JP3979228B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク装置、特にデータ記録時のフォーカス位置調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
DVD−Rドライブ等のデータ記録可能な光ディスク装置においては、光ディスクに予め形成されたアドレス情報を復調して光ディスクのアドレスを確定しつつデータを記録する。アドレス情報の形成方法としては、トラックを蛇行(ウォブル)させて埋め込む他、情報記録トラックであるグルーブに隣接するランド領域にプリピット形成する方法がある。また、DVD−RAMでは情報記録トラックはランドとグルーブであり、エンボス部とデータ部からなるリライタブルエリアのエンボス部にアドレス情報を埋め込んでいる。本願では、ランドにプリピット形成されたアドレス情報(ランドプリピット:LPP)を対象とする。
【0003】
図7には、ランドプリピット(LPP)の形成位置が示されている。LPP100は、ランドに所定の間隔で形成される。グルーブに記録されるデータは情報単位であるフレーム(SYNCフレーム)毎に分割され、26個のSYNCフレームで1セクタが構成され、16セクタで1ECCブロックが構成される。各々のSYNCフレームの先頭にはSYNCフレーム毎の同期を確立するための同期情報(SYNC)200が挿入される。同期情報SYNCとしては、確実にSYNCフレーム同期が確立できるように、データ変調部分に出現する最長の11Tよりも十分長い14Tが用いられる。すなわち、記録すべきデータは3T〜11Tで変調記録され、14Tは同期データとして用いられる。DVD−Rの規格では、14TのSYNCパルスとしてマークあるいはスペースのいずれかを選択することができる。ここで、マークとはピットが形成される区間であり、スペースとはマークとマークの間の区間をいう。レーザ光パワーから説明すると、マーク区間では記録パワーが照射され、スペース区間ではバイアスパワー(再生パワー)が照射される。図7において、グルーブは所定の周波数でウォブルしているが、これは光ディスクの回転数を検出するためである。ウォブル周波数は光ディスクの回転数に比例する。
【0004】
図8には、SYNCフレームと同期情報(図では単にSYと記す)及びLPP100との関係が模式的に示されている。SYNCフレームは、偶数フレーム(EVENフレーム)と奇数フレーム(ODDフレーム)に大別され、LPP100は偶数フレームに対応させて形成される。但し、記録すべきグルーブの両隣のランドの略同一位置にLPP100が配置されると、戻り光に2つのLPP成分が混入してしまうので、このような場合には干渉をさけるために奇数フレームにシフトして配置される。ウォブル周波数はSYNCフレーム周波数の8倍となっており、LPP100は1つのSYNCフレーム中の最初の3つのウォブルの頂点に位置するように3ビットで配置され、そのうちの最初のプリピットが同期位置を示すSYNCプリピットとなる。1つのセクタ中の先頭から5個分の偶数フレームの先頭に位置するLPPで相対アドレスを規定し、例えば、第1セクタのアドレスは「111,100,100,100,100」で規定され、第2セクタのアドレスは「111,100,100,100,101」で規定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、データ記録時には光ディスクからの戻り光に含まれるLPP100の成分を復調しアドレスを確定しつつ所望のデータを記録していくが、LPPが形成されるランドとデータを記録すべきグルーブとでは光学特性、すなわち光ピックアップからの距離が異なるので、LPPを再生するための最適フォーカス位置とデータを記録/再生するための最適フォーカス位置は異なる。したがって、仮にLPP再生を重視してフォーカス位置(あるいはフォーカス位置を所望位置にセットするためのフォーカスオフセット)をLPP再生用の最適値に設定するとグルーブにデータを記録する際の記録品質が劣化し、逆に、データ記録時のフォーカス位置あるいはフォーカスオフセットをデータ記録用の最適値に設定するとLPPの再生率が劣化してしまう問題がある。
【0006】
一方、特開平11−316959号公報には、アドレスの再生におけるレーザビームのデフォーカスを許容し得る範囲と、データの再生におけるレーザビームのデフォーカスを許容し得る範囲との重なり合う範囲のほぼ中心値にフォーカス位置を設定することが記載されている。この技術は、両者の中間にフォーカス位置をセットするとの技術思想であり、この思想を援用して上記問題を解決することも考えられるが、結果としてフォーカス位置をデータ記録用の最適位置からシフトさせることになるので記録品質の劣化が生じる。
【0007】
図9には、フォーカス(FS)オフセットと記録ジッタ及びLPPアドレスエラーとの関係が示されている。記録ジッタはFSオフセットがFSWの時に最小となり、LPPアドレスエラーはFSオフセットがFSLPPの時に最小となる。グルーブにデータを記録する際の記録品質向上の観点からはFSオフセットをFSW近傍とすべきであり、LPPのアドレス再生率を重視する観点からはFSオフセットをFSLPP近傍に設定すべきである。上記従来技術は、FSオフセットをFSWとFSLPPとの間に設定するものであるが、記録ジッタはあくまでFSオフセットがFSWの時に最小となるのであり、SFオフセットをこの位置からシフトさせるとその分だけ記録ジッタが増大してしまう。
【0008】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、アドレス情報を確実に再生しつつ、データの記録品質を維持することができる光ディスク装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、アドレス情報が予め形成された光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、フォーカス位置を、データを記録するための最適記録フォーカス位置と前記アドレス情報を再生するための最適アドレス再生フォーカス位置の間に調整するフォーカス調整手段と、前記フォーカス位置の調整に連動して、記録レーザ光パワーを調整するパワー調整手段と、を有し、前記フォーカス調整手段は、実データ記録に先立って前記フォーカス位置を調整するものであり、さらに、調整された前記フォーカス位置で実データ記録中の前記アドレス情報のエラーレートを検出する手段を有し、前記フォーカス調整手段は、調整されたフォーカス位置を、実データ記録中の前記アドレス情報のエラーレートが所定値以下となるフォーカス位置に再調整し、前記パワー調整手段は、再調整されたフォーカス位置に応じて前記記録レーザ光パワーを増大させることを特徴とする。
【0015】
このように、本発明ではフォーカス位置あるいはフォーカスオフセットを、アドレス情報再生用の最適値とデータ記録用最適値との間に設定するとともに、記録品質の低下を補償すべくレーザ光パワーを調整するものである。フォーカス位置あるいはフォーカスオフセットと記録用の最適位置との間に相違が生じると、その分だけデフォーカスされるため記録面に集光されたレーザ光のパワーが低下する。レーザ光パワーの低下は記録面に形成されるべきピットの形成不良を招く。デフォーカスによるレーザ光パワーの低下を、射出されるレーザ光パワー自体の調整(増大)により補償することで、アドレス情報の再生と記録品質を両立させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、DVD−Rドライブを例にとり説明する。
【0017】
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の構成ブロック図が示されている。光ディスク(DVD−R)10はスピンドルモータ12によりCAV(あるいはCLV)回転駆動される。光ディスク10の情報記録トラックであるグルーブの間の領域(ランド)には既述の如く所定間隔でアドレス情報としてLPPが形成されており、このLPPを検出してアドレスを確定する。
【0018】
光ピックアップ14は、光ディスク10に対向配置され、記録パワーのレーザ光を光ディスク10に照射してデータを記録するとともに、再生パワーのレーザ光を照射して記録データを再生する。記録時には、コントローラ20からの記録データをエンコーダ18にて変調し、さらにLD駆動部16にて駆動信号に変換して光ピックアップ14のレーザダイオード(LD)を駆動する。再生時には、光ピックアップ14で電気信号に変換された戻り光量をRF信号処理部22に供給し、さらにデコーダ24にて復調した後、再生データとしてコントローラ20に供給する。
【0019】
RF信号処理部22は、アンプやイコライザ、2値化部、PLL部などを有し、RF信号をブーストした後2値化し、同期クロックを生成してデコーダ24に出力する。デコーダ24は、入力された2値信号を同期クロックに基づき復調し、再生データとしてコントローラ20に供給する。また、再生RF信号はプリピット検出部26にも供給される。
【0020】
プリピット検出部26は、再生RF信号に含まれる、グルーブに隣接するランド(グルーブの外周側に隣接するランド)に形成されたLPPの信号成分を検出し、コントローラ20に供給する。
【0021】
コントローラ20は、マイコン等で構成され、記録データをエンコーダ18に供給するとともに、検出されたプリピット情報をエンコーダ18に供給する。エンコーダ18は、記録データを変調するとともに、このプリピット検出情報に基づき同期情報を周期的に挿入してLD駆動部16にデータ信号を供給する。さらに、コントローラ20は、プリピット検出部26からのLPP検出信号に基づきLPPアドレス再生率あるいはLPPアドレスエラー率を算出し、この再生率あるいはエラー率に基づいてフォーカスオフセット及びレーザ光パワーを決定する。
【0022】
フォーカスエラー生成部28は、RF信号処理部22からの信号に基づきフォーカスエラー信号を生成する。フォーカスエラー信号は、光ピックアップ14内の戻り光量を電気信号に変換する4分割ディテクタからの信号に基づき生成される。例えば、4分割ディテクタの対角和の差分により(非点収差法)得られる。フォーカスエラー信号はコントローラ20からのフォーカスオフセットと加算器30で加算された後、フォーカスサーボ32に供給されて光ピックアップ14のフォーカス位置が調整される。フォーカスオフセットを増減調整することでフォーカス位置が調整される。フォーカスオフセット信号はコントローラ20から供給するのではなく、別途フォーカスオフセット供給部を設けて加算器30に供給してもよい。フォーカスオフセット供給部からのオフセット値は、コントローラ20からの制御信号により調整される。フォーカスオフセット供給部は、複数のオフセット値を記憶するメモリで構成できる。なお、この他にもトラッキングエラー信号を生成してトラッキングサーボによりトラッキング制御する系があるが、これについては従来と同一であるので説明は省略する。また、データを記録する際のストラテジについても従来と同様の記録ストラテジを用いることができる。すなわち、再生レベルに記録パルスを重畳して記録パワーのレーザ光とするとともに、1つのピットを形成するのに1つの記録パルスを用いるのではなく複数のパルス(マルチパルス)を用いて記録する。
【0023】
図2には、コントローラ20の基本処理フローチャートが示されている。コントローラ20は、まず、公知のOPC(Optimum Power Control)により光ディスク10の所定エリア(PCAエリア)を用いて最適記録パワーPoを探索する(S1)。OPCとは、記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、テストデータを再生して得られる再生信号の品質(β値やジッタ、RF振幅等)に基づき最適記録パワーを選択する処理である。OPCに用いるフォーカス(FS)オフセットは適当な値にセットされる。最適記録パワーPoを探索した後、グルーブにデータを記録する際に記録ジッタが最小となる最適記録FSオフセットFSWを探索する(S2)。この探索処理は、S1にて選択された最適記録パワーPoを用いて行われ、FSオフセットを複数段に変化させてテストデータを記録し、このテストデータの再生信号のジッタが最小となるFSオフセットを選択することで実行される。探索して得られたFSWはコントローラ20のメモリに記憶される。
【0024】
最適記録フォーカスオフセットFSWを探索した後、次にLPPを再生するための最適アドレス再生FSオフセットFSLPPを探索する(S3)。この探索処理は、FSオフセットを複数段に変化させてLPPを再生し、そのエラーレートが最小となるFSオフセットを選択することで実行される。探索して得られたFSLPPはコントローラ20のメモリに記憶される。
【0025】
記録用最適FSオフセットであるFSW及びLPPアドレス再生用最適FSオフセットであるFSLPPを探索した後、コントローラ20はこれらFSW、FSLPPに基づきデータ記録時に実際に用いるFSオフセットFSWLを探索する(S4)。具体的には、FSWとFSLPPの間でFSWLを探索し、FSLPPをFSWの方向にシフトさせる、あるいはFSWをFSLPPの方向にシフトさせることで行われる。FSWLをFSWとFSLPPの間に設定することで、記録品質及びアドレス再生率をともに考慮したフォーカス位置が得られるが、既述したようにデータの記録品質はある程度劣化してしまう。
【0026】
そこで、コントローラ20は、単にFSWLを探索するだけでなく、この探索に伴ってデータの記録品質が劣化することを補償すべく、S1にて選択された最適記録パワーPoをさらに調整する(S5)。具体的には、記録品質の劣化を補償すべくPoを増大させる。S4にてFSWLを設定した結果、フォーカス位置はデータ記録のための最適位置からずれた位置に設定されるため、その分だけグルーブ面におけるレーザ光パワーが減少する。コントローラ20は、このようなデフォーカスによるレーザ光パワーの減少を補うために記録パワーPoを増大させる。増大量は、例えばFSWからのずれ量、すなわちデータ記録時の最適フォーカス位置からのデフォーカス量に応じて設定する。以上のようにして、増大調整されたレーザ光パワーとFSWLでLPPアドレスを復調しつつデータを記録する。FSオフセットのシフトに連動させてレーザ光パワーを再調整している点に注意すべきである。
【0027】
以下、本実施形態の処理フローチャートをより詳細に説明する。
【0028】
図3には、図2におけるS1〜S4の詳細処理フローチャートが示されている。すなわち、データ記録時の実際のフォーカスオフセットを、記録用の最適フォーカスオフセットとLPP再生用の最適フォーカスオフセットとの間に設定する処理である。まず、コントローラ20は、光ディスク10のディスク情報を取得することで光ディスク10を判別する(S101)。ディスクの判別は、例えば記録スピードやストラテジ情報、再生用FSオフセット、メーカ等である。これらは、光ディスク10の所定位置に予め形成されたデータを読み出すことで判別する。
【0029】
次に、記録パワーをある値(この初期記録パワーもS101で取得してもよい)に固定し、FSオフセットを複数段に変化させて光ディスク10のテストエリアにテストデータを記録する(S102)。記録したテストデータをS101にて取得した再生FSオフセットで再生し、最大RF振幅が得られるテストデータのFSオフセットをFSW1に設定する(S103)。このFSW1は、ある記録パワー(最適記録パワーではない)でデータを記録する際の最適記録FSオフセットと考えられるものである。実際には、記録パワーを最適化する必要があり、記録パワーの最適化に伴い最適記録FSオフセットも変化し得る。
【0030】
次に、コントローラ20は、S103にて設定されたFSW1を用いてOPCを実行し、最適記録パワーPoを選択する(S104)。すなわち、FSオフセットをFSW1としてフォース位置を固定し、記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、このテストデータをS101にて設定された再生FSオフセットにて再生してそのRF信号のβ値が所望の値となる記録パワーを最適記録パワーPoに選択する。再生RF信号のジッタが最小となる記録パワーを最適記録パワーPoとしてもよい。
【0031】
OPCにより最適記録パワーPoを選択した後、このPoを用いてFSオフセットを再び複数段に変化させてテストデータを記録し、テストデータの再生信号を得るとともに記録中のLPPエラー率を測定する(S105)。LPPエラー率は、プリピット検出部26からの検出結果に基づき算出され、例えばブロック単位(16セクタ単位)で算出される。16ブロック中いくつのブロックでアドレスを再生できたかをカウントし、例えば16ブロック中10個のブロックでLPPアドレスが再生できたとするとエラー率は約38%となる。コントローラ20は、最小ジッタが得られるFSオフセットをFSW、最小のLPPエラーが得られるFSオフセットをFSLPPに設定する(S106)。以上のようにして、データ記録用の最適記録フォーカスオフセットFSW及びLPP再生用の最適アドレス再生FSオフセットFSLPPが設定される。2つのFSオフセットを設定した後、コントローラ20はFSW及びFSLLPの間にデータ記録時の実際のFSオフセットであるFSWLを設定する。具体的には、コントローラ20は、アドレスエラー率が所定値Aより少なく、かつ、最もFSWに近いFSオフセットをFSWLに選択する(S107)。
【0032】
図4には、S107の処理が模式的に示されている。図において、横軸はFSオフセットであり、左縦軸は記録ジッタ、右縦軸はLPPアドレスエラーが示されている。ジッタ特性及びLPPエラー特性は図9と同一である。LPPアドレスエラー率が許容値A(図で破線で示す:Aは例えば20%)以下となるFSオフセットのうち、最もFSWに近いFSWLが選択され、このFSWLがデータ記録時の実際のFSオフセットに設定される。FSWLは、FSLPPをFSWの方向にシフトさせたもの、あるいはFSWをFSLPPの方向にシフトさせたものと云うことができる。FSWLは、LPPをアドレスエラー率Aで再生でき、しかもFSLPPよりも小さいジッタでデータを記録することができる値である。
【0033】
一方、FSWLはFSLPPよりも記録ジッタが少ないとはいえ、FSWに比べて記録ジッタは劣化しており、最良の条件でデータを記録するものではない。これは、FSWLはFSWよりもFSLPP側にずれた位置にあるため、その分だけグルーブ面におけるレーザ光パワーが低下し記録膜を十分に加熱できないためである。
【0034】
図5には、FSオフセットを変化させた時のRF振幅の変化が示されている。FSオフセットがFSWの時にRF振幅は最大となり、そこからシフトするにしたがいRF振幅は低下する。FSオフセットがそれぞれFSW、FSWL、FSLPPの時のRF振幅をα、β、γとすると、図示のごとくα>β>γと低下する。そこで、コントローラ20は、FSオフセットのシフトに伴い最適記録パワーPoも再調整して記録品質の劣化を抑制する。記録パワーPoの増大量は、FSWLのFSWからのシフト量に応じて設定する。例えば、シフト量0.1μmに対して5%増大させる。単位シフト量当たりの増大比率は適宜調整する。これにより、デフォーカスによるグルーブ面でのレーザ光パワーの低下が補償される。
【0035】
なお、FSオフセットの最適記録位置からのずれに伴い、単に記録パワーPoを増大調整するのではなく、LPPアドレスエラー率の変化をモニタしつつ、増大調整することも好適である。すなわち、光ディスク10のテスト領域においてFSWLが最適FSオフセットであると設定しているが、光ディスク面内における特性ばらつきにより最適FSオフセットが変化する場合もあり得る。このような場合、初期値としてFSWLを設定しつつ、実データ記録中に適宜LPPエラー率をモニタし、アドレスエラー率が所定値以下となるようにFSオフセットを順次変化させていく。この際、FSオフセットの変化に伴って記録パワーも順次調整していく。
【0036】
図6には、レーザ光パワー調整の処理フローチャートが示されている。まず、S107にて設定されたFSWLでデータの記録を開始し、記録中のLPPエラー率を常時あるいは定期的に測定する(S109)。そして、エラー数が所定の許容範囲内であれば(S110にてNO)FSオフセットをFSWLに維持してデータ記録を続行する。一方、エラー数が許容値を越える場合(S110にてYES)には、FSオフセットをFSWLからさらに一定量だけFSLPP側にシフトさせる(S111)。FSLPP側にシフトさせることで、LPPアドレスエラー率は改善して許容値以下となる。但し、あまりにFSオフセットをFSLPP側にシフトさせるとレーザ光のスポット形状が変化して記録品質の著しい劣化を招き、レーザ光パワーの増大では補償できなくなる。したがって、FSオフセットのシフト量、つまりFSWからFSLPP方向へのシフト量に一定のリミット値を設け、リミット値に達したか否かを判定することが望ましい(S112)。リミット値に未だ達していない場合には、コントローラ20はLD駆動部16に制御信号を供給してFSオフセットのシフト量に伴いレーザ光パワーを増大させる(S113)。一方、リミット値に達した場合にはレーザ光パワーでは対応できないため所定の異常処理を行う(S114)。異常処理は、例えば記録の中断である。S113におけるレーザ光パワーの増大調整は、上述したように例えばシフト量0.1μm当たり5%の増大となるように調整する。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
【0038】
例えば、本実施形態ではFSオフセットの最適記録オフセットからのずれ、つまりΔ=(FSWL−FSW)に応じてレーザ光パワーを当初のPoから増大させて記録品質の劣化を抑制しているが、FSWLを設定した後に再度OPCを実行し、再生信号品質が最良となるレーザ光パワーを再設定してもよい。この場合、再設定したレーザ光パワーは当初のPoよりも増大している。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればアドレス情報を確実に再生しつつデータの記録品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ディスク装置の構成ブロック図である。
【図2】 実施形態の基本処理フローチャートである。
【図3】 実施形態の詳細処理フローチャート(その1)である。
【図4】 FSオフセットと記録ジッタ及びLPPアドレスエラーとの関係を示すグラフ図である。
【図5】 FSオフセットとRF振幅との関係を示すグラフ図である。
【図6】 実施形態の詳細処理フローチャート(その2)である。
【図7】 LPPと同期情報との関係を示す説明図である。
【図8】 LPPと同期情報及びフレームとの関係を示す説明図である。
【図9】 FSオフセットと記録ジッタ及びLPPアドレスエラーとの関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 光ディスク、12 スピンドルモータ、14 光ピックアップ、16 LD駆動部、18 エンコーダ、20 コントローラ、22 RF信号処理部、24 デコーダ、26 プリピット検出部、28 フォーカスエラー生成部、30 加算器、32 フォーカスサーボ。
Claims (1)
- アドレス情報が予め形成された光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
フォーカス位置を、データを記録するための最適記録フォーカス位置と前記アドレス情報を再生するための最適アドレス再生フォーカス位置の間に調整するフォーカス調整手段と、
前記フォーカス位置の調整に連動して、記録レーザ光パワーを調整するパワー調整手段と、
を有し、
前記フォーカス調整手段は、実データ記録に先立って前記フォーカス位置を調整するものであり、さらに、
調整された前記フォーカス位置で実データ記録中の前記アドレス情報のエラーレートを検出する手段
を有し、
前記フォーカス調整手段は、調整されたフォーカス位置を、実データ記録中の前記アドレス情報のエラーレートが所定値以下となるフォーカス位置に再調整し、
前記パワー調整手段は、再調整されたフォーカス位置に応じて前記記録レーザ光パワーを増大させることを特徴とする光ディスク装置。
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