JP3980444B2 - プル/プッシュ起動機構を有する血中グルコースセンサ分与装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に、流体モニタシステムに関し、より具体的には、血中グルコース又はその中に含まれる他の分析対象物を分析するのに使用される多数のセンサを取り扱うための新規で改良された装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の形態の糖尿病を患う人たちは、定期的に自らの血液を試験して血中グルコース濃度を測定しなければならない。そのような試験の結果を使用して、どのインスリン又は他の薬を投与する必要があるのか必要があれば判断することができる。あるタイプの血中グルコース試験システムでは、センサを使用して血液試料を試験する。
【0003】
そのようなセンサは、前端又は試験端と、後端又は接触端とを有するほぼ平坦な長方形を有するであろう。センサは、血中グルコースと反応する、バイオセンシング物質又は試薬物質を含む。センサの試験端は、試験される流体、たとえば指先を穿刺したのち指先に溜まる血の中に配置されるように適合されている。流体は、毛管作用により、センサ中を試験端から試薬物質まで延びる毛管路に吸込まれ、そのため試験に十分な量の流体がセンサに吸込まれる。すると、その流体がセンサ中の試薬物質と化学的に反応し、その結果試験される血液中のグルコース濃度を示す電気信号が、センサの後端又は接触端の近くに位置する接点区域に供給される。
【0004】
センサ接点で発生した電気信号をモニタ装置に連結させるためには、センサ端部を試験される流体に入れる前に、センサをセンサホルダに挿入しなければならない。ホルダは、センサがホルダに挿入された際センサ上の接点に連結される対応する嵌合接点区域を有する。したがって、ホルダは、センサと試験結果を蓄積及び/又は分析するモニタ装置間のインタフェースとして働く。
【0005】
センサ中の試薬物質の完全な状態を保証するため、使用されるまで、適切な湿度レベルでセンサは維持されなければならない。センサは、適切な湿度レベルで維持することができるよう、引き剥がしパッケージに個別包装することができる。たとえば、ブリスタタイプ包装法を使用することもできる。これに関連して、パッケージは、パッケージを適切な湿度で維持するために乾燥剤を含むことができる。血中グルコースを試験するために個々のセンサを使用するためには、シールを剥がすことによってパッケージを開封しなければならない。あるいはまた、使用者がパッケージの片側に力を加え、その結果、センサによって反対側の箔を破る又は裂くようにしなければならないパッケージもある。察知されるとおり、これらのパッケージの開封は困難なこともある。そのうえ、ひとたびパッケージを開封したならば、使用者は、センサをセンサホルダに入れ、血液試料の試験に使用するとき、センサが損傷又は汚染されていないことを確認しなければならない。
【0006】
1997年5月20日に発行された「Dispensing Instrument for Fluid Monitoring Sensors」と題する米国特許第5,630,986号(以下、「’986特許」という)は、血中グルコースを試験するための多数のセンサを有するタイプのセンサパック及びそのようなセンサパックに収容されたセンサを取り扱うための分与装置を開示している。特に、’986特許で開示されているセンサ分与装置は、複数の血中グルコースセンサを収容するセンサパックを受けるように適合されている。センサパックは、それぞれが個々のセンサを保持する複数のセンサ収容キャビティを有する円形のベースを含む。各センサは、センサ中の試薬物質と反応させるための流体を引き込む前試験端と、反対側の後接点端とを有するほぼ平坦な長方形を有する。
【0007】
’986特許で開示されているセンサ装置は、センサパックをハウジング中に配置された割出し盤上のハウジング中に配置することができるよう、互いに対して旋回可能である上部ケース及び下部ケースを有する外ハウジングを含む。センサパックがハウジングに装填された場合は、ハウジングの上部ケースに配置されたスライドアクチュエータ上のスライドラッチが、スライドアクチュエータの動きが装置を表示モードにするのか試験モードにするのかを制御する。スライドラッチを横方向に動かし、スライドアクチュエータをそのスタンバイ位置から押し離すと、装置はその表示モードに入る。表示モードにあるとき、装置を使用する人は、上部ケースの表示装置上に表示されるデータを見ることもできるし、データを装置に入力することもできる。
【0008】
スライドラッチがそのノーマル位置にあるときで、かつスライドアクチュエータをその試験位置に向けて押しやると、装置はその試験モードに入る。スライドアクチュエータをその起動位置に向けて移すと、ナイフブレードを上に有する駆動装置が送り機構の試験位置に向かって動き、割出し盤駆動アームが割出し盤中の半径方向に延びるまっすぐな溝の中を移動して、送り機構がその試験位置に向けて動くと、割出し盤は回転しない。ナイフブレードは、センサパック中のセンサキャビティの1個に向けて動かされ、センサキャビティを覆う箔を穿刺してキャビティ中に配置されたセンサと係合する。スライドアクチュエータ及び駆動装置がアクチュエータの起動位置に向けて押しやられると、ナイフブレードが、センサをセンサキャビティから弾き出し、センサハウジングの試験端の近くの試験位置に配する。
【0009】
ひとたび血液分析試験が完了すると、スライドアクチュエータを反対方向のそのスタンバイ位置に向けて動かして、センサを分与装置から取り出すことができるようにする。駆動装置を引き込み続けると、割出し盤駆動アームが割出し盤中の曲線的に延びる溝に沿って移動し、その結果、割出し盤を回転させる。割出し盤の回転はセンサパックの回転をもたらし、その結果、次に実施される血中グルコース試験に備えて次のセンサがナイフブレードと整合する位置に来る。
【0010】
’986特許に開示されているセンサ装置は、個々のセンサの使用に関して上記で論じた問題の多くを解決するが、一部の使用者は、開示されたセンサ装置の作動及び/又は操作に困難を感じたことがある。たとえば、手先が器用ではない使用者は、スライドラッチの操作を困難と感じるかもしれない。上記で説明したように、スライドラッチは、使用者が親指によって操作するように設計されており、親指がスライドラッチの上で滑らないようにするのに十分な下向きの圧を加えると同時に、スライドラッチを前後方向に動かすのに十分な横方向の圧を加えることを要する。加えて、表示モードと試験モードとの間で選択を行うためにスライドラッチを横に動かすために、横方向の圧を加えなければならない。多くの使用者、特に糖尿病を患う高齢の使用者は、スライドラッチを操作するのに必要な指先の器用さ又は力を欠く。
【0011】
同様に、一部の使用者は、開示された装置の操作が複雑又は紛らわしいと感じるかもしれない。装置は、使用者が試験モードと表示モードとの間で選択を行うことを要する。しかし、これらのモードの選択は、使用者にとって直観的にわかるものではない。それどころか、使用者は、装置とともに配給される操作マニュアルを読むか、他の方法で装置に関する指示を受けて、装置を正しく作動させる方法を学ばなければならない。一部の使用者、特に高齢者は、装置を作動させる方法を忘れることがある。その場合、そのような使用者にとって、操作マニュアルを参照するか、さらなる指示を受けることが必要になる。そのうえ、設計の複雑さが装置の使用において過失につながるおそれもある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、血中グルコースを試験するのに使用される多数のセンサのセンサパックに収容されたセンサを取り扱うための、新規で改良されたセンサ分与装置を提供することである。特に、本発明の目的は、指先の強さ又は器用さが限られた使用者がより容易に操作することができ、簡素化され、より直観的にわかる作動モードを有し、上記で論じた問題又は制限を解消する新規で改良された流体センサ分与装置の取り扱い装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のこれらの目的及び他の多くの目的にしたがって、本発明は、複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱うように適合され、複数のセンサそれぞれがセンサパック上のセンサキャビティに配置され、保護覆い箔によって封入されているものであるセンサ分与装置として具現化される。センサ分与装置はさらに、センサの1個を使用して試験を実施するように適合されている。センサ分与装置は、前端及び後端を有する外ハウジングと、試験を実施するために前記センサの1個が中に配置される、ハウジングの前端のセンサスロットとを含む。センサ分与装置はまた、センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、割出し盤を回転させるための割出し盤駆動アームと、覆い箔を穿刺し、センサの1個をセンサキャビティからセンサスロットを通して弾き出すためのナイフブレードアセンブリとを有する機構を含む。センサ分与装置はまた、割出し盤駆動アーム及びナイフブレードアセンブリを動かすための引き手を含む。引き手は、使用者の手の親指と他の指の間で把持されるように適合され、外ハウジングの後端に隣接する試験位置と、外ハウジングの後端から外側に離間した展開位置との間で動かすことができる。
【0014】
本発明の好ましい実施態様では、引き手を試験位置から展開位置まで動かすと割出し盤が回転し、展開位置から試験位置まで動かすと覆い箔が穿刺され、センサの1個がセンサキャビティからセンサスロットを通して弾き出される。
【0015】
本発明のもう一つの態様によると、本発明は、複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱い、センサの1個を使用して試験を実施するように適合され、試験を実施するためにセンサの1個が中に配置されるセンサスロットを有する外ハウジングと、センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、割出し盤を回転させるための割出し盤駆動アームと、覆い箔を穿刺し、センサの1個をセンサキャビティからセンサスロットを通して弾き出すためのナイフブレードアセンブリと、割出し盤駆動アーム及びナイフブレードアセンブリを動かすための引き手とを有する機構とを含むセンサ分与装置を作動させる方法として具現化される。方法は、a)引き手を使用者の手の親指と他の指の間で把持するステップと、b)引き手を外ハウジングから引き離して割出し盤駆動アームをして割出し盤を回転させるステップと、c)引き手を外ハウジングに向けて押してナイフブレードアセンブリをして覆い箔を穿刺させ、センサの1個をセンサキャビティからセンサスロットを通して弾き出させるステップと、d)センサスロットに配置されたセンサを使用することによって試験を実施するステップとを含む。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記ならびに他の目的及び利点とともに、図面に示す本発明の実施態様の詳細な説明から明確に理解されよう。
【0017】
より具体的に図面を参照すると、符号10によって指定され、本発明を具現化する血中グルコースセンサ分与装置が開示されている。センサ分与装置10は、上部ケース18及び下部ケース24を有し、下部ケース24が上部ケース18に枢着している外ハウジング12を含む。センサパック300(図3及び4を参照)をハウジング12内の割出し盤30の上に配置することができるよう、上部ケース18は下部ケース24に対してクラムシェル式に旋回することができる。センサパック300をこのようにハウジング12に装填した状態で、ハウジング12の上部ケース18の後端22から延びる引き手32を動かすと、符号34によって指定する割出し盤駆動機構(図10を参照)を起動して、センサ302をハウジング12の前端14(図7を参照)の試験位置に装填することができる。
【0018】
本発明のセンサ分与装置10は、1997年5月20日に発行された「Dispensing Instrument for Fluid Monitoring Sensors」と題する米国特許第5,630,986号に記載されている部品と設計及び/又は機能において類似している部品を含むことが理解されるべきである。これらの類似部品の説明の不要な繰り返しを省くため、この特許の内容を引用例として本明細書に含める。
【0019】
センサ分与装置10によって使用されるセンサパック300は、内容を引用例として本明細書に含める、1996年11月19日に発行された「Dispensing Instrument for Fluid Monitoring Sensors」と題する米国特許第5,575,403号に記載されているタイプである。一般に、図8及び9に示すように、センサパック300は、10個のセンサ302を10個の別々のセンサキャビティ304それぞれに1個ずつ収容するように適合されている。各センサ302は、前端又は試験端306から後端308まで延びるほぼ平坦な長方形を有する。前端306は、センサ302がナイフブレード36(以下に説明する)によってセンサキャビティ304から押し出されるとき、センサキャビティ304にかぶさる保護箔310の非切断部分を穿刺するよう、斜めに切られている。前端306はまた、分析される血液の中に配置されるように適合されている。センサ302の後端308は、ナイフブレード36がセンサ302をセンサキャビティ304から弾き出すときナイフブレード36が係合する小さな切欠き312を含む。センサ302の後端308の近くの接点314は、センサ302が図7に示す試験位置にあるとき、センサアクチュエータ40(以下に説明する)の金属接点38と嵌合するように適合されている。その結果、センサ302は回路板アセンブリ42上の電子回路に連結されて、試験中にセンサ302で生成される情報を記憶、分析及び/又は表示することができるようになる。
【0020】
図8で明確に見てとれるように、各センサ302には、センサ302の前端又は試験端306からセンサ302中に配置されたバイオセンシング物質又は試薬物質まで延びる毛管316が設けられている。センサ302の試験端306が流体(たとえば、指先を穿刺したのち指先に溜まる血)の中に配置されると、その流体の一部が毛管作用によって毛管316に吸込まれる。すると、その流体はセンサ302中の試薬物質と化学的に反応し、その結果、試験される血液中のグルコース濃度を示す電気信号が接点314に印加され、続いてセンサアクチュエータ40を介して回路板アセンブリ42に伝送される。
【0021】
図9で明確に見てとれるように、センサパック300は、保護箔310のシートによって覆われる円形のベース部318を含む。センサキャビティ304は、ベース部318の中に凹みとして形成され、各センサキャビティ304が個別に1個のセンサ302を収容するように適合されている。各センサキャビティ304は、センサ302が箔310を突き破りながらセンサキャビティ304から弾き出されるときセンサ302を案内するための傾斜した支持壁320を有する。
【0022】
各センサキャビティ304は、ベース部318の小さな凹みによって形成される乾燥剤キャビティ322と流体連絡している。センサキャビティ304がセンサ302中の試薬物質を保存するのに適切な湿度レベルに維持されることを保証するため、各乾燥剤キャビティ322には乾燥剤が配置される。
【0023】
ベース部318の外周縁に沿って切欠き324が形成されている。切欠き324は、センサパック300がセンサ分与装置10に装填されたとき、センサキャビティ304が割出し盤30と正しく整合するよう、割出し盤30のピン44と係合するように設計されている。以下さらに詳細に説明するように、センサキャビティ304は、割出し盤30中のナイフスロット46と整合して、ナイフブレード36がセンサ302の1個と係合し、それを弾き出し、ハウジング12の前端14の試験位置に押し込むことを可能にしなければならない。
【0024】
センサパック300はさらに、ベース部318の中央部分に導電性ラベル326を含む。以下に説明するように、導電性ラベル326は、センサ分与装置10中の較正回路によって感知することができるセンサパック300に関する較正情報及び製造情報を提供する。
【0025】
センサ分与装置10を作動させるためには、まず、引き手32を、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置(図1)からハウジング12の後端16から離れた展開位置(図6)まで手で引っ張る。引き手32の外への動きが割出し盤駆動機構34をしてセンサパック300を回転させ、次のセンサ302を、試験位置に装填する前のスタンバイ位置に配する。引き手32の外への動きはまた、センサ分与装置10をONにする(すなわち、回路板アセンブリ42上の電子回路を起動する)。
【0026】
以下さらに詳細に説明するように、割出し盤駆動機構34は、割出し盤駆動アーム50が取り付けられている割出し盤駆動プッシャ48(図13及び14を参照)を含む。割出し盤駆動アーム50は、板ばね54の端部に配置されたカムボタン52を含む。カムボタン52は、割出し盤30の上面の曲線的に延びる複数の溝56の1本の中を移動するように設計されている。引き手32が、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置からハウジング12の後端16から離れた展開位置まで手で引かれると、割出し盤駆動プッシャ48は、上部ケース18の後端22に向けて横方向に引かれる。これが、割出し盤駆動アーム50上のカムボタン52を曲線的に延びる溝56の1本に沿って移動させて、割出し盤30を回転させる。割出し盤30の回転がセンサパック300を回転させて、その結果、センサキャビティ304の次の1個がスタンバイ位置に配される。
【0027】
そして、引き手32を展開位置(図6)から内に押し戻してスタンバイ位置(図1)を通過させて試験位置(図7)に入れる。引き手32の内への移動が割出し盤駆動機構34をしてセンサパック300からセンサ302を取り出させ、そのセンサ302をハウジング12の前端14の試験位置に配置させる。
【0028】
以下さらに詳細に説明するように、割出し盤駆動機構34は、割出し盤駆動プッシャ48に旋回可能に取り付けられるナイフブレードアセンブリ58を含む(図13及び14を参照)。引き手32を展開位置から試験位置まで手で押すと、割出し盤駆動プッシャ48は、上部ケース18の試験端又は前端20に向けて横方向に押される。これが、ナイフブレードアセンブリ58を下向きに旋回させて、ナイフブレードアセンブリ58の端部のナイフブレード36が保護箔310の、センサキャビティ304の1個を覆う部分を穿刺し、そのセンサキャビティ304中のセンサ302と係合するようにする。割出し盤駆動プッシャ48が上部ケースの前端20に向かって動き続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302をセンサキャビティ304から押し出し、ハウジング12の前端14の試験位置に押し込む。
【0029】
割出し盤駆動プッシャ48が展開位置から試験位置まで押される間、割出し盤駆動アーム50上のカムボタン52が、半径方向に延びる溝60の1本に沿って移動して、割出し盤30が回転することを防ぐ。同様に、割出し盤駆動プッシャ48がスタンバイ位置から展開位置まで引かれる間、ナイフブレードアセンブリ58は、割出し盤30の回転を妨害しないよう、引き込み位置にある。
【0030】
センサ302をセンサキャビティ304から完全に弾き出し、ハウジング12の前端14から突出する試験位置に押し込んだのち、駆動割出し盤プッシャ48はセンサアクチュエータ40と係合して、センサアクチュエータ40をセンサ302に押し当て、それによりセンサ302を試験位置に維持する。センサアクチュエータ40は、引き手32が押されてスタンバイ位置を越え、試験位置に入ると、センサ302と係合する。センサアクチュエータ40は、センサ302を、上部ケース18の中に配置された電子機器アセンブリ62と連結させる。電子機器アセンブリ62は、血中グルコース試験処置中に生成されたデータを処理及び/又は記憶し、そのデータをセンサ分与装置10の液晶表示装置64上で表示するためのマイクロプロセッサなどを含む。
【0031】
ひとたび血液分析試験が完了すると、上部ケース18上のリリースボタン66を押して、センサアクチュエータ40を外し、センサ302を解放する。リリースボタン66を押すことが割出し盤駆動プッシャ48及び引き手32を試験位置からスタンバイ位置まで戻す。この時点で、使用者は、上部ケース18上のボタン96を押すか、電子機器アセンブリ62のタイマにしたがってセンサ分与装置10を自動的にOFFにすることにより、センサ分与装置10をOFFにすることができる。
【0032】
図1〜7及び10〜12に示されるように、センサ分与ハウジング12の上部ケース18及び下部ケース24は、上部ケース18の後端22で外に延びて下部ケース24の後部28のピボットホール70に入るピボットピン68を中心にして互いに対して旋回するように適合された相補的なほぼ楕円形の中空容器である。上部ケース18及び下部ケース24は、ラッチ72(図12を参照)のピボットホール76の中へと内に延びるピン74によって下部ケース24の前部26に旋回可能に取り付けられたラッチ72によって閉じた配置に維持される。ラッチ72は、上部ケース18上のフック80と嵌合して上部ケース18及び下部ケース24をその閉じた配置に固定するように設計された凹み78を有する。ラッチ72は、ラッチばね82によって垂直位置又は閉止位置に偏倚される。ラッチばね82の両端84は、下部ケース24の内側のスロット86の中に固定される。ラッチ72がラッチばね82の偏倚力に抗して旋回すると、上部ケース18のフック80が凹み78から外れて上部ケース18と下部ケース24とを開かせる。
【0033】
図1、5〜7及び10〜11に示されるように、上部ケース18は、液晶表示装置64を下に見ることができる長方形の開口30を含む。液晶表示装置64は、上部ケース18の上面に固着された表示レンズ88越しに見ることができる。図示する好ましい実施態様では、表示レンズ88は、不透明部分90及び透明部分92を有し、透明部分92は液晶表示装置64の表示区域と一致する。液晶表示装置64は電子機器アセンブリの一部品であり、エラストマーコネクタ94(図16を参照)を介して回路板アセンブリ42に結合される。液晶表示装置64は、試験処置から及び/又は上部ケース18のボタン96によって入力される信号に応答して情報を表示する。たとえば、ボタン96を押すと、先の試験処置の結果を検索し、液晶表示装置64上で見ることができる。図11で明確に示されているように、ボタン96は、個々のボタン96が上部ケース18中のボタン開口100を介して上に突出するように上部ケース18に下から取り付けられるボタンセット98の一部である。ボタン96は、押されると、回路板アセンブリ42に電気的に接続する。
【0034】
図1、5及び11で明確に示されているように、ボタンドア102が、ボタンドア102の両側から外に突出して上部ケース18の側壁の穴106と係合する1対のピン104によって上部ケース18に旋回可能に接続される。ボタンドア102はまた、ボタンドア102を閉じたとき上部ケース18の側壁の凹み110に嵌入する1対の突起片108を含む。突起片108は、ボタンドア102を開くために使用者が把持することができるよう、上部ケース18の側壁をわずかに越えて延びる。ボタンドア102のピボットエッジ112が上部ケース18の上面のタブ114と係合する。タブ114は、ボタンドア102を閉止位置又は全開位置のいずれかに偏倚させるような方法でピボットエッジ112と接触する。図示する好ましい実施態様では、ボタンドア102は、ボタンドア102が閉じているとき(図1を参照)でも、ボタン96の1個(たとえばON/OFFボタン)にアクセスすることを可能にする開口116を有する。これは、めったに使用しない専用ボタン96をボタンドア102の下に隠すことを可能にし、それにより、使用者にとって、センサ分与装置10の学習曲線及び日々の操作を簡素化する。
【0035】
上部ケース18はまた、上部ケース18を貫通して上に突出するリリースボタン66のための開口118を含む。以下さらに詳細に説明するように、リリースボタン66を押すと、センサアクチュエータ40が外れ、センサ302が試験位置から解放される。
【0036】
上部ケース18はまた、電池トレーアセンブリ122のための開口120を含む。電池トレーアセンブリ122は、電池126が配置される電池トレー124を含む。電池トレーアセンブリ122は、上部ケース18の側面の開口120に挿入される。このように挿入されると、電池126は、回路板アセンブリ42上の電池接点128及び130と係合して、回路板アセンブリ42上の回路及び液晶表示装置64をはじめとする装置10内の電子部品の電力を提供する。下部ケース24のタブ132が、上部ケース18と下部ケース24とが閉じた配置にあるとき電池トレーアセンブリ122がセンサ分与装置10から外れることを防ぐため、電池トレーアセンブリ122中のスロット134と係合するように設計されている。
【0037】
電子機器アセンブリ62は上部ケース18の上内面に固着される。図16〜18で明確に示されているように、電子機器アセンブリ62は、種々の電子部品及び電気部品が取り付けられている回路板アセンブリ42を含む。プラスの電池接点128及びマイナスの電池接点130が回路板アセンブリ42の底面136(図16及び18では上を向く面)に配置されている。電池接点128及び130は、電池トレーアセンブリ122が上部ケース18の側面に挿入されたとき、電池126と電気的に接続するように設計されている。回路板アセンブリ42の底面136はまた、通信インタフェース138を含む。通信インタフェース138は、センサ分与装置10と別の装置、たとえばパーソナルコンピュータとの間で標準ケーブルコネクタ(図示せず)を介する試験情報又は較正情報の転送を可能にする。図示する好ましい実施態様では、通信インタフェース138は標準シリアルコネクタである。しかし、通信インタフェース138は、代替的に赤外線発光・検出ポート、テレフォンジャック又は無線周波送受信ポートであってもよい。他の電子装置及び電気装置、たとえばグルコース試験結果を記憶するためのメモリチップ又はプログラムを実行するためのROMチップが、同じく回路板アセンブリ42の底面136及び上面140に含まれる。
【0038】
液晶表示装置64は回路板アセンブリ42の上面140(図17で上を向く面)に固着されている。液晶表示装置64は、スナップイン表示装置フレーム142によって保持されている。スナップイン表示装置フレーム142は、液晶表示装置64を包囲し、配置する側壁144を含む。2枚の側壁144のオーバハング146が、液晶表示装置64をスナップイン表示装置フレーム142の中に保持する。スナップイン表示装置フレーム142は、回路板アセンブリ42が嵌合する穴150と係合するように設計された複数のスナップファスナ148を含む。液晶表示装置64は、スナップイン表示装置ホルダ142のスロット152に配置された1対のエラストマーコネクタ94によって、回路板アセンブリ42の電子機器に電気的に接続される。エラストマーコネクタ94は一般に、いくぶん可撓性のある電気コネクタを作り出すため、可撓性の導電材料と絶縁材料との交互の層を含む。図示する好ましい実施態様では、スロット152は、エラストマーコネクタ94の側面と係合して組み立て中にコネクタがスロット152から抜けることを防ぐ複数のスロット出張り部154を含む。
【0039】
本願といっしょに出願される「Snap-in Display Frame」と題する米国特許出願で詳細に述べるように、スナップイン表示装置フレーム142は、液晶表示装置64を組み立て、電子装置に取り付けるために通常に使用されるねじ型ファスナ及び金属圧縮フレームを不要とする。加えて、スナップイン表示装置フレーム142はまた、液晶表示装置64を回路板アセンブリ42に取り付ける前に、液晶表示装置64を試験することを可能にする。
【0040】
また、ボタンセット98が回路板アセンブリ42の上面140に嵌合する。上述したように、ボタンセット98は、センサ分与装置10の電子機器を作動させるために押される別個のいくつかのボタン96を含む。たとえば、ボタン96を押すと、センサ分与装置10の試験処置を起動することができる。ボタン96はまた、以前の試験処置の結果を検索し、液晶表示装置64上に表示するために押すこともできる。ボタン96はまた、日時情報をセットし、表示するために使用することもでき、所定のスケジュールにしたがって血中グルコース試験を実施することを使用者に思い起こさせる合図アラームを起動するために使用することもできる。ボタン96はまた、センサ分与装置10の特定の較正処置を起動するために使用することもできる。
【0041】
電子機器アセンブリ62はさらに、回路板アセンブリ42の底面136に1対の表面接点139を含む(図16及び18を参照)。表面接点139は、カバー機構188上で1個以上の指状に突起した部分143が接触するように設計され、逆にその指状に突起した部分は、割出し盤駆動プッシャ48の1対の傾斜接点141と係合するように設計されている(図6及び13を参照)。引き手32の動きが傾斜接点141をして指状に突起した部分143を押させて表面接点139の一方又は両方と接触させて、引き手32の位置を電子機器アセンブリ62に知らせる。特に、スタンバイ位置又は試験位置から展開位置への引き手32の動きがセンサ分与装置をONにする。加えて、引き手32が展開位置にあるときハウジング12を開くと、アラームが起動されて、ナイフブレード36が展開位置にあるかもしれないことを使用者に警告する。
【0042】
電子機器アセンブリ62の設計及び配置が、電子機器アセンブリ62をセンサ分与装置10の上部ケース18に組み付ける前に、電子機器及び電気部品の組み立て及び試験を可能にすることを理解されるべきである。特に、液晶表示装置64、ボタンセット98、電池接点128及び130ならびに他の電子機器及び電気部品それぞれを回路板アセンブリ42に組み付け、試験して、これらの部品及びこれらの部品への電気接続が正しく作動することを立証することができる。そして、センサ分与装置10の上部ケース18に電子機器アセンブリ62を組み付ける前に、試験によって特定された問題又は機能不良を是正することもできるし、機能不良のある部品を廃棄することもできる。
【0043】
上述したように、センサ分与装置10は、センサパック300に関する較正情報及び製造情報を決定するための較正回路を含む。図12で明確に示されているように、較正回路は、下部ケース24に位置するフレックス回路156を含む。フレックス回路156は、1対のピン160によって下部ケース24の後部28に接続される自動較正ディスク158によって下部ケース24の定位置に保持される。自動較正ディスク158は、センサパック300のセンサキャビティ304と係合して、センサパック300を割出し盤30に当てて保持するように設計された盛り上がった中央部162を有する。自動較正ディスク158はまた、フレックス回路156上の接点166を露出させるための開口区域164をピン160の間に有する。
【0044】
フレックス回路156は、フレックス回路156から自動較正ディスク158の内側領域の穴170を通って上に延びる複数のプローブ168を含む。これらのプローブ168は、フレックス回路156の端部の接点166に接続されている。センサ分与装置10が上部ケース18に掛け止めされた下部ケース24で閉じられると、プローブ168は、センサ分与装置10で使用されているセンサパック300上の導電性ラベル326と接触する。フォームパッド172がフレックス回路156の下方に配置されて、プローブ168が電気接続を形成するのに十分な力で導電性ラベル326を押すことを保証する偏倚力を提供する。フォームパッド172はまた、センサパック300が割出し盤30によって回転させられるとき、プローブ168が互いに対して独立して動くことができるようなクッション力を提供する。その結果、導電性ラベル326に含まれる情報、たとえば較正及び製造データをプローブ168を介してフレックス回路156に転送することができ、このフレックス回路が逆に、エラストマーコネクタ174を介してそのデータを回路板アセンブリ42上の電子回路に結合する。すると、この情報を、電子機器アセンブリ62が使用してセンサ分与装置10を較正することもできるし、液晶表示装置64に表示することもできる。
【0045】
図10で明確に見てとれるように、エラストマーコネクタ174は、上縁176から下縁178まで延びるシリコンゴムの層でできており、一つ置きの層がその中に分散した導電材料を有して、上縁176上の接点を下縁178上の接点に接続している。上部ケース18と下部ケース24とを閉じると、エラストマーコネクタ174は縁176及び178の間の方向に圧縮されて、上縁176沿いの接点が上部ケース18中の回路板アセンブリ42上の電子回路と係合し、下縁178沿いの接点が下部ケース24中のフレックス回路156上の接点と係合するようになる。エラストマーコネクタ174がこのように圧縮されると、エラストマーコネクタ174を介して低電圧信号を回路板アセンブリ42とフレックス回路156との間で容易に伝送することができる。
【0046】
エラストマーコネクタ174は、ガイドブロック182上のスロット付きハウジング180によって定位置に保持される。図示する好ましい実施態様では、スロット付きハウジング180は、上部ケース18と下部ケース24とを閉じたときコネクタ174を圧縮させるが、上部ケース18と下部ケース24とが開いているときはエラストマーコネクタ174を保持するように設計された曲がりくねった断面形状を有する。あるいはまた、スロット付きハウジング180は、コネクタ174の側面と係合する内に突出するリッジを含むこともできる。
【0047】
割出し盤駆動機構34が上部ケース18の上内面に固着される。図10で明確に見てとれるように、割出し盤駆動機構34は、上部ケース18の上内面のポスト(図示せず)と係合する複数の取付けねじ184によって上部ケースに取り付けられる。取付けねじ184はまた、電子機器アセンブリ62を通過し、固定し、この電子機器アセンブリが割出し盤駆動機構34と上部ケース18との間に配置される。
【0048】
割出し盤駆動機構34を以下さらに詳細に説明するが、割出し盤駆動機構34は、割出し盤駆動機構34を上部ケース18の上内面に取り付ける前に、組み立て及びその作動の試験を可能にするように設計されていることを理解すべきである。換言するならば、割出し盤駆動機構34は、センサ分与装置10の最終組み立ての前に試験することができるモジュール設計を有する。
【0049】
図13及び14で明確に示されているように、割出し盤駆動機構34は、ガイドブロック182、センサアクチュエータ40、ハウジングガイド186、割出し盤駆動プッシャ48、割出し盤駆動アーム50、ナイフブレードアセンブリ58、引き手32、カバー機構188及びリリースボタン66を含む。ハウジングガイド186は、1個以上のピン192によってガイドブロック182の上面190(図13で見て)に固着される。割出し盤駆動プッシャ48は、割出し盤駆動プッシャ48がハウジングガイド186及びガイドブロック182に対して横方向にスライドすることを可能にするような方法で、ハウジングガイド186及びガイドブロック182の上に支持される。ナイフブレードアセンブリ58は、割出し盤駆動プッシャ48の下面に旋回可能に接続され、ハウジングガイド186及びガイドブロック182によって案内される。割出し盤駆動アーム50もまた、割出し盤駆動プッシャ48に接続され、ガイドブロック182によって部分的に案内される。引き手32は、割出し盤駆動プッシャ48の後端202の穴200を通過するスナッププレス嵌め198によって互いに接続された上引き手194及び下引き手196を含む。図示する好ましい実施態様では、上引き手194及び下引き手196はそれぞれ凹模様の外面(すなわち、引き手32の上下面)を有して、使用者の手の親指と他の指の間で引き手32を把持しやすくしている。カバー機構188はガイドブロック182に固着され、割出し盤駆動プッシャ48及びハウジングガイド186がそれらの間に配置される。センサアクチュエータ40は、ガイドブロック182に取り付けられ、割出し盤駆動プッシャ48が試験位置に来ると割出し盤駆動プッシャ48の前端204と係合する。リリースボタン66は、割出し盤駆動プッシャ48が試験位置にあるとき、割出し盤駆動プッシャ48の前端48と係合するよう、カバー機構188にスライド可能に接続される。
【0050】
加えて、割出し盤30は、割出し盤30を介してガイドブロック182に接続される押さえ板206によって割出し盤駆動機構34に回転可能に固着される。図14で明確に示されているように、押さえ板206は、割出し盤30の中央の穴210の中を延び、ガイドブロック182の開口212に掛け止まる1対のラッチアーム208を有する。上述したように、割出し盤30は、その下面214から突出する複数のピン44を含む。これらのピン44は、割出し盤30の位置にしたがってセンサパック300を整合させ、回転させるため、センサパック300の切欠き324(図4を参照)と係合するように設計されている。したがって、ピン44及び切欠き324は、センサパック300を割出し盤30上に保持してセンサパック300が割出し盤とともに回転するようにすることと、センサパック300を割出し盤30に対して正しい周方向整合に配置することとの二つの目的を有する。
【0051】
先に示したように、割出し盤駆動プッシャ48は、使用者が手で引き手32に引張り力を加えてハンドル32をスタンバイ位置から展開位置まで動かすことによってハウジング12の後端16(試験端14から離れた端)から引き離される。引き手32が上部ケース18の後端22から引かれるとき、割出し盤駆動プッシャ48は、ガイドブロック182、ハウジングガイド186及びカバー機構188によって横方向に案内される。割出し盤駆動プッシャ48が上部ケース18の後端22に向かってスライドするとき、割出し盤駆動アーム50が割出し盤30を回転させる。
【0052】
割出し盤駆動アーム50は、割出し盤駆動プッシャ48から後方に延びている。割出し盤駆動アーム50は、アーム50を割出し盤駆動プッシャ48から外に偏倚させるため、ばね型材料、たとえばステンレス鋼でできた板ばね54を含む。カムボタン52がアーム50の遠位端に固着され、割出し盤30の上面216(図13から見て)と係合するように設計されている。特に、割出し盤駆動アーム50は、ガイドブロック182のスロット218の中へと下方に突出してカムボタン52がその表面から外に突出するように曲がっている。スロット218は、試験処置の間に割出し盤駆動プッシャ48が前後に動くとき、割出し盤駆動アーム50及びカムボタン52がスロット218に沿って動くことができるように設計されている。スロット218はまた、割出し盤駆動アーム50が割出し盤駆動プッシャ48に対して横に動くことを防ぐ(すなわち、割出し盤駆動アーム50に対して横方向の支持を提供する)。
【0053】
図13で明確に示されているように、割出し盤30の上面216は、半径方向に延びる一連の溝60及び曲線的に延びる複数の溝56を含む。カムボタン52は、割出し盤駆動プッシャ48の移動中、これらの溝56及び60に沿って滑るように設計されている。割出し盤駆動プッシャ48が上部ケース18の後端22に向けてスライドするとき、カムボタン52は、曲線的に延びる溝56の1本に沿って移動する。これが割出し盤30を回転させる。図示する好ましい実施態様では、割出し盤30の周囲に等間隔にある、半径方向に延びる10本の溝60及び曲線的に延びる10本の溝56があり、半径方向に延びる溝60それぞれが曲線的に延びる溝56の対の間に配置されている。したがって、上部ケース18の後端22に向かう割出し盤駆動プッシャ48の移動は、割出し盤30を1/10回転させることになる。
【0054】
引き手32がハウジング12の後端16から完全展開位置まで引かれるとき、カムボタン52は、曲線的に延びる溝56の外端222を隣接する半径方向に延びる溝60から分ける外側の段220を乗り越える。外側の段220は、曲線的に延びる溝56の外端222と、隣接する半径方向に延びる溝60の外端224との深さの差によって形成される。特に、半径方向に延びる溝60の外端224は、曲線的に延びる溝56の外端222よりも深い。したがって、カムボタン52が曲線的に延びる溝56から隣接する半径方向に延びる溝60に入ると、割出し盤駆動アーム50の板ばね54の偏倚力がカムボタン52を下方に移動させて外側の段220を越えさせる。外側の段220は、割出し盤駆動プッシャ48の移動方向が逆転したとき(以下で説明する)、カムボタン52が曲線的に延びる溝56の外端222に再び入ることを防ぐ。
【0055】
割出し盤30の回転がセンサパック300を同様に回転させて、次に利用しうるセンサキャビティ304が、ハウジング12の試験端14に隣接するスタンバイ位置に配されるようにする。センサパック300は、センサパック300の切欠き324と割出し盤30のピン44との係合のせいで、割出し盤30とともに回転する。上記で説明したように、各センサキャビティ304は、グルコース試験処置の間に使用される使い捨てセンサ302を含む。
【0056】
割出し盤駆動プッシャ48のさらなる後方への動きは、ガイドブロック182の後壁226によって妨げられる。図示する好ましい実施態様では、後壁226は、電子機器アセンブリ62を下部ケース24に配置されたフレックス回路156に接続するエラストマーコネクタ174を保持するためのスロット付きハウジング180を含む。割出し盤駆動プッシャ48が完全展開位置にあるとき(図6を参照)、割出し盤駆動プッシャ48の内縁228がガイドブロック182の後壁226と係合する。
【0057】
そして、この完全展開位置から、引き手32を手で内側に押し戻してスタンバイ位置(図1)を通過させ、試験位置(図7)に入れる。先に示したように、引き手32の内への移動が割出し盤駆動機構34をしてセンサ302をセンサパック300から取り出させ、そのセンサパック302を試験位置に配置させる。
【0058】
図13及び14で明確に示されているように、割出し盤駆動機構34は、割出し盤駆動プッシャ48に旋回可能に取り付けられたナイフブレードアセンブリ58を含む。ナイフブレードアセンブリ58は、1対のピボットピン234によって割出し盤駆動プッシャ48に旋回可能に接続される第一端232を有するスイングアーム230を含む。ナイフブレード36がスイングアーム230の第二端236に接続されている。スイングアーム230の第二端236はまた、それぞれ横方向に延びる支柱の形状にある、第一のカム従動子238及び第二のカム従動子240を含む。第一のカム従動子238は、ガイドブロック182、ハウジングガイド186及びカバー機構188によってナイフブレードアセンブリ58の片側に形成された経路をたどるように設計されている。特に、この経路は、カム突起242とカバー機構188との間の上経路244及びカム突起242とガイドブロック182との間の下経路246を形成するハウジングガイド186上のカム突起242によって形成される。第一のカム従動子238が上経路244に配置されているとき、ナイフブレード36は引き込み位置にある。他方、第一のカム従動子238が下経路246に配置されているとき、ナイフブレード36は展開位置にある。上経路244及び下経路246は、カム突起242の両端で接続されて連続ループを形成し、このループの周囲を第一のカム従動子238が移動することができる。
【0059】
第二のカム従動子240は、ハウジングガイド186に取り付けられたカムばね248と係合する。以下に説明するように、割出し盤駆動プッシャ48がまずスタンバイ位置から展開位置に向けて後方に引かれると、カムばね248は、ナイフブレードアセンブリ58を下経路246から上経路244に案内する。割出し盤駆動プッシャ48はまた、割出し盤駆動プッシャ48がまず展開位置から試験位置に向けて前方に押されるとき、ナイフブレード36を展開位置に向けて偏倚させるためのばね250を含む。図示する好ましい実施態様では、ばね250は、スイングアーム230の上面を押す板ばねを含む。
【0060】
引き手32が展開位置から試験位置まで手で押されると、割出し盤駆動プッシャ48は、ハウジング12の試験端又は前端14に向けて横方向に押される。割出し盤駆動プッシャ48が前方に動き始めると、ばね250は、スイングアーム230を割出し盤30に向けて下に偏倚させて、第一のカム従動子238がカム突起242の内端268の傾斜面252と係合し、下経路246に押し込まれるようにする。これは、ナイフブレード36をして展開位置をとらせ、それにより、ナイフブレード36が割出し盤30のナイフスロット46を通過して外に突出して、センサキャビティ304のうち1個を覆っている保護箔310を穿刺し、その中に収容されたセンサ302の後端308の切欠き312と係合する。割出し盤駆動プッシャ48が上部ケース18の前端20に向けて動き続けると、第一のカム従動子238は下経路246に沿って移動を続け、それにより、ナイフブレード36を、ナイフスロット46から突出する展開位置にとどまらせて、ナイフスロット46に沿って移動し、センサ302を前方に押してセンサキャビティ304の外に出し、ハウジング12の前端14の試験位置に入れる。センサ302の前端306がガイドブロック182の前端に形成されたセンサ開口254から外に突出しているとき、センサ302は試験位置にある。試験位置にあるとき、センサ302は、ナイフブレード36とセンサ302の後端308の切欠き312との係合により、センサ開口254を通って押し戻されることを防止される。
【0061】
割出し盤駆動プッシャ48が試験位置に達すると、割出し盤駆動プッシャ48の前端204がセンサアクチュエータ40及びリリースボタン66と同時に係合する。特に、割出し盤駆動プッシャ48の前端204は、リリースボタン66と係合し、それを外向きに押して、上部ケース18の上面から上方に突出させる。同時に、割出し盤駆動プッシャ48の前端204がセンサアクチュエータ40のコンタクトパッド256と係合して、センサアクチュエータ40を下方に押しやる。この下向きの動きが、グルコース試験処置の場合、センサアクチュエータ40上の1対の金属接点38をガイドブロック182のセンサ開口254の中に突出させ、センサ302上の接点314と係合させる。金属接点38はまた、摩擦力をセンサ302に加えて、グルコース試験処置が完了する前に、センサ302がセンサ開口254から時期尚早に抜けることがないようにする。図示する好ましい実施態様では、金属接点38は、いくぶん可撓性であり、ステンレス鋼でできている。ハウジングガイド186は、金属接点38が曲がることを防ぐため、金属接点38に隣接して配置されたサポートリブ187を含む。先に説明したように、金属接点38は、グルコース試験処置の間、センサ302と電子機器アセンブリ62との間で電気信号の送信を可能にする。
【0062】
グルコース試験処置が完了すると、リリースボタン66を押してセンサ302を試験位置から解放する。リリースボタン66は、割出し盤駆動プッシャ48の前端204と斜めに係合する傾斜接触面258を有する。リリースボタン66が押されると、傾斜接触面258は、割出し盤駆動プッシャ48の前端204に沿ってスライドし、それにより、割出し盤駆動プッシャ48を試験位置から後方に移動させ、スタンバイ位置に入れる。図示する好ましい実施態様では、割出し盤駆動プッシャ48は、0.080インチ(0.2032cm)の距離だけ横方向に動く。スタンバイ位置への割出し盤駆動プッシャ48の移動はまた、割出し盤駆動プッシャ48の前端204をセンサアクチュエータ40の接触パッド256から外し、それにより、センサアクチュエータ40をセンサ302から離れさせ、外す。そして、センサ分与装置10の前端14を下方に傾けることにより、センサ302を取り外すことができる。
【0063】
上述したように、割出し盤駆動プッシャ48を展開位置から試験位置に向けて押すと、割出し盤駆動アーム50のカムボタン52が半径方向に延びる溝60の1本に沿って移動して、割出し盤30及びセンサパック300が回転することを防ぐ。半径方向に延びる溝60は、溝60の深さを変化させる傾斜部260を含む。特に、傾斜部260は、半径方向に延びる溝60の中央部が曲線的に延びる溝56よりも浅くなるよう、半径方向に延びる溝60の深さを減らす。半径方向に延びる溝60はまた、その内端264の近く(すなわち、割出し盤30の中心の近く)に内側の段262を含む。内側の段262は、半径方向に延びる溝60の内端264と曲線的に延びる溝56の内端266との接合部に沿って形成されている。割出し盤駆動プッシャ48が展開位置から試験位置に向けて押されると、カムボタン52が半径方向に延びる溝60の傾斜部260を駆け上がり、内側の段262を越え、隣接する曲線的に延びる溝56に入る。割出し盤駆動アーム50の板ばね54の偏倚力がカムボタン52を下方に移動させて内側の段262を越えさせる。内側の段262は、割出し盤駆動プッシャ48の移動方向が逆転したとき、カムボタン52が半径方向に延びる溝60に再び入ることを妨げる(割出し盤駆動プッシャ48の外向きの動きに関連して上記で説明したとおり)。
【0064】
割出し盤駆動プッシャ48が試験位置に達すると、第一のカム従動子238はカム突起242の外端270を通過する。同時に、第二のカム従動子240がカムばね248の端部を越え、第一のカム従動子238がカム突起242の外端270に近づくとき、カムばね248の端部は上方に引っ込み、道をあける。ひとたび第一のカム従動子238がカムばね248の端部を通過すると、割出し盤駆動プッシャ48の移動方向が逆転し展開位置に向けて外向きに引かれるとき、カムばね248は下方に移動して第二のカム従動子240と係合し、それを案内する。特に、割出し盤駆動プッシャ48が続けて展開位置に向けて外向きに引かれるとき、カムばね248は第二のカム従動子240を上方に案内して、第一のカム従動子238が上経路244に入り、ナイフブレード36が引き込まれるようにする。
【0065】
上記で説明したように、割出し盤駆動プッシャ48が上方に引かれると試験処置が始まる。割出し盤駆動プッシャ48の外への移動の間、割出し盤駆動アーム50のカムボタン52は、曲線的に延びる溝56の1本に沿って移動して、割出し盤30を回転させる。この外向きの動きの間、ナイフブレードアセンブリ58の第一のカム従動子238は上経路244に沿って移動する。その結果、ナイフブレード36が割出し盤30のナイフスロット46から引き込まれて、割出し盤30は、曲線的に延びる溝56の中のカムボタン52の動作に応答して自由に回転するようになる。割出し盤駆動プッシャ48が完全に展開した位置に達すると、第一のカム従動子238は、カム突起242の内端268を越え、ナイフブレードアセンブリ58のスイングアーム230に対するばね250の偏倚力によって下経路246の中に案内される。
【0066】
センサ分与装置10を作動させる前に、センサパック300がまだ装填されていないか、又は以前に装填したセンサパック300中のセンサのすべてが使用済みであるならば、まず、センサパック300をセンサ分与装置10に装填しなければならない。センサパック300を装填するためには、下部ケース24のラッチ72を押すことにより、下部ケース24と上部ケース18とを開く。図示する好ましい実施態様では、下部ケース24と上部ケース18との開放が、エラストマーコネクタ174を自動較正ディスク158上の接点166から切り離し、それにより、自動較正ディスク158と電子機器アセンブリ62との電気接続を遮断する。これが、センサパック300中の未使用センサ302の数を数える電子カウンタ(電子機器アセンブリ62の一部)をゼロ(0)にリセットする。
【0067】
そして、開放したハウジング12をひっくり返して、割出し盤30の下面214が図3に示すように上方に向くようにする。そして、センサパック300の周囲の切欠き324を割出し盤30上のピン44と整合させることにより、センサパック300を割出し盤30の上に配置する。そして、下部ケース24を旋回させて上部ケース18の上に載せ、センサパック300をハウジングの中に閉じ込める。ひとたびラッチ72によって下部ケース24を上部ケース18に固着したならば、センサ分与装置10は作動が準備される。
【0068】
以下、センサ分与装置10の作動を簡潔に記載する。まず、引き手32を、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置(図1)からハウジング12の後端16から離れた展開位置(図6)まで手で引っ張る。引き手32の外への動きがセンサ分与装置10をONにする。引き手32の外への動きはまた、割出し駆動アーム50上のカムボタン52を、割出し盤30の上面216上の曲線的に延びる溝56の1本に沿って移動させて、割出し盤30を完全な一回転の1/10だけ回転させる。割出し盤30の回転がセンサパック300を回転させて、センサキャビティ304の次の1個が、ハウジング12の試験端14と整合するスタンバイ位置に配されるようにする。同時に、ナイフブレードアセンブリ58が引き込まれ、割出し盤30の中心に向けて動かされる。
【0069】
次に、引き手32を展開位置(図6)から手で内に押し戻して、スタンバイ位置(図1)を越えさせ、試験位置(図7)に入れる。引き手32の内への動きがナイフブレードアセンブリ58を下向きに旋回させて、ナイフブレード36が、スタンバイ位置でセンサキャビティ304を覆う保護箔310の一部を穿刺し、センサキャビティ304中のセンサ302と係合するようになる。引き手32がハウジング12に向けて戻り続けると、ナイフブレードアセンブリ58がセンサ302をセンサキャビティ304の外に押し出し、ハウジング12の前端14の試験位置に入れる。同時に、割出し盤駆動アーム50のカムボタン52が半径方向に延びる溝60の1本に沿って移動して、割出し盤30が回転することを防ぐ。
【0070】
センサ302がセンサキャビティ304から完全に弾き出され、ハウジング12の前端14から突出する試験位置に押し込まれたのち、センサアクチュエータ40がセンサ302と係合してセンサ302を試験位置に保持し、センサ302を電子機器アセンブリ62に結合する。そこで、センサの前端306を試験する血滴に挿入すると、その血液が電子機器アセンブリ62によって分析される。そして、分析結果がセンサ分与装置10の液晶表示装置64に表示される。
【0071】
ひとたび血液の分析が完了すると、上部ケース18のリリースボタン66を押して、センサアクチュエータ40を外し、センサ302を解放し、そのセンサを、ハウジング12の前端14を下方に傾けることによって廃棄処分することができる。
【0072】
例示した実施態様の詳細に関して本発明を説明したが、これらの詳細は、特許請求の範囲で規定する発明の範囲を限定しようとするものではない。たとえば、センサ分与装置10は、血中グルコース以外の流体を試験するために使用することもできる。実際、センサ分与装置10は、試薬物質によって分析することができるいかなる化学物質流体の分析に関連して使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具現化する血中グルコースセンサ分与装置の上斜視図である。
【図2】図1の血中グルコースセンサ分与装置の下斜視図である。
【図3】センサパックの挿入を示す、開放位置にある図1の血中グルコースセンサ分与装置の斜視図である。
【図4】割出し盤に装填されたセンサパックを示す、開放位置にある図1の血中グルコースセンサ分与装置の斜視図である。
【図5】下ドアが開放位置にある、図1の血中グルコースセンサ分与装置の上斜視図である。
【図6】割出し盤駆動プッシャが展開位置にある、図1の血中グルコースセンサ分与装置の上斜視図である。
【図7】割出し盤駆動プッシャが試験位置にあり、センサがセンサ開口から突出している、図1の血中グルコースセンサ分与装置の上斜視図である。
【図8】図1の血中グルコースセンサ分与装置とで使用するためのセンサの上斜視図である。
【図9】センサパックのベース部から分離させた保護箔を示す、図1の血中グルコースセンサ分与装置とで使用するためのセンサパックの分解斜視図である。
【図10】図1の血中グルコースセンサ分与装置の部品サブアセンブリの分解斜視図である。
【図11】図1の血中グルコースセンサ分与装置の上部ケースサブアセンブリの構成部品の分解斜視図である。
【図12】図1の血中グルコースセンサ分与装置の下部ケースサブアセンブリの構成部品の分解斜視図である。
【図13】図1の血中グルコースセンサ分与装置の割出し盤駆動機構及び割出し盤サブアセンブリの構成部品の分解上斜視図である。
【図14】図1の血中グルコースセンサ分与装置の割出し盤駆動機構及び割出し盤サブアセンブリの構成部品の分解下斜視図である。
【図15】図1の血中グルコースセンサ分与装置の電池トレーサブアセンブリの構成部品の分解斜視図である。
【図16】図1の血中グルコースセンサ分与装置の電子機器アセンブリの構成部品の分解斜視図である。
【図17】図1の血中グルコースセンサ分与装置の電子機器サブアセンブリの上斜視図である。
【図18】図1の血中グルコースセンサ分与装置の電子機器サブアセンブリの下斜視図である。
Claims (24)
- 複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱うように適合され、前記複数のセンサそれぞれが前記センサパック上のセンサキャビティに配置され、保護覆い箔によって封入されているものであり、さらに前記複数のセンサの1個を使用して試験を実施するように適合されたセンサ分与装置であって、
前端及び後端を有し、試験を実施するために前記センサの1個が中に配置されるセンサスロットをさらに含む外ハウジングであり、前記センサスロットは外ハウジングの前端に配置されている外ハウジングと、
外ハウジングのほぼ中に配置され、前記センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、前記割出し盤を回転させるための割出し盤駆動アームと、前記覆い箔を穿刺し、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出すためのナイフブレードアセンブリとを含む機構と、
前記割出し盤駆動アーム及び前記ナイフブレードアセンブリを動かすための、使用者の手の親指と他の指の間で把持されるように適合された引き手と、を含み、
前記引き手が、外ハウジングの後端に隣接する試験位置と、外ハウジングの後端から外側に離間した展開位置との間で動かすことができるセンサ分与装置。 - 前記引き手を試験位置から展開位置まで動かすと前記割出し盤が回転し、展開位置から試験位置まで動かすと前記覆い箔が穿刺され、前記センサの1個が前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出される、請求項1記載のセンサ分与装置。
- 機構が可動割出し盤駆動プッシャをさらに含み、前記割出し盤駆動アーム及び前記ナイフブレードアセンブリが前記割出し盤駆動プッシャに取り付けられ、前記引き手が前記割出し盤駆動プッシャの後端に固着されている、請求項1記載のセンサ分与装置。
- 引き手が上引き手及び下引き手を含み、前記上引き手と前記下引き手とが、割出し盤駆動プッシャの後端の穴を通過するスナッププレス嵌めによって接続されている、請求項3記載のセンサ分与装置。
- 引き手が凹形の上面及び凹形の下面を含んで、使用者の手の親指と他の指による把持を容易にする、請求項3記載のセンサ分与装置。
- 引き手が模様付きの上面及び模様付きの下面を含んで、使用者の手の親指と他の指による把持を容易にする、請求項3記載のセンサ分与装置。
- 試験を実施し、試験結果を表示するための電気機器アセンブリをさらに含み、前記電子機器アセンブリが、プリント回路板と、電気信号に応答して電子機能を実行するための、プリント回路板に取り付けられた電気部品と、電気信号を電気部品に供給するための、プリント回路板に取り付けられた少なくとも1個のボタンと、前記試験結果を表示するための、プリント回路板に取り付けられた液晶表示装置とを含む、請求項1記載のセンサ分与装置。
- 電子機器アセンブリが、センサ分与装置を別個の電子装置に接続するための、プリント回路板に取り付けられた通信インタフェースをさらに含む、請求項7記載のセンサ分与装置。
- 電子機器アセンブリが、前記電気部品に電力を供給するための電池に接続するための、プリント回路板に取り付けられた電池端子をさらに含む、請求項7記載のセンサ分与装置。
- 前記電子機器アセンブリが、前記センサスロットに隣接して配置されたセンサアクチュエータに電気的に接続され、前記センサアクチュエータが、前記センサスロット中に配置されたセンサ上の接点に接続し、前記センサと前記プリント回路板間で電気信号を伝送するように適合されている、請求項7記載のセンサ分与装置。
- 引き手をスタンバイ位置に動かすことができ、前記スタンバイ位置が試験位置と展開位置との間に位置し、引き手をスタンバイ位置に動かすとセンサがセンサスロットから解放される、請求項1記載のセンサ分与装置。
- 流体試験センサを使用することによって試験を実施するように適合されたセンサ分与装置であって、前記流体試験センサが、前記センサ分与装置に挿入された使い捨てセンサパックによって供給されるものであり、前記センサパックが、保護箔によって覆われた複数のセンサキャビティを有するものであり、前記流体試験センサが、前記試験の実施の前には、1個の前記センサキャビティに封入されているものであり、前記センサ分与装置が、 前端及び後端を有し、上部ケース及び下部ケースをさらに含む外ハウジングであり、前記上部ケース及び前記下部ケースは、外ハウジングの後端の近くでクラムシェル式に旋回可能に接続されて、外ハウジングを開放させてセンサパックの挿入を可能にする外ハウジングと、
外ハウジングの前端の近くに配置され、前記センサパックの挿入ののち上部ケースを下部ケースに接続して前記外ハウジングを閉じるように適合されたラッチと、
外ハウジングの前端に配置され、前記流体試験センサを受けるように適合されたセンサスロットであり、前記試験の実施中に前記流体試験センサが前記センサスロットを介して外に突出するセンサスロットと、
前記センサパックを支持し、回転させるための、前記外ハウジングの中に回転可能に取り付けられ、曲線的に延びる複数の溝及び半径方向に延びる複数の溝を含み、半径方向に延びる溝それぞれが、曲線的に延びる溝の隣接する対の間に配置されているものである割出し盤と、
割出し盤を回転させ、流体試験センサを前記センサパックから弾き出すための、前記外ハウジングのほぼ中に配置され、横方向に動かすことができ、前記割出し盤を回転させるための割出し盤駆動アームを含み、前記割出し盤駆動アームが、曲線的に延びる溝及び半径方向に延びる溝の1本と係合するように適合されたカムボタンを有するものであり、流体試験センサをセンサパックから弾き出すためのナイフブレードアセンブリをさらに含み、前記ナイフブレードアセンブリが、前記保護箔を穿刺し、流体試験センサと係合して前記流体試験センサを前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出すように適合されたナイフブレードを有するものである割出し盤駆動プッシャと、
前記割出し盤駆動プッシャを動かすための、外ハウジングのほぼ後端に配置され、割出し盤駆動プッシャの後端に固着され、外ハウジングの後端に隣接する試験位置と、外ハウジングの後端から外に離間した展開位置との間で動かすことができ、試験位置から展開位置まで動かすと前記割出し盤が回転し、展開位置から試験位置まで動かすと覆い箔が穿刺され、前記流体試験センサが前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出される引き手と、
試験を実施し、試験結果を表示するための、プリント回路板と、電気信号に応答して電子機能を実行するための、プリント回路板に取り付けられた電気部品と、電気信号を電気部品に供給するための、プリント回路板に取り付けられた複数のボタンと、前記試験結果を表示するための、プリント回路板に取り付けられた液晶表示装置と、電池に接続して電力を供給するための、前記プリント回路板に取り付けられた電池端子とを含む電子機器アセンブリと、
流体試験センサを電子機器アセンブリに接続するための、前記センサスロットに隣接して前記外ハウジングの中配置され、前記流体試験センサが前記センサスロット中に配置されているとき流体試験センサ上の接点に接続して、電気信号を前記流体試験センサと前記電子機器アセンブリのプリント回路板間で伝送するように適合された金属接点を有するセンサアクチュエータと、
を含むセンサ分与装置。 - 前記引き手が試験位置にあるとき、前記センサアクチュエータの金属接点が前記流体試験センサ上の接点に接続される、請求項12記載のセンサ分与装置。
- 引き手をスタンバイ位置に動かすことができ、前記スタンバイ位置が試験位置と展開位置との間に位置し、前記引き手が試験位置からスタンバイ位置まで動かされるとき、前記センサアクチュエータの金属接点が前記流体試験センサ上の接点から切り離される、請求項13記載のセンサ分与装置。
- 引き手が上引き手及び下引き手を含み、前記上引き手と前記下引き手とが、割出し盤駆動プッシャの後端の穴を通過するスナッププレス嵌めによって接続されている、請求項12記載のセンサ分与装置。
- 引き手が凹形の上面及び凹形の下面を含んで、使用者の手の親指と他の指による把持を容易にする、請求項12記載のセンサ分与装置。
- 引き手が模様付きの上面及び模様付きの下面を含んで、使用者の手の親指と他の指による把持を容易にする、請求項12記載のセンサ分与装置。
- 複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱うように適合され、前記複数のセンサそれぞれが前記センサパック上のセンサキャビティに配置され、保護覆い箔によって封入されているものであり、さらに前記複数のセンサの1個を使用して試験を実施するように適合され、試験を実施するために前記センサの1個が中に配置されるセンサスロットを有する外ハウジングを含み、前記センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、前記割出し盤を回転させるための割出し盤駆動アームと、前記覆い箔を穿刺し、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出すためのナイフブレードアセンブリと、前記割出し盤駆動アーム及び前記ナイフブレードアセンブリを動かすための引き手とを有する機構をさらに含むセンサ分与装置を作動させる方法であって、
a)前記引き手を使用者の手の親指と他の指の間で把持するステップと、
b)前記引き手を前記外ハウジングから引き離して前記割出し盤駆動アームをして前記割出し盤を回転させるステップと、
c)前記引き手を前記外ハウジングに向けて押して前記ナイフブレードアセンブリをして覆い箔を穿刺させ、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出させるステップと、
d)前記センサスロットに配置されたセンサを使用することによって試験を実施するステップと、
を含む方法。 - e)試験によって生成された試験結果を外ハウジングに配置された液晶表示装置上で見るステップと、
f)センサをセンサスロットから取り出すステップと
をさらに含む、請求項18記載のセンサ分与装置を作動させる方法。 - 複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱うように適合され、前記複数のセンサそれぞれが前記センサパック上のセンサキャビティに配置され、保護覆い箔によって封入されているものであり、さらに前記複数のセンサの1個を使用して試験を実施するように適合され、試験を実施するために前記センサの1個が中に配置される、前端に配置されたセンサスロットを有する外ハウジングを含み、前記センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、可動割出し盤駆動プッシャと、前記割出し盤を回転させるための、割出し盤駆動プッシャに取り付けられた割出し盤駆動アームと、前記覆い箔を穿刺し、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出すための、割出し盤駆動プッシャに取り付けられたナイフブレードアセンブリと、前記割出し盤駆動プッシャを動かすための、割出し盤駆動プッシャの端部に固着され、外ハウジングの後端に隣接する試験位置と、外ハウジングの後端から外に離間した展開位置との間で動かすことができる引き手とを有する機構をさらに含むセンサ分与装置を作動させる方法であって、
a)前記引き手が試験位置にあるとき前記引き手を使用者の手の親指と他の指の間で把持するステップと、
b)前記引き手を試験位置から展開位置まで引いて前記割出し盤駆動プッシャを動かし、前記割出し盤駆動アームをして前記割出し盤を回転させるステップと、
c)前記引き手を展開位置から試験位置まで押して前記割出し盤駆動プッシャを動かし、前記ナイフブレードアセンブリをして覆い箔を穿刺させ、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出させるステップと、
d)前記センサスロットに配置されたセンサを使用することによって試験を実施するステップと、
e)試験によって生成された試験結果を外ハウジングに配置された液晶表示装置上で見るステップと、
f)センサをセンサスロットから取り出すステップと、
を含む方法。 - センサをセンサスロットから取り外すステップを、引き手を試験位置から、試験位置と展開位置との間に位置するスタンバイ位置まで動かすことによって達成する、請求項20記載のセンサ分与装置を作動させる方法。
- スタンバイ位置が試験位置の近くに位置する、請求項21記載のセンサ分与装置を作動させる方法。
- 複数のセンサを収容するセンサパックを取り扱うように適合され、前記複数のセンサそれぞれが前記センサパック上のセンサキャビティに配置され、保護覆い箔によって封入されているものであり、さらに前記複数のセンサの1個を使用して試験を実施するように適合され、試験を実施するために前記センサの1個が中に配置される、前端に配置されたセンサスロットを有する外ハウジングを含み、前記センサパックを支持し、回転させるための割出し盤と、可動割出し盤駆動プッシャと、前記割出し盤を回転させるための、割出し盤駆動プッシャに取り付けられた割出し盤駆動アームと、前記覆い箔を穿刺し、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出すための、割出し盤駆動プッシャに取り付けられたナイフブレードアセンブリと、前記割出し盤駆動プッシャを動かすための、割出し盤駆動プッシャの端部に固着され、外ハウジングの後端に隣接する試験位置と、外ハウジングの後端から外に離間した展開位置と、試験位置と展開位置との間に位置するスタンバイ位置との間で動かすことができる引き手とを有する機構をさらに含むセンサ分与装置を作動させる方法であって、
a)前記引き手がスタンバイ位置にあるとき、前記引き手を使用者の手の親指と他の指の間で把持するステップと、
b)前記引き手をスタンバイ位置から展開位置まで引いて前記割出し盤駆動プッシャを動かし、前記割出し盤駆動アームをして前記割出し盤を回転させるステップと、
c)前記引き手を展開位置から試験位置まで押して前記割出し盤駆動プッシャを動かし、前記ナイフブレードアセンブリをして覆い箔を穿刺させ、前記センサの1個を前記センサキャビティから前記センサスロットを通して弾き出させるステップと、
d)前記センサスロットに配置されたセンサを使用することによって試験を実施するステップと、
e)試験によって生成された試験結果を外ハウジングに配置された液晶表示装置上で見るステップと、
f)前記引き手を試験位置からスタンバイ位置まで動かしてセンサをセンサスロットから解放するステップと、
を含む方法。 - 前記引き手をスタンバイ位置から展開位置まで引くステップがまた、前記外ハウジングに配置された電子機器アセンブリをONにし、前記センサスロットに配置されたセンサを使用することによって試験を実施するステップの間に前記電子機器アセンブリを使用する、請求項23記載のセンサ分与装置を作動させる方法。
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