JP3983964B2 - 調節弁保全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体が流れる管路の途中に設けられた調節弁を自動的に保全する調節弁保全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、管路内を流れる流体の流量を一定の設定値になるように制御する場合、管路の途中に調節弁を設け、実際に計測した流量Qpvと設定値Qspとの差に応じて操作量を演算し、操作信号(開度設定値θsp)を調節弁へ与え、実際の開度θpvと比較しながら調節弁の開度を制御する。
【0003】
図8に従来の運転制御システムの要部を示す。同図において、1は調節弁、2は調節弁1に付設されたポジショナ、3は制御コントローラ、4は監視装置であり、監視装置4と制御コンローラ3とはネットワーク5を介して相互に接続されている。
【0004】
制御コントローラ3は、センサにより計測した調節弁1を通る流体の計測流量Qpvを入力とし、この計測流量Qpvとネットワーク5を介して送られてくる設定流量Qspとの差に応じた操作量を演算し、操作信号(開度設定値θsp)をポジショナ2へ与える。
【0005】
ポジショナ2は、制御コントローラ3からの開度設定値θspと調節弁1からのフィードバック値(実際の開度)θpvとを比較し、θpv=θspとなるように調節弁1への空気圧を調整(弁開度を調整)する。ポジショナ2には電気信号を空気圧に変換する電空変換部が設けられている。なお、1−1は調節弁1に付設された空気圧計である。
【0006】
このような運転制御システムにおいて、調節弁1の開閉動作が正常に行われないとすると、フィードバック値θpvを指示された開度設定値θspに合わせ込むことができず、流量制御が正しく行われないことになる。さらに、緊急停止時、全開又は全閉要求に対応できないこともある。
【0007】
調節弁1の開閉動作の不良原因には、調節弁1自体の故障や空気圧の異常など様々な原因がある。中でも、固形物を含む流体や堆積又は固着し易い物質を含む気体により、調節弁1の内側に詰まりや固着などが生じることを原因とするものは比較的発生の頻度が高い。この詰まりや固着などは、強制的に調節弁1の開閉動作を行うことにより、簡単に除去される場合が多い。
【0008】
そこで、従来の運転制御システムでは、制御コントローラ3における運転モードを定期的に自動運転から手動運転に切り替えて、すなわち設定流量Qspと計測流量Qpvとの差に従う調節弁1の開度制御を一時的に中断し、オペレータからの操作指令をネットワーク5を介してポジショナ2へ与えて、調節弁1の強制開閉動作を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した運転制御システムでは、制御コントローラ3における運転モードを定期的に自動運転から手動運転に切り替え、オペレータからの操作指令によって調節弁1の強制開閉動作を行うようにしていたため、非常に煩わしく手間がかかるという問題があった。また、定期的に調節弁1の強制開閉動作を行うので、詰まりや固着などが生じていない場合、その操作が無駄となるという問題もあった。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、オペレータに負担をかけることなく、無駄なく、調節弁の詰まりや固着などを除去することの可能な調節弁保全装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、調節弁の弁開度の制御中(設定流量値と計測流量値とが一致するような弁開度の制御中)の開閉動作に関する細かい動きに着目したスティック診断、大まかな動きに着目した開度偏差診断および負荷状態に着目した負荷状態診断の正常・異常の診断結果に基づいて、少なくとも1つが異常と診断された場合、自動的に、ネットワークを介してポジショナに対して予め定められた波状パターンの開度設定値を与えて調節弁の強制開閉動作を実行するようにし、調節弁の強制開閉動作が実行された後に、ネットワークを介してポジショナに対して予め定められたステップ状のパターンで開度設定値を与え、この開度設定値とその開度設定値に対して実測される開度フィードバック値との差を求め、この差が予め定められているしきい値を越えた場合に異常と判定するようにしたものである。
この発明によれば、調節弁の弁開度の制御中に開閉動作に関するスティック診断、開度偏差診断、負荷状態診断が行われ、この診断によって異常と診断された場合、自動的に、ポジショナに対して予め定められた波状パターンの開度設定値が与えられ、調節弁の強制開閉動作(例えば、開方向振幅、閉方向振幅、周期、繰り返し回数などを指定しての開閉動作)が実行される。そして、この調節弁の強制開閉動作が実行された後に、開度設定値がステップ状のパターンで与えられ、この開度設定値とその開度設定値に対して実測される開度フィードバック値との差の正常・異常が判定される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る調節弁保全装置の一実施の形態を使用した運転制御システムの要部を示す構成図である。同図において、図8と同一符号は同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0014】
この運転制御システムでは、調節弁保全装置6を設け、ネットワーク7を介してポジショナ2および空気圧計1−1と接続している。また、調節弁保全装置6から制御コントローラ3へ、状態信号S1を送るようにしている。この状態信号S1については後述する。
【0015】
図2は調節弁保全装置6の概略構成を示すブロック図である。同図において、6−1はCPU、6−2はRAM、6−3はROM、6−4はCPU6−1とCRTやマウス,キーボードなどとを接続するインターフェイス、6−5はCPU6−1とネットワーク7とを接続するインターフェイス、6−6はCPU6−1と制御コントローラ3とを接続するインターフェイスである。
【0016】
CPU6−1は、インターフェイス6−4,6−5を介して与えられる各種入力情報を得て、ROM6−3に格納されたプログラムに従い、RAM6−2にアクセスしながら、各種処理動作を行う。CPU6−1での各種処理情報は、インターフェイス6−4〜6−6を介して出力される。本実施の形態において、ROM6−3には、調節弁保全用プログラムやこの調節弁保全用プログラムを実行するにあたって使用する各種のパラメータが格納されている。調節弁保全装置6は調節弁保全用プログラムに従って各種診断および保全動作を実行する。
【0017】
調節弁保全用プログラムは、スティック診断プログラムの一部と、開度偏差診断プログラムと、負荷状態診断プログラムと、パルセイション実行プログラムと、開度設定診断プログラムとをその構成要素としている。なお、本実施の形態において、パルセイションとは強制開閉動作のことを意味している。また、本実施の形態において、スティック診断プログラムの主要部は、ポジショナ2に格納されている。以下、調節弁保全装置6側に格納されたスティック診断プログラムの一部をスティック診断サブプログラムと呼び、ポジショナ2に格納されたスティック診断プログラムの主要部をスティック診断メインプログラムと呼ぶ。また、スティック診断サブプログラムとスティック診断メインプログラムとを合わせたものをスティック診断プログラムと呼ぶ。
【0018】
図3に調節弁保全装置6の機能ブロック図を示す。同図において、6Aはスティック診断サブプログラムを実行するスティック診断手段、6Bは開度偏差診断プログラムを実行する開度偏差診断手段、6Cは負荷状態診断プログラムを実行する負荷状態診断手段、6Dはパルセイション実行プログラムを実行するパルセイション実行手段、6Eは開度設定診断プログラムを実行する開度設定診断手段、6Fはパラメータ格納手段、6Gは診断結果来歴格納手段、6Hはレポート出力手段、6Iは通信手段である。
【0019】
スティック診断プログラムや開度偏差診断プログラム,負荷状態診断プログラム,パルセイション実行プログラム,開度設定診断プログラムの実行に必要なパラメータはパラメータ格納手段6Fに格納されている。診断結果来歴格納手段6Gには、スティック診断プログラムや開度偏差診断プログラム,負荷状態診断プログラム,パルセイション実行プログラム,開度設定診断プログラムの実行の結果得られた情報が格納される。
【0020】
〔スティック診断プログラムの実行に必要なパラメータ〕
スティック診断プログラムの実行に際してはデータ収集開始時刻、データ収集周期、1データ作成の開度サンプリング個数、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)などが使用される。
【0021】
〔開度偏差診断プログラムの実行に必要なパラメータ〕
開度偏差診断プログラムの実行に際してはデータ収集開始時刻、データ収集周期、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)などが使用される。
【0022】
〔負荷状態診断プログラムの実行に必要なパラメータ〕
負荷状態診断プログラムの実行に際してはデータ収集開始時刻、データ収集周期、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)などが使用される。
【0023】
〔パルセイション実行プログラムの実行に必要なパラメータ〕
パルセイション実行プログラムの実行に際しては開方向振幅、閉方向振幅、周期、繰り返し回数などが使用される。
【0024】
〔開度設定診断プログラムの実行に必要なパラメータ〕
開度設定診断プログラムの実行に際しては開度設定ステップ数、ステップ時間幅、ステップ毎の開度設定値、開度データ収集時間幅、偏差警報しきい値などが使用される。
【0025】
〔調節弁保全用プログラムの実行〕
調節弁保全装置6のCPU6−1はROM6−3に格納されている調節弁保全用プログラムを実行する。以下、この調節弁保全用プログラムの実行の様子を図3の機能ブロック図を参照しながら説明する。
【0026】
〔スティック診断〕
スティック診断とは、調節弁1の自動運転中のぎくしゃくした動きなど、細かい動きに着目した診断である。
スティック診断手段6Aは、調節弁保全用プログラム中のスティック診断サブプログラムに従い、パラメータ格納手段6Fから1データ作成の開度サンプリング個数などのパラメータを取り出し、これらのパラメータを通信手段6Iよりネットワーク7を介して調節弁1に付設されたポジショナ2へ送信する(図3の▲1▼)。なお、データ収集開始時刻、データ収集周期、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)は、ポジショナ2へは送信しない。
【0027】
ポジショナ2は、調節弁保全装置6からのパラメータを受信し、自己の有するスティック診断メインプログラムに従って、自動運転中の調節弁1からのスティック診断データの採取を行う。例えば、細かいサンプリングタイム(例えば、40msec )で10000個の開度をサンプリングし、この10000個の開度を1データとし特開平10−047313号公報などに示された方法によって解析処理し、その解析処理結果(スティック診断データ(x,y))を定期的に調節弁保全装置6へ送る。
【0028】
調節弁保全装置6において、スティック診断手段6Aは、ポジショナ2から送られてくるスティック診断データ(x,y)を計算処理し、この計算値と警報検出しきい値の1つである「データあたりの偏差しきい値」と比較し、その計算値がこの偏差しきい値を越えた場合に異常データ個数を1つ増加する。そして、この異常データ個数を警報検出しきい値の他の1つである「異常個数しきい値」と比較し、異常データ個数が異常個数しきい値を越えた場合にパルセイション実行手段6Dへパルセイションの実行を指示する(図3の▲2▼)。なお、スティック診断手段6Aでの診断結果は、診断結果来歴格納手段6Gへ格納する。
【0029】
〔開度偏差診断〕
開度偏差診断とは、調節弁1の大まかな動きに着目して、自動運転中の固着の有無などの診断を行う。
開度偏差診断手段6Bは、調節弁保全用プログラム中の開度偏差診断プログラムに従い、パラメータ格納手段6Fからデータ収集開始時刻、データ収集周期、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)などのパラメータを取り出し、このパラメータに従って開度偏差診断を行う。
【0030】
すなわち、開度偏差診断手段6Bは、通信手段6Iよりネットワーク7を介して自動運転中の調節弁1に付設されたポジショナ2へ定期的にアクセスし、調節弁1に対する開度設定値θspおよび開度フィードバック値θpvを得る。そして、この開度設定値θspと開度フィードバック値θpvとの差を求め、警報検出しきい値の1つである「データあたりの偏差しきい値」と比較し、その差がこの偏差しきい値を越えた場合に異常データ個数を1つ増加する。そして、この異常データ個数を警報検出しきい値の他の1つである「異常個数しきい値」と比較し、異常データ個数が異常個数しきい値を越えた場合にパルセイション実行手段6Dへパルセイションの実行を指示する(図3の▲3▼)。なお、開度偏差診断手段6Bでの診断結果は、診断結果来歴格納手段6Gへ格納する。
【0031】
〔負荷状態診断〕
負荷状態診断とは、調節弁1への空気圧など負荷状態に着目した診断であり、負荷状態の変化によりより速い状態検知の診断が可能である。
負荷状態診断手段6Cは、調節弁保全用プログラム中の負荷状態診断プログラムに従い、パラメータ格納手段6Fからデータ収集開始時刻、データ収集周期、警報検出しきい値(データあたりの偏差しきい値、異常データ個数しきい値)などのパラメータを取り出し、このパラメータに従って負荷状態診断を行う。
【0032】
すなわち、負荷状態診断手段6Cは、通信手段6Iよりネットワーク7を介して自動運転中の調節弁1に付設されたポジショナ2や空気圧計1−1へ定期的にアクセスし、ポジショナ2における電空変換部の負荷データ(コイルへの電流値など)や調節弁1への空気圧などを得る。そして、これらのデータと警報検出しきい値の1つである「データあたりの偏差しきい値」と比較し、そのデータがこの偏差しきい値を越えた場合に異常データ個数を1つ増加する。そして、この異常データ個数を警報検出しきい値の他の1つである「異常個数しきい値」と比較し、異常データ個数が異常個数しきい値を越えた場合にパルセイション実行手段6Dへパルセイションの実行を指示する(図3の(4))。なお、負荷状態診断手段6Cでの診断結果は、診断結果来歴格納手段6Gへ格納する。
【0033】
〔パルセイションの実行〕
パルセイション実行手段6Dは、スティック診断手段6A,開度偏差診断手段6B,負荷状態診断手段6Cからパルセイションの実行指示を受けると、すなわちスティック診断手段6A,開度偏差診断手段6B,負荷状態診断手段6Cの内1つでもその診断結果が異常となると、調節弁保全用プログラム中のパルセイション実行プログラムに従い、パラメータ格納手段6Fから開方向振幅、閉方向振幅、周期、繰り返し回数などのパラメータを取り出し、このパラメータに従って自動的にパルセイション(調節弁1の強制開閉動作)を実行する。
【0034】
すなわち、パルセイション実行手段6Dは、通信手段6Iよりネットワーク7を介して自動運転中の調節弁1に付設されたポジショナ2へ、開方向振幅,閉方向振幅,周期,繰り返し回数などのパラメータによって定められるパターンで開度設定値θsp′を順次送信し、この開度設定値θsp′に従って調節弁1を強制的に開閉動作させる(図3の▲5▼)。図4にパルセイション実行手段6Dによる強制開閉動作のパターンを例示する。図4(a)は矩形波状のパターン、図4(b)は台形波状のパターン、図4(c)は三角波状のパターンであり、この他にも種々の強制開閉動作パターンが考えられる。このパルセイションの実行により、調節弁1の詰まりや固着などを除去することが可能となる。このパルセイションは、診断によって異常が検知された場合にのみしか実行されないので、無駄がなくなる。また、調節弁1の自動運転中、自動的に行われるので、オペレータに負担をかけることもない。
【0035】
このパルセイションの実行中、パルセイション実行手段6Dは、通信手段6Iを介して制御コントローラ3へ状態信号S1を送る(図3の▲5▼)。この状態信号S1により、制御コントローラ3における運転モードは、それまでの自動運転モードから手動運転モードへと切り替えられる。すなわち、パルセイションの実行中(調節弁1の強制開閉動作の実行中)は、調節弁1の自動運転が解除され、手動運転に切り替えられる。
【0036】
調節弁1が自動運転されている場合、すなわち制御コントローラ3が自動運転モードとされている場合、強制開閉動作の程度によっては、設定流量Qspと計測流量Qpvとの差に従う制御結果に基づき、制御コントローラ3から監視装置4へ警報信号が出力されることがある。しかし、調節弁1の強制開閉動作を実行している間、調節弁1の自動運転を解除すれば、すなわち制御コントローラ3を手動運転モードとすれば、設定流量Qspと計測流量Qpvとの差に従う制御から切り離され、制御コントローラ3から監視装置4へ警報信号が出力されてしまうということがなくなる。
【0037】
なお、本実施の形態では、パルセイションの実行中、制御コントローラ3へ状態信号S1を送って手動運転モードに切り替えるようにしたが、必ずしも手動運転モードに切り替えなくてもよい。すなわち、場合によっては、制御コントローラ3を自動運転モードとしたまま、パルセイションを実行するようにしてもよい。パルセイション実行手段6Dでの実行結果は診断結果来歴格納手段6Gへ格納する。
【0038】
〔開度設定診断〕
開度設定診断手段6Eは、パルセイション実行手段6Cによるパルセイションの実行後、調節弁保全用プログラム中の開度設定診断プログラムに従い、パラメータ格納手段6Fから開度設定ステップ数、ステップ時間幅、ステップ毎の開度設定値、開度データ収集時間幅、偏差警報しきい値などのパラメータを取り出し、このパラメータに従って開度設定診断を行う。
【0039】
すなわち、開度設定診断手段6Eは、通信手段6Iよりネットワーク7を介して自動運転中の調節弁1に付設されたポジショナ2へ、開度設定ステップ数、ステップ時間幅、ステップ毎の開度設定値などのパラメータによって定められるパターンで開度設定値θsp′を順次送信し、この開度設定値θsp′に従って調節弁1を開閉動作させる(図3の▲6▼)。図5に開度設定診断手段6Eによる開閉動作のパターンを例示する。
【0040】
開度設定診断手段6Eは、ポジショナ2へ定期的にアクセスし、調節弁1からの開度フィードバック値θpvを得る。この開度フィードバック値θpvと開度設定値θsp′との差を求め、この差が偏差警報しきい値を越えた場合に異常と判断する。なお、この開度設定診断に際しては、制御コントローラ3へ状態信号S1を送ったまま、すなわち制御コントローラ3を手動運転モードとしたままとする。また、開度設定診断手段6Eでの診断結果は、診断結果来歴格納手段6Gへ格納する。
【0041】
開度設定診断手段6Eは、レポート出力手段6Hを介し、開度設定診断の結果を定型フォームのレポートとして出力する(図3の▲7▼)。このレポートはプリンタにより打ち出されたり、CRTの画面上に表示されたりする。図6にプリンタにより打ち出された開度設定診断結果のレポートを例示する。このレポートにおける開度設定値と開度フィードバック値との関係から、パルセイションの実行効果や調節弁1の開閉動作特性を容易に把握することが可能である。
【0042】
また、開度設定診断手段6Eは、開度設定診断の結果に基づいて、パラメータ格納手段6Fに格納されている開度偏差診断に際する偏差しきい値を変更し、開度偏差診断を実際の調節弁1の動作特性に適合したものとする(図3の▲8▼)。すなわち、最初は開度偏差診断に際する偏差しきい値を大きくしておき、実際の調節弁1の動作特性に合わせて小さくするなどして、より正確な診断を行わせるようにする。
【0043】
また、本実施の形態では、必要に応じ、診断結果来歴格納手段6Gに格納されているスティック診断結果,開度偏差診断結果,負荷状態診断結果,パルセイション実行結果やパラメータ格納手段6Fに格納されている各種パラメータなども、レポート出力手段6Hから定型フォーマットで出力させることができる。図7にCRTの画面上におけるパルセイションに関する定型フォーマットの表示例を示す。
【0044】
なお、上述した実施の形態では、スティック診断プログラムをスティック診断サブプログラムとスティック診断面プログラムとに分け、スティック診断サブプログラムを調節弁保全装置6で実行するようにしたが、ポジショナ2においてスティック診断プログラムの全てを実行させるようにしてもよい。
【0045】
また、本実施の形態では、ROM6−3に調節弁保全プログラムやこの調節弁保全用プログラムを実行するにあたって使用するパラメータが既に格納されているものとして説明したが、これらのプログラムやパラメータは実際には図示せぬCD−ROM(記録媒体)に記録された状態で提供され、ハードディスクにインストールされて使用される。記録媒体はCD−ROMに限られるものではない。
【0046】
また、本実施の形態では、ネットワーク7を設け、このネットワーク7を介して調節弁保全装置6とポジショナ2とを接続するようにしたが、調節弁保全装置6をネットワーク5に接続するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、調節弁の弁開度の制御中に開閉動作に関するスティック診断、開度偏差診断、負荷状態診断が行われ、この診断によって異常と診断された場合、自動的に、ポジショナに対して予め定められた波状パターンの開度設定値が与えられ、調節弁の強制開閉動作(例えば、開方向振幅、閉方向振幅、周期、繰り返し回数などを指定しての開閉動作)が実行されるものとなり、オペレータに負担をかけることなく、無駄なく、調節弁の詰まりや固着などを除去することができるようになる。
また、調節弁の強制開閉動作が実行された後に、予め定められたステップ状のパターンで開度設定値を与え、この開度設定値とその開度設定値に対して実測される開度フィードバック値との差を求め、この差が予め定められているしきい値を越えた場合に異常と判定するようにすることにより、定型フォームのレポートして出力するなどして、強制開閉動作の効果と調節弁の開閉動作特性を容易に把握することが可能となる。また、調節弁の強制開閉動作が実行されている間は、設定流量値と計測流量値との差の異常を示す警報信号の発生を阻止することによって、警報信号が出力されてしまうということをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る調節弁保全装置の一実施の形態を使用した運転制御システムの要部を示す構成図である。
【図2】 この運転制御システムに使用される調節弁保全装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 この調節弁保全装置の機能ブロック図である。
【図4】 調節弁に対する強制開閉動作(パルセイション)のパターンを例示する図である。
【図5】 調節弁に対する開度設定診断に際する開閉動作のパターンを例示する図である。
【図6】 プリンタにより打ち出された開度設定診断結果のレポートを例示する図である。
【図7】 CRTの画面上におけるパルセイションに関する定型フォーマットの表示例を示す図である。
【図8】 従来の運転制御システムの要部を示す図である。
【符号の説明】
1…調節弁、1−1…空気圧計、2…ポジショナ、3…制御コントローラ、4…監視装置、5…ネットワーク、6…調節弁保全装置、6−1…CPU、6−2…RAM、6−3…ROM、6−4〜6−6…インターフェイス、6A…スティック診断手段、6B…開度偏差診断手段、6C…負荷状態診断手段、6D…パルセイション実行手段、6E…開度設定診断手段、6F…パラメータ格納手段、6G…診断結果来歴格納手段、6H…レポート出力手段、6I…通信手段、7…ネットワーク。

Claims (3)

  1. 流体が流れる管路の途中に設けられ、設定流量値と計測流量値とが一致するようにその弁開度がポジショナを介して制御される調節弁を保全する調節弁保全装置であって、
    前記調節弁の前記弁開度の制御中の開閉動作に関する細かい動きに着目したスティック診断、大まかな動きに着目した開度偏差診断および負荷状態に着目した負荷状態診断の正常・異常の診断結果に基づいて、少なくとも1つが異常と診断された場合、自動的に、ネットワークを介して前記ポジショナに対して予め定められた波状パターンの開度設定値を与えて前記調節弁の強制開閉動作を実行する自動強制開閉動作実行手段と、
    前記調節弁の強制開閉動作が実行された後に、前記ネットワークを介して前記ポジショナに対して予め定められたステップ状のパターンで開度設定値を与え、この開度設定値とその開度設定値に対して実測される開度フィードバック値との差を求め、この差が予め定められているしきい値を越えた場合に異常と判定する開度設定診断手段と
    を備えたことを特徴とする調節弁保全装置。
  2. 請求項1に記載された調節弁保全装置において、
    前記開度設定診断手段の診断結果を定型フォームのレポートとして出力するレポート出力手段を備えたことを特徴とする調節弁保全装置。
  3. 請求項1に記載された調節弁保全装置において、
    前記調節弁の強制開閉動作が実行されている間は、前記設定流量値と前記計測流量値との差の異常を示す警報信号の発生を阻止する警報信号発生阻止手段
    を備えたことを特徴とする調節弁保全装置。
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