JP3974301B2 - 画像形成方法、装置および記録ヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数のインクの混合割合を画像信号に基づいて変化させることにより所定濃度および/または所定の色の流体を生成し、この流体を画像受容体に導いて画像を形成する画像形成方法と、装置と、記録ヘッドとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第4,109,282号(以下先行技術文献1という)には、クリアーインクとブラックインクの2液を、画像形成用の基体へ導くための流路中に、フラップバルブと称する弁を設け、この弁を変位させることによって各インクの流路を開閉し、2液を所望の濃度に混合して基体上に移送するプリント装置が開示されている。これによりTVスクリーンに表示された画像情報と同じグレースケール情報を持った画像をプリントアウトできるようにしたものである。ここには、フラップバルブの弁とその対向面に設けられた電極との間に電圧を印加し、その静電引力で弁自身を機械的に変形させることにより弁を変位させることが開示されている。またインクはプリント用紙の繊維間の毛管現象によって吸い出される。
【0003】
米国特許第4,614,953号(以下先行技術文献2)には、同じく複数の色の異なったインクと溶媒を所望の量だけ第3のチャンバーへ導き混合させるプリンターヘッド装置が開示されている。ここには所望の量のインクを秤量する手段として、チャンバーと、このチャンバーに取り付けられたダイアフラム状のピエゾ効果素子部とを用い、このピエゾ素子を駆動させて得られる圧力パルスを用いることが開示されている。
【0004】
特開平5−201024号(以下先行技術文献3)には、キャリア液体が充填される液体室と、液体室に設けられたインクジェット駆動手段と、前記液体室に連通するノズルと、このノズル内のキャリア液体にインクを混合する混合部とを備えたインクジェットプリントヘッドが開示されている。またここには、インクの混合量を所望の値に調整するための調整手段を設けることも開示されている。
【0005】
特開平7−125259(以下先行技術文献4)には、同様に、第1と第2の濃度を有するインクを供給する第1および第2の供給手段と、所望のインク濃度になるように第2の供給手段による第2のインクの供給量を制御する制御手段とを有するインクジェット記録ヘッドが開示されている。
【0006】
ここには制御手段として、専用の発熱素子を持ちその熱エネルギーをもって駆動されるマイクロポンプによるものが開示されている。このマイクロポンプとしては、発熱素子により熱エネルギーを発生させ、それにより生じた核沸騰による圧力で、例えばピストン状の弁、もしくは片持ち梁的な弁を駆動する例が開示されている。またここには、この弁に形状記憶合金からなるアクチュエータを組合せて使用することにより、特に流入量の少ない領域においてインク流入量を効果的に制御することが可能になると説明されている。
【0007】
特開平3−207664号(以下先行技術文献5)には、先行技術文献2と似た構造であるが、複数のインクを混ぜ合せるための第3のチャンバを用いない構造のものが示されている。
【0008】
特開平9−156131号(以下先行技術文献6)には、画像データに基づいて、複数色の画像を形成する複数のプリンタヘッドを備え、インクと希釈液とを所定の混合比で混合して希釈インクとなし、前記希釈インクをノズルから噴射して記録媒体上に記録画像を形成するインクジェットプリンタが示されている。ここに、前記複数のプリンタヘッドに、インク混合量が小さく明確な印画濃度に達しない例えば全白の画像データが入力されたとき、複数のプリンタヘッドのうち、少なくとも一つのプリンタヘッドから前記希釈液を吐出させるインクジェットプリンタが開示されている。この結果急激な階調変化(トーンジャンプ)を防ぎ、希釈液の余分な消費を抑え乾燥性を向上させるものである。
【0009】
特開平10−264372号(以下先行技術文献7)には、インク吐出ノズルを直線上に並べた複数のラインヘッドを用いたものが示されている。ここに各ラインヘッドをプリント用紙の送り方向に偏位させて並べると共に、各ラインヘッドのノズルの位置をプリント用紙の幅方向に相対的に偏位させることにより、画素密度を高めるものである。また各ノズルからは単一色のインクが吐出されるものであり、ラインヘッドごとに異なる色のインクを吐出することにより異なる色のインク滴を組み合わせることによってプリント用紙上で所定の色を表出させるものである。
【0010】
【従来技術の問題点】
前記先行技術文献1〜6に示された従来の技術は、いずれも異なるインクを予め混合してから吐出するものであるが、混合すべき複数のインクのうち少なくとも1種のインクの供給量を制御するものである。このため混合された後の所望の濃度あるいは色になったインクの液体の流量、すなわち単位時間当たりの体積流量が濃度や色の変化によって変動することになる。このように混合後のインク液体の単位時間当たりの体積流量(以下単に流量ともいう)が濃度や色による混合比の変化によって変動すると、最終的に形成される画像品質が著しく低下するという問題が生じることが解った。
【0011】
すなわち、前記した従来のインクジェット方式による画像形成技術においては、一回の吐出動作で形成される液滴の体積(吐出体積)はほぼ一定であるのに対し、吐出口(ジェット生成部)へ新たに逐次供給される混合後のインクの液体流量が変動するからである。例えば混合後のインクの供給流量が多い場合には、一回の吐出動作で吐出できる液滴量を超えることになり、吐出口内部に残った液体が次の画素の液滴に混入することになる。また混合後のインクの供給流量が少ない場合には次の画素に対する液滴の一部を取り込んでしまう。このため画質に悪影響を及ぼすことになるものである。
【0012】
また出願人らはインクジェット方式に代わる方式として、インクの液体を液滴にすることなく連続流にして画像受容体に連続的に移す方式(以下連続塗布方式という)を検討しているが、この方式においても前記のように混合後のインク供給量が変動すると種々の問題が生じることが解った。例えば混合したインクの液体供給量が変化すると、液体の流動が乱れることがある。
【0013】
すなわちこの液体は乱れのない定常流となって画像受容体に移るのが望ましいが、この流れに乱れやうずが発生すると画質が悪くなるものである。また液体の供給量が変動すると画像受容体上に厚さの異なる塗布膜が形成されることになるが、液体の吐出口の構造によってはこのような厚さの異なる塗布膜を安定して形成することは非常に困難である。もしこのような塗布膜の形成が可能であったとしても、画像の表面に凹凸が生じることになり、やはり画像品質が低下することになる。
【0014】
前記先行技術文献7に示された従来技術は、1つのノズルからは単一色のインクを吐出するものであるから、1つの画素を複数(3色または4色以上)のインク滴で形成することになる。このため画素密度を高めることが困難であり、画質向上にも制約があるという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、複数の濃度および/または色が異なるインクを混合することによって所望の濃度および/または色のインク液体を生成し、このインク液体を画像受容体へ移して画像を形成する場合に、画像品質を向上させることができる画像形成方法を提供することを第1の目的とする。またこの方法の実施に直接使用する画像形成装置を提供することを第2の目的とする。さらにこの画像形成装置の製造に用いる記録ヘッドを提供することを第3の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば第1の目的は、複数種類のインクをそれらの混合割合を画像信号に基づいて変化させつつインク吐出口から吐出させ、かつこのインク吐出口に対して相対移動する画像受容体に移送することによって画像を形成する画像形成方法において、画像受容体の相対移動方向に交わる方向に並べた多数のインク吐出口より上流側で各インク吐出口に接続された複数のインク流路にインクを送出し、前記インク吐出口から吐出される複数種類のインクの合計吐出体積流量が常に一定となるようにインクの流量を制御しつつ複数種類のインクを前記インク吐出口より上流側で合流させこれらインクを前記インク吐出口に連続流として導き、インク吐出口から吐出される複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移して画像を形成することを特徴とする画像形成方法、により達成される。
【0017】
画像受容体はプリント用紙として、このプリント用紙に直接画像を形成することができる。しかし吐出口と画像受容体との間にドラム状あるいはベルト状の中間画像受容体を介在させ、吐出口から供給されるインク液体をこの中間画像受容体上に載せてからこのインク液体を画像受容体に転写する方式としてもよい。
【0018】
少なくとも一種のインクは画像非形成インク、すなわち乾燥後に無色透明になるインク(以下画像非形成インク、透明インクという)とすれば、この画像非形成インクの混合割合を変えることにより濃度を制御することができ、この画像非形成インクの供給量は0にならないように常時加えるのがよい。この場合にはこの画像非形成インクに酸化防止剤や紫外線吸収剤などの退色防止剤や他の成分を含有させておくことにより、画像に退色防止や他の性質を付与することができる。
【0019】
1つの画素に対して複数のインクは、同じ共通のインク吐出口から画像受容体へ移送することにより、画像の濃度ずれや色ずれを無くすか極めて小さくすることができる。複数のインクの流量は画素ごとに制御することにより画像受容体の移動方向および幅方向の両方向に濃度および/または色が変化する画像を形成することができる。
【0020】
インク吐出口から吐出される複数種類のインクは連続流として画像受容体に移し塗布する(連続塗布方式)。この連続塗布方式の場合には画素ごとに設けたインク吐出口を幅方向につなぐスリットを介して液体流を連続流として吐出させ、画像受容体に移すことができる。
【0021】
複数のインクの流量(インク流量)は種々の方法により制御することができる。例えば各インク流路へのインク供給圧力を一定に保ちつつ、各インクの流路の断面積をピエゾ素子によって変化させるものが可能である。この場合流路に臨むダイヤフラム弁をピエゾ素子で開閉する。ピエゾ素子は素子自身の機械的固有振動数(共振周波数)で駆動することができ、この周波数のパルス数を変えることにより素子の駆動時間を変え、流量を制御する。ピエゾ素子はアナログ信号によって連続的にその歪量(ダイヤフラム弁の開度)を制御することもでき、この場合にはアナログ信号の電圧により流量を制御する。
【0022】
複数のインクの流量を全てこのピエゾ素子を用いて制御する場合は、これらのピエゾ素子で制御するインク流路断面積の合計が常に一定になるようにする。例えば各ピエゾ素子の駆動時間パルス数の合計が一定になるようにしたり、アナログ信号の合計電圧が一定になるようにする。
【0023】
各インク流路に供給する流量をインク供給ポンプの吐出量を変えることにより制御してもよい。例えばこのインク供給ポンプをパルスモータ(ステッピングモータ)で駆動し、このパルスモータの駆動パルス数によってインク流量を制御することができる。インク供給ポンプは、インク流路に設けた少なくとも1つの逆止弁と、この逆止弁近傍に設けたキャビティ部と、このキャビティ部の容量を変化させる可動部材とを備え、このキャビティ部の容量を変化させることによってインクを吐出するものが使用可能である。
【0024】
ここに用いる逆止弁は、インクの流れ方向とその逆方向ととの抵抗が前者で小さく後者で大きくなるような幾何学的形状のもので構成でき、このような逆止弁であれば可動部分が無く、集積回路やプリント配線板の製造方法やマイクロマシンの製造方法などを利用して製作することが可能である。インク供給ポンプはパルスモータにより駆動するものであってもよい。
【0025】
複数のインク流路にそれぞれパルスモータ駆動のインク供給ポンプを設けた場合には、インク供給ポンプをそれぞれ駆動するパルスモータの合計駆動パルス数を常に一定にすることにより、インク液体の合計流量を一定に制御することができる。なおここで用いるインク供給ポンプは、モータの回転量に吐出量が比例する容積型のものが望ましく、例えば円形のケース内面に密着させた可撓性チューブを内周側から偏心輪で一定方向にしごく形式のポンプや、ベーンポンプ、ギヤポンプなどが適する。
【0026】
各インク流路に設けるインク供給ポンプは、ピエゾ素子と逆止弁とで形成することができる。この場合ピエゾ素子は素子に固有な機械的共振周波数で駆動されるダイヤフラム弁となる。各ピエゾ素子の駆動周波数のパルス数(一定時間内あるいは単位時間内のパルス数)の合計(各ピエゾ素子のパルス数の合計)が、常に一定になるように各ピエゾ素子を制御することによりインクの合計吐出体積流量を一定にすることができる。
【0027】
この発明によれば前記第2の目的は、複数種類のインクをそれらの混合割合を画像信号に基づいて変化させつつインク吐出口から吐出させ、かつこのインク吐出口に対して相対移動する画像受容体に移送することによって画像を形成する画像形成装置において、画像受容体の相対移動方向に交わる方向に並べられ複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移行させて画像を形成する多数のインク吐出口と、各インク吐出口より上流側に接続され各インク吐出口より上流側で複数種類のインクを合流させる複数のインク流路と、インク流路にインクを送出しつつ前記インク吐出口から吐出される複数種類のインクのインク流量をそれぞれ独立に制御するインク流量制御手段と、前記画像信号に対応する各インクの混合割合でかつ各インクのインク流量の合計が一定の吐出体積流量となるように各インクのインク流量を求める演算部と、この演算部の演算結果に基づいて前記インク流量制御手段を駆動するドライバとを備え、前記複数種類のインクを前記インク吐出口より上流側で合流させこれらインクを前記インク吐出口に連続流として導き、インク吐出口から吐出される複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移して画像を形成することを特徴とする画像形成装置、により達成される。
【0028】
インク流量を制御するためには、インクの流路に例えばピエゾ素子で駆動するダイヤフラム式の流量制御弁を設ければよい。ピエゾ素子で駆動するダイヤフラム弁に代えて、熱−圧力効果によるダイヤフラム弁や、静電引力あるいは静電斥力によるダイヤフラム弁を用いてもよい。この場合インク流路へのインク供給圧力は常に一定に保つことは勿論である。またこの流量制御弁に代えて、インク流路にインクを供給するインク供給ポンプの吐出量を制御してもよい。このポンプは容積型のものとしてパルスモータで駆動するのがよい。
【0029】
インク流量制御手段は、インク流路に設けた逆止弁と、この逆止弁近傍に設けたキャビティ部と、このキャビティ部の容量を変化させる可動部材とを備え、キャビティ部の容量を変化させることによりインクを吐出する構造のものであってもよい。ここに逆止弁は、インクの流動方向とその逆方向とでインク流動抵抗が前者で小さく後者で大きくなるような幾何学的形状のものとすることができる。可動部材はピエゾ素子で駆動される(あるいはピエゾ素子自身により形成される)ダイヤフラムで構成することができる。可動部材は、熱−圧力効果や、静電引力もしくは静電斥力、磁歪効果、インクと別の流体の界面張力効果などを利用して駆動するダイヤフラムや、インクとは別な流体の電気分解による気泡により駆動されるダイヤフラムで構成することもできる。
【0030】
インク吐出口は画像受容体の幅方向に並ぶ画素ごとに並設させ、これらを独立して画像受容体に対向させ連続塗布方式によって塗布するこの時には、各インク吐出口から吐出される流体を画像受容体の幅方向に長いスリットを介して画像受容体に導くことができる。このようにスリットを介すことにより、インク液体流を定常流として一層安定させて画像受容体に導くことができる。
【0031】
連続塗布方式の場合にはインク吐出口から吐出される液体を中間画像受容体に移し、この中間画像受容体から画像受容体にインク液体を転写することができる。このように中間画像受容体を介することによりインク吐出口から吐出されるインク液体の移転を円滑に行わせ、プリント用紙などの画像受容体の品質不揃いなどに起因する画質不良の発生を防ぐことができる。
【0032】
この発明によれば前記第3の目的は、請求項1633のいずれかの画像形成装置に用いる記録ヘッドであって、インク吐出口が、画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する直線上に沿って配列されていることを特徴とする記録ヘッド、により達成される。
【0033】
インク吐出口は、隣接するものを画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する互いに平行な複数の直線に振り分けるようにすれば、画素密度を上げることが可能になる。
【0034】
【作用】
インク吐出口から吐出される複数種類のインクの合計流量(単位時間当たりの容積流量)が常に一定に保たれているから、インク液体の画像受容体への移送条件が揃い、円滑な移送が行われる。
【0035】
また連続塗布方式によれば、インク吐出口あるいはスリットから流出するインク液体の流動が変動せず、流動に乱れやうずを発生させることなく高画質の画像を安定して形成することができる。
【0036】
【実施態様】
図1は本発明の一実施態様である連続塗布方式の画像形成装置の概念図、図2はここに用いる画像形成部の拡大断面図である。図1において符号10はプラテン、12はこのプラテン10に巻掛けられた画像受容体としてのプリント用紙である。このプリント用紙12はプラテン10の図上時計方向の回転によって一定速度で矢印方向に送られる。
【0037】
14は下塗り部であり、インクの付着性を向上させて画質の向上を図るために透明な下塗り液をプリント用紙12に塗布する。16は記録ヘッドとなる画像形成部であり、第1のインクと第2のインクとを混合してプリント用紙12に導くことによりプリント用紙12に画像を形成する。18はこの画像形成部16で画像が形成されたプリント用紙12を加熱し、インクを乾燥させるヒータである。
【0038】
画像形成部16は図2に示すように、第1のインク流路20と、第2のインク流路22と、これらの各流路20,22の流路断面積を変化させるインク流量制御手段としての流量制御弁24,26とを備える。第1のインクとしては画像非形成インク、すなわち乾燥した時に無色透明となるインクであり、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの退色防止剤を含む。第2のインクは例えば黒色のインクである。
【0039】
これら第1および第2のインクはそれぞれインクタンク28,30に収容され、これらのインクタンク28,30からインク供給ポンプ32,34によってそれぞれ第1および第2のインク流路20,22に一定圧力で送出される。ここで用いるポンプ32,34として例えばインク吐出側に圧力調整弁を備え、吐出圧を一定に保持する構造のものが適する。
【0040】
流量制御弁24,26は、例えばピエゾ素子24A、26Aと、この素子24A、26Aの歪みによってインク流路20,22内に進退動するダイヤフラム24B、26Bとを有する。これらのピエゾ素子24A、26Aは、制御部36(図1)によって、各インク通路20,22から供給される第1および第2のインクの合計供給量S0を常に一定とするように制御される。
【0041】
この制御部36は、図2に示すように演算部38とドライバ40,42を備える。演算部38は、濃度信号(画像信号)に基づいて第1および第2のインクの混合割合(S1/S2)を演算する。ここに第1および第2のインクの供給量S1,S2は、その合計(S1+S2)が一定量S0となるように決める。ドライバ40,42は各流路20,22の供給量がS1,S2となるようにピエゾ素子24A、26Aを駆動する。
【0042】
例えばピエゾ素子24A、26Aは素子固有の機械的な共振周波数を有するパルスによって駆動され、このパルス数によってダイヤフラム24B、26Bの開閉回数が制御され、その結果流量S1,S2が制御されるように構成することができる。この場合に、インク流路20,22の流路抵抗やインク供給圧力やダイヤフラム24B、26Bの開閉条件等が揃っているものとすれば、ピエゾ素子24A、26Aの駆動パルス数の合計が一定になるように制御することにより、合計流量S0=S1+S2を一定に管理することができる。
【0043】
このように流量が制御された第1および第2のインクは、第1および第2の流路20,22が合流するインク吐出口44から連続流となって吐出され、このインク吐出口44に近接して対向するプリント用紙12に連続塗布される。この場合に第1および第2のインクは図2に示すように互いに混合せず乱れの無い層流として塗布する。ここに層流は、第1および第2のインクの境界近傍だけで混合した状態の流れを含む。第1,第2のインクはこのように層流とすることにより、プリント用紙12に形成した画像表面をいずれかのインク(ここでは第1のインク)で覆うことができる。またいずれかのインク(ここでは第2のインク)をプリント用紙12の下塗り層に対してなじみが良いインクとすることにより画質を向上させることができる。
【0044】
第1,第2のインク流路20,22および流量制御弁24,26をプリント用紙12の幅方向(移動方向に直交する方向)に多数並設し、例えば画素ごとに設けておけば、各画素に対応する流量制御弁24,26をそれぞれの濃度信号(画像信号)によって制御することにより画像を形成することができる。この場合、各画素ごとにインク吐出口44を独立させてプリント用紙12に対向させておくことができる。またこれらのインク吐出口44をプリント用紙12の幅方向に連通するスリット内に開口させ、インク液体をこのスリットから帯状にプリント用紙12に移送し塗布することもできる。
【0045】
【他の実施態様】
図3はこのような画像形成部(記録ヘッド)16Aの一実施態様を示す斜視図、図4はその塗布状態を示す拡大断面図である。この画像形成部16Aは、画素ごとに独立したインク吐出口44と、各画素のインク吐出口44と平行なスリット44Aとを備え、各インク吐出口44から連続的に吐出されるインク液体がスリット44A内で層流となって帯状に集合し、プリント用紙12に吐出される。
【0046】
この画像形成部16Aには下塗り部14Aが一体に組込まれている。下塗り部14Aは、第1および第2のインク流路20,22と平行な下塗り液流路14Bと、前記スリット44Aと平行なスリット14Cとを備える。下塗り液Lは無色透明でプリント用紙12の表面にインクが安定して付着するように下処理するものであるから、プリント用紙12の移動方向に対して画像形成部16Aのスリット44Aの上流側に位置する。
【0047】
この下塗り液Lは、インク液体INKの連続塗布時にインク液体INKの流動に乱れやうずが発生するのを防止して、画質を向上させる機能も有する。すなわち図4に示すように、画像形成部16Aがプリント用紙12との間に形成する間隙G内では、スリット14Cから出た直後の下塗り液Lの一部がスリット14Cの上流側に流れて液溜まりL1ができる。この液溜まりL1内では下塗り液Lのうずが発生することがあるが、下塗り液Lは透明なので塗布面に影響は生じない。
【0048】
下塗り液Lはプリント用紙12の移動に伴って一定厚さの安定した層流となってスリット44Aの前に来るから、このスリット44Aから吐出されるインク液体INKはこの安定した下塗り液Lの層流の上に載って塗布される。このためインク液体INKの流動に乱れやうずが発生せず、画像品質を向上させることができるものである。
【0049】
画像形成部16Aには第3のインク流路23を設けてもよい。この第3のインク流23から供給される第3のインクを流量制御弁(図示せず)を介してインク吐出口44に導き、第1のインクおよび第2のインクと共にプリント用紙12に移す。この第3のインク流路23を設ける場合には、第1,第2,第3のインク流路20,22,23にイエロー、マゼンタ、シアンの色インクを供給し、これらの混合比を変化させることによりカラー画像の形成が可能になる。
【0050】
【他の実施態様】
図5は他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)116を示す断面図である。この画像形成部116は、前記図1〜4で説明した流量制御弁24,26に代えて、第1および第2のインク流路20,22に供給するインクの流量をインク供給ポンプ132,134の吐出量を変化させることによって制御するものである。
【0051】
ここにポンプ132,134は吐出量が回転数に比例する容積型のものであり、例えば円形のケース内面に密着させた可撓性チューブを、内周側から偏心輪で押圧しながらチューブを一定方向にしごく形式のポンプが適する。このポンプ132,134はパルスモータ(ステッピングモータ)によって駆動される。このモータは駆動パルス数によってその回転量が制御でき、この結果ポンプ132,134の吐出量を制御することができる。
【0052】
制御部136は演算部138と、ドライバ140,142で形成される。演算部138は濃度信号(画像信号)に基づいて第1および第2のインクの混合割合を決定し、この混合割合に対応して各ポンプ132,134のモータに送るパルス数n1,n2を求める。ドライバ140,142はそれぞれパルス数n1,n2の駆動パルスを各モータに送り、ポンプ132,134を駆動する。この結果第1,第2のインク通路20,22に所定量の第1,第2のインクが供給され、これらが一定流量のインク液体となってインク吐出口44からプリント用紙12に移送される。この場合には、n1+n2が一定数n0になるようにして吐出インク量の合計が常に一定になるようにする。
【0053】
【他の実施態様】
図6は他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)216を示す断面図である。この実施態様は、第1および第2のインクを供給するインク供給ポンプ232,234をシリンダポンプで形成したものである。なおポンプ232,234は同じ構造であるからその一方のポンプ232だけ説明する。
【0054】
シリンダポンプは、シリンダ232aと、ピストン232bと、このピストン232bを進退動させる送りねじ232cと、この送りねじ232cを回転駆動するパルスモータ232dとを有する。モータ232dの正逆転によってピストン232bはシリンダ232a内を進退動する。ピストン232bの退出動に伴ってシリンダ232aには一方向弁232eを介してインクタンク28から第1のインクが吸入され、ピストン232bの進入動に伴いこのインクは一方向弁232fを介して第1のインク流路20に送出される。
【0055】
ここにピストン232bの移動量はモータ232dの回転量に比例する。従って1枚の画像を形成する前にピストン232bを十分に退出方向へ移動させて、シリンダ232a内に第1のインクを十分に吸入した後、モータ232dを濃度信号に応じた回転量だけ回転させることによりピストン232bを所定の移動量だけ進入方向に送り、所定量の第1のインクをインク流路20に送出できる。ポンプ232,234のモータ232d(一方のみ図示)は、前記図5に示した実施態様と同様な制御部136によって駆動することができる。
【0056】
【他の実施態様】
図7は他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)316を示す断面図である。この実施態様は、図5,6におけるインク供給ポンプ132,134および232,234に代えて、ピエゾ素子を用いたインク供給ポンプ332,334を用いたものである。このポンプ332,334は、ピエゾ素子332a、334aと、これらのピエゾ素子332a、334aを1つの壁面とするキャビティ部332b、334bと、このキャビティ部332b、334bに対してインクの流れ方向によってコンダクタンス(抵抗の逆数)が変化する形状とした入口332c、334cおよび出口332d、334dとを有する。ここにピエゾ素子332a、334aのキャビティ部332b、334bに接する面には、何らかの表面処理を施したり保護層を設けておくのが望ましい。
【0057】
このためピエゾ素子332a、334aを駆動し変形させると、キャビティ部332b、334bの容積が変化し、インクは入口332c、334cから出口332d、334dの方向に流れる。ピエゾ素子332a、334aは各素子の機械的共振周波数のパルス電圧で駆動される。従って各ピエゾ素子332a、334aの駆動パルス数を制御することにより、第1および第2のインクの供給量を制御することができる。この場合には前記図2に示した制御部36と同様の制御部を用いることができる。
【0058】
参考例
図8〜12は他の参考例であるインク移送手段を備える画像形成部(記録ヘッド)を示す。図8はピエゾインクジェット方式、図9はサーマルインクジェット方式、図10はコンティニュアスインクジェット方式、図11は静電吸引インクジェット方式、図12は超音波インクジェット方式をそれぞれ示す。
【0059】
これらの参考例では前記図2と同様なピエゾ素子24A、26Aを用いた流量制御弁24,26で制御された第1および第2のインクがインク吐出口44に導かれる。図8のインク移送手段Aでは、このインク吐出口44付近に設けた吐出用ピエゾ素子400を用いてインクを液滴402として吐出し、プリント用紙12に導くものである。
【0060】
図9のインク移送手段Bでは、インク吐出口44付近に設けたヒータ404によってインク液体を加熱してバブル406を発生させ、インク液滴402を吐出させるものである。図10の方式では、インク吐出口44の前に設けた電極408(408a、408b)間に発振器410によって画像信号に応じた高電圧を印加する。この結果、インク吐出口44から引出したインク液滴402は画像信号に応じて電荷を付与される。これを偏向電極409(409a、409b)によって偏向させ、不要な液滴402bをじゃま板412で除去しつつ必要な液滴402aだけをプリント用紙12に導くものである。
【0061】
図11のインク移送手段Dでは、インク吐出口44を小径に絞り、このインク吐出口44とプリント用紙12との間に発振器414により画像信号に応じた高電圧を印加する。高電圧によってインク吐出口44からインク液滴402を引出してプリント用紙12に吸引するものである。図12のインク移送手段Eではインク吐出口44の外壁に超音波トランスデューサ416を設け、この超音波トランスデューサ416が射出する超音波をインク吐出口44の内壁に設けたフレネルレンズ418でインク液体に集束させることによりインク液体を加振し、液滴402を発生させるものである。
【0062】
以上図1〜12で説明した実施態様および参考例では2種のインクを混合するもので、その一方を無色透明インクとしたから、濃度を変化させて画像を形成することができる。しかしこの発明は2種以上のインク、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを混合したり、これらと無色透明なインクとを混合することによって色と濃度を同時に変化させるものであってもよい。画像形成部16は、プリント用紙12などの画像受容体に直接画像を形成するものに代えて、中間ドラムなどの中間画像受容体に画像を形成し、この中間画像受容体からプリント用紙などの最終画像受容体に画像を転写するものであってもよい。
【0063】
【他の実施態様】
図13は連続塗布方式による他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)516を示す断面図である。この実施態様は図6に示した画像形成部216においてインク供給ポンプ234に代えてインク供給ポンプ534を用いたものである。
【0064】
このインク供給ポンプ534は図7に示したインク供給ポンプ334と同様に構成されたものである。すなわち第2のインク流路22にキャビティ部534bと、その前後に位置する逆止弁534c、534dを設け、ピエゾ素子534aにより駆動されるダイヤフラムあるいはピエゾ素子534aと一体なダイヤフラムによりキャビティ部534bの容積を変化させるものである。
【0065】
【他の実施態様】
図14は同様に連続塗布方式による他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)616を示す断面図である。この実施態様は図2に示した画像形成部16における流量制御弁26に代えてインク供給ポンプ634を用いたものである。
【0066】
第1のインク流路20には図示しないポンプにより一定圧で第1のインクが供給され、この第1のインク流路20に設けた流量制御弁624によりその流量が制御される。この流量制御弁624は、ピエゾ素子624Aにより駆動されるダイヤフラム624Bの変位により、インク流路面積が制御される。第2のインク流路22に設けるインク供給ポンプ634は、ピエゾ素子634a、キャビティ部634b、逆止弁634c、634dを有する。
【0067】
【他の実施態様】
図15は同様に連続塗布方式による他の実施態様である画像形成部(記録ヘッド)716を示す断面図である。この実施態様は図6に示した画像形成部216におけるインク供給ポンプ234に代えてインク供給ポンプ734を用いたものである。
【0068】
このインク供給ポンプ734は、第2のインク流路22に臨むピエゾ素子734aを設け、このピエゾ素子734aとこれに対向するインク流路22の内壁とに互いに対向するくさび状の突起734b、734cを設けたものである。ここに突起734b、734cは、インク流れ方向に向かって互いに広がる斜面を持つ。ピエゾ素子734aの振動により突起734bがインク流路22内に進退動する。この結果これらの突起734b、734cの斜面間に挟まれたインクがインク吐出口44方向に押し出される。従ってピエゾ素子734aの振動数と振幅とによって第2のインクの吐出量が制御されるものである。
【0069】
【他の実施態様】
図16、17、18は逆止弁のそれぞれ異なる構造を示す斜視図、図19はその構造の詳細説明図である。ここに示した逆止弁800、802、804は前記図7、13、14に示したインク供給ポンプ334(図7)、534(図13)、634(図14)に用いるものである。これらの逆止弁800、802、804は、インクの流れ方向に対する抵抗がその逆方向に対する抵抗よりも大きくなるような幾何学的形状を持つ絞りとしたものである。従って可動部分を持たず、マイクロマシンの製造方法によって製造することが容易である。
【0070】
図16に示す逆止弁800は、基板800aに右側から左側に向かってインク流路面積がほぼ連続的に増加する斜面800bと、逆方向に向かってインク流路面積が急激に増加する平面800cとを持つ。
【0071】
この逆止弁800の近傍に容積が変動するキャビティ部があれば、このキャビティ部の容積変動によりインクが逆止弁800を往復動する。この時のインク流動は図16で左方向に向かう時に抵抗が小さくなり、逆方向(右方向)に向かう時に抵抗が大きくなる。このためキャビティ部の連続する容積変化により、インクは抵抗の小さい方向へ流れることになり、逆止弁として機能するものである。
【0072】
図17に示す逆止弁802は、基板802aに形成した四角錐状の絞りを用いるものである。図18に示す逆止弁804は、基板804aに形成した円錐状の絞りを用いるものである。これらの逆止弁802、804も前記図16に示す逆止弁800と同様に機能するものである。
【0073】
これらの逆止弁800、802、804は、図19に示す詳細構造を持つ。すなわち図19の(A)において、逆止弁800の斜面800bの傾きθ、逆止弁802、804の角錐および円錐の錐面802b、804bの傾きθは、基板800aの斜面800bのインク流れ方向に対する成分の長さ(以下単に厚さという)t、802、804aの厚さtとの関係で適切に決めるべきである。
【0074】
実験によると2°<θ<15°の範囲では図19で上方向への流動抵抗が下方向への流動抵抗よりも小さくなり、流体は上向きに流れる。また20°<θ<70°の時には反対に上方への流動抵抗が下方への流動抵抗よりも大きくなり、流体は下向きに流れることが解った。このように絞りの角度θにより流れる方向が変わる場合には、この角度θを適切に決める必要がある。
【0075】
また図19の(B)は逆止弁800Aの他の構造を示す。この逆止弁800Aは2つの錐面800Bと800Cとを連続させたものであり、両錐面800Bと800Cとがそれぞれ中心線となす角度をθ1,θ2とした時に角度θ2の範囲は、少なくとも錐面800Bが中心線となす角度θ1よりも大(θ2>θ1)とし、かつ80°以上が望ましく、ほぼ90°が最も望ましいことが解っている。
【0076】
この角度θ2が90°より大幅に大きくなると、この図19(B)で上から下へ流れる場合に円錐面800Cに気泡が付着して溜まり易いので望ましくない。なおこの角度θ2は60°以下では逆止弁としての機能が著しく低下することが解った。また両錐面800Bと800Cとの接続部分は、図にRで示すように適度な円弧状の曲面にすれば、流体の流れが一層円滑になり、一層望ましい。
【0077】
【他の実施態様】
図20、図21は画像形成部記録ヘッドの配置例を示す図である。図20に示す画像形成部810は、画像受容体の幅より長い範囲で直線A上に並べた多数のインク吐出口44を備える。この画像形成部810は、このインク吐出口44の配列直線Aとプリント用紙12の移送方向Bとが交わる角度Θが90°あるいはほぼ90°になるように配設されている。図21に示す画像形成部810は、この直線Aと移送方向Bが交わる角度Θが90°にならないように傾けたものである。
【0078】
図20のものによれば、画像形成部810のインク吐出口44は、画素と同じ間隔に設ける必要がある。図21のものによればインク吐出口44の間隔は図20のものに比べて拡げることができる。このため画像形成部810の製作が容易になる。
【0079】
【他の実施態様】
図22は画像形成部810の拡大図、図23は画像形成部の他の実施態様を示す拡大図である。画像形成部810は前記したように直線A上に多数のインク吐出口44を配列したものである。これに対して図23に示した画像形成部810Aは、隣接するインク吐出口44を平行な2本の直線A1、A2上に振り分けたものである。
【0080】
この図23に示す画像形成部810Aによれば、各直線A1、A2上で隣接するインク吐出口44の間隔を図22に示すものに比べて2倍に拡大することができる。このため画像形成部810Aの製作が容易になる。なお直線A1、A2の2本に代えて3本以上の直線にインク吐出口44を振り分けてもよく、この場合は画像形成部の製作は一層容易になる。またこのように異なる直線A1、A2にインク吐出口44を振り分ける場合には、1本の直線上にインク吐出口44を配設した画像形成部を、プリント用紙12の幅方向に画素のピッチ分ずらして複数個重ねて密着させることにより構成することができる。
【0081】
【他の実施態様】
以上の実施態様では流量制御弁(24,26,624)は、いずれもピエゾ素子によりダイヤフラム弁を駆動することによりインク流路面積を変化させるものであり、また逆止弁とキャビティ部と可動部材とを用いるインク流量制御手段では可動部材をピエゾ素子で駆動するものを説明した。しかしこれら流量制御弁や可動部材は、ピエゾ素子以外の原理に基づく駆動力を利用するものであってもよい。例えば熱−圧力効果や静電引用もしくは静電斥力を利用するものが使用できる。ここに熱−圧力効果は流動抵抗が温度によって大きく変化する流体(インク自身であってもよい)を用い、流体流路内の一箇所で流体温度をヒータで変化させることにより生じる流体の圧力変化を利用してダイヤフラムを駆動するものである。
【0082】
またダイヤフラム弁や可動部材の駆動には、磁歪効果や、画像形成に用いる複数の流体とは異なる流体の界面張力の効果を利用したり、画像形成に用いる流体とは異なる流体の熱および/または電気分解により生じる気泡の圧力を利用することができる。さらに、前記熱−圧力効果で熱によって流路抵抗を変化させるのに代えて、電界や磁界など他の物理的、化学的な特性を変化させることによって、画像形成に用いる複数の流体とは異なる流体の流路抵抗を変化させることにより、この流体の圧力変化を発生させ、この圧力の変化を利用してダイヤフラムや可動部材を駆動するものであってもよい。
【0083】
インク流路を開閉する形式のダイヤフラム弁の場合には、インク流路を閉じる弁板を両持ち梁や片持ち梁で保持する構造のものが使用可能である。すなわちインク流路の開口を弁板に対して略垂直に対向させ、この弁板をインク流路の開口と反対側の面からピエゾ素子などのアクチュエータで押圧する構造とした場合に、この弁板を両持ち梁あるいは片持ち梁にするものである。
【0084】
前記図2に示した実施態様では、ポンプ32、34が一定圧のインクを吐出し、流量調整弁24、26によって各インクの吐出量をそれぞれ別々に制御するものであった。また図5、6に示した実施態様ではポンプ132、334および232、234はそれぞれ独立にインク吐出量を可変としたものであった。さらに図7に示した実施態様はインク供給ポンプ332、334により各インクの吐出量を可変としたものであった。
【0085】
この発明は、各インクを共に一定圧で供給し流量調整弁で吐出量を制御するもの(図2の実施態様)、各インクを共に吐出量をポンプで可変としたもの(図5、6、7の実施態様)だけでなく、一部のインクを一定圧で供給し、他のインクの吐出量を可変としたものであってもよい。例えば乾燥後に無色透明となるインクを一定圧で流量調整弁を用いることなく連続供給する一方、他の着色したインクを流量制御弁(図2に示したもの)や吐出量可変なポンプ(図5、6に示したもの)やインク供給ポンプ(図7に示したもの)でその吐出量を可変としたものであってもよい。
【0086】
この場合には、全てのインクが集合して通るインク流路の面積が常に一定であるために、一定圧で供給される一方のインクの流量は、他方の吐出量が制御されるインクの吐出量を変化させることにより自然に変化する。また流量制御弁を用いることなく一定圧で供給する無色透明なインクは、記録ヘッド内に形成したインク流路をアレイ状に分岐させることにより1つのインクポンプから各インク吐出口に均等に導くことができ、記録ヘッドの構成を簡単にすることが可能になる。
【0087】
以上の実施態様は画像を形成するものとして説明した。すなわち用紙やフィルムなどに二次元的に画像を描くものとして説明した。しかしこの発明は液晶カラーディスプレイなどの画像表示器に用いるモザイクフィルタ、すなわちイエロー、マゼンタ、シアンのカラーモザイクを繰り返して配列したカラーフィルタの製作に用いることができる。また空間的に繰り返し性のあるパターンを形成する工業製品の製造にもこの発明は適用することができる。
【0088】
【発明の効果】
請求項1の発明は以上のように、画像受容体の相対移動方向に交わる方向に並べた多数のインク吐出口より上流側にそれぞれ接続された複数のインク流路にインクを送出し、インク吐出口から吐出する複数種類のインクの合計吐出体積流量が常に一定となるようにインクの流量を制御しこれらをインク吐出口より上流側で合流させこれらをインク吐出口に連続流として導き、インク吐出口から吐出される複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移して画像を形成するものであるから、画像受容体に導かれる複数種類のインクからなるインク液体の移送条件が揃い、インク吐出口から流出するインク流体の流動が変動せず、流動に乱れやうずを発生させることなく円滑かつ高精度な移送が可能になる。複数種類のインクは共通のインク吐出口まで連続流として導くので、画像の色ずれや濃度ずれが無く画質が一層向上する。ここに用いる複数種類のインクのうち少なくとも1種を画像非形成インクとし、この画像非形成インクを常に含むように複数種類のインクの混合割合を制御する場合には、画像非形成インクの混合割合を変えることにより濃度を変えることができる。複数種類のインクはイエロー、マゼンタ、シアンのインクとして、これらの混合比を変えることによりカラー画像を形成できる。また画像非形成インクを用いる場合にはこの画像非形成インクに退色防止剤などを含ませておくことにより画像の退色を防止したり他の特別な性質を付与することができる(請求項2)。
【0089】
複数のインクの流量は、画像受容体の幅方向(移動方向に直交する方向または略直交する方向)の異なる画素ごとに制御すれば、二次元に濃度または/および色が変化する画像を形成することができる(請求項)。
【0090】
この場合には各画素に対応するインク吐出口を独立に形成することができる(請求項4)。
【0091】
画素ごとに設けたインク吐出口から連続流体流として吐出させて画像受容体に塗布してもよいが、各インク吐出口をつなぐスリットを通して吐出させてもよい。この場合には、インク液体を構成する複数種類のインクを互いに混合せずに乱れの無い層流としていずれかのインクを常に画像受容体側あるいは表面側に位置させて塗布することができ、画質を一層向上させることができる(請求項)。
【0092】
インク流量は、複数種類のインクの流路断面積を変化させることにより制御でき(請求項)、このためにはインク流路のインク供給圧力を一定に保ち、ピエゾ素子を用いた流路制御弁をインク流路に設けて(請求項)、各インク流路の流路断面積の合計が常に一定となるように各ピエゾ素子を制御する(請求項)。このピエゾ素子はこの素子に固有な機械的共振周波数で駆動し、一画素あたりのパルス数によってインク流量を制御すればよい(請求項)。
【0093】
インク流路の断面積を制御するのに代えて、インクの供給ポンプの吐出量を変えることによってインク流量を制御してもよい(請求項10)。ここに用いるインク供給ポンプとしては、インク流路に設けた少なくとも1つの逆止弁と、この逆止弁の近傍に設けたキャビティ部と、このキャビティ部の容量を変化させる可動部材とを備えるものとすることができる(請求項11)。ここに用いる逆止弁は、インクの流れ方向の流動抵抗が小さくその逆方向の流動抵抗が大きくなる幾何学的形状としたもの、例えば絞りとすることができる(請求項12)。
【0094】
インク供給ポンプはパルス数によって吐出量を制御できるパルスモータを用いたものが使用できる(請求項13)。この場合には、各インクを吐出する別々のインク供給ポンプをパルスモータで駆動し、各インクごとのポンプを駆動する複数のモータの駆動パルス数の合計が一定になるように制御すればよい(請求項14)。
【0095】
パルスモータに代えてピエゾ素子と逆止弁とでインク供給ポンプを形成してもよい(請求項15)。この場合ピエゾ素子は素子に固有な機械的共振周波数で駆動し、この駆動周波数の一画素あたりのパルス数(例えば単位時間内のパルス数)を各ピエゾ素子に対して合計した値が常に一定になるように制御することにより、インク吐出体積流量を一定に制御することができる。
【0096】
請求項16の発明によれば、前記の方法の実施に直接使用される画像形成装置が得られる。インク流路のインク供給圧力を一定に保ち、各インクの流量をそれぞれのインク流路に設けた流量制御弁によって制御する場合には(請求項17)、この流量制御弁をピエゾ素子により駆動されるダイヤフラム弁で構成することができる(請求項18)。流量制御弁は、熱−圧力効果により駆動するダイヤフラム弁としたり(請求項19)、静電引力もしくは静電斥力により駆動されるダイヤフラム弁で形成することができる(請求項20)。
【0097】
流量制御弁に代えて、インク供給ポンプの吐出量を制御してもよい(請求項21)。インク供給ポンプは逆止弁と、その近傍に設けたキャビティ部と、可動部材とで構成することができる(請求項22)。ここに逆止弁はインク流れ方向の流れ抵抗が逆方向の流れ抵抗よりも小さくなる幾何学的形状のものとすることができる(請求項23)。
【0098】
ここに用いる可動部材は、ピエゾ素子で駆動するダイヤフラム(請求項24)、熱−圧力効果によって駆動されるダイヤフラム(請求項25)、静電引力または静電斥力により駆動されるダイヤフラム(請求項26)、磁歪効果により駆動されるダイヤフラム(請求項27)、インクとは異なる流体の界面張力効果により駆動されるダイヤフラム(請求項28)、インクとは異なる流体の電気分解により生じる気泡で駆動されるダイヤフラム(請求項29)などが使用できる。
【0099】
インク供給ポンプを各インク流路に設けた逆止弁とピエゾ素子とで形成した場合には、各ピエゾ素子の一画素あたりのパルス数の合計が常に一定になるように制御する(請求項30)。インク吐出口は各画素ごとに独立して画像受容体に対向させることができる(請求項31)。
【0100】
インク吐出口は画像受容体に近接して対向させ、インク液体をインク吐出口から連続した流体流として画像受容体に移送することができるが、この場合各インク吐出口を共通のスリットに開口させ、このスリットを介してインク液体を吐出させれば、複数種類のインクを互いに混合させず層流として塗布できるので画像受容体に接触するインクや表面に露出するインクに特別な性質を付与することにより画質を向上させることができる(請求項32)。なお画像受容体は、プリント用紙などの最終画像受容体だけでなく、ドラムなどの中間画像受容体を含む(請求項33)。
【0101】
画像形成装置に用いる記録ヘッドは、画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する直線上に沿ってインク吐出口を配列したものとすることができる(請求項34)。しかしインク吐出口を配列した直線を画像受容体の相対移動方向に対して傾けておけば、各インク吐出口の間隔を拡げることができる。
【0102】
記録ヘッドは、隣接するインク吐出口を、画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する複数の直線上に振り分けておいてもよい(請求項35)。この場合は各直線上に配列されたインク吐出口の間隔が拡大することになるから、塗布ヘッドの製作は一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様の画像形成装置の概念図
【図2】 同じく画像形成部の拡大断面図
【図3】 画像形成部の一実施態様を示す斜視図
【図4】 同じく塗布状態を示す拡大断面図
【図5】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図6】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図7】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図8】 参考例であるインク移送手段を備える画像形成部を示す図
【図9】 他の参考例であるインク移送手段を備える画像形成部を示す図
【図10】 他の参考例であるインク移送手段を備える画像形成部を示す図
【図11】 他の参考例であるインク移送手段を備える画像形成部を示す図
【図12】 他の参考例であるインク移送手段を備える画像形成部を示す図
【図13】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図14】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図15】 他の実施態様である画像形成部を示す断面図
【図16】 逆止弁の構造を示す斜視図
【図17】 逆止弁の構造を示す斜視図
【図18】 逆止弁の構造を示す斜視図
【図19】 逆止弁の詳細説明図
【図20】 画像形成部の配置例を示す図
【図21】 画像形成部の配置例を示す図
【図22】 画像形成部の拡大図
【図23】 画像形成部の他の実施態様を示す拡大図

Claims (35)

  1. 複数種類のインクをそれらの混合割合を画像信号に基づいて変化させつつインク吐出口から吐出させ、かつこのインク吐出口に対して相対移動する画像受容体に移送することによって画像を形成する画像形成方法において、
    画像受容体の相対移動方向に交わる方向に並べた多数のインク吐出口より上流側で各インク吐出口に接続された複数のインク流路にインクを送出し、前記インク吐出口から吐出される複数種類のインクの合計吐出体積流量が常に一定となるようにインクの流量を制御しつつ複数種類のインクを前記インク吐出口より上流側で合流させこれらインクを前記インク吐出口に連続流として導き、インク吐出口から吐出される複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 複数種類のインクのうち少なくとも1種のインクは少なくとも乾燥後は実質的に画像を形成しない画像非形成インクであり、この画像非形成インクを常に含むように複数種類のインクの混合割合が制御される請求項1の画像形成方法。
  3. 複数種類のインクの流量は、画像受容体の移動方向に直交または略直交する方向の異なる画素ごとに制御される請求項1〜2のいずれかの画像形成方法。
  4. 異なる画素ごとに流量が制御された複数種類のインクは、異なる画素に対応して設けられたインク吐出口からそれぞれ吐出される請求項1〜3のいずれかの画像形成方法。
  5. 異なる画素ごとに流量が制御された複数種類のインクは、異なる画素ごとに設けたインク吐出口を通りさらに各インク吐出口をつなぐスリットを通して連続した流体流として画像受容体に移され、画像を形成する請求項1〜4のいずれかの画像形成方法。
  6. インク流量は、インク流路のインク供給圧力を一定に保ちつつインク流路の断面積を変化させることによって制御する請求項1〜のいずれかの画像形成方法。
  7. インク流路の断面積はピエゾ素子によって制御される請求項の画像形成方法。
  8. 複数種類のインクをそれぞれ供給するインク流路にピエゾ素子がそれぞれ設けられ、これらピエゾ素子により制御されたインク流路断面積の合計が常に一定となるように各ピエゾ素子が制御される請求項の画像形成方法。
  9. ピエゾ素子は素子に固有な機械的共振周波数で駆動され、一画素あたりのパルス数を変化させることによってインク流量を制御する請求項またはの画像形成方法。
  10. インク流量は、インク供給ポンプの吐出量を変化させることによって制御する請求項1〜のいずれかの画像形成方法。
  11. インク供給ポンプは、インク流路に設けられた少なくとも1つの逆止弁と、この逆止弁の近傍に設けられたキャビティ部と、このキャビティ部の容量を変化させる可動部材とを備え、前記可動部材による前記キャビティ部の容量変化によってインクを吐出する請求項10の画像形成方法。
  12. 逆止弁はインク吐出口へ向かうインクの流れに対する抵抗がその逆方向に対する抵抗よりも小さくなる幾何学的形状を有する請求項11の画像形成方法。
  13. インク供給ポンプはパルスモータにより駆動される請求項10の画像形成方法。
  14. 複数種類のインクをそれぞれ供給するインク流路には、パルスモータにより駆動されるインク供給ポンプが設けられ、各モータの駆動パルス数の合計が常に一定となるように各モータが制御される請求項10の画像形成方法。
  15. 複数種類のインクをそれぞれ供給するインク流路には、それぞれピエゾ素子と逆止弁を用いたインク供給ポンプが設けられ、各ピエゾ素子は素子に固有な機械的共振周波数で駆動され、一画素あたりのパルス数の合計が常に一定になるよう各ピエゾ素子が制御される請求項10の画像形成方法。
  16. 複数種類のインクをそれらの混合割合を画像信号に基づいて変化させつつインク吐出口から吐出させ、かつこのインク吐出口に対して相対移動する画像受容体に移送することによって画像を形成する画像形成装置において、
    画像受容体の相対移動方向に交わる方向に並べられ複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移行させて画像を形成する多数のインク吐出口と、各インク吐出口より上流側に接続され各インク吐出口より上流側で複数種類のインクを合流させる複数のインク流路と、インク流路にインクを送出しつつ前記インク吐出口から吐出される複数種類のインクのインク流量をそれぞれ独立に制御するインク流量制御手段と、前記画像信号に対応する各インクの混合割合でかつ各インクのインク流量の合計が一定の吐出体積流量となるように各インクのインク流量を求める演算部と、この演算部の演算結果に基づいて前記インク流量制御手段を駆動するドライバとを備え、前記複数種類のインクを前記インク吐出口より上流側で合流させこれらインクを前記インク吐出口に連続流として導き、インク吐出口から吐出される複数種類のインクを連続した流体流として画像受容体に移して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  17. インク流量制御手段は、インク供給圧が一定に保たれたインク流路に設けられインク流路面積を変化させる流量制御弁で形成される請求項16の画像形成装置。
  18. 流量制御弁はピエゾ素子により駆動されるダイヤフラム弁である請求項17の画像形成装置。
  19. 流量制御弁は、熱−圧力効果によって駆動されるダイヤフラム弁である請求項17の画像形成装置。
  20. 流量制御弁は、静電引力もしくは静電斥力により駆動されるダイヤフラム弁である請求項17の画像形成装置。
  21. インク流量制御手段は、インク流路に設けられたパルスモータ駆動のインク供給ポンプで形成される請求項16の画像形成装置。
  22. インク流量制御手段は、インク流路に設けられた逆止弁と、この逆止弁の近傍に設けられたキャビティ部と、このキャビティ部の容量を変化させる可動部材とを備え、前記可動部材により前記キャビティ部の容量を変化させることによってインクを吐出する請求項16の画像形成装置。
  23. 逆止弁はインク吐出口へ向かうインク流動に対する抵抗がその逆方向に対する抵抗よりも小さい幾何学的形状を有する請求項22の画像形成装置。
  24. 可動部材はピエゾ素子で駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  25. 可動部材は、熱−圧力効果によって駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  26. 可動部材は、静電引力もしくは静電斥力により駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  27. 可動部材は、磁歪効果により駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  28. 可動部材は、画像形成に用いる複数種類のインクとは異なる流体の界面張力効果により駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  29. 可動部材は、画像形成に用いる複数種類のインクとは異なる流体の電気分解により生じる気泡により駆動されるダイヤフラムである請求項22の画像形成装置。
  30. インク流量制御手段が、複数種類のインクをそれぞれ供給する各インク流路に設けられ、各ピエゾ素子は素子に固有な機械的共振周波数で駆動される一方、一画素あたりのパルス数の合計が常に一定になるように各ピエゾ素子が制御される請求項24の画像形成装置。
  31. インク吐出口は画像受容体の移動方向に直交または略直交する方向に画素ごとに並設され、これらのインク吐出口は独立して画像受容体に対向している請求項16〜30のいずれかの画像形成装置。
  32. 画素ごとに設けた複数種類のインク吐出口は、画像受容体に近接して対向するスリット内に開口し、各インク吐出口から吐出される流体はスリットから帯状に連続した流体流となって画像受容体に移される請求項16〜30のいずれかの画像形成装置。
  33. 請求項31または32の画像形成装置において、さらにインク吐出口から吐出される流体を連続して受け取り画像受容体に移送する中間受容体を備える画像形成装置。
  34. 請求項1633のいずれかの画像形成装置に用いる記録ヘッドであって、インク吐出口が、画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する直線上に沿って配列されていることを特徴とする記録ヘッド。
  35. 請求項1633のいずれかの画像形成装置に用いる記録ヘッドであって、隣接するインク吐出口が、画像受容体の相対移動方向に対して直交またはほぼ直交する互いに平行な複数の直線上に振り分けられていることを特徴とする記録ヘッド。
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