JP3986820B2 - 電解殺菌水製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、塩素イオンを含有する原料水を電気分解して、次亜塩素酸を含有する電解殺菌水を生成する電解殺菌水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の溶液を電気分解して得られる電解水に、殺菌効果があることが知られており、このような電解殺菌水は種々の殺菌、消毒に応用されている(芝紀代子ら著、「強電解水ハンドブック」、医学情報社、平成7年)。従来の電解殺菌水の製造方法としては、例えば特開平1−180293号公報のように、塩化ナトリウムを添加した水を隔膜付きの電解槽に通液し、これを電気分解し、陽極側に生成する強酸性水を電解殺菌水として取得するものが知られている。この電解殺菌水のpHは1.5以上3.2以下であり、単なる低pH液に比して殺菌効果が高いとされている。また、特許第2627100号の明細書に開示された技術においては、塩化ナトリウムを添加した水と、塩酸を添加した水とを混合し、これを無隔膜電解槽によって電気分解するものであり、この塩化ナトリウムを添加した水は、電解する際の効率を増加するために不可欠の添加物とされている。
更に、特願平8−309920号、特願平10−189744号(いずれも発明者は本発明者の一人である土井豊彦)では、実質的に塩化ナトリウムを含有しない塩酸水溶液を、無隔膜電解槽に通液して電気分解し、電解殺菌水を得る技術が開示されている。
【0003】
これらの技術によって製造された電解殺菌水は、例えば、次亜塩素酸ソ−ダを水に溶解して調製した塩素水に比して、低塩素濃度であっても殺菌効果が高く、また、毎回使用する度に微妙な濃度調整を行なう必要がないので、殺菌剤として好適である。
電解殺菌水の原料となる水(以下、原料水と記載する場合がある。)は、例えば、塩化ナトリウム水溶液、塩酸水溶液等のように塩素イオンを含有する水である。このような原料水を電気分解し、電解酸化の作用により塩素ガスを発生させ、発生した塩素ガスを水に溶解させて、水中に次亜塩素酸を生成させる。この次亜塩素酸の作用によって電解殺菌水は殺菌効果を呈するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電解殺菌水製造装置では、電気分解に伴い電解槽の温度が上昇する傾向があり、電極が劣化して寿命が短くなる問題があった。
また、電解槽から供給される高濃度の電解殺菌水は水で希釈して使用することが通常の使用法であるが、高濃度の電解殺菌水が使用者の手指に直接触れたりすると肌荒れの原因になる等の不都合がある。前述の特願平10−189744号では、水道水等の水(以下、原水と称する場合がある)を2手に分流して一方を電解槽へ電解用原水として供給し、他方を電解槽から供給される高濃度の電解殺菌水の希釈水として利用する技術を開示しているが、電解槽から出た電解殺菌水と希釈水とを攪拌混合する攪拌混合槽を電解槽と別に設けて、希釈済みの電解殺菌水を供給するとなると、当該電解殺菌水製造装置を含む設備全体の構成の大型化、コスト上昇が避けられない。また、前記攪拌混合槽のように、希釈水と電解殺菌水とを攪拌混合するための手段が無いと、最終的に出口から供給される製品(電解殺菌水)の濃度が安定しにくいといった問題がある。
【0005】
この発明の課題は、
(1)電解槽の温度上昇を抑えて電極の劣化を抑制することで電極の寿命を延長できる、
(2)電解槽で生成した電解殺菌水を冷却水通路を利用して冷却水と攪拌混合することで希釈して、供給濃度の安定化を低コストで実現できる、
コンパクトな電解殺菌水製造装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電解殺菌水製造装置は、塩素イオンを含有する原料水を電気分解して電解殺菌水を生成する電解殺菌水製造装置であって、前記原料水を電気分解して前記電解殺菌水を生成する電解槽の外側に冷却水が通水される冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電解殺菌水製造装置において、前記電解槽と前記冷却水通路とが接続通路によって接続され、前記冷却水通路は該冷却水通路の冷却水入口から流入された冷却水と前記接続通路を介して該冷却水通路に流入した電解殺菌水とを攪拌混合する機能を有し、前記冷却水によって混合希釈された電解殺菌水を前記冷却水通路の冷却水出口から供給するようになっていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電解殺菌水製造装置において、前記接続通路の前記冷却水通路側の端部である接続通路出口が前記冷却水入口付近に開口されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の電解殺菌水製造装置において、前記接続通路の前記電解槽側の端部である接続通路入口が前記電解槽の上部に開口されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の電解殺菌水製造装置において、前記電解槽の外側に前記冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成され、前記冷却ジャケットは、冷却水入口から流入された冷却水を該冷却ジャケットの周方向ほぼ全周にわたって通過させて冷却水出口から排出する冷却水通路を形成していることを特徴とする。
【0007】
この発明に係る電解殺菌水製造装置は、電解槽に冷却用の冷却水通路が設けられている構成であり、電解槽に設けられた冷却水通路によって電解槽の温度上昇が抑えられるため、電極の劣化を抑制でき、電極を長寿命化できる。これにより、長期にわたって所望の電解効率を安定に維持できる。冷却水通路としては、例えば、電解槽内あるいは電解槽の外壁外面に沿って配設した通水パイプや、電解槽の外壁外面に沿って配設したジャケット((冷却ジャケット等。内側に冷却水が通水される流路(通路)を形成するもの)など、各種構成が採用可能である。
前記電解槽の外側に前記冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成されている構成であれば、冷却ジャケットの内側に電解槽が保護された構成であり、電解槽の冷却効率を向上できる。
【0008】
請求項2記載の発明に係る電解殺菌水製造装置は、電解槽にて生成した電解殺菌水を、電解槽と冷却水通路とを接続する接続通路を介して冷却水通路に流入させ、この冷却水通路内にて冷却水と攪拌混合することで希釈してから、冷却水通路の冷却水出口から供給する構成になっている。ここで、冷却水通路は、接続通路を介して冷却水通路に流入した電解殺菌水と冷却水とを攪拌混合する機能を有するものであり、前記攪拌混合を実現する構成として、例えばパイプ状の冷却水通路の湾曲や屈曲、攪拌用の突起や凹凸等の接触攪拌手段等を内部に有するものを採用する。これにより、冷却水出口から所望の希釈濃度で希釈された電解殺菌水を安定供給できる。
【0009】
請求項3記載の発明のように、前記接続通路の前記冷却水通路側の端部である接続通路出口は、前記冷却水入口付近に開口されていることがより好ましく、これにより、冷却水通路内での電解殺菌水と冷却水との攪拌混合をより充分に行える。
【0010】
請求項4記載の発明のように、前記接続通路の前記電解槽側の端部である接続通路入口が前記電解槽の上部に開口されている構成を採用すると、電解槽での原料水(塩酸水溶液等)の電気分解に伴い発生するガス(水素ガス等)が電解槽の上部から順次、接続通路を介して冷却水通路に送り出されて、電解槽上部に滞留することを防止できる。これにより、電解槽内の滞留ガスによって電解槽内の原料水の収容量が減少して電解効率が低下する等の不都合を防止でき、電解槽の容積を有効に活用できる。
電解槽に設けられた液入口から、塩酸水溶液等の原料水が電解槽内に流入(必要に応じて希釈用の水も流入)される構成の場合、電解槽での電気分解に伴って発生して電解槽上部に溜まったガスは、前記原料液入口からの原料水等の流入によって順次押し出されるようにして、接続通路を経由して冷却水通路に排出される。
冷却水通路に送り込まれた水素ガス等の水に溶解しにくいガスは、電解殺菌水や冷却水と一緒に攪拌されてこれら電解殺菌水及び冷却水の攪拌混合を促進する機能を果たす。請求項3記載のように接続通路出口を冷却水通路の冷却水入口付近に設けると、ガスによる攪拌効果をより一層有効に作用させることが可能になる。
【0011】
接続通路を介して冷却ジャケットに電解殺菌水を導入して冷却ジャケット内で冷却水と攪拌混合する構成(請求項2〜4記載の発明の冷却水通路が冷却ジャケットである構成)では、電解槽の外側のリング状の冷却ジャケットであれば、攪拌混合のための流路(通路)をより長く確保したり、攪拌混合のための機能を付与する構成とすることが容易であり、電解殺菌水と冷却水との攪拌混合をより充分に行うことができる利点もある。具体的には、請求項5記載のように、前記冷却ジャケットが、冷却水入口から流入された冷却水を該冷却ジャケットの周方向ほぼ全周にわたって通過させて冷却水出口から排出する冷却水通路を形成している構成等によって実現される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電解殺菌水製造装置の実施の形態を説明する。
ここで、電解殺菌水の原料となる塩素イオンを含有した原料水は、例えば、塩化ナトリウム水溶液、塩酸水溶液等のように塩素イオンを含有する水である。本発明に係る電解殺菌水製造装置は、このような原料水を電気分解し、電解酸化の作用により塩素ガスを発生させ、発生した塩素ガスを水に溶解させて、水中に次亜塩素酸を生成させるものである。但し、電解効率の向上、それによるランニングコストの低減、電極の長寿命化等の点では、特願平10−189744号のように、電解槽として無隔膜電解槽、電解用の電極として複極式電極を採用し、実質的に塩化ナトリウムを含有しない原料水(人為的なナトリウムの添加等が無い原料水。ナトリウムイオン濃度が200ppm以下)を電解槽(無隔膜電解槽)にて電気分解する構成を採用することが適している。
【0013】
一般に電解槽において、電極を、複数の電極板で構成して通電する場合には、通電の方法として、従来、単極式及び複極式の二種類の形式が公知である(社団法人電気化学協会編、「電気化学便覧」、第510ペ−ジ、丸善、昭和29年)。単極式とは、電極板の全てが陰極又は陽極のいずれかである形式であり、複極式とは、例えば、複数の電極を一定間隔で相互に絶縁して重ね合わせた構造を有し、電源の陽極に接続された電極板と、電源の陰極に接続された電極板との間に、いずれの極とも接続されない電極(以下、中間電極と記載する。)が、少なくとも1枚存在する形式である(本明細書では、単極式の通電方法を行う電極を単極式電極、複極式の通電方法を行う電極を複極式電極と記載する)である。特願平10−189744号のように、複極式電極は単極式電極に比べて様々な利点があり、前述のように、無隔膜電解槽にて、実質的に塩化ナトリウムを含有しない原料水の電気分解に用いることで、電解効率の向上、それによるランニングコストの低減、電極の長寿命化等の様々な効果が得られる。
【0014】
図1は、この発明の実施の形態に係る電解殺菌水製造装置を備える電解殺菌水製造システムの構成図である。
電解殺菌水製造システム1は、塩酸(水溶液)と水道水などである原水とを電解殺菌水製造装置20の電解槽30に供給して、塩酸水溶液を原水で希釈して調製した原料水を電解槽30内で電気分解して電解殺菌水を生成し、この電解殺菌水を電解殺菌水製造装置20の冷却ジャケット40内で冷却水によって混合希釈したものを供給口16から供給するものであり、原水入口2から流入した原水が流れる原水ライン1Aと、この原水ライン1Aを流れる原水の一部を電解殺菌水製造装置20の電解槽30に供給する希釈水供給ライン1Bと、原水ライン1Aを流れる原水の一部を前記電解殺菌水製造装置20の冷却水通路である冷却ジャケット40に冷却水として供給する冷却水供給ライン1Cと、塩酸水溶液を電解殺菌水製造装置20の電解槽30に供給する塩酸供給ライン1Dと、電解殺菌水製造装置20にて製造され前記冷却ジャケット40の冷却水出口42から排出された電解殺菌水(希釈済み)を供給口16に供給する電解水供給ライン1Eとを有している。
希釈水供給ライン1Bは、原水ライン1Aに設けられた分流器9から下流側に2手に分岐された一方であり、冷却水供給ライン1Cは分岐された他方である。
【0015】
電解槽30内では、塩酸供給ライン1Dによって供給された塩酸(水溶液)を、希釈水供給ライン1Bから供給された希釈水としての原水によって希釈して調製される原料水を電気分解するようになっている。
なお、原料水の塩化水素濃度は、適切な反応を起させるためには0.01%(重量。以下、特に断りのない限り同じ。)以上であることが望ましく、特に0.1%以上であることが推奨される。ただし、経済性を追及する場合には、塩化水素濃度は、1.0%以上、21.0%以下であることが望ましい。即ち、塩化水素濃度が1.0%以上であれば、工業的に安定した反応を得ることが可能であり、また21.0%以下であれば、常温で発煙することがなく、保管、取扱いの点で望ましいからである。
「原水」は、水道水、地下水、伏流水、脱塩水、蒸留水、精製水(RO水、膜処理水)、これらの混合水等であって、実質的に塩化ナトリウムを含有しない水を意味している。
【0016】
原水ライン1Aは、原水入口2から流入した原水が流れる流路に、ストレーナ4と、ストレーナ4の下流側で原水の流れを開閉する開閉弁5(電磁弁)と、電磁弁5の下流側にて配管内を流れる原水の圧力を計測する圧力センサ6a,6bと、原水の流量を電磁弁5の下流側で一定に調整する定流量弁7と、原水の逆流を定流量弁7の下流側で防止する逆止弁8とが接続されており、この逆止弁8の下流側に接続された分流器9によって、希釈水供給ライン1Bと冷却水供給ライン1Cとに分岐されている。
【0017】
希釈水供給ライン1Bには、原水を電解槽30に向けて送り出すポンプ10と、ポンプ10の下流側で原水の逆流を防止する背圧逆止弁11とが接続されている。
一方、冷却水供給ライン1Cは、原水ライン1Aの下流端の配管3を分流器9の下流側に延長した部分などによって形成された原水流路を電解殺菌水製造装置20の冷却ジャケット40に接続した構成であり、この冷却水供給ライン1Cを流れる原水は、図示しないポンプによる原水ライン1Aの原水入口2への原水の流入圧によって電解殺菌水製造装置20の冷却ジャケット40に送り込まれる。
【0018】
塩酸供給ライン1Dには、塩酸水溶液(HCL)を貯蔵する容器12と、この容器12から配管13を介して塩酸水溶液を吸い出し、電解殺菌水製造装置20に向けて送り出すポンプ14と、ポンプ14の下流側で塩酸水溶液の逆流を防止する背圧逆止弁15とが接続されている。
【0019】
電解水供給ライン1Eには、原水ライン1Aへの原水の流入圧、及び、ポンプ10、14の送り圧によって電解殺菌水製造装置20から送り出されてきた電解殺菌水が流入し、供給口16へ送り出される。
この電解水供給ライン1Eに接続されたバイパス流路1Fには、電解殺菌水の流れを開閉する開閉弁17(電磁弁)及び電解殺菌水のPHを測定するPH計18が接続されている。このバイパス流路1Fの一端は分流器Faを介して電解水供給ライン1Eと接続され、他端は前記一端よりも下流にて分流器Fbを介して電解水供給ライン1Eに接続されている。
【0020】
図2〜図4は電解殺菌水製造装置20を示す図であって、図2は斜視図、図3は正面図、図4は縦断面図である。なお、図3及び図4では、図2に示す電解殺菌水製造装置20の前後を逆にして示しており、図3は図2に示す電解殺菌水製造装置20の接続通路50が形成されている鏡板23側から見た図であり、これを「前面」としている。また、図4は、図3を若干拡大した大きさで図示している。
【0021】
図2〜図4に示すように、電解殺菌水製造装置20は、円筒状の隔壁(円筒内壁)を構成する内筒21と、この内筒21の外側に同心円状に配置され円筒状の外ケース(円筒外壁)を構成する外筒22と、内筒21の軸方向両端開口部を塞ぐ円板23a、24aと、円板23a、24aを外側から覆うように固定された円板23b、24bと、これら円板23b、24bを内側に収容するようにしてその外側に同心円状に配置されて一体化され、内筒21及び外筒22の間に画成されたリング状の空間の軸方向両端を塞ぐ円環状板23c、24cなどから構成された二重円筒容器(タンク)である。円板23a、23b、24a、24b及び円環状板23c、24cは、二重円筒容器の鏡板23、24を構成する。
【0022】
前記電解槽30及び前記冷却ジャケット40は、この電解殺菌水製造装置20の内部に画成されている。前記電解槽30は、内筒21とその軸方向両端の円板23a、24aとによって形成されている。また、電解槽30との隔壁としての内筒21と、外筒22と、円環状板23c、24cとによって、電解槽30の外側をリング状に取り囲む形状の冷却ジャケット40が形成されている。
また、この電解殺菌水製造装置20は、二重円筒容器の中心軸線方向をほぼ水平にして設置され、電解槽30の外周を、該電解槽30のほぼ水平になっている中心軸線廻りに冷却ジャケット40が取り巻くように配置された構成になっている。図2〜図3において、紙面上側が該装置20の上側、紙面下側が該装置20の下側である。また、装置20の側部は、上部と下部の中間(例えば図3左右)にて側面を形成する部分である。
【0023】
この電解殺菌水製造装置20は、電解槽30にて、図1に示す塩酸供給ライン1Dによって供給された塩酸水溶液と希釈水供給ライン1Bによって供給された希釈水(原水)とが混合された原料水を電気分解して電解殺菌水を生成し、この電解殺菌水を接続通路50を介して冷却ジャケット40内部の冷却水通路に流入させて、該冷却ジャケット40に冷却水供給ライン1Cから供給された冷却水と混合して希釈した後、冷却水出口42から排出、供給するようになっている。冷却ジャケット40は、冷却水によって電解槽30を冷却する機能に加えて、電解殺菌水を冷却水によって混合希釈する混合槽としても機能する。電解槽30での電気分解並びに冷却ジャケット40での電解殺菌水の希釈は、塩酸供給ライン1Dや希釈水供給ライン1Bから電解槽30への塩酸水溶液や原水の流入、冷却水供給ライン1Cから冷却ジャケット40への冷却水の流入を継続しつつ行うことができ、この場合、これら各ライン1B〜1Dからの液の流入に対応する量の液(冷却水によって希釈された電解殺菌水)が冷却水出口42から継続的に排出される。
【0024】
接続通路50は、前面側の鏡板23(詳細には電解槽30の鏡板を構成する円板23a)に該円板23aの面方向に沿って真っ直ぐに穿設された穿孔と、この穿孔の延長上に位置する内筒21を貫通して形成された孔とを連通させたものであり、その一端に電解槽30内に開口する接続通路入口51、他端に冷却ジャケット40内に開口する接続通路出口52を有している。
なお、図3、図4では、円板23aに貫通孔を穿設したためその一端を封止材53で密閉して、接続通路入口51から接続通路50に流入した電解殺菌水が、円板23aと内筒21との接合部に入り込まないようにして、シール性を高めているが、これに限定されず、例えば、接続通路入口51側が円板23a端面に貫通していない穿孔を形成することも可能であり、この場合には封止材53による封止の手間を省略できる。
【0025】
電解槽30は、塩酸供給ライン1Dによって供給された塩酸水溶液を希釈水供給ライン1Bによって供給された希釈水(原水)によって希釈した原料水を電気分解して電解殺菌水を生成する無隔膜式電解槽である。塩酸供給ライン1Dによって供給される塩酸水溶液及び希釈水供給ライン1Bによって供給される希釈水(原水)は、後面側の鏡板24外側に突出された配管接続部31の液入口31a、31b(流入穴)から、電解槽30の内側空間、すなわち、内筒21とその軸方向両端の円板23a、24aとによって囲まれる内側の空間内に流入される。液入口31a、31bには、塩酸供給ライン1Dや希釈水供給ライン1Bの配管端末が接続される。
【0026】
電解槽30の内側空間には、それぞれ電解槽30の中心軸線と直交する向きで配置された複数の円板状の電極32、32…が配列されており、複数の電極32の通電によって電解槽30内の原料水が電気分解される。図4中、符号33、34は、電極32間の間隔を確保する電気絶縁性のスペーサである。
但し、詳細には、複数の電極32は複極式電極を構成しており、陽極となる電極と陰極となる電極との間に、どちらの極性でも無い電極が存在するように通電される。電極32への通電用の端子34a、34bは、電解殺菌水製造装置20の鏡板23、24を貫通して外側に突出されており、これら端子34a、34bに接続された直流電源35によって、陽極又は陰極となる各電極32への通電がなされる。
このように、複極式電極を備えた無隔膜式電解槽30によって、ナトリウムイオンを含まない原料水を電気分解する場合、優れた電解効率が得られる(特願平10−189744号参照)。
【0027】
電解槽30内にて生成された電解殺菌水は、塩酸供給ライン1Dや希釈水供給ライン1Bから電解槽30への液(塩酸水溶液や希釈水)の流入に伴い順次、接続通路50を介して押し出されるようにして冷却ジャケット40内へ流入して行く。ここで、塩酸供給ライン1Dや希釈水供給ライン1Bから液入口31a、31bに流入された塩酸水溶液や希釈水は、配管接続部31内の流路31c、31d(図3参照)を通って該配管接続部31内の合流流路31eにて合流、混合され、この配管接続部31が設けられている鏡板24の電解槽30内側空間に臨む内面側に開口する合流流路31e端部(図4参照)から電解槽30内部空間に流入されるようになっている。一方、接続通路50は、前面側の鏡板23の電解槽30内部空間に臨む内面側に開口する接続通路入口51から電解槽30内の液が流入するようになっているため、電解槽30内では、電解前の原料水が後面側の鏡板24側から前面側の鏡板23へ順次電解されつつ移動し、最終的には塩酸がほぼ完全に分解された状態(電解殺菌水)で接続通路50に流入する。しかも、合流流路31eの端部は、後面側の鏡板24の下部に開口しているのに対し、接続通路50の接続通路入口51は、前面側の鏡板23の上部に開口されているため、この点からも、電解槽30内の原料水を、接続通路50に到達するまでに充分に電気分解させることができる。
【0028】
塩酸水溶液と希釈水との混合水である原料水の電気分解では、陽極から発生した塩素ガスが原料水に溶解して次亜塩素酸を生成する一方、陰極から発生した水素ガスは水溶性に乏しいため、原料水に溶解せずに気泡となって上昇する。この水素ガスが電解槽30の上部に溜まると、電解槽30内部における原料水の収容量が少なくなり、電解効率の低下の原因になるが、この電解殺菌水製造装置20では、前述のように、接続通路50の接続通路入口50が電解槽30の上部(鏡板23の上部)に開口されているため、塩酸供給ライン1Dや希釈水供給ライン1Bからの塩酸水溶液や希釈水の流入に伴って、電解槽30内で生成された電解殺菌水とともに水素ガスの気泡をも順次押し出すようにして接続通路50から冷却ジャケット40内に流入、排出させることができ、電解槽30内にガスが溜まることを防止できるため、高い電解効率を維持できる。
【0029】
また、この電解殺菌水製造装置20では、冷却ジャケット40内を流れる冷却水によって電解槽30が冷却されるため、電解に伴う発熱による電解槽30の温度上昇を抑制できる。これにより、電極32の劣化を抑制でき、電極32の長寿命化を実現できるから、長期にわたって高い電解効率を安定に維持できるといった利点がある。
冷却水供給ライン1Cから供給される冷却水は、冷却ジャケット40の側部の冷却水入口41から冷却ジャケット40内の流路、つまり、内筒21と外筒22と両円環状板23c、24cとによって囲まれる内側の空間に流入され、リング状の冷却ジャケット40内を図3中反時計回りに流れて、前記冷却水入口41付近に設けられている冷却水出口42から流出する。冷却水入口41と冷却水出口42との間は、冷却ジャケット40内部が仕切板43によって水密に仕切られており、冷却ジャケット40内には、冷却水入口41から流入された冷却水が、冷却ジャケット40のほぼ全周を移動した後、冷却水出口42から流出する流路(冷却水流路)が形成される。しかも、冷却ジャケット40内では、リング状の冷却ジャケット40の周方向全周にわたって分散配置されている多数の邪魔板44、45によって多数回蛇行された流路が形成されており、冷却ジャケット40内面、とりわけ、電解槽30と冷却ジャケット40との間の隔壁になっている内筒21と冷却水との接触、熱交換が充分になされて、電解槽30を効果的に冷却できるようになっている。
【0030】
図3、図4に示す邪魔板44、45はいずいれも内筒21と外筒22との間を連結するリブ状になっているが、符号44の邪魔板は、前面側の鏡板23(詳細には円環状板23c)との間のみに冷却水通路である間隙部44aを確保して他の部分は冷却ジャケット40内面と密接しており、符号45の邪魔板は、前面側の鏡板24(詳細には円環状板24c)との間のみに冷却水通路である間隙部45aを確保して他の部分は冷却ジャケット40内面と密接しており、冷却ジャケット40内を流れる冷却水は、各邪魔板44、45の間隙部44a、45aを経由して繰り返し蛇行して流れる。
【0031】
冷却ジャケット40内では、電解槽30から接続通路50を介して冷却ジャケット40内に流入した電解殺菌水が冷却水と混合されて、攪拌されつつ冷却水出口42へ向かって流れていく。接続通路出口52は、冷却水入口41付近で冷却ジャケット40内に開口されているため、接続通路50から冷却ジャケット40内に流入した電解殺菌水は冷却水とともに冷却ジャケット40内の冷却水通路のほぼ全長を流れてから冷却水出口42から流出されることになり、冷却ジャケット40内を移動する間に、前述の邪魔板44、45との接触、蛇行等によって、冷却水と良く攪拌混合される。このため、冷却水出口42からは、所望濃度に希釈された電解殺菌水が安定に得られる。
【0032】
しかも、冷却ジャケット40内では、電解槽30から接続通路50を介して流入した水素ガス等の水溶性が乏しいガスの気泡も、冷却水や電解殺菌水とともに冷却水出口42に向かって押し流されて行く。ここで、水素ガス等の気泡は、邪魔板44、45等と接触しながら水中で攪拌されることで、冷却水と電解殺菌水との攪拌混合を促進する機能を果たす。
なお、図3に示すように、冷却水入口41付近から冷却ジャケット40の下部にかけて、他の部分に比べて邪魔板44、45の設置間隔が短く、高密度に配置されている初期攪拌領域Rが設けられており、接続通路50から流入した水素ガス等の気泡の冷却水(及び電解殺菌水)の流れに伴う冷却水通路の下流側への移動しやすくなっているため、冷却水入口41付近で大量のガスが溜まって、接続通路50からの電解殺菌水の流入の障害になるといった不都合は生じない。
【0033】
冷却ジャケット内を流れる冷却水と電解殺菌水との攪拌、混合を促進する機構としては、前述の邪魔板44、45に限定されず、例えば、ラシヒリングやベルルサドルなどの設置等も採用可能である。
【0034】
(冷却効果)
図5は、この発明に係る前記電解殺菌水製造装置20の電解槽30の温度変化を示すグラフである。
図5に示す縦軸は温度(°C)であり、横軸は時間(分)である。電解中の温度変化を調べるために、冷却ジャケット40内で電解殺菌水を原水に混合せずに取出しチューブによって直接外部に取り出せるように電解殺菌水製造装置20を構成した。そして、取出しチューブの外面に温度センサを設置して、電解槽30から排出された直後の電解殺菌水の温度を測定した。冷却効果を確認するために、冷却ジャケット40に水を流した場合と流さない場合とで同様に測定をした。図5に示すように、冷却ジャケット40に冷却水を流した場合には、冷却水を流さなかった場合に比べて電解槽30の温度が低く冷却効果が確認された。また、電解殺菌水製造装置20の電極32の端子34a、34bに50.4VDC/2.5Aの電流を流して電気分解し、水硬度が標準で水温21°Cの原水及び冷却水を室温31°Cの環境下で電解槽30及び冷却ジャケット40に供給した。図3に示す接続通路入口51における配管温度を測定したところ、冷却しない場合には配管温度58°Cであったが冷却した場合には配管温度47°Cであり冷却効果が確認された。
【0035】
(混合効果)
図6は、この発明に係る電解殺菌水製造装置の有効塩素濃度の変化を示すグラフである。
図1〜図4に示す電解殺菌水製造装置20の電解槽30に5%塩酸水溶液100mL/hを供給するとともに冷却ジャケット40に水20L/mを供給し、電極32,33の端子32a,33aに24VDC/2Aの電流を流して電解殺菌水を生成し希釈された電解殺菌水を得た。この電解殺菌水を定時的にサンプリングし、次のヨウ素滴定法によって有効塩素濃度の値を測定した。即ち、サンプリングした試料200gを精密に量り、ヨウ化カリウム2g及び酢酸(1→4)10mLを加え、直ちに密栓して暗所に15分間放置し、遊離したヨウ素を0.005mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試薬)。また、別に空試験を行い補正する。なお、0.005mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mLは0.17727mgClに相当する。
【0036】
(ガス漏れ)
50cm立法の箱を作成して、図1〜図4に示す電解殺菌水製造装置20及び塩素ガスセンサ(フィガロ技研社製半導体ガスセンサを用いて自作したもの)をこの箱内に設置して連続的に電気分解した。連続5時間電気分解したが塩素ガスは検出されなかった。一方、冷却効果の確認で使用した電解槽(冷却ジャケット40のない電解槽)によって同様の試験を行ったところ、5時間後に空中塩素濃度が0.6ppmであった。これは、電解槽から出た高濃度の電解殺菌水をチューブや継ぎ手を経由して流下させるときに、チューブや継ぎ手から極僅かに塩素ガスが透過することによるもので、本発明による冷却ジャケット40付きの電解槽30ではガス透過が完全に防止されることを示している。つまり、冷却ジャケット40付きの電解槽30の構造になっている本発明の電解殺菌水製造装置では、電解槽30のシール性が向上するとともに、電解槽30内で生成された高濃度の電解殺菌水は電解殺菌水製造装置の外に出ること無く冷却ジャケット内にて冷却水との混合希釈されてしまうため、塩素ガスが外部に漏れ出す機会が無く、高い安全性を確保できる。
【0037】
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
例えば、この発明の実施形態では、電解槽へ希釈水として供給される原水と同一の原水ラインを流れる水(原水)を冷却ジャケットへ冷却水として供給する構成を例示したが、冷却ジャケットへ供給する希釈水の取水は必ずしも電解槽へ供給される希釈水と同一の水源の水である必要は無く、電解槽へ供給される希釈水とは別の水源の水であっても良い。
また、この実施形態では、電解用の電解質原料として塩酸水溶液を例に挙げて説明したが、食塩又は塩化カリウムなどについてもこの発明に適用することができる。
電解槽、冷却ジャケットの具体的形状は、前述の実施の形態に例示したものに限定されず、各種採用可能である。例えば、冷却ジャケットの構成は、単に、電解槽の外側をリング状に覆う形状でなく、電解槽の外側の出来るだけ多くの領域を覆うようにすることが、シール性を向上して塩素ガス等のガス漏出を防止することに有利に機能する。また、前述の実施の形態の内筒21及び外筒22の「円」筒状、各鏡板23、24を構成する「円」板や「円」環状板などの「円」形状は、正円に限定されるものでは無く、楕円、その他の変形例も含まれる。
【0038】
【発明の効果】
この発明に係る電解殺菌水製造装置によれば、電解槽に冷却用の冷却水通路が設けられている構成であり、電解槽に設けられた冷却水通路によって電解槽の温度上昇が抑えられるため、電極の劣化を抑制でき、電極を長寿命化できる。これにより、長期にわたって所望の電解効率を安定に維持できる。
また、前記電解槽の外側に前記冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成されている構成であれば、冷却ジャケットの内側に電解槽が保護された構成であり、電解槽の冷却効率を向上できる。しかも、電解槽の外側を覆う冷却ジャケットによって、電解槽のシール性を高めることができ、微量の塩素ガス漏れ等も確実に阻止することができ、安全性を向上できる。
【0039】
請求項2記載の発明に係る電解殺菌水製造装置によれば、電解槽にて生成した電解殺菌水を、電解槽と冷却水通路とを接続する接続通路を介して冷却水通路に流入させ、この冷却水通路内にて冷却水と攪拌混合することで希釈してから、冷却水通路の冷却水出口から供給できるので、冷却水出口から所望の希釈濃度で希釈された電解殺菌水を安定供給できる。
【0040】
請求項3記載の発明のように、前記接続通路の前記冷却水通路側の端部である接続通路出口は、前記冷却水入口付近に開口されていることがより好ましく、これにより、冷却水通路内での電解殺菌水と冷却水との攪拌混合をより充分に行える。
【0041】
請求項4記載の発明のように、前記接続通路の前記電解槽側の端部である接続通路入口が前記電解槽の上部に開口されている構成を採用すると、電解槽での原料水(塩酸水溶液等)の電気分解に伴い発生するガス(水素ガスや塩素ガス)が電解槽の上部から順次、接続通路を介して冷却水通路に送り出されて、電解槽上部に滞留することを防止できる。これにより、電解槽内の滞留ガスによって電解槽内の原料水の収容量が減少して電解効率が低下する等の不都合を防止でき、電解槽の容積を有効に活用できる。
また、冷却水通路に流入したガスの気泡をも、電解殺菌水と冷却水との攪拌混合の促進に利用できる。
【0043】
請求項5記載のように、冷却ジャケットが、冷却水入口から流入された冷却水を該冷却ジャケットの周方向ほぼ全周にわたって通過させて冷却水出口から排出する冷却水通路を形成している構成では、攪拌混合のための流路をより長く確保したり、攪拌混合のための機能を付与する構成とすることが容易であり、電解殺菌水と冷却水との攪拌混合をより充分に行うことができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置を備える電解殺菌水製造システムの構成図である。
【図2】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置を示す正面図である。
【図4】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置を示す縦断面図である。
【図5】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置の電解槽の温度変化を示すグラフである。
【図6】 この発明の実施形態に係る電解殺菌水製造装置の有効塩素濃度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
20…電解殺菌水製造装置、30…電解槽、40…冷却ジャケット、41…冷却水入口、42…冷却水出口、50…接続通路、51…接続通路入口、52…接続通路出口。
Claims (5)
- 塩素イオンを含有する原料水を電気分解して電解殺菌水を生成する電解殺菌水製造装置であって、
前記原料水を電気分解して前記電解殺菌水を生成する電解槽の外側に冷却水が通水される冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成されていることを特徴とする電解殺菌水製造装置。 - 前記電解槽と前記冷却水通路とが接続通路によって接続され、前記冷却水通路は該冷却水通路の冷却水入口から流入された冷却水と前記接続通路を介して該冷却水通路に流入した電解殺菌水とを攪拌混合する機能を有し、前記冷却水によって混合希釈された電解殺菌水を前記冷却水通路の冷却水出口から供給するようになっていることを特徴とする請求項1記載の電解殺菌水製造装置。
- 前記接続通路の前記冷却水通路側の端部である接続通路出口が前記冷却水入口付近に開口されていることを特徴とする請求項2記載の電解殺菌水製造装置。
- 前記接続通路の前記電解槽側の端部である接続通路入口が前記電解槽の上部に開口されていることを特徴とする請求項2又は3記載の電解殺菌水製造装置。
- 前記電解槽の外側に前記冷却水通路である冷却ジャケットがリング状に設けられ、前記冷却ジャケットの中心軸線がほぼ水平となるように設置される二重筒状に構成され、
前記冷却ジャケットは、冷却水入口から流入された冷却水を該冷却ジャケットの周方向ほぼ全周にわたって通過させて冷却水出口から排出する冷却水通路を形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電解殺菌水製造装置。
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