JP3980861B2 - 頭部冷却装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、病気の治療・看護等のために頭部を冷却する装置に関し、特に例えば全身温熱治療において人体を保護するための補助具として使用できる頭部冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、全身に転移した癌やHIV等の難治性感染症を治療するため、患者の全身を41℃〜43℃に加温して、正常細胞を守りながら癌細胞やウィルスを死滅させる全身温熱治療(ハイパーサーミア)が非侵襲的治療方法として注目されている。
かかる全身温熱治療は、頭部以外の全身を温水に浸漬させたり、全身に遠赤外線を照射することにより、全身の体温を41℃以上の高温に加熱する。従って、全身温熱治療時には頭部も41℃以上の高温に曝されることになるため、頭部体温が通常の生理的範囲(一般には41.8℃以下と言われている)を超えたときに頭部を冷却することが行われる。
従来、頭部を冷却する方法として、頭部に冷風を供給する方法や、氷嚢を頭部に固定する方法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、全身温熱治療において、かかる従来の頭部を冷却する方法を使用するのは、次のような問題があった。
頭部に冷風を供給する方法では、空気の熱伝導度が小さいことから十分な冷却効果が得られず、頭部の深部体温を短時間で通常の生理的範囲に下げることは困難である。また、頭部の深部体温を下げるには空気温度を大幅に下げる必要があり、頭部の表面温度が大幅に下がり患者に肉体的苦痛を与える。更に、全身温熱治療では全身の体温を治療に必要な最低温度(41℃以上)に保持する必要があるが、冷風を供給して深部体温を下げると、頭部の体表面付近が過度に冷却されて全身温熱治療の効果を損なう恐れがある。
【0004】
一方、氷嚢を頭部に固定する方法では、頭部体温を下げることはできても、長時間連続的に冷却することは困難である。また、深部体温を短時間で下げるためには氷嚢を直接頭部に密着させる必要があるが、冷風の場合と同様に頭部の体表面付近が過度に冷却されて全身温熱治療の効果を損なう恐れがある。
なお、圧縮冷媒ガスを使用した冷凍機を用いれば連続的に冷却することは可能であるが、冷却器を直接頭部に接触させて冷却すると過冷却の問題を生ずるので、空気等を介して間接冷却することになり、冷風の場合と同様の問題を生ずる。
【0005】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、患者に苦痛を与えることなく頭部の深部体温を短時間に安全な温度範囲に下げることができ、かつ頭部全体の体温を一定の温度範囲に保持できる頭部冷却装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の頭部冷却装置は、患者の頭部を覆い、内部に冷却水を通す空間を有する頭部固定部材と、頭部固定部材の空間に温度制御された冷却水を供給する冷却水供給手段とを備え、温度制御された冷却水を患者の頭部に供給することによって頭部を冷却するものである。
これにより、頭部全体に温度制御された冷却水が供給され、熱伝導性の良い冷却水で直接冷却されるので、頭部の深部体温を短時間に通常の生理的範囲に下げることができ、かつ頭部全体の温度を一定の温度範囲に保持できる。
【0007】
この発明の頭部冷却装置は頭部固定部材が冷却水を通す空間に患者の頭部全体を覆う防水シートと、頭部固定部材の外周部に沿って防水シートを患者の頭部に密着させるシール手段とを備え、患者の頭部を冷却水に直接浸漬させて頭部を冷却するものでもよい
これにより、冷却水を頭部に直接接触させるので熱伝導性が向上し、より大きな冷却効果が得られる。
【0008】
この発明の頭部冷却装置は冷却水供給手段が冷却水を加熱する加熱手段と、冷却水を冷却する冷却手段と、冷却水の温度を計測する冷却水温度センサと、冷却水を頭部固定部材の内部に循環させる循環手段と、加熱手段と冷却手段を制御する制御手段とを備え、患者の頭部を循環する冷却水の温度を調節する機能を有するものでもよい
これにより、患者の頭部を循環する冷却水を常に最適な温度にコントロールできるので、頭部体温をより適確に一定の温度範囲に保持できる。
【0009】
この発明の頭部冷却装置は患者の頭部体温を計測する頭部体温計測手段を備え、冷却水供給手段が頭部体温計測手段により計測された頭部体温に基づいて冷却水温度を制御する制御手段を有するものでもよい
これにより、患者の頭部体温を計測して冷却水温度を制御するので、頭部体温をより確実に精度良く一定の温度範囲に保持できる。
【0010】
この発明の頭部冷却装置は患者の頭部体温を計測する頭部体温計測手段を備え、冷却水供給手段が頭部固定部材に供給する冷却水流量を調節する流量調節手段と、頭部体温計測手段により計測された頭部体温に基づいて冷却水流量を制御する制御手段とを有するものでもよい
これにより、患者の頭部体温を計測して冷却水流量を制御するので、頭部体温をより確実に精度良く一定の温度範囲に保持できる。
【0011】
この発明の頭部冷却装置は頭部体温計測手段が患者の頚動脈部の深部体温を計測する頚動脈体温センサと、患者の頚静脈部の深部体温を計測する頚静脈体温センサと、頚動脈体温センサにより計測された深部体温と頚静脈体温センサにより計測された深部体温から前記患者の頭部体温を演算する演算手段とを有するものでもよい
これにより、頭部に流入する血液温度と頭部から流出する血液温度とを計測し、これに基づいて頭部体温を演算するので、頭部体温が精度良く計測され、頭部体温をより精度良く一定の温度範囲に保持できる。
【0012】
この発明の頭部冷却装置は全身温熱治療の補助具として使用させるものでもよい
これにより、全身温熱治療において、治療効果を損なうことなく、頭部を通常の生理的範囲に保持できるので、患者の安全を確保しながら確実な治療効果を上げることができる。
【0013】
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に、本願発明の一実施形態にかかる頭部冷却装置のシステム構成を示す。
図において、10は患者の頭部に装着する頭部固定部材であって、内部に冷却水を通して患者の頭部全体を冷却水に浸す空間を有し、冷却水を注入する注入口12と、冷却水を排出する排出口14と、内部の冷却水温度を計測する頭部冷却水温度センサ16とを備える。
【0015】
30は患者の頚動脈部の深部体温を計測する頚動脈体温センサであり、治療中の頭部に流入する血液の温度を計測する。また、32は患者の頚静脈部の深部体温を計測する頚静脈体温センサであり、治療中の頭部から流出する血液の温度を計測する。
【0016】
本実施形態では、頭部に流入する血液の温度と頭部から流出する血液の温度の平均値を頭部の体温とみなして、頭部を冷却するようにしている。これは、通常全身温熱治療では、頭部の体温は頭部に流入する血液で上昇するので、頭部の血液温度に基づいて頭部を冷却することで、治療効果を損なうことなく安全に冷却できると考えられるからである。
【0017】
上記深部体温センサには、体表面を断熱材で覆って外気の影響を排除すると体表面温度と深部体温が等しくなるという原理を利用したものであって、微弱なヒータを内蔵して熱流平衡状態を生成して深部体温を計測するセンサを使用した。
【0018】
40は冷却水を温度調節する温度調節タンクであって、冷却水を加熱する電気ヒータ42と、冷却水を冷却する電子冷却装置44と、冷却水温度を計測するタンク内冷却水温度センサ46とを備える。
【0019】
50は冷却水を温度調節タンク40と頭部固定部材10との間で循環させる循環ラインであって、冷却水を強制循環させる循環ポンプ52と、冷却水を温度調節タンク40内で循環させるときに開く内部循環弁54と、頭部固定部材10に循環させるときに開く外部循環弁56とを備える。
【0020】
60は温度調節タンク40に冷却水を供給する給水ラインであって、温水と冷水を適当な温度になるように混合する温調弁62と、温調弁62で混合された供給水の温度を計測する給水温度センサ64と、供給水を温度調節タンク40に給水する給水弁66と、供給水を排水する排水弁68とを備える。
【0021】
70はシステム全体を制御するコントローラであって、各温度センサ16・46・64・30・32からの信号を受信して、電気ヒータ42、電子冷却装置44および各弁54・56・66.68を作動させる。
【0022】
図2〜図4に本願発明の一実施形態にかかる頭部固定部材の詳細構造を示す。それぞれ、図2は正面図解図、図3は側面図解図、図4はシール部分の断面図解図である。
図のように、頭部固定部材10は、患者の頭部にすっぽり被せて固定できるヘルメット状のカバー20と、その内側に設けられた断熱材22と、更にその内側に設けられて冷却水を患者の体表面側に閉じ込める防水シート24を備える。
また、カバー20の外周に沿ってエアークッション26が設けられ、頭部固定部材10を患者の頭部に装着した後、エアークッション26を膨らませることで防水シート24の外周部を頭部に密着させ、冷却水が頭部から漏れないようにシールする。
【0023】
尚、冷却水の漏れをより少なくするため、防水シート24の端部はシールテープで患者の皮膚に固定するか、または防水シート24のエアークッション部の頭皮側にはあらかじめ粘着剤を塗布しておき、エアークッション26を膨らませることで頭皮に密着するようにすることが望ましい。
【0024】
防水シート24は、注水口12および排水口14に接続され、温度制御された冷却水を注水口12から注入して排水口14から排出することで、患者の頭部を冷却液に直接浸漬させて頭部を冷却する。
このように、本実施形態では患者の頭部を冷却水に直接浸漬させるので、熱伝導性が向上し、より大きな冷却効果が得られる。
【0025】
一方、頭部を長時間液体に浸漬させる場合には、皮膚のふやけ等が発生する場合あるので、冷却水として生理的食塩水等の人間の体液に近い0.85%〜0.95%の濃度を有する塩類溶液を使用するようにしてもよい。
【0026】
次に、コントローラ70の動作について説明する。
まず最初に、温度調節タンク40内に所定の温度の冷却水を所定量給水する。供給する冷却水の温度は温調弁62で調節されるが、給水開始時は温度が安定しないので排水弁68を開いて、給水温度センサ64を監視し、所定の温度になった時点で排水弁68を閉じ、給水弁66を開く。
給水が完了したら、内部循環弁54を開き、外部循環弁56を閉じ、ポンプ52を作動して、温度調節タンク40内の冷却水を強制循環させる。このとき、タンク内温度センサ46を監視し、電気ヒータ42と電子冷却装置44を作動させて、冷却水温度を所定の温度に保つ。
【0027】
次に、患者に取付けた頚動脈深部体温センサ30と頚静脈深部体温センサ32からの信号を監視し、その計測温度に基づいて頭部体温を演算し、これが所定の温度(例えば、41.5℃)を超えたときに、外部循環弁56を開いて内部循環弁54を閉じ、冷却水を頭部固定部材10に循環させることで、頭部を冷却する。
【0028】
冷却水を頭部に循環させている間は、頭部冷却水温度センサ16を監視し、所定の冷却水温度を保つように、電気ヒータ42および電子冷却装置44を作動させる。これによって、冷却水温度の温度が一定に保たれ、常に安定した冷却状態を維持できる。
【0029】
尚、最適な冷却水温度は、例えば次のような方法で定めることができる。
頭部における単位時間当たりの発熱カロリーをQb、頭部体温をTb、本装置による熱交換効率をε、冷却水の単位時間あたりの流量をFw、冷却水の温度をTwとし、熱損失を無視すると、
Qb=(Tb−Tw)×Fw×ε
が成り立つから、目標とする頭部体温を定めれば、これをもとに必要な冷却水温度が決定できる。
【0030】
また、頚動脈深部体温センサ30と頚静脈深部体温センサ32の計測温度から演算された頭部体温に基づいて冷却水温度を制御するようにしてもよい。すなわち、演算された頭部体温が一定温度以上上昇したら冷却水温度を一定温度下げ、演算された頭部体温が一定温度以上下降したら冷却水温度を一定温度上げるようにする。
このように、頭部体温の変化に基づいて冷却水温度を変えることで、より適切な頭部の冷却状態が保たれ、より精度良く頭部体温を所定の温度範囲に保持できる。
【0031】
また、頭部体温の計測値の変化から一定時間後の頭部体温を予測する機能を設け、この予測体温をもとに冷却水温度を制御するようにしてもよく、これにより、頭部体温のオーバーシュートやアンダーシュートを防止し、更に精度良く頭部体温を所定の温度範囲に保持できる。
【0032】
上記実施形態では、頭部体温の計測には頚動脈深部体温センサと頚静脈深部体温センサを用い、これらの平均値を頭部体温とみなすとしたが、必ずしも単純平均に限らず、重みつきの平均を用いたり、オフセットを設けたり、頭部の熱伝達特性を考慮した適当な演算式で求めるようにしてもよい。
【0033】
また、必ずしも頚動脈深部体温と頚静脈深部体温の両方を計測する必要は無く、頚動脈深部体温のみを用いるようにしてもよい。頚動脈深部体温センサによって、頭部に流入する血液温度が得られるので、これが所定の温度を超えたときに頭部を冷却することで、頭部の深部体温を一定の安全な範囲に保持することも可能である。
その他、頭部の特定の部位に直接深部体温センサを取付け、これによって頭部体温を計測するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0034】
上記実施形態では、冷却水の温度を制御することで頭部体温を所定の範囲に保持するようにしたが、頭部を流れる冷却水の流量を制御することで、頭部における熱交換の伝熱量を変化させて頭部体温を所定の範囲に保持するようにしてもよい。冷却水流量の制御は、計測された頭部体温に基づいて、外部循環弁56の弁開度を変化させたり、ポンプ52の回転数を変化させたりする等の方法で実現できる。
最適な冷却水流量は、例えば前述の熱交換式に目標とする頭部体温と冷却水温度を入力することで、同様に求めることができる。
【0035】
また、この場合も、頚動脈深部体温センサ30と頚静脈深部体温センサ32の計測温度から演算された頭部体温に基づいて冷却水流量を制御するようにしてもよい。例えば、演算された頭部体温が一定温度以上上昇したら冷却水流量を一定量上げ、演算された頭部体温が一定温度以上下降したら冷却水流量を一定量下げるようにする。このように、頭部体温の変化に基づいて冷却水流量を変えることで、より適切な頭部の冷却状態が保たれ、より精度良く頭部体温を所定の温度範囲に保持できる
【0036】
上記実施形態では、冷却水を加熱する手段として電気ヒータを使用したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、ガスボイラ等を用いて加熱してもよく、加熱用温水の一部を更に高温の温水で置換して昇温するようにしてもよい。
また、上記実施形態では冷却水を冷却する手段として電子冷却装置を使用したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、ファンを用いて強制空冷したり、圧縮冷媒ガスによる冷凍機等を用いて冷却してもよく、加熱用温水の一部を冷水で置換して降温するようにしてもよい。
尚、本願発明において、冷却水を冷却する手段は必ずしも必須のものではなく、例えば加熱手段と自然冷却によって温度調節するようにしてもよく、本願発明の効果を奏する。
【0037】
上記実施形態では、温度調節タンク40内で冷却水を加熱・冷却して温度調節した冷却水を頭部に循環させるとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、温度調節された冷却水を頭部固定部材10にたれ流すようにしてもよく、同様の効果を奏する。
例えば、上記実施形態における給水ライン60は温調弁62で温度調節されているので、これを直接頭部固定部材10の注水口12から供給し、排水口14から排水するようにしてもよい。このとき、頭部体温に基づいて温調弁62を制御したり、給水弁66の開度を制御して冷却水流量を変化させるようにすれば、頭部体温を更に精度よく一定の温度範囲に保持できる。
【0038】
上記実施形態では、頭部体温が所定の温度を超えたときに冷却水を循環させるようにしたが、本願発明はこれに限定されるものではなく、常時冷却水を循環させるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0039】
また、本願発明の頭部冷却装置を、全身温熱治療の補助具として使用し、頭部体温を41℃以上であって、41.8℃以下になるように冷却水温度または冷却水流量を制御するようにしてもよい。これにより、頭部温度を通常の生理的範囲であって、温熱治療効果を損なわない温度に常に保持することができる。
特に、例えば頭部体温を、41.5℃±0.2℃以内に保持するようにすれば、頭部を通常の生理的範囲に保持しつつ、高い治療効果を得ることができる。
【0040】
上記実施形態では、頭部固定部材10は冷却水を防水シート24とエアークッション26でシールするようにしたが、患者の頭部を循環する冷却水に直接浸漬させることができるものであればどのようなものでもよい。
また、上記実施形態では、患者の頭部を循環する冷却水に直接浸漬させるとして説明したが、本願発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、患者の頭部と冷却水の間で十分な熱交換が行われるものであればどのようなものでもよい。例えば、患者の頭部に密着可能な薄くて熱伝導性のよいチューブを頭部固定部材10内に設け、その中に冷却水を流すようにしてもよく、同様の効果を奏する。
【0041】
【発明の効果】
本願発明によれば、患者の頭部を覆い、内部に冷却水を通す空間を有する頭部固定部材と、頭部固定部材の空間に温度制御された冷却水を供給する冷却水供給手段とを備え、温度制御された冷却水を患者の頭部に供給することによって頭部を冷却するので、患者に苦痛を与えることなく頭部の深部体温を短時間に通常の生理的範囲に下げることができ、かつ頭部全体の体温を一定の温度範囲に保持できるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかる頭部冷却装置のシステム構成図である。
【図2】本願発明の一実施形態にかかる頭部固定部材の正面図解図である。
【図3】本願発明の一実施形態にかかる頭部固定部材の側面図解図である。
【図4】本願発明の一実施形態にかかる頭部固定部材のシール部の断面図解図である。
【符号の説明】
10 頭部固定部材
12 冷却水注入口
14 冷却水排出口
16 頭部冷却水温度センサ
20 カバー
22 断熱材
24 防水シート
26 エアークッション
30 頚動脈体温センサ
32 頚静脈体温センサ
40 温度調節タンク
42 電気ヒータ
44 電子冷却装置
46 タンク内冷却水温度センサ
50 循環ライン
52 循環ポンプ
54 内部循環弁
56 外部循環弁
60 給水ライン
62 温調弁
64 給水温度センサ
66 給水弁
68 排水弁
70 コントローラ

Claims (4)

  1. 患者の頭部を覆い、内部に冷却水を通す空間を有する頭部固定部材と、前記患者の頭部体温を計測する頭部体温計測手段と、前記頭部固定部材の空間に冷却水を循環させる循環手段と、前記冷却水を加熱する加熱手段と、前記冷却水を冷却する冷却手段と、前記冷却水の温度を計測する冷却水温度センサと、前記頭部体温計測手段により計測された頭部体温に基づいて前記加熱手段と前記冷却手段を制御して前記冷却水を温度制御する制御手段とを備えた頭部冷却装置であって、
    前記頭部体温計測手段は、前記患者の頚動脈部の深部体温を計測する頚動脈体温センサと、前記患者の頚静脈部の深部体温を計測する頚静脈体温センサと、前記頚動脈体温センサにより計測された深部体温と前記頚静脈体温センサにより計測された深部体温とから前記患者の頭部体温を演算する演算手段とを有することを特徴とする、頭部冷却装置。
  2. 患者の頭部を覆い、内部に冷却水を通す空間を有する頭部固定部材と、前記患者の頭部体温を計測する頭部体温計測手段と、前記頭部固定部材の空間に冷却水を循環させる循環手段と、前記循環手段により循環させる冷却水の流量を調節する流量調節手段と、前記頭部体温計測手段により計測された頭部体温に基づいて前記流量調節手段を制御して前記頭部固定部材の空間を循環する冷却水の流量を制御する制御手段とを備えた頭部冷却装置であって、
    前記頭部体温計測手段は、前記患者の頚動脈部の深部体温を計測する頚動脈体温センサと、前記患者の頚静脈部の深部体温を計測する頚静脈体温センサと、前記頚動脈体温センサにより計測された深部体温と前記頚静脈体温センサにより計測された深部体温とから前記患者の頭部体温を演算する演算手段とを有することを特徴とする、頭部冷却装置。
  3. 前記頭部固定部材は、前記冷却水を通す空間に前記患者の頭部全体を覆う防水シートと、前記頭部固定部材の外周部に沿って前記防水シートを前記患者の頭部に密着させるシール手段とを備え、患者の頭部を冷却水に直接浸漬させて頭部を冷却することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の頭部冷却装置。
  4. 全身温熱治療の補助具として使用されるものであることを特徴とする、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の頭部冷却装置。
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