JP3977748B2 - Double bearing reel braking device - Google Patents

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JP3977748B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動装置、特に、リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する両軸受リールの制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
両軸受リール、特に、釣り糸の先端にルアー等の仕掛けを装着してキャスティングするベイトキャスティングリールには、キャスティング時のバックラッシュを防止するためにスプールを制動する制動装置が設けられている。この種の制動装置では従来、遠心力や磁力を利用している機械式のものが多い。しかし、機械式の制動装置では、回転速度に比例又は二乗に比例した制動力した発生しなかったので、本来制動が不要なタイミングでも制動力が発生してしまい、飛距離の減少を招くおそれがある。
【0003】
そこで、スプールとリール本体との間に発電機構を設け、それを電気的に制御してキャスティング途中の制動力を調整可能な電気制御式の制動装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の制動装置は、スプールに設けられた磁石及びリール本体に設けられたコイルを有する発電機能を有する制動機構と、スプール回転速度を検出する回転速度検出装置と、コイルに流れる電流を制御する制御装置とを備えている。磁石は、スプール軸に固定され、コイルは磁石の外周面に磁石に対向可能にリール本体にスプール軸方向に移動自在に装着されている。これにより、コイルと磁石との距離を変化させて制動力を手動で調整できるようにしている。制御装置は、リール本体に取り付けられた回路基板と、回路基板に搭載されたたとえばマイクロコンピュータからなる制御部などの制御素子とを備えている。回路基板は、リール本体のスプールから離れた位置の内側面に取り付けられており、リード線によりコイルと接続されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−332436号公報参照
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成では、回路基板がスプールから離れた位置に配置されているともにコイルがスプール軸方向に移動するので、コイルとの間をリード線で接続する必要がある。このようリード線でコイルと接続すると、水分が多い腐食雰囲気で使用される両軸受リールでは、コイルやリード線に絶縁不良が生じやすい。また、回路基板がリール本体に取り付けられているだけであるので、リール本体を水密に設計しない限り、回路基板や回路基板上に搭載された制御素子の絶縁不良が発生するおそれもある。
【0007】
本発明の課題は、コイルと回路基板と回路基板上の制御素子の絶縁不良を軽減できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る両軸受リールの制動装置は、リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する装置であって、スプール制動手段と、スプール制御手段と、第1合成樹脂被膜と、第2合成樹脂被膜とを備えている。スプール制動手段は、回転方向に並べて配置され極性が交互に異なる複数の磁極を有しスプールに連動して回転する回転子、回転子の周囲に周方向に間隔を隔てて配置され直列接続された複数のコイル、及び直列接続された複数のコイルの両端に接続されたスイッチ手段を有し、スプールを制動するものである。スプール制御手段は、リール本体に装着され複数のコイルが取り付けられた回路基板及び回路基板に搭載された制御素子を有し、スプール制動手段を電気的に制御するものである。第1合成樹脂被膜は、コイルを被覆する絶縁体製のものである。第2合成樹脂被膜は、スプール制御手段を被覆する絶縁体製のものである。
【0009】
この制動装置では、スプールが回転した状態でスイッチ手段がオンするとコイルに電流が発生しスプールが制動される。このコイルは、回路基板に取り付けられており、回路基板はリール本体に取り付けられている。また、コイル及び回路基板や制御素子を有するスプール制御手段はともに合成樹脂被膜で覆われている。ここでは、コイル並びに回路基板及び制御素子を有するスプール制御手段が絶縁体製の合成樹脂被膜で覆われているので、回路基板や制御素子やコイルが周囲の雰囲気と遮断される。このため、コイルと回路基板と回路基板上の制御素子の絶縁不良を軽減できるようになる。
【0010】
発明2に係る両軸受リールの制動装置は、発明1に記載の装置において、第1及び第2合成樹脂被膜は、液状の合成樹脂基材を浸漬処理によりスプール制動手段及びコイルに付着させて一体形成されている。この場合には、浸漬処理により両合成樹脂被膜を形成しているので、被膜の形成が容易であるとともに、複雑な形状であっても各部を被膜により確実に覆うことができる。
【0011】
発明3に係る両軸受リールの制動装置は、発明1又は2に記載の装置において、回路基板は、リール本体のスプールの一方の端面と対向する面に配置されている。この場合には、回路基板がスプールの端面と対向した位置に配置されているので、回転子の周囲に配置されたコイル回路基板に固定しやすくなる。
【0012】
発明4に係る両軸受リールの制動装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、スプール制御手段は、回路基板に搭載されコイルに生じた電力を蓄えて制御素子に供給する蓄電素子をさらに有する。この場合には、回路基板に蓄電素子も配置されているので、電源の交換が不要になる。このため、合成樹脂被膜による封止を永続させることができ、絶縁不良によるトラブルをさらに低減できる。
【0013】
発明5に係る両軸受リールの制動装置は、発明1から4のいずれかに記載の装置において、合成樹脂被膜は透光性を有する被膜である。この場合には、回路基板やコイルや制御素子が外部から視認できるとともに、光電検出素子を回路基板に設けても回路基板外の検出子との間で種々の検出を行える。
【0014】
発明6に係る両軸受リールの制動装置は、発明5に記載の装置において、基板に搭載されスプールの回転速度を検出するための光電検出手段をさらに備え、スプール制御手段は、検出された回転速度を用いて前記スプールを制動する。この場合には、合成樹脂被膜が透光性を有しているので、スプールの回転速度を光電検出手段で確実に検出できる。この回転速度により、たとえば張力を算出してスプールを制御したり、回転速度のピークを検出してそれ以後に制動動作を行うなどの種々の制御を行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
〔リールの構成〕
図1及び図2において、本発明の一実施形態による両軸受リールは、ベイトキャスト用の丸形の両軸受リールである。このリールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを備えている。
【0016】
ハンドル2は、板状のアーム部2aと、アーム部2aの両端に回転自在に装着された把手2bとを有するダブルハンドル形のものである。アーム部2aは、図2に示すように、ハンドル軸30の先端に回転不能に装着されており、ナット28によりハンドル軸30に締結されている。
【0017】
リール本体1は、例えばアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属製の部材であり、フレーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1側カバー6及び第2側カバー7とを有している。リール本体1の内部には糸巻用のスプール12がスプール軸20(図2)を介して回転自在に装着されている。第1側カバー6は、スプール軸方向外方から見て円形であり、第2側カバー7は、交差する2つの円で構成されている。
【0018】
フレーム5内には、図2に示すように、スプール12と、サミングを行う場合の親指の当てとなるクラッチレバー17と、スプール12内に均一に釣り糸を巻くためのレベルワインド機構18とが配置されている。またフレーム5と第2側カバー7との間には、ハンドル2からの回転力をスプール12及びレベルワインド機構18に伝えるためのギア機構19と、クラッチ機構21と、クラッチレバー17の操作に応じてクラッチ機構21を制御するためのクラッチ制御機構22と、スプール12を制動するドラグ機構23と、スプール12の回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構24とが配置されている。また、フレーム5と第1側カバー6との間には、キャスティング時のバックラッシュを抑えるための電気制御式のブレーキ機構(制動装置の一例)25が配置されている。
【0019】
フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対の側板8,9と、これらの側板8,9を一体で連結する上下の連結部10a,10b(図1)とを有している。側板8の中心部よりやや上方には、円形の開口8aが形成されている。この開口8aには、リール本体1を構成するスプール支持部13がねじ止め固定されている。
【0020】
スプール支持部13は、図3及び図4に示すように、開口8aに着脱自在に装着される扁平な略有底筒状の部材である。スプール支持部13の壁部13aの中心部には、内方に向けて突出する筒状の軸受収納部14が一体形成されている。軸受収納部14の内周面には、スプール軸20の一端を回転自在に支持するための軸受26bが装着されている。また、軸受収納部14の底部にはキャスティングコントロール機構24の摩擦プレート51を装着されている。軸受26bは、線材製の止め輪26cにより軸受収納部14に係止されている。
【0021】
上側の連結部10aは、図1に示すように、側板8,9の外形と同一面に配置されており、下側の連結部10bは、前後に1対設けられており、外形より内側に配置されている。下側の連結部10bには、リールを釣り竿に装着するための前後に長い、たとえばアルミニウム合金等の金属製の竿装着脚部4がリベット止めされている。
【0022】
第1側カバー6は、第2側カバー7側から挿入されたねじ部材(図示せず)により側板8にねじ止め固定されている。第1側カバー6には、後述するブレーキ切換つまみ43が配置される円形の開口部6aが形成されている。
【0023】
スプール12は、図2に示すように、両側部に皿状のフランジ部12aを有しており、両フランジ部12aの間に筒状の糸巻胴部12bを有している。図2左側のフランジ部12aの外周面は、糸噛みを防止するために開口8aの内周側に僅かな隙間をあけて配置されている。スプール12は、糸巻胴部12bの内周側を貫通するスプール軸20にたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。この固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0024】
スプール軸20は、たとえばSUS304等の非磁性金属製であり、側板9を貫通して第2側カバー7の外方に延びている。その延びた一端は、第2側カバー7に装着されたボス部7bに軸受26aにより回転自在に支持されている。またスプール軸20の他端は前述したように軸受26bにより回転自在に支持されている。スプール軸20の中心には、大径部20aが形成されており、両端に軸受26a,26bに支持される小径部20b,20cが形成されている。なお、軸受26a,26bは、たとえばSUS440Cに特殊耐食性被膜をコーティングしたものである。
【0025】
さらに、図1左側の小径部20cと大径部20aとの間には両者の中間の外径を有する、後述する磁石61を装着するための磁石装着部20dが形成されている。磁石装着部20dには、たとえば、SUM(押出・切削)等の鉄材の表面に無電ニッケルめっきを施した磁性体製の磁石保持部27がたとえばセレーション結合により回転不能に固定されている。磁石保持部27は、断面が正方形で中心に磁石装着部20dが貫通する貫通孔27aが形成された四角柱状の部材である。磁石保持部27の固定方法はセレーション結合に限定されず、キー結合やスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0026】
スプール軸20の大径部20aの右端は、側板9の貫通部分に配置されており、そこにはクラッチ機構21を構成する係合ピン29が固定されている。係合ピン29は、直径に沿って大径部20aを貫通しており、その両端が径方向に突出している。
【0027】
クラッチレバー17は、図2に示すように、1対の側板8,9間の後部でスプール12後方に配置されている。クラッチレバー17は側板8,9間で上下方向にスライドする。クラッチレバー17のハンドル装着側には、係合軸17aが側板9を貫通して一体形成されている。この係合軸17aは、クラッチ制御機構22に係合している。
【0028】
レベルワインド機構18は、図2に示すように、スプール12の前方で両側板8,9間に配置され、外周面に交差する螺旋状溝46aが形成された螺軸46と、螺軸によりスプール軸方向に往復移動して釣り糸を案内する釣り糸案内部47とを有している。螺軸46は、両端が側板8,9に装着された軸支持部48,49により回転自在に支持されている。螺軸46の図2右端には、ギア部材36aが装着されており、ギア部材36aは、ハンドル軸30に回転不能に装着されたギア部材36bに噛み合っている。このような構成により、螺軸46は、ハンドル軸30の糸巻取方向の回転に連動して回転する。
【0029】
釣り糸案内部47は螺軸46の周囲に配置され一部が軸方向の全長にわたって切り欠かれたパイプ部材53と、螺軸の上方に配置されたガイド軸(図示せず)とによりスプール軸20方向に案内されている。釣り糸案内部47には、螺旋状溝46aに係合する係止部材(図示せず)が回動自在に装着されており、螺軸46の回転によりスプール軸方向に往復移動する。
【0030】
ギア機構19は、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に固定されたメインギア31と、メインギア31に噛み合う筒状のピニオンギア32とを有している。ハンドル軸30は、側板9及び第2側カバー7に回転自在に装着されており、ローラ型のワンウェイクラッチ86及び爪式のワンウェイクラッチ87により糸繰り出し方向の回転(逆転)が禁止されている。ワンウェイクラッチ86は、第2側カバー7とハンドル軸30との間に装着されている。メインギア31は、ハンドル軸30に回転自在に装着されており、ハンドル軸30とドラグ機構23を介して連結されている。
【0031】
ピニオンギア32は、側板9の外方から内方に延び、中心にスプール軸20が貫通する筒状部材であり、スプール軸20に軸方向に移動自在に装着されている。また、ピニオンギア32の図2左端側は、軸受33により側板9に回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。ピニオンギア32の図2左端部には係合ピン29に噛み合う噛み合い溝32aが形成されている。この噛み合い溝32aと係合ピン29とによりクラッチ機構21が構成される。また中間部にはくびれ部32bが、右端部にはメインギア31に噛み合うギア部32cがそれぞれ形成されている。
【0032】
クラッチ制御機構22は、スプール軸20方向に沿って移動するクラッチヨーク35を有している。また、クラッチ制御機構22は、スプール12の糸巻取方向の回転に連動してクラッチ機構21をクラッチオンさせるクラッチ戻し機構(図示せず)を有している。
【0033】
キャスティングコントロール機構24は、スプール軸20の両端を挟むように配置された複数の摩擦プレート51と、摩擦プレート51によるスプール軸20の挟持力を調節するための制動キャップ52とを有している。左側の摩擦プレート51は、スプール支持部13内に装着されている。
【0034】
〔スプール制動機構の構成〕
スプール制動機構25は、図3、図4及び図7に示すように、スプール12とリール本体1とに設けられたスプール制動ユニット40と、釣り糸に作用する張力を検出するための回転速度センサ41と、スプール制動ユニット40を8段階の制動モードのいずれかで電気的に制御するスプール制御ユニット42と、8つの制動モードを選択するためのブレーキ切換つまみ43とを有している。
【0035】
スプール制動ユニット40は、スプール12を発電により制動する電気的に制御可能なものである。スプール制動ユニット40は、スプール軸20に回転方向に並べて配置された4つの磁石61を含む回転子60と、回転子60の外周側に対向して配置され直列接続されたたとえば4つのコイル62と、直列接続された複数のコイル62の両端が接続されたスイッチ素子63とを備えている。スプール制動ユニット40は、磁石61とコイル62との相対回転により発生する電流を、スイッチ素子63によりオンオフすることによりスプール12を制動する。スプール制動ユニット40で発生する制動力はスイッチ素子63のオン時間が長さに応じて大きくなる。
【0036】
回転子60の4つの磁石61は、周方向に並べて配置され極性が交互に異なっている。磁石61は、磁石保持部27と略同等の長さを有する部材であり、その外側面61aは断面円弧状の面であり、内側面61bは平面である。この内側面61bがスプール軸20の磁石保持部27の外周面に接触して配置されている。磁石61の両端部は、たとえばSUS304等の非磁性体製の円形皿状のキャップ部材65a,65bにより挟持され、スプール軸20に対して回転不能に磁石保持部27に装着されている。このようにキャップ部材65a,65bにより磁石61を保持することにより、キャップ部材65a,65bが非磁性体製であるので、磁力を弱めることなくスプール軸20上での磁石の組立を容易にできるとともに、組立後の磁石の比強度を高めることができる。
【0037】
磁石61の図4左端面と軸受26bとの距離は2.5mm以上離れている。図4右側のキャップ部材65aは、スプール軸20の大径部20aと磁石装着部20dとの段差と磁石保持部27とに挟まれてそれより右方への移動が規制されている。
【0038】
軸受26bとの間に配置された左側のキャップ部材65bには、たとえば、SPCC(板材)等の鉄材の表面に無電ニッケルめっきを施した磁性体製のワッシャ部材66が装着されている。ワッシャ部材66は、スプール軸20に装着されたたとえばE型止め輪67により抜け止めされている。このワッシャ部材66の厚みは0.5mm以上2mm以下であり、外径は軸受26bの外径の60%以上120%以下である。このような磁性体製のワッシャ部材66を設けることにより、磁石61の近くに配置される軸受26bが磁化されにくくなる。このため、磁石61の近くに軸受26bを配置してもスプール12の自由回転時の回転性能に影響を与えにくくなる。また、磁石61と軸受26bとの距離を2.5mm以上離したことも軸受26bを磁化しにくくしている。
【0039】
糸巻胴部12bの内周面の磁石61に対向する位置には、たとえば、SUM(押出・切削)等の鉄材の表面に無電ニッケルめっきを施した磁性体製のスリーブ68が装着されている。スリーブ68は、糸巻胴部12bの内周面に圧入又は接着などの適宜の固定手段により固定されている。このような磁性体製のスリーブ68を磁石61に対向して配置すると、磁石61からの磁束がコイル62を集中して通過するので、発電及びブレーキ効率が向上する。
【0040】
コイル62は、コギングを防止してスプール12の回転をスムーズにするためにコアレスタイプのものが採用されている。さらにヨークも設けていない。コイル62は、巻回された芯線が磁石61に対向して磁石61の磁場内に配置されるように略矩形に巻回されている。4つのコイル62は直列接続されており、その両端がスイッチ素子63に接続されている。コイル62は、磁石61の外側面61aとの距離が略一定になるようにスプール軸芯に対して実質的に同芯の円弧状にスプール12の回転方向に沿って湾曲して成形されている。このため、コイル62と回転中の磁石61との隙間を一定に維持することができる。4つのコイル62は、たとえばSUS304等の非磁性体製の円形皿状のコイルホルダ69によりまとめられている。コイルホルダ69は、スプール制御ユニット42を構成する後述する回路基板70に固定されている。なお図3ではコイル62を主に描くためにコイルホルダ69は、二点鎖線で図示している。このように、4つのコイル62が非磁性体製のコイルホルダ69に装着されているので、コイル62を回路基板70に装着しやすくなるとともに、コイルホルダ69が非磁性体製であるので、磁石61による磁束を乱すことがない。
【0041】
スイッチ素子63は、たとえば高速でオンオフ制御できる並列接続された2つのFET(電界効果トランジスタ)63aを有している。FET63aの各ドレイン端子に直列接続されたコイル62が接続されている。このスイッチ素子63も回路基板70に装着されている。
【0042】
回転速度センサ41は、たとえば、投光部と受光部とを有する反射型の光電スイッチを用いており、回路基板70のスプール12のフランジ部12aに対向する面に配置されている。フランジ部12aの外側面には、投光部から照射された光を反射する読み取りパターン71が印刷やシール貼り付けや反射板の取付などの適宜の方法により形成されている。この回転速度センサ41からの信号により回転速度を検出して釣り糸に作用する張力を検出する。
【0043】
ブレーキ切換つまみ43は、8段階の制動モードのいずれかを設定するために設けられている。ブレーキ切換つまみ43は、4〜図6に示すように、スプール支持部13に回動自在に装着されている。ブレーキ切換つまみ43は、たとえば合成樹脂製の円盤状のつまみ本体73と、つまみ本体73の中心に位置する金属製の回動軸74とを有している。回動軸74とつまみ本体73とはインサート成形により一体化されている。つまみ本体73の開口部6aに臨み外部に露出する外側面には、外側に脹らむつまみ部73aが形成されている。つまみ部73aの周囲は凹んでおりブレーキ切換つまみ43を操作しやすくなっている。
【0044】
つまみ部73aの一端には僅かに凹んで指針73bが形成されている。指針73bに対向する第1側カバー6の開口部6aの周囲には、8つのマーク75が等間隔に印刷やシールなどの適宜の形成方法により形成されている。ブレーキ切換つまみ43を回して指針73bをマーク75のいずれかに合わせることにより制動モードのいずれかを選択して設定できる。また、つまみ本体73の背面には、ブレーキ切換つまみ43の回動位置、すなわち制動モードのいずれが選択されたかを検出するための識別パターン76が等間隔に印刷やシールなどの適宜の形成方法により形成されている。識別パターン76は、回転方向に3種10個の扇形の第1〜第3パターン76a,76b,76cにより構成されている。第1パターン76aは、図6に左下がりのハッチングで描かれており、たとえば鏡面の光を反射するパターンである。第2パターン76bは、図6に右下がりのハッチングで描かれており、たとえば黒色の光を反射しにくいパターンである。第3パターン76cは、図6にクロスハッチングで描かれており、たとえば灰色の光を略半分だけ反射するパターンである。この3種のパターン76a〜76cの組み合わせにより8段階の制動モードのいずれかが選択されたかを識別できる。なお、いずれかのパターン76a〜76cのひとつがつまみ本体73と同色の場合には、つまみ本体73の背面をそのまま利用してパターンを別に形成しなくてもよい。
【0045】
回動軸74は、スプール支持部13の壁部13aに形成された貫通孔13bに装着され、止め輪78により壁部13aに係止されている。
【0046】
つまみ本体73とスプール支持部13の壁部13aの外側面との間には位置決め機構77が設けられている。位置決め機構77は、ブレーキ切換つまみ43を制動モードに応じた8段階の位置で位置決めするとともに、回動操作時に発音する機構である。位置決め機構77は、つまみ本体73aの背面に形成された凹部73cに装着された位置決めピン77aと、位置決めピン77aの先端が係合する8つの位置決め穴77bと、位置決めピン77aの位置決め穴77bに向けて付勢する付勢部材77cとを有している。位置決めピン77aは、小径の頭部とそれより大径の鍔部と小径の軸部とを有する軸状の部材であり、頭部は半球状に形成されている。位置決めピン77aは、凹部73cに進退自在に装着されている。8つの位置決め穴77bは、スプール支持部13の壁部13aの外側面に貫通孔13bの周囲に固定された扇形の補助部材13cに周方向に間隔を隔てて形成されている。位置決め穴77bは、指針73bが8つのマーク75のいずれかに一致するように形成されている。
【0047】
スプール制御ユニット42は、スプール支持部13のスプール12のフランジ部12aに対向する面に装着された回路基板70と、回路基板70に搭載された制御部55とを有している。
【0048】
回路基板70は、中心が円形に開口する座金形状のリング状の基板であり、軸受収納部14の外周側でスプール軸20と実質的に同芯に配置されている。回路基板70は、スプール支持部13の壁部13aの内側面にビスにより固定されている。この回路基板70をビスにより固定する際には、たとえば、軸受収納部14に仮置きされた治具を利用して芯出しし、回路基板70がスプール軸芯に対して実質的に同芯に配置されるようにしている。これにより、回路基板70をスプール支持部13に装着すると、回路基板70に固定されたコイル62がスプール軸芯と実質的に同芯に配置される。
【0049】
ここでは、回路基板70がスプール支持部13のスプール12のフランジ部12aと対向する面に装着されているので、回転子60の周囲に配置されたコイル62を回路基板70に直接取り付けることができる。このため、コイル62と回路基板70とを接続するリード線が不要になり、コイル62と回路基板70との絶縁不良を軽減できる。しかも、コイル62がスプール支持部13に取り付けられた回路基板70に装着されているので、回路基板70をスプール支持部13に取り付けるだけでコイル62もスプール支持部13に装着される。このため、スプール制動機構25を容易に組み立てできる。
【0050】
制御部55は、たとえばCPU55a,RAM55b,ROM55c及びI/Oインターフェイス55等が搭載されたマイクロコンピュータから構成されている。制御部55のROM55cには、制御プログラムが格納されるとともに、後述する3つの制動処理にわたる制動パターンがそれぞれ8段階の制御モードに応じて格納されている。また、各制御モード時の張力の設定値や回転速度の設定値なども格納されている。制御部55には、回転速度センサ41と、ブレーキ切換つまみ43の回動位置を検出するためのパターン識別センサ56とが接続されている。また、制御部55には、スイッチ素子63の各FET63aのゲートが接続されている。制御部55は、各センサ41,56からのパルス信号によりスプール制動ユニット40のスイッチ素子63を後述する制御プログラムにより、たとえば周期1/1000秒のPWM(パルス幅変調)信号によりオンオフ制御する。具体的には、制御部55は、8段階の制動モードにおいて、異なるデューティ比Dでスイッチ素子63をオンオフ制御する。制御部55には電源としての蓄電素子57からの電力が供給される。この電力は回転速度センサ41とパターン識別センサ56にも供給される。
【0051】
パターン識別センサ56は、ブレーキ切換つまみ43のつまみ本体73の背面に形成された識別パターン76の3種のパターン76a〜76cを読み取るために設けられている。パターン識別センサ56は、投光部と受光部とを有する2組の光電センサ56a,56bから構成されている。光電センサ56a,56bは回路基板70のスプール支持部13の壁部13aに面する側に上下に並べて配置されている。スプール支持部13の壁部13aには、光電センサ56a,56bが各パターン76a〜76cを臨み得るように透孔13d,13eが上下に並べて形成されている。ここでは、回転方向に並べて配置された3種のパターン76a〜76bを読み取ることにより、たとえば下記に説明するようにして8段階の制動モードを識別する。
【0052】
いま、指針73bが最も弱い位置にあるとき、図6に示すように、2つの第1パターン76aからの反射光をパターン識別センサ56は読み取る。この場合、両光電センサ56a,56bは双方とも最も大きな光量を検出する。続いて、次のマークに指針73bを合わせると、下側の光電センサ56bは第1パターン76aに位置し強い光量を検出するが、上側の光電センサ56aは第2パターン76bに位置しほとんど検出しない。これらの検出光量の組み合わせによりブレーキ切換つまみ43が何れの位置にあるかを識別する。
【0053】
電源としての蓄電素子57は、たとえば電解コンデンサを用いており、整流回路58に接続されている。整流回路58はスイッチ素子63に接続されており、回転子60とコイル62とを有し発電機として機能するスプール制動ユニット40からの交流電流を直流に変換しかつ電圧を安定化して蓄電素子57に供給する。
【0054】
なお、これらの整流回路58及び蓄電素子57も回路基板70に搭載されている。この回路基板70に搭載されたコイル62を含む各部は、透明な合成樹脂絶縁体製の被膜90により覆われている。具体的には、回路基板70に各部を搭載して配線を終わると、合成樹脂液体が入れられたタンクに回路基板70を浸けて浸漬処理し、その後タンクから取り出して硬化処理を行い、表面に被膜90を形成する。このように回路基板70を含む各部を絶縁体製の合成樹脂の被膜90で覆うことにより制御部55等の電子機器への液体の浸入防止できる。しかも、この実施形態では、発電された電力を蓄電素子57に蓄え、その電力で制御部55等を動作させているので、電源の交換が不要になる。このため、被膜90による封止を永続させることができ、絶縁不良によるトラブルを低減できる。
【0055】
〔実釣時のリールの操作及び動作〕
キャスティングを行うときには、クラッチレバー17を下方に押圧してクラッチ機構21をクラッチオフ状態にする。このクラッチオフ状態では、スプール12が自由回転状態になり、キャスティングを行うと仕掛けの重さにより釣り糸がスプール12から勢いよく繰り出される。このキャスティングによりスプール12が回転すると、磁石61がコイル62の内周側を回転して、スイッチ素子63をオンするとコイル62に電流が流れスプール12が制動される。キャスティング時にはスプール12の回転速度は徐々に速くなり、ピークを越えると徐々に減速する。
【0056】
ここでは、磁石61を軸受26bの近くに配置しても、その間に磁性体製のワッシャ部材66を配置しかつ軸受26bとの間隔を2.5mm以上離したので、軸受26bが磁化しにくくなりスプール12の自由回転性能が向上する。また、コイル62をコアレスコイルとしたので、コギングが生じにくくなり、さらに自由回転性能が向上する。
【0057】
仕掛けが着水すると、ハンドル2を糸巻取方向に回転させて図示しないクラッチ戻し機構によりクラッチ機構21をクラッチオン状態にし、リール本体1をパーミングしてアタリを待つ。
【0058】
〔制御部の制御動作〕
次に、キャスティング時の制御部55のブレーキ制御動作について、図8及び図9の制御フローチャート並びに図10及び図11のグラフを参照しながら説明する。
【0059】
キャスティングによりスプール12が回転して蓄電素子57に電力が蓄えられ制御部55に電源が投入されると、ステップS1で初期設定が行われる。ここでは、各種のフラグや変数がリセットされる。ステップS2では、ブレーキ切換つまみ43により何れの制動モードBMn(nは1〜8の整数)が選択されたか否かを判断する。ステップS3では、制動モードを選択された制動モードBMnに設定する。これにより、以降の制御で制御部55内のROMから制動モードBMnに応じたデューティ比Dが読み出される。ステップS5では、回転速度センサ41からのパルスによりキャスティング当初のスプール12の回転速度Vを検出する。ステップS7では、スプール12から繰り出される釣り糸に作用する張力Fを算出する。
【0060】
ここで、張力Fは、スプール12の回転速度の変化率(Δω/Δt)とスプール12の慣性モーメントJとで求めることができる。ある時点でスプール12の回転速度が変化すると、このとき、もしスプール12が釣り糸からの張力を受けずに単独で自由回転していた場合の回転速度との差は釣り糸からの張力により発生した回転駆動力(トルク)によるものである。このときの回転速度の変化率を(Δω/Δt)とすると、駆動トルクTは、下記(1)式で表すことができる。
【0061】
T=J×(Δω/Δt)・・・・・(1)
(1)式から駆動トルクTが求められれば、釣り糸の作用点の半径(通常は15〜20mm)から張力を求めることができる。この張力が所定以下になったときに大きな制動力を作用させると、回転速度のピークの手前で仕掛け(ルアー)の姿勢が反転して安定して飛行することを本発明者等は知見した。この回転速度のピークの手前で制動して安定した姿勢で仕掛けを飛行させるために以下の制御を行う。すなわち、キャスティング当初に短時間強い制動力を作用させて仕掛けを反転させ、その後徐々に弱くなりかつ途中で一定になる制動力で徐々に制動していく。最後に、所定回転数まで下がるまでさらに徐々に弱くなる制動力でスプール12を制動する。この3つの制動処理を制御部55は行う。
【0062】
ステップS8では、回転速度の変化率(Δω/Δt)と慣性モーメントJとにより算出された張力Fが所定値Fs(たとえば、0.5〜1.5Nの範囲のいずれかの値)以下か否か判断する。所定値Fsを超えている場合にはステップS9に移行してデューティ比Dを10に、つまり周期の10%だけスイッチ素子63をオンするように制御し、ステップS2に戻る。これにより、スプール制動ユニット40はスプール12を僅かに制動するが、スプール制動ユニット40が発電するため、スプール制御ユニット42が安定して動作する。
【0063】
張力Fが所定値Fs以下になるとステップS10に移行する。ステップS10では、タイマT1をスタートさせる。このタイマT1は、強い制動力で制動する第1制動処理の処理時間を定めるタイマである。ステップS11では、タイマT1がタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合には、ステップS13に移行し、タイマT1がアップするまで遠投の時の第1制動処理を行う。この第1制動処理では、図10に左下がりのハッチングで示すように、一定の第1デューティ比Dn1で時間T1だけスプール12を制動する。この第1デューティ比Dn1は、たとえば50〜100%デューティ(全体の周期の50%から100%がオン時間)、好ましくは70〜90%デューティの範囲であり、ステップS5で検出された回転速度Vによって変化する。すなわち、第1デューティ比Dn1は、たとえばキャスティング当初のスプール回転速度Vの関数f1(V)に制動モードに応じて所定のデューティ比DnSを掛けた値である。また、時間T1は、0.1〜0.3秒の範囲が好ましい。このような範囲で制動すると回転速度のピークの前にスプール12を制動しやすくなる。
【0064】
第1デューティ比Dn1は、制動モードBMnよって上下にシフトし、この実施形態では、制動モードが最大の時(n=1)、デューティ比D11が最も大きくそれから徐々に小さくなる。このように仕掛けに合わせて強い制動力を短時間作用させると仕掛けの姿勢が釣り糸係止部分から反転して釣り糸係止部分が手前になって仕掛けが飛行する。これにより仕掛けの姿勢が安定して仕掛けがより遠くに飛ぶようになる。
【0065】
一方、タイマT1がタイムアップしたときは、ステップS11からステップS12に移行する。ステップS12では、タイマT2がすでにスタートしているか否かを判断する。タイマT2がスタートしている場合にはステップS17に移行する。タイマT2スタートしていない場合はステップS14に移行してタイマT2をスタートさせる。このタイマT2は、第2制動処理の処理時間を定めるタイマである。
【0066】
ステップS17では、タイマT2がタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合には、ステップS18に移行し、タイマT2がアップするまで第2制動処理を行う。この第2制動処理では、図10に右下がりのハッチングで示すように、最初急激に下降しその後徐々に下降し最後に一定の値になる変化するデューティ比Dn2で第2所定時間T2の間スプール12を制動する。このデューティ比Dn2の最小値は、たとえば30〜70%の範囲が好ましい。また、第2所定時間T2は、0.3〜2秒の間が好ましい。この第2所定時間T2も第1デューティ比Dn1と同様にキャスティング当初のスプール回転速度Vに応じて変化する。たとえばキャスティング当初のスプール回転速度Vの関数f2(V)に所定時間TSを掛けた値である。
【0067】
また、第2及び第3制動処理では余分な制動力をカットすること目的とした図9に示すような制動補正処理も行われる。図9のステップS31では、補正張力Faが設定される。この補正張力Faは、図11に二点鎖線で示すように時間の関数であり、時間とともに徐々に減少するように設定されている。なお、図11では、第3制動処理における補正処理のグラフを示している。
【0068】
ステップS32では速度Vを読み込む。ステップS33では、ステップS7と同様な手順で張力Fを算出する。ステップS34では、得られた張力から下記(2)式に示す判定式を算出する。ステップS35では判定式から補正の要否を判断する。
【0069】
C=SSa×(F−SSd×回転速度)−(ΔF/Δt)・・・・(2)
ここで、SSa,SSdは、回転速度(rpm)に対する係数であり、たとえばSSaは50である。また、SSdは、0.000005である。
【0070】
この(2)式の結果が正の時、つまり検出された張力Fが設定張力Faを大きく超えていると判断すると、ステップS35での判断がYesとなり、ステップS36に移行する。ステップS36では、予め設定された第2デューティ比Dn2から一定量Da減算したデューティ比(Dn2−Da)に次のサンプリング周期(通常は1回転毎)まで補正する。
【0071】
ステップS21では、速度Vが制動終了速度Ve以下になったか否かを判断する。速度Vが制動終了速度Veを超えている場合にはステップS22に移行する。ステップS22では第3制動処理を行う。
【0072】
第3制動処理では、図10に縦縞のハッチングで示すように徐々に下降割合が小さくなる第2制動処理と同様な時間とともに変化するデューティ比Dn3で制御する。そして、ステップS11に戻りステップS21で、速度Vが制動終了速度Ve以下となるまで処理を続けるまた、第3制御処理でも制動補正処理は実行される。
【0073】
速度Vが制動終了速度Ve以下となると、ステップS2に戻る。
【0074】
ここでは、回転速度のピーク前に強い制動力で制動すると、第1所定値Fs以下であった張力が急激に大きくなりバックラッシュを防止できるとともに、仕掛けが安定して飛行する。このため、バックラッシュを防止しつつ仕掛けの姿勢を安定させてより遠くに仕掛けをキャスティングできるようになる。
【0075】
また、キャスティング当初のスプールの回転速度に応じて3つの制動処理において異なるデューティ比及び制動時間で制御されるので、同じ設定であってもスプールの回転速度によって異なるデューティ比及び制動時間でスプールが制動される。このため、スプールの回転速度が異なるキャスティングを行っても制動力の調整操作が不要になり、制動力の調整操作にかかる釣り人の負担を軽減できる。
【0076】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、被膜90を浸漬処理により回路基板70や制御部55等に付着させそれらを覆ったが、液体の合成樹脂基材を塗布または吹き付けしてもよいし、アウトサート成形などの成形処理により覆ってもよい。
【0077】
(b)前記実施形態では、回路基板をスプールの一端面と対向する面に配置したが、回路基板はスプールの一端面に少なくとも一部だけが対向していてもよい。
【0078】
(c)前記実施形態では、蓄電素子として安価な電解コンデンサを例示したが、蓄電素子は電解コンデンサに限定されず、スーパーキャパシタなどの他の形態のキャパシタや蓄電池などの二次電池を用いてもよい。
【0079】
(d)前記実施形態では、コイルと回路基板とを一体の合成樹脂被膜で覆ったが、別々に覆ってもよい。たとえば、コイルに予めアウトサート成形や浸漬処理で合成樹脂被膜を形成し、そのコイルを回路基板に装着した後にさらに浸漬処理などにより全体に合成樹脂被膜を形成してもよい。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、コイル並びに回路基板と制御素子とを有するスプール制御手段が絶縁体製の合成樹脂被膜で覆われているので、回路基板や制御素子やコイルが周囲の雰囲気と遮断される。このため、コイルと回路基板と回路基板上の制御素子の絶縁不良を軽減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの斜視図。
【図2】 その平面断面図。
【図3】 スプール制動機構の分解斜視図。
【図4】 スプール制動機構の断面拡大図。
【図5】 両軸受リールの右側面図。
【図6】 ブレーキ切換つまみの背面図。
【図7】 スプール制動機構の制御ブロック図。
【図8】 制御部の主制御処理を示すフローチャート。
【図9】 第2制動処理を示すフローチャート。
【図10】 各制動処理でのデューティ比の変化を模式的に示すグラフ。
【図11】 第3制動処理での補正処理を模式的に示すグラフ。
【符号の説明】
1 リール本体
12 スプール
20 スプール軸
25 スプール制動機構
40 スプール制動ユニット
41 回転速度センサ
42 スプール制御ユニット
55 制御部
57 蓄電素子
60 回転子
61 磁石
62 コイル
63 スイッチ素子
70 回路基板
90 被膜
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a braking device, and more particularly to a dual-bearing reel braking device that brakes a spool that is rotatably mounted on a reel body.
[0002]
[Prior art]
A double-bearing reel, in particular, a bait casting reel that is cast by attaching a device such as a lure to the tip of a fishing line, is provided with a braking device that brakes the spool in order to prevent backlash during casting. Conventionally, there are many mechanical devices of this type that use centrifugal force or magnetic force. However, since a mechanical braking device does not generate a braking force proportional to the rotational speed or proportional to the square, the braking force is generated even at a timing when braking is not originally required, which may lead to a decrease in flight distance. is there.
[0003]
Thus, an electrically controlled braking device is known in which a power generation mechanism is provided between the spool and the reel body, and the braking force during casting can be adjusted by electrically controlling the power generating mechanism (see, for example, Patent Document 1). ).
[0004]
A conventional braking device includes a braking mechanism having a power generation function having a magnet provided on a spool and a coil provided on a reel body, a rotational speed detecting device for detecting a spool rotational speed, and a control for controlling a current flowing through the coil. Device. The magnet is fixed to the spool shaft, and the coil is mounted on the reel body so as to be movable in the spool shaft direction so as to face the magnet. Thus, the braking force can be manually adjusted by changing the distance between the coil and the magnet. The control device includes a circuit board attached to the reel body, and a control element such as a control unit made of, for example, a microcomputer mounted on the circuit board. The circuit board is attached to the inner surface of the reel body at a position away from the spool, and is connected to the coil by a lead wire.
[0005]
[Patent Document 1]
See JP-A-11-332436
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional configuration, the circuit board is disposed at a position away from the spool, and the coil moves in the spool axis direction, so it is necessary to connect the coil with the lead wire. When the lead wire is connected to the coil as described above, in a dual-bearing reel used in a corrosive atmosphere with a lot of moisture, insulation failure is likely to occur in the coil and the lead wire. Further, since the circuit board is only attached to the reel body, unless the reel body is designed to be watertight, there is a possibility that an insulation failure of the circuit board or a control element mounted on the circuit board may occur.
[0007]
An object of the present invention is to make it possible to reduce insulation failure of a coil, a circuit board, and a control element on the circuit board.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
A dual-bearing reel braking device according to a first aspect of the present invention is a device that brakes a spool that is rotatably mounted on a reel body, and includes spool braking means, spool control means, a first synthetic resin coating, and a second synthetic resin coating. And a resin coating. The spool braking means has a plurality of magnetic poles that are arranged side by side in the rotation direction and have a plurality of magnetic poles having different polarities, and rotates in conjunction with the spool. It has switch means connected to both ends of a plurality of coils and a plurality of coils connected in series, and brakes the spool. The spool control means has a circuit board mounted on the reel body and attached with a plurality of coils, and a control element mounted on the circuit board, and electrically controls the spool braking means. The first synthetic resin coating is made of an insulator that covers the coil. The second synthetic resin film is made of an insulator that covers the spool control means.
[0009]
In this braking device, the switch is operated with the spool rotated. means When is turned on, a current is generated in the coil and the spool is braked. The coil is attached to the circuit board, and the circuit board is attached to the reel body. Further, the spool control means having the coil, the circuit board and the control element are all covered with a synthetic resin film. Here, since the spool control means having the coil, the circuit board, and the control element is covered with the synthetic resin film made of an insulator, the circuit board, the control element, and the coil are shielded from the surrounding atmosphere. For this reason, the insulation failure of a coil, a circuit board, and the control element on a circuit board can be reduced.
[0010]
The dual-bearing reel braking device according to a second aspect of the present invention is the device according to the first aspect, wherein the first and second synthetic resin coatings are formed by adhering a liquid synthetic resin substrate to the spool braking means and the coil by dipping. Is formed. In this case, since both synthetic resin films are formed by the dipping process, the formation of the film is easy, and each part can be reliably covered with the film even in a complicated shape.
[0011]
A dual-bearing reel braking device according to a third aspect of the present invention is the device according to the first or second aspect, wherein the circuit board is arranged on a surface facing one end surface of the spool of the reel body. In this case, since the circuit board is disposed at a position facing the end surface of the spool, the circuit board can be easily fixed to the coil circuit board disposed around the rotor.
[0012]
The dual-bearing reel braking device according to a fourth aspect of the invention is the device according to any one of the first to third aspects, wherein the spool control means stores the electric power generated in the coil mounted on the circuit board and supplies the electric power to the control element. It has further. In this case, since the storage element is also arranged on the circuit board, it is not necessary to replace the power source. For this reason, sealing with a synthetic resin film can be made permanent, and troubles due to insulation failure can be further reduced.
[0013]
The braking device for a dual-bearing reel according to a fifth aspect of the present invention is the apparatus according to any one of the first to fourth aspects, wherein the synthetic resin film is a translucent film. In this case, the circuit board, the coil, and the control element can be visually recognized from the outside, and various detections can be performed with the detector outside the circuit board even if the photoelectric detection element is provided on the circuit board.
[0014]
The dual-bearing reel braking device according to a sixth aspect of the present invention is the device according to the fifth aspect, further comprising photoelectric detection means mounted on the substrate for detecting the rotational speed of the spool, wherein the spool control means includes the detected rotational speed. Is used to brake the spool. In this case, since the synthetic resin film has translucency, the rotation speed of the spool can be reliably detected by the photoelectric detection means. Depending on this rotational speed, various controls can be performed such as controlling the spool by calculating the tension, or detecting the peak of the rotational speed and performing a braking operation thereafter.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Reel configuration]
1 and 2, the double-bearing reel according to an embodiment of the present invention is a round double-bearing reel for bait casting. The reel includes a reel body 1, a spool rotation handle 2 disposed on the side of the reel body 1, and a drag drag adjusting star drag 3 disposed on the reel body 1 side of the handle 2.
[0016]
The handle 2 is of a double handle type having a plate-like arm portion 2a and grips 2b rotatably attached to both ends of the arm portion 2a. As shown in FIG. 2, the arm portion 2 a is non-rotatably attached to the distal end of the handle shaft 30 and is fastened to the handle shaft 30 by a nut 28.
[0017]
The reel body 1 is a metal member such as an aluminum alloy or a magnesium alloy, and includes a frame 5 and a first side cover 6 and a second side cover 7 that are mounted on both sides of the frame 5. . A spool 12 for bobbin winding is rotatably mounted inside the reel body 1 via a spool shaft 20 (FIG. 2). The first side cover 6 is circular when viewed from the outside in the spool axial direction, and the second side cover 7 is composed of two intersecting circles.
[0018]
As shown in FIG. 2, a spool 12, a clutch lever 17 that serves as a thumb pad for summing, and a level wind mechanism 18 for winding the fishing line uniformly in the spool 12 are disposed in the frame 5. Has been. Further, between the frame 5 and the second side cover 7, the gear mechanism 19 for transmitting the rotational force from the handle 2 to the spool 12 and the level wind mechanism 18, the clutch mechanism 21, and the clutch lever 17 are operated. A clutch control mechanism 22 for controlling the clutch mechanism 21, a drag mechanism 23 for braking the spool 12, and a casting control mechanism 24 for adjusting the resistance force when the spool 12 rotates are arranged. An electrically controlled brake mechanism (an example of a braking device) 25 for suppressing backlash during casting is disposed between the frame 5 and the first side cover 6.
[0019]
The frame 5 includes a pair of side plates 8 and 9 disposed so as to face each other with a predetermined interval, and upper and lower connecting portions 10a and 10b (FIG. 1) that integrally connect the side plates 8 and 9. have. A circular opening 8 a is formed slightly above the center of the side plate 8. A spool support portion 13 constituting the reel body 1 is fixed to the opening 8a with screws.
[0020]
As shown in FIGS. 3 and 4, the spool support portion 13 is a flat, substantially bottomed cylindrical member that is detachably attached to the opening 8 a. A cylindrical bearing housing portion 14 that projects inward is integrally formed at the center portion of the wall portion 13 a of the spool support portion 13. A bearing 26 b for rotatably supporting one end of the spool shaft 20 is mounted on the inner peripheral surface of the bearing housing portion 14. A friction plate 51 of the casting control mechanism 24 is attached to the bottom of the bearing housing portion 14. The bearing 26b is locked to the bearing housing portion 14 by a retaining ring 26c made of a wire material.
[0021]
As shown in FIG. 1, the upper connecting portion 10a is disposed on the same surface as the outer shape of the side plates 8 and 9, and the lower connecting portion 10b is provided in a pair in the front and rear, and is located on the inner side of the outer shape. Has been placed. The lower connecting portion 10b is riveted with a rod mounting leg portion 4 made of metal such as aluminum alloy, which is long before and after the reel is mounted on the fishing rod.
[0022]
The first side cover 6 is screwed and fixed to the side plate 8 by a screw member (not shown) inserted from the second side cover 7 side. The first side cover 6 is formed with a circular opening 6a in which a later-described brake switching knob 43 is disposed.
[0023]
As shown in FIG. 2, the spool 12 has a dish-like flange portion 12a on both sides, and a cylindrical bobbin trunk 12b between both flange portions 12a. The outer peripheral surface of the flange portion 12a on the left side of FIG. 2 is disposed with a slight gap on the inner peripheral side of the opening 8a in order to prevent the yarn from being caught. The spool 12 is fixed to the spool shaft 20 penetrating the inner peripheral side of the bobbin trunk 12b so as not to rotate by, for example, serration coupling. This fixing method is not limited to serration coupling, and various coupling methods such as key coupling and spline coupling can be used.
[0024]
The spool shaft 20 is made of, for example, a nonmagnetic metal such as SUS304, and extends outward from the second side cover 7 through the side plate 9. The extended end is rotatably supported by a bearing 26a on a boss portion 7b attached to the second side cover 7. The other end of the spool shaft 20 is rotatably supported by the bearing 26b as described above. A large diameter portion 20a is formed at the center of the spool shaft 20, and small diameter portions 20b and 20c supported by bearings 26a and 26b are formed at both ends. The bearings 26a and 26b are, for example, SUS440C coated with a special corrosion resistant film.
[0025]
Further, between the small diameter portion 20c and the large diameter portion 20a on the left side of FIG. 1, there is formed a magnet mounting portion 20d for mounting a magnet 61, which will be described later, having an intermediate outer diameter between the two. The magnet mounting portion 20d has, for example, no electricity on the surface of an iron material such as SUM (extrusion / cutting). Solution A magnet holding part 27 made of a magnetic material plated with nickel is fixed so as not to rotate, for example, by serration coupling. The magnet holding part 27 is a quadrangular prism-shaped member having a square cross section and a through hole 27a through which the magnet mounting part 20d passes. The fixing method of the magnet holding part 27 is not limited to serration coupling, and various coupling methods such as key coupling and spline coupling can be used.
[0026]
A right end of the large-diameter portion 20a of the spool shaft 20 is disposed in a penetrating portion of the side plate 9, and an engagement pin 29 constituting the clutch mechanism 21 is fixed thereto. The engagement pin 29 penetrates the large diameter portion 20a along the diameter, and both ends thereof protrude in the radial direction.
[0027]
As shown in FIG. 2, the clutch lever 17 is disposed behind the spool 12 at the rear portion between the pair of side plates 8 and 9. The clutch lever 17 slides up and down between the side plates 8 and 9. On the handle mounting side of the clutch lever 17, an engagement shaft 17 a is integrally formed through the side plate 9. The engagement shaft 17 a is engaged with the clutch control mechanism 22.
[0028]
As shown in FIG. 2, the level wind mechanism 18 is disposed between the side plates 8 and 9 in front of the spool 12, and has a screw shaft 46 in which a spiral groove 46 a intersecting the outer peripheral surface is formed, and a spool by the screw shaft. It has a fishing line guide 47 that reciprocates in the axial direction and guides the fishing line. Both ends of the screw shaft 46 are rotatably supported by shaft support portions 48 and 49 attached to the side plates 8 and 9. A gear member 36 a is attached to the right end of the screw shaft 46 in FIG. 2, and the gear member 36 a meshes with a gear member 36 b that is non-rotatably attached to the handle shaft 30. With such a configuration, the screw shaft 46 rotates in conjunction with the rotation of the handle shaft 30 in the yarn winding direction.
[0029]
The fishing line guide portion 47 is arranged around the screw shaft 46, and a spool shaft 20 is constituted by a pipe member 53 partially cut away along the entire axial length and a guide shaft (not shown) arranged above the screw shaft. Guided in the direction. A locking member (not shown) that engages with the spiral groove 46 a is rotatably mounted on the fishing line guide portion 47, and reciprocates in the spool axis direction by the rotation of the screw shaft 46.
[0030]
The gear mechanism 19 includes a handle shaft 30, a main gear 31 fixed to the handle shaft 30, and a cylindrical pinion gear 32 that meshes with the main gear 31. The handle shaft 30 is rotatably mounted on the side plate 9 and the second side cover 7, and rotation (reverse rotation) in the yarn drawing direction is prohibited by the roller-type one-way clutch 86 and the claw-type one-way clutch 87. The one-way clutch 86 is mounted between the second side cover 7 and the handle shaft 30. The main gear 31 is rotatably mounted on the handle shaft 30 and is connected to the handle shaft 30 via the drag mechanism 23.
[0031]
The pinion gear 32 is a cylindrical member that extends inward from the outside of the side plate 9 and through which the spool shaft 20 passes, and is mounted on the spool shaft 20 so as to be movable in the axial direction. Further, the left end side of the pinion gear 32 in FIG. 2 is supported by the side plate 9 by a bearing 33 so as to be rotatable and axially movable. An engagement groove 32 a that engages with the engagement pin 29 is formed at the left end of the pinion gear 32 in FIG. 2. The meshing groove 32a and the engaging pin 29 constitute the clutch mechanism 21. A constricted portion 32b is formed at the intermediate portion, and a gear portion 32c that engages with the main gear 31 is formed at the right end portion.
[0032]
The clutch control mechanism 22 has a clutch yoke 35 that moves along the direction of the spool shaft 20. The clutch control mechanism 22 has a clutch return mechanism (not shown) that clutches the clutch mechanism 21 in conjunction with the rotation of the spool 12 in the yarn winding direction.
[0033]
The casting control mechanism 24 includes a plurality of friction plates 51 disposed so as to sandwich both ends of the spool shaft 20 and a braking cap 52 for adjusting the clamping force of the spool shaft 20 by the friction plates 51. The left friction plate 51 is mounted in the spool support portion 13.
[0034]
[Configuration of spool braking mechanism]
As shown in FIGS. 3, 4 and 7, the spool braking mechanism 25 includes a spool braking unit 40 provided on the spool 12 and the reel body 1, and a rotation speed sensor 41 for detecting tension acting on the fishing line. And a spool control unit 42 for electrically controlling the spool braking unit 40 in one of eight braking modes, and a brake switching knob 43 for selecting eight braking modes.
[0035]
The spool braking unit 40 is an electrically controllable unit that brakes the spool 12 by power generation. The spool braking unit 40 includes a rotor 60 including four magnets 61 arranged side by side in the rotation direction on the spool shaft 20, and, for example, four coils 62 arranged in series facing the outer peripheral side of the rotor 60 and connected in series. And a switching element 63 to which both ends of a plurality of coils 62 connected in series are connected. The spool braking unit 40 brakes the spool 12 by turning on and off the current generated by the relative rotation of the magnet 61 and the coil 62 by the switch element 63. The braking force generated by the spool braking unit 40 increases the on-time of the switch element 63 according to the length.
[0036]
The four magnets 61 of the rotor 60 are arranged side by side in the circumferential direction and have different polarities. The magnet 61 is a member having a length substantially equal to that of the magnet holding portion 27, the outer side surface 61a thereof is a surface having an arcuate cross section, and the inner side surface 61b is a flat surface. The inner side surface 61 b is disposed in contact with the outer peripheral surface of the magnet holding portion 27 of the spool shaft 20. Both end portions of the magnet 61 are clamped by cap members 65 a and 65 b made of a non-magnetic material such as SUS304, and are attached to the magnet holding portion 27 so as not to rotate with respect to the spool shaft 20. By holding the magnet 61 by the cap members 65a and 65b in this manner, the cap members 65a and 65b are made of a non-magnetic material, so that the assembly of the magnet on the spool shaft 20 can be facilitated without weakening the magnetic force. The specific strength of the magnet after assembly can be increased.
[0037]
The distance between the left end face in FIG. 4 of the magnet 61 and the bearing 26b is 2.5 mm or more. The cap member 65a on the right side of FIG. 4 is sandwiched between the step between the large diameter portion 20a of the spool shaft 20 and the magnet mounting portion 20d and the magnet holding portion 27, and the movement to the right is restricted.
[0038]
The left cap member 65b disposed between the bearing 26b and the left cap member 65b has no electricity on the surface of an iron material such as SPCC (plate material). Solution A magnetic washer member 66 plated with nickel is mounted. The washer member 66 is prevented from coming off by, for example, an E-type retaining ring 67 attached to the spool shaft 20. The washer member 66 has a thickness of 0.5 mm to 2 mm and an outer diameter of 60% to 120% of the outer diameter of the bearing 26b. By providing such a magnetic washer member 66, the bearing 26b disposed near the magnet 61 is hardly magnetized. For this reason, even if the bearing 26b is disposed near the magnet 61, the rotational performance during free rotation of the spool 12 is hardly affected. Further, the distance between the magnet 61 and the bearing 26b being 2.5 mm or more also makes the bearing 26b difficult to magnetize.
[0039]
At the position facing the magnet 61 on the inner peripheral surface of the bobbin trunk 12b, for example, there is no electrical Solution A nickel-plated magnetic body sleeve 68 is mounted. The sleeve 68 is fixed to the inner peripheral surface of the bobbin trunk 12b by appropriate fixing means such as press fitting or adhesion. When such a magnetic sleeve 68 is arranged so as to face the magnet 61, the magnetic flux from the magnet 61 concentrates and passes through the coil 62, thereby improving the power generation and braking efficiency.
[0040]
The coil 62 is of a coreless type in order to prevent cogging and make the spool 12 rotate smoothly. There is no yoke. The coil 62 is wound in a substantially rectangular shape so that the wound core wire faces the magnet 61 and is disposed in the magnetic field of the magnet 61. The four coils 62 are connected in series, and both ends thereof are connected to the switch element 63. The coil 62 is curved and formed along the rotational direction of the spool 12 in a substantially concentric arc shape with respect to the spool axis so that the distance from the outer surface 61a of the magnet 61 is substantially constant. . For this reason, the clearance gap between the coil 62 and the rotating magnet 61 can be maintained constant. The four coils 62 are collected by a circular dish-shaped coil holder 69 made of a nonmagnetic material such as SUS304. The coil holder 69 is fixed to a circuit board 70 (described later) constituting the spool control unit 42. In FIG. 3, the coil holder 69 is illustrated by a two-dot chain line in order to mainly draw the coil 62. As described above, since the four coils 62 are mounted on the non-magnetic coil holder 69, the coil 62 can be easily mounted on the circuit board 70, and the coil holder 69 is made of a non-magnetic body. The magnetic flux by 61 is not disturbed.
[0041]
The switch element 63 has, for example, two FETs (field effect transistors) 63a connected in parallel that can be controlled on and off at high speed. A coil 62 connected in series is connected to each drain terminal of the FET 63a. This switch element 63 is also mounted on the circuit board 70.
[0042]
The rotational speed sensor 41 uses, for example, a reflective photoelectric switch having a light projecting part and a light receiving part, and is arranged on the surface of the circuit board 70 facing the flange part 12a of the spool 12. On the outer surface of the flange portion 12a, a reading pattern 71 that reflects light emitted from the light projecting portion is formed by an appropriate method such as printing, sticking a sticker, or attaching a reflector. The rotational speed is detected by the signal from the rotational speed sensor 41 to detect the tension acting on the fishing line.
[0043]
The brake switching knob 43 is provided for setting any one of eight levels of braking modes. The brake switch knob 43 is Figure As shown in FIGS. 4 to 6, the spool support portion 13 is rotatably mounted. The brake switching knob 43 has, for example, a disc-shaped knob main body 73 made of synthetic resin, and a metal rotation shaft 74 located at the center of the knob main body 73. The rotating shaft 74 and the knob body 73 are integrated by insert molding. A knob portion 73 a that expands outward is formed on the outer surface that faces the opening 6 a of the knob body 73 and is exposed to the outside. The periphery of the knob 73a is recessed so that the brake switching knob 43 can be easily operated.
[0044]
A pointer 73b is formed at one end of the knob portion 73a so as to be slightly recessed. Around the opening 6a of the first side cover 6 facing the pointer 73b, eight marks 75 are formed at an equal interval by an appropriate forming method such as printing or sealing. One of the braking modes can be selected and set by turning the brake switching knob 43 and aligning the pointer 73b with one of the marks 75. Also, on the back surface of the knob body 73, an identification pattern 76 for detecting the rotation position of the brake switching knob 43, that is, which of the braking modes is selected, is formed by an appropriate formation method such as printing or sticking at equal intervals. Is formed. The identification pattern 76 includes three types and ten fan-shaped first to third patterns 76a, 76b, and 76c in the rotation direction. The first pattern 76a is drawn in the left-downward hatching in FIG. 6, and is, for example, a pattern that reflects light from a mirror surface. The second pattern 76b is drawn in the right-downward hatching in FIG. 6, and is a pattern that hardly reflects black light, for example. The third pattern 76c is drawn by cross-hatching in FIG. 6, and is a pattern that reflects, for example, approximately half of gray light. It is possible to identify whether any of the eight levels of braking mode is selected by combining these three types of patterns 76a to 76c. If one of the patterns 76a to 76c has the same color as the knob body 73, the pattern may not be formed separately by using the back surface of the knob body 73 as it is.
[0045]
The rotation shaft 74 is mounted in a through hole 13 b formed in the wall portion 13 a of the spool support portion 13 and is locked to the wall portion 13 a by a retaining ring 78.
[0046]
A positioning mechanism 77 is provided between the knob main body 73 and the outer surface of the wall portion 13 a of the spool support portion 13. The positioning mechanism 77 is a mechanism that positions the brake switching knob 43 at eight positions corresponding to the braking mode and generates a sound during a turning operation. The positioning mechanism 77 is directed toward the positioning pin 77a mounted in the recess 73c formed on the back surface of the knob body 73a, the eight positioning holes 77b with which the tip of the positioning pin 77a is engaged, and the positioning hole 77b of the positioning pin 77a. And an urging member 77c for urging. The positioning pin 77a is a shaft-shaped member having a small-diameter head, a flange having a larger diameter, and a small-diameter shaft, and the head is formed in a hemispherical shape. The positioning pin 77a is attached to the recess 73c so as to be able to advance and retract. The eight positioning holes 77b are formed on the outer surface of the wall portion 13a of the spool support portion 13 in the sector-shaped auxiliary member 13c fixed around the through-hole 13b with a circumferential interval. The positioning hole 77b is formed so that the pointer 73b coincides with one of the eight marks 75.
[0047]
The spool control unit 42 includes a circuit board 70 that is mounted on a surface of the spool support portion 13 that faces the flange portion 12 a of the spool 12, and a control unit 55 that is mounted on the circuit board 70.
[0048]
The circuit board 70 is a washer-shaped ring-shaped board whose center is opened in a circular shape, and is arranged substantially concentrically with the spool shaft 20 on the outer peripheral side of the bearing housing portion 14. The circuit board 70 is fixed to the inner side surface of the wall portion 13a of the spool support portion 13 with screws. When the circuit board 70 is fixed with screws, for example, the circuit board 70 is centered by using a jig temporarily placed in the bearing housing portion 14 so that the circuit board 70 is substantially concentric with the spool shaft core. It is arranged. Thus, when the circuit board 70 is mounted on the spool support portion 13, the coil 62 fixed to the circuit board 70 is disposed substantially concentrically with the spool shaft core.
[0049]
Here, since the circuit board 70 is mounted on the surface of the spool support 13 that faces the flange portion 12a of the spool 12, the coil 62 disposed around the rotor 60 can be directly attached to the circuit board 70. . For this reason, the lead wire which connects the coil 62 and the circuit board 70 becomes unnecessary, and the insulation defect of the coil 62 and the circuit board 70 can be reduced. Moreover, since the coil 62 is attached to the circuit board 70 attached to the spool support portion 13, the coil 62 is also attached to the spool support portion 13 simply by attaching the circuit board 70 to the spool support portion 13. For this reason, the spool braking mechanism 25 can be easily assembled.
[0050]
The control unit 55 includes, for example, a CPU 55a, a RAM 55b, a ROM 55c, and an I / O interface 55. d And so on. The ROM 55c of the control unit 55 stores a control program, and stores braking patterns over three braking processes described later according to eight control modes. In addition, a set value of tension and a set value of rotation speed in each control mode are also stored. A rotation speed sensor 41 and a pattern identification sensor 56 for detecting the rotation position of the brake switching knob 43 are connected to the control unit 55. Further, the gate of each FET 63 a of the switch element 63 is connected to the control unit 55. The control unit 55 performs on / off control of the switch element 63 of the spool braking unit 40 with a pulse signal from each of the sensors 41 and 56, for example, with a PWM (pulse width modulation) signal having a period of 1/1000 seconds, according to a control program described later. Specifically, the control unit 55 performs on / off control of the switch element 63 with different duty ratios D in the eight-step braking mode. The control unit 55 is supplied with power from the power storage element 57 as a power source. This electric power is also supplied to the rotation speed sensor 41 and the pattern identification sensor 56.
[0051]
The pattern identification sensor 56 is provided for reading three types of patterns 76 a to 76 c of the identification pattern 76 formed on the back surface of the knob body 73 of the brake switching knob 43. The pattern identification sensor 56 includes two sets of photoelectric sensors 56a and 56b each having a light projecting unit and a light receiving unit. The photoelectric sensors 56 a and 56 b are arranged side by side on the side of the circuit board 70 facing the wall portion 13 a of the spool support portion 13. Through holes 13d and 13e are formed in the wall portion 13a of the spool support portion 13 so that the photoelectric sensors 56a and 56b can face the patterns 76a to 76c. Here, by reading the three types of patterns 76a to 76b arranged side by side in the rotation direction, for example, the eight-step braking mode is identified as described below.
[0052]
Now, when the pointer 73b is at the weakest position, the pattern identification sensor 56 reads the reflected light from the two first patterns 76a as shown in FIG. In this case, both photoelectric sensors 56a and 56b detect the largest amount of light. Subsequently, when the pointer 73b is aligned with the next mark, the lower photoelectric sensor 56b is located in the first pattern 76a and detects a strong light amount, but the upper photoelectric sensor 56a is located in the second pattern 76b and hardly detects it. . The position of the brake switching knob 43 is identified by the combination of these detected light amounts.
[0053]
The power storage element 57 as a power source uses, for example, an electrolytic capacitor and is connected to the rectifier circuit 58. The rectifier circuit 58 is connected to the switch element 63, has a rotor 60 and a coil 62, converts an alternating current from the spool braking unit 40 that functions as a generator into a direct current, stabilizes the voltage, and stores the power element 57. To supply.
[0054]
The rectifier circuit 58 and the power storage element 57 are also mounted on the circuit board 70. Each part including the coil 62 mounted on the circuit board 70 is covered with a film 90 made of a transparent synthetic resin insulator. Specifically, when each part is mounted on the circuit board 70 and wiring is completed, the circuit board 70 is immersed in a tank in which a synthetic resin liquid is placed and immersed in the tank. A film 90 is formed. Thus, by covering each part including the circuit board 70 with the insulating synthetic resin coating 90, the liquid can be prevented from entering the electronic device such as the control unit 55. In addition, in this embodiment, the generated electric power is stored in the power storage element 57 and the control unit 55 and the like are operated with the electric power, so that it is not necessary to replace the power source. For this reason, sealing by the film 90 can be made permanent, and troubles due to insulation failure can be reduced.
[0055]
[Operation and operation of reel during actual fishing]
When casting, the clutch lever 17 is pressed downward to bring the clutch mechanism 21 into a clutch-off state. In this clutch-off state, the spool 12 is in a freely rotating state, and when casting is performed, fishing line is drawn out from the spool 12 vigorously due to the weight of the device. When the spool 12 is rotated by this casting, the magnet 61 rotates on the inner peripheral side of the coil 62, and when the switch element 63 is turned on, a current flows through the coil 62 and the spool 12 is braked. At the time of casting, the rotational speed of the spool 12 gradually increases, and when it exceeds the peak, it gradually decreases.
[0056]
Here, even if the magnet 61 is disposed near the bearing 26b, the magnetic washer member 66 is disposed therebetween and the distance from the bearing 26b is 2.5 mm or more, so that the bearing 26b is less likely to be magnetized. The free rotation performance of the spool 12 is improved. Further, since the coil 62 is a coreless coil, cogging is less likely to occur, and the free rotation performance is further improved.
[0057]
When the device is landed, the handle 2 is rotated in the yarn winding direction, the clutch mechanism 21 is brought into the clutch-on state by a clutch return mechanism (not shown), the reel body 1 is palmed, and waiting is made.
[0058]
[Control operation of control unit]
Next, the brake control operation of the control unit 55 during casting will be described with reference to the control flowcharts of FIGS. 8 and 9 and the graphs of FIGS. 10 and 11.
[0059]
When the spool 12 is rotated by casting and electric power is stored in the power storage element 57 and the control unit 55 is turned on, initial setting is performed in step S1. Here, various flags and variables are reset. In step S2, it is determined which brake mode BMn (n is an integer of 1 to 8) is selected by the brake switching knob 43. In step S3, the braking mode is set to the selected braking mode BMn. Thereby, the duty ratio D corresponding to the braking mode BMn is read from the ROM in the control unit 55 in the subsequent control. In step S5, the rotation speed V of the spool 12 at the beginning of casting is detected by a pulse from the rotation speed sensor 41. In step S7, the tension F acting on the fishing line fed from the spool 12 is calculated.
[0060]
Here, the tension F can be obtained from the change rate (Δω / Δt) of the rotational speed of the spool 12 and the inertia moment J of the spool 12. If the rotational speed of the spool 12 changes at a certain point in time, the difference between the rotational speed when the spool 12 is free rotating alone without receiving the tension from the fishing line is the rotation generated by the tension from the fishing line. This is due to the driving force (torque). If the rate of change of the rotational speed at this time is (Δω / Δt), the driving torque T can be expressed by the following equation (1).
[0061]
T = J × (Δω / Δt) (1)
If the drive torque T is obtained from the equation (1), the tension can be obtained from the radius (usually 15 to 20 mm) of the operating point of the fishing line. The present inventors have found that if a large braking force is applied when the tension becomes equal to or less than a predetermined value, the posture of the device (luer) is reversed before the peak of the rotational speed and the flight is stable. The following control is performed to fly the device in a stable posture by braking before the peak of the rotational speed. That is, a strong braking force is applied for a short time at the beginning of casting to reverse the mechanism, and thereafter the brake is gradually braked with a braking force that gradually weakens and becomes constant on the way. Finally, the spool 12 is braked with a braking force that gradually weakens until the rotational speed decreases to a predetermined rotational speed. The controller 55 performs these three braking processes.
[0062]
In step S8, whether or not the tension F calculated from the rate of change in rotational speed (Δω / Δt) and the moment of inertia J is equal to or less than a predetermined value Fs (for example, any value in the range of 0.5 to 1.5N). Judge. If it exceeds the predetermined value Fs, the process proceeds to step S9, the duty ratio D is set to 10, that is, the switch element 63 is controlled to be turned on by 10% of the cycle, and the process returns to step S2. As a result, the spool braking unit 40 slightly brakes the spool 12, but the spool braking unit 40 generates power, so that the spool control unit 42 operates stably.
[0063]
When the tension F becomes equal to or less than the predetermined value Fs, the process proceeds to step S10. In step S10, the timer T1 is started. The timer T1 is a timer that determines the processing time of the first braking process for braking with a strong braking force. In step S11, it is determined whether or not the timer T1 has expired. When the time is not up, the process proceeds to step S13, and the first braking process at the time of long throwing is performed until the timer T1 is up. In this first braking process, the spool 12 is braked for a time T1 at a constant first duty ratio Dn1, as indicated by the left-downward hatching in FIG. This first duty ratio Dn1 is, for example, in the range of 50 to 100% duty (on-time is 50% to 100% of the entire cycle), preferably in the range of 70 to 90% duty, and the rotational speed V detected in step S5. It depends on. That is, the first duty ratio Dn1 is, for example, a value obtained by multiplying a function f1 (V) of the spool rotation speed V at the initial casting by a predetermined duty ratio DnS according to the braking mode. The time T1 is preferably in the range of 0.1 to 0.3 seconds. Braking in such a range makes it easier to brake the spool 12 before the peak of the rotational speed.
[0064]
The first duty ratio Dn1 is shifted up and down by the braking mode BMn. In this embodiment, when the braking mode is maximum (n = 1), the duty ratio D11 is the largest and then gradually decreases. In this way, when a strong braking force is applied for a short time according to the mechanism, the posture of the mechanism is reversed from the fishing line locking part, and the fishing line locking part is in front, and the mechanism flies. As a result, the posture of the device is stabilized and the device can fly further.
[0065]
On the other hand, when the timer T1 expires, the process proceeds from step S11 to step S12. In step S12, it is determined whether or not the timer T2 has already been started. If the timer T2 has started, the process proceeds to step S17. If the timer T2 has not been started, the process proceeds to step S14 to start the timer T2. The timer T2 is a timer that determines the processing time of the second braking process.
[0066]
In step S17, it is determined whether or not the timer T2 has expired. If the time is not up, the process proceeds to step S18, and the second braking process is performed until the timer T2 is up. In the second braking process, as shown by the downward-sloping hatching in FIG. 10, the spool is decreased for the second predetermined time period T2 at a duty ratio Dn2 that first decreases rapidly, then gradually decreases, and finally becomes a constant value. 12 is braked. The minimum value of the duty ratio Dn2 is preferably in the range of 30 to 70%, for example. The second predetermined time T2 is preferably between 0.3 and 2 seconds. Similarly to the first duty ratio Dn1, the second predetermined time T2 also changes according to the spool rotation speed V at the beginning of casting. For example, it is a value obtained by multiplying the function f2 (V) of the spool rotational speed V at the beginning of casting by a predetermined time TS.
[0067]
Further, in the second and third braking processes, a braking correction process as shown in FIG. 9 for the purpose of cutting excess braking force is also performed. In step S31 of FIG. 9, the correction tension Fa is set. The correction tension Fa is a function of time as indicated by a two-dot chain line in FIG. 11, and is set to gradually decrease with time. In addition, in FIG. 11, the graph of the correction process in a 3rd braking process is shown.
[0068]
In step S32, the speed V is read. In step S33, the tension F is calculated in the same procedure as in step S7. In step S34, a judgment formula shown in the following formula (2) is calculated from the obtained tension. In step S35, the necessity of correction is determined from the determination formula.
[0069]
C = SSa × (F−SSd × rotational speed) − (ΔF / Δt) (2)
Here, SSa and SSd are coefficients for the rotational speed (rpm), for example, SSa 50. SSd is 0.000005.
[0070]
If the result of the expression (2) is positive, that is, if it is determined that the detected tension F greatly exceeds the set tension Fa, the determination in step S35 is Yes, and the process proceeds to step S36. In step S36, the duty ratio (Dn2-Da) obtained by subtracting a predetermined amount Da from the preset second duty ratio Dn2 is corrected until the next sampling period (usually every rotation).
[0071]
In step S21, it is determined whether or not the speed V has become equal to or lower than the braking end speed Ve. When the speed V exceeds the braking end speed Ve, the process proceeds to step S22. In step S22, a third braking process is performed.
[0072]
In the third braking process, control is performed with a duty ratio Dn3 that changes with time similar to the second braking process in which the descending rate gradually decreases as shown by vertical stripe hatching in FIG. Then, returning to step S11, the process is continued until the speed V becomes equal to or lower than the braking end speed Ve in step S21. In addition, the braking correction process is executed in the third control process.
[0073]
When the speed V becomes equal to or lower than the braking end speed Ve, the process returns to step S2.
[0074]
Here, if braking is performed with a strong braking force before the peak of the rotational speed, the tension that is equal to or less than the first predetermined value Fs increases rapidly, preventing backlash and flying with a stable mechanism. For this reason, it is possible to cast the device farther by preventing the backlash and stabilizing the device posture.
[0075]
In addition, since the three braking processes are controlled with different duty ratios and braking times in accordance with the spool rotation speed at the beginning of casting, the spool is braked with different duty ratios and braking times depending on the spool rotation speed even with the same setting. Is done. For this reason, even if casting with different rotation speeds of the spool is performed, the adjustment operation of the braking force becomes unnecessary, and the burden on the angler for the adjustment operation of the braking force can be reduced.
[0076]
[Other Embodiments]
(A) In the above-described embodiment, the coating 90 is attached to the circuit board 70 and the control unit 55 by the dipping process to cover them, but a liquid synthetic resin base material may be applied or sprayed, or outsert molding It may be covered by a molding process such as.
[0077]
(B) In the above-described embodiment, the circuit board is disposed on the surface facing the one end surface of the spool, but at least a part of the circuit board may face the one end surface of the spool.
[0078]
(C) In the said embodiment, although the cheap electrolytic capacitor was illustrated as an electrical storage element, electrical storage elements are not limited to an electrolytic capacitor, Even if secondary batteries, such as a capacitor of another form, such as a super capacitor, and a storage battery, are used. Good.
[0079]
(D) In the above embodiment, the coil and the circuit board are covered with an integral synthetic resin film, but may be covered separately. For example, a synthetic resin film may be formed on the coil in advance by outsert molding or dipping treatment, and after the coil is mounted on the circuit board, the synthetic resin film may be further formed by dipping treatment or the like.
[0080]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the spool control means having the coil and the circuit board and the control element is covered with the synthetic resin film made of an insulator, the circuit board, the control element and the coil are shielded from the surrounding atmosphere. For this reason, the insulation failure of a coil, a circuit board, and the control element on a circuit board can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a dual-bearing reel that employs an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan sectional view thereof.
FIG. 3 is an exploded perspective view of a spool braking mechanism.
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view of a spool braking mechanism.
FIG. 5 is a right side view of a dual-bearing reel.
FIG. 6 is a rear view of a brake switching knob.
FIG. 7 is a control block diagram of a spool braking mechanism.
FIG. 8 is a flowchart showing main control processing of a control unit.
FIG. 9 is a flowchart showing a second braking process.
FIG. 10 is a graph schematically showing a change in duty ratio in each braking process.
FIG. 11 is a graph schematically showing a correction process in the third braking process.
[Explanation of symbols]
1 Reel body
12 spools
20 Spool shaft
25 Spool braking mechanism
40 Spool braking unit
41 Rotational speed sensor
42 Spool control unit
55 Control unit
57 Power storage element
60 rotor
61 Magnet
62 coils
63 Switch element
70 Circuit board
90 coating

Claims (6)

リール本体に回転自在に装着されたスプールを制動する両軸受リールの制動装置であって、
回転方向に並べて配置され極性が交互に異なる複数の磁極を有し前記スプールに連動して回転する回転子、前記回転子の周囲に周方向に間隔を隔てて前記リール本体に装着され直列接続された複数のコイル、及び直列接続された前記複数のコイルの両端に接続されたスイッチ手段を有し、前記スプールを制動するスプール制動手段と、
前記リール本体に装着され前記複数のコイルが取り付けられた回路基板及び前記回路基板に搭載された制御素子を有し、前記スプール制動手段を電気的に制御するスプール制御手段と、
前記コイルを被覆する絶縁体製の第1合成樹脂被膜と、
前記スプール制御手段を被覆する絶縁体製の第2合成樹脂被膜と、
を備えた両軸受リールの制動装置。
A braking device for a dual-bearing reel that brakes a spool rotatably mounted on a reel body,
A rotor having a plurality of magnetic poles arranged side by side in the rotational direction and having different polarities alternately, and rotating in conjunction with the spool, is mounted on the reel body around the rotor and spaced in the circumferential direction and connected in series. A plurality of coils, and a spool braking means for braking the spool, the switch means being connected to both ends of the plurality of coils connected in series;
A spool control means for electrically controlling the spool braking means, comprising a circuit board mounted on the reel body and having the plurality of coils attached thereto, and a control element mounted on the circuit board;
A first synthetic resin coating made of an insulator covering the coil;
A second synthetic resin coating made of an insulator covering the spool control means;
A double-bearing reel braking device comprising:
前記第1及び第2合成樹脂被膜は、液状の合成樹脂基材を浸漬処理により前記スプール制御手段及び前記コイルに付着させて一体形成されている、請求項1に記載の両軸受リールの制動装置。2. The double-bearing reel braking device according to claim 1, wherein the first and second synthetic resin coatings are integrally formed by adhering a liquid synthetic resin base material to the spool control unit and the coil by dipping treatment. . 前記回路基板は、前記リール本体の前記スプールの一方の端面と対向する面に配置されている、請求項1又は2に記載の両軸受リールの制動装置。  3. The double-bearing reel braking device according to claim 1, wherein the circuit board is disposed on a surface of the reel body that faces the one end surface of the spool. 前記スプール制御手段は、前記回路基板に搭載され前記コイルに生じた電力を蓄えて前記制御素子に供給する蓄電素子をさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載の両軸受リールの制動装置。  4. The braking device for a dual-bearing reel according to claim 1, wherein the spool control unit further includes a power storage element that is mounted on the circuit board and stores electric power generated in the coil and supplies the electric power to the control element. 5. . 前記合成樹脂被膜は透光性を有する被膜である、請求項1から4のいずれかに記載の両軸受リールの制動装置。  The braking device for a dual-bearing reel according to any one of claims 1 to 4, wherein the synthetic resin coating is a translucent coating. 前記基板に搭載され前記スプールの回転速度を検出するための光電検出手段をさらに備え、
前記スプール制御手段は、前記検出された回転速度を用いて前記スプールを制動する、請求項5に記載の両軸受リールの制動装置。
Further comprising photoelectric detection means mounted on the substrate for detecting the rotational speed of the spool;
The double-bearing reel braking device according to claim 5, wherein the spool control unit brakes the spool using the detected rotational speed.
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