JP3993308B2 - 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法 - Google Patents

使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3993308B2
JP3993308B2 JP18422998A JP18422998A JP3993308B2 JP 3993308 B2 JP3993308 B2 JP 3993308B2 JP 18422998 A JP18422998 A JP 18422998A JP 18422998 A JP18422998 A JP 18422998A JP 3993308 B2 JP3993308 B2 JP 3993308B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating cylinder
ion exchange
exchange resin
thermal decomposition
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18422998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000018831A (ja
Inventor
晃 木戸口
伸靖 神田
正彦 片倉
聰 長原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd, Mitsui E&S Holdings Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP18422998A priority Critical patent/JP3993308B2/ja
Publication of JP2000018831A publication Critical patent/JP2000018831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3993308B2 publication Critical patent/JP3993308B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/141Feedstock
    • Y02P20/143Feedstock the feedstock being recycled material, e.g. plastics

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Coke Industry (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みイオン交換樹脂、特に原子力発電所などの放射性物質取り扱い施設から発生する使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法に係わり、さらに詳しくは使用済みイオン交換樹脂を外熱式ロータリーキルンを用いて連続的に熱分解するための装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所などの放射性物質取り扱い施設においては、水を浄化するために多量のイオン交換樹脂が使用されている。イオン交換樹脂の交換容量には限りがあるため、一定期間使用したイオン交換樹脂は、それ以上使用不可能な廃イオン交換樹脂となるが、この廃イオン交換樹脂には放射性物質が含まれているため、これを再生して再利用するのはなはだ困難である。このため、数々の廃イオン交換樹脂の処理・処分方法がこれまでに検討されてきた。
【0003】
現在行われている最も一般的な処理方法は、セメント又はアスファルトで固化し所定の施設で保管・管理するものである。しかしながらセメント固化では元の廃樹脂の体積に対して固化体の体積が数倍に増加してしまう。アスファルト固化も同様に体積が増加する上に、可燃性となるため管理方法に配慮が必要となる。近い将来、放射性廃棄物の保管場所の確保が次第に困難になる可能性があり、廃イオン交換樹脂の減容と安定化を可能とする新たな処理方法が求められている。
【0004】
これまでに、廃イオン交換樹脂を減容安定化する処理方法として、酸分解法と焼却法が提案されている。酸分解法は、200〜350℃の温度で濃硫酸と硝酸もしくは過酸化水素を用いて樹脂を溶解酸化処理する方法であり、その詳細はたとえば特開昭53−88500号公報に示されている。酸分解法は焼却法に比べて装置が小さくなるといわれているが、濃硫酸等を扱うため材料面での制約が多く、また廃酸が大量に発生しその処理などに問題が残る。
【0005】
一方、焼却法は廃イオン交換樹脂を焼却し、放射性物質を含む焼却灰は固化剤で固化して保管するというものである。焼却処理は一見容易に思えるが、廃イオン交換樹脂は50%近い水分を含んだスチレン系の高分子粒子もしくは粉末であり、これを安定に焼却させるのはかなり困難な作業である。このような難燃物の焼却には流動床が適しており、たとえは特開昭57−12400号公報には流動床焼却炉を用いた廃イオン交換樹脂の処理方法が示されている。
【0006】
しかしながら、流動床焼却は放射性物質を含む大量のの燃焼排ガスが発生するため、排ガスフィルタの負荷が大きい、排ガスの脱硫、脱硝処理によって多量の二次放射性廃棄物が生じる等の問題があり、未だ実用に至っていない。
【0007】
このように、酸分解法、焼却法ともに未解決の問題を有しているため、これらに代わる方法として熱分解法が検討されている。熱分解法は廃イオン交換樹脂を還元雰囲気下で熱分解して炭素が主体の熱分解残渣にする方法である。熱分解残渣中には放射性物質が含まれておりこれを固化剤で固化して保管する。熱分解残渣は元の廃イオン交換樹脂の1/4から1/10程度の体積に減容される上、80〜90重量%が炭素であり化学的にもきわめて安定である。また、熱分解残渣は廃イオン交換樹脂に比べて遥かに容易に燃焼させることができるので、流動床以外の形式の燃焼炉でも焼却処理が可能である。
【0008】
特開昭58−19600号公報には廃イオン交換樹脂を熱分解によって液化せしめ、さらにこの液化物を燃焼してガス化することを特徴とする処理方法が、また特開昭58−155399号公報には内部に分散媒体充填部を有する炉内で廃イオン交換樹脂を熱分解し、しかる後熱分解残渣を充填部より回収しこれを焼却処理する方法が開示されている。特開昭59−107300号公報には熱分解温度を変えて二段階で廃イオン交換樹脂を熱分解する方法が示されている。特開昭60−41000号公報には廃イオン交換樹脂を赤外線あるいはレーザー光線等で加熱して炭化し、さらに焼却する方法が記載されている。特開昭60−162999号公報では不活性ガス雰囲気下で350℃〜420℃の温度で熱分解を行うことを特徴とする熱分解方法が、特開昭60−235100号公報では残渣中の硫黄、窒素、水素原子の炭素原子に対するモル比が特定の範囲の値となることを特徴とする熱分解方法が示されている。特開昭61−205899号公報では特定の温度で熱分解を行った後、熱分解残渣を界面活性剤を添加した固化剤で固化することを特徴とする処理方法が開示されている。また、特開昭62−19798号公報では廃イオン交換樹脂を熱分解し、その残渣をホットプレスによってペレット化する処理方法が述べられている。特開昭62−297796号公報、特開昭62−297797号公報は、廃イオン交換樹脂を特定範囲の温度、滞留時間で熱分解したのち残渣を焼却処理することを特徴とする処理方法と処理装置に関するものであり、特開昭62−297798号公報は熱分解タールを還元雰囲気で再分解してから焼却することを特徴とする処理方法に関するものである。特開平4−59600号公報は熱分解温度を変えて二段階で廃イオン交換樹脂を熱分解し、しかる後に残渣をホットプレスで成型する方法が述べられている。また、特開平5−88440号公報は、乾燥した廃イオン交換樹脂に炭素を加え通電加熱によって熱分解した後、残渣と炭素を焼却する処理方法を開示している。
【0009】
上記の発明の中では種々の形式の熱分解装置が提案されている。特開昭58−19600号公報は連続式の充填塔反応器を提案している。特開昭58−155399号公報は分散媒体充填部を有する縦型焼却炉を想定しており、特開昭59−107300号公報および特開昭60−162999号公報では回分式の反応器を用いると述べている。特開昭60−235100号公報では流動床、ロータリーキルン、多段炉の連続式装置でも可能としながらも、熱分解の制御の点で回分式反応器が望ましいとしている。特開昭61−205899号公報および特開昭62−19798号公報は連続式ロータリーキルンと回分式反応器のどちらでも可能としている。特開昭62−297796号、297797号、297798号各公報は、スクリューキルンを実施例に示している。特開平4−59600号公報は回分式の反応器を提案しており、特開平5−88440号公報は通電加熱のための電極を有する縦型の流通反応器を提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
これまで述べたように、廃イオン交換樹脂の熱分解に関しては多くの研究がなされ、様々な方法が提案されている。にもかかわらず、放射性廃イオン交換樹脂を熱分解方法で処理する装置が実用化された例はいまだない。これにはいくつかの理由があるが、最も大きな理由は装置化にあたって樹脂および残渣の取り扱いが難しいという点にある。
【0011】
廃イオン交換樹脂は500μm以上の粒子もしくは400メッシュ以上の微粉末である。その熱分解残渣もまた粒状もしくは微分状の粉粒体である。一般的に粉粒体の取り扱いは気体および液体の取り扱いに比べて困難な点が多い。気体および液体がおおむね圧力勾配に沿って配管中を流動するのに対し、粉粒体は粒子間および粒子と管壁の摩擦力が大きいため単に圧力をかけただけでは流動しないため、エアレーションで流動化するか、もしくはベルトコンベアやスクリューコンベアなどの特別な搬送機器が必要とされる。また粉粒体では、貯槽出入口などの狭隘部や配管の屈曲部などで閉塞を生じたり、壁面に付着してデッドボリュームを生じるというトラブルもしばしば発生する。
【0012】
通常、このようなトラブルに対しては人力による対応が行われるが、放射性廃棄物を扱う場合は人力での対応は極力避けねばならない。このため、廃イオン交換樹脂の処理プロセスの設計では通常の粉粒体プロセスの場合よりもよりメンテナンスフリーな構造が求められる。
【0013】
多くの場合、廃イオン交換樹脂はスラリー状で固液分離した状態で貯蔵されている。このような状態のイオン交換樹脂は粒子間の付着力が非常に強く、また容器や配管の内壁などにも容易に付着する性質がある。本発明の発明者らは数種類のイオン交換樹脂を用いて何度も熱分解試験を行ったが、すべてのイオン交換樹脂が強固な粒子間および容器や配管への付着性を示した。含水状態のイオン交換樹脂では安息角が90度という場合も珍しくない。特に粉状のイオン交換樹脂の場合、水切りしただけの含水状態での性状は粘土に酷似しており、非常に扱いにくい。
【0014】
一方、熱分解残渣の性状は廃イオン交換樹脂のそれとは全く異なっており、また同じ熱分解残渣でも陽イオン交換樹脂の熱分解残渣と陰イオン交換樹脂の熱分解残渣ではかなり性状が異なる。陽イオン交換樹脂の熱分解残渣は、体積は減少しているもののおおむね元の粒子の形状を保持しており、粒子間および容器や配管への付着性は強くない。一方、陰イオン交換樹脂の熱分解残渣は大幅に密度が減少し、多孔質の粉体となる。粒子間の付着力が比較的強く軽石状の塊を形成することもある。また、機器の壁面に容易に付着し、なかなか剥離しない。付着した残渣の上にさらに残渣が付着し、壁面が残渣でコーティングされたような状態になることもある。
【0015】
とはいえ粉体の貯蔵、移送用には多種多様な機器が開発されており、上記のような性質の粉体といえども適切な機器を選定すればトラブル無しで貯蔵、移送することは可能である。問題となるのは熱分解装置の内部であって、ここでは熱分解の進行に伴って粉粒体の性質が大きく変化する。回分式装置の場合は時間に伴って取り扱う粉粒体の性質が変わり、連続式の場合は装置の部位によって取り扱う粉粒体の性質が変わるのである。
【0016】
例えば、特開昭54−7971号公報には、ロータリーキルン内周面への付着物をキルン内部に配置した篭状体で掻き取るようにした装置が開示され、特開平9−279161号公報には、ロータリーキルン内周面への付着物をキルン内部に配置したパドルやねじ羽根を回転させることで掻き取るようにした装置が開示されている。しかし、これらの装置はいずれも、被処理物である粉流体の性質が熱分解の進行に伴って変化することが考慮されておらず、キルン上流端から下流端まで同一構成の装置で付着物を掻き取るようになっているため、掻き取り装置への被処理物の付着が避けられず、これを除去するために人手を要することとなる。
【0017】
これまで提案されてきた熱分解装置はこの問題を考慮していなかったため、実際の装備化にあたって粉粒体の取り扱いに困難を生じることになったのである。
【0018】
本発明の課題は、回転円筒の内面に付着した被処理物の処理に人手を要することなく、廃イオン交換樹脂の熱分解減容を行うにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは廃イオン交換樹脂の熱分解について多くの実験を行い、廃イオン交換樹脂を連続的に安定して熱分解できる熱分解装置の構造を考案するに至った。
【0020】
本発明の熱分解装置は、使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気で熱分解して減容するための熱分解装置であって、連続的に供給される前記イオン交換樹脂をその内部で軸方向に移動させつつ加熱する回転円筒と、該回転円筒内に配置された複数の種類の付着防止機構と、を有してなる外熱式ロータリーキルンであることを特徴とする使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置である。すなわち熱分解によって大きく変化する粉粒体の性状に合わせて、各々に適した付着防止機構を用いることによって、廃イオン交換樹脂を連続的に安定して熱分解することが可能となったのである。
【0021】
具体的には、前記複数の種類の付着防止機構を、前記回転円筒の軸方向に順に配置する。例えば、前記回転円筒の軸方向上流側に配置される付着防止機構は、前記回転円筒内周面に対向する位置が変動しない構成であり、それよりも下流側に配置される付着防止機構は、前記回転円筒内周面に対向する位置が前記回転円筒の回転に伴って変動する構成とする。
【0022】
付着防止機構としては、一方の端面が回転円筒内の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し相対的に逆回転する、1枚もしくは複数枚の平板であるものや、一方の端面が回転円筒の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し、相対的に逆回転する、螺旋状に巻かれた板であるもの、回転円筒の内周面に接して軸方向に沿って配置され、棒自体の軸周りに自由に回転できるように支持された1本もしくは複数本の六角もしくは八角の棒であるもの、回転円筒の内周面に接するようにたるませて回転円筒の軸方向に沿って張られた、一本もしくは複数本のチェーンもしくは数珠状の連結体であるもの、などがある。
【0023】
これらの付着防止機構を、回転円筒内の位置によって変化する廃イオン交換樹脂の性質に合わせて組み合わせればよい。例えば、回転円筒内のイオン交換樹脂移動方向上流側部分に、一方の端面が回転円筒内の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し相対的に逆回転する、1枚もしくは複数枚の平板である付着防止機構や、一方の端面が回転円筒の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し、相対的に逆回転する、螺旋状に巻かれた板である付着防止機構を配置し、それよりも下流側に、前記回転円筒の内周面に接して軸方向に沿って配置され、棒自体の軸周りに自由に回転できるように支持された1本もしくは複数本の六角もしくは八角の棒である付着防止機構や、回転円筒の内周面に接するようにたるませて回転円筒の軸方向に沿って張られた、一本もしくは複数本のチェーンもしくは数珠状の連結体である付着防止機構を配置する。
【0024】
上述の構成の装置を用いて使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気で熱分解して減容する。具体的には、使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気の回転円筒中に連続的に供給し、かつ軸方向に移動させつつ連続的に加熱熱分解して減容する熱分解方法において、前記回転円筒の上流側にある前記イオン交換樹脂は、前記回転円筒の内周面とのそれ自体の接触位置が変化しない付着防止機構により回転円筒の内周面から掻き取られ、前記回転円筒のそれよりも下流側にある前記イオン交換樹脂は、前記回転円筒の内周面とのそれ自体の接触位置が随時変化する付着防止機構により回転円筒の内周面から掻き取るようにする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例に係る装置について図を用いて説明する。本発明の実施例である熱分解装置は、図1〜5に示されるような外熱式のロータリーキルンである。ロータリーキルンは、廃イオン交換樹脂を軸方向に移動させつつ加熱して熱分解を行わせる反応部分である回転円筒1、回転円筒を支える架台3、回転円筒を回転させるモータ5、回転円筒1の軸方向上下流端に相対回転可能に結合された固定部7、9、前記固定部7に結合され該固定部7を介して回転円筒1に廃イオン交換樹脂を供給する粉体の供給ホッパーとフィーダー11、前記固定部9に設けられた残渣の受器13と熱分解ガス出口15、前記回転円筒1の外周に配置された加熱源17、を含んで構成されている。回転円筒1に内装された付着防止機構については後述する。加熱源として電熱ヒーター、スチーム、燃焼ガス等何を用いても本発明の効果の発現には影響はないが、操作の簡便性からは電熱ヒーターが最も好ましい。なお、装置を制御する制御装置は図示を省略してある。
【0026】
ロータリーキルンは下流側が低くなるように、回転円筒1の軸線を水平線から傾けて設置され、フィーダー11によって回転円筒1内に供給された粉体は回転円筒1の回転と重力の作用で次第に下流側に移動し、最終的には回転円筒1の端から落下して受器13に回収される。一般的に実装置では回転円筒1の軸線の傾斜角は0.5度から2度の範囲である。
【0027】
しかしながら廃イオン交換樹脂の熱分解では単に円筒の回転と重力の作用のみでは、先に述べたように、粉粒体の安定した移動が実現できない。このため、熱分解によって大きく変化する粉粒体の性状に合わせて、各々に最適な付着防止機構を用いることが必要とされるのである。
【0028】
回転円筒1の上流部分にある含水状態の廃イオン交換樹脂は比較的重くて内周面に付着するが、付着防止機構自体への付着力は比較的に少ない。一方、熱分解が進んだ廃イオン交換樹脂は、大幅に密度が減少して軽くなるが、付着防止機構自体へ付着しやすくなり、付着したものはそのままだと付着したまま固まりやすい。
【0029】
含水状態の廃イオン交換樹脂、すなわち、回転円筒1の上流部分に廃イオン交換樹脂の搬送には、図1に示すような、一方の端面が回転円筒の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し相対的に逆回転する、1枚もしくは複数枚の平板で構成された付着防止機構が有効である。平板21は回転円筒の内壁に端面を接して軸方向に伸びており、平板21を支える支柱23によって籠状の構造を保っている。その上流側は固定部7に繋がっており、平板21は静止している。このため回転円筒1から見ると平板21は相対的に逆回転することになり、回転円筒1の内壁に付着した廃イオン交換樹脂を掻き取る働きをする。
【0030】
図1のA−A断面には6枚の平板が描かれているが、静止の場合は1〜2枚でも効果がある。また、平板を円筒とは逆向きに回転させてもよく、その場合は4〜6枚の平板があった方が効果的である。
【0031】
また図2に示すような、一方の端面が回転円筒1の内面に接するように回転円筒1の軸方向に沿って挿入された、回転円筒1の回転に対し相対的に逆回転する、螺旋状に巻かれた板25で構成された付着防止機構も含水状態の廃イオン交換樹脂の搬送に効果的である。螺旋状に巻かれた板25は回転円筒1の内壁に端面を接して軸方向に沿って伸びており、支柱27によって支えられている。その上流側は固定部7に繋がっており、板25は静止している。このため回転円筒1から見ると板25は相対的に逆回転することになり、回転円筒1の内壁に付着した廃イオン交換樹脂を掻き取る働きをする。それのみか板25は螺旋に沿って樹脂を下流側に搬送する機能があり、樹脂が上流に滞留するのを防ぐ効果がある。
【0032】
図2では支柱27は固定されているが、板25を回転させるような機構を設け、板25の回転円筒1に対する相対速度を変化させれば、樹脂の搬送速度を自由に調節することができる。すなわち下流側での搬送速度と上流側での搬送速度を異なった値に設定できるのである。
【0033】
一方、熱分解残渣、すなわち、回転円筒1の下流側部分の廃イオン交換樹脂の付着防止には図3に示すような、回転円筒1の内周面に当接し軸方向に沿って挿入された、棒自体の軸周りに自由に回転できる1本もしくは複数本の六角もしくは八角の棒29からなる付着防止機構が効果的である。棒29は下流側にずり落ちないように固定部9に鎖で繋がれている。このとき棒29が棒自体の軸周りに自由に回転できるように、360度回転するジョイントを設けることが付着防止効果を得るためには不可欠である。棒29が回転円筒1の回転に伴って回転し、棒29の異なった面が回転円筒1内面と接することで、一旦棒29に付着した付着した熱分解残渣が剥がれ落ち、棒29自体への残渣の付着を防止することができる。
【0034】
また、図4に示すような、回転円筒1の内壁を掻き取ることができるように、回転円筒の軸方向に沿って、かつ回転円筒1の内周面に当接するようにたわませて張られた、1本もしくは複数本のチェーン31もしくは数珠状の連結体で構成された付着防止機構も熱分解残渣の搬送に効果的である。チェーン31は回転円筒1の上流側から下流側に対角に張るが、回転円筒1の内壁に接するように十分なたるみを持たせなければならない。熱分解残渣の性状によっては、チェーン31では回転円筒1の内壁を掻き取るために必要な重みが得られない場合がある。この場合は鉄球や短い角柱を数珠状に連結したものをチェーンの代わりに用いるのが好ましい。
【0035】
本発明に係る装置は、図1又は図2に示した付着防止機構を回転円筒1の上流側に、図3又は図4に示した付着防止機構を下流側に設け、熱分解によって大きく変化する粉粒体の性状に合わせて、各々に適した付着防止機構を用いることによって、廃イオン交換樹脂を連続的に安定して熱分解することを可能とした熱分解装置である。その一例として、図1に示す付着防止機構を上流側に、図3に示す付着防止機構を下流側に設けた本発明にかかる熱分解装置を図5に示す。
【0036】
本発明の装置において、上流側とは主として含水イオン交換樹脂の乾燥、脱水が行われる部分を指し、下流側とは主にイオン交換樹脂の熱分解が進行する部分を指す。熱分解装置のどの部分が上流側に相当するのかは、含水イオン交換樹脂の乾燥、脱水に必要な熱量と回転円筒での伝熱係数および内壁の単位長さ当たり表面積から見積もることができる。
【0037】
本発明の熱分解装置を用いれば放射性廃イオン交換樹脂を連続的に熱分解処理し、安定して熱分解残渣を得ることが可能となる。図6に本発明の熱分解装置を用いた放射性廃イオン交換樹脂熱分解プロセスのフロー図の一例を示す。廃イオン交換樹脂は貯蔵容器から受けホッパー51に移され、ついで脱水機53に送られる。脱水機53で水切り状態まで脱水した後、コンベア55でフィードホッパー57に移送される。フィードホッパー57に貯められた廃イオン交換樹脂はフィーダー59で定量的にロータリーキルン61に送り込まれる。ロータリーキルン61は本発明の熱分解装置であって、ここで廃イオン交換樹脂は還元雰囲気で熱分解され熱分解残渣と熱分解ガスに変わる。熱分解残渣は残渣ホッパー63で一旦受けて冷却した後、固化処理に回される。タールを含んだ熱分解ガスはアフターバーナー65に導かれ完全燃焼する。燃焼排ガスはフィルター67で放射性物質を含む飛灰を除去してから排気ブロワ69で吸引され、さらに脱硫脱硝装置71で浄化され系外に放出される。熱分解処理では廃イオン交換樹脂中の灰分はほとんどが残渣中に保持されるため、フィルター67の負荷は非常に軽い。
【0038】
以下で本発明の効果を実施例を用いて明らかにする。
【0039】
以下に述べる実施例および比較例の実験はベンチスケールのロータリーキルン試験装置を用いて行った。この試験装置は電気ヒータ外熱式で回転円筒の内径が150mm、長さが2000mmである。熱分解温度は500℃である。排気ポンプで熱分解ガスを吸引しているため、キルン内部は大気圧に対して水柱で50mm前後の負圧に保たれている。また、下流側の固定部、受器、熱分解ガス出口は熱分解によって生じるタールおよび水蒸気の凝縮を防ぐため200℃に保温してある。
【0040】
〔実施例〕
図1に示す付着防止機構を上流側に、図3に示す付着防止機構を下流側に設けた試験装置を用いて、粒径60〜400メッシュの微粉末状スチレン系強塩基性イオン交換樹脂の熱分解試験を行った。ただし上流側の付着防止機構を構成する平板21は1枚であり、固定部7に固定されている。また、下流側の棒29は対辺20mmのステンレス製六角棒である。樹脂の含水率は60wt%である。樹脂の供給速度は1kg/h、回転円筒の傾斜角は2度、回転数は1rpmであった。
【0041】
総量5kgの樹脂を供給し、0.28kgの熱分解残渣が回収された。熱分解残渣の形状は数mm角の小片であった。上流側ではイオン交換樹脂が順調に搬送され、下流側でも残渣の付着は全く観察されなかった。
【0042】
〔比較例1〕
図1に示す付着防止機構が回転円筒の全長にわたって設けられたキルンで、実施例と同じイオン交換樹脂の熱分解試験を行った。ただし付着防止機構を構成する平板21は1枚である。上流側ではイオン交換樹脂が順調に搬送されたが、下流側で熱分解残渣が平板21に付着して成長し、平板21の片側で大きな塊が生じた。
【0043】
〔比較例2〕
図3に示す付着防止機構が回転円筒の全長にわたって設けられたキルンで、実施例と同じイオン交換樹脂の熱分解試験を行った。挿入した棒29は対辺20mmのステンレス製六角棒である。上流側でイオン交換樹脂の流れが滞留し一部が逆流した。下流側では残渣の付着は全く観察されず、大部分の残渣は数ミリ角の小片として回収された。
【0044】
【発明の効果】
実施例より明らかなように、本発明の熱分解装置を用いることによってイオン交換樹脂を連続的に安定して熱分解することが可能となった。本発明の熱分解装置は放射性廃イオン交換樹脂の熱分解処理において残されていた樹脂のハンドリングの問題を解消し、熱分解処理の実用化が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の含水イオン交換樹脂の付着防止に有効な機構の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の含水イオン交換樹脂の付着防止に有効な機構の別の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の熱分解残渣の付着防止に有効な機構の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の熱分解残渣の付着防止に有効な機構の別の一例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る熱分解装置の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の熱分解装置を用いた廃イオン交換樹脂熱分解プロセスのフロー図である。
【符号の説明】
1 回転円筒
3 架台
5 モータ
7 固定部
9 固定部
11 フィーダー
13 受器
15 熱分解ガス出口
17 加熱源
21 平板
23 支柱
25 螺旋状に巻かれた板
27 支柱
29 棒
31 チェーン
51 受けホッパー
53 脱水機
55 コンベア
57 フィードホッパー
59 フィーダー
61 ロータリーキルン
63 残渣ホッパー
65 アフターバーナー
67 フィルター
69 排気ブロワ
71 脱硫脱硝装置

Claims (10)

  1. 使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気で熱分解して減容するための熱分解装置であって、連続的に供給される前記イオン交換樹脂をその内部で軸方向に移動させつつ加熱する回転円筒と、該回転円筒内に配置された複数の種類の付着防止機構と、を有してなる外熱式ロータリーキルンであることを特徴とする使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  2. 複数の種類の付着防止機構が、前記回転円筒の軸方向に順に配置されていることを特徴とする請求項1記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  3. 前記回転円筒の軸方向上流側に配置される付着防止機構は、前記回転円筒内周面に対向する位置が変動しない構成であり、それよりも下流側に配置される付着防止機構は、前記回転円筒内周面に対向する位置が前記回転円筒の回転に伴って変動する構成であることを特徴とする請求項2記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  4. 回転円筒内の複数の種類の付着防止機構の一つが、一方の端面が回転円筒内の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し相対的に逆回転する、1枚もしくは複数枚の平板であることを特徴とする請求項1記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  5. 回転円筒内の複数の種類の付着防止機構の一つが、一方の端面が回転円筒の内面に接するように回転円筒の軸方向に沿って挿入された、回転円筒の回転に対し、相対的に逆回転する、螺旋状に巻かれた板であることを特徴とする請求項1記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  6. 回転円筒内の複数の種類の付着防止機構の一つが、回転円筒の内周面に接して軸方向に沿って配置され、棒自体の軸周りに自由に回転できるように支持された1本もしくは複数本の六角もしくは八角の棒であることを特徴とする請求項1記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  7. 回転円筒内の複数の種類の付着防止機構の一つが、回転円筒の内周面に接するようにたるませて回転円筒の軸方向に沿って張られた、一本もしくは複数本のチェーンもしくは数珠状の連結体であることを特徴とする請求項1記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  8. 回転円筒内のイオン交換樹脂移動方向上流側部分に前記請求項4または5記載の付着防止機構が配置され、それよりも下流側に、前記請求項6または7記載の付着防止機構が配置されていることを特徴とする請求項2記載の使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の装置を用いて使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気で熱分解して減容することを特徴とする使用済みイオン交換樹脂の熱分解方法。
  10. 使用済みのイオン交換樹脂を還元雰囲気の回転円筒中に連続的に供給し、かつ軸方向に移動させつつ連続的に加熱熱分解して減容する熱分解方法において、前記回転円筒の上流側にある前記イオン交換樹脂は、前記回転円筒の内周面とのそれ自体の接触位置が変化しない付着防止機構により回転円筒の内周面から掻き取られ、前記回転円筒のそれよりも下流側にある前記イオン交換樹脂は、前記回転円筒の内周面とのそれ自体の接触位置が随時変化する付着防止機構により回転円筒の内周面から掻き取られることを特徴とする使用済みのイオン交換樹脂の熱分解方法。
JP18422998A 1998-06-30 1998-06-30 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法 Expired - Fee Related JP3993308B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18422998A JP3993308B2 (ja) 1998-06-30 1998-06-30 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18422998A JP3993308B2 (ja) 1998-06-30 1998-06-30 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000018831A JP2000018831A (ja) 2000-01-18
JP3993308B2 true JP3993308B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=16149642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18422998A Expired - Fee Related JP3993308B2 (ja) 1998-06-30 1998-06-30 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3993308B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3395899B2 (ja) * 2000-03-31 2003-04-14 株式会社興和エンジニアリング 車載型汚染土壌排出水処理装置
JP2005076959A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Murata Mfg Co Ltd 連続式熱処理装置
JP4985923B2 (ja) * 2006-08-21 2012-07-25 Tdk株式会社 焼成炉
JP4928903B2 (ja) * 2006-10-26 2012-05-09 株式会社東芝 熱分解炉装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000018831A (ja) 2000-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5361514A (en) Removal of volatile and semi-volatile contaminants from solids using thermal desorption and gas transport at the solids entrance
US5662052A (en) Method and system including a double rotary kiln pyrolysis or gasification of waste material
EP0467929B1 (en) Method and apparatus for waste treatment
JP5379957B2 (ja) 熱分解処理方法及び熱分解処理システム
US7669349B1 (en) Method separating volatile components from feed material
AU2002338425B2 (en) Process for hydrothermal treatment of materials
CA2914665A1 (en) A method and a system for processing plastic waste
JPH0275813A (ja) 廃棄物の連続熱処理方法及び焼却装置
JP3993308B2 (ja) 使用済みイオン交換樹脂の熱分解装置および熱分解方法
WO1998015363A1 (en) Thermal desorption system for decontaminating materials
US5851361A (en) Apparatus for processing an organic solid
US8414743B2 (en) Method and device for thermally disintegrating a starting material using foreign particles
EP0426925B1 (fr) Procédé et installation de traitement de déchets urbains et/ou industriels
WO1995033585A1 (fr) Dispositif et procede de dechloruration thermique de poussieres et cendres collectees
RU2560095C2 (ru) Способ утилизации отходов, содержащих соединения урана
JP2005103437A (ja) 有機性含水物の加工方法とその施設
WO2002024585A1 (en) Method and apparatus for sludge drying and simultaneous pelletization
KR101218127B1 (ko) 하수 슬러지를 이용한 활성화 물질의 제조방법
JP2003262315A (ja) 含水性有機物の加熱処理方法とその施設
JPH1177017A (ja) 溶融または燃焼飛灰の吸湿防止方法
EP0282768B1 (en) Apparatus for rendering environmental waste benign
CA1300874C (en) Apparatus and method for disposing of waste material
US20240207911A1 (en) Systems and Methods for Treatment of Materials
JP4012980B2 (ja) 焼却灰減容のための移動式溶融炉
JP2000056092A (ja) 使用済みイオン交換樹脂の熱分解方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees