JP3983468B2 - 呼気スイッチ装置及び呼気スイッチ装置の基準値設定方法 - Google Patents

呼気スイッチ装置及び呼気スイッチ装置の基準値設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、呼気を利用して各種のスイッチ操作を行う呼気スイッチ装置及びこのスイッチ操作を行うための基準値設定方法に関し、特に、炭酸ガスセンサによる濃度検知出力を微分した結果に基づいてスイッチ操作を行う呼気スイッチ装置及びこの呼気スイッチ装置の基準値設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に室内の照明や空調装置の操作等は手動により所定スイッチを操作して行われる。しかしこのような操作は、一般の人々にとっては容易なことであるが、例えば、寝たきりの人達にとっては極めて困難なことである。また、両手を使用して作業を行いながら頻繁にスイッチを操作する作業者にとっては、このスイッチ操作は煩わしいばかりでなく、作業能率を低下させることになる。そこで、スイッチに対して息を吹き付けることによりスイッチ制御をする呼気スイッチ装置が知られている。
【0003】
この種の従来の呼気スイッチ装置では、呼気に含まれる炭酸ガスの濃度検知出力を微分した結果と予め設定された基準値との比較結果に基づいて各種のスイッチ操作を行うものであるが、この基準値は固定的なものであるため、使用者が意図的に呼気を吹き付けていなくても、スイッチ動作が行われてしまう場合があった。また、実開平4−134061号公報に示された従来の呼気スイッチ装置では、使用者の呼気の強さに合わせて感度を調節するアイディアが示されてはいるが、この従来装置によっても炭酸ガスの濃度に基づく感度調節はされず、固定的なものであるので、依然として誤スイッチ動作の可能性は残る。
【0004】
以下、図8〜図10を用いてこの問題を説明していく。
図8は、従来の呼気スイッチ装置の一例を示すブロック図である。図8に示すように、この従来の呼気スイッチ装置は、(炭酸ガス)CO2センサ101、センサ駆動回路102、センサ出力変換回路103、スイッチング回路104から構成される。
【0005】
CO2センサ101は、固体電界型炭酸ガスセンサ等が用いられる。このCO2センサ101は、雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して濃度を電圧値で示す濃度検知信号を出力する。センサ駆動回路102は、AC電源等所定電源等を利用して、図示しない電源スイッチオンに応答して、CO2センサ101に含まれるヒータを所定温度に加熱するための加熱回路やCO2センサ101に駆動電力を供給する定電圧回路等を有する。センサ出力変換回路103は、微分回路を有し、CO2センサ101からの濃度検知信号を微分処理した結果と予め設定された基準値(後述のS/Hに対応する)との比較結果に基づいて、操作信号を出力する。スイッチング回路104は、センサ出力変換回路103からの操作信号を受けると、図示しない照明装置等の被制御装置のオンオフ等のスイッチング操作を行う。
上記CO2センサ101は、呼気を供給しやすいように例えば、マスク部の内側に実装されており、センサ駆動回路102、センサ出力変換回路103及びスイッチング回路104は、マスク部とリード線で接続された本体ケースの中に収納されている。
【0006】
このような構成の従来の呼気スイッチ装置において、CO2センサ101に息が吹きかけられると、CO2センサ101は濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けたセンサ出力変換回路103は、炭酸ガス濃度が急激に変化したことに応答して鋭い微分波形を生成し、微分処理結果が上記基準値を超えたことを検出して上記操作信号を出力する。この操作信号を受けたスイッチング回路104は、照明装置等の被制御装置のスイッチング操作を行う。
【0007】
上述のような微分処理結果に基づいて、上記操作信号を生成する方法について、図9及び図10に示すグラフを用いて説明する。図9は、雰囲気中の炭酸ガス濃度が緩やかに変化した場合のセンサ出力及び微分出力の時間特性を示すグラフである。図10は、急激に炭酸ガス濃度が変化した場合のセンサ出力及び微分出力の時間特性を示すグラフである。なお、ここでいうセンサ出力は、前述の濃度検知信号と等価と考えてよい。
【0008】
雰囲気中の炭酸ガス濃度が緩やかに増大した場合、CO2センサ101によるセンサ出力も、図9のSXで示すように緩やかに増大する。このように炭酸ガス濃度は増大するもの、緩やかに増大したセンサ出力SXを受けたセンサ出力変換回路103の微分回路は、同図のCXで示すように、あまり大きな変化のない微分出力を生成する。このような微分出力は、同図に示すような上記操作信号を出力する基準となる予め定められたスレシュホールドレベルS/Hを超えることはない。
【0009】
一方、例えば図10のPYに示すタイミングで急激に呼気をCO2センサ101に吹き付けた場合、同図のSYに示すようにセンサ出力は瞬時に増大する。このような急激に増大したセンサ出力SYを受けると、これに応答してセンサ出力変換回路103の微分回路は、同図のCYで示すように瞬時に大きな変化した微分出力を生成する。このような微分出力は、同図に示すような予め定められたスレシュホールドレベルS/HをPZで示すタイミングで超える。
【0010】
このように炭酸ガス濃度が緩やかに増大した場合及び急激に増大した場合におけるそれぞれの微分出力CX及びCYのパターンに差異が発生する。そこで、上述のように適当な微分出力値にスレシュホールドレベルS/Hを設けることによって、炭酸ガス濃度が緩やかに増大した場合と急激に増大した場合との区別が可能になり、これを利用して上記被制御装置のスイッチング操作を行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のスレシュホールドレベルS/Hは、予め設定された固定的な基準値であるので以下の問題が発生する。
例えば使用者が、身動きのとり難い状態の患者である場合、炭酸ガスセンサは常にこの患者の口の近くにあることになる。そうすると、患者は呼気の強弱は自身でコントロールできるもの、呼気の炭酸ガス濃度まではコントロールできないので、予め固定的に設定されたS/Hでは場合によっては、誤スイッチ動作を起こしてしまう可能性がある。このような場合、この患者は他者に助けてもらいながら別のスレシュホールドレベルS/Hの再設定をすることになるが、この新たに設定されたスレシュホールドレベルS/Hも適当なものかどうかは不明であり、使用しているうちに再度不都合が生じる可能性もある。
【0012】
また例えば、使用者が意図しない炭酸ガスが気流でセンサに暴露してしまう場合等も予想され、この場合、呼気スイッチ装置自体は正常に動作しているが使用者の意図に反してスイッチング動作が行われることになる。この場合にも使用者は、試行錯誤して適当なスレシュホールドレベルS/Hを設定する必要があり非常に煩わしい。また、呼気スイッチ装置の使用者が変更になった等にもその度に試行錯誤して適当な基準値としてのスレシュホールドレベルS/Hを設定する必要があった。
【0013】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、操作信号を出力する基準となるレベルを、使用者や環境の変化に応じて容易に変更でき、使い勝手を向上させた呼気スイッチ装置を提供することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の呼気スイッチ装置は、図1及び図3に示すように、炭酸(以下、CO2とも言う)ガスセンサ11を有し、この炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段2と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3と、を備える呼気スイッチ装置であって、前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段5と、前記サンプリング手段5によってサンプリングされた前記増加率の最大値を検出する最大値検出手段6Aと、前記サンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段9と、前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイド手段10と、がさらに設けられ、前記ガイド手段10からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段2が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段5がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最大値検出手段6Aが検出した該増加率の最大値に基づいて基準値設定手段7が前記基準値を設定することを特徴とする。
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、呼気スイッチ装置は、炭酸ガス濃度検知手段1、操作信号生成手段2、スイッチング手段3、サンプリング手段5、最大値検出手段6A、サンプリング開始指示手段9、及び基準値設定手段7を有する。さらに呼気スイッチ装置は、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を備えているので使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようになる。炭酸ガス濃度検知手段1は、炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び吸気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けて操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率が予め定められた基準値よりも小さい値から、この基準値を超えた値へと変化したことを検知することにより吸気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する。そして、この操作信号に応答してスイッチング手段3が、被制御装置のスイッチング操作を行う。
特に上記基準値を設定するために、サンプリング手段5は通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される自然呼吸によって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングする。最大値検出手段6Aはサンプリングされた増加率の最大値を検出する。サンプリング開始指示手段9はサンプリングの開始を指示する。基準値設定手段7は上記最大値に基づいて基準値を設定する。すなわち、本発明は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項2に記載の呼気スイッチ装置は、図1及び図4に示すように、炭酸ガスセンサ11を有し、この炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段2と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3と、を備える呼気スイッチ装置であって、前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段5と、前記サンプリング手段5によってサンプリングされた前記増加率の最小値を検出する最小値検出手段6Bと、前記サンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段と、前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサ11に供給する旨をガイドするガイド手段10と、がさらに設けられ、前記ガイド手段10からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサ11で検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段2が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段5がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最小値検出手段が検出した該増加率の最小値に基づいて基準値設定手段7が前記基準値を設定することを特徴とするを特徴とする。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、呼気スイッチ装置は、炭酸ガス濃度検知手段1、操作信号生成手段2、スイッチング手段3、サンプリング手段5、最小値検出手段6B、サンプリング開始指示手段9、及び基準値設定手段7を有する。さらに呼気スイッチ装置は、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を備えているので使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようになる。炭酸ガス濃度検知手段1は、炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び吸気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けて操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率が予め定められた基準値よりも小さい値から、この基準値を超えた値へと変化したことを検知することにより吸気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する。そして、この操作信号に応答してスイッチング手段3が、被制御装置のスイッチング操作を行う。
特に上記基準値を設定するために、サンプリング手段5は通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイドにしたがって供給された意図的な呼気中の炭酸ガス濃度によって出力された前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングする。最小値検出手段6Bはサンプリングされた前記増加率の最小値を検出する。サンプリング開始指示手段9はサンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示する。基準値設定手段7は上記最小値に基づいて前記基準値を設定する。すなわち、本発明は、スイッチング操作するための意図的呼気は、容易に上記最小値を超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項3に記載の呼気スイッチ装置は、図1及び図4に示すように、炭酸ガスセンサ11を有し、この炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段と、を備える呼気スイッチ装置であって、前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段5と、前記サンプリング手段5によってサンプリングされた前記増加率の平均値を算出する平均値検出手段6Cと、前記サンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段と、前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイド手段と、がさらに設けられ、前記ガイド手段からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段5がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記平均値検出手段6Cが検出した該増加率の平均値に基づいて基準値設定手段7が前記基準値を設定することを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、呼気スイッチ装置は、炭酸ガス濃度検知手段1、操作信号生成手段2、スイッチング手段3、サンプリング手段5、平均値検出手段6C、サンプリング開始指示手段9、及び基準値設定手段7を有する。さらに呼気スイッチ装置は、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を備えているので使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようになる。炭酸ガス濃度検知手段1は、炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び吸気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けて操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率が予め定められた基準値よりも小さい値から、この基準値を超えた値へと変化したことを検知することにより吸気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する。そして、この操作信号に応答してスイッチング手段3が、被制御装置のスイッチング操作を行う。
特に上記基準値を設定するために、サンプリング手段5は通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイドにしたがって供給された意図的な呼気中の炭酸ガス濃度によって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングする。平均値検出手段6Cはサンプリングされた増加率の平均値を算出する。サンプリング開始指示手段9はサンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示する。基準値設定手段7は上記平均値に基づいて前記基準値を設定する。このような平均値を基準値設定に用いることにより、むやみやたらに呼気によるスイッチング操作が行われにくくなり、スイッチング操作が安定的になる。
【0022】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1及び図5に示すように、炭酸ガスセンサを有しこの炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段2と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3と、を備える呼気スイッチであって、前記炭酸ガス濃度の増加率を周期的にサンプリングするサンプリング手段5と、前記サンプリング手段5によってサンプリングされた前記増加率の最大値を検出する最大値検出手段6Aと、前記サンプリング手段5においてサンプリング中であることを報知するサンプリング中報知手段8と、をさらに備え、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して該炭酸ガスセンサに供給される呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段5がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最大値検出手段が検出した該増加率の最大値に基づいて基準値設定手段7が前記基準値を設定することを特徴とする。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、呼気スイッチ装置は、炭酸ガス濃度検知手段1、操作信号生成手段2、スイッチング手段3、サンプリング手段5、最大値検出手段6A、サンプリング開始指示手段9及び基準値設定手段7を有する。炭酸ガス濃度検知手段1は、炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び吸気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けて操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率が予め定められた基準値よりも小さい値から、この基準値を超えた値へと変化したことを検知することにより吸気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する。そして、この操作信号に応答してスイッチング手段3が、被制御装置のスイッチング操作を行う。
特に上記基準値を設定するために、サンプリング手段5は、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して該炭酸ガスセンサに供給される自然呼吸によって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率を周期的にサンプリングする。最大値検出手段6Aはサンプリングされた増加率の最大値を検出する。サンプリング中報知手段8はサンプリング手段5においてサンプリング中であることを報知する。基準値設定手段7は上記最大値に基づいて前記基準値を設定する。
【0024】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1、図6及び図7に示すように、請求項1、2、3又はいずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、前記サンプリング手段5、予め定められた所定時間内に出力された前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングすることを特徴とする。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、サンプリング手段は、予め定められた所定時間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするようにしているので、サンプリング時間が必要以上に長くなることがない。したがって、上記基準値を設定する際に要する時間も必要以上に長くなることがない。
【0026】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1に示すように、請求項1、2、3又はいずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、前記サンプリング手段5、予め定められた所定回数だけ出力された前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングすることを特徴とする。
【0027】
請求項に記載の発明によれば、サンプリング手段5は、予め定められた所定回数だけ出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするようにしているので、上記基準値を検出又は算出する際のデータが確実に得られる。したがって、上記基準値が正確に設定できるようになる。
【0028】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1に示すように、請求項1乃至6いずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、前記操作信号生成手段2が前記炭酸ガス濃度の増加率を検出するための微分回路21を有することを特徴とする。
【0029】
請求項に記載の発明によれば、操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率を検出するために微分回路21を有しているので、簡単な回路構成で、雰囲気中の炭酸ガスと呼気中の炭酸ガスを分別することができるようになる。
【0030】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1に示すように、請求項に記載の呼気スイッチ装置において、前記スイッチング手段3に替えて、前記操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知する用件報知手段60を有することを特徴とする。
【0031】
請求項に記載の発明によれば、呼気スイッチ装置は、スイッチング手段3に替えて、操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知する用件報知手段60を有するので、呼気により意志伝達する際の呼気を吹き付けるタイミングが的確に認識できるようになる。この結果、呼気により意志伝達する本装置の使い勝手がよくなる。
【0032】
上記課題を解決するためになされた請求項に記載の呼気スイッチ装置は、図1に示すように、請求項に記載の呼気スイッチ装置において、前記用件報知手段60、前記信号パターンに対して予め設定された用件内容のいずれか1項を表示する用件表示部61を有することを特徴とする。
【0033】
請求項に記載の発明によれば、用件報知手段60は、信号パターンに対して予め設定された用件内容のいずれか1項を表示する用件表示部61を有するので、請求項に記載の発明の効果に加えて、視覚により遠方にいる人にも、呼気を利用して意志伝達することができるようになるという効果が得られる。
【0034】
上記課題を解決するためになされた請求項10に記載の呼気スイッチ装置の基準値設定方法は、図1、図3及び図5に示すように、炭酸ガスセンサを有11し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される呼気中の炭酸ガス濃度又は、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して供給される呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段5がサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の最大値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする。
【0035】
請求項10に記載の発明によれば、サンプリングされた通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される呼気又は、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して供給される呼気である自然呼吸による呼気中の炭酸ガス濃度に基づいて出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率の最大値に基づいて前記基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0036】
上記課題を解決するためになされた請求項11に記載の呼気スイッチ装置の基準値設定方法は、図1及び図4に示すように、炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサ11により雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の最小値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする。
【0037】
請求項11に記載の発明によれば、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気である意図的呼気によって出力された濃度検知信号に対応するサンプリングされた炭酸ガス濃度の増加率の最小値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するための意図的呼気は、容易に上記最小値を超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0038】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の呼気スイッチ装置の基準値設定方法は、図1及び図4に示すように、炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段1と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段3とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段1が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の平均値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする。
【0039】
請求項1に記載の発明によれば、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気である意図的呼気によって出力された濃度検知信号に対応するサンプリングされた前記炭酸ガス濃度の増加率の平均値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。このような平均値を基準値設定に用いることにより、むやみやたらに呼気によるスイッチング操作が行われにくくなり、スイッチング操作が安定的になる。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の呼気スイッチ装置の実施形態の概要を図1を基本にして、再度、図9及び図10を参照しながら説明する。図1は、本発明の呼気スイッチ装置の実施形態を示すブロック図である。図9及び図10は前述した通りである。
【0041】
図1に示すように、本呼気スイッチ装置は、炭酸ガス濃度検知手段1、操作信号生成手段2、スイッチング手段3、基準値設定手段7、サンプリング手段5、基準値検出手段6、サンプリング中報知手段8、サンプリング開始指示手段9及びガイド手段10を有し、上記スイッチング手段3には被制御装置4が接続される。
【0042】
上記炭酸ガス濃度検知手段1は、(炭酸ガス)CO2センサ11及びセンサ駆動回路12を有している。CO2センサ11は、例えば上記実開平4−134061号公報に開示されている公知の固体電界型炭酸ガスセンサ等を用いることができる。このCO2センサ11は、ベーズ部に固定されたセンサ素子が円筒状の金網で覆われたような構成になっている。センサ駆動回路12は、AC電源等所定電源を利用して、後述の電源スイッチのオンに応答して、CO2センサ11に含まれるヒータを所定温度に加熱するための加熱回路やCO2センサ11に駆動電力を供給する定電圧回路等を含む。上記CO2センサ11からの出力信号は図示しない検知回路を介して、炭酸ガス濃度を電圧値で示す濃度検知信号として出力される。
【0043】
操作信号生成手段2は、基本的に微分回路21及び微分回路21により生成される微分出力に基づき操作信号を生成する。この微分回路21は、コンデンサ及び抵抗を含む既知の回路構成をしており、上記濃度検知信号はこの微分回路21を通り、応答性のよい呼気の濃度検知信号は、図10のCYで示したような鋭いパルス波形に成形され、これが入力された時だけその呼気に対応した操作信号が出力される。すなわち、上記炭酸ガス濃度検知手段1からの濃度検知信号に応答して微分回路21が生成する微分出力に基づき、操作信号生成手段2は炭酸ガス濃度の増加率が予め定められた基準値よりも小さい値から、この基準値を超えた値へと変化したことを検知することにより呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置4を制御するための操作信号を出力する。この操作信号に関しては、後で再度説明する。
【0044】
上述のように、炭酸ガス濃度の増加率を検出するために微分回路21を用いるようにしているので、簡単な回路で、雰囲気中の炭酸ガスと呼気中の炭酸ガスを分別することができるようになる。
【0045】
スイッチング手段3は、操作信号生成手段2からの操作信号を受ける毎に、照明装置41等の被制御装置のオンオフ等のスイッチング制御を行うスイッチング回路31を有している。このスイッチング手段3は、被制御装置4にスイッチング制御線83を介して接続される。
【0046】
被制御装置4は、例えば空調装置40及び照明装置41であり、上記スイッチング手段3にスイッチング制御線83を介して接続される。これらの被制御装置4は、既成の装置であり上記スイッチング手段3によりオンオフ等の制御が行われる。
【0047】
サンプリング手段5は、自然呼吸又は意図的呼気によって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングする。例えば、操作信号生成手段2に含まれる微分回路21から取得される炭酸ガス濃度の増加率を利用できる。またサンプリングの方法は、予め定められた所定時間内に出力された濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングしてもよいし、予め定められた所定回数だけ出力された濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするようにしてもよい。
【0048】
上述のように予め定められた所定時間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングすると、サンプリング時間が必要以上に長くなることがない。また、予め定められた所定回数だけ上記増加率をサンプリングすると、上記基準値を検出又は算出する際のデータが確実に得られる。
【0049】
基準値検出手段6は、上記サンプリング手段5でサンプリングされた上記増加率に以下に説明する処理を加えて、これにより新たな基準値を設定するものである。すなわち、基準値検出手段6は、処理の仕方に応じて最大値検出手段6A、最小値検出手段6B又は平均値検出手段6Cから構成される。最大値検出手段6Aは、自然呼吸による炭酸ガス濃度の増加率の最大値を検出し、これを新たな基準値として提供するものである。最小値検出手段6Bは、意図的呼気による炭酸ガス濃度の増加率の最小値を検出し、これを新たな基準値として提供するものである。平均値検出手段6Cは、意図的呼気による炭酸ガス濃度の増加率の平均値を算出し、これを新たな基準値として提供するものである。
【0050】
基準値設定手段7は、上記増加率の平均値、最大値又は最小値に基づく新たな基準値を設定する。
【0051】
なお、上記サンプリング手段5、基準値検出手段6、及び基準値設定手段7で必要な各制御は、本呼気スイッチ装置に実装されるROM、RAMを含むマイコン(不図示)で実現される。
【0052】
サンプリング中報知手段8は、自然呼吸を利用して新基準値算出及び設定する際に、そのデータをサンプリング中であることを報知するものである。この報知は、LED装置等の視覚的表示装置や、ブザー音等の音声発生装置等により具現化される。
【0053】
サンプリング開始指示手段9は、サンプリング手段5によるサンプリングの開始を指示するもので、上記マイコンに接続された既成の切替スイッチ装置等で具現化される。
【0054】
ガイド手段10は、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするものである。例えば、意図的呼気データをサンプリングする際には、「1分間、呼気をセンサに吹き付けてください」又は「10回、呼気をセンサに吹き付けてください」等のガイドメッセージを音声出力したり、表示したりする音声発生装置や表示装置により具現化される。
【0055】
また、用件報知手段60は、上記操作信号生成手段2からの操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知するもので、表示によりその用件内容をいずれかを報知する用件表示部61を有する。すなわち、使用者は呼気により複数の信号パターンを発生させ、用件内容を報知する。用件表示部61は、例えば、「ありがとうございます」、「トイレ」、「誰かを呼んで下さい」等、用件を示す各パネル及び各パネルに対応してLED、並びに操作信号に応答したLED点灯制御を行う。そして、例えば、用件報知手段60は、操作信号を1分以内に1回検出した際には「ありがとうございます」に対応するLEDを点灯させ、同2回検出した際には「トイレ」に対応するLEDを点灯させ、同3回以上検出した際には「誰かを呼んで下さい」に対応するLEDを点灯させるようにする。このような用件表示は、音声によって行ってもよい。
【0056】
上記用件報知手段60は、構成及び制御をシンプルにするために、前述したスイッチング手段3の替わりに操作信号生成手段2に接続するようにしてもよいし、多少、構成及び制御が複雑になるが、操作信号に応答する各用件報知とスイッチング操作を区別するための信号パターンを予め取り決めておくことによって、用件表示部61及びスイッチング手段3を併用することもできる。
【0057】
上述のように、操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知する用件報知手段60を操作信号生成手段2に接続するようにすると、呼気により意志伝達する際の呼気を吹き付けるタイミングが的確に認識できるようになる。この結果、本装置で呼気により意志伝達する際の使い勝手がよくなる。また、この意志伝達をするために用件内容のいずれかを表示する用件表示部61を用いることにより、視覚により遠方にいる人にも、正確に意志伝達することができるようになる。
【0058】
上述のような構成の呼気スイッチ装置において、炭酸ガス濃度検知手段1のCO2センサ11に息が吹きかけられると、CO2センサ11は濃度検知信号を出力する。この濃度検知信号を受けた操作信号生成手段2では、その微分回路21が炭酸ガス濃度が急激に変化したことに応答して鋭い微分波形を生成し、この微分波形が示す増加率を上記のようにして設定された新たな基準値と比較することによって上記操作信号が出力される。この操作信号を受けたスイッチング手段3は、照明装置41等の被制御装置のスイッチング操作を行う。
また、用件報知手段が操作信号生成手段2に接続されている場合には、操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容が用件表示部61により報知される。
【0059】
上記手段1、2、3、5、6、7、8、9及び10、並びに装置4の実際的な配置例を、次の図2を用いて説明する。図2は、本発明の呼気スイッチ装置の実施形態を示す概観図である。図2に示すように本実施形態の呼気スイッチ装置は、補助装置部70、本体ケース部80、及びこれらを電気的に接続するリード線を含んで構成される。
【0060】
上記補助装置部70は、おわん型で、軽量で弾力性のあるゴム又はプラスティックの成形により作られており、一端側は使用者の鼻及び口に対応する開口部、これに対向する他端側は縮径部を有する略漏斗状に形成されている。この補助装置部70の内側には、上記縮径部に支持され、炭酸ガスを検知するCO2センサ11が配置されている。このCO2センサ11は、前述したようにセンサ素子が網で覆われており、呼気を供給しやすいようにマスク装着時に使用者の口に対応する位置に配置されている。またこの補助装置部70と本体ケース部80とはアーム部90によって接続されたアームスタンド型をしている。このアーム部90は、補助装置部70が回転可能で、横方向に変移可能、曲げ変移可能な、例えば公知のフレキシブルチューブにより形成される。このアーム部90は、機械的に補助装置部70を任意の位置に変位させて固定する他、内部に補助装置部70と本体ケース部80とを電気的に接続するリード線等を収容する。
なお、上記のように補助装置部70は本体ケース部80に直接接続される他、専用の補助装置固定部に上記のようなフレキシブルチューブを介して接続するようにしてもよい。さらに、この補助装置固定部としてベッドなどに固定できるクリップ部を用いるようにしてもよい。
【0061】
一方、本体ケース部80は、例えば、金属製又はプラスティック製の箱状をしており、内部に、上記CO2センサ11のセンサ駆動回路12、上記サンプリング手段5、基準値検出手段6、及び基準値設定手段7を実現するマイコン等の電気回路を収容している。そして、本体ケース部80の一面には、電源スイッチ81、オンオフモニタ用LED84、上記サンプリング開始指示手段としてのモード設定スイッチ9A、上記サンプリング中報知手段としてのLEDランプ装置8A、上記ガイド手段としてのスピーカ10Aが配置されている。これらLEDランプ装置8A、モード設定スイッチ9A及びスピーカ10Aは、実施形態によっては必ずしも全て配設する必要はなく、必要なものだけ選択的に配置するようにしてもよい。
【0062】
上記電源スイッチ81は、電灯線等から供給される所定電源を各回路に供給するための公知のスイッチであり、スイッチ81がオンされるとその上部に配置されたオンオフモニタ用LED84が点灯し、オフされると消灯する。モード設定スイッチ9Aは、図1で説明したサンプリング開始指示手段9の一例に相当するもので、サンプリングの開始、すなわちサンプリングモードへの移行をスイッチ切替により指示する。LEDランプ装置8Aは図1で説明したサンプリング中報知手段8に相当するもので、自然呼吸を利用して新基準値算出及び設定する際に、その呼気データをサンプリング中であることをLEDランプにより報知するものである。この報知は、LED装置の他、ブザー音等を発するスピーカでもよい。スピーカ10Aは図1で説明したガイド手段10に相当するもので、モード設定スイッチ9Aのサンプリング開始操作に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法を上述したような音声でガイドするものである。これはLCD等の表示装置であってもよい。
【0063】
また、本体ケース部80の背面からは、AC電源プラグ付電源線82、スイッチング制御線83及びリード線が出ている。AC電源プラグ付電源線82は、背面から出る電源線及びこれに接続され本呼気スイッチ装置を構成する各電気回路に電源を供給するための基本電源となるAC電源に接続されるAC電源プラグを有する。スイッチング制御線83は、本体ケース部80の背面から出て前述の操作信号を被制御装置4に伝送する線である。このスイッチング制御線83の一端は、図1で説明した被制御装置4が接続される。また、この図2には示していないが、図1で説明したように本実施形態に用件報知手段60を用いる場合には、用件報知手段60に接続される電線が同じく背面から出ることになる。
【0064】
上記アーム部90に収容されるリード線は、補助装置部70と本体ケース部80とを電気的に接続する。例えば、このリード線は、本体ケース部80に収容されるセンサ駆動回路12から補助装置部70に収容されるCO2センサ11に対してセンサ駆動電源やヒータ電源を供給したりする電源線や、逆にCO2センサ11から濃度検出信号を本体ケース部80に収容される操作信号生成手段2に供給するための伝送線等を含むものである。
【0065】
使用者は、ベッド脇などの所定場所に本呼気スイッチ装置を設置し、スイッチ操作の必要時にはCO2センサ11からやや離れたところから、このCO2センサ11に呼気を吹き付ける。
【0066】
なお、本呼気スイッチ装置を構成する各電気回路は、電池によって必要な電源を得るようにしてもよい。この場合には、上記AC電源プラグ付電源線82は不要になる。
【0067】
更に、図3から図5に示すフローチャート、並びに図6及び図7に示すグラフを用いて、上記各手段に対応する処理例を説明する。
【0068】
まず、図3及び図6を用いて説明する。図3は、自然呼吸による炭酸ガス濃度増加率をサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。図6は、図3の処理例による基準値設定を説明するための微分出力の時間特性を示すグラフである。
【0069】
図3のステップS101においては、上記モード設定スイッチX1がサンプリングモードを指示しているかどうかが検知され(ステップS101のN)、もしサンプリングモードを指示していることが検知されれば処理はステップS102に移行する(ステップS101のY)。
【0070】
ステップS102においては、上記スピーカ10Aからサンプリングに必要なガイド音声が出力される。このガイド音声は次のステップで行われるサンプリングの方法に応じたもので、前述したような時間サンプリングの場合には「1分間、自然に呼吸してください」、又は回数サンプリングの場合には「10回、自然に呼吸してください」等のガイドメッセージである。このようなガイドメッセージにより使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようにる。そして、処理はステップS103に移行する。
なお、このガイドメッセージにしたがって使用者は、通常行っているように自然呼吸による呼気をCO2センサ11に吹き付ける。
【0071】
ステップS103においては、上記自然呼吸に基づき微分回路21から取得される炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。時間サンプリングの場合には1分間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされ、回数サンプリングの場合には10回だけ出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。なお、このサンプリングデータは、次のステップで行われる処理のために、一旦、上記RAMの所定エリアに格納される。そして、処理はステップS104に移行する。
【0072】
ステップS104においては、ステップS103においてサンプリングされたデータから最大値が検出される。すなわち、RAMに格納されている上記増加率を示すサンプリングデータから最大値が検出される。図6を用いて説明すると、1分間のサンプリング時間TSにおいて、複数回の呼気に対応する鋭いピークを持つ微分波形が出力されるが、これらの複数のピーク値のうちの最大値MAXが検出されることになる。このグラフは時間サンプリングの例を示すが、回数サンプリングの場合も同様である。そして、処理はステップS105に移行する。
【0073】
ステップS105においては、既にサンプリングデータ取得は終了しており、ステップS104において検出された最大値MAXに基づいて新たな基準値S/H1が自動的に設定される。この基準値S/H1は、図6に示すように、上記最大値MAXに基づきこれよりやや大きく設定される。これは、自然呼吸の際に生成される炭酸ガス濃度の増加率は上記最大値MAXが略最大とあると想定しているためで、換言すると、意図的呼気の場合には上記最大値MAXを大きく超えた増加率になるはずであると想定しているためである。そして、このように新たに基準値S/H1が設定されると、一連の処理は終了する。
【0074】
なお、本例は請求項1、4、、6及び1に相当するものである。
【0075】
上述のように本例によれば、サンプリングされた自然呼吸によって出力された炭酸ガス濃度の増加率の最大値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本例では、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリングの開始を指示されるので、使用者が患者である場合等、その介護者は意図的に基準値設定モードに移行させることができ、更に使い勝手がよくなる。
【0076】
次に、図4及び図7を用いて説明する。図4は、意図的呼気による炭酸ガス濃度増加率をサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。図7は、図4の処理例による基準値設定を説明するための微分出力の時間特性を示すグラフである。
【0077】
図4のステップS201においては、上記モード設定スイッチX1がサンプリングモードを指示しているかどうかが検知され(ステップS201のN)、もしサンプリングモードを指示していることが検知されれば処理はステップS202に移行する(ステップS201のY)。
【0078】
ステップS202においては、上記スピーカ10Aからサンプリングに必要なガイド音声が出力される。このガイド音声は次のステップで行われるサンプリングの方法に応じたもので、前述したような時間サンプリングの場合には「1分間、呼気をセンサに吹き付けてください」、又は回数サンプリングの場合には「10回、呼気をセンサに吹き付けてください」等のガイドメッセージである。このようなガイドメッセージにより使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようにる。そして、処理はステップS203に移行する。
なお、このガイドメッセージにしたがって使用者は、実際にスイッチング動作することを想定した意図的呼気をCO2センサ11に吹き付ける。
【0079】
ステップS203においては、上記意図的呼気に基づき微分回路21から取得される炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。時間サンプリングの場合には1分間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされ、回数サンプリングの場合には10回だけ出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。なお、このサンプリングデータは、次のステップで行われる処理のために、一旦、上記RAMの所定エリアに格納される。そして、処理はステップS204に移行する。
【0080】
ステップS204においては、ステップS203においてサンプリングされたデータから最小値が検出される。すなわち、RAMに格納されている上記増加率を示すサンプリングデータから最小値が検出される。図7を用いて説明すると、1分間のサンプリング時間TSにおいて、複数回の呼気に対応する鋭いピークを持つ微分波形が出力されるが、これらの複数のピーク値P1、P2、P3のうちの最小値MIN(P2に相当)が検出されることになる。このグラフは時間サンプリングの例を示すが、回数サンプリングの場合も同様である。そして、処理はステップS205に移行する。
【0081】
ステップS205においては、既にサンプリングデータ取得は終了しており、ステップS204において検出された最小値MINに基づいて新たな基準値S/H2が自動的に設定される。この基準値S/H2は、図7に示すように、上記最小値MINに略一致させる。これは、意図的呼気による炭酸ガス濃度の増加率は上記最小値MIN以上と想定しているためで、換言すると、意図的呼気の場合には容易に上記最小値MINを超えた増加率になるはずであると想定しているためである。そして、このように新たに基準値S/H2が設定されると、一連の処理は終了する。
【0082】
なお、本例は請求項2、、6及び1に相当するものである。
【0083】
上述のように本例によれば、サンプリングされた意図的呼気によって出力された炭酸ガス濃度の増加率の最小値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本例は、スイッチング操作するための意図的呼気は容易に上記最小値を超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリングの開始を指示されるので、使用者が患者である場合等、その介護者は意図的に基準値設定モードに移行させることができ、更に使い勝手がよくなる。
【0084】
また、本例の他のバリエーションでは、上記と同様のステップS201〜ステップS203の処理が行われた後、上記ステップS204において、ステップS203においてサンプリングされたデータからそれらの平均値が算出される。すなわち、RAMに格納されている上記増加率を示すサンプリングデータからそれらの平均値が算出される。図7を用いて説明すると、1分間のサンプリング時間TSにおいて、複数回の呼気に対応する鋭いピークを持つ微分波形が出力されるが、これらの複数のピーク値P1、P2、P3の平均値AVEが算出されることになる。このグラフは時間サンプリングの例を示すが、回数サンプリングの場合も同様である。そして、処理は同様にステップS205に移行する。
【0085】
このステップS205においては、既にサンプリングデータ取得は終了しており、ステップS204において算出された平均値AVEに基づいて新たな基準値S/H3が自動的に設定される。この基準値S/H3は、図7に示すように、上記平均値AVEに略一致させる。これは、新基準値を上記平均値AVEに設定することにより、むやみやたらに呼気による操作信号が出力されないようにするためである。そして、このように新たに基準値S/H3が設定されると、一連の処理は終了する。
【0086】
なお、本例は請求項、6及び1に相当するものである。
【0087】
上述のようにこのバリエーションによれば、サンプリングされた意図的呼気によって出力された炭酸ガス濃度の増加率の平均値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。このような平均値を基準値設定に用いることにより、むやみやたらに呼気によるスイッチング操作が行われにくくなり、スイッチング操作が安定的になる。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0088】
更に、図5及び図6を用いて説明する。図5は、自然呼吸による炭酸ガス濃度増加率を自動的にサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。図6は、図5の処理例による基準値設定を説明するための微分出力の時間特性を示すグラフである。この図5に示す例においては、使用者は、炭酸ガスセンサが内蔵されたマスクを装着している時間が長く、サンプリングモードの設定がなくても周期的に最適な基準値が自動更新設定される。
【0089】
図5のステップS301においては、周期的に行われる自動更新設定が始まったことを示すべく図2で示したサンプリング中報知手段としてのLEDランプ装置8Aが点灯され、処理はステップS302に移行する。
なお、この時、使用者は、無意識に通常行っているように自然呼吸による呼気をCO2センサ11に吹き付けている。
【0090】
ステップS302においては、上記自然呼吸に基づき微分回路21から取得される炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。時間サンプリングの場合には1分間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされ、回数サンプリングの場合には10回だけ出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率がサンプリングされる。なお、このサンプリングデータは、次のステップで行われる処理のために、一旦、上記RAMの所定エリアに格納される。そして、処理はステップS303に移行する。
【0091】
ステップS303においては、図3のステップS104で示したと同様、ステップS302においてサンプリングされたデータから最大値が検出される。すなわち、RAMに格納されている上記増加率を示すサンプリングデータから最大値が検出される。図6を用いて説明すると、1分間のサンプリング時間TSにおいて、複数回の呼気に対応する鋭いピークを持つ微分波形が出力されるが、これらの複数のピーク値のうちの最大値MAXが検出されることになる。このグラフは時間サンプリングの例を示すが、回数サンプリングの場合も同様である。そして、処理はステップS304に移行する。
【0092】
ステップS304においては、既にサンプリングデータ取得は終了しており、ステップS303において検出された最大値MAXに基づいて、図3の実施形態同様、新たな基準値S/H1が自動的に設定される。この基準値S/H1は、図6に示すように、上記最大値MAXに基づきこれよりやや大きく設定される。この理由は、図3の実施形態で説明したと同様である。そして、このように新たに基準値S/H1が設定されると、処理はステップS305に移行する。
【0093】
ステップS305においては、基準値の更新設定が終了したことを示すべく、ステップS301で点灯されたLEDランプ装置8Aが消灯され、一連の処理は終了する。
【0094】
なお、本例は請求項、5、6及び1に相当するものである。
【0095】
上述のように本例によれば、サンプリングされた自然呼吸によって出力された炭酸ガス濃度の増加率の最大値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定されるようになる。すなわち、本例は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリングは周期的、自動的に行われ、サンプリング中であることをが報知されるようにしているので、使用者は本装置を連続使用することができるようになり、使用者が患者である場合等、上記基準値設定の際に介護者の援助も不要となり、非常に勝手がよくなる。
【0096】
以上説明したように、上述してきた実施形態によれば、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定されるようになる。この結果、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を更に備えているので、使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようになる。そして、通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される自然呼吸によって出力された炭酸ガス濃度のサンプリングされた増加率の最大値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。また、すなわち、本発明は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリング開始指示手段9によってサンプリングの開始を指示できるので、使用者が患者である場合等、その介護者は意図的に基準値設定モードに移行させることができ、更に使い勝手がよくなる。
【0098】
請求項2に記載の発明によれば、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を更に備えているので、使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようにる。そして、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサ11に供給する旨をガイドするガイド手段にしたがって供給される意図的呼気によって出力されたサンプリングされた炭酸ガス濃度の増加率の最小値に基づいて前記基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するための意図的呼気は、容易に上記最小値を超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリング開始指示手段9によってサンプリングの開始を指示できるので、使用者が患者である場合等、その介護者は意図的に基準値設定モードに移行させることができ、更に使い勝手がよくなる。
【0099】
請求項3に記載の発明によれば、サンプリング開始指示手段9によるサンプリングの開始指示に応答して、このサンプリングに必要とされる炭酸ガスセンサ11への呼気の供給方法をガイドするガイド手段10を更に備えているので、使用者は間違いなくサンプリングのための呼気を炭酸ガスセンサに供給できるようにる。そして、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサ11に供給する旨をガイドするガイド手段にしたがって供給される意図的呼気によって出力された意図的呼気によって出力された炭酸ガス濃度のサンプリングされた増加率の平均値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。このような平均値を基準値設定に用いることにより、むやみやたらに呼気によるスイッチング操作が行われにくくなり、スイッチング操作が安定的になる。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリング開始指示手段9によってサンプリングの開始を指示できるので、使用者が患者である場合等、その介護者は意図的に基準値設定モードに移行させることができ、更に使い勝手がよくなる。
【0101】
請求項に記載の発明によれば、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して該炭酸ガスセンサに供給される自然呼吸の呼気中の炭酸ガス濃度によって出力された炭酸ガス濃度のサンプリングされた増加率の最大値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。更に、サンプリング手段5では周期的にサンプリングをおこない、サンプリング中であることをサンプリング中報知手段8が報知するようにしているので、使用者は本装置を連続使用することができるようになり、使用者が患者である場合等、上記基準値設定の際に介護者の援助も不要となり、更に使い勝手がよくなる。
【0102】
請求項に記載の発明によれば、予め定められた所定時間内に出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするようにしているので、サンプリング時間が必要以上に長くなることがない。したがって、上記基準値を設定する際に要する時間も必要以上に長くなることがない。
【0103】
請求項に記載の発明によれば、予め定められた所定回数だけ出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするようにしているので、上記基準値を検出又は算出する際のデータが確実に得られる。したがって、上記基準値が正確に設定できるようになる。
【0104】
請求項に記載の発明によれば、操作信号生成手段2は、炭酸ガス濃度の増加率を検出するために微分回路21を有しているので、簡単な回路構成で、雰囲気中の炭酸ガスと呼気中の炭酸ガスを分別することができるようになる。
【0105】
請求項に記載の発明によれば、スイッチング手段3に替えて、操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知する用件報知手段60を有するので、呼気により意志伝達する際の呼気を吹き付けるタイミングが的確に認識できるようになる。この結果、呼気により意志伝達する本装置の使い勝手がよくなる。
【0106】
請求項に記載の発明によれば、用件報知手段60は、信号パターンに対して予め設定された用件内容のいずれか1項を表示する用件表示部61を有するので、請求項8に記載の発明の効果に加えて、視覚により遠方にいる人にも、呼気を利用して意志伝達することができるようになるという効果が得られる。
【0107】
請求項1に記載の発明によれば、サンプリングされた通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される呼気、又は、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して供給される呼気である自然呼吸の呼気中の炭酸ガス濃度よって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度の増加率の最大値に基づいて前記基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するめの意図的呼気は自然呼吸の際の上記最大値を大きく超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0108】
請求項1に記載の発明によれば、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気である意図的呼気によって出力された濃度検知信号に対応する炭酸ガス濃度のサンプリングされた増加率の最小値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。すなわち、本発明は、スイッチング操作するための意図的呼気は、容易に上記最小値を超えた増加率になることを基準値の設定に利用している。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【0109】
請求項1に記載の発明によれば、サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気である意図的呼気によって出力された濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度のサンプリングされた増加率の平均値に基づいて基準値を設定するようにしているので、試行錯誤することなしに定量的な基準により確実な基準値が設定される。このような平均値を基準値設定に用いることにより、むやみやたらに呼気によるスイッチング操作が行われにくくなり、スイッチング操作が安定的になる。したがって、本発明によれば信頼性が高く使い勝手のよい呼気スイッチ装置が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の呼気スイッチ装置の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の呼気スイッチ装置の実施形態を示す概観図である。
【図3】自然呼吸による炭酸ガス濃度増加率をサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。
【図4】意図的呼気による炭酸ガス濃度増加率をサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。
【図5】自然呼吸による炭酸ガス濃度増加率を自動的にサンプリングして基準値を設定する処理例を示すフローチャートである。
【図6】図3及び図5の処理例による基準値設定を説明するための微分出力の時間特性を示すグラフである。
【図7】図4の処理例による基準値設定を説明するための微分出力の時間特性を示すグラフである。
【図8】従来の呼気スイッチ装置の基本構成を示すブロック図である。
【図9】雰囲気中の炭酸ガス濃度が緩やかに変化した場合のセンサ出力及び微分出力の時間特性を示すグラフである。
【図10】急激に炭酸ガスが濃度変化した場合のセンサ出力及び微分出力の時間特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 炭酸ガス濃度検知手段
2 操作信号生成手段
3 スイッチング手段
4 被制御装置
5 サンプリング手段
6 基準値検出手段
7 基準値設定手段
8 サンプリング中報知手段
8A LEDランプ装置
9 サンプリング開始指示手段
9A モード設定スイッチ
10 ガイド手段
10A スピーカ
11 (炭酸ガス)CO2センサ
12 センサ駆動回路
21 微分回路
31 スイッチング回路
40 空調装置
41 照明装置
60 用件報知手段
61 用件表示部
70 補助装置部
80 本体ケース部
81 電源スイッチ
82 AC電源プラグ付電源線
83 スイッチング制御線
84 オンオフモニタ用LED
90 アーム部

Claims (12)

  1. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、
    前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段と、を備える呼気スイッチ装置であって、
    前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段によってサンプリングされた前記増加率の最大値を検出する最大値検出手段と、
    前記サンプリング手段によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段と、
    前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイド手段と、がさらに設けられ、
    前記ガイド手段からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最大値検出手段が検出した該増加率の最大値に基づいて基準値設定手段が前記基準値を設定することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  2. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、
    前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、
    前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段と、を備える呼気スイッチ装置であって、
    前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段によってサンプリングされた前記増加率の最小値を検出する最小値検出手段と、
    前記サンプリング手段によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段と、
    前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイド手段と、がさらに設けられ、
    前記ガイド手段からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最小値検出手段が検出した該増加率の最小値に基づいて基準値設定手段が前記基準値を設定することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  3. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、
    前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、
    前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段と、を備える呼気スイッチ装置であって、
    前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段によってサンプリングされた前記増加率の平均値を算出する平均値検出手段と、
    前記サンプリング手段によるサンプリングの開始を指示するサンプリング開始指示手段と、
    前記サンプリング開始指示手段によるサンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨をガイドするガイド手段と、がさらに設けられ、
    前記ガイド手段からのガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記平均値検出手段が検出した該増加率の平均値に基づいて基準値設定手段が前記基準値を設定することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  4. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、
    前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、
    前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段と、を備える呼気スイッチであって、
    前記炭酸ガス濃度の増加率を周期的にサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段によってサンプリングされた前記増加率の最大値を検出する最大値検出手段と、
    前記サンプリング手段においてサンプリング中であることを報知するサンプリング中報知手段と、をさらに備え、
    使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して該炭酸ガスセンサに供給される呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段がサンプリングし、該サンプリングした増加率から前記最大値検出手段が検出した該増加率の最大値に基づいて基準値設定手段が前記基準値を設定することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  5. 請求項1、2、3又はいずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、
    前記サンプリング手段は、予め定められた所定時間内に出力された前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングすることを特徴とする呼気スイッチ装置。
  6. 請求項1、2、3又はいずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、
    前記サンプリング手段は、予め定められた所定回数だけ出力された前記濃度検知信号に対応する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングすることを特徴とする呼気スイッチ装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか1項に記載の呼気スイッチ装置において、
    前記操作信号生成手段は、前記炭酸ガス濃度の増加率を検出するための微分回路を有することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  8. 請求項に記載の呼気スイッチ装置において、
    前記スイッチング手段に替えて、前記操作信号が形成する信号パターンに対して予め設定された用件を示す用件内容を報知する用件報知手段を有することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  9. 請求項に記載の呼気スイッチ装置において、
    前記用件報知手段は、前記信号パターンに対して予め設定された用件内容のいずれか1項を表示する用件表示部を有することを特徴とする呼気スイッチ装置。
  10. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、
    通常の自然な呼吸によって生じる呼気を前記炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給される呼気中の炭酸ガス濃度又は、使用者の口の傍に前記炭酸ガスセンサを配置して供給される呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率を前記サンプリング手段がサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の最大値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする呼気スイッチ装置の基準値設定方法。
  11. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、
    サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の最小値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする基準値設定方法。
  12. 炭酸ガスセンサを有し、この炭酸ガスセンサにより雰囲気中及び呼気中の炭酸ガス濃度を検知して、この濃度を示す濃度検知信号を出力する炭酸ガス濃度検知手段と、前記濃度検知信号を受けて前記炭酸ガス濃度の増加率を算出し、この増加率と予め定められた基準値との比較結果に基づいて、前記呼気中の炭酸ガスを分別して、被制御装置を制御するための操作信号を出力する操作信号生成手段と、前記操作信号に応答して、前記被制御装置のスイッチング操作を行うスイッチング手段とを有する呼気スイッチ装置の前記基準値の設定方法であって、
    サンプリングの開始指示に応答して、通常の自然な呼吸によって生じる呼気よりも強い呼気を炭酸ガスセンサに供給する旨のガイドにしたがって供給された呼気中の炭酸ガス濃度を前記炭酸ガスセンサで検出して前記濃度検知手段が出力する前記炭酸ガス濃度検知信号に基づいて前記操作信号生成手段が算出する前記炭酸ガス濃度の増加率をサンプリングし、該サンプリングした増加率から検出した該増加率の平均値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする基準値設定方法。
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