JP3991596B2 - 画像ディエンファシス復号化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンファシス処理された画像を符号化して得られた画像符号列を復号化する画像ディエンファシス復号化装置に関する。そして、この発明は特に、独自のディエンファシス処理により再生画像の画質を改善できる画像ディエンファシス復号化装置を提供することを目的としている。
【0002】
【従来の技術】
<エンファシスと符号化>
エンファシスは、画像や音声信号の記録伝送において広く用いられてきた技術である。記録伝送路の前で、高い周波数成分をエンファシス回路で強調しておき、記録伝送後にディエンファシス回路で強調分を落とすことにより、伝送されるべき信号の周波数特性を元通りに保つ。記録伝送路で生じるノイズや歪成分にはディエンファシスのみが作用して減衰する。結果的に記録伝送路で生じるノイズや歪成分が軽減される。記録伝送路の前で信号成分が強調されるので、記録伝送路には、オーバーレンジ等に対する注意が必要である。
【0003】
このエンファシス処理はDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)などの高能率符号化処理に対しても有効である。符号化及び復号化で生じるブロック歪やモスキートノイズが軽減される。但し、高い周波数成分が強調されると、発生する情報量が多くなり、発生符号量を一定とすると量子化誤差が増大することになる。従って、必ずしも符号化効率を改善するものではないが、DCTによる符号化・復号化処理と異なりブロックに跨った処理となるので、ブロック歪などに対しては明らかに有効である。
【0004】
一方、復号画像のポスト処理によりノイズや歪を軽減する適応フィルタもあるが、ノイズや歪の軽減と引き換えに信号成分もフィルタリングされやすく、必ずしも有効でない。
【0005】
音声符号化であるMPEG−Audio規格では、被符号化信号がエンファシスされているものかどうかのフラグがビットストリームに多重化される。従って、エンファシスの有無のフラグにより、エンファシスありの場合は、デコーダで復号化された信号に対してディエンファシスを行う。
<エンハンス>
一方、エンハンスはエンファシスと類似した処理であるが、目的がまったく異なり、通常画像にのみ行われる。再生画像を画面からある程度離れて見た場合、細かい部分は見え難くなる。これは視覚の空間周波数特性によるものである。エンハンスはこれを補うもので、処理的には高い周波数成分を上げるのでエンファシスと似たものになる。ハンハンス処理はカメラとテレビ受像器内で行われるのが一般的である。エンハンスの場合、逆補正することはなく、ディエンハンスというものはない。
<従来例画像エンファシス符号化装置>
図5は画像エンファシス符号化装置の従来例の構成を示したものである。画像入力端子1より入来する画像信号は、加算器2と空間HPF(高域通過フィルタ)6に与えられる。空間HPF6は、画像信号の高い周波数成分のみを抽出し、スイッチ52を介して加算器2に与える。加算器2は入来画像信号と高い周波数成分の信号を加算し、高い周波数成分が強調された信号を得て、DCT(離散コサイン変換器)3に与える。これ以降は通常の符号化となる。(このエンファシス処理については、例えば特開平7−162862号公報に示されている。)
DCT3はエンファシス済み画像信号に対して8×8DCTの変換処理を行い、得られた係数を量子化器4に与える。量子化器4は所定のステップ幅で係数を量子化し、固定長の符号となった係数を可変長符号化器5に与える。可変長符号化器5は、固定長の予測残差を可変長符号で圧縮し、得られた可変長符号列は多重化器51に与えられる。多重化器51はエンファシス有無情報を主たる符号列に多重化し、最終的な符号列は出力端子9を介して出力される。
【0006】
スイッチ52は制御情報入力端子53から与えられるエンファシス有無情報で制御され、エンファシス有りの場合に空間HPF6の出力を加算器2に与える。このエンファシス有無情報は、多重化器51にも与えられる。
<従来例画像ディエンファシス復号化装置>
図6は、図5の従来例画像エンファシス符号化装置に対応する画像ディエンファシス復号化装置の従来例構成を示したものである。
【0007】
符号入力端子28より入来する符号列は、多重化分離器61でエンファシス有無情報が分離され、主たる符号列は可変長復号化器21に与えられる。可変長復号化器21では可変長符号が固定長の符号に戻され、逆量子化器22に与えられる。
【0008】
固定長符号は逆量子化器22で予測残差の再生DCT係数値となり、逆DCT23に与えられる。逆DCT23は8×8個の係数を再生予測残差信号に変換し、減算器24と共に空間HPF26に与えられる。空間HPF26は、画像信号の高い周波数成分のみを抽出し、スイッチ62を介して減算器24に与える。減算器23は復号画像信号から高い周波数成分を減算し、エンファシスが行われる前の周波数特性の画像信号を得る。得られた再生画像信号は画像出力端子25から出力される。
【0009】
スイッチ62はエンファシス有無情報で制御され、エンファシス有りの場合に空間HPF26の出力を減算器24に与える。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の画像エンファシス符号化装置は、エンファシスのレベルは制御されず、また、エンファシスの有無のみが復号化側に伝送されていた。よって、入来画像が既にエンハンスされている場合、オーバーレンジを起こしやすく、また、入来画像符号化時の量子化が細かい場合はノイズ軽減効果に対し発生符号量の増加を招きやすかった。さらには、画像ディエンファシス復号化装置で復号された再生画像が、それを表示する表示装置でのエンハンスと必ずしも整合性が取れていなかった。
【0011】
本発明は以上の点に着目してなされたもので、エンファシス処理された画像を符号化して得られた画像符号列を復号化する際に、独自のディエンファシス処理を行うことにより再生画像の画質を改善できる、また、表示装置でのエンハンスと整合性が取れた再生画像が得られる画像ディエンファシス復号化装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するために本発明は、以下の装置を提供するものである。
(1)入来画像符号列を復号化してディエンファシス処理を行いディエンファシス処理済み再生画像を出力する画像ディエンファシス復号化装置であって、
ディエンファシス処理済み再生画像の表示手段が行うエンハンス処理の程度を示す情報を得る手段と、
前記エンハンス処理の程度を示す情報から得られるエンハンス処理の程度が低いほど、ディエンファシス処理の程度を下げるようにディエンファシスレベルを設定する設定手段と、
入来画像符号列を復号化し、再生画像を得る画像復号化手段と、
前記画像復号化手段から供給される前記再生画像に前記ディエンファシスレベルに応じたディエンファシス処理を行い、前記ディエンファシス処理済み再生画像を出力するディエンファシス手段と、
を備えたことを特徴とする画像ディエンファシス復号化装置。
(2)上記(1)記載の画像ディエンファシス復号化装置において、
前記設定手段は、前記入来画像符号列に多重化されている前記入来画像符号列の符号化時の画像に対するエンファシスレベルに関する情報を得て、そのエンファシスレベルに関する情報から得られるエンファシスレベルと、前記表示手段が行う前記エンハンス処理の程度を示す情報から得られるエンハンス処理の程度とを加算した値が低いほど、ディエンファシス処理の程度を下げるようにディエンファシスレベルを設定する手段である、
ことを特徴とする画像ディエンファシス復号化装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
画像エンファシス符号化装置の第1実施例では、入来画像の符号化における量子化パラメータによりエンファシスレベルを設定する。量子化が粗い場合は、エンファシスを強くすることで、ブロック歪やモスキートノイズの発生を抑える。量子化が細かい場合は、エンファシスの程度を弱くすることで、発生符号量の増加を抑えエンファシスによる副作用の発生を少なくする。
【0014】
画像エンファシス符号化装置の第2実施例では、入来画像のエンハンス量を検出して、その程度によりエンファシスレベルを設定し、エンハンス量が大きい場合は、エンファシスを弱くすることで、オーバーレンジなどエンファシスによる副作用の発生を少なくする。もちろん、エンファシス処理を行っているのでブロック歪やモスキートノイズの発生を抑えることができる。
【0015】
画像ディエンファシス復号化装置の第1実施例では、入来画像符号列に多重化されている量子化情報を含むエンファシスレベル情報から最終的なディエンファシスの程度を設定し、正しい周波数特性の再生画像を得ることができる。
【0016】
画像ディエンファシス復号化装置の第2実施例では、再生画像を表示する表示装置のエンハンスの程度から、復号した再生画像に対するディエンファシス量を調整するので、エンハンスの少ない表示装置に表示させる場合にはディエンファシス量を減らして、適正なエンハンス量の再生画像とすることができる。
<第1実施例画像エンファシス符号化装置>
まず、画像エンファシス符号化装置の第1実施例について説明する。図1は、その構成を示したものであり、図5の従来例と同一構成要素には同一符号を付してある。図1には、図5と比較してスイッチ52の代わりに乗算器7があり、アクティビティ検出器10、エンファシス制御器11、量子化制御器12が追加されている。また、多重化器8の動作が図5に示す多重化器51と異なる。
【0017】
実施例において、従来例と異なるのはエンファシス処理とそのエンファシスレベル情報の多重化であり、符号化系の処理であるDCT系の処理は基本的に同じである。
【0018】
画像入力端子1より入来する画像信号は、加算器2と空間HPF6に与えられる。空間HPF6は、画像信号の高い周波数成分のみを抽出し、抽出した高い周波数成分を乗算器7に与える。空間HPF6の2次元フィルタ係数の例を図7に示す。その垂直または水平の1次元周波数特性を図8(a)に示す。周波数特性は、DC成分はゲインが0で、周波数が高くなるの従ってゲインが上がり、最も高い周波数で0.5となる。
【0019】
乗算器7はエンファシス値Ee(0〜1.0)を画像信号の高い周波数成分に乗じて加算器2に与える。加算器2は入来画像信号と高い周波数成分の信号を加算し、高い周波数成分が強調された信号(エンファシス済み入来画像信号)を得て、その信号をDCT3に与える。加算器2では加算に際して空間HPF6の遅延補償が入来信号に施される。加算後の周波数特性は、図8(b)のようになり、エンファシス値が0の場合は平坦であり、1.0の場合は最も高い周波数が1.5倍される。なお、これ以降は通常の符号化となる。
【0020】
DCT3はエンファシス済み入来画像信号に対して8×8DCTの変換処理を行い、得られた係数を量子化器4に与える。量子化器4は所定のステップ幅で係数を量子化し、固定長の符号となった係数を可変長符号化器5に与える。可変長符号化器5は、固定長の予測残差を可変長符号で圧縮し、得られた符号は多重化器8に与えられる。
【0021】
多重化器8は後述する量子化ステップ情報と所定エンファシスレベルEpの情報(ここでは、この2つの情報がエンファシスレベルに関する情報となる)とを主画像符号列に多重化し、画像符号列は符号出力端子9から出力される。そして多重化器8は発生符号量情報を量子化制御器12に与える。
【0022】
量子化制御器12は、発生符号量情報とアクティビティ検出器10から与えられるブロックアクティビティとから量子化ステップを設定し、設定した量子化ステップを量子化器4、多重化器8、及びエンファシス制御器11に与える。量子化制御器12は、発生符号量が多い場合に量子化ステップを大きくして、量子化が粗くなるようにする。逆に、発生符号量が少ない場合には量子化ステップを小さくして、量子化が細かくなるようにする。また、アクティビティが高いブロックで量子化ステップを大きくして、量子化が粗くなるようにし、アクティビティが低いブロックで量子化ステップを小さくして、量子化が細かくなるようにする。
【0023】
アクティビティ検出器10は、量子化ステップが設定される単位である16×16画素ブロックを4分割してサブブロックを求め、それぞれのサブブロックで画素値の分散を求め、4個の分散値で最小の分散値をそのブロックのアクティビティとして出力する。
【0024】
エンファシス制御器11は、あらかじめ設定されている所定エンファシスレベルEp(0〜1)と量子化ステップとによりエンファシスレベルを設定し、乗算器7に与える。ここで量子化ステップは、最大量子化ステップの半分の量子化ステップで正規化(除算)され、そして、1以上は1で制限されてQS(0〜1)とする。エンファシスレベルEeはこのQSより、Ee=Ep×QSで求められる。これにより量子化が最大量子化ステップの半分より小さな場合、量子化ステップが小さくなるに従って、エンファシス量も少なくなる。所定エンファシスレベルEp(0〜1)の情報がエンファシスレベルに関する情報の一部として多重化器8に与えられる。
<第1実施例画像ディエンファシス復号化装置>
次に、画像エンファシス符号化装置の第1実施例に対応する画像ディエンファシス復号化装置の第1実施例について説明する。図2は、画像ディエンファシス復号化装置の第1実施例の構成を示すものである。図6の従来例と同一構成要素には同一符号を付してある。図2には、図6と比較して、スイッチ62がなく、乗算器27、エンファシス制御器30が追加されている。また多重化分離器29の動作が図6に示す多重化分離器61の動作と異なる。実施例において、従来例と異なるのはディエンファシス処理であり、DCT系の復号化処理は基本的に同じである。
【0025】
符号入力端子28より入来する画像符号列は、多重化分離器29で所定エンファシスレベルEpの情報と量子化ステップ情報とが分離され(ここでは、この2つの情報がエンファシスレベルに関する情報である)、主たる画像符号列は可変長復号化器21に与えられる。所定エンファシスレベルEp情報はエンファシス制御器30に、量子化ステップ情報はエンファシス制御器30と逆量子化器22とに与えられる。
【0026】
可変長復号化器21では可変長符号が固定長の符号に戻され、逆量子化器22に与えられる。固定長符号は逆量子化器22で予測残差の再生DCT係数値となり、逆DCT23に与えられる。逆DCT23は8×8個の係数を再生予測残差信号に変換し、減算器24と空間HPF26とに与える。空間HPF26は、画像信号の高い周波数成分のみを抽出し、乗算器27に与える。乗算器27は、エンファシス制御器30から与えられるディエンファシス値Ed(0〜1)を高い周波数成分に乗じて減算器24に与える。減算器24は復号画像信号から高い周波数成分を減算し、エンファシスが行われる前の周波数特性の画像信号(ディエンファシス済み再生画像信号)を得る。得られた再生画像信号は画像出力端子25から出力される。
【0027】
エンファシス制御器30は、多重化分離器30から与えられる所定エンファシスレベルEp(0〜1)と正規化された量子化ステップとよりディエンファシス値Edを設定し、乗算器27に与える。量子化ステップは最大量子化ステップの半分の量子化ステップで正規化され、1以上は1で制限された値QSとなる。ディエンファシス値EdはこのQSよりEd=Ep×QSで与えられる。
<第2実施例画像エンファシス符号化装置>
次に、画像エンファシス符号化装置の第2実施例について説明する。図3は、その第2実施例の構成を示したものであり、図1に示す第1実施例と同一構成要素には同一符号を付してある。図3には、図1と比較して、アクティビティ検出器10と量子化制御器12がなく、エンハンス検出器31が追加されている。またエンファシス制御器32の動作が異なる。
【0028】
画像エンファシス符号化装置の第2実施例において、第1実施例と異なるのはエンファシスレベルの制御であり、DCT系の処理とエンファシスレベルに関する情報の多重化は基本的に同じである。従って、画像入力端子1、加算器2、空間HPF6、乗算器7、DCT3、量子化器4、可変長符号化器5、多重化器8、符号列出力端子12の動作は第1実施例と同じである。
【0029】
エンハンス検出器31は、入来画像に施されているエンハンス量を検出する。具体的には入来画像信号から0.125fs〜0.25fsの成分を中域、0.25fs〜0.5fsの成分を高域として検出し、1フレームの平均値をそれぞれSmとShとして得る。中域に対する高域の比率SrをSr=Sh/Smで求め、あらかじめ設定されているエンハンスを行わない場合の平均値Ssと比較する。平均値に対する比をSe=Sr/Ssで求め、推定エンハンス量EiはEi=2(Se−1)とする。但しEiが0以下の場合は0、1以上の場合は1とする。このエンハンス量はあくまで推定量である。この値はフレーム毎に独立に求めるが、そのまま出力せず、Ei(n)=0.1Ei(n)+0.9Ei(n−1) [ここでnはフレーム番号]として、前の値と平均値を取ることでより安定なものになる。
【0030】
エンファシス制御器32は、あらかじめ設定されている所定エンファシスレベルEp(0〜1)、推定エンハンス量Ei(0〜1)によりエンファシスレベルを設定する。エンファシスレベルEeは、Ee=Ep−Eiで求められる。但しEeが0以下となる場合はEeを0とする。
【0031】
第1の実施例と組み合わせる場合には、エンファシスレベルEeはEe=(Ep−Ei)×QSで求められる。QSは最小量子化ステップで0、最大量子化ステップの半分の量子化ステップ以上で1となるように線形変換された量子化値である。
【0032】
多重化器8で多重化されるエンファシスレベルに関する情報を所定エンファシスレベルEpとすると、入来画像に元もと施されていたエンハンスが復号化側においてキャンセルされることになる。一方、多重化されるエンファシスレベルに関する情報を所定エンファシスレベルEpに代えてエンファシスレベルEeとすると、入来画像に元もと施されていたエンハンスが復号化側の再生画像に残ることになる。
<第2実施例画像ディエンファシス復号化装置>
次に、画像ディエンファシス符号化装置の第2実施例に対応する画像ディエンファシス復号化装置の第2実施例について説明する。図4は、画像ディエンファシス復号化装置の第2実施例の構成を示したものであり、図2に示す第1実施例と同一構成要素には同一符号を付してある。図4には、図2と比較して表示エンハンス量情報入力端子42が追加されており、エンファシス制御器41の動作が異なる。
【0033】
第2実施例では、復号化された画像が表示されるモニターのエンハンスが不十分な場合に、復号時のディエンファシスの量を下げて、結果的に高い周波数成分が強調されたままの画像を出力するものである。
【0034】
本実施例において、第1実施例と異なるのはディエンファシスレベル設定であり、符号入力端子28、多重化分離器29、可変長復号化器21、逆量子化器22、逆DCT23、空間HPF26、乗算器27、減算器24、画像出力端子25の動作は第1実施例と同じである。
【0035】
エンファシス制御器41は、多重化分離器29から与えられる所定エンファシスレベルEp(0〜1)、表示エンハンス量情報入力端子42から与えられる表示エンハンス量Eo(0〜1)によりディエンファシスレベルを設定する。ディエンファシスレベルEdはEd=Ep+Eo−1で求められる。但しEdが0以下となる場合はEdを0とする。
【0036】
表示エンハンス量Eoはエンハンスがまったく行われていない場合に0、最大限のエンハンスが行われている場合に1とする。表示エンハンス量Eoは、復号化装置がモニターと一体化されている場合には、モニターの調整設定より得る。そうでない場合は、接続するモニターのタイプにより決める。PCモニターではエンハンスは行われないで0、画質調整機能のないテレビ受像機はエンハンスが不十分なので0.5、画質調整機能のあるものは十分なエンハンスが行われているとみなし1とする。
【0037】
なお、画像エンファシス符号化装置におけるエンファシス制御器でのエンファシスレベルの設定は、入来制御情報(上記実施例では示していないが例えば入来画像と共に外部から供給されるエンファシスレベルを指定する情報)、入来画像から得られる情報(例えば入来画像のエンハンスの程度)、及び入来画像の画像符号化状況(例えば入来画像の符号化における量子化の程度)の内の少なくとも一つに応じて行えばよい。
【0038】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の画像ディエンファシス復号化装置は下記の効果を有する。
(イ)再生画像の表示手段におけるエンハンスの程度に応じてディエンファシスレベルを設定するようにしたので、表示手段でのエンハンスと整合性が取れた再生画像が得られ、視覚的に適正なエンハンス量の再生画像とすることができる。
(ロ)エンファシス処理された画像を符号化して得られた画像符号列を復号化する際に、そのエンファシスレベルに関する情報に応じてディエンファシスレベルを設定するようにした場合には、より再生画像の画質を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像エンファシス符号化装置の第1実施例の構成例を示す図である。
【図2】画像ディエンファシス復号化装置の第1実施例の構成例を示す図である。
【図3】画像エンファシス符号化装置の第2実施例の構成例を示す図である。
【図4】画像ディエンファシス復号化装置の第2実施例の構成例を示す図である。
【図5】従来の画像エンファシス符号化装置の構成例を示す図である。
【図6】従来の画像ディエンファシス復号化装置の構成例を示す図である。
【図7】空間HPF(高域通過フィルタ)のタップ係数例を示す図である。
【図8】信号周波数特性の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 画像入力端子
2 加算器
3 DCT
4 量子化器
5 可変長符号化器
6,26 空間HPF
7,27 乗算器
8,51 多重化器
9 符号列出力端子
10 アクティビティ検出器
11,30,32,41 エンファシス制御器
12 量子化制御器
21 可変長復号化器
22 逆量子化器
23 逆DCT
24 減算器
25 画像出力端子
28 符号列入力端子
29,61 多重化分離器
31 エンハンス検出器
42 表示エンハンス量情報入力端子
52,62 スイッチ
Claims (2)
- 入来画像符号列を復号化してディエンファシス処理を行いディエンファシス処理済み再生画像を出力する画像ディエンファシス復号化装置であって、
ディエンファシス処理済み再生画像の表示手段が行うエンハンス処理の程度を示す情報を得る手段と、
前記エンハンス処理の程度を示す情報から得られるエンハンス処理の程度が低いほど、ディエンファシス処理の程度を下げるようにディエンファシスレベルを設定する設定手段と、
入来画像符号列を復号化し、再生画像を得る画像復号化手段と、
前記画像復号化手段から供給される前記再生画像に前記ディエンファシスレベルに応じたディエンファシス処理を行い、前記ディエンファシス処理済み再生画像を出力するディエンファシス手段と、
を備えたことを特徴とする画像ディエンファシス復号化装置。 - 請求項1記載の画像ディエンファシス復号化装置において、
前記設定手段は、前記入来画像符号列に多重化されている前記入来画像符号列の符号化時の画像に対するエンファシスレベルに関する情報を得て、そのエンファシスレベルに関する情報から得られるエンファシスレベルと、前記表示手段が行う前記エンハンス処理の程度を示す情報から得られるエンハンス処理の程度とを加算した値が低いほど、ディエンファシス処理の程度を下げるようにディエンファシスレベルを設定する手段である、
ことを特徴とする画像ディエンファシス復号化装置。
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