JP3977125B2 - 冷凍パン生地のホイロ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍パン生地の解凍またはホイロを行う装置と温度制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷凍パン生地の解凍とホイロを行う装置や温度制御に関して特許第3066168号公報がある。
【0003】
従来の技術について図9,図10及び(表1)を用いて具体的に説明する。
【0004】
図9にて1は間接的に冷却或るいは加熱する箱型のドウコンディショナーと一般的に呼ばれているホイロ装置であり、該ホイロ装置1は外郭を形成する断熱材にて形成された断熱箱体2と、該断熱箱体2の前面側に開閉自在に取り付けられたドア3と、内部に配設された内箱4とから構成されている。この内箱4は伝熱パネルで形成され、断熱箱体2の内側に所定の間隔をもって取り付けられ、その内箱4と断熱箱体2との間の空間を冷気循環通路とし、その冷気循環通路の上部に蒸発器5と冷気循環ファン6とからなる冷却手段が配設され、前記蒸発器5は断熱箱体2外に配設されたコンプレッサ7,凝縮器8,キャピラリーチューブ9,アキュームレータ10と循環接続されて冷凍サイクルを形成するものである。
【0005】
また、前記内箱4内の底部近傍には、周囲の空気を加熱するための加熱ヒータ11と、熱気循環ファン12と、加湿ヒータ13を備えた加湿器14とが設けられている。さらに、前記内箱4には上部と底部とに、前記断熱箱体2との間の空間、即ち冷気循環通路と連通する上部開口15と底部開口16とが設けられ、これら開口15,16は夫々冷気循環ファン6と熱気循環ファン12との前方側に設けられると共に、各開口15,16は夫々電動ダンパ17,18により開閉自在になっており、電動ダンパ17,18を開いた時に内箱4内と、内箱4と断熱箱体2との間の冷気循環通路とが連通して、冷気循環が良好に行われるようになっている。さらに、前記電動ダンパ17,18の開閉度を調節することにより、湿度コントロールも可能となる。
【0006】
また、ホイロ装置1の内部には、庫内温度センサ19と湿度センサ20が設けられ、これらはワンチップマイコン等からなる制御部21に接続されている。そして、前記庫内温度センサ19や湿度センサ20の出力するデータにて制御部21が前記電動ダンパ17,18の開閉及びその時の開閉度の調整を行うものである。また、前記制御部21は後述する工程を規定時間行うための時計機能が設けられている。
【0007】
このようなホイロ装置1を用いて、冷凍クロワッサン生地(1個50g)を1トレー当たり8個入れたもの11トレーを、湿度90〜100%、風速0.2m/s以下で、−2℃、15時間10分かけてリタードし、その後、(表1)に示した予熱条件,ホイロ上昇条件,ホイロ安定条件で発酵させる。
【0008】
【表1】
Figure 0003977125
【0009】
そして、ロータリーオーブン中で210℃、12分の焼成を行う。
【0010】
各工程の温度、時間の関係を図10に示す。実線は庫内温度、破線は生地温度を示す。但し、予熱工程では湿度90〜100%、風速0.2m/s以下、ホイロ上昇工程では湿度70〜100%、風速0.2m/s以下、ホイロ安定工程では湿度70〜100%、風速0.2m/s以下の条件にて行っている。
【0011】
このようにして、温度&湿度を制御しながら冷凍パン生地の解凍、ホイロ(発酵)を行っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、環境問題からノンフロン化や冷凍サイクルの自然冷媒化、機器の省エネルギー化が求められている。
【0013】
このような背景の中、従来の冷凍サイクル式で自然冷媒対応としてイソブタン(R600a),プロパン(R290)等の可燃性冷媒を使用する場合、加熱ヒータ11や加湿ヒータ13等の着火源となる部品があることから防爆対応が必要であり困難を極める。そこで、安全面から冷媒レスの冷熱源の利用が求められている。
【0014】
省エネルギーの点では加湿ヒータ13による加湿手段は全体の消費電力の中でも大きなウエイトを占めるので、加湿ヒータ13による加湿手段に代わる高効率な手段が求められている。
【0015】
さらに、当然のことながら、従来のホイロ装置1の冷却性能は高外気温時や最大量のパン投入時のように高負荷時に合わせて設計される。つまり、高負荷時に最大能力が必要となる解凍工程時の庫内温度を維持するような冷凍サイクルであり、外気温が低い場合や投入パン量が少ない場合のような低負荷時は蒸発温度低下により蒸発器5の温度が低下すると共に、能力過多となるため冷凍サイクルの運転と停止によるノッチ運転を行うか、または冷凍サイクルを連続運転して加熱ヒータ11の制御で高加熱運転を行うこととなる。このような蒸発温度の低下は、庫内温度と冷却風の温度差が大きくなり、温度変動や庫内温度分布が大きくなることで、解凍やホイロのバラツキが大きくなると共に、蒸発器5での結露や着霜が増加して庫内が除湿されることになるので、加湿手段の動作時間が増加して不経済である。さらに、冷凍サイクルの能力過多に対しては、ノッチ運転の対応では運転時と停止時による熱交換後の庫内への吐出空気差で均温化が図れず、冷凍サイクルの連続運転と加熱ヒータ11の高加熱では冷却しながら加熱することになり非常に不経済である。そこで、負荷変動が変動した場合でも温度変動が小さく庫内の均温化が図れ、且つ、除湿しにくい手段が望まれている。
【0016】
また、従来ではホイロ終了時刻を決定した場合に、入庫時刻が任意に決定できない。つまり、入庫時刻は限定され、その時刻付近では拘束されることになる。そこで、ホイロ終了時刻を同じくして冷凍パン生地の入庫時刻をある程度変化させてもホイロ終了時の仕上がり度合いの差を小さくして入庫時刻の拘束を小さくして、作業効率向上が図れる手段が望まれている。
【0017】
また、装置の冷熱源の能力制御、つまり、冷凍サイクルや加熱ヒータ11の運転と停止による制御等の能力制御は庫内温度センサ19にて行っているため、急激な負荷変動が生じた場合は庫内温度が昇温した後に能力制御することとなり、能力制御により庫内温度が目標温度に到達するのに時間を要する。その結果、庫内温度が目標温度に安定する時間が短くなりホイロ状態が変化してバラツキを生ずる。このような、外気温変動のような環境変化した場合でも早期に目標庫内温度に安定すると共に、ホイロ終了状態のバラツキの少ないホイロ装置が望まれている。
【0018】
本発明は上記課題に鑑み、ノンフロンの冷熱源による冷却と加熱を実現すると共に、ヒータを必要としない簡易的な加湿手段で高湿化が可能で、さらに温度変動が小さく均温化が可能な冷却手段とその制御手段を提供することで、環境にやさしい機器で解凍とホイロ時のバラツキを小さくすることを目的とする。
【0019】
また、ある程度に入庫時間が変動してもホイロ終了時の仕上がり度合いの差を小さくすることを目的とする。
【0020】
また、環境変動時にも常に安定してバラツキの少ないホイロが可能な機器制御を提供することを目的とする。
【0021】
ここで、冷凍パンの発酵は温度,湿度に影響されるため、目標の発酵度合いを実現するためには乾燥防止、均温化が重要である。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の冷凍パン生地のホイロ装置は、断熱材からなる断熱箱体と、ペルチェ素子から構成されたペルチェモジュールと、前記ペルチェ素子への電圧を変化可能な電源ユニットと、前記ペルチェ素子の通電方向を変換可能な通電変換装置と、前記断熱箱体の内部には庫内ファンと、水皿と、食品棚とを備え、前記ペルチェモジュールは前記断熱箱体の内部空気と熱交換する庫内熱交換面と、前記庫内熱交換面の対面に断熱箱体の外部空気と熱交換する庫外熱交換面を有し、断熱箱体内の空気が外部に漏れないように設置され、前記庫内ファンは断熱箱体内の空気を前記庫内熱交換面、前記水皿、前記食品棚と順次循環させるものであるので、ノンフロンであることは当然のことながら加湿手段は水皿のみであるので省エネルギーで低コストであると共に、1個の熱交換器で冷却と加熱を行うことができてコンパクトである。
【0023】
さらに、ペルチェへの入力電圧レベルを変化させるだけで容易に能力変化が可能であると共に能力可変幅が大きいので、負荷変動した場合においても目標の庫内温度に対して常に一定の熱交換器温度とすることができる。つまり、従来と比較して、庫内温度と熱交換器の温度差が常に小さい状態を広範囲で可能であり、庫内の均温化と除湿低減ができる。これにより、ホイロのバラツキ低減と加湿手段の簡素化が可能である。
【0024】
さらに、庫内の熱交換器を熱交換した空気は水皿を通じて高湿化して庫内に吐出されるため、通常ならば冷凍パン生地が乾燥するような高風速下でも乾燥を防止でき、高風速による均温化とそれと背反する乾燥防止を実現できる。
【0025】
また、断熱材からなる断熱箱体と、ペルチェ素子から構成されたペルチェモジュールと、前記ペルチェ素子への電圧を変化可能な電源ユニットと、前記ペルチェ素子の通電方向を変換可能な通電変換装置とを備え、前記ペルチェ素子の片面が庫内熱交換面であり直接的または間接的に庫内空気と熱交換するように設置され、冷凍パン生地の解凍またはホイロの各工程での前記庫内熱交換面は工程開始初期の温度より低い温度で所定時間維持する温度変動パターンで行われる冷凍パン生地のホイロ装置であるので、ノンフロンであることは当然のことながら、ペルチェへの入力電圧レベルを変化させるだけで容易に能力変化が可能であると共に能力可変幅が大きいので、負荷変動した場合においても目標の庫内温度に対して常に一定の熱交換器温度とすることができる。つまり、従来と比較して、庫内温度と熱交換器の温度差が常に小さい状態を広範囲で可能であり、庫内の均温化と除湿低減ができる。
【0026】
さらに、解凍やホイロ時の昇温しなければならない時に、早期に庫内温度を所定温度に安定することができると共に、一時的な昇温で庫内熱交換面に結露または着霜している水を早期に蒸発でき庫内の絶対湿度を増加させ、その後、温度低下させるので、相対湿度が増加し高湿促進となり、加湿手段の簡易化や加湿手段の稼動時間短縮による省エネルギー化ができる。
【0027】
また、冷凍パン生地の解凍及びホイロは、第三の温度と、第三の温度より高い第四の温度と、第四の温度より高い第五の温度とを各々所定時間保持して順次昇温させて行い、第三の温度における保持時間が長くなるほど前記第四の温度または第五の温度の保持時間を短くする冷凍パン生地のホイロ装置であるので、冷凍パン生地を本ホイロ装置に入庫する時刻がある程度変化した場合に同一ホイロ終了時刻でもホイロの仕上がり状態に大差はなく、使用者は都合の良い時刻に入庫ができて時間の有効利用が図れる。
【0028】
また、断熱材からなる断熱箱体と、ペルチェ素子から構成されたペルチェモジュールと、前記ペルチェ素子への電圧を変化可能な電源ユニットと、外気温を検知する外気温センサと、装置の庫内温度を検知する庫内温度センサと、各外気温におけるペルチェ素子の印可電圧に対する庫内温度特性を記憶したコントロールとを設け、前記ペルチェ素子の片面が庫内空気と熱交換するように設置され、前記外気温センサで検出した外気温と目標温度とから前記コントローラにより前記ペルチェ素子への電圧レベルを制御する冷凍パン生地のホイロ装置であるので、ノンフロンであることは当然のことながら、ペルチェへの入力電圧レベルを変化させるだけで容易に能力変化が可能であると共に能力可変幅が大きいので、負荷変動した場合においても目標の庫内温度に対して常に一定の熱交換器温度とすることができる。つまり、従来と比較して、庫内温度と熱交換器の温度差が常に小さい状態を広範囲で可能であり、庫内の均温化と除湿低減ができる。
【0029】
さらに、目標庫内温度が変化する場合に早期に変化させる目標庫内温度に安定すると共に、外気温変動にて断熱箱体からの吸熱が変化する場合に目標庫内温度が変動する前に冷熱源を環境に見合う能力に制御するため庫内温度が目標温度から相違する時間と程度を小さくでき、バラツキを抑制して環境変動時にも常に安定したホイロ状態を提供できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、断熱箱体内にペルチェ素子を備え、前記ペルチェ素子への電圧を変化させて断熱箱体内にペルチェ素子を備え、前記ペルチェ素子への電圧を変化させて庫内温度を検知する庫内温度センサーによって庫内を冷却または加温する冷凍パン生地のホイロ装置において、庫内の設定温度が庫内初期温度に対して高い場合は加温モード、低い場合は冷却モードで運転が開始され、前記冷却モードで運転する場合、前記ペルチェ素子の印加電圧は最大電圧を印可し、庫内温度が前記設定温度になれば冷却運転を一旦停止して、その後庫内温度が上昇した場合は予め設定された上限所定温度、低下した場合は予め設定された下限所定温度になるように印可電圧を変化させて設定温度を維持することを特徴とする冷凍パン生地のホイロ装置であり、庫内温度が目標温度から相違する時間と程度を小さくでき、バラツキを抑制して安定したホイロ状態を提供できる。
【0032】
さらに、ペルチェへの入力電圧レベルを変化させるだけで容易に能力変化が可能であると共に能力可変幅が大きいので、負荷変動した場合においても目標の庫内温度に対して常に一定の熱交換器温度とすることができる。つまり、従来の比較して、庫内温度と熱交換器の温度差が常に小さい状態を広範囲で可能であり、これにより、庫内の均温化と除湿低減ができる。
【0038】
本発明の請求項に記載の発明は、断熱箱体内にペルチェ素子を備え、前記ペルチェ素子への電圧を変化させて庫内温度を検知する庫内温度センサーによって庫内を冷却または加温する冷凍パン生地のホイロ装置において、外気温度が庫内温度に対して高い場合は加温モード、低い場合は冷却モードで運転が開始され、前記冷却モードで運転する場合、前記ペルチェ素子の印加電圧は最大電圧を印可し、庫内温度が前記設定温度になれば冷却運転を一旦停止して、その後庫内温度が上昇した場合は予め設定された上限所定温度、低下した場合は予め設定された下限所定温度になるように印可電圧を変化させて設定温度を維持し、冷凍パン生地の保冷モード、解凍モード、発酵モードの工程順に発酵を行い、前記各モードに保持する各々の保持温度が前記外気温センサーの温度よりも高い場合は前記加熱モードで運転し、低い場合は前記冷却モードで運転して前記各工程にあらかじめ設定された温度になるように維持することを特徴とする冷凍パン生地のホイロ装置であるので、ペルチェへの入力モードを変化させるだけで各工程に設定された設定温度に調整することができ、かつ庫内の均温化と除湿低減ができる。
【0039】
さらに、目標庫内温度が変化する場合に早期に変化させる目標庫内温度に安定すると共に、外気温変動にて断熱箱体からの吸熱が変化する場合に目標庫内温度が変動する前に冷熱源を環境に見合う能力に制御するため庫内温度が目標温度から相違する時間と程度を小さくでき、バラツキを抑制して環境変動時にも常に安定したホイロ状態を提供できる。
【0040】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0041】
(実施の形態1)
本発明による実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
【0042】
図1は本発明の実施の形態1におけるホイロ装置の断面図であり、図2は庫内温度特性図である。
【0043】
図1に示すように、22は冷凍パン生地を置く食品棚で2段ある中の上段食品棚であり、23は下段食品棚、24は庫内循環ファン、25は庫内熱交換器、26は水皿、27は庫内熱交換器25の結露水を受けて断熱箱体2の外部に導くドレン、28はペルチェ素子が内蔵されたペルチェモジュール、29は庫外熱交換器、30は液ポンプであり、液ポンプ30とペルチェモジュール28と庫外熱交換器29とは環状に配管されており、内部に熱搬送液体が封入されている。31は庫外ファン、32はドレン27からの結露水を一時的に貯留する蒸発皿、33は機械室吸入口、34は機械室吐出口、35はペルチェモジュール28内のペルチェの電圧レベル制御、通電方向変換、液ポンプ30や庫内循環ファンや庫外ファンの作動制御をコントロールする制御板、36は水皿26内の加湿用の水であり、矢印は庫内循環経路である。
【0044】
以上のように構成されたホイロ装置について、以下にその動作を説明する。
【0045】
先ず、庫内を冷却する冷却モードと庫内を加熱する加熱モード時の動作について説明する。
【0046】
冷却モード時は、ペルチェモジュール28で庫内熱交換器25と密着している面のペルチェ素子面が冷却面となるように通電変換装置が作動し、ペルチェ素子に電圧が印可される。それと同時に庫内循環ファン24,液ポンプ30,庫外ファン31が作動する。この庫内循環ファン24の作動により、内箱4と断熱箱体2の間に設置された庫内熱交換器25に庫内空気が通風して熱交換して冷却されると同時に空気中の水分が庫内熱交換器25に結露して除湿される。冷却除霜された乾燥空気は、断熱箱体2と下段食品棚23とで構成されたダクトに設置されている水皿26の水36の水面に通風し、湿度を増加させて高湿空気となり庫内に吐出する。庫内に吐出された低温高湿の空気は、上段食品棚22と下段食品棚23の上に置かれた図示しない冷凍パン生地に通風して、冷凍パン生地の昇温を抑制する。
【0047】
この時、ペルチェモジュール28は庫外熱交換器25の対面が加熱される。この熱はペルチェモジュール28の対面にあるパイプを通じてパイプ内のブラインに伝熱して、加熱されたブラインは液ポンプ30で庫外熱交換器29に搬送される。この時、庫外ファン31の作動により機械室吸入口から外気が蒸発皿32,庫外熱交換器29,制御板35を順次通風して冷却して機械室吐出口34に放出されるので、庫外熱交換器29は冷却される。
【0048】
また、庫内熱交換器25に結露した結露水はドレン27より蒸発皿32に滴下して外気の通風時に自然蒸発して庫外に放出される。このようにして、庫内を冷却し、廃熱を放熱する。
【0049】
加熱モード時は、ペルチェモジュール28で庫内熱交換器25と密着している面のペルチェ素子面が加熱面となるように通電変換装置が作動し、ペルチェ素子に電圧が印可される。それと同時に庫内循環ファン24,液ポンプ30,庫外ファン31が作動する。この庫内循環ファン24の作動により、内箱4と断熱箱体2の間に設置された庫内熱交換器25に庫内空気が通風して熱交換して加熱される。加熱された空気は、断熱箱体2と下段食品棚23とで構成されたダクトに設置されている水皿26の水36の水面に通風し、湿度を増加させて庫内に吐出する。庫内に吐出された高温高湿の空気は、上段食品棚22と下段食品棚23の冷凍パン生地に通風し、冷凍パン生地の温度を上昇させて自らは温度が低下し、再度、庫内熱交換器25に通風する。このようにして庫内を循環して冷凍パン生地を昇温させると共に、加熱後の高温の空気を水皿26に通風させるので高湿が維持できる。この時、ペルチェモジュール28は庫外熱交換器25の対面が冷却される。この熱はペルチェモジュール28の対面にあるパイプを通じてパイプ内のブラインに伝熱して、冷却されたブラインは液ポンプ30で庫外熱交換器29に搬送される。この時、庫外ファン31の作動により機械室吸入口から外気が蒸発皿32,庫外熱交換器29,制御板35を順次通風して機械室吐出口34に放出される。これにより、庫外熱交換器29は加熱される。このようにして、庫内を加熱する。
【0050】
次に、ペルチェ素子に印可する電圧を決定するフィードバック制御について説明する。
【0051】
庫内温度センサを用いて初期温度に対して目標とする庫内温度が高い場合は冷却モード、低い場合は加熱モードで運転が開始される。ここで、冷却モードでのペルチェ素子の最大印可電圧を12V、加熱モードの最大印可電圧を−12Vとすると、先ずは最大電圧で目標庫内温度まで冷却あるいは加熱を行う。ここで、プラス電圧は冷却モード、マイナス電圧は加熱モードとする。
【0052】
例えば、初期の庫内温度を15℃、目標庫内温度を3℃である場合について説明する。ペルチェ素子の印可電圧は、初期に最大電圧+12Vを印可して庫内温度が3℃になると0Vにして一定時間保持する。つまり、先ずは最大電圧で目標庫内温度まで冷却あるいは加熱を行う。そして、庫内温度が目標温度に対して上昇するか低下するかを検知する。これは目標温度から±1℃ずれるまで行う。つまり、上昇する場合は4℃、低下する場合は2℃になるまで行う。
【0053】
上昇した場合について述べる。この場合、冷却モードとなり最大電圧+12Vを印可して庫内温度が3℃になった時点で+12Vの半分の電圧である+6Vを印可して一定時間維持する。そして、庫内温度が上昇した場合は4℃にて+12Vを印可して3℃まで低下させた後、+6Vと+12Vの間の+9Vを印可して一定時間維持する。また、庫内温度が低下した場合は2℃にて0Vとして3℃になった後、+6Vと0Vの間の+3Vを印可して一定時間維持する。
【0054】
ここで、例えば、庫内温度が上昇して+9Vを印可して、その後に庫内温度が低下した場合について説明すると、2℃になった時点で、その前に印可した+6Vに低下させ3℃になった時点で、+9Vと+6Vの間の7.5Vを印可して一定時間維持する。その後、同様にして徐々に目標温度になるように電圧を制御する。
【0055】
このようにして、一定電圧で連続的に印可して目標庫内温度を維持できる電圧を、庫内温度センサ19からのフィードバック制御により求めて、その電圧で冷却または加熱を行うことで、冷却時は目標庫内温度よりやや低い庫内熱交換器25の温度で冷却を行い、加熱時は目標庫内温度よりやや高い庫内熱交換器25の温度で加熱を行う。
【0056】
このフィードバック制御を用いて、図2に示すようにホイロ終了時刻の3時間前までは保冷モードとして目標庫内温度を3℃、ホイロ終了時刻の3時間前から1時間前の間は解凍モードとして目標庫内温度を15℃、ホイロ終了時刻の1時間前からは発酵モードとして目標庫内温度を32℃になるように電圧制御を行う。
【0057】
以上のペルチェ電圧制御による庫内温度制御を用いて、冷凍パン生地の入庫からホイロ終了までを具体的に次に説明する。
【0058】
ドア3を開けて水皿26に飲料可能な水36を入れると共に冷凍で保存されていた−18℃の冷凍パン生地を入庫する。その後、図示しない操作パネル上にて希望のホイロ終了日時をインプットすると、最短の入庫日時が表示される。そして、実際の入庫日時をインプットする。
【0059】
例えば、午後5時にホイロ終了時刻をセットし、同日午前11時に冷凍パン生地を入庫して入庫日時を設定した場合について説明する。
【0060】
入庫後、午後2時までの3時間は保冷モード、午後2時から午後4時までは解凍モード、午後4時から午後5時までは発酵モードで運転する。そして、午後5時にホイロが完了し、取り出して図示しないオーブンで焼成する。
【0061】
以上のことから、ノンフロンであることは当然のことながら加湿手段は水皿26のみであるので省エネルギーで低コストであると共に、庫内熱交換器25で冷却と加熱を行うことができて加熱ヒータを無くすことが可能でコンパクトとなる。
【0062】
さらに、ペルチェ素子への入力電圧レベルを変化させるだけで容易に能力変化が可能であると共に能力可変幅が大きいので、負荷変動した場合においても目標の庫内温度に対して常に一定の庫内熱交換器25の温度とすることができる。つまり、従来と比較して、庫内温度と庫内熱交換器25の温度差が常に小さい状態を広範囲で可能であり、これにより、庫内の均温化と除湿低減ができる。この除湿低減により加湿手段の簡素化が可能である。
【0063】
さらに、水皿26は庫内熱交換器25の下流で冷凍パン生地を設置する食品棚の上流に位置しており、庫内熱交換器25と熱交換した後の空気は水皿26を通じて高湿化して庫内に吐出されるため、通常ならば冷凍パン生地が乾燥するような高風速下でも乾燥を防止でき、高風速による均温化とそれと背反する乾燥防止を実現できる。ここで、冷却モード時の庫内熱交換器25と熱交換後の空気温度は冷凍パン生地より高い温度とすると、庫内より庫内熱交換器25と熱交換後の空気温度の方が高くなるので水皿26に通風する空気は庫内循環する空気で比較的高温の空気が流通することとなり高湿化が可能となる。また、加熱モード時は当然のことながら庫内循環する空気で最も高温となるので、水皿26中の水の蒸発が促進されると共に水温上昇が速くなり高湿化が可能となる。
【0064】
なお、冷却モード時において、庫内熱交換器25がマイナス温度の場合は定期的に加熱モードとして除霜を行っても良い。
【0065】
(実施の形態2)
本発明による実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0066】
図3は本発明の実施の形態2におけるホイロ装置の断面図である。
【0067】
図3に示すように、37は一方の開口部が庫内熱交換器25の下方に位置し、他方の開口部が庫内循環ファン24の作動による庫内空気循環時に庫内熱交換器25の下流で上段食品棚22及び下段食品棚23の上流に位置する水受皿であり、庫内熱交換器25の下方に位置する側壁高さが他方に比べて低くなっている。つまり、ある量の水が溜まると、その部分からオーバーフローしてその下にあるドレン27を通じて蒸発皿32に落ちるようになっている。
【0068】
以上のように構成された調理器について、以下にその動作を説明する。
【0069】
冷却モード時に庫内熱交換器25に結露した結露水は水受皿37の一方の開口部に落ちる。落ちた結露水は庫内循環ファン24の作動により他方の開口部に庫内熱交換器25と熱交換後の空気が通風して蒸発し、再度、庫内空気に戻り高湿化した空気が食品棚に設置された冷凍パン生地に通風する。
【0070】
以上のことから、入庫時に水受皿37へ注水する量は微量で良い。
【0071】
(実施の形態3)
本発明による実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0072】
図4は本発明の実施の形態3におけるホイロ装置の断面図である。
【0073】
図4に示すように、水皿26は庫内上方に位置されている。
【0074】
以上のように構成された調理器について、以下にその動作を説明する。
【0075】
庫内循環ファン24の作動により庫内空気は庫内下方に設けられた吸入口より吸い込まれて庫内熱交換器25の下方から上方に向けて通風する。ここで、庫内空気は冷却モード時は冷却され低温化し、加熱モード時は加熱され高温化して水皿26に流れて高湿化し、高湿空気となって庫内に吐出する。このように庫内を空気が循環することで冷却または加熱を行う。この時、庫内全体である程度均一に流すことは可能であるが、庫内の全ての場所に完全に均一に空気を循環させることは不可能である。つまり、庫内の隅のように、少なからずとも空気の循環が少ない部分が発生する。このような部分においては、上方の空気の方が高温となる。さらに、ホイロ装置1の外部環境においても、上方の空気の方が高温であるため、断熱箱体2を通じて庫内に侵入してくる熱は上方の方が多くなり庫内の上方が比較的高温部となる。よって、庫内上方に位置する水皿26は庫内の中でも比較的高温な部分であるため内部の水36が蒸発し易くなり、高湿化が促進される。
【0076】
(実施の形態4)
本発明による実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0077】
図5は本発明の実施の形態4における外気温が25℃時の電圧制御と温度特性図である。
【0078】
図5にて、図中の実線は庫内熱交換器25の表面温度特性であり、点線は庫内の平均温度であり、一点鎖点はペルチェ素子への印可電圧特性であり、ペルチェ電圧の+は冷却モード、−は加熱モードである。
【0079】
また、本実施の形態では外気温が25℃であるため、保冷モード時は外気温より低温に保持するため冷却モードで行い、解凍イニシャルモードは保冷モードの温度より高温の解凍安定モード温度に急速に昇温させるため加熱モードで行い、解凍安定モードは外気温25℃に対して低温であるため冷却モードで行い、発酵イニシャルモードは解凍安定モードの温度より高温の発酵安定モード温度に急速に昇温させるため加熱モードで行い、発酵安定モードは外気温より高いので加熱モードで行っている。
【0080】
以上のように構成されたホイロ装置について、以下にその動作を説明する。
【0081】
保冷モードから解凍モードに切り替わると、加熱モードで最大電圧が印可され解凍イニシャルモードとなり、急速に水皿26と庫内温度が上昇し、庫内温度センサ19にて庫内温度が12℃を検知すると、冷却モードとなりフィードバック制御により庫内を15℃に調整する。この時、解凍イニシャルモードでは庫内熱交換器25の温度は高温となり結露水の蒸発が促進すると共に、水皿26の昇温が加速して、早期に庫内が高湿化する。
【0082】
そして、解凍モードから発酵モードに切り替わると、加熱モードとなり最大電圧が印可され発酵イニシャルモードとなり、急速に水皿26と庫内温度が上昇し、庫内温度センサ19にて庫内温度が29℃を検知すると、加熱モードのままフィードバック制御により庫内を32℃に調整する。この時も解凍モード時同様に早期に高湿化する。
【0083】
なお、本実施の形態では、解凍イニシャルモードから解凍安定モードへの切替は庫内温度が12℃であり解凍安定モードの庫内温度15℃より低く、発酵イニシャルモードから発酵安定モードへの切替は庫内温度が29℃であり発酵安定モードの庫内温度32℃より低いが、さらに高湿化を必要とする場合は、切り替える温度を安定温度より高くしても良い。つまり、解凍イニシャルモードから解凍安定モードへの切替は庫内温度が解凍安定モードより高い温度で行い、発酵イニシャルモードから発酵安定モードへの切替は庫内温度が発酵安定モードより高い温度で行う。これにより、庫内は一端上昇して低下することになり、上昇時の高温により高湿化が促進する。さらに、その後の低下により相対湿度が増加するため、本実施の形態より高湿化となる。
【0084】
なお、本発明では加湿手段は水皿26を使用しているが、従来の加湿ヒータを用いたような加湿等でも加湿手段の稼動時間を短縮できるので省エネルギーとなる。
【0085】
(実施の形態5)
本発明による実施の形態5について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0086】
図6は本発明の実施の形態5における発酵特性図である。
【0087】
図6にて、冷凍パンの発酵度合いは同時間では高温になるに従い進み、同温度では長時間ほど進む。ここで、発酵度合いとは体積膨張や糖度を分析することで評価ができるが、例えば、パンが発酵する場合は体積が膨張して大きくなる。つまり、発酵度合いが高いものは体積が大きく発酵度合いが低いものは小さくなる。よって、図中の縦軸は上の方が発酵度合いが高く体積が大きい状態である。
【0088】
また、保冷モード時の庫内温度は3℃、解凍モードは15℃、発酵モードは32℃である。
【0089】
なお、図6中の発酵特性は直線であるが、使用するイーストの違いや粉の調合等によって曲線になる場合もある。
【0090】
以上のように構成されたホイロ装置について、以下にその動作を説明する。
【0091】
保冷モードが8時間の場合は図中Aまで発酵が進むことになる。出庫時のホイロ終了最適発酵度合いはBとすると、BからAの差の分だけ解凍モードと発酵モードで発酵すれば良いことになる。そして、発酵モードを1時間とするとCだけ発酵することになり、ホイロ終了最適発酵状態BからAとCを差し引くとDの分だけ解凍モードで発酵すれば良いことになる。本実施の形態では解凍モードの15℃でDだけ発酵する時間は1.8時間である。このようにして、図6の発酵特性を制御板35のメモリに記憶された図6の発酵特性から解凍モードと発酵モードの時間を算出して運転を行う。
【0092】
これにより、同じ時刻にホイロ完了する状態で入庫時間が変動しても解凍モードと発酵モードの時間で調整することで常に最適なホイロ終了状態となる。
【0093】
(実施の形態6)
本発明による実施の形態6について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0094】
図7は本発明の実施の形態6におけるホイロ装置、図8は本発明の実施の形態6における外気温特性図である。
【0095】
図7にて、38は外気温を検知する外気温センサである。
【0096】
図8にて、外気温度は25℃一定、ペルチェ素子は連続通電、保冷モードの庫内3℃となるペルチェ素子への印可電圧は12V、解凍モードの庫内15℃となるペルチェ素子への印可電圧は5Vであり、発酵モードの庫内32℃となるペルチェ素子への印可電圧は−1.5V、つまり、通電方向を変換して加熱モードとして1.5Vである。
【0097】
以上のように構成されたホイロ装置について、以下にその動作を説明する。
【0098】
入庫動作が確認されると、外気温センサ38により外気温度が25℃を検知すると、あらかじめ制御板35のメモリに記憶された図8の特性からペルチェ素子に12Vが印可され早期に庫内は3℃に安定する。そして、解凍モードに切り替わると、加熱モードで最大電圧を印可して庫内温度センサが12℃となったら、冷却モードで5Vが印可され、早期に庫内は15℃に安定する。その後、発酵モードに切り替わると加熱モードで最大電圧を印可して庫内温度が29℃となったら、加熱モードのまま1.5V、つまり−1.5Vを印可する。
【0099】
これにより、早期に目標の庫内温度に安定すると共に、ペルチェ素子は連続通電となるので、庫内は均温化され高湿化される。
【0100】
また、例えば、解凍モードの庫内15℃時に外気温が25℃から35℃に変動した場合、断熱箱体2を通して庫内に進入する熱量が大きくなり庫内温度が上昇する。従来の庫内温度センサ19での温度制御では庫内温度がある程度上昇した後に冷却能力を増加させる等の対応をして所定の目標庫内15℃に制御していた。しかし、本実施の形態では外気温センサ19により外気温が徐々に上昇していくに従いペルチェ素子への印可電圧を増加させて冷却能力を増加させるので庫内温度の上昇が小さい段階で冷却能力の増加が行え、庫内昇温を小さくできる。よって、外気温変動時も庫内温度の変動を小さくできるので、パンの発酵バラツキを小さくできる。
【0101】
なお、本実施の形態では外気温25℃のみのペルチェ電圧制御であるが、当然のことながら、メモリには各外気温におけるペルチェ素子への電圧特性が記憶されており、外気温が変動した場合でも適宜ペルチェ素子への印可電圧を制御することは言うまでもない。好ましくは、外気温1℃刻みで0℃から40℃における特性がメモリに記憶されていることであるが、刻みがそれ以上であっても最も近い外気温度となる電圧をペルチェ素子に印可し、庫内温度センサ19を用いて庫内温度からペルチェ素子への電圧の印可と遮断で対応できる。
【0102】
また、解凍及びホイロの条件のように加熱時で行っているが、ペルチェ素子を冷却のみで使用した場合でも同様に冷却時の外気温変動に伴う庫内温度変動を小さくできることは言うまでもない。
【0103】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、目標庫内温度が変化する場合に早期に変化させる目標庫内温度に安定すると共に、外気温変動にて断熱箱体からの吸熱が変化する場合に目標庫内温度が変動する前に冷熱源を環境に見合う能力に制御するため庫内温度が目標温度から相違する時間と程度を小さくでき、バラツキを抑制して環境変動時にも常に安定したホイロ状態を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるホイロ装置の断面図
【図2】本発明の実施の形態1における庫内温度特性図
【図3】本発明の実施の形態2におけるホイロ装置の断面図
【図4】本発明の実施の形態3におけるホイロ装置の断面図
【図5】本発明の実施の形態4におけるホイロ装置の断面図
【図6】本発明の実施の形態5における発酵特性図
【図7】本発明の実施の形態6におけるホイロ装置の断面図
【図8】本発明の実施の形態6における外気温度特性図
【図9】従来のホイロ装置の断面図
【図10】従来の温度特性図
【符号の説明】
1 ホイロ装置
2 断熱箱体
24 庫内循環ファン
26 水皿
28 ペルチェモジュール
38 外気温センサ

Claims (2)

  1. 断熱箱体内にペルチェ素子を備え、前記ペルチェ素子への電圧を変化させて庫内温度を検知する庫内温度センサーによって庫内を冷却または加温する冷凍パン生地のホイロ装置において、庫内の設定温度が庫内初期温度に対して高い場合は加温モード、低い場合は冷却モードで運転が開始され、前記冷却モードで運転する場合、前記ペルチェ素子の印加電圧は最大電圧を印可し、庫内温度が前記設定温度になれば冷却運転を一旦停止して、その後庫内温度が上昇した場合は予め設定された上限所定温度、低下した場合は予め設定された下限所定温度になるように印可電圧を変化させて設定温度を維持することを特徴とする冷凍パン生地のホイロ装置。
  2. 断熱箱体内にペルチェ素子を備え、前記ペルチェ素子への電圧を変化させて庫内温度を検知する庫内温度センサーによって庫内を冷却または加温する冷凍パン生地のホイロ装置において、外気温度が庫内温度に対して高い場合は加温モード、低い場合は冷却モードで運転が開始され、前記冷却モードで運転する場合、前記ペルチェ素子の印加電圧は最大電圧を印可し、庫内温度が前記設定温度になれば冷却運転を一旦停止して、その後庫内温度が上昇した場合は予め設定された上限所定温度、低下した場合は予め設定された下限所定温度になるように印可電圧を変化させて設定温度を維持し、冷凍パン生地の保冷モード、解凍モード、発酵モードの工程順に発酵を行い、前記各モードに保持する各々の保持温度が前記外気温センサーの温度よりも高い場合は前記加熱モードで運転し、低い場合は前記冷却モードで運転して前記各工程にあらかじめ設定された温度になるように維持することを特徴とする冷凍パン生地のホイロ装置。
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