JP3991584B2 - 記録ヘッドユニット固定構造、キャリッジ装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

記録ヘッドユニット固定構造、キャリッジ装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッドユニット固定構造、キャリッジ装置及びインクジェット記録装置に関し、さらに詳しくは、画像情報に基づいてインク滴を画像記録媒体に吐出する記録ヘッドユニットをキャリッジの所定位置に固定するための記録ヘッドユニット固定構造と、この記録ヘッドユニット固定構造によってキャリッジに記録ヘッドユニットが固定されたキャリッジ装置、及びこのキャリッジ装置を備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像情報に応じてインクジェット記録ヘッドからインク滴を記録媒体に吐出して画像記録を行うインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッドを搭載すると共に、一定方向(主走査方向)へと移動するキャリッジを備えたものが多い。このようなインクジェット記録装置では、インクジェット記録ヘッドをキャリッジに対して正確に位置決めして固定する必要がある。特に、複数のインクジェット記録ヘッドから異なる色のインク滴を吐出するインクジェット記録装置(例えば、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)のインク滴を吐出してフルカラーの画像を記録するもの)等では、それぞれのインクジェット記録ヘッドをキャリッジの所定位置へ正確に位置決めして固定しないと、いわゆる色ずれが発生し、画質を損なってしまうことになる。
【0003】
また、最近では、いわゆるスループット(単位時間当たりの画像記録能力)を向上させるために、インクジェット記録ヘッドの主走査方向の走査速度を向上させたり、定常速度に達するまでの加速度を向上させたりする等の提案がされている。これらにより、インクジェット記録ヘッドには、より大きな力(慣性力や、インクジェット記録装置に生じる振動等)が作用するため、インクジェット記録ヘッドをキャリッジに強固に固定し、位置ずれを防止する必要が生じる。
【0004】
例えば、図13及び図14に示すキャリッジ112(特開平8―244230号公報参照)では、側壁114、116にばね部材118、120が取り付けられている。ペン(インクジェット記録ヘッドのユニット)が収容部122、124に収容されると、これらのばね部材118、120が、主壁126に設けられたデータム128に向かってペンを押すことで、ペンのX方向への位置合わせがされるようになっている。
【0005】
しかし、ばね部材118、120は側壁114、116の上部に取り付けられているので、ペンを収容部122、124に収容するときに収容動作の初期段階でばね部材118、120からの弾性力が作用してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、インクジェット記録ヘッドをキャリッジに対して容易に位置決めして固定できるインクジェット記録ヘッド固定構造と、このインクジェット記録ヘッド固定構造によってキャリッジにインクジェット記録ヘッドが固定されたキャリッジ装置、及びこのキャリッジ装置を備えたインクジェット記録装置を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、画像情報に基づいてインク滴を画像記録媒体に吐出する記録ヘッドユニットをキャリッジの所定位置に固定するための記録ヘッドユニット固定構造であって、前記キャリッジに設けられ前記記録ヘッドユニットを収容する収容部と、前記キャリッジに設けられ前記記録ヘッドユニットを上下方向に位置決めする基準突起が形成された底壁と、前記底壁から下方に向けて取り付けられて前記記録ヘッドユニットを付勢する付勢部材と、前記底壁から下方に向けて形成された包囲壁と、前記包囲壁に前記付勢部材と対向して設けられ付勢部材に付勢された前記記録ヘッドユニットが接触して位置基準となり、記録ヘッドユニットを付勢部材との間で挟持する基準部材と、を有することを特徴とする。
【0008】
キャリッジに設けられた収容部に記録ヘッドユニットを収容すると、底壁に形成された基準突起によって記録ヘッドユニットが上下方向に位置決めされる。また、底壁から下方に向けて取り付けられた付勢部材が記録ヘッドユニットを付勢し、付勢された記録ヘッドユニットは付勢部材と基準部材との間で位置決めされて挟持される。基準部材は、底壁から下方に向けて形成された包囲壁に設けられており、収容途中の状態では接触しない。
【0009】
このように、記録ヘッドユニットが収容部に収容された状態で、付勢部材と基準部材との間で挟持することで、キャリッジに対して固定することができる。
【0010】
付勢部材は、底壁から下方に向けて取り付けられているので、付勢部材の付勢力は、記録ヘッドユニットを収容部に収容する動作の最終段階でのみ作用し、それ以外の段階では作用しない。このため、記録ヘッドユニットをキャリッジ収容部の所定位置に収容する動作が容易になり、キャリッジに対して容易に位置決めして固定できる。特に、付勢部材の付勢力を大きくしても、記録ヘッドユニットをキャリッジの収容部に対して容易に収容できるので、付勢力の大きな付勢部材を使用して、記録ヘッドユニットをキャリッジに強固に固定することが可能になる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記キャリッジに設けられ、前記記録ヘッドユニットが前記収容部の所定位置に収容された状態で記録ヘッドユニットをキャリッジに対して固定する固定部材、を有することを特徴とする。
【0013】
固定部材により、記録ヘッドユニットをキャリッジに対して所定位置で固定できるので、記録ヘッドユニットのキャリッジに対する位置ずれや脱落を確実に防止できる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記固定部材が、前記キャリッジに対して回動可能に取り付けられ回動動作により前記記録ヘッドユニットを収容部内へと押圧する回動部材、とされていることを特徴とする。
【0015】
従って、回動部材を回動させるだけの簡単な操作で、記録ヘッドユニットを収容部内へと押圧して収容させることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、回動部材に設けられ、この回動部材によって前記記録ヘッドユニットが前記収容部の所定位置に至った状態で記録ヘッドユニットと係合する係合部、を有することを特徴とする。
【0017】
すなわち、記録ヘッドユニットが収容部の所定位置に至ると、回動部材に設けられた係合部が記録ヘッドユニットと係合し、回動部材と記録ヘッドユニットとは不用意に位置ずれしたり離間したりしなくなる。このため、記録ヘッドユニットがキャリッジの所定位置で、より確実に固定される。
【0018】
請求項5に記載の発明では、記録ヘッドユニットを収容可能な収容部を備えたキャリッジと、前記収容部に請求項1〜請求項4のいずれかに記載の記録ヘッドユニット固定構造によって固定され、画像情報に基づいてインク滴を画像記録媒体に吐出する記録ヘッドユニットと、を有することを特徴とする。
【0019】
すなわち、キャリッジの収容部に記録ヘッドユニットが固定されることで、キャリッジ装置が構成される。このキャリッジ装置を備えたインクジェット記録装置では、キャリッジ装置を主走査方向に移動させながら、記録ヘッドユニットからインク滴を吐出し、記録媒体に画像を記録する。
【0020】
記録ヘッドユニットは、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の記録ヘッドユニット固定構造によってキャリッジに固定されているので、正確な位置で強固に固定される。このため、記録ヘッドユニットの位置ずれが発生せず、常に色ずれなどのない高画質の画像を記録することができる。
【0021】
また、記録ヘッドユニットをキャリッジの収容部に収容して所定位置に固定する作業も容易となる。
【0022】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のキャリッジ装置を有することを特徴とする。
【0023】
このインクジェット記録装置では、請求項5に記載のキャリッジ装置を有しており、記録ヘッドユニットが正確な位置で強固にキャリッジに固定されている。従って、記録ヘッドユニットの位置ずれが発生せず、常に色ずれなどのない高画質の画像を記録することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置12が示されている。また、図2〜図11には、本発明の一実施形態の記録ヘッドユニット固定構造によって、インクジェット記録ヘッド16がキャリッジ18に固定されることで構成されたキャリッジ装置14が示されている。なお、図2〜図6では、図示の便宜上、キャリッジ18に対して一部のインクジェット記録ヘッド16が装填されていない状態を示しているが、キャリッジ装置14の実際の使用状況では、すべてのインクジェット記録ヘッド16が装填される。
【0025】
図1から分かるように、インクジェット記録装置12は、その下部に記録媒体カセット20が設けられている。記録媒体カセット20には、記録媒体22(例えば記録用紙やOHPシート等)が積層状態で収容されると共に、記録媒体22を取り出すためのピックアップローラ24が設けられている。
【0026】
また、インクジェット記録装置12内には、記録媒体22を記録部26(インクジェット記録ヘッド16の下方位置)へと案内する案内プレート28と、記録媒体22を搬送する搬送ローラ30、及びプラテン32が設けられている。記録媒体カセット20内の記録媒体22は、ピックアップローラ24によって記録媒体カセット20から取り出され、さらに案内プレート28に案内されつつ、搬送ローラ30によってプラテン32上の記録部26へと搬送される。
【0027】
インクジェット記録装置12には、記録部26での記録媒体22の搬送方向(矢印Y方向、図1では左方向)と直交するように、シャフト34が掛け渡されている。シャフト34は、キャリッジ18の挿通孔36に挿通されており、キャリッジ18は挿通孔36に沿って移動(主走査)する。従って、記録部26において、インクジェット記録ヘッド16が画像情報に応じてインク滴を吐出しつつ主走査し、さらに1回の主走査が終了するごと搬送ローラ30が記録媒体22を所定量だけ搬送(副走査)することで、記録媒体22上に画像が記録される。以下の説明では、主走査方向の図2〜図6に向かって右向きをプラス(+)X方向、副走査方向をプラス(+)Y方向、上方向をプラス(+)Z方向として区別する。
【0028】
図2〜図6に示すように、本実施形態では、キャリッジ18に4つのインクジェット記録ヘッド16が装填されるようになっている。インクジェット記録ヘッド16ごとに、例えば、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色のインク滴を吐出するように構成することで、いわいるフルカラーの画像を記録することができる。
【0029】
インクジェット記録ヘッド16は、記録媒体22にインク滴を吐出するヘッド部38と、このヘッド部38から吐出されるインクが予め貯留されたサブインクタンク部40と、を有している。サブインクタンク部40のインクが所定量以下に減少すると、インク補給装置によってメインインクタンク(いずれも図示省略)からインクが補給される。
【0030】
キャリッジ18には、壁42(側壁42S及び仕切り壁42D)によって、4つのインクジェット記録ヘッド16に対応した4つの収容部44が構成されている。キャリッジ18の底壁46には、ヘッド部38のそれぞれに対応する開口48が形成され、さらに開口48の周囲の底壁46から下方に向けて、包囲壁50が形成されている。図9及び図10に示すように、インクジェット記録ヘッド16が収容部44の所定位置に装填されると、ヘッド部38が開口48から下方に突出する。突出したヘッド部38は、包囲壁50によって包囲される。
【0031】
キャリッジ18の上部には、4つの収容部44のそれぞれに対応するレバー52が設けられている。それぞれのレバー52は、シャフト54を中心として、独立して回動可能とされており、ユーザーが把持部52Hを把持してシャフト54を回動させることができるようになっている。
【0032】
図5〜図11に示すように、包囲壁50には、収容部44内に向かって(すなわち+X方向に)突出する位置決め突起56が形成されている。それぞれの位置決め突起56の先端面は基準面56Sとされており、所定位置に装填されたインクジェット記録ヘッド16のヘッド部38の側面に接触して、インクジェット記録ヘッド16を主走査方向に位置決めする。さらに、基準面56Sの上方には斜めに傾斜する案内面56Gが形成されており、インクジェット記録ヘッド16が装填されるときにインクジェット記録ヘッド16の側面16Sに接触して、インクジェット記録ヘッド16を+X方向へと案内するようになっている。
【0033】
また、それぞれの位置決め突起56に対向する位置には、板ばね58が位置決めされて取り付けられている。板ばね58は、取り付け状態では、斜め下方に向かうように片持ち状に支持され、位置決め突起56の近傍に位置している。このため、収容部44にインクジェット記録ヘッド16を収容するときには、収容動作の最終段階で、インクジェット記録ヘッド16が板ばね58に接触する。
【0034】
一方、レバー52のそれぞれには、図2〜図5及び図7〜図11に示すように、側壁60が形成され、これら側壁60の間に、カム62が配設されている。図7〜図11から分かるように、カム62の一端に形成された軸部材64が、側壁60の対向面に形成された軸受部材66に収容されており、カム62は軸部材64を中心として回動可能となっている。
【0035】
また、カム62の他端には、制限凸部68が形成されている。制限凸部68は、レバー52の側壁60に形成された制限リブ70内に位置しており、カム62の回動範囲を、制限凸部68が制限リブ70に当たることで一定範囲内(図7に示す位置)に制限している。
【0036】
レバー52及びカム62の対向面には、収容凹部72が形成されており、この収容凹部72に、圧縮コイルばね74が収容されている。圧縮コイルばね74は、カム62をレバー52から離間する方向(矢印C2方向)へと付勢しており、この付勢力を受けたレバー52の回動が、前述のように制限凸部68と制限リブ70との接触により一定範囲に制限される。
【0037】
なお、圧縮コイルばね74の位置は、レバー52が回動範囲の中間(図9に示す位置)となったときに最も伸ばされ(従って不安定な状態となる)、これよりも矢印L1方向又は矢印L2方向にわずかでもレバー52を回動させると、圧縮コイルばね74の弾性力によってこれらの回動が付勢されるように、シャフト54の位置等との関係を考慮して、所定の位置とされている。
【0038】
カム62の底面(レバー52と対向する反対の面)には、突起76が形成されている。また、インクジェット記録ヘッド16の上面16U(サブインクタンク部40の上面)には、突起76に対応する突起78が形成されている。図7に示すように、インクジェット記録ヘッド16を収容部44内にセットした状態(所定位置までは押し込まれておらず、単に斜めに載せられているだけの状態)においてレバー52を矢印L1方向に回動させると、図8に示すように、突起76がインクジェット記録ヘッド16の上面16Uに接触する。ここで、圧縮コイルばね74の弾性力に抗してさらにレバー52を回動させると、突起76がインクジェット記録ヘッド16の上面16Uを摺動しつつインクジェット記録ヘッド16を下方に押圧し、図9から図10に示すように、インクジェット記録ヘッド16は収容部44内の所定位置に至るようになっている。
【0039】
カム62の突起76には、+X方向(主走査方向)、−Y方向(副走査方向)及び−Z方向(下方向)の3方向に傾斜した位置決め傾斜面76Dが形成されている。これに対し、インクジェット記録ヘッド16の突起78には、インクジェット記録ヘッド16が収容部44内の所定位置に収容された状態で、位置決め傾斜面76Dに面接触する基準傾斜面78Sが形成されている。
【0040】
図10に示すようにインクジェット記録ヘッド16が収容部44内の所定位置に至ったとき、位置決め傾斜面76Dと基準傾斜面78Sとが接触するため、圧縮コイルばね74の弾性力が、位置決め傾斜面76Dから基準傾斜面78Sへと作用し、インクジェット記録ヘッド16を、+X方向、−Y方向及び−Z方向へと押圧する。
【0041】
図7〜図11に示すように、キャリッジ18の底壁46には、それぞれの収容部44ごとに、上方(+Z方向)に向かう基準突起80が形成され、その上面が基準面80Sとされている。また、キャリッジ18の後壁82にも、それぞれの収容部44ごとに、前方(+Y方向)へ向かう基準突起84が形成され、その前面が基準面84Sとされている。加えて、サブインクタンク部40の側面には、側方(−X方向)へと突出する基準突起86が形成され、その先端が基準面86Sとされている。
【0042】
このため、圧縮コイルばね74の弾性力を受けてインクジェット記録ヘッド16が+X方向、−Y方向及び−Z方向へと押圧されると、サブインクタンク部40の底面が基準突起80の基準面80Sに接触して、インクジェット記録ヘッド16が上下方向に位置決めされると共に固定される。また、サブインクタンク部40の後面が基準突起84の基準面84Sに接触して、インクジェット記録ヘッド16が副走査方向に位置決めされると共に固定される。さらに、サブインクタンク部40の基準突起86の基準面86Sが壁42に接触して、主走査方向に位置決めされると共に固定される。
【0043】
加えて、包囲壁50の前壁には基準突起88が形成され、その後面は基準面88Sとされている。また、キャリッジ18の後壁82には、装填されたインクジェット記録ヘッド16に対しハーネスを電気的に接続するためのコネクタ90が設けられている。コネクタ90のピン92は、インクジェット記録ヘッド16に接続されると、インクジェット記録ヘッド16を+Y方向へと付勢するように、所定の弾性を有している。この弾性力を受けたインクジェット記録ヘッド16が、基準面88Sに接触して位置決めされると共に固定される。
【0044】
図2〜図4及び図7〜図11に示すように、レバー52の側壁60の一方は下方に延長されて延長部94が形成され、さらに延長部94に、係合突起96が形成されている。一方、インクジェット記録ヘッド16の側面にも、係合突起96に対応する係合突起98が形成されている。
【0045】
図12に詳細に示すように、係合突起96及び係合突起98にはそれぞれテーパー面96T、98Tと、係合面96F、98Fが形成されており、レバー52を矢印L1方向に回動させると、図12(B)に二点鎖線で示すように、テーパー面96T、98Tどうしが接触する。ここで、レバー52を矢印L1方向にさらに押すと、図12(B)に実線で示すように、延長部94が弾性的に撓むため、さらにレバー52を回動可能となる。そして、レバー52が略水平になると、図12(C)に示すように、係合突起96が係合突起98の奥まで入り込んで延長部94が弾性的に復元し、係合面96F、98Fが係合する。この状態では、レバー52を矢印L2方向へ回動させようとしても、係合面96Fが係合面98Fに接触するため回動の抵抗となる。これに抗して、レバー52を矢印L2方向へ回動させると、係合面96F、98Fの係合によって、インクジェット記録ヘッド16が斜め上方への力を受ける。そして、図11に示すように、収容部44内の所定位置から、基準面88Sの近傍位置を略回動中心として回動し、ユーザーが容易に取り出し可能な位置までせり出す。
【0046】
次に、本実施形態においてインクジェット記録ヘッド16をキャリッジ18に装填する方法と、キャリッジ装置14及びインクジェット記録装置12の作用を説明する。
【0047】
インクジェット記録ヘッド16をキャリッジ18に装填する場合、まず、図7に示すように、レバー52を矢印L2方向に回動させて収容部44の上方を開放した状態で、収容部44に対応するインクジェット記録ヘッド16を置く。このとき、収容部44内の所定位置までインクジェット記録ヘッド16を押し入れる必要はなく、図7から分かるように、インクジェット記録ヘッド16が斜めとなる程度に載せ置くだけでよい。
【0048】
次に、レバー52を矢印L1方向に回動させる。図8に示すように、カム62の突起76がインクジェット記録ヘッド16の上面16Uに接触し、突起76は上面16Uを摺動しつつ、インクジェット記録ヘッド16を下方へと押圧する。回動途中で、図12(B)に示すように、係合突起96、98のテーパー面96T、98Tどうしが接触するため回動に抵抗が生じるが、レバー52の側壁60(延長部94)が撓むので、図9に示すように、さらにインクジェット記録ヘッド16を収容部44の所定位置へと押圧しつつ、レバー52を回動させることができる。
【0049】
図10に示すように、レバー52が略水平になると、カム62の突起76に形成された位置決め傾斜面76Dと、インクジェット記録ヘッド16の突起78に形成された基準傾斜面78Dとが面接触し、圧縮コイルばね74の弾性力が、+X方向、−Y方向及び−Z方向へと作用する。また、サブインクタンク部40の底面が基準突起80の基準面80Sに、サブインクタンク部40の後面が基準突起84の基準面84Sにそれぞれ接触し、さらに、サブインクタンク部40の側面の基準突起86の基準面86Sが壁42に接触する。これらにより、インクジェット記録ヘッド16が主走査方向、副走査方向及び上下方向のいずれの方向にも正確に位置決めされて固定される。
【0050】
また、コネクタ90のピン92がインクジェット記録ヘッド16に接続されると、ピン92からの弾性力により、インクジェット記録ヘッド16が、基準面88Sに接触して、副走査方向に位置決めされ固定される。
【0051】
さらに、板ばね58がインクジェット記録ヘッド16のヘッド部38に側方から接触して押圧するので、ヘッド部38が位置決め突起56に接触し、インクジェット記録ヘッド16はその下部においても、主走査方向に位置決めされる。これらにより、インクジェット記録ヘッド16が収容部44内において所定位置に正確に位置決めされた状態で、強固に固定されることになる。
【0052】
しかも、インクジェット記録ヘッド16をキャリッジ16に位置決めして固定する動作の最終段階で、板ばね58の弾性力が作用するので、装填作業が容易になる。
【0053】
また、レバー52が略水平になった状態では、図12(C)に示すように、係合突起96、98の係合面96F、98Fが係合するので、不用意にレバー52が矢印L2方向に回動することはなくなる。さらに、この状態では、圧縮コイルばね74の弾性力を受けて、レバー52が矢印L1方向に付勢されている。これによっても、レバー52の矢印L2方向への不用意な回動が制限される。
【0054】
このようにして、簡単な操作(実質的に、レバー52を回動させるのみ)により、キャリッジ18に対しインクジェット記録ヘッド16を正確に位置決めして固定し、本発明のキャリッジ装置14を構成することができる。図1に示すように、キャリッジ装置14が搭載されたインクジェット記録ヘッド16を使用して記録媒体22に画像を記録する場合には、各色のインクジェット記録ヘッド16が所定位置で正確に位置決めされていることになるので、いわゆる色ずれ等が発生せず、高画質の画像を記録することができる。また、それぞれのインクジェット記録ヘッド16はキャリッジ18に対して強固に固定されるため、例えば、いわゆるスループット向上等のためにキャリッジ18の移動速度を高めたり、加速度を向上させたりした場合でも、インクジェット記録ヘッド16がキャリッジ18に対して不用意に位置ずれすることはない。
【0055】
インクジェット記録装置12の使用により、インクジェット記録ヘッド16を交換する必要が生じる場合がある。この場合には、交換するインクジェット記録ヘッド16に対応するレバー52を矢印L2方向に回動させると、係合面96F、98Fの係合によって、インクジェット記録ヘッド16が斜め上方への力を受け、収容部44内の所定位置から、基準面88Sの近傍位置を略回動中心として回動し、ユーザーが容易に取り出し可能な位置までせり出す。従って、交換すべきインクジェット記録ヘッド16を容易に取り出すことができ、交換作業が容易になる。
【0056】
また、レバー52は、4つのインクジェット記録ヘッド16ごとに設けられ、それぞれ独立して回動させることができる。このため、例えば主走査方向中間に位置するインクジェット記録ヘッド16を交換する場合に、対応するレバー52のみを矢印L2方向へ回動させれば、交換すべきインクジェット記録ヘッド16のみが、他のインクジェット記録ヘッド16から斜め上方に突出するので、中間のインクジェット記録ヘッド16の交換であっても容易に行うことができる。特に、近年ではインクジェット記録ヘッド16が小型化されていたり、互いに密着して配置されていたりする構成のものがあるが、このような構成であっても、特定のインクジェット記録ヘッド16を容易に取り出すことができる。もちろん、インクジェット記録ヘッド16が4つの構成だけでなく、3つあるいは5つ以上の構成でも、中間に位置するインクジェット記録ヘッド16の交換が容易になる。
【0057】
なお、上記説明では、インクジェット記録ヘッド16がヘッド部38とサブインクタンク部40とを有する構成ものを例として挙げたが、インクジェット記録ヘッド16としては、サブインクタンク部40を有している必要はなく、ヘッド部38のみで構成されているものであってもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明では、上記構成としたので、インクジェット記録ヘッドをキャリッジに対して容易に位置決めして固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のインクジェット記録装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置を一部のインクジェット記録ヘッドをキャリッジから取り出した状態で示す斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置を一部のインクジェット記録ヘッドをキャリッジから取り出した状態で示す斜視図である。
【図4】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置を一部のインクジェット記録ヘッドをキャリッジから取り出した状態で示す斜視図である。
【図5】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置を一部のインクジェット記録ヘッドをキャリッジから取り出した状態で示す斜視図である。
【図6】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置を一部のインクジェット記録ヘッドをキャリッジから取り出した状態で示す平面図である。
【図7】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置においてキャリッジにインクジェット記録ヘッドを装填する状態を示す一部破断側面図である。
【図8】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置においてキャリッジにインクジェット記録ヘッドを装填する状態を示す一部破断側面図である。
【図9】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置においてキャリッジにインクジェット記録ヘッドを装填する状態を示す一部破断側面図である。
【図10】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置においてキャリッジにインクジェット記録ヘッドを装填した状態を示す一部破断側面図である。
【図11】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置においてキャリッジからインクジェット記録ヘッドを取り出す状態を示す一部破断側面図である。
【図12】 本発明の一実施形態のキャリッジ装置において係合突起どうしが係合する状態を(A)から(C)へと順に示す説明図である。
【図13】 従来のキャリッジを示す斜視図である。
【図14】 従来のキャリッジを示す斜視図である。
【符号の説明】
12 インクジェット記録装置
14 キャリッジ装置
16 インクジェット記録ヘッド(記録ヘッドユニット)
18 キャリッジ
44 収容部
52 レバー(回動部材、固定部材)
56 位置決め突起(基準部材)
58 板ばね(付勢部材)
62 カム(回動部材、固定部材)
80 基準突起(基準部材)
84 基準突起(基準部材)
86 基準突起(基準部材)
88 基準突起(基準部材)
92 ピン(付勢部材)
96 係合突起(係合部)

Claims (6)

  1. 画像情報に基づいてインク滴を画像記録媒体に吐出する記録ヘッドユニットをキャリッジの所定位置に固定するための記録ヘッドユニット固定構造であって、
    前記キャリッジに設けられ前記記録ヘッドユニットを収容する収容部と、
    前記キャリッジに設けられ前記記録ヘッドユニットを上下方向に位置決めする基準突起が形成された底壁と、
    前記底壁から下方に向けて取り付けられて前記記録ヘッドユニットを付勢する付勢部材と、
    前記底壁から下方に向けて形成された包囲壁と、
    前記包囲壁に前記付勢部材と対向して設けられ付勢部材に付勢された前記記録ヘッドユニットが接触して位置基準となり、記録ヘッドユニットを付勢部材との間で挟持する基準部材と、
    を有することを特徴とする記録ヘッドユニット固定構造。
  2. 前記キャリッジに設けられ、前記記録ヘッドユニットが前記収容部の所定位置に収容された状態で記録ヘッドユニットをキャリッジに対して固定する固定部材、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッドユニット固定構造。
  3. 前記固定部材が、前記キャリッジに対して回動可能に取り付けられ回動動作により前記記録ヘッドユニットを収容部内へと押圧する回動部材、
    とされていることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッドユニット固定構造。
  4. 回動部材に設けられ、この回動部材によって前記記録ヘッドユニットが前記収容部の所定位置に至った状態で記録ヘッドユニットと係合する係合部、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の記録ヘッドユニット固定構造。
  5. 記録ヘッドユニットを収容可能な収容部を備えたキャリッジと、
    前記収容部に請求項1〜請求項4のいずれかに記載の記録ヘッドユニット固定構造によって固定され、画像情報に基づいてインク滴を画像記録媒体に吐出する記録ヘッドユニットと、
    を有することを特徴とするキャリッジ装置。
  6. 請求項5に記載のキャリッジ装置を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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