JP3982937B2 - Cosmetics - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸単独で形成されたゲルを含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の水分を適正な範囲に保つことは、美容の面から非常に大切なことであり、保湿を目的とした化粧料は多くみられる。皮膚の保湿に関与する物質について研究もされ、プロピレングリコールやソルビトール等の多価アルコールをはじめとして数多くの保湿剤が使用されるに至った。特に最近、注目を集めているのがヒアルロン酸である。ヒアルロン酸は皮膚の天然保湿因子であり、保湿剤として優れた性質を有しているので、皮膚細胞を賦活化し、老化皮膚の代謝を速め、肌荒れ改善効果、角質改善効果に著効を呈すると共に、皮膚にしっとり感、なめらか感、張り及び艶を付与し、皮膚を美しくする効果があるとされている。
【0003】
かかる効果を持つヒアルロン酸を配合した各種化粧用クリーム、乳液、化粧水、美容液等の多くの化粧料が提供されている。さらにヒアルロン酸に美白効果を有する物質を配合した化粧料や肌荒れ改善効果のある物質を配合した化粧料も提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ヒアルロン酸は肌荒れ改善効果、角質改善効果、保湿効果等の美容効果を有することは前記の通りであるが、さらに皮膚での滞留性を向上させることでその美容効果は著しく改善されることが期待される。ワンポイント化粧料として、瞼、目尻、額、口許、首等にヒアルロン酸のシートを塗布することや、滞留性の向上のためにヒアルロン酸を化学的に架橋することがさまざま試みられている(特開平3−112914号公報、米国特許第4,582,865号明細書、特公平6−37575号公報、特開平7−97401号公報、特開昭60−130601号公報)。
【0005】
しかしながら、ヒアルロン酸のシートは水や化粧水に対して溶解性が高く、架橋剤による架橋ヒアルロン酸はもはや本質的にヒアルロン酸そのものではない。架橋剤の残存を完全に否定することが難しいことも考慮すると、皮膚への安全性を無条件に保証することはできない。我々は、架橋剤を用いない本質的にヒアルロン酸単独で形成された中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルを見出しPCT/JP98/03536号)、今回、この難水溶性ヒアルロン酸ゲルの化粧料への適用の可能性を鋭意検討し、その有用性を見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、(1)ヒアルロン酸のpH3.5以下の水溶液を凍結し、次いで解凍して形成され、かつ次の(a)、(b)の要件を満たすヒアルロン酸単独で形成されたゲルを含有することを特徴とする化粧料。
(a)中性の37℃の水溶液中で12時間での溶解率が50%以下である、(b)ヒアルロン酸の促進酸加水分解条件下でヒアルロン酸ゲルを処理することで可溶化されたヒアルロン酸が分岐構造を有し、該可溶化されたヒアルロン酸中に、分岐度が0.5以上の分子量フラクションを部分的に含む。
(2) ヒアルロン酸単独で形成されたゲルが、シート状、フィルム状、破砕状、及び流動状からなる群より選択した1種であることを特徴とする(1)記載の化粧料である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうヒアルロン酸ゲルとは、三次元網目構造をもつ高分子及びその膨潤体である。三次元網目構造はヒアルロン酸の架橋構造によって形成されている。
【0008】
その一例としては、ヒアルロン酸のpH3.5以下の水溶液を凍結し、次いで解凍することでシート状、フィルム状、破砕状、又は流動状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルを得ることができる。より具体的には以下に述べる。
【0009】
本発明に用いられるヒアルロン酸は、動物組織から抽出したものでも、また発酵法で製造したものでもその起源を問うことなく使用できる。
発酵法で使用する菌株は自然界から分離されるストレプトコッカス属等のヒアルロン酸生産能を有する微生物、又は特開昭63−123392号公報に記載したストレプトコッカス・エクイFM−100(微工研菌寄第9027号) 、特開平2−234689号公報に記載したストレプトコッカス・エクイFM−300(微工研菌寄第2319号) のような高収率で安定にヒアルロン酸を生産する変異株が望ましい。上記の変異株を用いて培養、精製されたものが用いられる。
【0010】
本発明に用いられるヒアルロン酸の分子量は、約1×105 〜約1×107 ダルトンの範囲内のものが好ましい。また、上記範囲内の分子量をもつものであれば、より高分子量のものから、加水分解処理等をして得たものでも同様に好ましく使用できる。
なお、本発明にいうヒアルロン酸は、そのアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウムの塩をも包含する概念で使用される。
【0011】
本発明でいうヒアルロン酸単独とは、ヒアルロン酸以外に化学的架橋剤や化学的修飾剤等は使用しないことまた、カチオン性の高分子と複合体化しないことを意味するものである。
【0012】
本発明でいうヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸の促進酸加水分解反応条件下でヒアルロン酸ゲルを処理することで分解、可溶化することができる。可溶化されたヒアルロン酸が架橋構造を保持している場合、分岐点を有するヒアルロン酸として高分子溶液論的に直鎖状のヒアルロン酸と区別することができる。
【0013】
本発明でいうヒアルロン酸の促進酸加水分解反応条件としては、水溶液のpH1.5、温度60℃が適当である。ヒアルロン酸のグリコシド結合の加水分解による主鎖切断反応が、中性の水溶液中と比較して、酸性やアルカリ性の水溶液中で著しく促進される。更に酸加水分解反応は、反応温度が高い方が促進される。
【0014】
本発明ではGPC−MALLS法を用い、GPCで分離された分子量フラクションの分子量と分岐度をオンラインで連続的に測定した。本発明では、同一溶出体積のフラクションの可溶化されたヒアルロン酸の分子量と対照となる直鎖状ヒアルロン酸の分子量を比較して分岐度を計算する溶出体積法を使って分岐度の測定を行った。分岐度は可溶化されたヒアルロン酸の高分子鎖1コ当たりに存在する分岐点の数であり、可溶化されたヒアルロン酸の分子量に対してプロットされる。
【0015】
可溶化されたヒアルロン酸は、GPC溶媒で希釈して濃度を調製し、0.2μmのメンブランフィルターでろ過した後測定に供した。
本発明でいうヒアルロン酸ゲル中に、ヒアルロン酸の促進酸加水分解条件下でも安定に存在する架橋構造がある場合、可溶化されたヒアルロン酸に分岐構造が高分子溶液論的に確認される。本発明でいうヒアルロン酸ゲルの分岐度は、0.5以上である。
【0016】
ヒアルロン酸の水溶液のpHを調整するために使用する酸は、pH3.5以下に調整できる酸であれば、いずれの酸も使用することができる。酸の使用量を低減するために、好ましくは強酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等を使用することが望ましい。
【0017】
流動状ゲルを調整する場合には、0.1〜10重量%の金属塩を添加する。金属塩としては塩化ナトリウム、塩化カリウム等を使用することができる。
【0018】
ヒアルロン酸の水溶液のpHは、ヒアルロン酸のカルボキシル基が充分な割合でプロトン化するpHに調整する。調整されるpHはヒアルロン酸塩の対イオンの種類、ヒアルロン酸の分子量、水溶液濃度、凍結及び解凍の条件、並びに生成するゲルの強さ等の諸特性により適宜決められるが、本発明では、pH3.5以下、好ましくは、pH2.5以下に調整することである。
【0019】
凍結、解凍はヒアルロン酸の調整された酸性水溶液を、任意の容器に入れた後、所定の温度で凍結させ、凍結が終わった後、所定の温度で解凍させる操作を少なくとも1回行う。凍結、解凍の温度と時間は、容器の大きさ、水溶液量によりヒアルロン酸の酸性水溶液が凍結、解凍する温度と時間の範囲内で適宜決められるが、一般には、氷点以下の凍結温度、氷点以上の解凍温度が好ましい。
凍結、解凍時間を短くできることから、更に好ましくは−5℃以下の凍結温度、5℃以上の解凍温度が選ばれる。また、時間は、その温度で凍結、解凍が終了する時間以上であれば特に制限されない。
【0020】
ヒアルロン酸の調整された酸性水溶液を凍結し、次いで解凍する操作の繰り返し回数は、使用するヒアルロン酸の分子量、水溶液濃度、水溶液のpH、凍結及び解凍の温度と時間、並びに生成するゲルの強さ等の諸特性により適宜決められる。通常は1回以上繰り返すことが好ましい。
また、凍結、解凍の操作を繰り返すごとに、その凍結、解凍の温度及び時間を変えても構わない。
【0021】
ヒアルロン酸の調整された酸性溶液の凍結解凍により得られたヒアルロン酸ゲルは、ヒアルロン酸の酸加水分解を避けるために、酸性に調整するために用いた酸等の成分を除く必要がある。酸等の成分を除くためには、通常は水性溶媒による洗浄か透析をする。
流動状のゲルを調整する場合には、透析が主に用いられる。
使用する溶媒は、ヒアルロン酸ゲルの機能を損なわないものであれば特に制限はないが、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝液等が用いられるが、好ましくは、生理食塩水、リン酸緩衝液等が用いられる。
【0022】
また、洗浄・透析方法は、特に制限はないが、通常は、バッチ法、濾過法、カラム等に充填して通液する方法等が、また、透析の場合、透析膜、限外ろ過膜による方法等が好適に用いられる。これらの条件は、液量、回数等を含めて、除きたい成分を目標の濃度以下にできる条件であればよく、ヒアルロン酸ゲルの形態や用途により適宜選択することが可能である。
【0023】
この洗浄・透析されたヒアルロン酸ゲルは、その使用目的に応じて、溶媒中に浸漬した状態、溶媒を含ませた湿潤状態、風乾、減圧乾燥あるいは凍結乾燥等の処理を経た乾燥状態で化粧料として供される。
【0024】
ヒアルロン酸ゲルの成形加工等の処理は、作製時には、ヒアルロン酸の調整された酸性溶液の凍結時の容器や手法の選択によりシート状、フィルム状、破砕状及び流動状の所望の形態のヒアルロン酸ゲルの作製が可能である。例えば、板上にキャスティングして凍結することによりフィルム状及びシート状の形態が得られるし、水と混和しない有機溶剤と激しく混合撹拌しながら凍結解凍することにより破砕状の形態が得られる。
【0025】
これらの中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルは、皮膚での滞留性がヒアルロン酸溶液に比べ著しく向上することで、ヒアルロン酸による肌荒れ改善効果、角質改善効果、保湿効果、さらには美白効果を有する物質の配合による美白効果、又は肌荒れ改善効果を有する物質の配合による肌荒れ改善効果の持続性が増強されるものである。
【0026】
美白効果を有する物質としては、L−アスコルビン酸、コウジ酸、及びその誘導体(脂肪酸、硫酸、リン酸エステル等)、システイン、又はグルタチオンとその誘導体、ビタミンE誘導体、アルブチン、ヒドロキノン等が挙げられる。
【0027】
肌荒れ改善効果を有する物質としては、ドコサヘキサエン酸、エイコペンタエン酸、アラントイン、アロエ抽出物、人参抽出物、胎盤抽出物、牛血液徐蛋白物、発酵代謝物等が挙げられる。
【0028】
化粧料は、ワンポイント化粧料、各種化粧用クリーム、乳液、化粧水、美容液、パック剤、アンダーメークアップ、ファンデーション、ゼリー剤、及び軟膏等に使用できる。また、適用部位に応じ、その形状をシート状、フィルム状、破砕状、又は流動状から選択することができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
【0030】
実施例1:シート状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料の作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この水溶液のpHを、1N塩酸でpH1.5に調整し、ヒアルロン酸酸性水溶液を得た。このヒアルロン酸酸性水溶液30mlを、180mm×180mmの角型プラスチック製シャーレに入れ、−20℃に設定した冷凍庫に入れた。22時間の凍結と25℃で2時間の解凍を2回繰り返し、スポンジ状のヒアルロン酸ゲルが得られた。次にこれを生理的食塩水に50mM濃度でリン酸緩衝成分を加えて調整したpH7のリン酸緩衝生理的食塩水100mlに5℃で24時間浸漬し中和した後、蒸留水で十分に洗浄した。そして、これを凍結乾燥し、180mm×180mm大のシート状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料を得た。
【0031】
実施例2:フィルム状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料の作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この水溶液のpHを、1N塩酸でpH1.5に調整し、ヒアルロン酸酸性水溶液を得た。このヒアルロン酸酸性水溶液30mlを、180mm×180mmの角型プラスチック製シャーレに入れ、−20℃に設定した冷凍庫に入れた。22時間の凍結と25℃で2時間の解凍を2回繰り返し、スポンジ状のヒアルロン酸ゲルが得られた。次にこれを生理的食塩水に50mM濃度でリン酸緩衝成分を加えて調整したpH7のリン酸緩衝生理的食塩水100mlに5℃で24時間浸漬し中和した後、蒸留水で十分に洗浄した。そして、これをオーブンにより40℃で3時間乾燥し、180mm×180mm大のフィルム状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料を得た。
【0032】
実施例3:破砕状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料の作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この水溶液のpHを、1N塩酸でpH1.5に調整し、ヒアルロン酸酸性水溶液を得た。このヒアルロン酸酸性水溶液30mlを、180mm×180mmの角型プラスチック製シャーレに入れ、−20℃に設定した冷凍庫に入れた。22時間の凍結と25℃で2時間の解凍を2回繰り返し、スポンジ状のヒアルロン酸ゲルが得られた。次にこれを生理的食塩水に50mM濃度でリン酸緩衝成分を加えて調整したpH7のリン酸緩衝生理的食塩水100mlに5℃で24時間浸漬し中和した後、蒸留水で十分に洗浄した。そして、マイクロホモジナイザーを用い破砕処理をし、破砕状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料を得た。
【0033】
実施例4:流動状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料の作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを1.0重量%の塩化ナトリウム溶液に溶解し、1.0重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この水溶液のpHを、1N塩酸でpH1.5に調整し、ヒアルロン酸酸性水溶液を得た。このヒアルロン酸酸性水溶液50mlを金属容器に入れ、−20℃に設定した冷凍庫に入れた。120時間後に取り出し、25℃で解凍し、流動状ゲルが得られた。次にこれを蒸留水で十分透析し、過剰の酸を除いた。続いてpH7の25mMリン酸を含む緩衝生理的食塩水で十分に透析中和し、流動状の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料を得た。
【0034】
比較例1:加熱乾燥ヒアルロン酸シートの作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この溶液30mlを、180mm×180mmの角型プラスチック製シャーレに入れ、−20℃に設定した冷凍庫に入れ凍結した。そして、これを凍結乾燥し、180mm×180mm大のヒアルロン酸シートを得た。
【0035】
比較例2:凍結乾燥ヒアルロン酸フィルムの作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸水溶液を調製した。この溶液30mlを、180mm×180mmの角型プラスチック製シャーレに入れ、これをオーブンにより40℃で3時間乾燥し、180mm×180mm大のヒアルロン酸フィルムを得た。
【0036】
比較例3:ヒアルロン酸溶液の作製
分子量が2×106 ダルトンのヒアルロン酸ナトリウムを生理食塩液に溶解し、1重量%のヒアルロン酸溶液を得た。
【0037】
実施例5:シート状のリン酸−L−アスコルビルマグネシウム含有の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料の作製
実施例1で調製した中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルシートを、2%リン酸−L−アスコルビルマグネシウム5mlに浸漬し、再度凍結乾燥してフィルム状のリン酸−L−アスコルビルマグネシウム含有の中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲル化粧料を得た。
【0038】
実施例6:中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルの溶解性試験
生理食塩水に50mM濃度でリン酸緩衝成分を加え、pH7のリン酸緩衝生理食塩水を調製した。実施例1〜実施例5、及び比較例1〜2で作製したシート(30×30mm)、フィルム(30×30mm)、破砕状ゲル5ml及び流動状ゲル5mlを50mlのリン酸緩衝生理食塩水に浸漬し緩やかに攪拌した。37℃でリン酸緩衝生理食塩水中に溶出するヒアルロン酸の割合を、リン酸緩衝生理食塩水中のヒアルロン酸濃度から求めた。
【0039】
ヒアルロン酸濃度の測定
リン酸緩衝生理食塩水中のヒアルロン酸濃度は、GPCを使って、示差屈折率検出器のピーク面積から求めた。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1より、実験No.5〜7の対照試料が溶解しやすいの比べ、実験No.1〜4のヒアルロン酸ゲルは、中性水溶液に難溶性であることがわかった。
【0042】
実施例7:中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルの分岐度測定
実施例1と実施例2で得られた中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸ゲルを、pH1.5の塩酸水溶液15mlに浸漬し、60℃、6時間の加水分解を行った。ゲルは加水分解により可溶化され、これをGPC溶媒で2倍に希釈して濃度を0.05重量%に調製し、0.2μmのメンブレンフィルターで濾過した後、0.1ml注入してGPC−MALLSの測定を行った。
実施例1と実施例2で得られた難水溶性ヒアルロン酸ゲルの分岐度は、いずれも0.5以上であった。
【0043】
実施例8:女性パネラーの実使用試験
実施例1〜実施例5、及び比較例1〜比較例3で作製した化粧料、シート、及びフィルムの作用効果について、10名の女性パネラーによる実使用試験で判定、評価を行った。シート及びフィルムは目、鼻、口の部分をくり抜き顔面マスク状に成形して使用した。溶液はそのまま使用した。
試験は、毎日夜の就寝前、洗顔後、生理食塩水等の水分を適量、顔の全体に塗布し、その上に上記の形成したシート及びフィルムを貼り付けた。溶液は適量を顔全体にたっぷりとつけ、よくなじませた。一晩、その状態で保ち、翌朝は水で洗顔した。
試験は2ヶ月間行い、シートの有効性を肌の潤い、肌の張り、肌の荒れ、美白効果の4項目について、女性パネラー本人が評価した。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
表2より、中性水溶液に難溶性であるヒアルロン酸単独で形成されたゲルを含有する化粧料である実施例1〜5は、ヒアルロン酸をシート状、フィルム状、溶液にした比較例1〜3と比べ、肌の潤い、肌の張り、肌の荒れ、美白効果に改善効果を示すものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、ヒアルロン酸単独で形成された難水溶性ヒアルロン酸ゲルを含有する化粧料を提供することができる。かかる本発明の化粧料は、架橋剤を使用していないため生体内に存在する本来のヒアルロン酸の構造を維持しており、安全性及び生体適合性に優れ、更に皮膚での滞留性を向上させることで美容効果を増進させるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cosmetic containing a gel formed of hyaluronic acid alone, which is hardly soluble in a neutral aqueous solution.
[0002]
[Prior art]
Keeping the skin moisture within an appropriate range is very important from a cosmetic point of view, and many cosmetics are intended for moisturizing. Research has been conducted on substances involved in skin moisturization, and many moisturizers have been used, including polyhydric alcohols such as propylene glycol and sorbitol. Particularly recently, hyaluronic acid has attracted attention. Hyaluronic acid is a natural moisturizing factor for skin and has excellent properties as a moisturizing agent, so it activates skin cells, accelerates the metabolism of aging skin, and is effective in improving rough skin and keratin. It is said that it has the effect of beautifying the skin by giving the skin a moist, smooth feeling, tension and gloss.
[0003]
Many cosmetics such as various cosmetic creams, milky lotions, lotions, and cosmetics containing hyaluronic acid having such effects are provided. Furthermore, cosmetics in which hyaluronic acid is blended with a substance having a whitening effect and cosmetics with a substance having an effect of improving skin roughness are also provided.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Although hyaluronic acid has cosmetic effects such as rough skin improvement effect, keratin improvement effect, moisturizing effect, etc. as described above, it is expected that the cosmetic effect will be remarkably improved by further improving the retention in the skin. Is done. As one-point cosmetics, various attempts have been made to apply a sheet of hyaluronic acid to the eyelids, eye corners, forehead, mouth, neck, etc., and to chemically crosslink hyaluronic acid to improve retention ( JP-A-3-112914, US Pat. No. 4,582,865, JP-B-6-37575, JP-A-7-97401, JP-A-60-130601).
[0005]
However, the sheet of hyaluronic acid is highly soluble in water and lotion, and the crosslinked hyaluronic acid by the crosslinking agent is no longer essentially hyaluronic acid itself. Considering that it is difficult to completely deny the residual crosslinking agent, safety to the skin cannot be guaranteed unconditionally. We have found a hyaluronic acid gel which is hardly soluble in a neutral aqueous solution formed essentially of hyaluronic acid alone without using a crosslinking agent. PCT / JP98 / 03536), this time, makeup of this poorly water-soluble hyaluronic acid gel The present inventors have intensively studied the possibility of application to materials, and found the usefulness to complete the present invention.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is ( 1 ) formed by freezing and then thawing an aqueous solution of hyaluronic acid having a pH of 3.5 or less, and formed by hyaluronic acid alone that satisfies the following requirements (a) and (b): A cosmetic comprising a gel.
(A) The dissolution rate in 12 hours in a neutral 37 ° C. aqueous solution is 50% or less, (b) solubilized by treating hyaluronic acid gel under accelerated acid hydrolysis conditions of hyaluronic acid Hyaluronic acid has a branched structure, and the solubilized hyaluronic acid partially contains a molecular weight fraction having a degree of branching of 0.5 or more.
( 2 ) The cosmetic according to ( 1 ), wherein the gel formed of hyaluronic acid alone is one selected from the group consisting of a sheet form, a film form, a crushed form, and a fluid form.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The hyaluronic acid gel referred to in the present invention is a polymer having a three-dimensional network structure and a swollen body thereof. The three-dimensional network structure is formed by a crosslinked structure of hyaluronic acid.
[0008]
As an example, a hyaluronic acid gel that is sparingly soluble in a sheet-like, film-like, crushed, or fluid neutral aqueous solution is obtained by freezing and then thawing an aqueous solution of hyaluronic acid having a pH of 3.5 or lower. Can do. More specifically, it will be described below.
[0009]
The hyaluronic acid used in the present invention may be extracted from animal tissue or manufactured by fermentation without regard to its origin.
The strain used in the fermentation method is a microorganism having the ability to produce hyaluronic acid such as Streptococcus genus isolated from the natural world, or Streptococcus equii FM-100 described in Japanese Patent Laid-Open No. 63-123392 (90, Koseiken Bunkyo No. 9027). No.), and a mutant that stably produces hyaluronic acid at a high yield, such as Streptococcus equi FM-300 described in JP-A-2-23489, is available. Those cultured and purified using the above mutant strains are used.
[0010]
The molecular weight of hyaluronic acid used in the present invention is preferably in the range of about 1 × 10 5 to about 1 × 10 7 daltons. Moreover, as long as it has a molecular weight within the above range, those obtained by subjecting it to a hydrolysis treatment or the like from a higher molecular weight can also be preferably used.
In addition, the hyaluronic acid said to this invention is used by the concept also including the alkali metal salt, for example, the salt of sodium, potassium, and lithium.
[0011]
The term “hyaluronic acid alone” as used in the present invention means that no chemical cross-linking agent or chemical modifier other than hyaluronic acid is used, nor that it is complexed with a cationic polymer.
[0012]
The hyaluronic acid gel as referred to in the present invention can be decomposed and solubilized by treating the hyaluronic acid gel under the conditions of accelerated acid hydrolysis reaction of hyaluronic acid. When the solubilized hyaluronic acid retains a crosslinked structure, it can be distinguished from linear hyaluronic acid in terms of polymer solution as hyaluronic acid having a branching point.
[0013]
As the conditions for the accelerated acid hydrolysis reaction of hyaluronic acid in the present invention, the pH of the aqueous solution and the temperature of 60 ° C. are suitable. The main chain cleavage reaction by hydrolysis of the glycosidic bond of hyaluronic acid is significantly accelerated in acidic and alkaline aqueous solutions as compared to neutral aqueous solutions. Further, the acid hydrolysis reaction is promoted at a higher reaction temperature.
[0014]
In the present invention, the GPC-MALLS method was used, and the molecular weight and the degree of branching of the molecular weight fraction separated by GPC were continuously measured online. In the present invention, the degree of branching is measured using an elution volume method that calculates the degree of branching by comparing the molecular weight of the solubilized hyaluronic acid in the same elution volume fraction with the molecular weight of the linear hyaluronic acid as a reference. It was. The degree of branching is the number of branch points present per polymer chain of solubilized hyaluronic acid and is plotted against the molecular weight of solubilized hyaluronic acid.
[0015]
The solubilized hyaluronic acid was diluted with a GPC solvent to adjust the concentration, filtered through a 0.2 μm membrane filter, and subjected to measurement.
When the hyaluronic acid gel referred to in the present invention has a crosslinked structure that exists stably even under the conditions of accelerated acid hydrolysis of hyaluronic acid, a branched structure is confirmed in the solubilized hyaluronic acid in a polymer solution theory. The degree of branching of the hyaluronic acid gel referred to in the present invention is 0.5 or more.
[0016]
As the acid used for adjusting the pH of the aqueous solution of hyaluronic acid, any acid can be used as long as it can be adjusted to pH 3.5 or lower. In order to reduce the amount of acid used, it is preferable to use a strong acid such as hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid or the like.
[0017]
When preparing a fluid gel, 0.1 to 10% by weight of a metal salt is added. As the metal salt, sodium chloride, potassium chloride and the like can be used.
[0018]
The pH of the aqueous solution of hyaluronic acid is adjusted to a pH at which the carboxyl group of hyaluronic acid is protonated at a sufficient rate. The pH to be adjusted is appropriately determined according to various properties such as the type of counter ion of hyaluronate, the molecular weight of hyaluronic acid, the concentration of the aqueous solution, the conditions for freezing and thawing, and the strength of the gel to be formed. .5 or less, preferably, pH 2.5 or less.
[0019]
Freezing and thawing are performed by placing an acidic aqueous solution of hyaluronic acid in an arbitrary container, freezing at a predetermined temperature, and thawing at a predetermined temperature after freezing. The temperature and time for freezing and thawing are appropriately determined within the range of the temperature and time for freezing and thawing the acidic aqueous solution of hyaluronic acid depending on the size of the container and the amount of the aqueous solution. The thawing temperature is preferred.
Since freezing and thawing time can be shortened, a freezing temperature of −5 ° C. or lower and a thawing temperature of 5 ° C. or higher are more preferable. The time is not particularly limited as long as it is longer than the time at which freezing and thawing are completed at that temperature.
[0020]
The number of repetitions of freezing and then thawing the adjusted acidic aqueous solution of hyaluronic acid depends on the molecular weight of the hyaluronic acid used, the concentration of the aqueous solution, the pH of the aqueous solution, the temperature and time of freezing and thawing, and the strength of the gel produced It is determined as appropriate according to various characteristics. Usually, it is preferably repeated one or more times.
Further, each time the operation of freezing and thawing is repeated, the temperature and time for freezing and thawing may be changed.
[0021]
In order to avoid acid hydrolysis of hyaluronic acid, the hyaluronic acid gel obtained by freezing and thawing an acidic solution with adjusted hyaluronic acid needs to remove components such as acid used to adjust to acidic. In order to remove components such as acids, washing with an aqueous solvent or dialysis is usually performed.
When preparing a fluid gel, dialysis is mainly used.
The solvent to be used is not particularly limited as long as it does not impair the function of the hyaluronic acid gel. For example, water, physiological saline, phosphate buffer and the like are used, and preferably physiological saline, phosphoric acid A buffer solution or the like is used.
[0022]
The washing and dialysis methods are not particularly limited, but usually the batch method, filtration method, method of filling the column etc. and passing the liquid, etc. In the case of dialysis, dialysis membranes and ultrafiltration membranes are used. A method or the like is preferably used. These conditions include conditions such as the amount of liquid, the number of times, etc., as long as the components to be removed can be reduced to a target concentration or less, and can be appropriately selected depending on the form and use of the hyaluronic acid gel.
[0023]
This washed and dialyzed hyaluronic acid gel can be used in cosmetics in a state of being dipped in a solvent, a wet state containing a solvent, a dry state subjected to treatment such as air drying, reduced pressure drying or freeze drying, depending on the purpose of use. Served as.
[0024]
The hyaluronic acid gel is processed in a desired form of hyaluronic acid in the form of a sheet, film, crushed or fluidized by selecting the container and method for freezing the acidic solution with adjusted hyaluronic acid. A gel can be prepared. For example, film-like and sheet-like forms can be obtained by casting on a plate and freezing, and a crushed form can be obtained by freezing and thawing with vigorous mixing and stirring with an organic solvent immiscible with water.
[0025]
These hyaluronic acid gels, which are sparingly soluble in neutral aqueous solutions, have significantly improved retention on the skin compared to hyaluronic acid solutions, so that hyaluronic acid can improve rough skin, keratin, moisturizing, and whitening. The persistence of the whitening effect due to the blending of the substance having skin or the rough skin improving effect due to the blending of the substance having the effect of improving skin roughness is enhanced.
[0026]
Examples of the substance having a whitening effect include L-ascorbic acid, kojic acid, and derivatives thereof (fatty acid, sulfuric acid, phosphate ester, etc.), cysteine, glutathione and derivatives thereof, vitamin E derivatives, arbutin, hydroquinone, and the like.
[0027]
Examples of substances having a rough skin improving effect include docosahexaenoic acid, eicopentaenoic acid, allantoin, aloe extract, carrot extract, placenta extract, bovine blood gradual protein, fermented metabolite and the like.
[0028]
The cosmetics can be used for one-point cosmetics, various cosmetic creams, emulsions, lotions, serums, packs, under-makeups, foundations, jellies, and ointments. Moreover, according to an application site | part, the shape can be selected from a sheet form, a film form, a crushed form, or a fluid form.
[0029]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in detail, it is not limited to these.
[0030]
Example 1: Preparation of hyaluronic acid gel cosmetics that are sparingly soluble in a sheet-like neutral aqueous solution Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in distilled water to prepare a 1% by weight hyaluronic acid aqueous solution. . The pH of this aqueous solution was adjusted to pH 1.5 with 1N hydrochloric acid to obtain an acidic aqueous solution of hyaluronic acid. 30 ml of this hyaluronic acid acidic aqueous solution was placed in a 180 mm × 180 mm square plastic petri dish and placed in a freezer set at −20 ° C. Freezing for 22 hours and thawing for 2 hours at 25 ° C. were repeated twice to obtain a sponge-like hyaluronic acid gel. Next, the sample was neutralized by immersing it in 100 ml of phosphate buffered physiological saline pH 7 adjusted by adding a phosphate buffer component at a concentration of 50 mM to physiological saline at 5 ° C., and then thoroughly washed with distilled water. did. And this was freeze-dried and the hyaluronic acid gel cosmetics which are hardly soluble in the neutral aqueous solution of a sheet-like size of 180 mm x 180 mm were obtained.
[0031]
Example 2: Preparation of hyaluronic acid gel cosmetic material that is sparingly soluble in a neutral aqueous solution in film form Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in distilled water to prepare a 1% by weight hyaluronic acid aqueous solution. . The pH of this aqueous solution was adjusted to pH 1.5 with 1N hydrochloric acid to obtain an acidic aqueous solution of hyaluronic acid. 30 ml of this hyaluronic acid acidic aqueous solution was placed in a 180 mm × 180 mm square plastic petri dish and placed in a freezer set at −20 ° C. Freezing for 22 hours and thawing for 2 hours at 25 ° C. were repeated twice to obtain a sponge-like hyaluronic acid gel. Next, the sample was neutralized by immersing it in 100 ml of phosphate buffered physiological saline pH 7 adjusted by adding a phosphate buffer component at a concentration of 50 mM to physiological saline at 5 ° C., and then thoroughly washed with distilled water. did. Then, this was dried in an oven at 40 ° C. for 3 hours to obtain a hyaluronic acid gel cosmetic material that was hardly soluble in a neutral aqueous solution having a film size of 180 mm × 180 mm.
[0032]
Example 3: Preparation of hyaluronic acid gel cosmetic that is sparingly soluble in a crushed neutral aqueous solution Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in distilled water to prepare a 1% by weight hyaluronic acid aqueous solution. . The pH of this aqueous solution was adjusted to pH 1.5 with 1N hydrochloric acid to obtain an acidic aqueous solution of hyaluronic acid. 30 ml of this hyaluronic acid acidic aqueous solution was placed in a 180 mm × 180 mm square plastic petri dish and placed in a freezer set at −20 ° C. Freezing for 22 hours and thawing for 2 hours at 25 ° C. were repeated twice to obtain a sponge-like hyaluronic acid gel. Next, the sample was neutralized by immersing it in 100 ml of phosphate buffered physiological saline pH 7 adjusted by adding a phosphate buffer component at a concentration of 50 mM to physiological saline at 5 ° C., and then thoroughly washed with distilled water. did. And the crushing process was performed using the microhomogenizer, and the hyaluronic acid gel cosmetics which are hardly soluble in the crushed neutral aqueous solution were obtained.
[0033]
Example 4: Preparation of hyaluronic acid gel cosmetic that is sparingly soluble in a fluid neutral aqueous solution Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in a 1.0% by weight sodium chloride solution. A weight percent aqueous solution of hyaluronic acid was prepared. The pH of this aqueous solution was adjusted to pH 1.5 with 1N hydrochloric acid to obtain an acidic aqueous solution of hyaluronic acid. 50 ml of this acidic hyaluronic acid aqueous solution was placed in a metal container and placed in a freezer set at −20 ° C. After 120 hours, it was taken out and thawed at 25 ° C. to obtain a fluid gel. This was then dialyzed thoroughly with distilled water to remove excess acid. Subsequently, it was sufficiently dialyzed and neutralized with a buffered physiological saline containing 25 mM phosphoric acid at pH 7 to obtain a hyaluronic acid gel cosmetic material that was sparingly soluble in a fluid neutral aqueous solution.
[0034]
Comparative Example 1 Preparation of Heat-dried Hyaluronic Acid Sheet Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in distilled water to prepare a 1% by weight hyaluronic acid aqueous solution. 30 ml of this solution was placed in a 180 mm × 180 mm square plastic petri dish, and frozen in a freezer set at −20 ° C. Then, this was freeze-dried to obtain a hyaluronic acid sheet having a size of 180 mm × 180 mm.
[0035]
Comparative Example 2: Preparation of freeze-dried hyaluronic acid film Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in distilled water to prepare a 1% by weight aqueous solution of hyaluronic acid. 30 ml of this solution was placed in a 180 mm × 180 mm square plastic petri dish and dried in an oven at 40 ° C. for 3 hours to obtain a 180 mm × 180 mm large hyaluronic acid film.
[0036]
Comparative Example 3 Preparation of Hyaluronic Acid Solution Sodium hyaluronate having a molecular weight of 2 × 10 6 daltons was dissolved in physiological saline to obtain a 1% by weight hyaluronic acid solution.
[0037]
Example 5: Preparation of hyaluronic acid gel cosmetics that are sparingly soluble in a neutral aqueous solution containing sheet-like phosphate-L-ascorbylmagnesium Hyaluronic acid gel sheet that is sparingly soluble in the neutral aqueous solution prepared in Example 1. It was immersed in 5 ml of 2% phosphoric acid-L-ascorbyl magnesium and freeze-dried again to obtain a hyaluronic acid gel cosmetic material that is sparingly soluble in a neutral aqueous solution containing a film of phosphoric acid-L-ascorbyl magnesium.
[0038]
Example 6: Solubility test of hyaluronic acid gel which is hardly soluble in a neutral aqueous solution A phosphate buffer component at a concentration of 50 mM was added to physiological saline to prepare a phosphate buffered saline at pH 7. The sheet (30 × 30 mm), film (30 × 30 mm), crushed gel 5 ml and fluidized gel 5 ml prepared in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 and 2 were added to 50 ml of phosphate buffered saline. Immerse and gently stir. The proportion of hyaluronic acid eluted in phosphate buffered saline at 37 ° C. was determined from the hyaluronic acid concentration in phosphate buffered saline.
[0039]
Measurement of Hyaluronic Acid Concentration Hyaluronic acid concentration in phosphate buffered saline was determined from the peak area of the differential refractive index detector using GPC. The results are shown in Table 1.
[0040]
[Table 1]
[0041]
From Table 1, Experiment No. In comparison with the fact that the control samples of 5 to 7 were easily dissolved, 1-4 hyaluronic acid gels were found to be sparingly soluble in neutral aqueous solutions.
[0042]
Example 7: Measurement of the degree of branching of a hyaluronic acid gel that is sparingly soluble in a neutral aqueous solution 15 ml of a hydrochloric acid aqueous solution having a pH of 1.5 was added to the hyaluronic acid gel that was sparingly soluble in the neutral aqueous solution obtained in Examples 1 and 2. And was hydrolyzed at 60 ° C. for 6 hours. The gel is solubilized by hydrolysis, diluted twice with GPC solvent to a concentration of 0.05% by weight, filtered through a 0.2 μm membrane filter, and then injected with 0.1 ml of GPC- MALLS was measured.
The degree of branching of the poorly water-soluble hyaluronic acid gels obtained in Example 1 and Example 2 was 0.5 or more.
[0043]
Example 8: Actual use test of female panelists About the effects of the cosmetics, sheets, and films prepared in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3, actual use tests by 10 female panelists Judgment and evaluation were performed. Sheets and films were used by cutting out the eyes, nose and mouth to form a face mask. The solution was used as is.
In the test, before bedtime at night and after face washing, an appropriate amount of water such as physiological saline was applied to the entire face, and the above-formed sheet and film were pasted thereon. Apply an appropriate amount of the solution to the entire face and blend well. I kept that condition overnight and washed my face with water the next morning.
The test was conducted for 2 months, and the effectiveness of the sheet was evaluated by a female panelist on four items: moisturizing skin, skin tension, rough skin, and whitening effect. The results are shown in Table 2.
[0044]
[Table 2]
[0045]
From Table 2, Examples 1-5 which are the cosmetics containing the gel formed only by the hyaluronic acid which is hardly soluble in neutral aqueous solution are Comparative Examples 1-5 which made hyaluronic acid into a sheet form, a film form, and a solution. Compared with No. 3, it showed an improvement effect on the moisture of the skin, the tension of the skin, the rough skin, and the whitening effect.
[0046]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the cosmetics containing the poorly water-soluble hyaluronic acid gel formed only with hyaluronic acid can be provided. Since the cosmetic of the present invention does not use a cross-linking agent, it maintains the structure of the original hyaluronic acid present in the living body, is excellent in safety and biocompatibility, and further improves retention in the skin. To improve the beauty effect.
Claims (2)
(a)中性の37℃の水溶液中で12時間での溶解率が50%以下である、(b)ヒアルロン酸の促進酸加水分解条件下でヒアルロン酸ゲルを処理することで可溶化されたヒアルロン酸が分岐構造を有し、該可溶化されたヒアルロン酸中に、分岐度が0.5以上の分子量フラクションを部分的に含む。It is characterized by containing a gel formed by freezing and then thawing hyaluronic acid in an aqueous solution of pH 3.5 or less and satisfying the following requirements (a) and (b): Cosmetics.
(A) The dissolution rate in 12 hours in a neutral 37 ° C. aqueous solution is 50% or less, (b) solubilized by treating hyaluronic acid gel under accelerated acid hydrolysis conditions of hyaluronic acid Hyaluronic acid has a branched structure, and the solubilized hyaluronic acid partially contains a molecular weight fraction having a degree of branching of 0.5 or more.
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