JP3981484B2 - 燃料噴射ポンプの脈動圧低減構造 - Google Patents

燃料噴射ポンプの脈動圧低減構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射ポンプにおいて生じる脈動圧を低減し、オイルシールを保護する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の分配型燃料噴射ポンプの全体構成について説明する。図8は従来の燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。図8において、カム軸4にはカム5が一体成形されており、該カム軸4の上方にはタペット11が配設されている。タペット11には垂直方向に配設されたプランジャ7が接続されており、プランジャ7の下部に装着されたスプリングにより下方に付勢されている。該タペット11はカム軸4の回動により、前記カム5に当接して、上下に摺動する構成になっており、タペット11の上下摺動にともないプランジャ7が上下に摺動する構成になっている。プランジャ7は高圧燃料ギャラリ43に挿嵌された構成になっており、該高圧燃料ギャラリ43より燃料を燃料室44に導入して、分配軸9に燃料を圧送する構成になっている。
【0003】
高圧燃料ギャラリ43には、燃料タンク320より、第一フィードポンプ307、フィルタ308、低圧燃料ギャラリ321、第二フィードポンプ(トロコイドポンプ)303を介して、燃料が圧送される。プランジャ7には、制御スリーブ17およびスピルリング309が挿嵌されている。制御スリーブ17はプランジャ7に相対回動不可に挿嵌されており、図示せぬガバナ機構により摺動するラック21に接続している。該ラック21の摺動により、制御スリーブ17とともにプランジャ7が回動し、該プランジャ7による燃料の圧送量が変化する構成になっている。前記スピルリング309はタイマーレバー機構310に接続され、該タイマーレバー機構310によりプランジャ7の側面において上下に摺動することにより燃料の噴射時期を調節する構成になっている。タイマーレバー機構310は、レバー312、タイマーピストン311及び該タイマーピストン311を下方に付勢するバネにより構成されており、制御された高圧燃料ギャラリ43内の油圧変化に伴ってピストン311が摺動する。該ピストン311の摺動によりレバー312を介してスピルリング309が摺動される構成になっている。
【0004】
高圧燃料ギャラリ43には、アキュムレータ314およびドレイン51が接続されており、該高圧燃料ギャラリ43に過剰な圧力が掛かるのを、防止する構成になっている。また、前記第二フィードポンプ303には調圧弁304が接続されており、過剰な燃料は、該調圧弁304より低圧燃料ギャラリ321に排出される。第二フィードポンプ303は、分配軸9より下方に一体的に延設されるロータ軸9aにより分配軸9とともに駆動される構成となっており、該ロータ軸9aの下端にはベベルギヤ314が固設されている。該ベベルギヤ314はカム軸4に固設されたベベルギヤ313に噛合しており、カム軸4の回動によりベベルギヤ313、ベベルギヤ314を介してロータ軸9aが回転し、これにより分配軸9が回転するとともに、第二フィードポンプ303が駆動される。
【0005】
該分配軸9には気筒数分に応じた数のデリバリバルブ18が油路により接続されており、プランジャ7により圧送される燃料が分配軸9を介して各デリバリバルブ18に圧送される。該デリバリバルブ18には高圧油路302を介してエンジンの燃焼室内に燃料を噴射するノズル301が接続されており、該高圧油路302を介して燃料が圧送され、ノズル301よりエンジンの燃焼室内に燃料が噴射される。
【0006】
そして、前記低圧燃料ギャラリ321と、ベベルギヤ314およびベベルギヤ313を配設した部分とは、オイルシール306により隔離されており、ベベルギヤ314およびベベルギヤ313を配設した部分に燃料が浸入して潤滑油に混入しない構成になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成において、高圧燃料ギャラリ43には、プランジャ7の上下動や噴射終了に伴う脈動圧が発生する。その脈動圧は、調圧弁304等を介して低圧燃料ギャラリ321に伝播し、オイルシール306にもかかる。図9は、オイルシール306にかかる燃料圧変動を示すものである。圧力変動は急激な上方および降下を繰り返すため、該オイルシール306が抜けたり、そのリップ部の早期摩耗が発生し、燃料がシールできなくなって、ベベルギア314および313側に漏れ、エンジンの潤滑油内に混入して潤滑性を低下する可能性がある。これを回避すべく、低圧燃料ギャラリー321からオイルシール306への通路をなくせば、オイルシール306のエア抜きができず、燃料が浸透しないためにやはりリップ部が早期摩耗してしまう可能性があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
フィードポンプ(303)により低圧燃料ギャラリ(321)から高圧燃料ギャラリ(43)へ燃料を圧送し、該フィードポンプ(303)に接続した調圧弁(304)により、過剰な燃料は低圧燃料ギャラリ(321)に排出し、プランジャ(7)の上下動に応じて、該高圧燃料ギャラリ(43)からプランジャ圧室(44)に燃料を連通または遮断するとともに、該プランジャ圧室(44)より燃料を圧送する燃料噴射ポンプ(1)において、前記フィードポンプ(303)をロータ軸(9a)により駆動し、該ロータ軸(9a)の外周に燃料シール用オイルシール(306)を挿嵌し、該燃料シール用オイルシール(306)により前記低圧燃料ギャラリ(321)と潤滑油の充填されたハウジング部の間を密封し、該低圧燃料ギャラリ(321)と該燃料シール用オイルシール(306)とをつなぐ通路に、燃料の脈動圧を低減する手段として絞り通路(322)を構成し、該絞り通路(322)は、前記フィードポンプ(303)のロータ軸(9a)の外周の一部を加工して、燃料噴射ポンプハウジングにおける、該ロータ軸(9a)の内装部の壁面との間に、隙間又は溝(322c)を形成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は燃料噴射ポンプを装着したエンジンの側面図、図2は同じく後面図、図3は第一参考例の脈動圧低減用の絞り通路を設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図、図4は第二フィードポンプ入口(低圧燃料ギャラリ)における燃料圧変動とオイルシール部における燃料圧変動を示す図。
【0012】
図5は第二参考例の脈動圧低減用のアキュムレータを設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図、図6は第三参考例の脈動圧低減用の絞りピースを設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図、図7は本発明に係る脈動圧低減用として第二フィードポンプのロータ軸に絞り機構を設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【0013】
図1、図2において本発明の燃料噴射ポンプを装着するエンジンの構成について説明する。エンジン61は、クランクケース62、シリンダー部63およびシリンダヘッド部64により構成されており、該エンジン61のシリンダヘッド部64の側方には排気装置65が配設されている。エンジン61の側部には燃料噴射ポンプ1が配設されており、図示しない燃料タンクより供給される燃料を各シリンダ内に高圧で供給可能に構成されている。該エンジン61には燃料噴射ポンプ1より燃料が供給され、該燃料は空気とともにシリンダー部63内に導入される。シリンダー部63内には図示しない複数もしくは単数のシリンダおよびピストンが配設されており、前記導入された燃料と空気はシリンダにおいて図示しないピストンにより圧縮され、爆発した後に排気ガスとしてシリンダ部63より排出される。該シリンダ部63より排出される排気ガスはシリンダヘッド部64より排出される。
【0014】
該シリンダヘッド部64には、図示しないバルブ機構が配設されており、該シリンダ部64内において生成した排気ガスが、バルブ機構を介してシリンダヘッド部64に配設された排気マニホールド66内に排出される。各シリンダより排出された排気ガスは排気マニホールド66に集合し、該排気マニホールド66には前記排気装置65が接続されている。該構成において排気マニホールド66に集合させられた排気ガスが該排気装置65内に導入される構成になっている。該燃料噴射ポンプ1にはエンジン61よりの駆動力が伝達されており、該エンジン61の各シリンダに対する燃料の噴射タイミングは燃料噴射ポンプ1において調節される。該燃料噴射ポンプ1に伝達される動力はエンジン61のクランクケース62内に内包されるクランク軸に同期しており、燃料噴射ポンプ1において燃料噴射時期を調節することにより、シリンダー部63に内装されるピストンの摺動に対応した燃料の噴射をおこなうことできる。燃料噴射ポンプ1より噴射された燃料はシリンダ部63に内装される各シリンダ内に図示しない噴油弁を介して噴射される。
【0015】
次に、本発明の構造を具備する分配型燃料噴射ポンプの全体構成について説明する。図3の第一参考例において、カム軸4にはカム5が一体成形されており、該カム軸4の上方にはタペット11が配設されている。タペット11には垂直方向に配設されたプランジャ7が接続されており、プランジャ7の下部に装着されたスプリングにより下方に付勢されている。該タペット11はカム軸4の回動により、前記カム5に当接して、上下に摺動する構成になっており、タペット11の上下摺動にともないプランジャ7が上下に摺動する構成になっている。プランジャ7は、高圧燃料ギャラリ43に挿嵌された構成になっており、該高圧燃料ギャラリ43より燃料をプランジャ圧室44に導入して、分配軸9に燃料を圧送する構成になっている。
【0016】
高圧燃料ギャラリ43には燃料タンク320より、第一フィードポンプ307、フィルタ308、低圧燃料ギャラリ321、第二フィードポンプ(トロコイドポンプ)303を介して、燃料が圧送される。プランジャ7には、制御スリーブ17およびスピルリング309が挿嵌されている。制御スリーブ17はプランジャ7に相対回動不可に挿嵌されており、図示せぬガバナ機構により摺動するラック21に接続している。該ラック21の摺動により、制御スリーブ17とともにプランジャ7が回動し、該プランジャ7による燃料の圧送量が変化する構成になっている。前記スピルリング309はタイマーレバー機構310に接続され、該タイマーレバー機構310によりプランジャ7の側面において上下に摺動することにより燃料の噴射時期を調節する構成になっている。タイマーレバー機構310は、レバー312、タイマーピストン311及び該タイマーピストン311を下方に付勢するバネにより構成されており、制御された高圧燃料ギャラリ43内の油圧変化に伴ってピストン311が摺動する。該ピストン311の摺動によりレバー312を介してスピルリング309が摺動される構成になっている。
【0017】
高圧燃料ギャラリ43には、アキュムレータ314およびドレイン51が接続されており、該高圧燃料ギャラリ43に過剰な圧力が掛かるのを、防止する構成になっている。また、前記第二フィードポンプ303には調圧弁304が接続されており、過剰な燃料は、該調圧弁304より低圧燃料ギャラリ321に排出される。第二フィードポンプ303は、分配軸9より下方に一体的に延設されるロータ軸9aにより分配軸9とともに駆動される構成となっており、該ロータ軸9aの下端にはベベルギヤ314が固設されている。該ベベルギヤ314はカム軸4に固設されたベベルギヤ313に噛合しており、カム軸4の回動によりベベルギヤ313、ベベルギヤ314を介してロータ軸9aが回転し、これにより分配軸9が回転するとともに、第二フィードポンプ303が駆動される。
【0018】
該分配軸9には気筒数分のデリバリバルブ18が油路により接続されており、プランジャ7により圧送される燃料が分配軸9を介して該デリバリバルブ18に圧送される。該デリバリバルブ18には高圧油路302によりエンジンの燃焼室内に燃料を噴射するノズル301が接続されており、該高圧油路302を介して燃料が圧送され、ノズル301よりエンジンの燃焼室内に燃料が噴射される。
【0019】
前記低圧燃料ギャラリ321とベベルギヤ314、ベベルギヤ313を配設した部分はオイルシール306により隔離されており、ベベルギヤ314、ベベルギヤ313を配設した部分に燃料を侵入させない構成になっている。すなわち、ロータ軸9aの下部にはオイルシール306が挿嵌されており、該オイルシール306をロータ軸9aの側面と図示しないベベルギヤ314、ベベルギヤ313の配設部分のハウジング間に配設し、低圧燃料ギャラリ321に対して、潤滑油の充填されたベベルギヤ314やベベルギヤ313の配設部を密封し、潤滑油内に燃料を混入させない構成になっている。
【0020】
上記構成において低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306とをつなぐ油路に燃料の脈動を低減する手段を設け、該脈動を低減する手段により脈動を低減もしくは解消することにより、オイルシール306を燃料の脈動より保護することができる。該燃料の脈動を低減する手段としては、図3に示すごとく、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間に、絞り通路322を構成することがあげられる。低圧燃料ギャラリ321には、プランジャ7の上下動や噴射終了に伴って発生する高圧燃料ギャラリ43内の脈動圧が、調圧弁304等を介して伝播する。しかし、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間に、絞り通路322を構成して、低圧燃料ギャラリ321内の燃料を、絞り通路322を介してオイルシール306に送ることにより、該オイルシール306付近では、低圧燃料ギャラリ321にて生じる脈動圧を均一化することが可能である。
【0021】
上記の構成により、オイルシール306にかかる脈動圧を低減できる。上記の構成による圧力変動の低減の効果について説明する。低圧燃料ギャラリ321およびオイルシール306付近において燃料の圧力変動を計測し、比較した。該燃料の圧力変動の計測結果を図4に示す。図4において、曲線P1は低圧燃料ギャラリ321における燃料圧の変動を示すものであり、曲線P2はオイルシール306における燃料圧の変動を示すものである。図4に示すごとく、曲線P1は圧力変動を示しているが、曲線P2においては曲線P1に同期した圧力変動が認められない。すなわち、前記のごとく、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間に燃料の脈動を低減する手段を設けたので、低圧燃料ギャラリ321における燃料圧の変動が、前記燃料の脈動を低減する手段により、低減され、オイルシール306における燃料圧の変動が略解消されるものとなる。これにより、燃料の圧力変動の影響をオイルシール306が受けることがなくなり、オイルシール306の耐久性を向上できる。また、容易な構成によりオイルシール306よりの燃料漏れを防止可能である。
【0022】
また、図5の第二参考例に示すごとく、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間にアキュムレータ322aを構成することにより、該低圧燃料ギャラリ321における燃料の圧力変動をオイルシール306の付近において解消することが可能である。これにより、オイルシール306を、燃料の脈動より保護することができる。
図5において、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間の油路にはアキュムレータ322aが配設されている。本参考例においては、アキュムレータ322aとしてガスを封入した金属ベローズにより構成される容積可変形アキュムレータを用いているが、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間において、該低圧燃料ギャラリ321よりの圧力変動を吸収出来るものであれば良く特に限定するものではない。
【0023】
上記のごとく、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間にアキュムレータ322aを配設することにより、燃料の圧力変動が生じても該アキュムレータ322aにより圧力の変動が吸収され、オイルシール306付近においては燃料の圧力変動がなくなる。即ち、図4図示の燃料圧変動の低減効果が同様に得られる。このため、オイルシール306は燃料の急激な圧力変動にさらされることなく、シール部材としての役割を果たすことができる。上記のごとく、オイルシール306が燃料の急激な圧力変動にさらされることがなくなるため、オイルシール306の耐久性を向上できる。また、前記ベベルギヤ314、ベベルギヤ313の配設部における潤滑の低減を防止でき、燃料噴射ポンプの耐久性が向上する。
【0024】
また、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間の油路にピースを配設し、該ピースにより絞り効果を得ることも可能である。図6に示す第三参考例のごとく、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の間の油路にはピース322bがねじ込みまたは圧入されており、該ピース322bには小径の孔が設けられている。ピース322bに低圧燃料ギャラリ321より燃料の圧力変動が伝達された場合には該ピース322bに設けた孔により、該燃料の圧力変動が低減される。これにより、オイルシール306が燃料の急激な圧力変動にさらされることがなくなるため、オイルシール306の耐久性を向上できる。また、前記ベベルギヤ314、ベベルギヤ313の配設部における潤滑の低減を防止でき、燃料噴射ポンプの耐久性が向上する。また、容易な構成によりオイルシール306を燃料の圧力変動より保護可能であるため、燃料ポンプの製造コストを低減可能である。また、ピース322bが別体により構成されているため、装着及び取り外しが容易であり、整備性が良い。
【0025】
また、図7の本発明の図面に示すごとく、ロータ軸9aの側面に環状の溝322cを設けて径小部を形成し、ロータ軸9aを内装するポンプハウジングの壁面との間に隙間を設け、低圧燃料ギャラリ321とオイルシール306の配設部が該溝322cにより接続されるように構成することも可能である。低圧燃料ギャラリ321よりオイルシール306の配設部には該溝322cを介して燃料が流入するため、該溝322cによりオリフィス効果が生じ、低圧燃料ギャラリ321から伝達される燃料の圧力変動がオイルシール306には伝達されない。これにより、オイルシール306が燃料の急激な圧力変動にさらされることがなくなるため、オイルシール306の耐久性を向上できる。また、前記ベベルギヤ314、ベベルギヤ313の配設部における潤滑の低減を防止でき、燃料噴射ポンプの耐久性が向上する。また、容易な構成によりオイルシール306を燃料の圧力変動より、保護可能であるため、燃料ポンプの製造コストを低減可能である。また、径小部は必ずしも上記のような環状の溝322cで形成する必要はなく様々な形状で形成すればよい。更に、ロータ軸9aの外周面の一部を断面視で弦状に切り欠いて、ロータ軸9a内装部のポンプハウジングの壁面との間に隙間を形成してもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。
フィードポンプ(303)により低圧燃料ギャラリ(321)から高圧燃料ギャラリ(43)へ燃料を圧送し、該フィードポンプ(303)に接続した調圧弁(304)により、過剰な燃料は低圧燃料ギャラリ(321)に排出し、プランジャ(7)の上下動に応じて、該高圧燃料ギャラリ(43)からプランジャ圧室(44)に燃料を連通または遮断するとともに、該プランジャ圧室(44)より燃料を圧送する燃料噴射ポンプ(1)において、前記フィードポンプ(303)をロータ軸(9a)により駆動し、該ロータ軸(9a)の外周に燃料シール用オイルシール(306)を挿嵌し、該燃料シール用オイルシール(306)により前記低圧燃料ギャラリ(321)と潤滑油の充填されたハウジング部の間を密封し、該低圧燃料ギャラリ(321)と該燃料シール用オイルシール(306)とをつなぐ通路に燃料の脈動圧を低減する手段として絞り通路(322)を構成し、該絞り通路(322)は、前記フィードポンプ(303)のロータ軸(9a)の外周の一部を加工して、燃料噴射ポンプハウジングにおける、該ロータ軸(9a)の内装部の壁面との間に、隙間又は溝(322c)を形成したので、オイルシールが燃料の急激な圧力変動にさらされることがなくなるため、オイルシールの耐久性を向上できる。
また、ベベルギヤの配設部における潤滑の低減を防止でき、燃料噴射ポンプの耐久性が向上する。従って、高耐久性のシールを使用する必要がなくなり、燃料噴射ポンプの低コストに貢献できる。
そして、燃料混入によって生じるベルギヤの配設部における潤滑の低減を防止でき、燃料噴射ポンプの耐久性が向上する。
また、ロータ軸を加工するのは、ポンプハウジングそのものを加工するのに比べて容易であり、他の絞り通路用の部品を不要とし、燃料噴射ポンプの製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燃料噴射ポンプを装着したエンジンの側面図である。
【図2】 同じく後面図である。
【図3】 第一参考例の脈動圧低減用の絞り通路を設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【図4】 低圧燃料ギャラリおよびオイルシール部の圧力変動を示す図である。
【図5】 第二参考例の脈動圧低減用のアキュムレータを設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【図6】 第三参考例の脈動圧低減用の絞り通路を形成するピースを設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【図7】 本発明に係る脈動圧低減用として第二フィードポンプのロータ軸に絞り機構を設けた燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【図8】 従来の燃料噴射ポンプの構成を示す模式図である。
【図9】 従来の燃料噴射ポンプの構成においてオイルシールのうける圧力変動を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ
7 プランジャ
9 分配軸
9a ロータ軸
43 高圧燃料ギャラリ
303 第二フィードポンプ(トロコイドポンプ)
304 調圧弁
306 オイルシール
307 第一フィードポンプ
321 低圧燃料ギャラリ
322 絞り通路
322a アキュムレータ
322b ピース
322c 溝

Claims (1)

  1. フィードポンプ(303)により低圧燃料ギャラリ(321)から高圧燃料ギャラリ(43)へ燃料を圧送し、該フィードポンプ(303)に接続した調圧弁(304)により、過剰な燃料は低圧燃料ギャラリ(321)に排出し、プランジャ(7)の上下動に応じて、該高圧燃料ギャラリ(43)からプランジャ圧室(44)に燃料を連通または遮断するとともに、該プランジャ圧室(44)より燃料を圧送する燃料噴射ポンプ(1)において、前記フィードポンプ(303)をロータ軸(9a)により駆動し、該ロータ軸(9a)の外周に燃料シール用オイルシール(306)を挿嵌し、該燃料シール用オイルシール(306)により前記低圧燃料ギャラリ(321)と潤滑油の充填されたハウジング部の間を密封し、該低圧燃料ギャラリ(321)と該燃料シール用オイルシール(306)とをつなぐ通路に、燃料の脈動圧を低減する手段として絞り通路(322)を構成し、該絞り通路(322)は、前記フィードポンプ(303)のロータ軸(9a)の外周の一部を加工して、燃料噴射ポンプハウジングにおける、該ロータ軸(9a)の内装部の壁面との間に、隙間又は溝(322c)を形成したことを特徴とする燃料噴射ポンプの脈動圧低減構造。
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