JP3985229B2 - マイクロメカニカルスイッチ - Google Patents

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Description

本発明は主に移動体通信等に利用される高周波帯域で利用されるマイクロメカニカルスイッチに関する。
移動体通信においてはマルチメディアへの対応の為、ますます通信波長の高周波化が進められている。例えば10GHzのような従来使用されている高周波帯域よりさらに高い周波数領域が必要になるとされている。このような高い周波数領域では旧来の半導体を用いた素子では挿入損失が大きすぎ且つアイソレーションが不十分な為実用上十分な性能が得られていない。このことから挿入損失及びアイソレーションの面で十分な性能の得られるマイクロマシン技術を用いた高周波スイッチの開発が進められている。現在までに考えられているマイクロマシン技術を用いたスイッチに関してその原理を図11及び図12を用いて簡単に示す。基板60に支柱90を介して短絡用電極を備えた可動部50が設置されている。スイッチングをおこなう接触端子を含む可動部を静電気または磁場により弾性変形させることで端子を二つの信号線を接触させている。このことにより二つに分かれた信号線は短絡されることによりスイッチONの状態となる。この方法を用いる場合、可動部50を弾性変形させる必要があるが機械的な信頼性を維持する為には可動部50の板厚を厚くする必要がある。信頼性が維持できる板厚で可動部50を電圧が20V程度必要となり携帯に適さない。また高い電位を利用する為接触時の衝撃が大きく端子が張り付く等の問題があり10回程度の寿命が限界であったが現状の10回程度という要求には応じきれていない。さらにスイッチング速度もmSecオーダーが限度である。
特開2002-260498 スイッチ装置 特開2002-164441 高周波スイッチ回路装置
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは旧来の半導体によるスイッチに対しては挿入損失、アイソレーションといったスイッチング特性の向上、旧来のマイクロマカニカルスイッチに対して駆動電圧の提言、信頼性の向上、スイッチング速度の向上を行うことができるマイクロメカニカルスイッチを提供することにある。
信号線を導通させる接点を有する可動部を静電気により全体的に浮かせることを基本にしてその浮かせる為の複数の電極の内、幾つかの電位を制御することで、可動部を傾ける。 可動部には信号線を短絡する為の接点を有しておりこの傾きにより二つに分割された信号線に接触して分割された信号線どうしが短絡され、信号線は導通することになる。この場合稼動部には不要な力は加わっていないので非常に低い電圧での駆動が可能である。
本発明による構造であれば不要な力が可動部に加わらない為低電圧で駆動でき且つ高速で可動部を駆動することができる。またメカニカルなスイッチングである為不要な寄生容量及び電流が洩れる部分も無いことから挿入損失及びアイソレーションといった特性も良好である。さらに可動部の板厚も弾性変形を利用しない為適切な範囲で充分厚く取れることから信頼性を高められる。また静電気を加える場合これにより駆動電極に生じる電位を適切に制御できれば信号線への接触の瞬間のダメージは低減可能である。これによりさらに信頼性を高めることができる。
静電気を駆動源としたスイッチにおいて、接点となる電極を有する略板状の可動部の一
部分あるいは全部が静電気により他の構造体から浮かされたことを特徴としたマイクロメカニカルスイッチ。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。但し図面はもっぱら説明の為のものであって、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
図11.に従来の高周波用スイッチの断面図を示す。これは可動部50を支持用電極11、12及び駆動電極30,31を用いた静電気力で弾性変形させ、接触していない二つの信号線40を信号線41と42に同時に接触させることで信号線41と信号線42は導通し、信号はON状態となる。この場合弾性変形を低電圧で行おうとする場合は板厚を薄くする必要が生じるが、信頼性を低くしてしまう。
図2.は本発明の動作を示すスイッチの断面と上面の模式図である。基板上に駆動用電極32,33,34,35、支持用電極11、12及び信号線43,44、45、46が配置されている。信号線43,44、45,46及び支持用電極11,12はメッキにより、駆動用電極32,33,34,35より厚く形成されている。可動部51となる板は破線で示すように電極及び信号線43,44,45,46の分割されている部分を覆っている。さらに可動部5となる板の中央付近には突起がありこれがメッキで形成されたストッパー21と22及び23と24の中央に配置され、縦方向及び横方向への動きを制限している。
この動作を図3.を用いて説明する。基本的には単純に駆動用電極32,33,34,35と可動部51の静電気力のみを利用するものである。最初は可動部51及び全ての電極に3Vを印加する。この場合可動部5は全ての電極から浮かされた状態である。次に対角上に配置された駆動用電極33,34のみの電位を0Vとすると0Vとした駆動用電極33,34に可動部51は引き寄せられ、結果として0Vとした電極に近い方の接点に、可動部が接触することになる。この際接点が図3.に示すように高周波用の信号線43,44が接近して置かれていれば、これを短絡させることでスイッチング動作とすることができる。0Vとした電極を3Vに戻し逆の対角上駆動電極32、35を0Vとすれば反対側の信号線45,46を短絡させることで、スイッチング動作が可能となる。
具体的な構造を説明する。まず可動部51を浮かすための条件を述べる、前提条件として電圧、可動部51と駆動用電極32,33,34,35の間のギャップ長を一定の値とした場合で浮かせるのに必要な駆動用電極32,33,34,35の面積を考慮する。電極として作用する面積以外の部分の面積を電極の面積に対し40%とする。この条件で具体的に計算してみると以下のようになる。印加電圧を3V、ギャップ長を5μmと定める。また材料をNiとする、この場合の比重は8902kgm−3である。電極の面積を変数として計算してみる。この際電極を正方形とし、板厚をこの1/20とした場合の結果を図5.に示す。この結果は図5.に示すように260μm角までは静電気力が重力を上まわる。厚さをさらに電極の一辺の1/50、1/100で計算するとそれぞれ650μm、1300μm角に相当する。これは一例であるが、ある範囲内での条件で設計すれば十分可動部は浮かせることができる。さらに可動部が電極に近づきギャップ長が短くなれば静電気力がより大きくなる為、この計算よりさらに余裕が生じる。
例えば可動部51の板の形状を600e−6×160e−6、厚さ5μm ギャップ長5μmとする場合。 この場合の静電気力は8.7e−8N 重力は4.19e−8Nで浮かせることが可能となる。 携帯電話等に使用する場合持ち方により重力のかかる方向はランダムであるが、水平方向成分はストッパーで支える為垂直方向の力のみを考慮すれば良い事になる。この際、可動部を引き付ける駆動用電極32、33,34,35は信号線43,44,45、46及び支持用電極11,12より薄く形成され、可動部51と直接接触しないよう配慮する。あるいは電極全てを薄い絶縁膜で覆い、DC成分のみの導通を防いでも良い。可動部5の電位はストッパー21,22,23,24から電位の維持に必要な電力を供給することで安定して浮上させられる。ストッパー21,22,23,24は機械的あるいは静電気的に移動を制限するが、この形状をひし形計状とすることでより簡便にストッパー効果は得られる。あるいは突起部のみの断面形状を正方形あるいは円形に近くすることも有効である。
製造プロセスの例に付き図6を基に説明する。材料及び構造は説明の為のものであり本発明の技術的範囲を限定するものでない。例えばガラス基板上にCr/Tiパターンをリフトオフ法により形成する。これは駆動電極32,33,34,35、支持電極11,12信号線43,44,45,46のパターンに適用される。この上に有機物あるいは比較的酸あるいはアルカリにより容易に溶かすことのできる金属による犠牲層を形成し、支持電極11,12お呼び信号線43,44,45,46にAuメッキを行う。この上にさらにレジストによりパターンを形成し、この上にスパッター等でTi、Cuを成膜した後メッキにより可動部となる板を形成する。次に犠牲層を形成し、この一部に基板61まで達する上部基板を支える為の支柱91,92及びストッパー21,22,23,24を形成する。ここに駆動電極32,34、支持用電極11、電極パッド101,102,103、コンタクト電極71,72,73を形成した上部基板62を取り付ける。この際駆動部周辺は真空状態としておき駆動部5が動くときに生じる空気抵抗を無くす。またそれぞれの電極はパッド101,102,103に接続され外部から容易に接続できる。
このようにしても本発明による高周波スイッチが形成できる。またこのような可動方式では可動部に加わる負荷は極めて小さく、この為可動部材の板厚を極端に小さくできる為、高速な駆動が可能である。
図7及び図8に示すよう電極を片側のみとすることでより簡便に同様な動作を得ることができる。この場合ストッパーは支点位置での上下方向への動きを制限するストッパー81,82を設けている。
可動部51の水平方向への動きを制限するためのストッパー21、22、23、24、の動作を静電気による反発力で行う場合、可動部51の一部を図10.に示すような可動部51の端部を包み込むようにストッパー用電極25あるいは26を配置する。可動部が水平方向へ移動した場合より強く反発力を受けてしまう。このことにより可動部の水平方向の動きは制限される。包み込む形状は斜め形状でも良い。
本発明の用途として最も期待されるのが携帯電話等のモバイル通信機器の高周波スイッチである。 現在は半導体による固体スイッチが主流であるが、将来予想される更なる高周波化においては挿入損失、アイソレーション共に問題が発生すると考えられている。 本発明は、金属の接点を利用する為、挿入損失は極めて小さく、また空間的に接点を引き離す為アイソレーションも良好である。 さらに可動部を極めて軽くできる為高速のスイッチングも可能である。 さらに加えるならば接触する際、可動部が浮いている為衝撃が緩和され耐損傷性も高いと考えられ極めて優れた特性を有することとなり、今後予想される10GHz等の高周波帯域でも十分良好な結果が期待できる。
本発明による高周波用スイッチの平面図である。 本発明による高周波用スイッチの図1のII−II断面図である。 本発明による高周波用スイッチの動作の説明図で(イ)は、スイッチオフの状態 (ロ)はスイッチオンの一つの状態 (ハ)はスイッチオンのもう一つの状態である。 図3において円で囲まれた要部拡大図である。 板厚を一辺の1/20とした場合の正方形電極における静電気力と重力の関係のグラフである。 製造プロセスの順序を示すもので(イ)は基板に対し電極を形成し、その後犠牲層を形成した図である。(ロ)は可動部を形成した図である。(ハ)はさらに犠牲層を積み上げそこにパターニングして支柱とストッパーを形成した図である。(ニ)は上部に電極及び取り出し用パッドを加えた基板を取り付けた図である。 実施例2による高周波用スイッチの平面図である。 図7においてVIII−VIII断面図である。 実施例3による水平方向の制御構造。 図9においてX−X断面図である。 従来のマイクロマシンによる高周波用スイッチの断面図である。 図11において円に囲まれた要部の断面模式図である。
符号の説明
11、12 支持用電極
21、22,23,24,25,26、ストッパー
30、31,32,33,34,35 駆動用電極
40、41,42,43,44,45、46 信号線
50,51 可動部
60、61、62 基板
71,72、73 コンタクト電極
81,82 上下用ストッパー
91,92 支柱
101,102、103 電極パッド

Claims (4)

  1. 静電気を駆動源としたスイッチにおいて、接点となる電極を有する略板状の可動部の一部分あるいは全部が静電気により他の構造体から浮かされるものにおいて、動作中は静電気により可動の支点となる部分を接触部分より浮かすための電極を有し、これとは別に可動部分を駆動させる電極を二つ以上有することを特徴としたマイロメカニカルスイッチ。
  2. 前記略板状の可動部が回転方向以外に動くのを制限する機構を有することを特徴とする請求項1記載のマイクロメカニカルスイッチ。
  3. 前記回転方向以外に動くのを制限するための機構が静電気力を利用することを特徴とする請求項2記載のマイクロメカニカルスイッチ。
  4. 前記マイクロメカニカルスイッチの製造プロセスが主にメッキ工程とフォトリソ工程の組み合わせで行われることを特徴とした請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のマイクロメカニカルスイッチ。
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