JP3976109B2 - 遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造等の超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトファブリケ−ションプロセスに使用するポジ型フォトレジスト組成物に関するものである。更に詳しくは、エキシマレ−ザ−光を含む遠紫外線領域、特に250nmの波長の光を使用して高精細化したパターンを形成しうるポジ型フォトレジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、集積回路はその集積度を益々高めており、超LSI等の半導体基板の製造に於いてはハーフミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。その必要性を満たすためにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波長のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArF等)を用いることが検討されるまでになってきている。
この波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に用いられるものとして、化学増幅系レジストがある。
【0003】
一般に化学増幅系レジストは、通称2成分系、2.5成分系、3成分系の3種類に大別することができる。2成分系は、光分解により酸を発生する化合物(以後、光酸発生剤という)とバインダー樹脂とを組み合わせている。該バインダー樹脂は、酸の作用により分解して、樹脂のアルカリ現像液中での溶解性を増加させる基(酸分解性基ともいう)を分子内に有する樹脂である。2.5成分系はこうした2成分系に更に酸分解性基を有する低分子化合物を含有する。3成分系は光酸発生剤とアルカリ可溶性樹脂と上記低分子化合物を含有するものである。
【0004】
上記化学増幅系レジストは紫外線や遠紫外線照射用のフォトレジストに適しているが、その中でさらに使用上の要求特性に対応する必要がある。ArFエキシマレーザーを光源に用いるときは、部分的にヒドロキシ化したスチレン系樹脂よりもさらに吸収の少ない(メタ)アクリル系樹脂を光によつて酸を発生する化合物と組み合わせたフォトレジスト組成物が提案されている。例えば特開平7−199467号公報、同7−252324号公報等がある。中でも特開平6−289615号公報ではアクリル酸のカルボキシル基の酸素に3級炭素有機基がエステル結合した樹脂が開示されている。
【0005】
さらに特開平7−234511号公報ではアクリル酸エステルやフマル酸エステルを繰り返し単位とする酸分解性樹脂が開示されているが、パターンプロファイル、基板密着性等が不十分であり、満足な性能が得られていないのが実情である。
【0006】
更にまた、ドライエッチング耐性付与の目的で脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されているが、脂環式炭化水素部位導入の弊害として系が極めて疎水的になるがために、従来レジスト現像液として幅広く用いられてきたテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下TMAH)水溶液での現像が困難となったり、現像中に基板からレジストが剥がれてしまう等の現象が見られる。
このようなレジストの疎水化に対応して、現像液にイソプロピルアルコール等の有機溶媒を混ぜる等の対応が検討され、一応の成果が見られるものの、レジスト膜の膨潤の懸念やプロセスが煩雑になる等必ずしも問題が解決されたとは言えない。
レジストの改良というアプローチでは親水基の導入により疎水的な種々の脂環式炭化水素部位を補うという施策も数多くなされている。
【0007】
一般的にはアクリル酸やメタクリル酸というカルボン酸部位を有する単量体や、HEMAやアクリロニトリルの様に水酸基やシアノ基を分子内に有する単量体を、脂環式炭化水素基を有する単量体と共重合させることにより現像性解決を目指したが、全く不十分であった。
【0008】
一方、前記アクリレート系単量体の側鎖に脂環式炭化水素部位を導入する方法以外にポリマー主鎖として脂環式炭化水素部位を活用したドライエッチング耐性付与する方法も検討されている。但し、この系においても上記問題を抱えており、類似のアプローチによる改良が検討されている。
【0009】
また、特開平9−73173号、特開平9−90637号、特開平10−161313号各公報には、脂環式基を含む構造で保護されたアルカリ可溶性基と、そのアルカリ可溶性基が酸により脱離して、アルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合物を用いたレジスト材料が記載されている。
特開平10−254139号公報には、脂環式骨格を有する酸分解性基含有樹脂、感放射線性酸発生剤並びに直鎖状のケトンと、環状ケトン、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート及び2−ヒドロキシプロピオン酸アルキルの群から選ばれる少なくとも1種との混合物からなる溶剤を含有する樹脂組成物が記載されている。この系においても上記問題を抱えており、類似のアプローチによる改良が検討されている。
【0010】
遠紫外線露光用化学増幅系フォトレジストにおいて、上記のように酸分解性基を含有する樹脂が種々の検討されてきたが、該樹脂の疎水性が起因して未だ改善の余地が存在した。即ち、化学増幅系フォトレジストを液の状態で保存した場合に、該樹脂と光酸発生剤との相溶性が悪く、液中にパーティクルが発生したり、レジスト性能が劣化するなどの問題点がいまだ存在した(レジスト液の保存安定性の劣化)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光を使用する上記ミクロフォトファブリケ−ション本来の性能向上技術の課題を解決することであり、具体的には、レジスト液の保存安定性が優れた遠紫外線露光用ポジ型レジスト組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、ポジ型化学増幅系におけるレジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結果、特定の酸分解性樹脂と特定の混合溶剤を用いることにより、本発明の目的が達成されることを知り、本発明に至った。
即ち、上記目的は下記構成によって達成される。
【0013】
(1)(イ)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物、
(ロ)(a)下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうちの少なくとも1種の基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位、(b)下記一般式(II)で表される繰り返し単位、および(c)下記一般式(III-a)〜(III-d)で表される繰り返し単位のうち少なくとも1種を含み、かつ酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂
並びに
(ハ)(1)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネートと、
(2)乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びエトキシエチルプロピオネートのうち少なくとも1種
とを含有する混合溶剤
を含有することを特徴とする遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
【0014】
【化5】
Figure 0003976109
【0015】
一般式(pI)〜(pVI)中;
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基またはsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表す。
22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。
【0016】
【化6】
Figure 0003976109
【0017】
一般式(II)中;
R1は、水素原子、ハロゲン原子または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。X1は、2価の連結基を表す。
Lcは、ラクトン基を表す。
【0018】
【化7】
Figure 0003976109
【0019】
上記式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。R30〜R37は各々独立に水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
Rは、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。mは、1〜10の整数を表す。
X2は、単結合又は、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基を表す。
Z1は、単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R38は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R40は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R39は置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。R41は、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、下記に示す官能基のいずれかを表す。
【0020】
【化8】
Figure 0003976109
【0021】
(2) (ニ)有機塩基性化合物を含有することを特徴とする前記(1)に記載の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
(3) (ホ)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に使用する化合物について詳細に説明する。
<(イ)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)>
本発明で用いられる光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物である。
本発明で使用される光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0023】
また、その他の本発明に用いられる光酸発生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化合物を用いることができる。
【0024】
さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0025】
上記電子線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以下に説明する。
(1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG1)で表されるオキサゾール誘導体または一般式(PAG2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0026】
【化9】
Figure 0003976109
【0027】
式中、R201は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3をしめす。Yは塩素原子または臭素原子を示す。
具体的には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0028】
【化10】
Figure 0003976109
【0029】
(2)下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩。
【0030】
【化11】
Figure 0003976109
【0031】
ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。
203、R204、R205は各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。
【0032】
-は対アニオンを示し、例えばBF4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0033】
またR203、R204、R205のうちの2つおよびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結合してもよい。
【0034】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
【化12】
Figure 0003976109
【0036】
【化13】
Figure 0003976109
【0037】
【化14】
Figure 0003976109
【0038】
【化15】
Figure 0003976109
【0039】
【化16】
Figure 0003976109
【0040】
【化17】
Figure 0003976109
【0041】
【化18】
Figure 0003976109
【0042】
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok etal, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal,Bull.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964)、H.M.Leicester、J.Ame.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Polym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号および同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成することができる。
【0043】
(3)下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体。
【0044】
【化19】
Figure 0003976109
【0045】
式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
【化20】
Figure 0003976109
【0047】
【化21】
Figure 0003976109
【0048】
【化22】
Figure 0003976109
【0049】
(4)下記一般式(PAG7)で表されるジアゾジスルホン誘導体。
【0050】
【化23】
Figure 0003976109
【0051】
ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
【化24】
Figure 0003976109
【0053】
これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。光酸発生剤の添加量が、0.001重量%より少ないと感度が低くなり、また添加量が40重量%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくない。
【0054】
<(ロ)酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂>
本発明の組成物に用いられる上記(ロ)酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂(以下、単に「(ロ)アルカリ可溶性樹脂」ともいう)は、(a)上記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうち少なくとも1つで保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位、(b)上記一般式(II)で表される繰り返し単位、および(c)上記一般式(III-a)〜一般式(III-d)で表される繰り返し単位のうち少なくとも1種を含む。
【0055】
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もしくは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。そのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0056】
12〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素構造を含む基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
【0057】
【化25】
Figure 0003976109
【0058】
【化26】
Figure 0003976109
【0059】
【化27】
Figure 0003976109
【0060】
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
【0061】
これらの脂環式炭化水素基の置換基としては、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。
置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。該アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
【0062】
上記(ロ)アルカリ可溶性樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されるアルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基等が挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基である。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(pXI)で表される基が挙げられる。
【0063】
【化28】
Figure 0003976109
【0064】
ここで、R11〜R25ならびにZは、それぞれ前記した定義に同じである。
上記(ロ)アルカリ可溶性樹脂を構成する、(a)一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
【0065】
【化29】
Figure 0003976109
【0066】
一般式(pA)中;
Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4の置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
A'は、単結合、アルキレン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、またはウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例を示す。
【0067】
【化30】
Figure 0003976109
【0068】
【化31】
Figure 0003976109
【0069】
【化32】
Figure 0003976109
【0070】
【化33】
Figure 0003976109
【0071】
【化34】
Figure 0003976109
【0072】
【化35】
Figure 0003976109
【0073】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂は、(b)上記一般式(II)で表される繰り返し単位を含有する。上記一般式(II)のR1のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のものである。具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等を挙げることができる。アルキル基は置換されていてもよく、置換基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
上記R1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
【0074】
一般式(II)のX1は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、単結合、アルキレン基、置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、およびウレア基よりなる群から選択される1種あるいは2種以上を組み合わせた2価の基を挙げることができる。好ましいX1は、単結合、炭素数1〜10個のアルキレン基、エーテル基、カルボニル基、エステル基の単独、あるいはこれらの基を2つ以上組み合わせた2価の基が挙げられる。該2つ以上組み合わせた2価の基として好ましい構造は、下記のものが挙げられる。
【0075】
【化36】
Figure 0003976109
【0076】
上記式中、Ra、Rbは、各々独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数を表す。mは、1〜3の数を表す。
一般式(II)中Lcはラクトン基を表す。ラクトン基の具体例を下記するが、これに制限されない。
【0077】
【化37】
Figure 0003976109
【0078】
上記ラクトン基のRa、Rb、Rc、Rdは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜4個の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、m、nは、各々独立に、0〜3の整数を表し、m+nは2以上6以下である。
上記一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例を下記する。
【0079】
【化38】
Figure 0003976109
【0080】
【化39】
Figure 0003976109
【0081】
(c)一般式(III-a)〜(III-d)において、R1は、前記R1と同義である。
R30〜R37、R、R39、R41のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
R、R39、R41の環状のアルキル基としては、炭素数3〜30個のものが挙げられ、具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基、ステロイド残基等を挙げることができる。
【0082】
R、R39、R41のアリール基としては、炭素数6〜20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。
R、R39、R41のアラルキル基としては、炭素数7〜20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等が挙げられる。
R41のアルケニル基としては、炭素数2〜6個のアルケニル基が挙げられ、具体的にはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、3−オキソシクロヘキセニル基、3−オキソシクロペンテニル基、3−オキソインデニル基等が挙げられる。これらのうち環状のアルケニル基は、酸素原子を含んでいてもよい。
【0083】
連結基X2としては、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基が挙げられる。
Z1は、単結合、エーテル基、エステル基、アミド基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R38は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。R40は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
X2、R38、R40においてアリーレン基としては、炭素数6〜10個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
X2の環状アルキレン基としては、前述の環状アルキル基が2価になったものが挙げられる。
X2、Z1、R38、R40におけるアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(Ra )(Rb)〕r−
式中、Ra、Rbは、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表す。
連結基X2の具体例を以下に示すが本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0084】
【化40】
Figure 0003976109
【0085】
上記アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基における更なる置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシル基が挙げられる。ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。置換アルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0086】
以下、一般式(III-b)における側鎖の構造の具体例として、X2を除く末端の構造の具体例を以下に示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0087】
【化41】
Figure 0003976109
【0088】
以下、一般式(III-c)で示される繰り返し構造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0089】
【化42】
Figure 0003976109
【0090】
【化43】
Figure 0003976109
【0091】
【化44】
Figure 0003976109
【0092】
以下、一般式(III-d)で示される繰り返し構造単位の具体例を示すが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0093】
【化45】
Figure 0003976109
【0094】
【化46】
Figure 0003976109
【0095】
【化47】
Figure 0003976109
【0096】
一般式(III-b)において、R30〜R37としては、水素原子、メチル基が好ましい。Rとしては、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基が好ましい。mは、1〜6が好ましい。
一般式(III-c)において、R38としては、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が好ましく、R39としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、樟脳残基等の環状アルキル基、ナフチル基、ナフチルメチル基が好ましい。Z1は、単結合、エーテル結合、エステル結合、炭素数1〜6個のアルキレン基、あるいはそれらの組み合わせが好ましく、より好ましくは単結合、エステル結合である。
一般式(III-d)において、R40としては、炭素数1〜4個のアルキレン基が好ましい。R41としては、置換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ネオペンチル基、オクチル基等の炭素数1〜8個のアルキル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、イソボロニル基、メンチル基、モルホリノ基、4−オキソシクロヘキシル基、置換基を有していてもよい、フェニル基、トルイル基、メシチル基、ナフチル基、樟脳残基が好ましい。これらの更なる置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルコキシ基等が好ましい。
【0097】
本発明においては一般式(III-a)〜一般式(III-d)の中でも、一般式(III-b)、一般式(III-d)で示される繰り返し単位が好ましい。
【0098】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂は、(a)、(b)、(c)以外の他の繰り返し単位を含んでもよい。
【0099】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂において、各繰り返し単位の含有モル比は、酸価、レジストのドライエッチング耐性、標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイルの疎密依存性、さらにはレジストに一般的に要請される解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0100】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂中、
(a)一般式(pI)〜(pVI)で表される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中、好ましくは20〜70モル%であり、より好ましくは25〜65モル%、更に好ましくは30〜60モル%である。(a)繰り返し単位が過剰に存在すると画像形成が困難となり、過少であるとドライエッチング耐性が損なわれる。
(b)上記一般式(II)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中、好ましくは20〜70モル%であり、より好ましくは25〜65モル%、更に好ましくは30〜60モル%である。(b)繰り返し単位が過剰に存在するとドライエッチング耐性が損なわれ、過少であると画像形成が困難となる。
(c)上記一般式(III-a)〜一般式(III-d)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位中、0.1〜20モル%であり、好ましくは0.3〜18モル%、更に好ましくは0.5〜16モル%である。(c)繰り返し単位が20モル%を越えて存在すると、本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、露光、現像後のレジストの膜減りが無視できない程度に生じ、0.1モル%未満ではレジストの疎密依存性が生じて好ましくない。
【0101】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定された値として、ポリスチレン標準で、好ましくは1,000〜1,000,000、より好ましくは1,500〜500,000、更に好ましくは2,000〜200,000、特に好ましくは2,500〜100,000の範囲であり、重量平均分子量は大きい程、耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これらのバランスにより好ましい範囲に調整される。
【0102】
本発明に用いられる(ロ)アルカリ可溶性樹脂は、常法に従って、例えばラジカル重合法によって、合成することができる。
【0103】
本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物において、(ロ)アルカリ可溶性樹脂の組成物全体中の添加量は、全レジスト固形分中40〜99.99重量%が好ましく、より好ましくは50〜99.97重量%である。
【0104】
本発明の組成物は、上記(イ)光酸発生剤、上記(ロ)アルカリ可溶性樹脂とともに、(ハ)(1)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネートのうち少なくとも一方(以下、(1)の溶剤ともいう)と、(2)乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びエトキシエチルプロピオネートのうち少なくとも1種(以下、(2)の溶剤ともいう)とを含有する混合溶剤を含む。
前記(1)の溶剤と(2)の溶剤の使用重量比率〔(1):(2)〕は、好ましくは95:5〜50:50であり、より好ましくは90:10〜60:40である。
【0105】
前記(1)の溶剤と(2)の溶剤の組み合わせとして好ましいものは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート+エトキシエチルプロピオネートである。
上記(イ)光酸発生剤や(ロ)アルカリ可溶性樹脂等の固形分を、上記混合溶剤に固形分濃度として、5%〜25%溶解することが好ましく、より好ましくは8%〜20%である。
【0106】
本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物は、(C)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することが好ましい。これにより、レジスト液の保存安定性がより優れるようになる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤の少なくとも1種の界面活性剤である。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0107】
界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。
これらの界面活性剤は1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0108】
上記他の界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0109】
本発明において、有機塩基性化合物を用いることが、レジスト液の保存安定性がより優れるようになる点で好ましい。有機塩基性化合物は、フェノールよりも塩基性の強い化合物であり、中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。含窒素塩基性化合物としては、下構造を有するものが挙げられる。
【0110】
【化48】
Figure 0003976109
【0111】
ここで、R250、R251およびR252は、同一または異なり、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基または炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基であり、ここでR251とR252は互いに結合して環を形成してもよい。
【0112】
【化49】
Figure 0003976109
【0113】
(式中、R253、R254、R255およびR256は、同一または異なり、炭素数1〜6のアルキル基を示す)
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0114】
好ましい具体的化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−ヒドロキシエチルモルホリン、N−ベンジルモルホリン、シクロヘキシルモルホリノエチルチオウレア(CHMETU)等の3級モルホリン誘導体、特開平11−52575号公報に記載のヒンダードアミン類(例えば該公報〔0005〕に記載のもの)等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0115】
特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチルイミダゾリン、ピロール類、ピラゾール類、イミダゾール類、ピリダジン類、ピリミジン類、CHMETU等の3級モルホリン類、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバゲート等のヒンダードアミン類等を挙げることができる。
【0116】
中でも、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、CHMETU、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバゲートが好ましい。
【0117】
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いられる。含窒素塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の全固形分に対し、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記含窒素塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、10重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0118】
本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、必要に応じて更に酸分解性溶解阻止化合物、染料、可塑剤、増感剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させることができる。
【0119】
本発明のこのようなポジ型レジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚は0.2〜1.2μmが好ましい。本発明においては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。
【0120】
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAC−2、AC−3等を使用することもできる。
【0121】
上記レジスト液を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像することにより良好なレジストパターンを得ることができる。ここで露光光としては、好ましくは150nm〜250nmの波長の光である。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0122】
現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0123】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
合成例(1) 樹脂(1)−1の合成
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート、ブチロラクトンメタクリレート、メタクリル酸を40/48/12の割合で仕込みN,N−ジメチルアセトアミド/テトラヒドロフラン=5/5に溶解し、固形分濃度20%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬製V−65を4mol%加え、これを窒素雰囲気下、2時間かけて60℃に加熱したN,N−ジメチルアセトアミド10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を3時間加熱、再度V−65を2mol%添加し、3時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留水3Lに晶析、析出した白色粉体を回収した。
13NMRから求めたポリマー組成比は40/47/13であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は6800であった。
上記合成例と同様の操作で、下記に示す構造で、下表に示す組成比、分子量の樹脂を合成した。(繰り返し単位1、2、3は構造式の左からの順番です)
【0124】
【化50】
Figure 0003976109
【0125】
【化51】
Figure 0003976109
【0127】
【化53】
Figure 0003976109
【0128】
【化54】
Figure 0003976109
【0129】
【化55】
Figure 0003976109
【0130】
【化56】
Figure 0003976109
【0131】
【表1】
Figure 0003976109
【0132】
実施例1〜12、22〜33、参考例、比較例
上記で合成した表2、表3に示す樹脂をそれぞれ1.4gと、光酸発生剤0.18gおよび有機塩基性化合物10mg、界面活性剤1重量%を配合し、それぞれ固形分14重量%の割合で、表2、表3に示す混合溶剤に溶解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物溶液を調製した。
また、比較例として、上記実施例において、樹脂として、特開平10−254139号公報〔0073〕の合成例4に記載の方法で合成された樹脂(A4)を用い、溶剤として、2−ヘプタノン(S6)と2−ヒドロキシプロピオン酸エチル(乳酸エチル)とを70:30(重量比)の比率で混合した溶剤を用い、表3に記載の処方で、上記実施例と同様にして遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物溶液を調製した。
【0133】
下記表2において、光酸発生剤1はトリフェニルスルホニウムトリフレートを表し、光酸発生剤2は、上記(PAG4−35)を表し、光酸発生剤3は、上記(PAG4−36)を表し、光酸発生剤4は、上記(PAG4−37)を表す。
また、界面活性剤としては、
W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製)(フッ素及びシリコーン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
W−4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
【0134】
有機塩基性化合物として、
1は、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕−5−ノネン(DBN)を表し、
2は、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバゲート
3は、トリn−ブチルアミンを表す。
【0135】
溶剤としては、
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート
S3:乳酸エチル
S4:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S5:エトキシエチルプロピオネート
【0136】
(評価試験)
得られたポジ型フォトレジスト組成物溶液をスピンコータを利用してシリコンウエハー上に塗布し、140℃で90秒間乾燥、約0.5μmのポジ型フォトレジスト膜を作成し、それにArFエキシマレーザー(波長193nm、NA=0.55のステッパー)で露光した。露光後の加熱処理を120℃で90秒間行い、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像、蒸留水でリンスし、レジストパターンプロファイルを得た。
これらについて、レジスト組成物の保存安定性を下記のように評価した。
【0137】
〔レジスト組成物の保存安定性〕
(感度変動率)上記調液したレジスト液を30℃で1カ月間保存したのち、感度を評価し、保存前の感度からの変動率を測定した。尚、上記感度は、線巾0.18μmのパターンを再現する露光量を感度とし、実施例1の感度を1とした相対感度として測定したものである。
(パーティクルの初期値と増加数)上記調液したレジスト液の調液直後のパーティクルの数をパーティクルの初期値とし、該初期値と、そのレジスト液を30℃で1カ月間保存したのちの液中のパーティクルの数とを測定し、上記経時保存前後において増加したパーティクルの数を評価した。
結果を表3に示す。
【0138】
【表2】
Figure 0003976109
【0139】
【表3】
Figure 0003976109
【0140】
結果から明らかなように、比較例は、レジスト液の保存安定性に劣っていた。一方、本発明のポジ型フォトレジスト組成物はレジスト液の保存安定性について満足がいくレベルにある。すなわち、ArFエキシマレーザー露光を始めとする遠紫外線を用いたリソグラフィーに好適である。
【0141】
【発明の効果】
本発明の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物は、特に170nm〜220nmという波長領域の光に対して十分好適であり、レジスト液の保存安定性が優れたものである。

Claims (4)

  1. (イ)活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物、
    (ロ)(a)下記一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素構造を含む基のうちの少なくとも1種の基で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位、(b)下記一般式(II)で表される繰り返し単位、および(c)下記一般式(III-a) (III- ) 、または(III-d)で表される繰り返し単位のうち少なくとも1種を含み、かつ酸の作用により分解しアルカリに対する溶解性が増加する樹脂
    並びに
    (ハ)(1)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネートと、
    (2)乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びエトキシエチルプロピオネートのうち少なくとも1種
    とを含有する混合溶剤
    を含有することを特徴とする遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
    Figure 0003976109
    一般式(pI)〜(pVI)中;
    11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基またはsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
    12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
    17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表す。
    22〜R25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基または脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。
    Figure 0003976109
    一般式(II)中;
    R1は、水素原子、ハロゲン原子または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。X1は、2価の連結基を表す。
    Lcは、ラクトン基を表す。
    Figure 0003976109
    上記式中、R1は、水素原子、ハロゲン原子または1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。R30〜R37は各々独立に水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
    Rは、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。mは、1〜10の整数を表す。
    X2は、単結合又は、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み合わされ、酸の作用により分解しない2価の基を表す。
    R40は、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す
    R41は、水素原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
  2. (ニ)有機塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
  3. (ホ)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物によりポジ型フォトレジスト膜を形成し、当該ポジ型フォトレジスト膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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