JP3981067B2 - 走行速度データ分類装置、走行速度パターン推定装置、及びハイブリッド車両の駆動制御装置 - Google Patents
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Description
このハイブリッド車両における、エンジンの燃焼消費量を低減する技術が特許文献1で提案されている。
すなわち、蓄積されている過去の走行データを分析し、その小区間内での走行速度の推移の代表的なパターンを分類、及び抽出する必要がある。
この処理は、車両の過去の走行データを、例えばk平均法と呼ばれるクラスタリング手法を用いることにより、類似したもの同士に分類し、各分類毎に平均的な走行速度パターンを抽出することにより行われる。
この分類により類型化された走行速度パターンは、全行程での推定走行速度パターンを推測する際の基本データとなるため、モータとエンジンの運転スケジュールを立てる際の重要な要素である。
走行速度パターンの差異は、主に変動区間に顕著に表れるにもかかわらず、従来は、安定区間と変動区間を特に区別することなく、小区間全体での走行速度の推移を解析していた。
そのため、主に変動区間での走行速度の推移の差異によりパターンを明確に分類できるにも拘わらず、安定区間での走行速度の推移の差異も解析過程に影響する場合があった。
従って、車速変動の大きい区間における走行パターンの特徴を捉えた分類をすることが重要になる。
請求項2に記載の発明では、車両の走行データを取得し記憶する走行データ取得手段と、任意の走行経路を特定する走行経路特定手段と、前記走行経路を、発進と停止が予想される地点から所定距離だけ移動した地点を走行安定地点として小区間に分割する区間分割手段と、前記小区間の過去の走行データに対して、該小区間内の位置に応じた重み係数を乗じる重み付け手段と、前記小区間内の位置に応じて重み係数を乗じた小区間ごとの走行データを、類似する走行データごとに分類する分類手段と、前記分類ごとに、当該分類を代表する走行速度パターンを生成して記憶する小区間速度パターン生成手段と、を備え、前記重み付け手段は、前記小区間内に存する発進と停止が予想される地点を含む変動区間と走行状態が概略安定している安定区間に対し、該変動区間の重み係数を、該安定区間の重み係数より大きい値とすることを特徴とする走行速度データ分類装置により前記目的を達成する。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の走行速度データ分類装置において、前記分類手段は、k平均法を用いたクラスタリング法により分類、もしくは走行データの時系列グラフ曲線の類似度に基づいて分類、することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至請求項3に記載した走行速度データ分類装置を含み、前記走行データ取得手段は、車両の走行環境データを合わせて取得し、前記小区間速度パターン生成手段は各走行速度パターンの生成に寄与した走行データの走行環境データを、当該走行速度パターンに関連付けて記憶し、これから走行する前記任意の走行経路を出発する際の車両の走行環境データに合致する走行速度パターンを、各小区間ごとに抽出し、これから走行する当該走行経路全体の推定走行速度パターンを出力する推定走行速度パターン出力手段と、を走行速度パターン推定装置に具備させて前記目的を達成する。
請求項5に記載の発明では、駆動力の一部又は全部が車両の駆動又は発電に使用されるエンジンと、車両の駆動力を発生させるモータとを備え、前記エンジンとモータの少なくとも一方の駆動力により走行するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、前記エンジンの駆動による発電及び回生により充電され、前記モータに電力を供給する蓄電手段と、前記蓄電手段の蓄電量を検出する蓄電量検出手段と、請求項4に記載した前記走行速度パターン推定装置と、前記走行速度パターン推定装置で出力した前記特定された走行経路の推定走行速度パターンと、前記蓄電手段の蓄電量とに基づいて、前記特定された走行経路における燃料消費量が最少となるように、前記エンジンと前記モータの運転スケジュールを設定する運転スケジュール設定手段と、をハイブリッド車両の駆動制御装置に具備させて前記目的を達成する。
本実施形態では、ある小区間での走行速度の推移のパターンを分類する際に、走行状態が毎回比較的安定している安定区間での走行速度の変化の大きさよりも、交差点など走行状態が毎回異なりやすい変動区間での走行速度の変化の大きさが大きくなるように走行データを重み付けしてから分類する。
そして、各区間走行データを上述のように重み付けして解析し、類似した区間走行データ同士に分類する。
さらに、走行パターン予測部11は、各分類に属する区間走行データを用いて、その小区間に典型的な走行速度パターンを生成して記憶する。生成された走行速度パターンは単数の場合もあれば複数の場合もある。
走行パターン予測部11は、このようにして、頻発経路を構成する各小区間毎に典型的な走行速度パターンを用意する。
そして、先に生成した走行速度パターンを隣接する小区間毎に接続して頻発経路全体の走行速度の変化の推移、すなわち推定走行速度パターンを生成する。
走行速度パターンが1つの小区間に複数個存在する場合は、そのときの走行環境データ(天候、曜日など)や、過去の走行頻度(その走行速度パターンで走行した頻度)などを用いて推定走行速度パターンを選択する。
そして、走行パターン予測部11は、この運転スケジュールをメイン制御装置26(図1)に提供し、メイン制御装置26は、このスケジュールを用いてエンジン21とモータ24を制御する。
このように、本実施形態では、区間走行データを分類する際に、走行状態の差異の最も現れやすい変動区間でのデータ比重を大きくするため、より精密に区間走行データを分類することができ、これにより、より適切な走行速度パターンを抽出することができる。
図1は本発明の実施形態における走行速度データ分類装置、走行速度パターン推定装置、及びハイブリッド車両の駆動制御装置が適用されるハイブリッド車両の駆動制御システムの構成を示す概念図である。
図1において、10は本実施形態における走行速度データ分類装置、走行速度パターン推定装置としてのハイブリッド車両の駆動制御システムであり、20は駆動装置である。ここで、21はガソリン、軽油等の燃料によって駆動される内燃機関等のエンジンであり、図示されないECU等のエンジン制御装置を備え、乗用車、バス、トラック等の車両用の動力源として使用される。
本実施形態におけるハイブリッド車両では、エンジン21の駆動力の一部を駆動用に出力し、駆動力の残りで発電機22の駆動に使用して発電するようにしてもよい。そのための構成として、例えば、プラネタリギヤを使用し、エンジン21、発電機22、モータ24の各軸を連結することで実現される。
また、駆動力伝達装置25には、交流発電機等の発電機22が接続され、車両の減速運転時に回生電流を発生するようになっている。そして、発電機22が発生した回生電流はバッテリ23に供給され、該バッテリ23が充電される。
また、発電機22はエンジン21の駆動力による発電を行い、車両の減速運転時における回生電力の発生をモータ24で行うようにしてもよい。
さらに、これらの中の何れかを単独で使用してもよいし、複数のものを組み合わせて使用してもよい。例えば、バッテリ23と電気二重層コンデンサとを組み合わせて、蓄電手段として使用することもできる。
ここで、センサは、アクセルセンサ、ブレーキセンサ等であり、車両の運転者の操作に関連した情報を検出してメイン制御装置26に送信する。
本実施形態では、車両の走行状態が安定している走行安定地点に基づいて頻発経路を小区間に分割して推定走行速度パターンを決定し、決定した推定走行速度パターンに基づいて、各小区間毎にエンジン21の燃料消費量が最小となる運転スケジュールを設定する。そして、頻発経路を走行する場合、設定した運転スケジュールに従ってエンジン21とモータ24を駆動する。
そして、走行パターン予測部11は、図示されないCPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ(ROM、RAM等)、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備える一種のコンピュータであり、ナビゲーションデータベース12,走行データ取得部13及び走行環境データ取得部14からデータを取得し、車両の現在位置の表示、目的地までの経路探索等のナビゲーション処理を実行する。
また、走行パターン予測部11は、走行安定地点に基づく分割点設定処理、頻発経路の分割化処理を含む、運転者の運転特性を反映した走行速度パターンを推定する走行速度パターン推定処理を実行する。
さらに、走行パターン予測部11は、上記走行速度パターン推定処理を行うためのデータ解析として、過去の走行データを解析し、各小区間での走行速度パターンの抽出処理も行う。
なお、ナビゲーションデータベース12を、ナビゲーション業者の運営するサーバ装置に置き、道路データを無線通信により走行パターン予測部11に提供するように構成することもできる。
新規道路の開通や拡幅工事などにより、道路の状態は頻繁に変化するため、ナビゲーション業者のサーバ装置にナビゲーションデータベース12を置くと、道路データの更新・保守作業が容易になる。
又は、不定間隔ではあるが道路のノード点(道路のデータベース上での区切り点)毎や交差点等の位置が特定できる地点に対応させて走行データを取得してもよい。このように、所定間隔で走行データを取得することによって、車両の走行した軌跡やその時々の走行速度の変化、すなわち、走行速度パターンを得ることができ、走行パターン予測部11において走行速度パターンを生成したり推定したりするために利用することができる
走行環境データ取得部14が取得して格納する車両が走行する環境に関する情報としての走行環境情報は、現在の時刻、日付、曜日、車両が出発した日時、天気、道路の渋滞情報、交通規制情報、道路工事情報、イベント情報等を含んでいる。
車両搭載機器の作動状況のデータ及びセンシングデータは、走行パターン予測部11において、その時の天候を推定するために利用することができる。
この場合、車両の1回の走行における走行データと走行環境データとは、相互に対応付けられて記憶される。走行速度パターン候補記憶部16には、後述される過去の走行データから生成される走行速度パターンが記憶される。
走行パターン予測部11が走行速度データ分類装置として機能する場合、走行パターン予測部11は、走行データ取得手段、走行経路特定手段、区間分割手段、重み付け手段、分類手段、小区間速度パターン生成手段、重み付け解除手段として機能する。
また、走行データ取得手段は、後述の走行パターン予測部11が走行速度パターン推定装置として機能する場合、走行時の天候や、時刻、日付、曜日等の車両の走行環境データを取得する。
例えば、走行経路特定手段は、ユーザがこれから走行するであろう走行経路を予測して特定する。この予測は、例えば、ハイブリッド車両の駆動制御システム10の始動時の現在位置や現在時刻などから、運転者がいつも通る道(頻発経路)を利用する蓋然性が高いことを判断することにより行うことが可能である。
ここで、分類手段による「走行速度の変化の推移の類似度により分類する」方法としては、k平均法と呼ばれる、クラスタリング手法や、走行データの時系列グラフ曲線の類似度を求める手法や、小区間内の各位置ごとの走行データのばらつきが所定範囲内に収まる走行データの群をひとまとまりのグループとして分類する方法などが挙げられる。
小区間速度パターンの生成は、例えば、分類された各小区間の走行データを平均するなどして行うことができる。
また、小区間速度パターン生成手段は、後述の走行パターン予測部11が走行速度パターン推定装置として機能する場合、各走行速度パターンの生成に寄与した走行データの走行環境データを、走行速度パターンに関連付けて走行速度パターン候補記憶部16に格納する。
推定走行速度パターン出力手段は、これから走行する任意の走行経路を出発する際の車両の走行環境データに合致する走行速度パターンを、各小区間ごとに抽出し、これから走行する当該走行経路全体の推定走行速度パターンを出力する。
すなわち、推定走行速度パターン出力手段は、走行速度パターン候補記憶部16から走行速度パターン候補を取得する。1つの小区間に複数の走行速度パターンが存在する場合は、走行環境データや過去の頻度などを参照し、その日に走行する可能性が最も高いと予測されるものを選択する。
そして、推定走行速度パターン出力手段は、選択した走行速度パターンを、走行経路特定手段が特定した走行経路の全行程に関して、隣接する小区間毎に接続し、走行経路全般に渡る推定走行速度パターンを出力する。
より詳細に述べると、この運転スケジュールは、SOCの管理幅内でバッテリ23の充放電を計画することにより行われる。
なお、予測走行速度パターンによる運転スケジュールの設定はメイン制御装置26が行う。
本実施形態では、一例として、走行データの解析対象、及び運転スケジュール設定対象を頻発経路とする。ここで、頻発経路とは、例えば、通勤路などの運転者が反復的によく利用する走行経路である。
より詳細に述べると、本実施形態の車両は、走行経路に対する走行データと走行環境データを相互に対応付けて走行データ記憶部15に記憶しており、走行パターン予測部11は、これら走行経路のうち所定回数以上走行した走行経路を頻発経路として特定する。
なお、これは、解析対象を頻発経路に限定するものではなく、過去の走行データが記憶されている走行経路であれば解析対象とすることができる。
そのため、運転者がこれから頻発経路を走行しようとする場合、その走行速度パターンを予め推測し、その推測に基づいて燃料消費量が最小となるようにエンジン21とモータ24の運転スケジュールを設定することが可能となる。
走行パターン予測部11は、頻発経路全体に対する走行速度パターンを解析するために、頻発経路を小区間に分割して、これら小区間毎に走行速度パターンを解析する。そして、解析した小区間毎の走行速度パターンを、隣接する小区間毎に接続し、頻発経路全行程の走行速度パターンを生成する。
ここでは、まず、図2を用いて頻発経路の分割方法について説明する。なお、図2は、分割方法を説明するために頻発経路を模式的に示した図である。
ここで、発進と停止が予測される停発進予測地点とは、例えば、交差点、その他の信号機の設置箇所、踏切、T字路、一時停止線設置箇所など、車両が減速や停止を行った後、発進や加速を行うと予測される地点である。
これにより頻発経路30は分割点35a〜35cで分割され、その結果、頻発経路30は、出発地から目的地に向かって小区間1〜小区間4の4つの小区間に分割される。
なお、分割点記憶部17に記憶されている分割点データには分割点35a〜35cを特定する情報が記録されている。
ここで、「走行の安定」とは、所定車速以上が所定時間若しくは所定距離以上継続すること、又は、速度変動範囲が所定範囲内で所定時間若しくは所定距離以上継続することを言う。
そのため、所定距離としては、車両の走行状態が安定すると考えられる距離であり、例えば50〜100[m]程度である。
また、本実施形態では、区間分割処理を容易にするために所定距離を各小区間に対して一定としたが、これに限定するものではなく、例えば、道路の規模(国道、県道、市道など)に応じて設定したり、交通量や交通状態に応じて道路毎に設定するなど、道路に応じて任意に設定することも可能である。
その結果、小区間両端の条件を揃えた状態で考えることができ、前後の区間の走行状態の影響を考える必要が無くなり、各小区間だけを独立して解析することが可能になる。
また、小区間の両端での車両の走行状態が一定するため、隣接する小区間での走行速度パターンを接続する処理が容易になる
さらに、小区間内の中間交差点近傍の走行状態変化がパターンとして把握でき、分類がしやすくなる。
また、走行ルートに沿った複数の連続した区間で、それぞれ独立に分析し独立に予測し、その結果を制約なしに接続することができる。
また、距離ではなく、例えば、停発進予測地点を通過してから30秒後など、走行時間により頻発経路を分割してもよい。
本実施形態では、頻発経路を走行安定地点で分割することを前提として説明するが、頻発経路を停発進予測地点で分割することも可能である。この場合は、小区間の両端での走行状態が安定しないため解析が複雑になるが、走行経路の予想と切り離して分割地点を特定することができる。
なお、頻発経路の出発地から目的地までに至るまでの走行データのうち、解析対象となっている小区間内に属する部分を区間走行データと呼ぶことにする。
区間走行データは、走行データから解析対象となっている小区間に対応する部分を抽出することにより生成することができる。
以下に、図3〜図9を用いて区間走行データの分類方法と、走行速度パターンの生成方法について説明する。
小区間は、例えば、直線路などの毎回走行状態が概略安定している区間と、例えば交差点付近などのその時々により走行状態が変化する区間を含んでいる場合がある。
本実施形態では、前者の毎回走行状態が概略安定している区間を安定区間と呼び、後者の走行状態が変化する区間を変動区間と呼ぶことにする。
そこで、走行パターン予測部11は、変動区間内での走行速度の変化の推移を明確に認識するために、安定区間内での走行速度の揺らぎを小さくし、変動区間内での走行速度の変化を大きくするように、小区間内での位置に応じて走行データを重み付けする。
安定区間のうち、変動区間との境界から100[m]の範囲にある領域に関しては、境界に向かってデータ比重が0.7から1.0まで所定の勾配で徐々に増大するように設定した。
なお、安定区間のデータ比重を1.0とし、変動区間のデータ比重をn(>1.0)としてもよい。この場合も安定区間のうち、変動区間との境界から100[m]の範囲にある領域に関しては、境界に向かってデータ比重が1.0からnまで所定の勾配で徐々に増大するように設定してもよい。
以下では、重み付けを行った区間走行データを重付区間走行データと呼ぶことにする。
すなわち、変動区間では安定区間よりも、ばらついている値をさらにばらつかせることができ、速度変化の特徴をより強調することができる。そのため、重付区間走行データは、区間走行データよりも明確かつ容易に分類することができる。
このように、重付区間走行データを分類することにより、区間走行データを分類する場合よりも分割点付近の走行速度の変化を重視して区間走行データを分類することができ、各分類からより精密な走行速度パターンを生成することができる。
図4(a)は、ある走行路での走行データの一部分を示している。この走行路は、停発進予測地点として交差点A、B、C、…を有している。
各交差点から所定距離51だけ、車両の進行方向にスライドした地点を分割点とし、小区間53が形成される。
なお、図4(a)から、車両の走行状態が安定している領域では実線と点線の形状と位置がほぼ同じとなっており、分割点が走行安定地点となっていることがわかる。
図4(b)に示したように、安定区間57に属する走行データ55では、走行速度が約35[km/h]であるのに対し、図4(a)に示した走行データで対応する部分の走行速度が約50[km/h]である。このように安定区間55では、走行速度が0.7倍されている。
一方、変動区間58に属する走行データ56は、図4(a)に示した走行データの対応する部分に対して1.0倍、すなわち、元のままとなっている。
このため、安定区間57での走行速度のばらつきは、変動区間58でのばらつきの0.7倍に縮小される。
このように、重み付け配分40に従って走行データを重み付けすることにより、変動区間での走行速度のばらつきを、安定区間での走行速度のばらつきよりも相対的に大きくすることができ、走行状態の違いをより明確にすることができる。
以下に、複数の走行データから走行速度パターンを抽出・生成する方法について説明する。
図5(a)は、ある小区間の区間走行データをグラフ化した図であり、図5(b)は、これら区間走行データから生成した重付区間走行データをグラフ化した図である。何れも複数の区間走行データを重ね合わせて表している。
何れのグラフも縦軸は車両の走行速度(単位[km/h])を表しており、横軸は小区間の始点から距離(単位[m])を表している。なお、車両が小区間に進入する地点(出発地側)を始点とし、小区間から出る地点(目的地側)を終点とする。
これら複数の区間走行データを解析して、この小区間での走行速度パターンを生成することになる。
図5(a)に示したように、安定区間においては、走行速度の値がおおむね30〜60[km/h]の範囲に収まっているのに対し、変動区間では、走行速度の値が0〜60[km/h]の範囲で大きく変化している。
しかも、変動区間では、安定区間から引き続き一定の走行速度で通過するものや、停発進予測地点の手前で減速した後加速するものなど、様々なパターンのものが存在する。
図5(b)に示したように、安定区間においては、走行速度の値がおおむね30〜40[km/h]の範囲に収まっており、走行速度の変動の幅が小さくなると共に、平均速度も重み付け前よりも30[%]小さくなっている。
一方、変動区間における走行速度の変化の推移は重み付け前のものと同じである。
後に小区間での走行速度パターンを接続して走行路全体の運転スケジュールを設定する際、変動区間での走行速度パターンの違いが重要であるため、本実施形態のように、変動区間での走行速度パターンに注目して区間走行データを分類する方法は非常に有効である。
走行データを分類する方法としては、例えば、平均速度で分類する場合と、曲線(以下、走行データ曲線)の類似で分類する場合があるが、以下に述べるように、何れの方法を用いた場合でも、重付区間走行データを用いた方が、重み付けされていない区間走行データを用いた場合よりも精度良く分類することができる。
また、k平均法と呼ばれるクラスタリング手法を用いることにより、類似したもの同士に分類し、各分類毎に平均的な走行速度パターンを抽出することにより行われている。
重付区間走行データでは安定区間での平均速度のばらつきが低減されているため、小区間全体に渡って走行速度の平均値をとった場合、安定区間での走行速度の平均値への寄与が小さくなる。
すなわち、変動区間での走行速度がより平均値に大きく反映されることになる。そのため、平均値により重付区間走行データを分類した場合、変動区間における走行速度パターンの違いをより正確に反映した分類を行うことができる。
重付区間走行データでは、安定区間での走行データ曲線の差異が、変動区間での差異よりも相対的に小さくなるため、安定区間での走行データ曲線の差異が小区間全体で考えた場合の走行データ曲線の類似度の差異に与える影響が小さくなる。
そのため、変動区間での走行速度パターンの違いをより正確に反映した分類を行うことができる。
それぞれの分類から以下のような特徴を見いだすことができる。
そして、減速後は再び加速を行い走行速度が概略一定した地点(終点)で次の小区間へ移動している。
なお、安定区間での走行速度が0.7倍に重み付けされていることを考えると、分類2では、始点から終点まで小区間の全体に渡って走行速度がほぼ一定であると言える。
以上のように、それぞれの分類の変動区間での走行状態を見てみると、分類1では、減速後加速し、分類2では一定速度であり、分類3では低速で加減速を繰り返すといったように、重付区間走行データの差異が顕著に現れている。
一方、それぞれの分類の安定区間での走行状態を見てみると、分類1と分類2では、走行速度が一定の幅に納まっていてほぼ同じであり、分類3では、変動の幅が分類1、2よりも広がるものの、やはり一定の幅に納まっている。
以上の事実からも区間走行データを重み付け配分40にて重み付けすることにより、変動区間での差異に重点をおき、より正確な分類を行えることがわかる。
分類後の各区間走行データは、分類後の重付区間走行データの重み付けを解除して生成してもよいし、あるいは、区間走行データと重付区間走行データを1対1に対応付けておき、分類後の重付区間走行データに対応させて区間走行データを分類してもよい。
これら分類1〜分類3に属する各区間走行データから各分類に典型的な走行データ曲線を生成する(代表的なパターンを抽出する)ことにより、各分類を代表する走行速度パターンを生成することができる。
図7(a)に示した分類1は、安定区間での走行速度が約50〜60[km/h]の間で一定である。そして、停発進予測地点(約600[m]の地点)の手前約100[m]の区間で減速した後に加速し、停発進予測地点を通過後、再び約50〜60[km/h]の走行速度を回復して次の小区間に移動している。
このパターンは、安定区間での交通が円滑であり、停発進予測地点で停止、又は減速した場合に該当する。
これは、例えば、走行路はすいているものの、交差点の赤信号に遭遇して停発進を行った場合などが考えられる。
分類2の場合は、停発進予測地点での走行速度の変化が見られないため、小区間全体に渡って交通が円滑であり、また、停発進予測地点も円滑に通過した場合に該当する。
これは、例えば、走行路がすいており、交差点もちょうど青信号で通過できた場合などが考えられる。
そして、変動区間に到達する手前から停発進予測地点にかけて減速と加速を繰り返し、停発進予測地点を通過した後も走行が約30〜50[km/h]の間で揺らいでいる。これから分類3は、走行路の交通が滞っている場合に該当することがわかる。
これは、例えば、走行路が(特に交差点付近で)渋滞しており、信号を何回か待った後、交差点を通過する場合などが考えられる。
このようにして、走行パターン予測部11は、各分類に属する区間走行データから、代表的な走行速度パターンを生成する。
これらの走行速度パターンでは、各分類に属する区間走行データの特徴が抽出されており、各分類を代表する走行速度パターンとなっている。
各分類に分類された区間走行データから走行速度パターンを生成する方法は各種考えられるが、本実施形態では、各分類毎に区間走行データを平均することにより生成した。
これは、まず、全ての区間走行データ平均をとり、これと、各区間走行データとの差異を比較する。そして、最も差異の大きいものを特定し、これを除いてから再度区間走行データを平均する。
このように、全体の傾向から最も離れた区間走行データを除いてから平均することにより、平均対象の区間走行データのばらつきを小さくすることができ、より忠実にその分類の特徴を抽出することができる。
このように、この走行速度パターンは、図7(a)に示した区間走行データの特徴を反映しており、分類1の属する区間走行データの代表的な走行速度パターンとなっている。
また、図8(c)示した分類3の走行速度パターンは、安定区間での走行速度が40〜50[km/h]の間で揺らいでおり、変動区間に到達する前に減速している。そして、変動区間では加減速を繰り返している。
分類2、分類3の何れの走行速度パターンも、それぞれ図7(b)、図7(c)に示した分類2、分類3の区間走行データの特徴を反映している。
まず、走行パターン予測部11は、解析対象とする頻発経路を特定する(ステップ5)。
この処理は、例えば、走行データ記憶部15から過去の走行データを取得し、所定回数以上走行した走行路を頻発経路として特定することにより行われる。
また、通勤路などの頻繁に使用する走行路を運転者が予め頻発経路として登録しておき、これによって頻発経路を特定してもよい。
次に、走行パターン予測部11は、分割点記憶部17から当該頻発経路に関する分割点データを取得し、これを用いてステップ10で取得した各走行データを小区間毎の区間走行データに分割する(ステップ15)。これにより、小区間毎に複数の区間走行データが得られる。
また、走行パターン予測部11は、頻発経路から生成された小区間の数(Nとする)を数えて記憶しておく。
そして、走行パターン予測部11は、頻発経路の始点側からn番目の小区間について、その区間に属する各区間走行データを所定の配分(例えば、重み付け配分40)にて重み付けし、重付区間走行データを生成する(ステップ25)。
次に、走行パターン予測部11は、重付区間走行データを、例えば、走行データ曲線の類似度など、所定の方法に従って分類する(ステップ30)。
次に、走行パターン予測部11は、各分類毎に走行速度パターンを生成する(ステップ45)。これにより各分類を代表する典型的な走行速度パターンを得ることができる。
そして、走行パターン予測部11は、生成した走行速度パターンを、解析の対象となった小区間、及び走行速度パターンが属する分類と対応付けて走行速度パターン候補記憶部16に記憶する。
nがNより小さい場合は(ステップステップ50;Y)、まだ解析していない小区間があるため、nに1を加算して(ステップ55)、ステップ25に戻る。
一方、n=Nとなった場合は(ステップ50;N)、全ての小区間に対して解析を行ったので処理を終了する。
以上、ある頻発経路に対して解析したが、頻発経路が複数特定された場合、走行パターン予測部11は、これら頻発経路毎に解析して走行速度パターンを生成し、走行データ記憶部15に記憶する。
また、頻発経路に関する走行データが新しく得られる毎に再度走行速度パターンを生成し、走行速度パターン候補記憶部16に記憶した走行速度パターンを更新するように構成することもできる。
その際に、古い走行データを解析対象から外したり、あるいは、新しい走行データほど解析に大きく影響するように重み付けしたりするなどして、より新しい走行データが走行速度パターンに反映されるように構成することもできる。
これにより、走行環境データに対応付けて走行速度パターンを生成することができ、走行速度パターンを走行環境データに対応付けて走行速度パターン候補記憶部16に記憶することができる。
これにより、エンジン21とモータ24の運転スケジュールを設定する際、その時の環境に合致する走行環境データに対応付けられた走行速度パターンを用いることができる。
さらに、走行パターン予測部11は、停発進予測地点周辺以外では、おおよそ安定した走行を行っており、走行速度パターンの分析にあまり影響を与えないと思われることから比重を小さくすることでばらつきを押さえている。
これにより、停発進予測地点付近では、走行状態のばらつきが元々大きいが、それを、停発進予測地点周辺以外の範囲よりさらにばらつかせることができる。
このように、停発進予測地点周辺でのデータ比重を大きくすることで、停発進予測地点周辺でのばらつきが大きい走行速度パターンを精度良く分類することができる。さらに、安定走行している箇所では(停発進予測地点周辺以外)変動差を小さくでき、全体として走行速度パターンの分類を明確、容易に行うことができる。
次に、以上のようにして生成した走行速度パターンを用いてエンジン21とモータ24の運転スケジュールを設定する機能について説明する。
図10(a)は、頻発経路30(図2)を分割した小区間1〜小区間4に対して生成された走行速度パターンの一例を模式的に示した図である。これらの走行速度パターンは、走行速度パターン候補記憶部16に記憶されている。
なお、これらの走行速度パターンは、実施形態を説明するために模式的に表したものである。
走行速度パターン1−1は、走行路の交通は順調であるが、停発進予測地点の手前で減速及び加速を行うパターンである。図で走行速度の加減速を行っている地点が、停発進予測地点33a(図2)の手前の地点である。
走行速度パターン1−2は、小区間1の全領域に渡って交通が順調な場合のパターンである。
走行速度パターン1−3は、走行路の交通状態が悪く、減速と加速を繰り返しながら走行する場合である。
走行速度パターン3−1は、停発進予測地点33c(図2)の手前から減速と加速を繰り返すパターンであり、停発進予測地点33c付近での交通が滞っている場合などが該当する。
走行速度パターン3−2は、停発進予測地点33cの手前で減速、及び加速を行うパターンである。
小区間4に対しては、走行速度パターン4−1が存在する。
走行速度パターン4−1は、終点に近づくにつれ、低速で減速と加速を繰り返すパターンであり、例えば、目的地に至る小道を走行する場合などが該当する。
図に示した一例では、小区間1〜小区間4の各区間に対し、それぞれ走行速度パターン1−1、走行速度パターン2−1、走行速度パターン3−2、走行速度パターン4−1が選択され適用されている。
まず、走行パターン予測部11がこれから走行する走行路が頻発経路30であることを認識する。
例えば、頻発経路30が通勤路などの場合は、毎日ほぼ同じ時間に発車するので、走行パターン予測部11は、ハイブリッド車両の駆動制御システム10の起動時の現在位置と現在時刻から頻発経路30を走行することを予測することができる。
あるいは、運転者がこれから走行する走行路が頻発経路30であることを走行パターン予測部11に指定するように構成してもよい。
そして、走行パターン予測部11は、走行速度パターン候補記憶部16に記憶されてる走行速度パターンから、各小区分に対応するものを取得し、これらを頻発経路30に沿って接続する。
例えば、運転当日の走行環境(例えば、天候、曜日、気温、季節など)と合致する走行環境データに対応付けられてる走行速度パターンを選択するように構成することができる。
又は、走行速度パターンのうち、これを生成する基となった区間走行データの数が最も多いもの(すなわち、走行した頻度が最も高いもの)を選択するように構成することもできる。
あるいは、走行した頻度と走行環境データの双方を用いて選択するように構成することもできる。
なお、推定走行速度パターン61は、図10(b)に示したものと同様である。
推定走行速度パターン61は、出発地から目的地に至るまでの車両の走行速度の推移を予測しており、走行パターン予測部11は、この予測に基づいて生成されたエンジン21とモータ24の運転スケジュールである。
本実施形態では、SOCの推移を計画することによりエンジン21とモータ24の運手スケジュールを設定する。
バッテリ23は、通常のバッテリと同様に、電圧−電流特性がSOCによって変動し、また、寿命もSOCが大き過ぎたり小さ過ぎたりすると短くなってしまう。例えば、過充電されると、バッテリ23が破壊してしまうこともある。そこで、予め設定されている管理幅が、例えば、最大値を60〔%〕、最小値を40〔%〕程度となるように設定され、バッテリ23のSOCが管理幅を超えないように制御される。
さらに、区間79での上り坂の後、区間81で安定走行することが予測されるため、区間79では、管理幅の下限までバッテリ23を放電し、その後区間81でバッテリ23を充電する。
最後に、区間87では、車両が目的地に到達した時点でのSOCが約50%となるように、モータを駆動させる。
まず、走行パターン予測部11は、ハイブリッド車両の駆動制御システム10の駆動装置が始動したか否かを判断する(ステップ50)。
駆動装置が始動していない場合は処理を終了し(ステップ50;N)、ハイブリッド車両の駆動制御システム10が始動した場合は(ステップ50;Y)、現在位置と現在時刻を取得し、頻発経路の走行が予測されるか否かを判断する(ステップ55)。また、現在位置と現在時刻から走行が予測される頻発経路を特定する。
なお、ハイブリッド車両の駆動制御システム10が始動した時刻と現在位置により頻発経路を走行することが予測されるか否かを判断し、さらに走行が予測される頻発経路を特定する場合について説明したが、例えば、運転者が頻発経路を指定(指定)したり、設定された目的地から頻発経路を推定したり、経路など、他の方法によって行ってもよい。
頻発経路の走行が予測される場合(ステップ55;Y)、走行パターン予測部11は、現在の走行環境データを走行環境データ取得部14から取得する(ステップ60)。
次に、走行パターン予測部11は、先に特定した走行が予測される頻発経路を分割点記憶部17に記憶されている分割点データを用いて小区間に分割する(ステップ65)。
なお、走行環境データを用いて走行速度パターンを選択する他に、最も頻度が高い走行速度パターンを選択するなど、他の方法により選択してもよい。
次に、走行パターン予測部11は、取得した走行速度パターンを隣接する区間毎に接続して走行経路全体の推定走行速度パターンを生成する(ステップ75)。
次に、メイン制御装置26は、ステップ75で生成した推定走行速度パターンを用いてエンジン21とモータ24の運転スケジュールを生成する(ステップ80)。
(1)頻発経路を走行安定地点にて小区間に分割し、走行データから区間走行データを生成することができる。
(2)区間走行データを重み付けして、変動区間での走行速度の変化の推移が顕著になるように、重付区間走行データを生成することができる。
これにより、例えば、交差点などの停発進予測地点から一定距離範囲のデータに比重を掛け、交差点周辺と交差点周辺以外のデータの比重を変えることができ、交差点などに重きをおいた分析を行うことができる。
(3)変動区間でのデータの重み付けを、安定区間でのデータの重み付けよりも大きくすることにより、より正確に区間走行データを分類することができる。
(4)重付区間走行データを用いた分類を用いることにより、より各分類の特徴を正確に反映した走行速度パターンを生成することができる。
(5)適切な走行速度パターンを用いて推定走行速度パターンを生成することができる。
(6)ハイブリッド車両に適用した場合、車速変動の大きい区間の特徴を捉えた適切な推定走行速度パターンを用いることで、エンジンとモータの運転スケジュールを設定することができ、車両の燃費を向上させることができる。
(1)走行経路の所定の小区間における走行データを複数取得する走行データ取得手段と、前記取得した走行データを、速度の変化の差が大きくなるように前記小区間内の位置に応じて重み付けする重み付け手段と、前記重み付け手段により重み付けした重み付け走行データを、速度の変化の推移に応じて分類する分類手段と、を走行速度データ分類装置に具備させる。
(2)上記(1)の走行速度データ分類装置において、前記重み付け手段は、前記小区間のうち、発進と停止が予測される予測地点を含む所定区間における重み付けを、前記所定区間に属さない区間における重み付けより大きくする。
12 ナビゲーションDB
13 走行データ取得部
14 走行環境データ取得部
15 走行データ記憶部
16 走行速度パターン候補記憶部
17 分割点記憶部
20 駆動装置
21 エンジン
22 発電機
23 バッテリ
24 モータ
25 駆動力伝達装置
26 メイン制御装置
Claims (5)
- 車両の走行データを取得し記憶する走行データ取得手段と、
任意の走行経路を特定する走行経路特定手段と、
前記走行経路を車両の走行状態が安定している走行安定地点に基づいて小区間に分割する区間分割手段と、
前記小区間の過去の走行データに対して、該小区間内の位置に応じた重み係数を乗じる重み付け手段と、
前記小区間内の位置に応じて重み係数を乗じた小区間ごとの走行データを、類似する走行データごとに分類する分類手段と、
前記分類ごとに、当該分類を代表する走行速度パターンを生成して記憶する小区間速度パターン生成手段と、を具備し、
前記区間分割手段は、所定車速以上が所定時間以上継続し、所定車速以上が所定距離以上継続し、速度変動範囲が所定範囲内である状態が所定時間以上継続し、又は、速度変動範囲が所定範囲内である状態が所定距離以上継続する場合に車両の走行状態が安定していると判断する、ことを特徴とする走行速度データ分類装置。
- 車両の走行データを取得し記憶する走行データ取得手段と、
任意の走行経路を特定する走行経路特定手段と、
前記走行経路を、発進と停止が予想される地点から所定距離だけ移動した地点を走行安定地点として小区間に分割する区間分割手段と、
前記小区間の過去の走行データに対して、該小区間内の位置に応じた重み係数を乗じる重み付け手段と、
前記小区間内の位置に応じて重み係数を乗じた小区間ごとの走行データを、類似する走行データごとに分類する分類手段と、
前記分類ごとに、当該分類を代表する走行速度パターンを生成して記憶する小区間速度パターン生成手段と、を備え、
前記重み付け手段は、前記小区間内に存する発進と停止が予想される地点を含む変動区間と走行状態が概略安定している安定区間に対し、該変動区間の重み係数を、該安定区間の重み係数より大きい値とすることを特徴とする走行速度データ分類装置。
- 前記分類手段は、k平均法を用いたクラスタリング法により分類、もしくは走行データの時系列グラフ曲線の類似度に基づいて分類、することを特徴とする請求項1又は2に記載の走行速度データ分類装置。
- 請求項1乃至請求項3に記載した走行速度データ分類装置を含み、
前記走行データ取得手段は、車両の走行環境データを合わせて取得し、
前記小区間速度パターン生成手段は各走行速度パターンの生成に寄与した走行データの走行環境データを、当該走行速度パターンに関連付けて記憶し、
これから走行する前記任意の走行経路を出発する際の車両の走行環境データに合致する走行速度パターンを、各小区間ごとに抽出し、これから走行する当該走行経路全体の推定走行速度パターンを出力する推定走行速度パターン出力手段と、
を具備したことを特徴とする走行速度パターン推定装置。 - 駆動力の一部又は全部が車両の駆動又は発電に使用されるエンジンと、車両の駆動力を発生させるモータとを備え、前記エンジンとモータの少なくとも一方の駆動力により走行するハイブリッド車両の駆動制御装置であって、
前記エンジンの駆動による発電及び回生により充電され、前記モータに電力を供給する蓄電手段と、
前記蓄電手段の蓄電量を検出する蓄電量検出手段と、
請求項4に記載した前記走行速度パターン推定装置と、
前記走行速度パターン推定装置で出力した前記特定された走行経路の推定走行速度パターンと、前記蓄電手段の蓄電量とに基づいて、前記特定された走行経路における燃料消費量が最少となるように、前記エンジンと前記モータの運転スケジュールを設定する運転スケジュール設定手段と、
を具備することを特徴とするハイブリッド車両の駆動制御装置。
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