JP3982335B2 - 電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器の技術分野に属し、特に、薄膜ダイオード(Thin Film Diode;以下、適宜「TFD」という。)等が画素に対するスイッチング素子としての役割を担う液晶装置等の電気光学装置及びその駆動方法、並びに、そのような電気光学装置を具備してなる電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
近年、液晶等の電気光学物質の電気光学的変化を利用して、画像を表示することの可能な電気光学装置が、各種の電子機器やテレビなどに広く用いられつつある。これによれば、従来の陰極線管(CRT)を用いたテレビ等では達成し得なかった、薄型化、小型化、低消費電力化等といった数多くの特徴を享受することができる。
【0003】
このような電気光学装置には、既に数多くのタイプが提案されているが、その多くは適当な基準により分類することができる。例えば、駆動方式等による分類が一般的になされ、具体的には、スイッチングにより画素を駆動するアクティブ・マトリクス型と、スイッチング素子を用いないで画素を駆動するパッシブ・マトリクス型とに大別することができる。このうち、前者のアクティブ・マトリクス型では、スイッチング素子の種類によって更に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下、適宜「TFT」という。)などの三端子型スイッチング素子を用いるタイプと、TFDなどの二端子型スイッチング素子を用いるタイプとに大別することができる。
【0004】
このうち後者のTFD等の二端子型スイッチング素子を用いる電気光学装置は、一の方向に沿って延在するセグメント電極としての複数のデータ線、これに交差する他の方向に沿って延在するコモン電極としての走査線、並びに該データ線及び該走査線間に挟持された液晶等の電気光学物質(以下、「液晶」に代表させる。)を備えている。これにより、例えば、液晶を誘電体とし、データ線に接続された画素電極及び走査線を一対の電極とする、コンデンサ、いわゆる液晶容量が構成されることになる。そして、TFDは、前記のデータ線及び画素電極間に形成され、前記液晶容量に電界を印加するか否かのスイッチング素子としての役割を担うことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、TFDをスイッチング素子として用いる電気光学装置においては、次のような問題点があった。すなわち、このような電気光学装置では、前記走査線を駆動するための走査線駆動回路の出力抵抗、該走査線駆動回路及び走査線間を結線する引出配線の抵抗、更には走査線それ自身が有する配線抵抗という、いわば同一線上に乗る抵抗が存在するとともに、前記の液晶容量が並列的に加わることで、微分回路が形成されているとみることができる。したがって、データ線上の電圧が変化すると、その変化分が走査線上の電圧に微分状のノイズ電圧として重畳されることになる。そして、このようなノイズ電圧が走査線に加わると、選択電圧の波形が変化することをはじめ、TFDのスイッチング素子としての機能にも影響が及び、画像上にクロストークを発生させることになるのである。これは、TFTとは異なり、TFDは印加される電圧によってその抵抗値が大きく変化するためである。
【0006】
ちなみに、前記クロストークは、上述のような事情から、前記の「同一線」に沿うような形であらわれる。特に電子機器等に内蔵された電気光学装置において、前記走査線は水平方向に沿って配線されることが一般的であるため、前記のクロストークは、いわゆる「横クロストーク」として観察されることになる。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、いわゆる横クロストークの発生のない、高品質な画像を表示することの可能な電気光学装置及びその駆動方法並びにそのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するため、走査線とデータ線との交差に対応して設けられた画素部を駆動する電気光学装置であって、前記データ線に対してデータ信号を印加するデータ線駆動回路と、該データ信号の印加時点より所定の期間の経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する走査線駆動回路とを備え、前記走査線駆動回路は、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加し、前記データ信号が、前記白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合においては、当該データ信号の印加時点より所定の時間経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する
【0009】
本発明の電気光学装置によれば、データ線に対してデータ信号を印加し、走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加することにより、画素部を駆動することが可能である。ここに画素部とは、例えば、前記データ線に接続された画素電極及び前記走査線を一対の電極とし、その間に電気光学物質の一例たる液晶を挟持することで構成されるコンデンサ、すなわち液晶容量等を備える。この場合、画素部を駆動するとは、この液晶容量が所定の電圧になるように、この容量を充電することであり、該充電量は、データ信号としての電圧値と選択電圧値との差に応じた量になる。そして、このような電界印加が画素部毎に行われると、該画素部毎に、液晶分子の配向状態等が変化し、光の透過率が変化することで、画像を表示することが可能となる。
【0010】
そして本発明では特に、データ線駆動回路がデータ線に対してデータ信号を印加した後、所定の期間の経過後に、走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する走査線駆動回路を備えている。すなわち、データ信号の印加タイミングと選択電圧の印加タイミングとは、後者が前者より前記所定の期間だけ後にずらされるのである。
【0011】
これによれば、データ信号の印加によって、走査線上に惹起されるノイズ電圧の影響を極力回避することが可能となる。つまり、そのような影響は、前記所定の期間内において、いわば「やり過ごす」ことが可能となるから、選択電圧の波形がノイズ電圧によって大きく変形するということがなく、したがって、前記液晶容量に印加される電界に変動が生じるということもなくなるのである。
【0012】
よって、本発明によれば、走査線上に生じるノイズ電圧の影響を殆ど受けることなく、横ストロークの発生のない高品質な画像を表示することが可能となる。
【0013】
なお、本発明に言う「電気光学装置」とは、一般的には、前記走査線及び前記データ線等における通電等を通じた適当な電界の印加により、その状態を変じ、かつ、その光学的特性が変化する電気光学物質を備えたものが想定される。
【0014】
このような電気光学物質として、より具体的には例えば、前記の液晶を挙げることができる。
【0015】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記走査線駆動回路は、前記選択電圧を印加した後、前記データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、当該選択電圧の印加を止める。
【0016】
この態様によれば、データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、選択電圧の印加を止めるから、該データ信号の印加終了時に引き起こされるノイズ電圧の影響を受けることの回避も可能となる。したがって、本態様によれば、より高品質な画像を表示することが可能となる。
【0017】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記データ信号は、白色又は黒色表示を内容とする信号であって、そのいずれか一方を含む。
【0018】
この態様によれば、データ信号が、両極端にある階調表示、すなわち通常は、白色又は黒色表示を内容とする信号のいずれか一方を含む。例えば、データ信号が白色表示を内容とする信号である場合を考えると、当該データ信号は、通常であれば、選択電圧が印加されている期間すべてにわたって、データ線に印加されることになる。すなわち、この場合、従来であれば、選択電圧の立ち上がり時とデータ信号の立ち上がり時とが一致してしまうとともに、選択電圧の立ち下がり時とデータ信号の立ち下がり時も一致してしまうことになるから、前記ノイズ電圧の影響を最も受けやすいということがいえる。このようなことは、データ信号が黒色表示を内容とする信号である場合でも、前記とはその極性が異なるだけで、同様に当てはまる。
【0019】
しかるに、本態様においては、選択電圧の印加タイミングとデータ信号の印加タイミングとは、上述のように所定の期間ずらされているのであるから、ノイズ電圧の影響を受けることが殆どない。よって、本態様によれば、効果的に、高品質な画像を表示することが可能となる。
【0020】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記走査線駆動回路は、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加し、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合においては、当該データ信号の印加時点より所定の時間経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する。
【0021】
この態様によれば、ノイズ電圧の影響を最も受けやすい場合においてのみ、選択電圧の印加タイミングをずらし、そうでない場合には、データ信号の印加タイミングと選択電圧の印加タイミングとを同時とする。これにより、必要最小限の処理を行うのみで、高品質な画像を表示することが可能となる。
【0022】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記所定の期間は、前記走査線上に生じるノイズ電圧の波形の時間幅よりも大きい。
【0023】
この態様によれば、選択電圧の印加タイミングは、前記走査線上に生じるノイズ電圧の最大ピークの時間幅よりも大きくなるから、該ノイズ電圧による主要な影響を排除することが可能である。したがって、上述にも増して、より高品質な画像を表示することが可能となる。
【0024】
本発明の電気光学装置の他の態様では、垂直走査期間における走査線の選択を第1の極性で行った後には、当該走査線を次に選択するための垂直走査期間において、当該走査線を前記第1の極性とは反転した関係にある第2の極性で選択する。
【0025】
この態様によれば、液晶等の電気光学物質に、連続して直流電流が流れることを防止することができ、その劣化を防ぐことが可能となる。また、この態様によれば特に、本発明に係る「所定の期間」の経過中、特有の作用効果が得られる。以下これを順次説明する。
【0026】
まず、例えば、第1垂直走査期間内で第1走査線をマイナス極性で選択した後、次の第2垂直走査期間内で該第1走査線をプラス極性で選択する場合を想定するとともに、この第2垂直走査期間で白色表示を行う場合を想定すれば、そのためのデータ信号は、これらの垂直走査期間の切り替え時に、プラス極性(ただし、これはノーマリホワイトモードの場合。ノーマリブラックモードの場合はマイナス極性となる。以下同じ。)とされることになる。ここで、本発明では、選択電圧の印加時点が、データ信号の印加時点よりも後であるから、第2垂直走査期間内における第1走査線の電圧は、暫くの間(=所定の期間)、第1垂直走査期間における極性、すなわちマイナス極性を維持することになる。ところが、マイナス極性の選択電圧が印加されている状況下で、前記のプラス極性のデータ信号を印加することは、黒色表示を行うことを意味する。つまり、本態様においては、選択電圧の印加時点を遅らせることで、第2垂直走査期間内における所定の期間、黒色表示を内容とするデータ信号が、該第1走査線に向けて供給されることとなるのである。
【0027】
他方、ここで、前記プラス極性のデータ信号の印加により、第1走査線上に重畳されるノイズ電圧について考えると、該第1走査線上の各種抵抗及び液晶容量からなる微分回路の作用によって、該第1走査線には、プラス側にピークを有する微分波形をもつノイズ電圧が重畳されることになる。これは、液晶容量に印加される電圧実効値を低める作用、換言すれば、白色に近い表示を行う作用となって現れることになる。
【0028】
これらの二つの事情を考慮すると、両者は互いに相殺しあうような関係にあることがわかる。というのも、前者では黒色表示が行われ、後者では白色に近い表示を行う作用が働くからである。したがって、本態様によれば、これら二つの作用によって、結局のところ、本来表示すべき階調に近い階調の画像を表示することが可能となるのである。
【0029】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記画素部は、前記走査線及び前記データ線のいずれか一方にその一端が接続された二端子型スイッチング素子と、前記走査線及び前記データ線のいずれか他方と、前記二端子型スイッチング素子の他端に接続された画素電極との間に電気光学物質が挟持された容量とを備えている。
【0030】
この態様のように、二端子型スイッチング素子を用いると、三端子型スイッチング素子を用いた構成と比較して、配線間の短絡不良が原理的に発生しない点や、製造プロセスが簡略化される点などにおいて有利である。
【0031】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記二端子型スイッチング素子は、導電体、絶縁体及び導電体の構造を有する。
【0032】
この態様によれば、いずれかの導電体が、そのまま走査線又はデータ線として用いることが可能であり、また、絶縁体は該導電体自体を酸化することで形成可能である。
【0033】
本発明の電気光学装置の駆動方法は、データ線と走査線との交差に対応して設けられた画素部を駆動する電気光学装置の駆動方法であって、前記データ線に対してデータ信号を印加するステップと、該データ信号を印加するステップから所定の期間の経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加するステップとを含み、前記選択電圧を印加するステップは、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合において実行し、前記データ信号が、前記白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加するステップを実施する
【0034】
本発明の電気光学装置の駆動方法によれば、データ線に対してデータ信号を印加し、走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加することにより、画素部を駆動することが可能である。ここに画素部とは、例えば、前記データ線に接続された画素電極及び前記走査線を一対の電極とし、その間に電気光学物質の一例たる液晶を挟持することで構成されるコンデンサ、すなわち液晶容量等を備える。この場合、画素部を駆動するとは、この液晶容量が所定の電圧になるように、この容量を充電することであり、該充電量はは、データ信号としての電圧値と選択電圧値との差に応じた量になる。そして、このような電界印加が画素部毎に行われると、該画素部毎に、液晶分子の配向状態等が変化し、光の透過率が変化することで、画像を表示することが可能となる。
【0035】
そして本発明では特に、データ線に対してデータ信号を印加するステップを実施した後、所定の期間の経過後に、走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する。すなわち、データ信号の印加タイミングと選択電圧の印加タイミングとは、後者が前者より前記所定の期間だけ後にずらされるのである。
【0036】
これによれば、データ信号の印加によって、走査線上に惹起されるノイズ電圧の影響を極力回避することが可能となる。つまり、そのような影響は、前記所定の期間内において、いわば「やり過ごす」ことが可能となるから、選択電圧の波形がノイズ電圧によって大きく変形するということがなく、したがって、前記液晶容量に印加される電界に変動が生じるということもなくなるのである。
【0037】
よって、本発明によれば、走査線上に生じるノイズ電圧の影響を殆ど受けることなく、横ストロークの発生のない高品質な画像を表示することが可能となる。
【0038】
本発明の電気光学装置の駆動方法の一態様では、前記選択電圧を印加するステップの後に、前記データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、当該選択電圧の印加を止めるステップを更に含む。
【0039】
この態様によれば、データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、選択電圧の印加を止めるから、該データ信号の印加終了時に引き起こされるノイズ電圧の影響を受けることの回避も可能となる。したがって、本態様によれば、より高品質な画像を表示することが可能となる。
【0040】
本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記データ信号は、白色又は黒色表示を内容とする信号であって、そのいずれか一方を含む。
【0041】
この態様によれば、データ信号が、両極端にある階調表示、すなわち通常は、白色又は黒色表示を内容とする信号のいずれか一方を含む。例えば、データ信号が白色表示を内容とする信号である場合を考えると、当該データ信号は、通常であれば、選択電圧が印加されている期間すべてにわたって、データ線に印加されることになる。すなわち、この場合、従来であれば、選択電圧の立ち上がり時とデータ信号の立ち上がり時とが一致してしまうとともに、選択電圧の立ち下がり時とデータ信号の立ち下がり時も一致してしまうことになるから、前記ノイズ電圧の影響を最も受けやすいということがいえる。このようなことは、データ信号が黒色表示を内容とする信号である場合でも、前記とはその極性が異なるだけで、同様に当てはまる。
【0042】
しかるに、本態様においては、選択電圧の印加タイミングとデータ信号の印加タイミングとは、上述のように所定の期間ずらされているのであるから、ノイズ電圧の影響を受けることが殆どない。よって、本態様によれば、効果的に、高品質な画像を表示することが可能となる。
【0043】
本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記選択電圧を印加するステップは、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合において実行し、前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加するステップを実施する。
【0044】
この態様によれば、ノイズ電圧の影響を最も受けやすい場合においてのみ、選択電圧の印加タイミングをずらし、そうでない場合には、データ信号の印加タイミングと選択電圧の印加タイミングとを同時とする。これにより、必要最小限の処理を行うのみで、高品質な画像を表示することが可能となる。
【0045】
また、本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記所定の期間は、前記走査線上に生じるノイズ電圧の波形の時間幅よりも大きく、更に、本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、垂直走査期間における走査線の選択を第1の極性で行った後には、当該走査線を次に選択するための垂直走査期間において、当該走査線を前記第1の極性とは反転した関係にある第2の極性で選択する。
【0046】
これらの態様によれば、上述の本発明の電気光学装置の変形態様について述べた説明がそのまま当てはまり、前者によれば、選択電圧の印加タイミングは、前記走査線上に生じるノイズ電圧の最大ピークの時間幅よりも大きくなるから、該ノイズ電圧による主要な影響を排除することが可能となって、より高品質な画像を表示することが可能となり、後者によれば、黒色表示と白色表示との相殺作用(上述参照)によって、結局のところ、本来表示すべき階調に近い階調の画像を表示することが可能となる。
【0047】
本発明の電子機器は、上述の本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む。)を具備してなる。
【0048】
本発明の電子機器によれば、上述の本発明の電気光学装置を具備してなるから、横クロストークの発生のない高品質な画像を表示することの可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
【0049】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0051】
<電気光学装置の概要>
最初に、本発明の実施形態に係る電気光学装置の概要について、図1乃至図3を参照しながら説明する。なお、以下では、本実施形態に係る電気光学装置の概要を、その電気的構成及び機械的構成に分けた上で説明する。
【0052】
<電気的構成>
まず、本実施形態に係る電気光学装置の電気的構成について、図1を参照しながら説明する。ここに図1は、本実施形態に係る電気光学装置の電気的構成を示す斜視図である。
【0053】
図1において、電気光学装置は、複数のデータ線212(セグメント電極)212が列(Y)方向に延在して形成される一方、複数の走査線312(コモン電極)312が行(X)方向に延在して形成されている。これらデータ線212及び走査線312間には電気光学物質の一例たる液晶が挟持されており、データ線212に接続された画素電極234(後述)及び走査線312を一対の電極、前記液晶160を誘電体とする液晶容量118が構成されている。そして、データ線212と走査線312との各交差領域には、液晶容量118に対する電荷の印加を制御する、スイッチング素子としてのTFD220が、該液晶容量118に直列に接続されている。本実施形態では、以上述べた画素電極234、走査線312の一部、液晶容量118及びTFD220によって、画素部116が構成されている。
【0054】
また、前記走査線312には、走査線駆動回路350が接続されており、これにより走査線312の各々に対しては、走査信号が供給される。より具体的には、走査線駆動回路350は、複数の走査線312一本一本を、後述するような順序で「選択」する作用を担い、選択された走査線312に対しては選択電圧が、そうでない走査線312に対しては非選択電圧が、それぞれ供給されることになる。また、前記データ線212には、データ線駆動回路250が接続されており、これによりデータ線212の各々に対しては、データ信号が供給される。なお、本実施形態においては、走査線312の数及びデータ線212の数を、それぞれ一般に、m本及びn本あるものとする。
【0055】
一方、制御回路400は、階調データ(後述)や各種制御信号、クロック信号などを供給して、両者を制御するものである。また、駆動電圧形成回路は、電圧+Vs、−Vs、+Vd/2及び−Vd/2を生成する。
【0056】
ここで本実施形態において、走査線312やデータ線212に印加される電圧の極性基準は、データ線212に印加されるデータ電圧±Vd/2の中間電圧(仮想電圧)であり、これよりも高電位側を正極とし、低電位側を負極としている。すなわち、本明細書において使用される「極性」、「極性反転」等の用語は、単に、プラス電圧とマイナス電圧の交換という意味ではなく、例えば、+V1という電圧と+V2という電圧との間の電圧を基準とした場合における、これら+V1及び+V2の交換という意味をも含む。
【0057】
<機械的構成>
次に、本実施形態に係る電気光学装置の機械的な構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。ここに図2は、電気光学装置の全体構成を示す斜視図であり、図3は、この電気光学装置をX方向に沿って破断した場合の構成を示す部分断面図である。
【0058】
これらの図に示されるように、電気光学装置は、観察者側に位置する対向基板300と、その背面側に位置する素子基板200とが、スペーサを兼ねる導電性粒子(導通材)114の混入されたシール材110によって、一定の間隔を保って貼り合わせられるとともに、この間隙に例えばTN型の液晶160が封入された構成となっている。なお、シール材110は、図2に示すように、対向基板300の内周縁に沿って枠状に形成されるが、その一部には、液晶160を封入するための開口部112が形成されている。この開口部112は、液晶160の封入後には、封止材によって封止される。また、図2からわかるように、素子基板200の外形形状は、対向基板300のそれよりも若干大きめに形成されており、両者が貼り合わされた状態では、前者が後者より、いわば「張り出す」ような形となる。
【0059】
対向基板300の、液晶160に対向する側の面(以下、「対向面」という。)には、行方向に延在して形成される走査線312のほか、所定の方向にラビング処理が施された配向膜308が形成されている。ここで、対向基板300に形成された走査線312は、図3に示すように、素子基板200に形成された配線342の一端に、シール材110に分散された導電性粒子114を介して接続されている。すなわち、対向基板300に形成された走査線312は、導電性粒子114及び配線342を介して、素子基板200側に引き出された構成となっている。一方、対向基板300の外側(観察側)には、偏光子131が貼り付けられて、その吸収軸が、配向膜308へのラビング処理の方向に対応して設定されている。
【0060】
また、素子基板200の対向面には、Y方向に延在して形成されるデータ線212に隣接して矩形状の画素電極234が形成されるほか、所定の方向にラビング処理が施された配向膜208が形成されている。一方、素子基板200の外側(観察側の反対側)には偏光子121が貼り付けられて(図2では省略)、その吸収軸が、配向膜208へのラビング処理の方向に対応して設定されている。このほかに、素子基板200の外側には、均一に光を照射するバックライトユニットが設けられるが、本件とは直接には関係しないので、図示を省略している。
【0061】
続いて、表示領域外について説明すると、図2に示すように、対向基板300から張り出した素子基板200上の二辺には、データ線212を駆動するためのデータ線駆動回路250、及び、走査線312を駆動するための走査線駆動回路350が、それぞれCOG(Chip On Glass)技術により実装されている。これにより、データ線駆動回路250は、データ線212にデータ信号を直接的に供給する一方、走査線駆動回路350は、配線342及び導電性粒子114を介して、走査線312に走査信号を間接的に供給する構成となっている。
【0062】
また、データ線駆動回路250が実装される領域の外側近傍には、FPC(Flexible Printed Circuit)基板が接合されて、制御回路などによる各種信号や電圧信号などが、走査線駆動回路250及びデータ線駆動回路350に供給される。
【0063】
なお、図1におけるデータ線駆動回路250及び走査線駆動回路350は、図2とは異なり、それぞれ電気光学装置の左側及び上側にそれぞれ位置しているが、これは、電気的な構成を説明するための便宜上の措置に過ぎない。また、データ線駆動回路350及び走査線駆動回路250を、それぞれ素子基板200上にCOG実装する代わりに、例えば、TAB(Tape Carrier Package)技術を用いて、各駆動回路が実装されたTCPを異方性導電膜により電気的に接続する構成としてもよい。
【0064】
<画素部の構成>
以下では、概ね上述のような外形を備える電気光学装置を構成する画素部116の詳細について、図4を参照しながら説明する。ここに図4は、画素部116の構成を示す破断斜視図である。なお、図4では、画素部116の主要な構成を示すに留まり、図3に示されていた配向膜208及び308、偏光子121及び131の図示は省略している。
【0065】
図4において、素子基板200の対向面には、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電性材料からなる矩形状の画素電極234がマトリクス状に配列されている。このうち同一列に配列されている画素電極234が、1本のデータ線212に、それぞれTFD220を介して共通接続されている。ここでTFT220は、基板側からみると、タンタル単体やタンタル合金などから形成され、かつ、データ線212からT字状に枝分かれした第1の導電体222と、この第1の導電体222を陽極酸化させた絶縁体224と、クロム等の第2の導電体226とから構成されて、導電体、絶縁体、導電体のサンドイッチ構造をとる。このため、TFT220は、電流・電圧特性が正負双方向にわたって非線形となるダイオードスイッチング特性を有することになる。
【0066】
なお、素子基板200の上面には、下地として透明性を有する絶縁膜201が形成されている。この絶縁膜201は、第2の導電体226の堆積後における熱処理により、第1の導電体222が剥離しないようにするため、及び、第1の導電体222に不純物が拡散しないようにするために設けられている。したがって、これらが問題とならない場合には、絶縁膜201は省略可能である。
【0067】
一方、対向基板300の対向面には、ITO等からなる走査線312が、データ線212とは直交する行方向に延在し、かつ、画素電極234に対向する位置に配列されている。これにより、走査線312は、画素電極234の対向電極として機能することになる。したがって、図1における液晶容量118は、データ線212及び走査線312の交差領域において、当該走査線312及び画素電極234と両者の間に挟持された液晶160とによって構成されることになる。
【0068】
このような構成において、データ線212に印加されているデータ電圧にかかわらず、TFD220がオンする選択電圧を走査線312に印加すると、当該走査線312及び当該データ線212の交差に対応するTFD220がオンして、オンしたTFD220に接続された液晶容量118に、当該選択電圧及び当該データ電圧の差に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、走査線312に非選択電圧を印加して、当該TFD220をオフさせても、液晶容量118における電荷の蓄積が維持される。
【0069】
ここで、液晶容量118に蓄積される電荷量に応じて、液晶160の配向状態が変化するので、偏光子121及び131を通過する光量もまた、それに応じて変化する。したがって、選択電圧が印加されたときのデータ電圧によって、液晶容量118における電荷の蓄積量を画素毎に制御することで、所定の階調表示が可能となる。
【0070】
<駆動方法>
以下では、上述のように構成された電気光学装置ないし画素部116の駆動方法について説明する。なお、本実施形態では、駆動方法として、いわゆる四値駆動法(1Hセレクト、1H反転)を基礎とした説明を行う。したがって、以下ではまず、四値駆動法(1Hセレクト、1H反転)の基本的な説明を行った後、これに本発明に係る駆動方法を適用した実施形態について説明することとする。ただし、本発明は、このような形態に限定されるものではなく、その他種々の駆動法(例えば、四値駆動法(1Hセレクト、1/2H反転)等)についても、同様に当てはめることが可能であることは言うまでもない。
【0071】
まず、四値駆動法(1Hセレクト、1H反転)の基本的な説明を行う。図5は、この駆動方法において、i行(1≦i≦mを満たす整数)、j列(1≦j≦nを満たす整数)の画素部116に印加される走査信号Yiとデータ信号Xjとの波形例を示す図である。
【0072】
この図における四値駆動法は、走査信号Yiとして、一水平走査期間(1H)に選択電圧+Vsを印加した後、非選択期間(保持期間)に非選択電圧+Vd/2を印加するとともに、前回の選択から一垂直走査期間(1F)を経過すると、今度は選択電圧−Vsを印加して、非選択期間に非選択電圧−Vd/2を印加するという動作を繰り返す一方、データ信号Xjとして電圧±Vd/2のいずれかを印加する、というものである。
【0073】
なお、本実施形態においては特に、上述の図5において選択電圧+Vs又は−Vsが印加されている期間、すなわち前記一水平走査期間を、特別に「選択期間」と命名する。この選択期間は、上の説明から明らかなように、1本の走査線312につき一垂直走査期間(1F)内に1回訪れる。そして、この本実施形態にいう選択期間とは、或る一定の決まった長さを有する。このことは、以下で述べるように、図5とは異なって、選択期間すべてにわたって選択電圧が印加されるわけではない本実施形態において、特別な意義を有することとなる。
【0074】
さて、本実施形態においては、ある走査線312への走査信号Yiとして選択電圧+Vsを印加すると、その次の行に位置する走査線312への走査信号Yi+1として選択電圧−Vsを印加する、というように一水平走査期間(1H)ごとに選択電圧の極性が反転される動作も行われる。
【0075】
一方、データ信号Xjの電圧は、選択電圧+Vsを印加する場合であって、画素部116を、黒色表示とするときには−Vd/2となり、白色表示とするときには+Vd/2となる。また、選択電圧−Vsを印加する場合には、いま述べたのとちょうど逆となる。
【0076】
さらに、白と黒の間の中間調の表示を行うためには、データ信号の印加時間を調整すればよい。例えば、白色及び黒色をその両極端として含む8階調表示を行おうとする場合、走査線312に選択電圧が印加される期間内を7分割した時間幅を想定し、図6に示すように、その時間幅の2つ以上6つ以下の期間に対して+Vd/2又は−Vd/2を印加する、等とすればよい。この場合、上述で述べた白色表示又は黒色表示は、7つの時間幅すべてにわたって、+Vd/2又は−Vd/2が印加される場合であることは言うまでもない(図6のデータ信号Xjの最上段及び最下段参照)。ただし、図6は、選択電圧が+Vdの場合であり、選択電圧が−Vdの場合には、これとはちょうど逆の関係になる。具体的には、図6における下段から順に、(000)、(001)、…、(111)というように読み替えたものを想定すればよい。
【0077】
これによれば、データ信号Xjが印加されている時間に応じて、液晶容量118にかかる実効電圧値が段階的に変化することになるから、その光透過率も段階的に変化することになり、中間調の表示が可能となるのである。
【0078】
なお、図6の左の列に示されている(spq)(s,p及びqは、0又は1)は、j列目のデータ線212に供給されるデータ信号Xjに対応する階調データを表している。また、上で述べた電圧のプラス・マイナスは、本実施形態に係る電気光学装置がノーマリホワイトモードで駆動される場合に該当する。ノーマリブラックモードで駆動される場合においては、前述のプラス・マイナスはすべて逆になる。
【0079】
ちなみに、上述のような場合、前記時間幅の一つ一つを一単位と捉えるとともに、この一単位に+Vd/2又は−Vd/2を印加する態様を「パルス信号の印加」と捉えるならば、上述のような中間調表示は、「パルス幅変調」により実現されているということができる。
【0080】
以上が、基本的な四値駆動法の概略である。
【0081】
ところで、このような四値駆動法をそのままの形で適用すれば、背景技術の項で述べたような横クロストークの問題が発生する。すなわち、図1乃至図4に示したように、本実施形態に係る電気光学装置では、走査線駆動回路350から走査線312が引き出される構造を有していることから、走査線312を駆動するための走査線駆動回路350の出力抵抗、該走査線駆動回路350及び走査線312間を結線する配線342の抵抗、更には走査線312それ自身が有する配線抵抗など、いわば同一線上に乗る抵抗が存在するとともに、これに液晶容量118が並列的に加わることで、該電気光学装置は、一種の微分回路を含むものとみることができる。この場合、データ線212に上述したようなXjなるデータ信号(図6参照)が加わると、該電圧の変化分に応じたスパイク状のノイズ電圧が、走査線312に重畳されることになる。すなわち、図7に示すように、j列目のデータ線212に対して+Vd/2と−Vd/2とが交互に印加される場合を想定すると、任意の走査線312では、データ信号Xjの−Vd/2から+Vd/2への立ち上がりに応じて、その微分波形としてプラス方向に立ち上がるノイズ電圧Yiが表れ、その逆では、マイナス方向に立ち下がるノイズ電圧Yiが表れることになる。
【0082】
このようなノイズ電圧Yiが発生すると、例えば図8に示すように、画像上に不都合が生じる。ここに図8は、画像に対する走査線312上のノイズ電圧の影響を説明するための説明図であって、(a)は本来表示すべき画像、(b)はノイズ電圧の影響を受けた画像の例を示す図である。この図8においては、本来であれば、淡い灰色の背景B、並びに、図中上下方向の中間に位置し且つ図中左右に走る白色のラインWL、及び、該ラインWLの図中左右方向の中間で前記背景と同色(すなわち、淡い灰色)の矩形要素RTからなる画像表示を行いたいのであるが(図8(a)参照)、ノイズ電圧Yiの影響により、前記矩形要素RTが、淡い灰色よりも濃い色を有することとなってしまうことが示されている(図8(b)参照)。
【0083】
以下、このような不具合の生じる事情を、図9及び図10を参照して説明する。ここに、図9は、図8におけるラインWLに対応しない走査線312に印加される選択電圧YNOT・WLの印加態様と、該選択電圧YNOT・WLが印加されている場合における矩形要素RTに対応するデータ線212に印加されるデータ信号XRT及び対応しないデータ線212に印加されるデータ信号XNOT・RTの印加態様とを示す図である。また、図10は、ラインWLに対応する走査線312に印加される選択電圧YWLの印加態様、及び、その場合におけるデータ信号XRT及びXNOT・RTの印加態様を示す図である。
【0084】
まず、図8(a)又は(b)におけるラインWLの上下に位置するすべての走査線312に着目すると、その選択電圧YNOT・WLが印加されている間は、すべてのデータ線212に対して、淡い灰色表示を内容とする同じデータ信号Xjが印加されることになるから、該走査線312には、図7で示したようなノイズ電圧Yiは同じ時点で同じようにかかることとなる。したがって、該走査線312における選択電圧YNOT・WLの波形は、図9に示すように大きく鈍ることになるが、画像上は同一階調の表示となっているため、該ノイズ電圧Yiの影響は然程大きなものとしては認識されない。
【0085】
これに対して、ラインWLを表示するための走査線312に着目すると、その選択電圧YWLが印加されている間は、矩形要素RTに対応するデータ線212に印加されるデータ信号XRTと、その他のデータ線212に印加されるデータ信号XNOT・RTとでは、両者の波形が異なることになる。具体的には、図10に示すように、前者のデータ信号XRTでは、図9と同じように選択電圧の印加期間途中でデータ信号XRTが立ち下がる変化をみせるのに対して、後者のデータ信号XNOT・RTでは、白色表示を行おうとしているから、選択電圧の印加期間の最初に立ち上がり、その最後に立ち下がる波形のデータ信号XNOT・RTが印加されることになる。
【0086】
すると、当該走査線312における選択電圧YWLの波形は、前記データ信号XRT及びXNOT・RTの存在により、その上下に位置する走査線312における選択電圧YNOT・WLの波形とは異なることになる。具体的には、当該走査線312における選択電圧YWLの波形は、図10に示すように、選択期間の開始時に印加電圧を高くする方向にノイズ電圧が重畳する。すなわち、図10では、白色表示を行おうとするデータ線212が圧倒的多数であるため、図7様のノイズ電圧Yiは、選択電圧YWLの開始時に集中して重畳されることとなる。
【0087】
以上の結果、ラインWLに対応する走査線312と、矩形要素RTに対応するデータ線212との交差領域における液晶容量118に印加される電圧実効値は、背景Bの部分における液晶容量118におけるそれよりも、若干ながら実質的に大きくなるから、矩形要素RTで表現される灰色は、背景Bで表現される灰色よりも濃いという状態が現出されてしまうのである。
【0088】
そこで、本実施形態においては特に、走査線312に供給される選択電圧Yiの印加態様について、上述とは異なる態様をとる。すなわち、本実施形態では、前記した「選択期間」の開始時又は終了時には、選択電圧を印加しない所定の期間を設けるのである。より具体的には、例えば図11に示すような駆動方法となる。ここに図11は、本発明に係る電気光学装置の駆動方法を、本実施形態に係る四値駆動法を基礎として駆動される電気光学装置に適用した一例を示すタイミングチャートである。
【0089】
この図11においてまず、選択期間1Hは、上述したようにある一定の決まった長さを有する。そして、図11では、図5又は図9若しくは図10で示したのとは異なり、或るデータ線212に白色信号が入力される場合には、選択すべき走査線312に対して、該白色信号の印加時点より所定の期間INT1だけずらした後、選択電圧Ypatを印加するのである。
【0090】
このような選択電圧Ypatの印加態様を採用すれば、図7で示したような最大波形のノイズ電圧Yiによる影響を回避することが可能となる。すなわち、図11の選択電圧Ypatの波形と併せて示されているように、データ信号XWTのLレベルからHレベルへの立ち上がりの際に、最大ピークが生じるノイズ電圧Yi(図7参照)は、前記の所定の期間INT1内において走査線312に重畳されることとなり、正味の選択電圧Ypatが印加される期間内に、そのようなノイズ電圧Yiが重畳されるようなことがないのである。
【0091】
このような駆動方法を、図8(b)のような場合、あるいは図10に示すような場合に適用すると、図12に示されるようになる。すなわち、この図12では、図11と同様にして、選択期間の開始時において、所定の期間INT1だけ、その印加点を遅らせた選択電圧Ypat・WLが印加されている。このようにすれば、ラインWLに対応する走査線312を選択する期間中、図10で示したように、圧倒的多数のデータ線212に対し矩形要素RTに対応しない白色表示を内容とするデータ信号XNOT・RTが印加される場合であっても、当該走査線312上に生じるノイズ電圧Yiの重畳を極めて小さく抑えることが可能となる。
【0092】
そしてまた、このような処理を行う結果、当該選択電圧Ypat・WLが印加されている期間に着目すれば、ラインWLに対応する走査線312に対応する液晶容量118には、そうでない走査線312に対応するそれよりも、より小さい電圧実効値がかかることになり、したがって、ラインWL上の階調は、より白色に近い階調を呈示することとなるのである。
【0093】
このようなことから、矩形要素RTは、従前よりもより淡く表示されることとなり、図8(a)に示すような本来表示すべき画像に限りなく近い、高品質な画像を表示することが可能となるのである。
【0094】
なお、この場合、ラインWLに対応しない走査線312については、即ち、白表示の無い行については、図9に示したように、選択電圧YNOT・WLを選択期間の開始時から印加するようにしてもよい。但し、いずれの行についても実際に選択電圧を印加する時間は一定にする。また、前記の所定の期間INT1の具体的な大きさは、上述した事情からもわかるように、ノイズ電圧Yiの最大ピークの時間幅よりも大きくとるのが好適な一態様となる。ただし、本発明は、そのような形態に限定されるものではなく、その他諸般の事情に鑑みて、時宜、適当な所定の期間INT1の具体的大きさを定めることができる。
【0095】
このように、本実施形態によれば、選択電圧の印加態様を従前と異ならしめるだけで、横ストロークの発生を防止することが可能となる。
【0096】
ちなみに、このような作用効果は、表示パターンに応じてパルス幅を補正するなどという対処方法でも、同様に達成することが可能であるとも考えられるが、このような方法では、回路が徒に複雑化し、コスト増を招き、かつ、消費電力も増大することとなる。また、ハード面での対処方法としては、走査線312、走査線駆動回路350、及び両者を電気的に接続する配線342等を低抵抗な材料で構成することによって、微分回路としての作用を走査線312上に生じさせないようにすることも考えられるが、このような方法には自ずと限界があり、また、コスト増を招くこととなる。
【0097】
本実施形態では、これらのような不都合を被ることなく、上記した作用効果を享受しうることにより、走査線312上に重畳されるスパイク状の微分波形の影響を受けることなく、高品質な画像を表示することが可能となるのである。
【0098】
なお、上述においては、図8の画像表示例の不具合を解消することについての説明を行ったが、その他の場合においても、上記実施形態と同様に、選択期間の開始時から期間INT1をおいた後、選択電圧を印加する態様を採れば、横ストロークの問題を有効に解消することができる。
【0099】
例えば、図13では、図8(a)及び(b)の関係と同様に、図13(a)が本来表示したい画像であるにもかかわらず、従来の駆動方法のままでは、図13(b)のように表示されてしまう表示例が示されている。これは、図9及び図10と同趣旨の図である図14及び図15に示されるように、ラインWL´に対応しない走査線312では、背景が黒であるために、選択電圧YNOT・WL´の前縁がノイズ電圧Yiの影響によって大きく鈍るのに対して(図14参照)、ラインWL´に対応する走査線312では、背景が白であるために、選択電圧YWL´の前縁が大きくは鈍らないからである(図15参照)。その結果、図13(b)に示すように、矩形要素RT´の領域は、本来表示したい階調よりも濃いものが表示されてしまうことになる。
【0100】
そして、本発明は、このような場合においても、有効にその作用効果を発揮し得る。すなわち、図16及び図17に示すように、図14及び図15に示した選択電圧YNOT・WL´及びYWL´の印加タイミングを、選択期間の開始時から期間INT1だけ遅らせるのである。このようにすれば、上述したようなノイズ電圧Yiの影響を極力排除することが可能となるから、図13(a)に示すような本来表示したい画像に限りなく近い、高品質な画像を表示することが可能となるのである。
【0101】
要するに、白色表示又は黒色表示の相違は、データ電圧Xjの変化する向きが異なるだけで、両者間では、走査線312上にノイズ電圧Yiを重畳させることについての本質的な相違があるわけではないから(図7参照)、いずれの場合であっても、上述したような期間INT1を設けることの意義が認められるのである。なお、上述したことからも明らかなように、本発明に係る作用効果は、図8又は図13のように、背景を白色表示又は黒色表示で塗り潰すような場合において、これを最大限享受できる。ただし、本発明はそのような形態に限定されるものではない。一般に、白色表示又は黒色表示を行う場合において、本実施形態で述べたような処理を行えば、どのような画像を表示する場合でも相応の作用効果は得られる。
【0102】
また、上記実施形態では、遅延させる期間INT1を、選択期間の開始時に設けていたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、図11と同趣旨の図18に示すように、選択期間の開始時に遅延期間INT1を設けるとともに、選択期間の終了時から遡った期間INT2を設け、この期間INT2に入る前に選択電圧Y´patの印加を止めるような形態としてもよい。さらには、場合によっては、図19に示すように、前記遡った期間INT2のみを設けるような形態としてもよい。いずれにせよ、図18又は図19に示される選択電圧Y´pat又はY´´patの波形のように、その印加時間が短くなることにより、ノイズ電圧Yiの影響を極力排除することが可能となり、より高品質な画像を表示することが可能であることは、前記と同様である。
【0103】
さらに、上記実施形態にいう選択期間は、実際上は、様々な形で定義することができる。例えば、該選択期間は、液晶容量118に印加すべき電圧実効値から逆算して決めることができる。すなわち、上述の8階調表示が可能な電気光学装置では、白又は黒が表示されるのに十分な選択電圧印加期間が設けられることを配慮した上で、該期間に対して、逆算的に前記期間INT1又はINT2を加えた分だけの期間を、「選択期間」と定義することもできる。
【0104】
要するに、本発明においては、データ線に印加するデータ信号の印加タイミングよりも、選択電圧の印加タイミングを所定期間だけずらすということが肝要であり、それに適するように、選択期間を決めるようにすればよい。なお、本発明の要件を、この選択期間なる概念を用いて表現するならば、「走査線とデータ線との交差に対応して設けられた画素部を駆動する電気光学装置であって、一定の長さを有する選択期間の開始時に前記データ線に対してデータ信号を印加するデータ線駆動回路と、前記選択期間の開始時から所定の期間の経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する走査線駆動回路とを備えている」ということになる。
【0105】
(電子機器)
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を電子機器に用いた例について説明する。
【0106】
<モバイル型コンピュータ>
まず、上述し電気光学装置を、パーソナルコンピュータの表示部に適用した例について説明する。図20は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。この図において、コンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部として用いられる表示装置100とを備えている。なお、表示装置100として透過型液晶表示装置を用いる場合には、暗所での視認性を確保するため、背面にバックライト(図示略)が設けられる。
【0107】
<携帯電話>
次に、上述した電気光学装置を、携帯電話の表示部に適用した例について説明する。図21は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202のほか、受話口1204、送話口1206とともに、上述した電気光学装置を表示装置100として備えるものである。なお、表示装置100として、液晶装置を用いる場合には、暗所での視認性を確保するため、透過型や半透過半反射型であればバックライトが、反射型であればフロントライト(いずれも図示省略)がそれぞれ設けられる。
【0108】
<デジタルスチルカメラ>
次に、上述した電気光学装置を、ファインダに用いたデジタルスチルカメラについて説明する。図22は、このデジタルスチルカメラの背面を示す斜視図である。通常の銀塩カメラは、被写体の光像によってフィルムを感光させるのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCDなどの撮像素子により光電変換して撮像信号を生成するものである。ここでデジタルスチルカメラにおけるケース1302の背面には、上述した電気光学装置が表示装置100として設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて、表示を行うようになっている。このため、表示装置100は、被写体を表示するファインダとして機能することになる。また、ケース1302の前面側(図においては裏面側)には、光学レンズやCCDなどを含んで受光ユニット1304が設けられている。
【0109】
ここで撮影者が、表示装置100に表示された被写像を確認して、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
【0110】
また、デジタルスチルカメラ1300にあっては、ケース1302の側面に外部表示を行うために、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入力端子1314とが設けられている。
【0111】
なお、電子機器としては、これらの他、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーションシステム、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
【0112】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。例えば、TFTなどの三端子型スイッチング素子を用いた電気光学装置や、パッシブ・マトリクス型の電気光学装置にも適用することが可能である。また、本明細書においては電気光学物質として液晶を用いて説明したが、例えばEL(エレクトロ・ルミネッセンス)を用いた電気光学装置にも適用することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る電気光学装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】 同電気光学装置の構成を示す斜視図である。
【図3】 同電気光学装置をX方向で破断した場合の構成を示す部分断面図である。
【図4】 同電気光学装置の要部構成を示す部分破断斜視図である。
【図5】 四値駆動法(1Hセレクト、1H反転)における走査信号Yi及びYi+1並びにデータ信号Xjの波形例を示す図である。
【図6】 中間調表示を行う場合の走査信号Yi及びデータ信号Xjの波形例を示す図である。
【図7】 データ線212に対するデータ信号の供給によって、走査線312上に生じるノイズ電圧の波形例を示す図である。
【図8】 画像表示に対する走査線上のノイズ電圧の影響を説明する図であって、(a)は本来表示すべき画像、(b)はノイズ電圧の影響を受けた画像の表示例を示している。
【図9】 図8に示すラインに対応しない走査線に印加される選択電圧の印加態様と、該選択電圧が印加されている場合における矩形要素に対応するデータ線に印加されるデータ信号及び対応しないデータ線に印加されるデータ信号の印加態様とを示す図である。
【図10】 図8に示すラインに対応する走査線に印加される選択電圧の印加態様と、該選択電圧が印加されている場合における矩形要素に対応するデータ線に印加されるデータ信号及び対応しないデータ線に印加されるデータ信号の印加態様とを示す図である。
【図11】 本実施形態の駆動方法に係り、選択期間の開始時から遅延させた期間を設けて選択電圧を印加する態様と、その場合におけるデータ信号の波形例を示す図である。
【図12】 図11に示す駆動方法を図10に適用した場合における選択電圧及びデータ信号の波形例を示す図である。
【図13】 図8と同趣旨の図であって、(a)は本来表示すべき画像、(b)はノイズ電圧の影響を受けた画像の表示例を示している。
【図14】 図13に示すラインに対応しない走査線に印加される選択電圧の印加態様と、該選択電圧が印加されている場合における矩形要素に対応するデータ線に印加されるデータ信号及び対応しないデータ線に印加されるデータ信号の印加態様とを示す図である。
【図15】 図13に示すラインに対応する走査線に印加される選択電圧の印加態様と、該選択電圧が印加されている場合における矩形要素に対応するデータ線に印加されるデータ信号及び対応しないデータ線に印加されるデータ信号の印加態様とを示す図である。
【図16】 図11に示す駆動方法を図14に適用した場合における選択電圧及びデータ信号の波形例を示す図である。
【図17】 図11に示す駆動方法を図15に適用した場合における選択電圧及びデータ信号の波形例を示す図である。
【図18】 図11と同趣旨の図であって、選択期間の終了時から遡った期間を設けて選択電圧の印加をやめる態様と、その場合におけるデータ信号の波形例を示す図である。
【図19】 図11と同趣旨の図であって、図11及び図18の双方に示す期間をともに設けた態様を示す図である。
【図20】 実施形態に係る電気光学装置を適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
【図21】 同電気光学装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話の構成を示す斜視図である。
【図22】 同電気光学装置を適用した電子機器の一例たるディジタルスチルカメラの背面構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
116……画素部
118……液晶容量
160……液晶
200……素子基板
212……データ線
220……TFD
234……画素電極
250……データ線駆動回路
300……対向基板
312……走査線
350……走査線駆動回路
1100……パーソナルコンピュータ
1200……携帯電話
1300……ディジタルスチルカメラ

Claims (13)

  1. 走査線とデータ線との交差に対応して設けられた画素部を駆動する電気光学装置であって、
    前記データ線に対してデータ信号を印加するデータ線駆動回路と、
    当該データ信号の印加時点より所定の期間の経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する走査線駆動回路と
    を備え
    前記走査線駆動回路は、
    前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加し、
    前記データ信号が、前記白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合においては、当該データ信号の印加時点より所定の時間経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記走査線駆動回路は、
    前記選択電圧を印加した後、前記データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、当該選択電圧の印加を止めることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記データ信号は、白色又は黒色表示を内容とする信号であって、そのいずれか一方を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記所定の期間は、前記走査線上に生じるノイズ電圧の波形の時間幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 垂直走査期間における走査線の選択を第1の極性で行った後には、当該走査線を次に選択するための垂直走査期間において、当該走査線を前記第1の極性とは反転した関係にある第2の極性で選択することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記画素部は、
    前記走査線及び前記データ線のいずれか一方にその一端が接続された二端子型スイッチング素子と、
    前記走査線及び前記データ線のいずれか他方と前記二端子型スイッチング素子の他端に接続された画素電極との間に電気光学物質が挟持された容量と、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記二端子型スイッチング素子は、導電体、絶縁体及び導電体の構造を有することを特徴とする請求項に記載の電気光学装置。
  8. データ線と走査線との交差に対応して設けられた画素部を駆動する電気光学装置の駆動方法であって、
    前記データ線に対してデータ信号を印加するステップと、
    当該データ信号を印加するステップから所定の期間の経過後、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加するステップと
    を含み、
    前記選択電圧を印加するステップは、
    前記データ信号が、白色又は黒色表示を内容とする信号を含む場合において実行し、
    前記データ信号が、前記白色又は黒色表示を内容とする信号を含まない場合においては、当該データ信号の印加時点と同時に、前記走査線に対して走査信号としての選択電圧を印加するステップを実施する
    ことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  9. 前記選択電圧を印加するステップの後に、
    前記データ信号の印加が終了する時点から所定の期間遡った時点で、当該選択電圧の印加を止めるステップを更に含むことを特徴とする請求項に記載の電気光学装置の駆動方法。
  10. 前記データ信号は、白色又は黒色表示を内容とする信号であって、そのいずれか一方を含むことを特徴とする請求項又はに記載の電気光学装置の駆動方法。
  11. 前記所定の期間は、前記走査線上に生じるノイズ電圧の波形の時間幅よりも大きいことを特徴とする請求項乃至10のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動方法。
  12. 垂直走査期間における走査線の選択を第1の極性で行った後には、当該走査線を次に選択するための垂直走査期間において、当該走査線を前記第1の極性とは反転した関係にある第2の極性で選択することを特徴とする請求項乃至11のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動方法。
  13. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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