JP3978005B2 - 薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッドスライダ及びその製造方法と磁気ディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッドスライダ及びその製造方法と磁気ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録再生装置に用いる磁気ヘッド、特に薄膜磁性材料で構成される薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッドスライダ及びその製造方法と該薄膜磁気ヘッドを塔載した磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気記録再生技術の進展は著しいものがあり、年々記録密度が急速に高まっている。代表的な磁気記録再生装置である磁気ディスク装置では、その高密度化、小型化を実現するために、磁気記録媒体への記録は電磁誘導型素子で行い、再生は磁気抵抗効果型素子で行なうのが一般的である。最近は、磁気抵抗効果型素子を巨大磁気抵抗効果型素子にして更に磁気再生の効率を向上させ、又、磁気記録素子は狭トラック密度化に伴う記録磁界の減少を補うため高磁束密度となる磁性材料を採用した磁気記録再生方式が主流となってきた。しかしながら、これらの素子を使用して高密度化、小型化を実現させるための材料は、通常非常に腐食し易い材料である場合が多い。
【0003】
ここで一般的な薄膜磁気ヘッドの構造を説明すると、該磁気ヘッドは、セラミックス基板上に磁性膜と絶縁膜とを多層に積層した断面構造を有しており、該磁性膜は通常スパッタリング法で薄膜形成される。こうした薄膜を積層した素子に磁気記録媒体に対向する浮上面素子部が形成される。浮上面素子部は、高精度の素子高さ寸法を出すための研磨加工と、その加工残渣を除去するための洗浄工程を経て形成される。実際の薄膜磁気ヘッドの製造工程では、研磨加工時にはダイヤモンド砥粒を懸濁し、それに界面活性剤を含んだ水が用いられ、また、洗浄時には純水中に界面活性剤を含んだ洗浄液が用いられる。更に、その洗浄液をすすぐために純水が用いられる。その後、磁気記録媒体に対向する浮上面に摺動性向上及び、耐食性向上のためのカーボン等からなる保護膜が形成される。この工程以降、薄膜磁気ヘッドスライダ完成時や、バネ接着や配線等を行なう薄膜磁気ヘッド組立工程においても純水中に界面活性剤を含んだ洗浄液及び、その洗浄液をすすぐための純水を用いた洗浄工程を経て、磁気ディスク装置に組み込まれる。
従来、この研磨加工と洗浄の工程において、磁性膜を含む金属部分が浮上面として水溶液にさらされる、又は、前記浮上面保護膜形成後は保護膜の部分的な欠陥部である磁性膜を含む金属部分が水溶液にさらされるが、その際の防食は、金属自体の耐食性に依存していた。しかし、耐食性は必ずしも十分でなく、金属の種類により選択的に腐食されることが避けられない。そのような腐食によって、浮上面に凹凸が生じ、これにより、磁気特性の低下が見られた。
【0004】
この問題を製造方法で対処する方法として、研磨液及び、洗浄液を極性の無い炭化水素系溶媒にする方法もとられているが、特に、洗浄力は、水を使用した洗浄に比べ非常に劣ることが分かっており、浮上面における高清浄化のためには、水洗浄が非常に有効である。
【0005】
こうした水溶液を使用した際に生じる金属薄膜の腐食を抑制するため、磁気ヘッドの磁気記録用磁性膜部分に、磁性膜よりもイオン化傾向の大きな物質からなる薄膜を接触させてその一部を浮上面に露出するように形成することで、磁性膜よりイオン化傾向の大きな物質からなる薄膜と磁性膜により局部電池が構成され、該イオン化傾向の大きな物質からなる薄膜と磁性膜についての腐食は磁性膜よりも該イオン化傾向の大きな物質からなる薄膜から進行し磁性膜の腐食を抑制する手法が特開平1−102710号公報によって開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記イオン化傾向の大きい物質からなる薄膜を浮上面に形成するには、磁気記録再生の特性に影響を与えない程度、つまり、前記磁気記録用磁性膜の浮上面に露出した面積と同等、もしくは、それ以下にする必要がある。よって、腐食を抑制したい磁性膜が露出する浮上面において前記イオン化傾向の大きい物質からなる薄膜に対して必要な面積の確保が困難である。そのため、十分な腐食抑制効果が得られない。
【0007】
さらに、前記イオン化傾向の大きい物質からなる薄膜は、腐食するため、浮上面に露出している場合、腐食によって発生する腐食生成物が浮上面に対し突起物となるため、磁気記録媒体との耐摺動性に悪影響を及ぼし、信頼性に欠けるという結果を招いていた。
【0008】
本発明の目的は、製造プロセス中の研磨及び洗浄の工程において水溶液中での磁性膜の腐食を効果的に抑制することができる薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッドスライダ及びその製造方法と該薄膜磁気ヘッドを塔載した信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記課題は、磁気記録素子と導体を引き出し線を介して外部に設ける。また該導体は、該磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い電位となるよう該磁気記録素子と導通接触して設け、かつ、該導体の表面積を磁気記録媒体に対向する浮上面における磁気記録素子の断面積よりも大きく設定することによって効果的に解決することが可能である。また、該導体は、水溶液中に接するように薄膜磁気ヘッドの外面に露出したものとなる。
【0010】
このような手段を採用すれば、導体の必要な面積が確保でき、かつ、浮上面における磁気記録素子からの水溶液中での金属溶解が抑えられる。すなわち、磁性膜の腐食が抑えられるからである。
【0011】
該導体は、前述したように、水溶液中で磁性膜単体の標準電極電位よりも高い電位の材料であることが望ましい。更に具体的には、該導体は、Au、Ag、Pt、Ru、Rh、Pd、Os、Ir等の金属、又は、Al2O3・TiC、SiC、TiC、WC,B4C等の導電性のあるセラミックスからなる群から選ばれた材料を含む導体(例えば、金属単体、合金又は、化合物)であることが望ましい。
【0012】
ここで、腐食抑制の機構について詳述する。上記導体による磁性膜の腐食が抑制される機構は、まず一つとして、腐食を抑制したい磁性膜の単体における水溶液中(具体的には、研磨液や洗浄液)での標準電極電位を磁性膜よりも高い電位である導体と導通接触させることによって、導体と導通後の磁性膜における水溶液中での標準電極電位を磁性膜の不働態領域に電位をずらす、つまり、高くすることで、磁性膜の腐食が抑制される。一般的に金属の不働態領域では、金属表面に安定した不働態皮膜が生成され、この電位においては、金属は腐食を起こさない領域であることが知られている。よって、本来、水溶液中において腐食しやすい磁性膜であっても、導体と導通接触させることで磁性膜の水溶液中における標準電極電位を不働態領域にすることで腐食が抑制されるのである。
【0013】
もう一つの腐食抑制機構としては、洗浄液に浸る前、つまり、研磨後の磁性膜表面には、大気にさらされたことによる自然酸化膜が極薄膜で生成されている。この自然酸化膜は、磁性膜の材質によって生成状態が異なり、FeやCoを主成分とした磁性膜においてはその生成された自然酸化膜は非常に破壊されやすい。通常この状態では、洗浄液中において、FeやCoは溶解速度が大きいため、非常に短時間で自然酸化膜は破壊され、その後腐食に至るが、本発明の導体を磁性膜に導通接触して設けることで、洗浄液中において、前記記述したように磁性膜の標準電極電位が導体の標準電極電位に近づく、つまり高くなることで水溶液中における磁性膜の溶解速度が小さくなり磁性膜表面に生成されている自然酸化膜を破壊させるだけのエネルギーをもたないため、自然酸化膜が破壊しない状態を保ちながら洗浄されることにより、磁性膜の腐食が抑制されるのである。
【0014】
以上、記述した腐食抑制機構によれば、磁性膜の水溶液中における標準電極電位を極力導体の標準電極電位に近づけることで高い腐食抑制効果が得られる。そのためには、導体の表面積を極力大きくすることが効果的である。つまり、導通接触した磁性膜と導体の水溶液中における合成された標準電極電位は導体の表面積で支配されるため、導体単体での標準電極電位に近づくことになるからである。
【0015】
本発明の薄膜磁気ヘッドスライダは、磁気記録媒体に対向する浮上面を有する基板と、該基板の上に形成した磁性膜によって構成した磁気抵抗効果型の磁気再生素子と該磁気再生素子を電気的に外部に接続するための金属膜、磁界を発生する磁気記録素子と電流を流すための記録用コイルと該記録用コイルを電気的に外部に接続するための金属膜、及び、該磁気記録素子と導通接触するように引き出し線を介して外部に形成した導体とを有しており、該導体は、該磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における該磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴としている。
【0016】
また、薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法は、基板に形成した絶縁膜上に、磁性膜によって構成した磁気抵抗効果型の磁気再生素子及び、磁界を発生する磁気記録素子と電流を流すための記録用コイルからなる磁気記録再生素子を形成する工程と、該磁気記録再生素子を絶縁保護膜で覆う工程と、前記磁気再生素子及び記録用コイルを引き出し線を介して外部に接続するための金属膜を前記絶縁保護膜の外面に露出して形成する工程と、前記磁気記録素子と導通接触するように引き出し線を介して前記絶縁保護膜の外面に露出した導体を形成する工程と、該導体を形成する工程の後で、磁気記録媒体に対向する浮上面を研磨加工及び洗浄する工程とを有しており、前記導体は、該磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における該磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴としている。
【0017】
さらに、本発明の磁気ディスク装置は、磁性膜によって構成した磁気記録素子と、該磁気記録素子と導通接触するように外部に形成した導体とを有しており、該導体は、該磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における前記磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴とする前記記載の本発明の薄膜磁気ヘッドを装置に備えることにより、優れた記録再生特性を実現したことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッドスライダ及びその製造方法と該薄膜磁気ヘッドを塔載した磁気ディスク装置を幾つかの図面に示した実施例による実施の形態を参照してさらに詳細に説明する。
【0019】
本実施例では、薄膜磁気ヘッドは、磁気再生素子に磁気記録素子を組み合わせた磁気記録再生素子として構成され、さらに、磁気記録再生素子は、磁気記録媒体の面に対向して浮上するように薄膜磁気ヘッドスライダとして構成される。
【0020】
薄膜磁気ヘッドスライダとして構成した本発明の第1の実施例を図1に示す。図1において、101は基板、100は基板101の上に形成した磁気再生素子と磁気記録素子を組み合わせてなる磁気記録再生素子、116cは、磁気記録素子と導通接触して形成された引き出し線となる内部金属膜、200は、内部金属膜に導通接触して形成された導体、118は、磁気記録素子のコイルを外部に電気的に接続するための記録用中継端子、119は、磁気再生素子を外部に電気的に接続するための再生用中継端子、120は、上記の各部からなる薄膜磁気ヘッドを示す。さらに、図1において、2は、基板101の磁気記録媒体(図示せず)に対向する面に形成した浮上面レール、3は、浮上面レール2の磁気記録媒体に対向する浮上面、1は、これらの薄膜磁気ヘッド120、浮上面レール2、浮上面3を有する薄膜磁気ヘッドスライダである。導体200は、記録用中継端子118及び、再生用中継端子119と同一面で薄膜磁気ヘッドスライダ1としてその側面に露出して形成されるものとなる。
【0021】
続いて図2〜図9を用い、薄膜磁気ヘッドスライダ1が完成に至る製造過程に沿って本実施例を詳細に説明する。
【0022】
図2に薄膜磁気ヘッドスライダ1の薄膜素子形成工程完成後の断面図を示す。製造工程では、まず、セラミック基板101上にアルミナ等の下地絶縁膜102を形成し、次いで、下部シールド膜103、アルミナ等から成る下部ギャップ膜104を形成し、さらに、磁気再生素子である磁気抵抗効果複合膜による素子(以下「MR素子」と云う)105と、MR素子105の磁気信号を引き出すための一対の電極106をそれぞれ形成する。
【0023】
次いで、アルミナ等から成る上部ギャップ膜107、上部シールド膜108を形成する。さらに、アルミナ等から成る中間絶縁膜109、記録用素子の下部磁極110と、アルミナ等から成る磁気ギャップ膜111、記録用素子の上部磁極112を形成する。また、その上部磁極に磁界を発生させるための電流を流すコイル113及び、有機絶縁層114を形成する。
【0024】
さらに、MR素子105に接合した電極106から引き出された再生用引き出し線116b(図2では図示せず)と、コイル113から引き出された記録用引き出し線116aと、さらに、下部磁極110から導通接触して引き出された内部金属膜116cを形成する。次に、以上の素子群を保護絶縁するためのアルミナ等から成る保護膜115を、成膜した素子全体を覆うように形成し、最後に、磁気信号を外部へ伝達するための再生用中継端子119(図2では図示せず)と、コイル113へ電流を外部より入力するための記録用中継端子118を形成する。また同様にして、下部磁極110や上部磁極112の構成材料の一部である例えばCo・Ni・Fe合金よりも、後の工程である浮上面研磨及び洗浄で使用する水溶液中で標準電極電位が高い金属又はセラミックス、例えばAu、Ag、Pt、Ru、Rh、Pd、Os、Ir等の金属、又は、Al2O3・TiC、SiC、TiC、WC,B4C等の導電性のあるセラミックスからなる群から選ばれた材料(例えば、金属単体、合金又は、化合物)を、下部磁極から導通接触して引き出された内部金属膜116cと導通接触させて導体200を、薄膜磁気ヘッドスライダ1の浮上面に対して側面となる位置に外部に露出するように形成する(図9の工程502)。導体200の面積は、後述する磁気記録素子である下部磁極110や上部磁極112の浮上面における断面積即ち磁性膜の浮上面における断面積よりも大きく設定される。
【0025】
以上に説明した記録再生素子を基板101上に複数個同時に形成し、薄膜磁気ヘッドの素子形成工程を完了させる(工程502を含む工程501)。上記の工程で、磁気記録再生素子100は、MR素子105及び電極106から成る磁気再生素子と、下部磁極110、磁気ギャップ膜111、コイル113、有機絶縁層114及び上部磁極112から成る磁気記録素子とによって構成される。
【0026】
図3に、上記で説明した薄膜磁気ヘッド素子形成工程完了後の全体平面図を示す。上記で説明した磁気記録再生素子100と、下部磁極110から導通接触して引き出された内部金属膜116cと導通接触させて形成した導体200及び記録用中継端子118、再生用中継端子119が、1枚の基板101上に前後複数個整列して形成されている。ここで、磁気記録再生素子100は保護膜115の内部に隠れており、導体200及び、記録用中継端子118、再生用中継端子119が保護膜115の表面に形成されている。
【0027】
ここで、次に、点線部分を切断面5として、基板101を機械研削加工により切断してローバー状態を得る(工程503).
上記形成工程の終了後、図2の一点鎖線を切断面として研磨加工し、浮上面3を形成する(工程504)。得られた浮上面3を図4に示す。研磨加工によって浮上面3に、MR素子105、電極106、下部シールド膜103、上部シールド膜108及び、磁気記録素子の下部磁極110、上部磁極112のそれぞれの断面が形成される。
【0028】
続いて、洗浄を行い(工程505)、図1で示す浮上面3に磁気記録媒体との耐摺動特性向上のためと、その後の製造過程及び、磁気ヘッド完成後の浮上面における薄膜素子部の防食のためにSi下地と無機カーボンの浮上面保護膜4を形成する(工程506)。次に、磁気記録媒体からの微小な浮上を安定化するための浮上面レール2を形成(工程507)の後、複数の記録再生素子100を1個づつに機械研削加工によって切断し(工程508)、さらに洗浄を行い(工程509)、薄膜磁気ヘッドスライダ1を完成させる。
【0029】
その後、完成した薄膜磁気ヘッドスライダ1をバネ系アーム(図示せず)に接着固定し、さらに配線組立を行なって(工程510)から、洗浄をおこない(工程511)、図5に示す磁気ヘッド組立体301を完成させる。最後に、図5に示す磁気ディスク装置の組立を行なう(工程512)。
【0030】
ここで、上記で説明した薄膜磁気ヘッド組立体301を備えた磁気ディスク装置の構成と動作について、図5により説明する。同心円上のトラックと呼ばれる記録領域に情報を記録するためのディスク状に形成された磁気記録媒体としての磁気ディスク302と、上記で説明した薄膜磁気ヘッドスライダ1を備えた薄膜磁気ヘッド組立体301から成り、薄膜磁気ヘッド組立体301を磁気ディスク302上の所定位置に移動させるロータリアクチュエータ306及びボイスコイルモータ303と、薄膜磁気ヘッドが記録再生するデータの送受信を行なうリードライトアンプ305及び、ロータリアクチュエータ306の移動等を制御する制御手段307とを含み構成されている。
【0031】
さらに、構成と動作について詳述する。少なくとも1枚の回転可能な磁気ディスク302がスピンドルモータ304によって回転させられる。少なくとも1個の薄膜磁気ヘッド組立体301が、磁気ディスク302上に設置されている。磁気ディスク302が回転すると同時に、薄膜磁気ヘッド組立体301がディスク表面を移動することによって、目的とするデータが記録されている所定位置へアクセスされる。薄膜磁気ヘッド組立体301のバネ系アームは僅かな弾性力を有し、薄膜磁気ヘッドスライダ1を磁気ディスク302に密着させる。
【0032】
ボイスコイルモータは、固定された磁界中に置かれた移動可能なコイルから成り、コイルの移動方向及び移動速度等は、制御手段307から与えられる電気信号によって制御される。
【0033】
磁気ディスク装置300の動作中、磁気ディスク302の回転によって、薄膜磁気ヘッドスライダ1とディスク表面との間に空気流によるエアベアリングが生じ、それが薄膜磁気ヘッドスライダ1を磁気ディスク302の表面上から浮上させる。従って、磁気ディスク装置300の動作中、このエアベアリングは、バネ系アームの僅かな弾性力とバランスを取り、薄膜磁気ヘッドスライダ1は磁気ディスク302表面に触れずに、かつ磁気ディスク302と一定の間隔を保って浮上するように維持される。
【0034】
通常、制御手段307は、ロジック回路、メモリ、及びマイクロプロセッサ等から構成される。そして、制御手段307は、各ラインを介して制御信号を送受信し、磁気ディスク装置300の種々の構成手段を制御する。例えば、スピンドルモータ304は、モータ駆動信号によって制御される。ロータリアクチュエータ306は、ヘッド位置制御信号及びシーク制御信号等によって、その関連する磁気ディスク302上の目的とするデータトラックへ選択された薄膜磁気ヘッドスライダ1を最適に移動及び位置決めするよう制御される。そして、制御手段307は、薄膜磁気ヘッドが磁気ディスク302の情報を読み取り変換した電気信号を解読する。また、磁気ディスク302に情報として書き込むための電気信号を、薄膜磁気ヘッドに送信する。即ち、制御手段307は、薄膜磁気ヘッドが読み取りまたは書き込みする情報の送受信を制御している。尚、上記記録再生信号は薄膜磁気ヘッドから直接伝達されても可である。また、制御信号としては、例えばアクセス制御信号及びクロック信号等がある。さらに、磁気ディスク装置300は、複数の磁気ディスク302やロータリアクチュエータ306等を有し、該ロータリアクチュエータ306が複数の薄膜磁気ヘッドを有しても良いことは言うまでもない。
【0035】
なお、上記、薄膜磁気ヘッドスライダ1の製造過程において、導体200及び内部金属膜116cの形成方法は、記録・再生用引き出し線116a・116bの材質を例えばCuとし、内部金属膜116cの材質もCuとする。さらに、記録・再生用中継端子118・119の材質を例えばAuとし、導体200の材質もAuとする。これにより、記録・再生用引き出し線116a・116bと内部金属膜116cを同時に形成でき、かつ、記録・再生用中継端子118・119と導体200を同時に形成できる。また、図1、図3で示す導体200は、長方形であるが、その形に関係なく同様の効果が得られる。さらに、内部金属膜116cは、下部磁極110から引き出さず、上部磁極112より導通接触して形成してもかまわない。また、上部シールド膜を下部磁極として兼ねるような薄膜磁気ヘッドにおいては、上部シールド膜から内部金属膜116cを導通接触して形成することで同様の効果が得られる。
【0036】
次に、図6、7、8で他の実施例について説明する。まず、図6は、導体を保護膜の表面に露出させず保護膜内部に形成した第2の実施例である薄膜磁気ヘッドスライダ1fを示す。図6によれば、下部磁極110より導通接触された内部金属膜116fを介して導体200fを導通接触させて、かつ、将来薄膜磁気ヘッドスライダ1fとなる浮上面レール2を除く浮上面3及びその両側面さらにその裏面に導体200fの断面が薄膜磁気ヘッドスライダ1fの外部に露出する位置に形成する。その後、保護膜115を導体を含む形成された磁気記録再生素子100を覆うようにして形成する。このような構造であっても、図1で示した実施例と同様の効果が得られる。つまり、導体は記録再生用中継端子と同一面に形成しなくとも、導体の面積を浮上面における磁性膜の断面積よりも広く形成出来る位置で、かつ、薄膜磁気ヘッドスライダの外部表面に露出していれば何ら問題はない。
【0037】
図7は、別個に導体を設けず下部磁極と基板を導通接触するように形成した第3の実施例である。図7によれば、基板101gより導通接触された内部金属膜116gを形成し、下部磁極110に導通接触して形成している。内部金属膜116gの周囲はアルミナ等から成る内部金属膜用絶縁膜121で覆われており、磁気再生用素子との電気的接触を防いでいる。さらに基板101gの材質は、Al・TiC、SiC,TiC、WC、BC等の導電性のあるセラミックスからなる群から選ばれた材料が使用されている。この構造によれば、基板101gが図1で示す導体200と同じ性質、つまり、磁性膜の水溶液中での標準電極電位よりも高い電位となり、浮上面における磁性膜断面積よりも広い面積が薄膜磁気ヘッドスライダ外部に露出した形で成るため、図1で示した実施例と同様の効果が得られる。
【0038】
図8は、薄膜磁気ヘッド素子形成工程中における磁極形成後の水溶液中での磁極の腐食を抑制する第4の実施例である。図8によれば、下部磁極110形成と同時に、内部金属膜116hと導体200hを、それぞれ導通接触させて形成する。また、導体200hは、後工程で影響の受けない基板101の外周にそって形成される。この構造によれば、磁極成膜時、磁極パターンを形成するためのレジスト形成を行なった後、所定位置に磁極を成膜し、その後、レジストを除去する必要がある。このレジスト除去工程において、レジスト除去液や、除去液の純水リンスで洗浄処理されるが、この際、図8の構造によって、磁極よりも上記液中での標準電極電位が高い導体200hで、かつ、磁極よりも、面積が広く、さらに、基板101表面に露出していることで、磁極の腐食を抑制できる。
【0039】
ここで、薄膜磁気ヘッドに導体200を図1、2で示すように設置した場合の効果を実験によって調べた。実験は、浮上面研磨加工(工程504)後の洗浄工程(505)及び、スライダー状切断工程(508)後の洗浄工程(509)において行い、導体200を形成した場合及び形成しない場合の浮上面3に露出した下部・上部磁極110・112の金属溶出による基板101との段差量(エッチング量)の測定及び、腐食発生率を調査することによって行なった。洗浄工程(505)(509)では、純水中に界面活性剤を含んだ洗浄用水溶液で超音波洗浄を行い、次いで、純水でリンスを行なった。実験に使用した薄膜磁気ヘッドの導体200はAuとし、下部磁極110より導通接触させて形成したCuより成る内部金属膜116cを導体200に導通接触させて形成し、導体200の表面積を浮上面側下部・上部磁極110・112断面積の5千〜1万倍の範囲とした。また、下部・上部磁極110・112の材質は、高磁束密度化としてのCo・Ni・Fe合金を含む磁性材料を採用した。
【0040】
具体的には、洗浄用水溶液を40℃に加熱した中に前記薄膜磁気ヘッドを10分・20分・30分と分けてそれぞれの洗浄前後における洗浄工程(505)では基板101に対しての下部・上部磁極110・112段差量の測定を、洗浄工程(509)では、下部・上部磁極110・112の腐食発生率=腐食発生スライダー数÷洗浄投入スライダー数×100(%)を調査した。導体200を形成した本発明の場合及び、形成しない従来技術の場合の結果を浮上面研磨後洗浄及び、スライダー状切断後洗浄としてそれぞれ図10a及び図10bに示す。図10a及び図10bの横軸は洗浄時間であり、図10aの縦軸は洗浄後の下部・上部磁極110・112段差量であり、図10bの縦軸は、洗浄後の下部・上部磁極110・112腐食発生率である。
【0041】
その結果、導体200を形成した本発明の薄膜磁気ヘッドにおいては、洗浄時間を増やしても下部・上部磁極110・112の洗浄工程(505)における段差量変化及び、洗浄工程(509)における腐食発生率の増加はほとんど認められないことが判明した。つまり、導体200と下部磁極110が導通接触されていることで下部・上部磁極110・112の洗浄液中での標準電極電位が導体200の電位に近づいたことで下部・上部磁極110・112の腐食を抑制できたことが示される。これに対し、導体200を形成しない従来技術の薄膜磁気ヘッドでは、洗浄時間が増す毎に洗浄工程(505)では大きく段差が発生し、洗浄工程(509)では腐食発生率が大きく増加していることが判明した。
【0042】
以上の実験から、本発明によって、浮上面保護膜4を成膜する以前の工程である洗浄工程(505)つまり、浮上面側下部・上部磁極110・112断面は洗浄液中で全面露出している状態での洗浄工程及び、浮上面保護膜4成膜後の工程である洗浄工程(509)つまり、浮上面側下部・上部磁極110・112断面は洗浄液中で浮上面保護膜4に保護されている状態での洗浄工程で腐食防止効果が有り、また、図示していないが洗浄工程(511)においても同様の結果は得られており、磁気ディスク装置に塔載されるまでの薄膜磁気ヘッド製造過程での腐食防止の効果が得られることを実証することができた。
【0043】
以上のように、薄膜磁気ヘッド素子形成工程時に、下部・上部磁極110・112の浮上面側断面積よりも大きい表面積の導体200を下部磁極110より内部金属膜116cを介して導通接触して形成することにより、浮上面研磨加工時の研磨液及び、その直後の洗浄液を界面活性剤を含む水溶液とする場合に、下部・上部磁極110・112の水溶液中での腐食を防止することができる。また、製造過程で起こり得る浮上面3への接触によるキズや浮上面保護膜4の剥がれによる下部・上部磁極110・112の部分的な露出がある。また、浮上面保護膜4の厚さは磁気記録密度の向上と共に薄くなっていく傾向であり、条件によっては膜自身にピンホールが生じ易くなり、それによって下部・上部磁極110・112の部分的な露出が起こり得る。そのような場合にも、本発明により、その後の工程の洗浄等で水溶液に浸漬される下部・上部磁極110・112の露出部分での腐食を防ぐことができる。
【0044】
また、素子形成面に導体200を設けることで、その表面積を大きく形成可能であり、下部・上部磁極110・112の水溶液中での標準電極電位を導体の電位に近づける効果を十分に発揮することができる。さらに、薄膜素子形成工程の中で、内部金属膜116cを記録・再生用引き出し線116a・116bの形成と同時に、かつ、導体200を記録・再生用中継端子118・119の形成工程と同時に形成が可能なため、新たな製造設備が不要で、かつ、製造工程も増やすことなく製造可能であり、安価なものとすることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、製造過程のみでなく製造後においても、薄膜磁気ヘッド記録素子の腐食を防止することができる。また、腐食による減肉を防ぐことができるので、記録再生時において、浮上ロスの無い効率の良い記録再生が可能となる。また、腐蝕痕からの経時的腐食進行も防止でき、製造歩留まりが高く、信頼性の高い、高密度化、小型化、低コスト化が可能な薄膜磁気ヘッドを提供することができる。さらに、本発明の薄膜磁気ヘッドを磁気ディスク装置に備えることにより、優れた記録再生特性を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを塔載した薄膜磁気ヘッドスライダの第1の実施例を示す斜視図。
【図2】第1の実施例における薄膜磁気ヘッドの断面図。
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッド素子の形成工程を説明するための平面図。
【図4】薄膜磁気ヘッドの浮上面素子部を説明するための拡大斜視図。
【図5】本発明の磁気ディスク装置を説明するための平面模式図。
【図6】本発明の薄膜磁気ヘッドスライダの第2の実施例を示す斜視図。
【図7】本発明の薄膜磁気ヘッドの第3の実施例を示す断面図。
【図8】本発明の薄膜磁気ヘッド素子の第4の実施例を示す平面図。
【図9】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明するための流れ図。
【図10】本発明の薄膜磁気ヘッドの腐食実験結果を説明するための曲線図。
【符号の説明】
1…薄膜磁気ヘッドスライダ、1f…第2の実施例の薄膜磁気ヘッドスライダ、2…浮上面レール、3…浮上面、4…浮上面保護膜、5…切断面、100…磁気記録再生素子、101…セラミック基板、101g…第3の実施例のセラミック基板、102…下地絶縁膜、103…下部シールド膜、104…下部ギャップ膜、105…MR素子、106…電極、107…上部ギャップ膜、108…上部シールド膜、109…中間絶縁膜、110…下部磁極、111…磁気ギャップ膜、112…上部磁極、113…コイル、114…有機絶縁層、115…保護膜、116a…記録用引き出し線、116b…再生用引き出し線、116c…内部金属膜、116f…第2の実施例の内部金属膜、116g…第3の実施例の内部金属膜、116h…第4の実施例の内部金属膜、118…記録用中継端子、119…再生用中継端子、120…薄膜磁気ヘッド、121…内部金属膜用絶縁膜、200…導体、200f…第2の実施例の導体、200h…第4の実施例の導体、300…磁気ディスク装置、301…薄膜磁気ヘッド組立体、302…磁気ディスク、303…ボイスコイルモータ、304…スピンドルモータ、305…リードライトアンプ、306…ロータリアクチュエータ、307…制御手段。

Claims (10)

  1. 磁性膜によって構成した磁気記録素子と、該磁気記録素子と導通接触するように外部に形成した導体とを有しており、該導体は前記磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における前記磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記導体の水溶液中における標準電極電位は、前記磁気記録素子単体の水溶液中における不働態となる電位であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記導体は、Au、Ag、Pt、Ru、Rh、Pd、Os、Ir等の金属、又は、Al2O3・TiC、SiC、TiC、WC、B4C等の導電性のあるセラミックスからなる群から選ばれた材料を含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 磁気抵抗効果型の磁気再生素子と、磁性膜によって構成した磁気記録素子とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、前記磁気記録素子と導通接触するように外部に形成した導体を有しており、該導体は前記磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における前記磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  5. 磁気記録媒体に対向する浮上面を有する基板と、該基板の上に形成した磁性膜によって構成した磁気抵抗効果型の磁気再生素子と、該磁気再生素子を電気的に外部に接続するための金属膜と、磁界を発生する磁性膜と電流を流すための記録用コイルとを有する磁気記録素子と、該記録用コイルを電気的に外部に接続するための金属膜と、前記磁気記録素子と導通接触するように引き出し線を介して外部に形成した導体とを有しており、該導体は前記磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が磁気記録媒体に対向する浮上面における前記磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴とする薄膜磁気ヘッドスライダ。
  6. 前記導体は、前記磁気再生素子を電気的に外部に接続するための金属膜及び、前記記録用コイルを電気的に外部に接続するための金属膜と同一面内に露出するように形成したことを特徴とする請求項5に記載の薄膜磁気ヘッドスライダ。
  7. 基板に形成した絶縁膜上に、磁性膜によって構成した磁気抵抗効果型の磁気再生素子と、磁界を発生する磁気記録素子と電流を流すための記録用コイルからなる磁気記録再生素子を形成する工程と、該磁気記録再生素子を絶縁保護膜で覆う工程と、前記磁気再生素子及び記録用コイルを引き出し線を介して外部に接続するための金属膜を前記絶縁保護膜の外面に露出して形成する工程と、前記磁気記録素子と導通接触するように引き出し線を介して前記絶縁保護膜の外面に露出した導体を形成する工程と、該導体を形成する工程の後で、磁気記録媒体に対向する浮上面を研磨加工及び洗浄する工程とを有しており、前記導体は前記磁気記録素子単体における水溶液中の標準電極電位よりも高い標準電極電位であり、かつ、その表面積が、磁気記録媒体に対向する浮上面における前記磁気記録素子の断面積よりも大きいことを特徴とする薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法。
  8. 前記磁気記録素子と導通接触するように引き出し線を形成する工程と、前記磁気再生素子及び前記記録用コイルそれぞれに導通接触するように引き出し線を形成する工程は同時に行われ、前記磁気記録素子と導通接触する引き出し線を介して前記絶縁保護膜の外面に露出する導体を形成する工程と、前記磁気再生素子及び前記記録用コイルに導通接触する引き出し線を介して前記金属膜を前記絶縁保護膜の外面に露出して形成する工程は同時に行われることを特徴とする請求項に記載の薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法。
  9. 情報の記録面を有する回転可能な磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を高速回転保持する駆動モータと、該駆動モータの回転駆動を制御する制御手段と、前記磁気記録媒体の記録面上へ情報を書き込み又は情報を読み出す薄膜磁気ヘッドと、該薄膜磁気ヘッドが情報を読み取り又は書き込みをするための情報を制御する回路手段と、前記薄膜磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の所定の位置に高速位置決めさせるアクチュエータ手段と、該アクチュエータ手段の移動を制御する制御回路とを有する磁気ディスク装置において、前記薄膜磁気ヘッドは請求項1または請求項4に記載の薄膜磁気ヘッドであることを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 情報の記録面を有する回転可能な磁気記録媒体と、該磁気記録媒体を高速回転保持する駆動モータと、該駆動モータの回転駆動を制御する制御手段と、前記磁気記録媒体の記録面上へ情報を書き込み又は情報を読み出す薄膜磁気ヘッドが取り付けられ該磁気記録媒体の記録面上を移動する薄膜磁気ヘッドスライダと、該薄膜磁気ヘッドスライダが情報を読み取り又は書き込みをするための情報を制御する回路手段と、前記薄膜磁気ヘッドスライダを前記磁気記録媒体上の所定の位置に高速位置決めさせるアクチュエータ手段と、該アクチュエータ手段の移動を制御する制御回路とを有する磁気ディスク装置において、前記薄膜磁気ヘッドスライダは請求項5に記載の薄膜磁気ヘッドスライダであることを特徴とする磁気ディスク装置。
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