上であることである。上記▲5▼は、車速が0、即ち停止状態にあることであり、また上記▲6▼は、Dレンジにおいて前記N制御(クリープ防止制御)が行われていないことであり、更には上記▲7▼は、Dレンジでギヤ段が1速状態にあることであり、また上記▲8▼は、フェールが未検出であることである。
【0078】
なお、上記制御実行条件は、上記▲1▼〜▲8▼のすべての条件が成立していることが好ましいが、そのいくつかを省いて、最低必要とする条件のみで成立するようにしてもよい。
【0079】
そして、図8、図9及び図10において、Rule1に示すように、前回の学習で初期値(DN sol Sweep Start SLT)を上げ、かつ前回のピーク値(DN_Omega_max_ave1)より今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が低くなった場合、初期値の収束領域は、上げ側にあり、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)を所定量(dDN sol Sweep Start SLT)高く設定し、次回のD→Nシフト時には、該補正された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)により調圧制御される。Rule2に示すように、前回の学習で初期値(DN sol Sweep Start SLT)を上げ、かつ前回のピーク値(DN_Omega_max_ave1)より今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が高くなった場合、初期値の収束領域は、下げ側にあり、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)を所定量(dDN sol Sweep Start SLT)低く設定し、次回のD→Nシフト時には、該補正された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)により調圧制御される。Rule3に示すように、前回の学習で初期値(DN sol Sweep Start SLT)を下げ、かつ前回のピーク値(DN_Omega_max_ave1)より今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が低くなった場合、初期値の収束領域は、下げ側にあり、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)を所定量(dDN sol Sweep Start SLT)低くなるように設定し、次回のD→Nシフト時には、該補正された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)により調圧制御される。
【0080】
Rule4に示すように、前回の学習で初期値(DN sol Sweep Start SLT)を下げ、かつ前回のピーク値(DN_Omega_max_ave1)より今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が高くなった場合、初期値の収束領域は、上げ側にあり、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)を所定量(dDN sol Sweep Start SLT)高くなるように設定し、次回のD→Nシフト時には、該補正された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)により調圧制御される。Rule5に示すように、今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が、回転変化量の閾値(DN_Omega_limit_max)より低い値にある場合、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)は収束領域にあって適正であると判断して、初期値の増減は行わない。Rule6に示すように、前回のピーク値(DN_Omega_max_ave1)が前記閾値(DN_Omega_limit_max)より低い値にあったが、微妙なバラツキにより今回のピーク値(DN_Omega_max_ave2)が閾値より高くなった場合、初期値は、収束領域付近にあると判断して、初期値(LDN sol Sweep Start SLT)を、前記所定値より小さい値(約半分以下)である(dDN sol Sweep Start SLT_S)だけ低くなるように設定し、次回のD→Nシフト時には、該補正された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)により調圧制御される。
【0081】
以上のように、D→Nシフト時に、上記Rule1〜6に基づき、学習制御された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)は(図8、図10のステップS00参照)、ステップS30にて最大最小計算が行われる。即ち、上記学習された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)が増加側に補正された場合、該学習された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)か、又は予め設定されている最大限度初期値(DN sol Sweep Start SLT_max)の小さい方の値に設定され、また上記学習された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)が減少側に補正された場合、該学習された初期値(LDN sol Sweep Start SLT)か、又は予め設定されている最小限度初期値(DN sol Sweep Start SLT_min)の大きい方の値に設定される。
【0082】
上記学習制御は、D→Nシフト時等の油圧サーボからの排圧制御に用いて好適であるが、これに限らず、R→Dシフト時、N→Dシフト時の他のレンジ切換えにも適用可能である
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気制御手段を示すブロック図。
【図2】本発明を適用し得る自動変速機の構成部分(ギヤトレイン)を示すスケルトン図。
【図3】上記スケルトン図によるギヤトレインの作動表を示す図。
【図4】本発明を適用し得る油圧制御装置を示す回路図。
【図5】そのDレンジからNレンジに切換えられた際のタイムチャート。
【図6】そのD−N制御のフローチャート。
【図7】本発明に係るD−N制御時の状態を示すタイムチャート。
【図8】本発明に係る学習制御を示す図。
【図9】上記学習制御における各ルールを個別に示す説明図。
【図10】本発明に係る学習制御のフローチャート。
【符号の説明】
20 マニュアルシフトバルブ
20a 係合圧(ライン圧)ポート
20b ドレーンポート
20c,20d 走行(Dレンジ)ポート
21 制御バルブ手段(C1コントロールバルブ)
21a 制御油室
21b 入力ポート
21c 出力ポート
27 オリフィス
29 チェックバルブ
30 レンジ検出手段
31 油温検出手段
40 変化量検出手段
C1 入力(フォワード)クラッチ
C−1 油圧サーボ
S1 ソレノイドバルブ
SLT 制御バルブ手段(制御バルブ、リニアソレノイドバルブ)
U 制御手段
U1 第1の制御部
U2 第2の制御部
U3 学習制御部
DN_Omega_max 変化量(入力部の回転加速度、回転変化量のピーク値)
DN sol Sweep Start SLT 初期値
DN_Omega_max_ave 変化量(ピーク値)の平均値
DN_Omega_max_ave1 前回の変化量(ピーク値)
DN_Omega_max_ave2 今回の変化量(ピーク値)
dDN sol Sweep Start SLT 補正値
dDN sol Sweep Start SLT_S Rule6の所定値(補正値)
DN_Omega_limit_max 所定閾値
LDN sol Sweep Start SLT 補正された指令値
dP Sweep DN sol SLT スイープ角
P slt 指令値

Claims (7)

  1. マニュアルシフトバルブの走行レンジとニュートラルレンジとにより切換えられる入力クラッチ用の油圧サーボの油圧を調圧制御する制御バルブ手段を備えてなる自動変速機の油圧制御装置において、
    前記走行レンジとニュートラルレンジとの切換えによる前記入力クラッチの入力部の回転加速度の変化に基づく値を検出する変化量検出手段と、
    前回の前記切換えによる変化に基づく値と今回の前記切換えによる変化に基づく値との比較に基づき、前記制御バルブ手段への指令値を補正する学習制御部を有する制御手段と、を備え、
    前記制御バルブ手段は、前記油圧サーボと前記マニュアルシフトバルブの走行レンジポートとの間の油路に介在するコントロールバルブと、前記制御手段からの指令値に基づき前記コントロールバルブを調圧制御する制御バルブと、を有し、
    前記コントロールバルブが介在する油路に並列して配置され、前記油圧サーボと前記マニュアルシフトバルブの走行レンジポートとを直接に連通する油路に、オリフィスと、前記油圧サーボから前記走行レンジポートへの流れを許容するチェックバルブと、を介在し、
    前記学習制御部による補正された前記制御手段の指令値に基づき、次回の前記切換えにおける前記制御バルブ手段の制御が行われ
    前記学習制御部は、前記前回の変化に基づく値と今回の変化に基づく値との比較、及び前回の補正に際しての補正の方向に基づき、前記指令値を補正してなり、
    前記指令値は、高くても低くても前記変化に基づく値が大きくなり、該変化に基づく値が所定閾値以下からなる収束領域を有し、
    該収束領域に向く方向に前記補正の方向が設定されてなる、
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記学習制御部は、前記前回の変化に基づく値と今回の変化に基づく値との比較、及び前回の補正に際しての補正の方向に基づき、次回の補正値及び補正方向が決定される複数のルールを有してなる、
    請求項記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記変化量検出手段は、複数回の前記切換えによる平均値から前記変化に基づく値を検出してなる、
    請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前回の変化に基づく値が前記収束領域にあり、かつ今回の変化に基づく値が前記収束領域から外れた場合、該指令値が所定量低くなるように補正してなる、
    請求項記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 前記変化に基づく値は、前記入力クラッチの入力部の回転加速度のピーク値である、
    請求項1ないしのいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記切換え時に所定初期値を出力し、その後所定スイープ角でスイープダウンを出力し、
    前記学習制御部は、前記所定初期値を補正してなる、
    請求項1ないしのいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
  7. 前記所定初期値は、自動変速機内の油温に基づき設定されてなる、
    請求項記載の自動変速機の油圧制御装置。
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