JP3981464B2 - 遠隔管理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遠隔管理装置に係り、特に互いに離隔した複数の建築施工現場を所定の管理事務所で管理するための遠隔管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等の建築施工現場は、通常、管理事務所から離れており、またこれらの建築施工現場は、管理者が一つの現場に常駐するのではなく、同時に複数の建築施工現場を管理するのが一般的である。このため図15に示すように、管理者は互いに離れた現場間を自動車等の移動手段で移動しながら、現場の施工状況を確認して、それぞれの建築施工現場の作業状況に対応した指示を与える等の管理業務を行っている。
【0003】
このように非常駐で複数の建築施工現場の管理を行っていると、各建築施工現場への移動時間がかかり、効率的な管理を行えないという不都合があった。また各建築施工現場において、作業状況等を把握するための時間が限られており、適切な判断、指示等に不都合が生じるおそれがあった。また建築施工現場に行って現場を目視しなければ詳細な状況が把握し難い場合があり、予め施工計画書、日程表等に基づく作業員の手配等をする必要があって、現場での目視によって計画書日程と異なることを判断したときは、作業員への指示及び部材の手配などが遅れるという問題があった。
【0004】
さらに作業人員及び時間を正確に把握できないため、仕事量に応じた正確な歩掛を得ることができないという問題があった。また管理者が常駐していないため、作業員が不在のときは、建築作業現場が無人になってしまい、緊急事態への迅速な対応が遅れるという不都合があった。
【0005】
さらに世界的な環境保護の傾向に沿って、現場への自動車での移動を減少させることにより省エネルギー化を実現するとともに、排気ガス等による環境への影響を抑えることのできる管理システムが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を解決するため、特開平9−261619号公報で示される技術では、図16に示すようなモニター監視システムが提案されている。このモニター監視システムは、建築施工現場に送信部110が設けられ、管理事務所に受信部120が設けられており、建築施工現場の状況は、送信部110のテレビカメラ111によって撮影され、静止画像として携帯電話機117の無線通信網によって送信される。管理事務所における受信部は、送信部110から送信される静止画像を、電話回線を通して受信して、モニターテレビ124によって映し出すように構成されている。また、必要に応じて、その静止画像が、録画用ビデオ125によって録画され、プリンター126によってプリントアウトされる。
【0007】
しかしながら、上記従来の技術では、静止画像のみの伝送であるため、現場の状況が正確に伝わりにくいという問題があった。また静止画像のビデオ或いはプリントアウトであるため、例えば現場から管理事務所へ問い合わせを行ったり、また管理事務所から現場へ指示を出す等のやり取りをリアルタイムで行えないという不都合があった。
【0008】
本発明の目的は、管理事務所において建築施工現場の施工状況を把握することができ、現場への移動時間を低減させて、効率的な管理を可能とする遠隔管理装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、管理事務所側の遠隔操作により所望の施工状況を把握することができる遠隔管理装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、管理事務所と建築施工現場との間における、問い合わせや指示等のやり取りをリアルタイムで行うことができる遠隔管理装置を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、仕事量に応じた正確な歩掛を得ることができる遠隔管理装置を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、省エネルギー化を実現し、環境への影響を低減させた遠隔管理装置を提供することにある。
【0013】
さらに本発明の目的は、管理事務所側で、建築施工現場の近隣住民や通行人等、現場作業員以外の人々からの問い合わせにも迅速に対応することができる遠隔管理装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の遠隔管理装置によれば、複数の建築施工現場と、該複数の建築施工現場を管理する管理事務所との間で通信手段を介して動画像及び音声を含む信号を送受信することにより遠隔管理を行う遠隔管理装置であって、前記建築施工現場に配置される動画像を撮影する撮影手段と前記管理事務所との間で通信を行うための現場側通信手段のうち少なくとも一つは、前記建築施工現場における建築物内を移動可能な移動手段に着脱可能に配設され、前記撮影手段は窓部を備えたケース内に収納され、前記窓部を通して撮影可能とするとともに、前記ケースから着脱可能とし、ケースから取り出して撮影可能とし、前記現場側通信手段は、音声を入出力するための通話装置を備え、前記管理事務所側と通信可能とした、ことにより解決される。
【0015】
上記のように、遠隔地にある複数の建築施工現場と管理事務所との間で、建築施工現場の状況を撮影した動画像を伝送し、建築施工現場側にいる作業員と管理事務所側にいる管理者との間で通信を行い、管理事務所で電話番号等の通信手段の相手先を切り替えることにより複数の現場を管理する。このように予め現場の品質・工程状況を把握し、直接現場へ行かなくてはならない必要性が高い建築施工現場を選択することができるので、現場への移動時間を低減させて、効率的に現場管理を行うことができる。
【0016】
また管理事務所において、建築施工現場に行かなくても、建築施工現場の動画像を表示手段に表示させるだけで現場の状況を目視することができるため、頻繁に施工状況の確認をすることができ、仕事量に応じた正確な歩掛を得ることができる。
【0017】
さらに、管理者が現場の施工状況を確認するために、それぞれの建築施工現場へ自動車等による移動手段によって移動する回数を減少させることができるので、ガソリン等の消費を低減させて省エネルギー化を実現するとともに、排気ガス等の排出を減少させて環境への影響を抑えることができる。
【0018】
そして、現場側通信手段は音声を入出力するための通話装置を備えているので、建築施工現場のリアルタイムの動画像を見ながら通話等を行うことが可能であるため、施工現場の作業員に対して、指示や部材の手配等をタイムリーに行うことができる。
【0019】
また本発明の遠隔管理装置は、建築施工現場における建築物内を移動可能な移動手段に着脱可能に配設されているので、間仕切りされた建築物内においても、所望の場所へ移動して、撮影及び通信を行うことが可能となる。そして建築施工が終了したときには、取り外して次の施工現場で使用することができる。
【0020】
また撮影手段は窓部を備えたケース内に収納され、前記窓部を通して撮影可能とするとともに、前記ケースから着脱可能とし、ケースから取り出して撮影可能とするように構成されているので、撮影手段をケース内に収納して埃等の侵入を防止するとともに、必要に応じて管理者の所望の方向を撮影することができる。
【0021】
前記通話装置は前記移動手段に配設される固定通話装置と移動可能に形成された移動通話装置から構成されているので、施工状況や通話の内容によって、固定通話装置或いは移動通話装置のいずれかから選択することができる。また移動通話装置は箱体内に収納されて埃等の侵入を防止した構成とすると好適である。
【0022】
また前記通話装置にはタイマーが設けられ所定時間内において通話可能とすることにより、必要な状況においてのみ通話を行うことにより、ランニングコストを低減させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の遠隔管理装置Sは、複数の建築施工現場と、該複数の建築施工現場を管理する管理事務所との間で、ISDN回線網12等の通信手段を介して動画像及び音声を含む信号を送受信することにより遠隔管理を行う遠隔管理装置である。
【0024】
建築施工現場において、動画像を撮影する撮影手段3と、管理事務所との間で通信を行うための現場側通信手段4のうち少なくとも一つは、建築施工現場に立設される支持体に着脱可能に配設され、現場側通信手段4は音声を入出力するための通話装置10を備えている。
【0025】
撮影手段3は視野の一部を遮るケース24内に収納され、また撮影手段3は管理事務所から遠隔操作により撮影方向及び焦点の調整がなされるものである。
【0026】
支持体としては、例えば建築施工現場へ電気を引き込むために立設される電気引込用ポール22が使用され、支持体は撮影手段3により少なくとも屋根上の撮影が可能となるように伸長可能に形成されている。このとき管理事務所からの遠隔操作により、支持体の高さの調整を行うことができるように構成すると好適である。
【0027】
また通話装置10は支持体に配設される固定通話装置と移動可能に形成された移動通話装置から構成されている。通話装置10にはタイマーが設けられ、このタイマーにより所定時間内において通話可能であるように構成されている。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0029】
図1乃至図12は本発明に係る実施例を示すものであり、図1は本発明の遠隔管理装置の概略構成を示す説明図、図2は建築施工現場と管理事務所との間で行う情報の流れを示すブロック図、図3は遠隔管理装置の動作を示す流れ図、図4,図7,図8は建築施工現場に配設される現場側装置を示す斜視図、図5及び図6は台車の説明図、図10及び図11は撮影手段の画角を示す説明図、図12は制御回路を示す説明図である。
【0030】
本発明の遠隔管理装置Sは、遠隔地にある複数の住宅の建築施工現場の状況等を、例えば一箇所の管理事務所で管理するための装置であり、複数の建築施工現場に設置される現場側装置1と、管理事務所に設置される事務所側装置2とから構成されている。
【0031】
本発明の遠隔管理装置Sを構成する現場側装置1は、複数の建築施工現場に設けられており、撮影手段3と、管理事務所との間で通信を行うための現場側通信手段4と、撮影手段3を制御する制御手段5と、を主要構成要素としている。現場側装置1は、建物の建築を行っている段階では屋外に配設され、建物内工事に入った段階で屋内に配置される。また管理事務所側装置2は、建築施工現場から送信された動画像を表示する表示手段13と、建築施工現場との間で通信を行うための事務所側通信手段14と、建築施工現場の撮影手段3を遠隔操作する操作手段15と、を主要構成要素としている。
【0032】
まず現場側装置1について説明する。現場側装置1の撮影手段3は、動画が撮影可能なものであり、撮像素子を用いた装置、例えばビデオカメラ等が使用されている。撮影手段3は、建築施工現場における建築物の外側を管理するときには、図11で示すように、例えば仮設の電気引込用ポール22に配設される。このとき電気引込用ポール22を敷地の隅角部に設置することにより、撮影手段3により建物等の撮影対象物をより広い範囲で捉えることができる。
【0033】
電気引込用ポール22は、例えば建物の高さが6.05mである場合、高さ5.0m、建物からの距離を3mとすれば、前記撮影手段3は、仰角40度(上下20度)、回転角100度(左右50度)、水平の視野角が最大84度(最大有効視野184度)、垂直の視野角が最大74度(最大有効視野114度)に設定され、建物全体の施工状況を撮影することができる。このように状況に応じて電気引込用ポール22の高さや設置位置を調整することにより、撮影装置3により的確に対象物を捉えることができる。さらに撮影手段3はズームレンズを使用しており、焦点距離を連続的に変えられるように構成されている。
【0034】
現場側装置1の現場側通信手段4は、建築施工現場と管理事務所との間で通信を行うための手段であり、この現場側通信手段4には、図2に示すように、処理装置としてのCPU6,制御回路7の他に、AD/DA変換部8,送受信データの圧縮・伸長部9,通話装置10,インターフェース部11から構成されている。
【0035】
上記制御回路7には、撮影手段3,撮影手段3の制御手段5,音声を入出力するための通話装置10が接続されるとともに、インターフェース部11を介して通信手段としての外部回線、例えばISDN(Integrated Services Digital Network)回線網12が接続される。なお、通信手段としては上記ISDN回線の他、一般加入電話回線,専用回線,通信電波を使用する構成としても良い。なお通話装置10は、後述するように、現場側装置1に固定された固定通話装置と、持ち運び可能な移動通話装置とから構成され、固定通話装置は音声信号を増幅するためのアンプを備えている。
【0036】
AD/DA変換部8では、撮影手段3によって撮影された動画像データや、通話装置10に入力された音声データがディジタル信号に変換され、また次述する圧縮・伸長部9から送信されたディジタル信号をアナログ信号に変換する。
【0037】
圧縮・伸長部9では、AD/DA変換部8より出力されるディジタル信号にデータ圧縮処理(符号化処理)をして圧縮データを得ると共にインターフェース部11へ送信する。また、インターフェース部11で受信した圧縮データにデータ伸張処理(復号化処理)を施す。
【0038】
即ち動画像データを送信するときには、撮影装置3から動画像データをAD/DA変換部8に送信し、動画像データはディジタル信号に変換される。ディジタル信号に変換された動画像データは、圧縮・伸長部9においてデータ圧縮処理(符号化処理)が行われる。圧縮処理された動画像データはインターフェース部11よりISDN回線網12を介して事務所側通信手段14へ送信される。
【0039】
上記動画像データの送信と同様に、音声データを送信するときは、通話装置10から音声データをAD/DA変換部8に送信し、音声データはディジタル信号に変換される。ディジタル信号に変換された音声データは、圧縮・伸長部9においてデータ圧縮処理(符号化処理)が行われる。圧縮処理された音声データはインターフェース部11よりISDN回線網12を介して事務所側通信手段14へ送信される。
【0040】
或いは事務所側通信手段14から発信された音声データを受信するときは、まずインターフェース部11で音声データが受信され、圧縮・伸長部9においてデータ伸長処理(復号化処理)が行われる。そしてAD/DA変換部8に送信され、音声データはアナログ信号に変換され、アンプで増幅されて出力される。なお現場側通信手段4は上記に限定されるものではなく、例えばインターネットを利用してそれぞれの建築施工現場と管理事務所とを接続する構成としても良い。インターネットを利用するときは、暗号を利用してデータの送受信を行うことで、外部への情報の流出を防ぐことができる。
【0041】
制御手段5は、撮影手段3のスイッチの投入や、撮影手段3の方向や焦点を変更させる等、撮影手段3の制御を行うものである。制御手段5の例としては、ビデオカメラ等を支持する台を可動可能に構成し、この台をモータ等の出力等に連結させ、管理事務所側からの操作によりモータを駆動させて、所定位置になるように可動させる。
【0042】
また制御手段5は、事務所から送信された操作信号を受け取って撮影手段3を駆動させる。即ち、事務所側に設けられた、後述する操作手段15より、撮影手段3を遠隔操作する操作信号が送信される。この操作信号は、現場側通信手段4のインターフェース部11において受信され、制御回路7から制御手段5へ出力される。制御手段5は撮影手段3に駆動信号を出力し、この駆動信号により撮影手段3は管理者の所望の映像を撮影するように駆動される。
【0043】
次に上記音声の入出力を行う通話装置10についてさらに説明する。通話装置10は、固定通話装置と、移動可能に形成された移動通話装置とを備えており、状況に合わせて選択可能に構成されている。固定通話装置は、例えば現場の音声を管理事務所へ送信するマイクと、管理事務所より送信されてくる指示等を再生するためのスピーカーとから構成されており、スピーカーには音声を増幅するためのアンプが接続されている。移動通話装置は、例えばトランシーバーが用いられ、トランシーバーは建築施工現場の音声をトランシーバー送信器を介して管理事務所へ送信し、管理事務所より送信されてくる指示等をトランシーバー受信器で受信して、イヤホンやヘッドホン等で再生するように構成されている。、管理事務所からの音声を拡声しないように構成されている。移動通話装置として、トランシーバーを用いることにより、管理事務所からの音声を拡声しないように通話を行うことができる。
【0044】
なお現場側装置1にはタイマーが設けられており、タイマーが作動している間のみ、現場の音声を管理事務所へ送信することができるように構成されている。タイマーは例えば押しボタンを押すことにより作動するように構成されている。タイマーを接続することにより、限られた時間内で通話が行われるため、必要な状況においてのみ通話を行う構成とされ、ランニングコストを低減させることができる。
【0045】
次に本発明の遠隔管理装置Sの、管理事務所側に設けられる事務所側装置2について説明する。管理事務所ではこの事務所側装置2で、現場側装置1からの動画像或いは音声を受け取り、複数の施工現場を管理するものである。事務所側装置2は、動画像を表示する表示手段13と、建築施工現場との間で通信を行うための事務所側通信手段14と、建築施工現場における撮影手段3を遠隔操作する操作手段15と、を主要構成要素として構成されている。
【0046】
管理事務所には建築施工現場から送られてくる動画を表示するための表示手段13が設けられている。表示手段13は、例えばディスプレイ装置や液晶表示装置などが用いられる。本発明においては表示手段13として、パソコンのディスプレイを使用しているが、テレビ、その他の表示装置で良いことは勿論である。
【0047】
事務所側装置2の事務所側通信手段14は、管理事務所と建築施工現場との間で通信を行うための手段であり、事務所側通信手段14には、処理装置としてのCPU16,制御回路17の他に、AD/DA変換部18,送受信データの圧縮・伸長部19,通話装置20,インターフェース部21から構成されている。
【0048】
上記制御回路17には、表示手段13,撮影手段3の操作手段15,音声を入出力するための通話装置20が接続されるとともに、インターフェース部21を介して通信手段としてのISDN回線網12が接続される。
【0049】
AD/DA変換部18では、次述する圧縮・伸長部19から送信されたディジタル信号としての動画像データ及び音声データがアナログ信号に変換される。また通話装置20に入力された音声データがディジタル信号に変換される。
【0050】
圧縮・伸長部では、AD/DA変換部18より出力されるディジタル信号にデータ圧縮処理(符号化処理)をして圧縮データを得ると共に、圧縮データにデータ伸張処理(復号化処理)を施す。
【0051】
即ち建築施工現場側へ音声データを送信するときは、通話装置20から音声データをAD/DA変換部18に送信し、音声データはディジタル信号に変換される。ディジタル信号に変換された音声データは、圧縮・伸長部19においてデータ圧縮処理(符号化処理)が行われる。圧縮処理された音声データはインターフェース部21よりISDN回線網12を介して現場側装置1へ送信される。
【0052】
或いは現場側装置1から動画像データを受信するときは、まずインターフェース部21で動画像データが受信され、圧縮・伸長部19においてデータ伸長処理(復号化処理)が行われる。そしてAD/DA変換部18に送信され、動画像データはアナログ信号に変換され、表示手段13へ出力される。
【0053】
さらに現場側装置1から音声データを受信するときは、まずインターフェース部21で音声データが受信され、圧縮・伸長部19においてデータ伸長処理(復号化処理)が行われる。そしてAD/DA変換部18に送信され、音声データはアナログ信号に変換され、通話装置20へ出力される。
【0054】
操作手段15は、建築施工現場の撮影手段3を遠隔操作するものである。操作手段15は例えばパソコンのキーボードであり、このキーボードにより撮影手段3への動作命令を入力する。動作命令はインターフェース部21よりISDN回線網12を介して建築施工現場側へ送信される。なお動作命令は上記キーボードにより行う他、音声による方法としたり、或いは専用の操作レバー(ジョイスティック等)を設けて行う方法としても良い。
【0055】
また前記制御回路17にビデオテープレコーダ等の記録装置を接続して、動画像データや音声を記録する構成とすることにより、建築施工現場から送信された動画像データや音声データの検証を行うことができる。
【0056】
次に現場側装置1の建築施工現場における設置方法について説明する。建築施工の初期段階では、現場側装置1は屋外に配置されて、建築施工現場で建設されている建物の外観を管理事務所へ報知する。
【0057】
屋外では現場側装置1は長尺の支持体に配設されており、本実施例においては支持体として、建築施工現場に仮設される電気引込用ポール22を使用している。この電気引込用ポール22に、撮影手段3,現場側通信手段4,制御手段5が配設され、各手段は接続線や赤外線或いは無線等の接続手段により接続されるとともに、電源と接続される。
【0058】
なお、上記現場側通信手段4及び制御手段5は、コントロールボックス23内に収納されて雨水や埃等の浸入を防止するように構成されている。
【0059】
撮影手段3は、図4,図7,図8に示すように球形のケース24内に収納される。ケース24は、半球形のケース部材24a,24bを上下に組み合わせることにより形成されており、ケース部材のうち、上側に位置するケース部材24aは撮影手段3の上方向の視界(画角にして約10度)を遮って、遮断された部分では、撮影手段3による撮影ができないように構成されている。また下側に位置するケース部材24bにはFRP(繊維強化プラスチック)製のカバーが装着されて、撮影手段3の視界を一部遮るとともに、ケース部材24bの破損を防止するように構成されている。これは撮影手段3による、近隣の住宅や居住者或いは施設等の撮影を防ぐためであり 、本実施例のように構成することにより近隣住人のプライバシーを確保することができる。
【0060】
撮影手段3のケース24は、略L字状の係合部24cを有しており、この係合部24cには取付部材24dが設けられてる。撮影手段3は、この取付部材24dを電気引込用ポール22の頂部付近に取り付けることにより、電気引込用ポール22に配設されている。
【0061】
通話装置10は、通常は固定通話装置により事務所との通話を行うように設定しておき、スピーカー10aから出力される事務所からの呼び出しに対応する。そして、さらに詳細な通話を行う場合には、移動通話装置による通話に切り替えることにより、周囲に情報が漏れないように通話を行うことができる。
【0062】
次に現場側装置1の電気引込用ポール22への取付方法について説明する。現場側装置1を構成する要素のうち、撮影手段3は略15kgであり、コントロールボックス23は略50kgである。このように重量が大きく、かつ嵩張る部材の取付作業を省力化するため、ウィンチ25を使用して、撮影手段3及びコントロールボックス23の取り付けを行うものとする。
【0063】
まず撮影手段3,コントロールボックス23を、台車26に載置して移動する。台車26は図4に示すように、一対の車輪26aと、載置台26bと、ねじ26eによって着脱可能に配設されるハンドル26cと、固定部26dとから構成されている。図4に示すように、載置台26b上にはコントロールボックス23が載置され、撮影手段3はハンドル26cに固定されている。
【0064】
さらに図5及び図6に示すように、台車26は載置台26bの下方にキャスター26fを備えている。キャスター26fは、360度回転可能に軸支されており、台車26を所定方向に移動させるものである。またキャスター26fは、台車26を設置する場所でロックされ、台車26を支持するように構成されている。また図6に示すように、台車26は突出部26gを備えている。突出部26gは、台車を車に載置する場合等において台車26を横臥するとき、台車26を載置する面上に当接して台車26を支持する。
【0065】
図4に示されている細長い梯子状の部材は撮影手段3及びコントロールボックス23を電気引込用ポール22に引き上げるためのウィンチ25である。ウィンチ25は、図7に示すように、電気引込用ポール22の頂部に取り付けられて、撮影手段3等を引き上げる引き上げ部25aと、ワイヤロープ25bと、このワイヤロープ25bを巻き取る巻き取り部25cと、この巻き取り部25cを電気引込用ポール22に固定するための固定ポール25dとから構成されている。
【0066】
次に撮影手段3,コントロールボックス23を載置した台車26を電気引込用ポール22に隣接させて停止させる。このとき電気引込用ポール22の下端部と台車26の下部に、互いに係合可能な係合部を設け、この係合部を係合させることにより台車26を電気引込用ポール22に固定させるように構成すると好適である。
【0067】
なお台車26のハンドル26cは着脱可能であるため、電気引込用ポール22に台車26が隣接された時点で取り外す。このようにしてハンドル26cに撮影手段3のコードやウィンチ25のワイヤロープ25b等が引っかかるのを防止する。
【0068】
次に作業員が梯子27を上って、電気引込用ポール22の頂部にウィンチ25の引き上げ部25aを取り付ける。また、電気引込用ポール22にウィンチ25の固定ポール25dを取付けて、巻き取り部25cを配設する。
【0069】
ワイヤロープ25bの端部にはフック25eが設けられており、このフック25eに撮影手段3等を係合させる。そして、巻き取り部25cのレバーを回すと、レバーに連接された滑車がワイヤロープ25bを巻き取って、部材が上方に引き上げられる。なお、本例ではレバーを手動で回すことにより部材を引き上げる構成としたが、これに限らず、モーター等を用いてワイヤロープ25bを巻き取る構成としても良い。
【0070】
撮影手段3が電気引込用ポール22の頂部付近まで引き上げられたら、ケース24の取付部材24dを電気引込用ポール22に固定することにより、撮影手段3を電気引込用ポール22に配設する。同様にコントロールボックス23をウィンチ25で引き上げ、電気引込用ポール22に固定する。さらにスピーカー10aを取り付ける。
【0071】
なお上記電気引込用ポール22を、伸長可能な構成とすることにより、撮影手段3による、さらに高い位置からの撮影が可能となる。即ち電気引込用ポールを摺動可能な外筒と、内筒から形成し、この外筒と内筒とをウィンチ等を用いて摺動させ、所定の位置でねじ等により固定する。これにより、撮影手段3をさらに高い位置に配置することができ、建物の屋根の施工状況を撮影することも可能となる。なお、ウィンチ25を電動モータにより作動させる構成とし、この電動モータの制御手段を設けて、電気引込用ポール22を管理事務所側から遠隔操作する構成とすることにより、管理事務所側で自由に電気引込用ポール22の高さ調整を行うことが可能となる。
【0072】
上記現場側装置1は、建築施工現場における建物内の施工状況の報知を行う場合には、建物内部へと移動される。このとき撮影手段3は、図9に示すように、埃等が入り込むのを防止するため、撮影手段収納ケース28内に収納される。撮影手段3による建物内の撮影を行うときには、撮影手段収納ケース28の蓋部28bに形成された窓28aを通して撮影を行う。そして撮影手段3が撮影手段収納ケース28に収納されている状態では撮影不可能な箇所、例えば天井や床面等の撮影を行うときには、撮影手段収納ケース28の蓋部28bを開けて、撮影手段収納ケース28から撮影手段3を取りだして撮影を行う。また、撮影手段3のみを別室に移動させて撮影を行うこともできるので、間仕切りされた建物内においても自由に撮影を行うことができる。
【0073】
上記撮影手段収納ケース28は、図7に示すような箱形の他、軽量で着脱可能に形成しても良い。このように構成することにより、撮影手段3を持ち運ぶときは、撮影手段収納ケースごと取り外して所望の箇所を撮影することができ、撮影手段3への埃等の侵入を常時防止することができる。
【0074】
なお、撮影手段収納ケース28を回転台の上に固定する構成としても良い。回転台は、上下方向及び左右方向に回転可能に構成されており、撮影手段収納ケース28を固定するための係止部が設けられている。このように回転台の上に撮影手段収納ケース28を取り付けることにより、撮影手段3を撮影手段収納ケース28から取り出さなくても、簡単に所望の方向を撮影することが可能となる。なお回転台を、電動モータにより作動させる構成とし、この電動モータの制御手段を設けることにより、回転台を管理事務所側から遠隔操作することもできる。
【0075】
上記撮影手段3は移動手段29に載置されている。移動手段29は、車輪29aと、載置台29bと、ハンドル29cとを有している。本例の車輪29aは、全てが360度回転可能に軸支されているが、一方向の両輪を直進性を保持させて、他方側のみ360度回転可能に軸支するように構成しても良い。
【0076】
また、車輪29aにストッパーを設けることにより、移動手段29を所定の位置で固定させることができ、安定して撮影等の作業を行うことができる。なお車輪29aの代わりに流体を用いたキャスター(いわゆる流体キャスター)を使用しても良い。
【0077】
本実施例の載置台29bは、板状部材からなり、床面側には前記車輪20aが取り付けられている。なお載置台29bは板状に限らず、例えば縁部を設ける凹部を有する箱形に形成することにより、載置台29b上に載置された部材の転落を防止することができる。或いは載置台29bを円形等、角部を削った形状にすることにより、建築物内の壁や建具等への傷付けを防止することができる。
【0078】
移動手段29を他の場所へ移動させるために押すハンドル29cは、本実施例では棒状に形成されているが、これに限らず自転車のハンドルのように、一対の握り部を有する構成としても良い。またハンドル29cを移動手段29から着脱可能な構成としても良い。このとき、移動手段29を所定位置に固定させた後ハンドル29cを取り外して移動手段29の幅を狭め、他の作業の妨げとならないようにすることができる。載置台29bには前記撮影手段3の他、通話装置10が載置されている。
【0079】
通話装置10は、固定通話装置と、持ち運び可能な移動通話装置とから構成されている。固定通話装置のスピーカー10aは図9に示すように載置台29b上に載置されている。移動通話装置は通話装置収納ケース30に収納されて、防塵及び防水が施されており、移動通話装置のみを他の部屋へ移動させるときには、この通話装置収納ケース30を載置台29bより降ろして移動させたり、或いは移動通話装置を通話装置収納ケース30から取り出して、所望の部屋へ移動して通話を行う。なお固定通話装置と移動通話装置との切替は図示しない切替スイッチにより行う。
【0080】
なお、図9に示されるコード31は、電気引込用ポール22から延長される電源コード及び通信ケーブルである。電源コード及び通信ケーブルは長めに形成されており、現場側装置1を移動手段29により各部屋に自由に移動することが可能となる。
【0081】
また、全ての建築施工が終了した後は、現場側装置1の撮影手段3,現場側通信手段4,制御手段5を、次に建築施工が行われる現場へ移送して使用する。
【0082】
図12は、本発明の現場側装置1における回路の一例を示すものであり、特に音声の受送信を制御する制御回路を示すものである。図12では、現場側装置1が屋外に設置された場合と、屋内に設置された場合の両方について示している。図中において、符号35は漏電ブレーカー、記号Tはタイマー、記号B1,B2はタイマーを作動させる押しボタン、記号R1,R2,R3はリレー(継電器)、符号36は移動通話装置としてのトランシーバー10bの電源、符号37aはトランシーバー10bの送信器、符号37bはトランシーバー10bの受信器、符号38は屋内と屋外とで使用されるスピーカーへの電気の供給を切り替えるための切替スイッチである。また記号rはリレーRの接点であり、リレーR1には接点r1が、リレーR2には接点r2が、そしてリレーR3には接点r3がそれぞれ対応しており、接点rにおいて電気の回路を開閉することにより、回路の制御を行っている。さらに記号tはタイマーTの接点であり、タイマーTの作動に対応して電気の回路を開閉する。
【0083】
図12に示す回路は次のような作用を示すものである。現場側装置1では、通常の状態では、交流電源(100v)からスピーカー10a,CPU6,音声データのアナログ・ディジタル変換を行うAD/DA変換部8,音声データの圧縮伸長処理を行う圧縮・伸長部9,音声データを受送信するインターフェース部11へ電気が供給されている。管理事務所から現場へ音声の送信があった場合には、音声データは伸長処理や変換処理がなされた後、回路L2からアンプ10cへ送信され、アンプ10cで増幅されてスピーカー10aから出力されるように構成されている。なおL3はデータを転送する共通線としての母線である。なおこのときトランシーバー10bには電気は供給されていない。
【0084】
通話装置としてトランシーバー10bを用いるときには、押しボタンB1を押すことによりトランシーバー10bへ電力が供給され通話が可能となる。即ち押しボタンB1を押すことにより、リレーR1,R2,R3においてスイッチングが行われ、R1,R2,R3にそれぞれ対応する接点r1,r2,r3において、電気回路の開閉が行われる。押しボタンB1を押すことにより、図12で示されている接点r1,r2,r3は、開から閉或いは閉から開へと変更される。このようにして、アンプ10cとスピーカー10aへの電気供給がストップし、トランシーバー10bの電源37と、タイマーTへ電気が供給される。トランシーバー10bの電源37では交流から直流への切換及び変圧が行われる。なおトランシーバー10bの電源37への電力供給は、タイマーTの作動している間のみ行われるように構成されている。
【0085】
トランシーバー10bへ電力が供給されると、トランシーバー10bに入力された音声はトランシーバー送信器38aを経て、変換処理や圧縮処理がなされた後、ISDN回線網12を介して管理事務所へと送信される。さらに管理事務所から送信された音声データは伸長処理や変換処理がなされた後、トランシーバー受信器を経てトランシーバー10bから出力される。
【0086】
なお建物内における施工に移行したときには、現場側装置1は建物内に移動される。このとき屋内に予め屋内専用のスピーカー10aが設置されているときには、切替スイッチ38を切り替えることにより、屋内に設置されたスピーカー10aへと電力を供給する。また屋内でトランシーバー10bを使用するときは、押しボタンB2を押すことにより、トランシーバー10bと、タイマーTへ電力供給が行われ、トランシーバー10bによる通話が可能となる。
【0087】
図13は管理事務所側から音声の送信があったときのみ、現場側装置1へ電気の供給が行われるように構成した制御回路を示すものである。図13の制御回路では、現場側での音声の受信を検知する検知装置39が設けられている。この検知装置39で音声の受信が検知されたとき、リレーR0において電気の回路が入り、スピーカー10a、音声データを受送信するインターフェース部11、音声データの圧縮伸長処理を行う圧縮・伸長部9、音声データのアナログ・ディジタル変換を行うAD/DA変換部8に電力が供給される。その他の構成は図12に示す制御回路と同様である。
【0088】
次に上記遠隔管理装置の動作について図3に示すフローチャートに従って説明する。先ずステップS1で、現場側装置1及び管理事務所側装置2の電源が投入(ON)される。管理事務所内にいる管理者が所定の建築施工現場を指定することにより、回線接続を指示すると、通信回線を介して事務所側装置2と現場側装置1との間で回線が接続される(ステップS2)。
【0089】
事務所側装置2と現場側装置1との間で回線が接続されると、現場側装置1と事務所側装置2との間で動画像及び音声を含む信号の送受信が開始され、ステップS3で動画像が表示される。そしてステップS4で現場側装置1の撮影手段3が施工状況を的確に捉えているかどうかを判別する。
【0090】
撮影手段3が建築施工現場における所望の画像でないと判断された場合には(ステップS4:NO)、ステップS5に進み、管理事務所からの遠隔操作により撮影手段3の方向及び焦点の調整(撮影手段調整)を行い、所望の画像が現れるまでステップS4の操作を繰り返す。
【0091】
撮影手段3が建築施工現場の適切な撮影を行っている場合には(ステップS4:YES)、ステップS6に進み、動画像及び音声の受送信を行う。そしてステップS7で建築施工現場と管理事務所間で所定の処理を行う。
【0092】
ステップS8で処理終了の判別を行い、処理が終了していないと判断された場合には(ステップS8:NO)、ステップS7に戻り所定の処理を行う。建築施工現場と管理事務所間における所定の処理が終了し、管理を終える場合は(ステップS8:YES)、ステップS9で回線を切断する。
【0093】
図14は本発明の他の実施例を示す説明図である。本例において、前記実施例と同一部材には、同一符号を付してその説明を省略する。上記実施例では建築施工現場と管理事務所との間で、動画像及び音声の送受信を行う例を示したが、図14に示す実施例では、近隣の居住者や通行人等、建築施工現場の作業員以外と管理事務所との間で通信を行う構成とされている。
【0094】
本実施例では現場側通信手段4の通話装置として電話機32が、工事用看板34に設けられている。なお本実施例では電話機32として、受話器と文字盤からなる従来の電話機を用いるが、これに限らずインターホン等他の構成を用いても良い。
【0095】
工事用看板は、施工計画や施工内容等をお知らせするものであり、例えば建築施工現場前の通りに面して立設され、近隣住人や通行人の目に付きやすいように設置されている。
【0096】
また工事用看板34には、建築施工の情報配布物33が設置されている。情報配布物33は、例えば現在施工されている建築物のパンフレットや、施工計画書等、建築施工に関する情報を提供するものである。情報配布物33は、例えば図14に示すように電話機32の下方に配設されている。
【0097】
管理事務所側には、建築施工現場の現場側通信手段と通信を行うための事務所側通信手段14が備えられている。近隣の住人や通行人が、建築施工現場や建築物に対する問い合わせを行ったり或いは意見を述べるときは、工事用看板34に設けられた電話機32を用いて管理事務所と通話を行う。
【0098】
そして近隣の住人や通行人が、建築施工現場や建築物に対する問い合わせを行ったり或いは意見を述べるときは、工事用看板34に設けられた電話機32を用いて管理事務所と通話を行う。このとき工事用看板34上に、意見を受け付けている旨の表示や、電話機32の使用方法を提示しておくことにより、さらに多くの意見を得ることができる。
【0099】
そして上記問合わせ或いは意見に対して管理事務所側で対応することにより、近隣住民等に迅速に、またリアルタイムで対応することが可能となり、高い信頼性を得ることができる。また収集した情報から今後の技術開発の課題を見いだしたり、現場管理に役立てることにより建築施工技術のさらなる向上を図ることができる。
【0100】
なお、上記現場側通信手段としては、電話機32に限らず、例えばディスプレイを設置しておき、ディスプレイ上に表示されたキーやボタンを操作したり、或いは文字を入力することにより、管理事務所と情報のやり取りをする構成としても良い。或いはディスプレイと電話機を併設した構成としても良い。また電話機の設置個所にシャッターを設け、夜間はこのシャッターを閉めるようにしても良い。
【0101】
上記実施例では、遠隔管理装置Sを建築施工現場と管理事務所との間で使用することにより、建築施工現場と管理事務所との間で情報を受送信する例を示したが、これに限らず、建物の施工主がISDN回線網を有している場合には、建築施工現場と施工主との間で遠隔管理装置Sを使用して、情報の受送信を行う構成としても良い。このとき、施工主の居る場所である仮住居等に、動画を表示するための表示手段と、CPU,制御回路,AD/DA変換部,圧縮・伸長部,インターフェース部を含む通信手段を配設し、インターフェース部を介してISDN回線網を接続する。
【0102】
さらに建築施工現場と音声による通信を行うための通話装置と、建築施工現場の撮影手段を操作する操作手段とを、制御回路に接続する。これにより、施工主にリアルタイムで施工状況を報告することができるとともに、施工主側の仕様変更等の要望に迅速に対応することが可能となり、施工効率性を向上させることができる。また、より高い信頼性を確保することが可能となる。
【0103】
なお上記実施例ではISDN回線網を使用して、建築施工現場と管理事務所との間で動画像や音声等のデータの受送信を行う例を示したが、携帯電話の回線を使用した構成としても良い。携帯電話の回線を使用することにより、管理者が管理事務所にいなくても、建築施工現場の管理を行うことが可能となり、機動性を向上させることができる。
【0104】
さらに遠隔管理装置の現場側装置を建物の床下に設置しておくことにより、床下の状況を常に管理し、改築の時期等を適切に把握することが可能となる。
【0105】
【発明の効果】
以上のように、遠隔地にある複数の建築施工現場から管理事務へ、建築施工現場の施工状況を動画像により報知したり、建築施工現場側にいる作業員と管理事務所側にいる管理者との間で通信を行うことにより、建築施工現場の建築物の品質や工程状況を確認して複数の建築施工現場を管理する。このように予め現場の品質・工程状況を把握し、直接現場へ行かなくてはならない必要性が高い建築施工現場を選択することができるので、現場への移動時間を低減させて、効率的に現場管理を行うことができる。
【0106】
さらに撮影手段は管理事務所から遠隔操作できるので、管理者の所望の方向を撮影することができ、また撮影手段のズーム機能により詳細な画像を得ることもできるので、正確な判断を行うことが可能となる。
【0107】
また本発明の遠隔管理装置における撮影手段及び現場側通信手段は、屋外及び屋内の両方に配置することが可能であり、建築物の建設を行っているときには、屋外からの建物の施工状況を、撮影手段或いは現場側通信手段のいずれかより、管理事務所へ報告する。そして、屋内へ移設されてからは、建物内の構造や、建物内の施工状況を、撮影手段或いは現場側通信手段のいずれかより、管理事務所側へ報告する。このように施工工程に応じてあたかも建築施工現場にいるようにして管理を行うことが可能となる。
【0108】
そして管理事務所において、建築施工現場のリアルタイムの動画像を見ながら通話等を行うことが可能であるため、施工現場の作業員に対して、指示や部材の手配等をタイムリーに行うことができる。また十分な知識を持つ管理者の指示を通じて、現場作業員のレベルアップを行うことができる。
【0109】
さらに建築施工現場に行かなくても、建築施工現場の動画像を表示手段に表示させるだけで現場の状況を目視することができるため、頻繁に施工状況の確認をすることができ、仕事量に応じた正確な歩掛を得ることができる。
【0110】
また管理者が現場の施工状況を確認するために、それぞれの建築施工現場へ自動車等による移動手段によって移動する回数を減少させることができるので、ガソリン等の消費を低減させて省エネルギー化を実現するとともに、排気ガス等の排出を減少させて環境への影響を抑えることができる。
【0111】
さらに現場側装置は、建築物内を移動可能な移動手段に着脱可能に配設されているので、間仕切りされた建築物内においても、所望の場所へ移動して、撮影及び通信を行うことが可能となる。そして建築施工が終了したときには、取り外して次の施工現場で使用することができるため、コスト的に高い効果を得ることができる。
【0112】
また撮影手段は窓部を備えたケース内に収納されているので、窓部を通して撮影が可能であり、ケースから取り出して撮影することも可能である構成とされているので、ケースにより埃等の侵入を防止でき、必要に応じて管理者の所望の方向を撮影することが可能となる。
【0113】
通話装置は前記移動手段に配設される固定通話装置と移動可能に形成された移動通話装置から構成されているので、施工状況や通話の内容によって、固定通話装置或いは移動通話装置のいずれかから選択することができる。また移動通話装置は箱体内に収納されているので埃等の侵入を防止することができる。
【0114】
また前記通話装置にはタイマーが設けられ所定時間内において通話可能とすることにより、必要な状況においてのみ通話を行うことにより、ランニングコストを低減させることができる。
【0115】
そして、例えば建築施工現場の施工計画をお知らせする工事用看板に隣接させて現場側通信手段を配置し、現場側通信手段により通信を行うことにより、建築施工現場の周辺住民や、或いは建築施工現場近くを通りかかって建築物等に興味を持った通行人からの問い合わせに、管理事務所側で迅速に対応することができ、より高い信頼性を得ることができるとともに販売促進にも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遠隔管理装置を示す説明図である。
【図2】建築施工現場と管理事務所との間で行う情報の伝送を示すブロック図である。
【図3】遠隔管理装置の動作を示す流れ図である。
【図4】建築施工現場に配設される現場側装置を示す斜視図である。
【図5】台車の正面図である。
【図6】台車の側面図である。
【図7】建築施工現場に配設される現場側装置を示す斜視図である。
【図8】建築施工現場に配設される現場側装置を示す斜視図である。
【図9】建築施工現場に配設される現場側装置を示す斜視図である。
【図10】撮影手段の画角を示す説明図である。
【図11】撮影手段の画角を示す説明図である。
【図12】現場側装置の回路の一例を示す説明図である。
【図13】現場側装置の回路の他の例を示す説明図である。
【図14】遠隔管理装置の他の実施例を示す説明図である。
【図15】従来例を示す説明図である。
【図16】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 現場側装置
2 事務所側装置
3 撮影手段
4 現場側通信手段
5 制御手段
6 CPU
7 制御回路
8 AD/DA変換部
9 圧縮・伸長部
10 通話装置
10a スピーカー
10b トランシーバー
10c アンプ
11 インターフェース部
12 ISDN回線網
13 表示手段
14 事務所側通信手段
15 操作手段
16 CPU
17 制御回路
18 AD/DA変換部
19 圧縮・伸長部
20 通話装置
21 インターフェース部
22 電気引込用ポール
23 コントロールボックス
24 ケース
25 ウィンチ
26 台車
27 梯子
28 撮影手段収納ケース
29 移動手段
30 通話装置収納ケース
31 コード
32 電話機
33 資料
34 工事用看板
35 漏電ブレーカー
36 トランシーバーの電源
37a トランシーバー送信器
37b トランシーバー受信器
38 切替スイッチ
B 押しボタン
R リレー
T タイマー
S 遠隔管理装置

Claims (4)

  1. 複数の建築施工現場と、該複数の建築施工現場を管理する管理事務所との間で通信手段を介して動画像及び音声を含む信号を送受信することにより遠隔管理を行う遠隔管理装置であって、
    前記建築施工現場に配置される動画像を撮影する撮影手段と前記管理事務所との間で通信を行うための現場側通信手段のうち少なくとも一つは、前記建築施工現場における建築物内を移動可能な移動手段に着脱可能に配設され、
    前記撮影手段は窓部を備えたケース内に収納され、前記窓部を通して撮影可能とするとともに、前記ケースから着脱可能とし、ケースから取り出して撮影可能とし、
    前記現場側通信手段は、音声を入出力するための通話装置を備え、前記管理事務所側と通信可能としたことを特徴とする遠隔管理装置。
  2. 前記通話装置は前記移動手段に配設される固定通話装置と移動可能に形成された移動通話装置から構成されたことを特徴とする請求項1記載の遠隔管理装置。
  3. 前記移動通話装置は前記移動手段に取り外し可能に配設された箱体内に収納されたことを特徴とする請求項2記載の遠隔管理装置。
  4. 前記通話装置にはタイマーが設けられ所定時間内において通話可能とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠隔管理装置。
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