JP3989101B2 - 変位センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は検出コイルのインダクタンス変化に基づいて変位を検出する変位センサに係り、特にセンサの中点を補正する変位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の変位センサは、特開平7−332910号公報に開示されているように、対象物の変位を電気的に検出するため、中立位置から両方向に変位する非磁性体のコア、コアの変位方向に沿って配置され、コアの変位に対応してインダクタンスが差動で変化する2つの検出コイル、検出コイルと直列に抵抗が接続されたRL積分回路、この積分回路を並列接続したブリッジ回路を構成し、ブリッジ回路(積分回路)の入力端子にパルス電源を印加するとともに、2つの出力端子(抵抗端)から過渡応答電圧を出力させ、過渡応答電圧の偏差電圧から変位に対応した電気信号で検出している。
【0003】
特開平7−332910号公報に開示された変位センサは、コアの変位に対応してインダクタンスが差動で変化し、過渡応答電圧の偏差電圧は大きくなるため、対象物の変位を高感度で検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の変位センサは、RLの積分回路を並列接続したブリッジ回路で構成するため、コアに変位のない中点の偏差電圧は、ブリッジ回路を構成する検出コイルの内部抵抗および検出コイルに直列接続された抵抗の温度変化や経時変化により変化する。
【0005】
温度変化や経時変化による中点の偏差電圧の変動は、中点にある時の中点偏差電圧を検出して補正値として記憶し、対象物が変位している時の偏差電圧を補正値で補正することができる。
【0006】
例えば、変位センサが電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサとして用いられた場合、コアに変位のない中点とは、ハンドルに操舵トルクが作用してない状態であるが、そのような状態を正確に判定することが難しい。
【0007】
従って、ハンドルに操舵トルクが作用してない状態で行う中点偏差電圧の設定は、例えば、車両の出荷時に行うか、サービスステーション等で定期的に行わざるを得なく、設定作業が煩わしい課題がある。
【0008】
また、中点偏差電圧の設定を車両の出荷時に行う場合には、ブリッジ回路の検出コイルの内部抵抗および検出コイルに直列接続された抵抗の経時変化により中点偏差電圧が変動して操舵フィーリングが低下する虞がある。
【0009】
さらに、サービスステーション等で定期的に中点偏差電圧の設定を行っても、例えば車両が走行中に気温の変化が大きくブリッジ回路の検出コイルの内部抵抗および抵抗値の変化により中点偏差電圧が変動して操舵フィーリングが低下する虞がある。
【0010】
このように、上述のような中点偏差電圧の設定方法は、ハンドルに操舵トルクが作用してない状態を正確に判定することが必須条件となる。
【0011】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、第1の目的はコア中立位置に合わせなくても中点偏差電圧の設定ができる変位センサを提供することにある。
【0012】
第2の目的は中点位置の設定が難しい電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用できる利便性の高い変位センサを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係る変位センサは、ブリッジ回路に電圧を印加する電源を、パルス電源から直流電源に選択的に切り替える電源切替手段を設け、電源切替手段によりパルス電源から直流電源に切り替えて、ブリッジ回路を駆動した時の前記2個の抵抗器のそれぞれの両端電圧の偏差に基づいて変位検出時の偏差電圧を補正し、これによりセンサの中点補正を行うことを特徴とする。
【0014】
この発明に係る変位センサは、ブリッジ回路に電圧を印加する電源を、パルス電源から直流電源に選択的に切り替える電源切替手段を設け、電源切替手段によりパルス電源から直流電源に切り替えて、ブリッジ回路を駆動した時の前記2個の抵抗器のそれぞれの両端電圧の偏差に基づいて変位検出時の偏差電圧を補正し、これによりセンサの中点補正を行う手段を備えたので、中点偏差電圧を設定する場合には変位センサの駆動電源をパルス電源から直流電源に切り替えることのみでコアが中立位置になくても中点偏差電圧を検出することができ、検出した中点偏差電圧で、パルス電源駆動時の偏差電圧を補正することができる。
【0015】
また、この発明に係る変位センサにおいて、中点補正を行う手段は、更に、直流電源の印加に伴い発生する前記2個の抵抗器のそれぞれの両端電圧の偏差である中点偏差電圧を記憶する中点偏差電圧記憶手段と、この中点偏差電圧記憶手段に記憶された中点偏差電圧でパルス電源駆動時の偏差電圧を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この発明に係る変位センサでは、電源切替手段ブリッジ回路に印加するパルス電源を直流電源に切り替え、中点偏差電圧記憶手段で直流電源の印加によって発生する中点偏差電圧を記憶しておき、補正手段でパルス電源駆動時の偏差電圧を中点偏差電圧で補正するので、検出コイルの内部抵抗および検出コイルに直列接続された抵抗が温度変化や経時変化で変動しても変位を正確に検出することができる。
【0017】
さらに、この発明に係る変位センサは、中点補正を行う手段は、更に、中点設定信号発生手段を備え、この中点設定信号発生手段からの中点設定信号に基づいて中点偏差電圧を記憶することを特徴とする。
【0018】
この発明に係る変位センサでは、中点設定信号発生手段を備え、この中点設定信号発生手段からの中点設定信号に基づいて中点偏差電圧を記憶するので、中点補正が必要とされる場合には、中点設定信号を発生することによっていつでも中立位置を補正することができる。
【0019】
また、この発明に係る中点設定信号発生手段は、車両のイグニッション・スイッチからのオン情報に基づいて計時を開始する計時手段を備え、この計時手段から予め設定された経過時間毎に供給されるタイマ信号に基づいて中点設定信号を出力することを特徴とする。
【0020】
この発明に係る中点設定信号発生手段は、車両のイグニッション・スイッチからのオン情報に基づいて計時を開始する計時手段を備え、この計時手段から予め設定された経過時間毎に供給されるタイマ信号に基づいて中点設定信号を出力するので、イグニッション・スイッチがオンされた直後、および、例えば1時間毎に中立位置を再設定することができる。
【0021】
さらに、車両の停止を検出する停止センサを備え、この発明に係る中点設定信号発生手段は、停止センサからのセンサ信号およびタイマ信号が同時に供給された場合にのみ中点設定信号を出力することを特徴とする。
【0022】
この発明に係る中点設定信号発生手段は、車両が停止した状態で、かつタイマ信号が供給された場合にのみ中点設定信号を出力するので、中立位置の補正を常に車両が停止した状態で行うことができる。
【0023】
また、ドライバが操作する中点設定スイッチを備え、中点設定信号発生手段は、中点設定スイッチからのキー情報に基づいて中点設定信号を出力することを特徴とする。
【0024】
この発明に係る中点設定信号発生手段は、ドライバの意志で自由に中点偏差電圧の設定をすることができ、車両が走行中でもハンドル操作をしないような状態で中立位置の補正を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
なお、本発明は変位センサの中点補正を、パルス電源から直流電源に切り替えて変位センサ駆動することにより、コアの変位状態と無関係に実行することができる構成が単純で利便性に優れたものである。
【0026】
図1はこの発明に係る変位センサの実施の形態基本概念図である。
(a)図は基本構成図、(b)図は(a)図を等価的に表わしたブリッジ回路図である。
【0027】
図(a)において、変位検出部2は、中立位置から両方向に変位する非磁性体からなるコア3と、コア3の変位方向に沿って対称に配置され、コア3の変位に対応してインダクタンスが差動で変化する検出コイル2Aおよび検出コイル2Bから構成し、検出コイル2Aおよび検出コイル2Bの一端を接続し、検出コイル2Aおよび検出コイル2Bの他端をそれぞれ抵抗R1,R2の一端に接続し、さらに2個の抵抗R1,R2の他端同士を接続して接地(GND)し、電気的な等価回路である(b)図のブリッジ回路4を構成する。
なお、ブリッジ回路4の抵抗r1、r2は、それぞれ検出コイル2Aおよび検出コイル2Bの内部抵抗を表わす。
【0028】
検出コイル2Aおよび検出コイル2Bの接続部と、2個の抵抗R1,R2の接続部との間にパルス電源5(波高値VI)を印加し、検出コイル2Aと抵抗R1の接続部、および検出コイル2Bと抵抗R2の接続部をそれぞれ検出端子S1、S2として取り出す。
【0029】
(b)図の等価回路において、検出コイル2A、2BのインダクタンスをそれぞれLとすると、パルス電源5印加によるブリッジ回路4の検出端子S1、S2は、それぞれ接地端子(GND)を基準としたRL積分回路を構成し、検出電圧VS1、VS2は波高値VIに対する過渡応答電圧となる。
なお、(b)図のインダクタンスL1,L2は、(a)図でコア3がX2方向へ変位した場合のインダクタンスLの変化を表わす。
また、検出端子S1、S2の偏差電圧VDは検出電圧VS1とVS2の偏差(VD=VS1−VS2)となる。
【0030】
図2は図1に示す変位センサの過渡応答電圧(VS1、VS2)および偏差電圧(VD)の波形図である。
(a)図に過渡応答電圧(VS1、VS2)を示し、(b)図に偏差電圧(VD)を示す。
なお、過渡応答電圧(VS1、VS2)および偏差電圧(VD)は、パルス電源5の立下り波形でブリッジ回路4を駆動した場合を示し、立下り波形の期間(T1)はブリッジ回路4を構成する2つの積分回路の時定数より充分短く設定する。
【0031】
対象物が変位し、図1に示す変位検出部2のコア3が中立位置から検出コイル2B側にX2だけ変位し、変位X2に伴って、例えば検出コイル2BのインダクタンスL(中立位置のインダクタンス)が減少してL2となり、検出コイル2AのインダクタンスLが増加してL1となると、インダンタンスL1>L2の関係から、ブリッジ回路4の端子S1の過渡応答電圧VS1の時定数{L1/(R1+r1)}が過渡応答電圧VS2の時定数{L2/(R2+r2)}より大きくなり、(a)図に示す過渡応答電圧VS1のパルス電源に対する立下りは、過渡応答電圧VS2に対して遅くなる。
【0032】
従って、コア3がX2側に変位した場合、検出端子S1、S2両端の偏差電圧VD(=VS1−VS2)は、プラス(+)の極性で検出される。
【0033】
また、(a)図において、時間t=0の過渡応答電圧VS1,VS2であるVI1,VI2は、検出コイル2Aおよび検出コイル2Bの内部抵抗r1,r2の影響によるパルス電源5の波高値VIの低下(直流レベル)であり、数1で表わされる。
【0034】
【数1】
VI1=R1*VI/(R1+r1)、VI2=R2*VI/(R2+r2)
【0035】
パルス電源5の立上り時間(t=T1)のエッジで過渡応答電圧VS1,VS2の偏差電圧VDを検出すると、偏差電圧VD(=VDO=VS1−VS2)には、直流レベルVI1,VI2の偏差ΔVI(=VI1−VI2)が含まれ、(b)図に示す対象物の変位による過渡応答電圧の偏差である真の偏差電圧VDTが検出できない。
【0036】
真の偏差電圧VDTの検出は、直流レベルVI1,VI2の偏差ΔVI(=VI1−VI2)のみを検出し、(a)図に示す偏差電圧VDOからこの偏差ΔVIを減算補正することで実現することができる。
【0037】
なお、直流レベルVI1,VI2は、数1で表わされるように、抵抗R1,R2、内部抵抗r1,r2により決定され、検出コイル2A,2BのインダクタンスL1,L2の変化には無関係であるから、コアが中立位置になく変位していてもパルス電源5に変えて直流電位VI(パルス電源5の波高値VIと等しい)の電源をブリッジ回路4に印加して検出端子S1、S2両端の偏差電圧VD(=ΔVI=VI1−VI2)を検出することで、変位センサ1の中立位置の補正を実現することができる。
【0038】
図3はこの発明に係る変位センサの実施の形態要部ブロック構成図である。
図3において、変位センサ1は、ブリッジ回路4、パルス電源5、直流電源6、変位変換手段7を備える。
【0039】
ブリッジ回路4およびパルス電源5は、図1に示したものと同一なので説明を省略する。
直流電源6は、パルス電源5の波高値VIと同じ値の直流電圧値VIに設定する。
【0040】
変位変換手段7は、マイクロプロセッサを基本に各種演算手段、切替手段、処理手段、メモリ等で構成し、偏差演算手段8、偏差電圧記憶手段9、変換手段10、中点補正手段を備える。
また、中点補正手段は、中点設定信号発生手段11、切替手段12,13、中点偏差電圧記憶手段14を備える。
【0041】
偏差演算手段8は、減算機能を有し、パルス電源5が印加された場合にブリッジ回路4から供給される検出電圧VS1と検出電圧VS2の偏差VDO(=VS1−VS2)を演算し、偏差電圧VDOを切替手段13に供給する。
なお、偏差VDOの演算は、図2の(a)図に示す時間T1で行うか、時間0から時間T1までの間で偏差VDOが最大となる時点で行う。
【0042】
また、偏差演算手段8は、直流電源6が印加された場合にブリッジ回路4から供給される直流の検出電圧VI1と検出電圧VI2の偏差ΔVI(=VI1−VI2)を演算し、中点偏差電圧ΔVIとして切替手段13に供給する。
なお、中点偏差電圧ΔVIの演算は、直流電源6が印加されてからブリッジ回路4のRL積分回路の時定数よりも充分長い時間が経過後した後の検出電圧VI1,VI2が数1を満足する時点で行う。
【0043】
切替手段13は、ソフト制御のスイッチ機能を有し、中点設定信号発生手段11から供給される中点設定信号CS(例えば、Lレベル)の切替え制御により、偏差演算手段8から供給される偏差電圧VDOを偏差電圧記憶手段9に提供する。
【0044】
また、切替手段13は、中点設定信号発生手段11から供給される中点設定信号CS(例えば、Hレベル)に基づいて偏差演算手段8から供給される中点偏差電圧ΔVIを中点偏差電圧記憶手段14に提供する。
【0045】
偏差電圧記憶手段9は、EEPROM等の書換え可能なメモリで構成し、切替手段13から提供される偏差電圧VDOを記憶し、この偏差電圧VDOを補正手段15に供給する。
【0046】
中点偏差電圧記憶手段14は、EEPROM等の書換え可能なメモリで構成し、切替手段13から提供される中点偏差電圧ΔVIを記憶し、この中点偏差電圧ΔVIを補正信号として補正手段15に供給する。
【0047】
なお、偏差電圧記憶手段9から偏差電圧VDOを出力するタイミングおよび中点偏差電圧記憶手段14から中点偏差電圧ΔVIを出力するタイミングは、図示しないタイミング発生手段からのタイミング信号で同時に処理する。
【0048】
補正手段15は、ソフト制御の減算機能を有し、偏差電圧記憶手段9から供給される偏差電圧VDOと、中点偏差電圧記憶手段14から供給される中点偏差電圧ΔVIの偏差VDT(=VDO−ΔVI)を演算し、偏差電圧VDTを変換手段10に供給する。
【0049】
偏差電圧VDOから中点偏差電圧ΔVIを減算補正することにより、偏差電圧VDTは変位検出部2の中立位置を補正して対象物の変位に対応した過渡応答電圧VS1,VS2とすることができ、対象物の変位を正確に検出することができる。
【0050】
変換手段10は、例えばROM等のメモリで構成し、予め図7に示す偏差電圧VDTに対応した対象物の変位X1またはX2と、対応する変位出力VXデータを記憶しておき、補正手段15から偏差電圧VDTが供給されると、変位出力VXを変位センサ出力として発生する。
【0051】
なお、図7において、変位センサ1の中立位置(変位0)に対する変位出力VXを2. 5Vと設定し、変位X2に対しては変位出力VXを2. 5Vを超え、5. 0V以下、変位X2と逆方向の変位X1に対しては変位出力VXを2. 5Vを下回り、0V以上とすることにより、対象物の変位を変位の大きさおよび変位の方向を含めて0Vから5. 0Vの範囲で検出することができる。
【0052】
中点設定信号発生手段11は、信号出力手段を備え、変位センサ1の中立位置の補正時には、中点設定信号CSを発生し、この中点設定信号CS(例えば、Hレベル)を切替手段12および切替手段13に供給して中立位置の補正を制御する。
【0053】
中点設定信号CSの発生は、通常の変位センサでは中立位置設定用のスイッチ等を設けて行い、車両の電動パワーステアリング装置に搭載される操舵トルクセンサではイグニッション・スイッチのオン情報、車両の停止を検出する停止センサ、ドライバが操作する中点設定スイッチのキー情報によって行う。
【0054】
このように、この発明に係る中点補正手段は、中点設定信号発生手段11を備え、この中点設定信号発生手段11からの中点設定信号CSに基づいて中点偏差電圧ΔVIを記憶するので、中点補正が必要とされる場合には、中点設定信号CSを発生することによっていつでも中立位置を補正することができる。
【0055】
図4はこの発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の一実施の形態要部ブロック構成図である。
図4において、中点設定信号発生手段16は、計時手段17、信号出力手段18を備える。
【0056】
計時手段17は、プログラム機能を備えたタイマで構成し、車両のイグニッション・スイッチ19からのオン情報IGOに基づいて計時を開始し、予めプログラムした計時開始時および所定時間経過毎(例えば、1時間毎)にタイマ信号TI(例えば、Hレベル)を信号出力手段18に供給する。
【0057】
信号出力手段18は、単一パルス発生機能を有し、計時手段17から供給されるタイマ信号TIに基づいて一定時間Hレベルの中点設定信号CSを出力する。
なお、中点設定信号CSは、図1に示すブリッジ回路4のRL積分回路の時定数よりも充分長い時間に設定する。
【0058】
このように、この発明に係る中点設定信号発生手段16は、車両のイグニッション・スイッチ19からのオン情報IGOに基づいて計時を開始する計時手段17を備え、この計時手段17から予め設定された経過時間毎に供給されるタイマ信号TIに基づいて中点設定信号CSを出力するので、イグニッション・スイッチ19がオンされた直後、および、例えば1時間毎に中立位置を再設定することができる。
【0059】
図5はこの発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の別実施の形態要部ブロック構成図である。
図5において、中点設定信号発生手段21は、計時手段17、論理積演算手段22、信号出力手段18を備える。
【0060】
計時手段17は、イグニッション・スイッチ19からのオン情報IGOに基づいてHレベルのタイマ信号TIを論理積演算手段22に供給する
【0061】
論理積演算手段22は、論理積演算機能を有し、車両の停止を検出する、例えば車速センサ(車速V=0の停止時)等の停止センサ20が検出したHレベルのセンサ信号STおよび計時手段17から供給されるタイマ信号TIの論理積を演算し、車両が停止した状態で、かつタイマ信号が供給された場合にのみ、Hレベルの論理積信号HOを信号出力手段18に供給する。
【0062】
信号出力手段18は、論理積演算手段22から供給されるHレベルの論理積信号HOに基づいて一定時間Hレベルの中点設定信号CSを出力する。
【0063】
このように、この発明に係る中点設定信号発生手段21は、車両が停止した状態で、かつタイマ信号TIが供給された場合にのみ中点設定信号CSを出力するので、中立位置の補正を常に車両が停止した状態で行うことができる。
【0064】
図6はこの発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の別実施の形態要部ブロック構成図である。
図6において、中点設定信号発生手段23は、信号出力手段18を備え、ドライバが操作する中点設定スイッチ25からのキー情報JS(例えば、Hレベル)に基づいて一定時間Hレベルの中点設定信号CSを出力する。
【0065】
このように、この発明に係る中点設定信号発生手段23は、ドライバの意志で自由に中点偏差電圧ΔVIの設定をすることができ、車両が走行中でもハンドル操作をしないような状態で中立位置の補正を行うことができる。
【0066】
図3に戻り、切替手段12は電源切替手段を構成するソフト制御のスイッチ機能を有し、中点設定信号発生手段11から供給される中点設定信号CSに基づいてパルス電源5または直流電源6を選択し、パルス電源5からのパルス電圧または直流電源6からの直流電圧をブリッジ回路4に供給する。
【0067】
なお、切替手段12は、中点設定信号CSが一定時間Hレベルの場合には、直流電源6を選択して変位センサ1の中立位置の補正を行い、中点設定信号CSがLレベルの場合には、パルス電源5を選択して対象物の変位検出を行う。
【0068】
このように、この発明に係る変位センサ1は、直流電源駆動時の中点偏差電圧ΔVIに基づいて変位検出時の偏差電圧VDOを補正する中点補正手段を備えたので、中点偏差電圧ΔVIを設定する場合には変位センサ1の駆動電源をパルス電源5から直流電源6に切り替えることのみでコアの変位状態とは無関係に中点偏差電圧ΔVIを検出することができ、検出した中点偏差電圧ΔVIで、パルス電源駆動時の変位センサが検出した偏差電圧VDOを補正することができる。
【0069】
また、この発明に係る中点補正手段は、電源切替手段12でブリッジ回路4に印加するパルス電源5を直流電源6に切り替え、中点偏差電圧記憶手段14で直流電源6の印加によって発生する中点偏差電圧ΔVIを記憶しておき、補正手段15でパルス電源駆動時の偏差電圧VDOを中点偏差電圧ΔVIで補正するので、検出コイル2A,2Bの内部抵抗r1,r2および検出コイル2A,2Bに直列接続された抵抗R1,R2が変化しても変位を正確に検出することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る変位センサは、直流電源駆動時の中点偏差電圧に基づいて変位検出時の偏差電圧を補正する中点補正手段を備え、中点偏差電圧を設定する場合には変位センサの駆動電源をパルス電源から直流電源に切り替えることのみで中点偏差電圧を検出することができ、検出した中点偏差電圧で、パルス電源駆動時の偏差電圧を補正することができるので、コアを中立位置に合わせなくても極めて容易に中点偏差電圧の設定をすることにより、ブリッジ回路の検出コイルの内部抵抗および検出コイルに直列接続された抵抗の温度変化や経時変化によって中点電位が変動しても中立位置を正確に補正をすることができる。
【0071】
また、この発明に係る中点補正手段は、電源切替手段でブリッジ回路に印加するパルス電源を直流電源に切り替え、中点偏差電圧記憶手段で直流電源の印加によって発生する中点偏差電圧を記憶しておき、補正手段でパルス電源駆動時の偏差電圧を中点偏差電圧で補正するので、検出コイルの内部抵抗および検出コイルに直列接続された抵抗の温度変化や経時変化によって中点電位が変動しても変位を正確に検出することができる。
【0072】
さらに、この発明に係る中点補正手段は、中点設定信号発生手段を備え、この中点設定信号発生手段からの中点設定信号に基づいて中点偏差電圧を記憶するので中点補正が必要とされる場合には、中点設定信号を発生することによっていつでも中立位置を補正することができるので、利便性の向上を図ることができる。
【0073】
また、この発明に係る中点設定信号発生手段は、車両のイグニッション・スイッチからのオン情報に基づいて計時を開始する計時手段を備え、この計時手段から予め設定された経過時間毎に供給されるタイマ信号に基づいて中点設定信号を出力するので、電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサとして用い、イグニッション・スイッチがオンされた直後、および、例えば1時間毎に中立位置を再設定することができ、ハンドルに操舵トルクが作用していない状態を正確に判定する煩わしさを解消して操舵トルクセンサの中点を補正することができる。
【0074】
さらに、この発明に係る中点設定信号発生手段は、車両が停止した状態で、かつタイマ信号が供給された場合にのみ中点設定信号を出力し、中立位置の補正を常に車両が停止した状態で行うことができるので、操舵フィーリングに影響を及ぼすことなく、操舵トルクセンサの中点補正を実現することができる。
【0075】
また、この発明に係る中点設定信号発生手段は、ドライバの意志で自由に中点偏差電圧の設定をすることができ、車両が走行中でもハンドル操作をしないような状態で中立位置の補正を行うことができるので、操舵トルクセンサとしての性能向上を実現することができる。
【0076】
よって、変位検出部の抵抗の温度変化や経時変化に伴う中点変動に対する中点補正が極めて容易に実現でき、電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサとして利便性が高い変位センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る変位センサの実施の形態基本概念図
【図2】図1に示す変位センサの過渡応答電圧(VS1、VS2)および偏差電圧(VD)の波形図
【図3】この発明に係る変位センサの実施の形態要部ブロック構成図
【図4】この発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の一実施の形態要部ブロック構成図
【図5】この発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の別実施の形態要部ブロック構成図
【図6】この発明に係る変位センサを電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに適用した場合の中点設定信号発生手段の別実施の形態要部ブロック構成図
【図7】偏差電圧VDTに対応した対象物の変位X1またはX2−変位出力VX特性図
【符号の説明】
1…変位センサ、2…変位検出部、2A,2B…検出コイル、3…コア、4…ブリッジ回路、5…パルス電源、6…直流電源、7…変位変換手段、8…偏差演算手段、9…偏差電圧記憶手段、10…変換手段、11,16,21,23…中点設定信号発生手段、12,13…切替手段、14…中点偏差電圧記憶手段、15…補正手段、R1,R2…抵抗、r1,r2…内部抵抗。

Claims (6)

  1. 中立位置から両方向に変位可能なコアと、中立位置から前記コアの変位方向に沿って配置され、コアの変位に対応してインダクタンスが差動で変化し、内部抵抗を有する2個の検出コイルと、この2個の検出コイルのそれぞれに直列に接続される2個の抵抗器と、この2個の抵抗器と前記2個の検出コイルから構成されるブリッジ回路と、このブリッジ回路に電圧を印加するパルス電源と、を備え、前記ブリッジ回路の前記2個の抵抗器のそれぞれの両端の過渡応答電圧の偏差電圧に基づいて対象物の変位を検出する変位センサにおいて、
    前記ブリッジ回路に電圧を印加する電源を、前記パルス電源から直流電源に選択的に切り替える電源切替手段を設け、
    前記電源切替手段により前記パルス電源から前記直流電源に切り替えて、前記ブリッジ回路を駆動した時の前記2個の抵抗器のそれぞれの両端電圧の偏差に基づいて変位検出時の偏差電圧を補正し、これによりセンサの中点補正を行うことを特徴とする変位センサ。
  2. 前記中点補正を行う手段は、更に、前記直流電源の印加に伴い発生する前記2個の抵抗器のそれぞれの両端電圧の偏差である中点偏差電圧を記憶する中点偏差電圧記憶手段と、この中点偏差電圧記憶手段に記憶された中点偏差電圧で前記パルス電源駆動時の偏差電圧を補正する補正手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の変位センサ。
  3. 前記中点補正を行う手段は、中点設定信号発生手段を備え、この中点設定信号発生手段からの中点設定信号に基づいて中点偏差電圧を記憶することを特徴とする請求項1または請求項2記載の変位センサ。
  4. 前記中点設定信号発生手段は、車両のイグニッション・スイッチからのオン情報に基づいて計時を開始する計時手段を備え、この計時手段から予め設定された経過時間毎に供給されるタイマ信号に基づいて中点設定信号を出力することを特徴とする請求項3記載の変位センサ。
  5. 車両の停止を検出する停止センサを備え、前記中点設定信号発生手段は、前記停止センサからのセンサ信号およびタイマ信号が同時に供給された場合にのみ中点設定信号を出力することを特徴とする請求項4記載の変位センサ。
  6. ドライバが操作する中点設定スイッチを備え、前記中点設定信号発生手段は、前記中点設定スイッチからのキー情報に基づいて中点設定信号を出力することを特徴とする請求項3記載の変位センサ。
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