JP3974253B2 - 光通信システムおよび光通信システムの制御方法 - Google Patents

光通信システムおよび光通信システムの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光CATV、光ITV、移動通信方式において、1つの親局と複数の子局との間を、光ファイバで介した光通信システムに用いられ、特に、子局から親局への上り信号に、光波長多重技術を用いた光通信システムおよび光通信システムの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やPHS(簡易型携帯電話)等に代表される移動通信は、無線を利用した通信方式であり、近年、広く普及している。しかし、移動通信は電波を使用しているため、地下街、トンネル内、あるいは基地局アンテナの陰になるビル陰等の電波が届きにくいエリアにおいて、通信できなくなる欠点がある。
【0003】
そこで、このような通信できないエリアをなくすために、電波の谷間となる種々の場所に小出力基地局である子局を設置してカバーすることにより、きめの細かく、通信可能エリアを提供してユーザの利便性を確保するようにしている。
【0004】
このように、移動通信方式を支える子局(基地局)は、無線信号が届きにくい地下街、トンネル内、またはビル陰などに多数配置されるが、そのようなエリアには、文献“The New Generation of Wireless Communications Based on Fiber-Radio Technologies ”(IEICE Transaction on Communications vol .E76-B ,no.9,Sep .1993)などに紹介されているように、無線信号を光ファイバを介してフィードし、各子局(基地局)にはアンテナポート部分のみを備える簡易構成の子局がコスト面で最適と考えられている。また、光ファイバで接続された子局は、いろいろな場所に多くの数を配置できるため、有線伝送を基本とする光ITV (工業用テレビ:Industrial Televisions)や、CATV等でも大いに注目されている。
【0005】
ところで、このような分散配置された複数の子局を、親局に収容する光ネットワーク技術にも問題が隠されている。その大きな問題の一つに、複数の子局の光源が干渉することによって発生するビート雑音がある。このビート雑音について、説明する。
【0006】
今、図14(a )のように、ある子局の出した光信号Aに対してΔλだけ波長の雑れたところに、別の子局の出した光信号Bがある場合を考える。これらの光信号を、一つの受信器で一括して受信すると、受信後の電気信号のスペクトルには、図14(b )のように、情報帯域信号からΔλの周波数位置に、光信号Aと光信号Bとによるビートが発生する。
【0007】
このとき、光信号Aと光信号Bの波長が十分離れていないと、つまり、Δλが小さいと、ビート雑音が情報信号帯域内におちてきて(ビート雑音が情報信号帯域内に生じることとなって、)これがために受信感度が劣化し、最悪の場合、全く受信できなくなると云った事態が発生する。
【0008】
従って、このビート雑音の抑圧のために、子局の波長間隔を一定値以上あける波長多重技術が必要となる。
【0009】
ただし、ここで考えられている波長多重技術は、長距離伝送の幹線系に用いられる技術と違い、波長は、高密度に配置する必要はなく、ビート雑音が信号帯域内におちてこない程度に制御して配置させれば良い。
【0010】
しかしながら、外気温の変化等の要因で、波長が変化し、ビート雑音が情報信号に影響を及ぼすことが考えられるため、ビート雑音を検出する手段と波長を制御する手段が必要である。さらに、複数ある子局のうち、どの子局がビート雑音発生に起因しているかを判断することが求められる。
【0011】
上述の波長多重光伝送システムとして、例えば、特開平9−83434号公報において、親局側にビート雑音検出器を備えたものが提案されている。この発明は、図15に示される構成をとり、ビート検出器を親局に持つ。すなわち、図15において、1は親局、2-1,2-2,2- n,… はそれぞれ子局であり、3aは上り用の光信号伝送用の光ファイバ、3bは下り用の光信号伝送用の光ファイバである。上り用の光信号伝送用の光ファイバ3aは子局2-1,2-2,2- n,… から親局1へ向かう伝送路であり、下り用の光信号伝送用の光ファイバ3bは親局1から子局2-1,2-2,2- n,… へ向かう伝送路である。
【0012】
また、4は子局用のE/O(電気- 光)変換器、6は分岐光ファイバ、7は光カプラ、8は子局制御器、9は子局変調器、10は子局用のO/E(光電)変換器、11は子局復調器であり、各子局2-1,2-2,2- n,… は、それぞれが個々にこれらを内蔵している。
【0013】
各子局2-1,2-2,2- n,… は、それぞれが内蔵するE/O変換器4より分岐光ファイバ6を介して上り用の光信号伝送用の光ファイバ3aに接続される。光ファイバ3aには複数の光カプラ7が接続されていて、これらの光カプラ7に分岐光ファイバ6の先端が接続されることにより、両者は光学的接続されている。
【0014】
また、同様に光ファイバ3bにも別の複数の光カプラ7が接続されていて、これらの光カプラ7にO/E変換器10に繋がる別の分岐光ファイバ6の先端を接続させることにより、光ファイバ3bと子局2-1,2-2,2- n,… は、光学的接続されている。
【0015】
従って、子局は光ファイバ3bを介して光伝送されてくる親局1からの伝送情報を光カプラ7で分岐して分岐光ファイバ6によりO/E変換器10に取り込み、ここで光電変換することとにより電気信号に変換し、子局復調器11で復調し、また、復調した情報のうち、制御情報を局制御器8に与えてE/O変換器4に与え、光変換を制御すると共に、子局側の伝送情報は子局変調器9にて変調してE/O変換器4に与え、ここで電気信号を光信号に変換してから分岐光ファイバ6,光カプラ7を介して光ファイバ3aに送り出すと云ったことができる。
【0016】
また、図15において、13は親局変調器、14は親局E/O変換器、15は親局O/E変換器、16は親局復調器、17はビート検出器であり、これらは親局1を構成している。親局1では光ファイバ3aを介して伝送されてきた光信号をO/E変換器15にて受け、光電変換して得た電気信号をビート検出器17と親局復調器16に与えて当該親局復調器16により復調して取り込む。また、ビート検出器17は、O/E変換器15が前記光電変換して出力した電気信号からビートを検出する。
【0017】
また、ビート検出器17の検出出力に応じて親局変調器13を制御しながら当該親局変調器13にて送信信号を変調し、これをE/O変換器14にて電気信号から光信号に変換した後、光ファイバ3bに送出する。
【0018】
ここで、親局1に設けられているビート検出器17は、ビート雑音を検出するためのものであって、親局1ではこのビート検出器17により、ある子局間の波長間隔が狭くなることによるビート雑音の発生を、ビート雑音のパワーをモニターして、検出するようにしている。
【0019】
そして、ビート雑音を検出した場合には、親局1側では図示しない制御手段により、各子局2-1,2-2,2- n,… に順に波長変化指令を与えて、一時的に各子局2-1,2-2,2- n,… の波長を順次変化させていき、ビート雑音のパワーと比較しながら、どの子局間でのビート雑音かを判断し、その子局に波長制御指示を送って、波長管理する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来の波長多重伝送システムにおいては、ビート雑音に対する対応策として、ビート検出器を設けて光電変換後の受信信号中でのビート雑音帯域の雑音パワーをモニタし、ビート雑音が発生しているかどうかを判断し、ビート雑音が発生しているときは親局から各子局の波長を順次変化させていき、その波長変化に対し、ビート雑音の変化を比較検討して、どの子局がビート雑音に起因しているかを判断すると云った方法が提案されている。
【0021】
しかしながら、この方法は子局に順次波長変化の指示を与えてその子局に波長変化をさせてみると云った手法をとることから、
[i]子局数が増えると、子局に順次波長変化の指示を繰り返していくことによる子局選定の時間がかかる、
[ii]適当な波長間隔を保っていた子局間において、この波長変化指示により、新たにビート雑音を発生させてしまう恐れがある、
[iii ]波長制御のアルゴリズムが複雑である
等といった問題を抱える。
【0022】
故に、重要な課題として、複数ある子局のうち、どの子局がビート雑音発生に起因しているかを、正しい波長配置の子局に影響を与えることなく、判断することができるような技術の開発が嘱望されている。
【0023】
そこで、この発明の目的とするところは、ビート雑音がどの子局に起因しているかを、各子局に波長変化等の指示を出さずに、親局だけで判断できるようにしたビート雑音検出器を備える光通信システムを提供することにある。
【0024】
本発明によれば、適正な波長配置にある子局には、波長制御を加える必要がなく、ビート雑音に起因している子局のみの波長制御により、ビート雑音を抑圧することが可能となり、親局と子局間における波長制御を俊敏に簡単なアルゴリズムで行える。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成する。
【0026】
[1] 本第1の発明に係わる光通信システムは、複数の子局1−L の光源の波長λc1〜λcL が互いに異なり、子局から送信された光信号を合波して、共通の光伝送路で伝送し、その光信号を親局における一つの受信器で一括して受光して、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムであり、子局1〜L における光源の波長λc1〜λcL を子局1〜L に対して別々の周波数fmで時間的に変動きせ、周波数fm1 〜fmL のうち、任意の2つの該周波数Δfm=|fmM −fmN |、(M≠N、1≦M≦L,1≦N≦L 、M、Nは整数)の差が唯一であり、ビート雑音に起因している2つの子局を特定するため、Δfmの成分を検出するビート雑音検出手段を備えることを特徴とする。複数の子局からの光信号を親局で一括して受信する場合、任意の子局間の波長が接近してくると、情報信号帯域にその子局間のビート雑音が進入し干渉が起こり、伝送特性が劣化する問題がある。この時、情報信号へ影響を与える前に、どの子局間のビート雑音であるかを素早く判断することが必要となる。
【0027】
この発明のように、複数の子局間の制御信号間差Δfmを唯一とすると、子局間のビート雑音に含まれるΔfmの値を測定すれば、どの子局同士のビート雑音であるかを素早く判断することが可能となる。
【0028】
[2] 本第2の発明に係わる光通信システムは、本第1の発明に記載の光通信システムの各子局において、該子局から親局に伝送する情報信号は外部光変調器で変調する構成とすることを特徴とする。情報信号の大容量化及び高周波化に対しては、光源の直接変調では変調帯域が限られる。そこで、外部光変調器で情報信号を変調する。
【0029】
本第2の発明によれば、各子局では、Δfmの周波数周期での波長変調は光源への駆動電流または設定温度等を変化させることで変調するようにし、その光源からの波長変調された光信号に、外部光変調器で情報信号による変調を加えることで情報信号を光信号にのせるようにする。
【0030】
情報信号の大容量化及び高周波化に対しては、光源の直接変調では変調帯域が限られるが、外部光変調器で情報信号を変調するようにすることでこれを回避する。
【0031】
そして、本発明ではこのような波長変調された信号から、Δfmの成分を求めることによりビート雑音の原因となっている子局を特定する。外部変調器を用いて情報信号を変調する本システムにおいても、Δfmの成分を検波することは十分可能であり、情報信号の容量及び周波数帯に対し、幅広く対応できることになる。
【0032】
[3] 本第3の発明に係わる光通信システムは、複数の子局1〜L(Lは1より大きい整数)の光源の波長λc1〜λcL が互いに異なり、該子局から送信された光信号を合波して、共通の光伝送路で伝送し、該光信号を親局における一つの受信器で一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得るが、該子局1〜L における光源の強度を、該子局に1〜L に対して別々の周波数fm1 〜fmL で時間的に変動させ、該周波数fm1 〜fmL のうち、任意の2つの該周波数Δfm=fmM −fmN (M≠N、1≦M≦L,1≦N≦L 、M,Nは整数)の差が唯一であり、ビート雑音に起因している2つの子局を特定するため、Δfmの成分を検出するビート雑音検出手段を備えることを特徴とする。
【0033】
本第1及び第2の発明では、各子局の波長λc1〜λcL を周期的に変化させているが、fmの周波数による強度変調に対しても、複数の局間の制御信号差fmを唯一とすると、子局間のビート雑音に含まれるΔfmの値を測定すれば、どの子局同士のビート雑音であるかを判断することは可能である。
【0034】
[4] 本第4の発明に係わる光通信システムは、該子局1〜L における光源の波長もしくは強度を時間的に変動させる周波数fm1 〜fmL のうち、任意の2つの該周波数差Δfm=|fmM −fmN |,Δfm′=|fmO −fmP |(M≠N、O≠P、1≦M,N,O,P≦L)の組み合わせで、Δfm≠Q×Δfm′(Qは整数)の関係が成り立ち、該子局1〜L から親局へ送信号する情報信号Sで該子局1〜L 間で互いに異なる周波数帯域をもつ変調信号fs1〜fsL のうち、任意の2つの該周波数差Δfs=fsx −fsY (X≠Y、1≦X、Y≦L , X,Yは整数)と、該Δfsとの間に、
情報信号S の最高変調周波数<Δfm<fm1 L 、Δfs、fs1 L
の関係が成り立つことを特徴とする。ビート雑音が信号帯域に進入する前の高い周波数帯に存在しているときに、どの子局のビート雑音かを判断する必要がある。このとき、ダイオード検波などで、低い周波数成分に変換することで、より検波しやすくするが、検波の際に非線形要素が入ることが考えられる。そのため、Δfmの高調波が他のΔfmにかぶったり、fm1 L 、Δfs、fs1 L などがΔfmにかぶらないように周波数設定をすることが、よりビート雑音の検波を確実にする。
【0035】
[5] 本願第5の発明に係わる光通信システムは、前記Δfmで波長を変調された複数の子局1〜L から伝送される光信号の受信出力から、ビート雑音に起因している2つの子局を特定するため、fm1 〜fmL の成分を検出するビート雑音検出器を備えることを特徴とする。fm1 〜fmL の成分は、各子局からの情報信号の形態に関係することなく、スペクトルが安定した状態であるため、fm1 〜fmL の成分においても、ビート雑音に起因している子局を判断することが可能である。
【0036】
[6] 本第6の発明に係わる光通信システムは、複数の子局1〜L (L は1より大きい整数)の光源の波長λc 1 L が互いに異なり、該子局から送信きれた光信号を合波して、共通の光伝送路で伝送し、該光信号を親局における一つの受信号器で一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムであり、親局において、ビート雑音に起因している2つの子局を特定するため、受信した各子局1〜L からの情報信号とビート雑音の相関を検出するビート雑音検出手段を備えることを特徴とする。ビート雑音は、特定の子局2つの光信号の積で表されるため、特定の2つの子局の情報信号成分が含まれている。そのため、情報信号帯域にある情報信号とビート雑音を乗算した場合、同じ情報信号成分が両帯域に含まれているため、相関出力をとることができる。ビート雑音とビート雑音に起因していない子局の情報信号との乗算では、同一に信号が存在しないため、相関出力をとることができない。そのため、この方法によれば、各子局に制御信号を挿入しなくても、ビート雑音に含まれている特定の子局2つを判断することが可能となる。
【0037】
[7] 本第7の発明に係わる光通信システムは、前記第6の発明に記載の光通信システムにおいて、情報信号はディジタル信号で変調された無線波信号であり、複数の子局1〜L から親局へ伝送される当該情報信号は、互いに異なる周波数をもつ変調信号に導かれており、親局において、該子局1〜L から伝送された光信号の受信出力から、情報信号帯域よりも高い周波数帯にあるビート雑音成分と情報信号帯域から該各子局1〜Lに与えられた変調信号の周波数帯を順次抽出し、情報信号の同一ビットを含む時間差以内で乗算して、相関を検出し、ビート雑音に起因している2つの子局を判断するビート雑音検出手段を備えることを特徴とする。前述のとおり、ビート雑音とビート雑音に起因している子局の情報信号で乗算を行うことで相関出力を取り出せる。但し、情報信号の同一ビットが含まれていないビート雑音と情報信号では、情報ビットが違うため、相関出力が情報信号の状態により、ふらついてしまう問題がある。そのため、確実に相関出力をとるため、ビート雑音と情報信号の乗算の際の時間差を同一ビットを含む時間差以内で乗算して設定することで、安定した相関出力を得られ、ビート雑音に含まれている特定の子局2つを高信頼で判断できる。
【0038】
[8] 本第8の発明に係わる光通信システムは、親局にビート検出器を備えることで、子局間の波長が接近しビート雑音が信号帯域におちてきそうになった状態を判断し、どの子局の波長をどの波長配置に設定するべきかを制御する。このようにシステムを構築することで、各子局間の波長は、ビート雑音が信号帯域に進入してこない間隔で、ラフに並んでいればよく、複数の子局間の波長安定度に対する要求が緩和され、絶対的な波長基準が必要でなくなる。そのため、全体的なシステムの大きさをコンパクトにすることができ、使用できるレーザの範囲も広がり、低コストにシステム構築できる。
【0039】
[9] 本第9の発明に係わる光通信システムは、伝送路に新規子局を接続した場合、親局のビート雑音検出器でビート雑音を検出しながら、子局の光パワーを、段階的に増加させていき、ビート雑音が検出された際には、光パワーの増加を止め、該新規子局の光源の波長制御を行い、必要であれば、更に他子局の光源の波長制御を行い、ビート雑音が検出されなくなった後に、光パワーを再び段階的に増加きせていく手段を備えることを特徴とする。新規子局を挿入する際においても、好ましくは、光通信号システムはオンサービスとしておく必要がある。そのため、新規子局からの光信号パワーをいきなり所定の設定値に増加させた場合、その子局の波長が適正な位置にないと、ビート雑音が発生して、他子局からの情報信号に影響を及してしまう。そのため、新規子局からの光信号パワーは、親局のビート雑音検出器と連動させて、段階的に増加させていくことが必要となる。この発明により、オンサービスのままで新規子局を接続できるようになり、信頼の高い通信システムを提供できるようになる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明による波長多重光伝送システムは、ビート雑音がどの子局に起因しているかを、各子局に波長変化等の指示を出さずに、親局だけで判断できるようにしたものであり、以下、図面を参照して、本第1〜第5の発明の実施例を詳細に説明する。
【0041】
(第1の実施例)
第1の実施例は、各子局間でのビート雑音の周波数帯域がそれぞれの子局間で固有のものとなるように、各子局における変調周波数を固有のものにし、親局側ではビート雑音が発生した場合に、どの周波数で生じているかにより、ビート雑音がどの子局に起因しているかを、判別できるようにするものである。
【0042】
図1は、本発明に係わる第1の実施例である光伝送システムの構成図を示す。
【0043】
図1に示す本発明の波長多重光伝送システムは、親局側にビート雑音検出器を備えた構成であり、図において、1は親局、2a,2b,2c,… はそれぞれ子局であり、また、3は光信号伝送用の光ファイバである。
【0044】
また、4a,4b,4c,…は子局用のE/O(電気- 光)変換器、5a,5b,5c…はVCO(電圧制御発振器)、6a,6b,6c,…は分岐光ファイバ、7は光カプラ、8a,8b,8c,…は子局制御器、9a,9b,9c,…は子局変調器である。
【0045】
そして、各子局2a,2b,2c,… は、それぞれが個々にこれらを内蔵している。
【0046】
各子局2a,2b,2c,… は、それぞれが内蔵するE/O変換器4a,4b,4c,…より分岐光ファイバ6を介して光信号伝送用の光ファイバ3に接続される。光ファイバ3には光カプラ7が接続されていて、光カプラ7と分岐光ファイバ6の先端が接続されることにより、両者は光学的に接続されている。
【0047】
なお、本システムは上り用光伝送のための系統の他にも下り用光伝送のための系統が設けられるが、本発明はその要部が上り用の系統にあるため、下り用は省略する。
【0048】
すなわち、本システムにおいても、子局は下り用の光ファイバを介して光伝送されてくる親局1からの伝送情報を光カプラで分岐して分岐光ファイバによりO/E変換器に取り込み、ここで光電変換することにより電気信号に変換し、子局復調器で復調するといった機能は備えている。
【0049】
また、図1において、15は親局O/E変換器、16は親局復調器、17Aはビート雑音検出器であり、これらは親局1を構成している。また、図示しないが従来同様、親局1には親局制御器12、親局変調器13、親局E/O変換器14なども備えられる。
【0050】
親局1では光ファイバ3を介して伝送されてきた光信号をO/E変換器15にて受け、光電変換して得た電気信号を本発明のビート雑音検出器17Aと親局復調器16に与えて当該親局復調器16により復調して取り込む。また、ビート検出器17Aは図示しない制御手段により、O/E変換器15が前記光電変換して出力した電気信号からビート雑音を抽出し、ビート雑音の含む周波数成分のパワーを検出し、そのビート雑音に起因している子局2a,2b,2c,…の対を判定する機能を有する。
【0051】
このような本発明システムにおいては、親局1と複数の子局2a,2b,2c,…2n間は、伝送路である光ファイバ3で接続される。各子局2a,2b,2c,…2nは、それぞれの有するE/O変換器4a,4b,4c,…において、親局1への上り情報信号を光信号を変調して伝送する。また、子局2a,2b,2c,…2nはE/O変換器4a,4b,4c,…内の光線の中心波長を可変させる手段を備えている。
【0052】
この実施例では、当該E/O変換器4a,4b,4c,…内の光線の中心波長を可変させる手段として、各子局2a,2b,2c,…2nに、それぞれ電圧により発振周波数を制御できて所望の周波数の正弦波信号を発生させることができるVCO(電圧制御発振器)5a,5b,5c,…を備えている。そして、子局2a,2b,2c,…2nからの光信号はその波長を、各子局2k(1≦k≦n)にそれぞれ割り当てられた各局固有の周波数成分fmkを持つ正弦波信号で、周期的に変化させる。
【0053】
このように、本発明システムに於いては、各子局2a,2b,2c,…2nに割り当てられる各固有の周波数fma,fmb,fmc,…fmnは、各子局間での差周波数Δfm=fmk−fmm(k≠m、1≦k≦n、1≦m≦n)がそれぞれ唯一となるように、設定する。
【0054】
例えば、子局2aはfma=10[MHz ]に、子局2bはfmb=10.5[MHz 」に、子局2cはfmc=11.2[MHz ]に設定したとすると、
|fma−fmb|=500[KHz ]
|fmb−fmc|=700[KHz ]
|fmc−fma|=1200[KHz ]
の如きであり、これにより各子局間での周波数差Δfmはそれぞれの組み合わせ毎に唯一となる。
【0055】
各子局2a,2b,2c,…2nではそれぞれの内蔵する子局変調器9a,9b,9c…9nにより波長変調されるが、その波長変調には、幾つかの方法がある。例えば、[a]外部共振器を用いた光源で外部共振器長を変化させる方法、[b]DBRレーザを用い内部屈折率の変化させる方法、[c]レーザの駆動電流値または設定温度を変化させる方法等である。
【0056】
一般的には、上記[c]の“レーザの駆動電流群を変化させる方法”が採用される。すなわち、各子局2a,2b,2c,…2nにおいては、それぞれの持つVCO5a,5b5c,…5nによって発生させた周波数fmkの正弦波信号と、情報信号とを周波数多重した駆動電流をレーザに印加することにより、情報信号はレーザの持つ周波数チャープにより波長がfmkの周期で光変調される。
【0057】
また、各子局2a,2b,2c,…2nからの情報信号fsの周波数帯が高く、レーザの直接変調では難しい場合には、外部光変調器を用いることがある。その際、fm周期の波長変化をレーザの駆動電流で行なうと、レーザの振幅にも変調がかかるため、外部光変調器における情報信号fsによる強度変調の際に、fmとfsとがミキシングされ、情報信号が劣化することになる。
【0058】
そのため、外部光変調器を用いる際には、fmによるレーザの駆動電流の変化量を、大きく設定し過ぎないことが必要である。
【0059】
また、光源の中心波長を可変させる方法としては、前述の波長可変光源を用いる方法、レーザへの印加電流の直流バイアス他を変化させる方法、レーザの温度をぺルチェ素子で変化させる方法等がある。
【0060】
子局2a,2b,2c,…2nから送信された光信号は、分岐光ファイバ6に入力され、光カプラ7により光ファイバ3に合波されて、親局1まで伝送されることになる。
【0061】
次に、親局1について説明する。
【0062】
親局1は、光ファイバ3から送信されてきた各子局2a,2b,2c,…2nからの波長多重された光信号を、一つの受光器で一括して受信し、O/E変換器15によって、周波数多重された電気信号に変換する。そして、その後、復調器16で、各変調周波数帯の信号に分離し、復調することで、子局2a,2b,2c,…2nからの情報信号を取得する。
【0063】
ここで、O/E変換器15からの出力信号は分岐して、一方は前述の復調器16へ入力するが、もう一方はビート雑音検出器17Aへ入力する。そして、このビート雑音検出器17Aによりビート雑音の検出と、ビート雑音がある場合での関与している子局の判定を行うことになる。これは、次のようにして行う。
【0064】
いま、子局2jと子局2kの光信号によりビート雑音が発生しているとする。この場合、波長は、周波数fmjと周波数fmkとによって波長変調されているため、O/E変換器15から出力された子局2jと子局2kのビート雑音の周波数スペクトルは、親局1のO/E変換器15が理想的な2乗検波のPD(フォトデテクター)と仮定すると、図2のように表せる。
【0065】
すなわち、図2に示されるように、ビート周波数は子局2j,2kの中心波長差Δλの周りにブロードに広がる。
【0066】
ところで、通常、波長間隔が必要十分以上保たれている場合は、ビート雑音の中心周波数は高い周波数帯にあり、変調周波数帯には影響を及ぼさない。
【0067】
しかし、子局2jと子局2kとの波長間隔が狭くなると、このビート雑音は、低い周波数帯に移ってきて、変調周波数帯域に影響を与え始める。つまり、ビート雑音が信号帯域に影響を与え始める前に、ビート雑音の発生周波数帯域が下がってきたことを検知することが重要である。
【0068】
このような機能を有するビート雑音検知器17Aを次に説明する。当該ビート雑音検知器17Aの構成を図3,図4に示す。
【0069】
図3の例は、バンドパスフィルタ18、ダイオード検波器24、バンドパスフィルタ25−1,25−2,25−3,…25−M、パワー検出器22よりなるものであり、また、図4の例はバンドパスフィルタ18、VOC19、ダイオード検波器24、ローパスフィルタ21、パワー検出器22よりなる。
【0070】
ビート雑音検知器17Aは、まず、O/E変換器15からの分岐された受信信号から、変調信号周波数よりも高い帯域にあるビート雑音成分をフィルタ18により抽出する。フィルタ18は、ビート雑音スペクトルの片端を透過帯地域に取り込むことで、より効率的に、fmとΔfmの周波数変化をパワー変化として取り出せる。例えば、各子局2a,2b,2c,…2nの波長が十分な間隔を保っている状態から、ある子局2j,2k間の波長が接近し、Δλが0.1mm(12.5GHz )となった場合、その子局2j,2k間のビート雑音が図5(a )のように信号帯域側へ接近してくる。
【0071】
したがって、図5(b )に示されるように、中心透過周波数が10GHzで透過帯域幅2GHz 程度のバンドパスフィルタ18を透過させることで、信号帯域に接近してきたビート雑音成分を抽出できる。
【0072】
通常、受信器のフロントエンドアンプの帯域は上限があるため、フィルタ18は、例えば、カットオフ周波数が5G Hz のハイパスフィルタとして、図5(c )のようにビート雑音を取り出してもよい。
【0073】
このとき、ビート雑音の高周波側の透過域はフロントエンド滞域で決定するが、ビート雑音スペクトルを全て透過させても構わない。この場合、ダイオードによる包絡線検波では、ビート雑音の周波数ゆらぎの成分は取り出し難く、各子局2a,2b,2c,…2nの光信号を制御信号fma,fmb,fmc,…fmnで強度変調しておく必要がある。
【0074】
しかし、前述のレーザ駆動電流へfma,fmb,fmc,…fmnを重畳する方法は、波長を変調した際に、光強度レベルも同時に変調されているため、適用できる。フィルタ18からの出力情報は、ダイオード検波器24で、包絡線検波する。包絡線検波後の出力信号(電気信号)のスペクトルは、図6のように表される。尚、スペクトル図において、DCレベルには、ビート雑音発生に起因している子局2j,2kからの情報信号がおちてくる。
【0075】
他には、制御信号fmj,fmkの周波数差であるΔfm、fmj、fmk、fsj,fsk、Δfs等が表れる。これらを検知することで、ビート雑音に起因している子局が2jと2kであることを判断できるようになる。
【0076】
これらの中で、一つの周波数帯の検波で子局2j,2kを特定でき、信号の有無に左右されないΔfmを検波することが一番効率的である。
【0077】
ここで、Δfmの周波数配置に望まれることは、幾つかあげられる。検波用のダイオード24によっては、これらの周波数成分の高調波が発生することも十分考えられるため、Δfmの周波数帯は低い方が良い。また、DC(直流領域)には情報信号成分がおちてきており、それらの影響を避ける必要もある。
【0078】
よって、図6に示されるように、
情報信号帯域<Δfm<fmj,fmk、Δfs、fsj,fsk
の条件が成り立つことが望ましい。また、ダイオード検波によって、Δfmに情報信号成分が重畳されてしまうことが考えられるが、Δfmの成分の有無を調べる検波方法であれば良い。
【0079】
包絡線検波後の出力信号から、Δfmの情報を取り出す方法には幾つかある。例えば、図3に示されるように、ダイオード検波器24の出力信号を分岐して、各Δfmの中心周波数を持つバンドパスフィルタ25−1,25−2,…25−Mに入力し、各バンドパスフィルタ25−1,…25−Mの入力をパワー検波器22でモニタして、どの周波数Δfm帯の出力が大きくなっているかモニタする。
【0080】
または、図4に示されるように、フィルタ18の出力とVOC19の出力をミキサ20で乗算し、バンドパスフィルタ21で特定の周波数成分を抽出し、パワー検出器22でモニタした結果を親局の制御器12へ入力する。VOC19の発振周波数は、親局制御器12からの指示により、子局2a,2b,2c,…2nの制御周波数差Δfmから所定の周波数オフセット値で順次変化させていく。
【0081】
このΔfmとパワーの検知レベルを親局制御器12で比較することで、どのΔfm成分のパワーレベルが上昇しているかを探し出す。各子局2a,2b,2c,…2n間のΔfmは唯一に設定してあるため、親局制御器12はパワーが上昇しているΔfmから、ビート雑音を引き起こしている2つの子局2j,2kを特定することができる。
【0082】
また、ダイオード検波では、ダイオードの非線特性から、Δfmの高調波(逓倍波)が発生する可能性が高い。そのため、ビート雑音発生の関与している子局を正碓に特定するためにも、Δfmの関係において、
Δfm≠Q×Δfm′
(Qは整数、Δfm′は子局2j,2k以外によるΔfm)
が成り立っていることが望ましい。また、ダイオード検波出力のうち、fmj とfmkを検波する場合、ダイオード検波の非線形性のため、fmkとfmjの相互変調歪が現われることが考えられる。
【0083】
そのため、各子局のfmを正確に検波できるように、各子局のfmの関係として、パワー的に大きな影響を及ぼす3次相互変調歪がおちてこない周波数配置であることが望ましい。このような周波数配置は、例えば、5つの子局2a,2b,2c,2d,2eの場合、
fma=10.1[MHz ]、fmb=10.2[MHz ]、
fmc=10.5[MHz ]、fmd=11.0[MHz ]、
fme=11.2[MHz ]
と云った具合に周波数差が十分大きくなるように設定すればよい。
【0084】
以上、述べてきたように、この実施例においては、子局は、波長の周期的な変調を行うべく、制御信号fmで各子局の波長を周期的に変化させるようにすると共に、各子局間でのビート雑音の周波数帯域がそれぞれの子局間で固有のものとなるよう、各子局における変調周波数を固有のものにし、親局側ではビート雑音が発生した場合に、そのビート雑音がどの周波数で生じているかにより、ビート雑音がどの子局に起因しているかを、判別できるようにした構成であるから、信号帯域に影響を及ぼすビート雑音の有無を親局側のみで確実に検出することができるようになる。
【0085】
(第2の実施例)
次に本第6及び本第7の発明の第2の実施例を示す。本第2の実施例の構成を図7に示す。ここで、本実施例では、子局2a,2b,2c,…2nの構成は、前述までの実施例とは違って、制御信号fmで各子局の波長を周期的に変化させる必要がないようにしたものである。
【0086】
波長の周期的な変調を行うためには、制御信号をレーザの駆動電流に重畳して印加して変調することが多いが、このような手法は、レーザの変調度を、一部、制御信号に割り当てている。そのため、波長の周期変調を必要としないことは、レーザの変調度を、制御信号に使用せず、全て情報信号にあてがうことができることを意味する。
【0087】
図7に本実施例での装置構成例を示す。ここでは、図1の構成からVCO5a,5b,5c,…5nを除外した構成とした。
【0088】
図7に示す構成において、親局1は、光ファイバ3から送信されてきた各子局2a,2b,2c,…2nからの波長多重された光信号を一つの受信器で一括して受信し、O/E変換器15によって、周波数多重された電気信号を得、これを復調器16で所定の変調周波数帯の信号に分離して復調する。全子局2a,2b,2c,…2nの信号を全て得るには、フィルタにより各子局2a,2b,2c,…2n毎に信号を分離した後、復調すれば良い。
【0089】
また、親局1におけるビート雑音検出器17Aへは、O/E変換器15からの出力信号を分岐させた信号と、復調器16から、各変調周波数帯に分離された信号を入力する。
【0090】
第2の実施例におけるシステムでの復調器16とビート雑音検出器17Aの構成を図8に示す。図8の構成は、光電変換器であるO/E変換器15から分岐した出力信号を、バンドパスフィルタ18を透過させることにより、ビート雑音成分を取り出し、ダイオード24で包絡線検波を行う。
【0091】
また、ビート雑音検出器17Aにおいては、復調器16からの各子局2に割り当てられた信号周波数帯の信号を、順次、スイッチ26で切り替える。そして、このスイッチ26からの信号とダイオード24からの信号の相関を調べる。例えば、両者の信号をミキサ20で乗算し、その出力をローパスフィルタ21で透過させて、パワーを検出器22で測定する。
【0092】
ビート雑音を発生させている子局の情報信号fmとビート雑音の乗算であれば、同一の信号が含まれているため、特定の相関出力を得ることが可能である。そして、乗算する2つの信号の遅延差をなるべく小さく設定することで、より安定した相関出力が得られる。
【0093】
ビート雑音に関与していない子局の情報信号fmとビート雑音の乗算では、同一の信号が含まれていないため、相関値は低く、理論的には、相関出力はゼロとなる。
【0094】
乗算する2つの信号の遅延差の条件は、子局2a,2b,2c,…2nから親局1へ伝送する情報信号の種類により変わる。例えば、π/4QPSK等に代表されるデジタル信号で変調したアナログ信号を伝送した場合、相関をとる2つの信号に遅延差が存在しても、同一の符号時間内であればよい。
【0095】
なお、同一の符号を含まない場合の相関出力は、情報信号のビット系列によってふらついてしまう。しかし、同一符号を含んでいれば、信号系列に依存せず、安定した相関出力を得ることができ、より信頼度の高いビート雑音検出ができる。但し、情報信号の搬送波の周波数に対して、位相が90°異なった状態で乗算された場合は、相関値がゼロとなってしまう。
【0096】
この問題に対しては、位相同期などの解決策があるが、位相同期を必要としない解決策として、例えば、図9の構成も考えられる。
【0097】
図9の構成を説明する。図において、16は復調器、18はバンドパスフィルタ、20a,20bはミキサ、21a,21bはローパスフィルタ、22は検出器、24はダイオード検波器、26a,26bはスイッチ、27a,27b,27c,27dは位相シフタ、28は加算器である。
【0098】
ここでは、復調器16からの情報信号を2つに分岐し、一方の信号を位相シフタ27a,〜27dにより、位相を搬送波に対して、90°ずらして、それぞれをスイッチ26a,26bで選択する。
【0099】
90°位相のずれた2つの信号を、それぞれダイオード24検波後の信号とミキサ20で乗算して、ローパスフィルタ21透過後の出力を加算器28で足し合わせる。
【0100】
この方法によれば、搬送波位相に依存せず、一定値の相関出力を得ることが可能となる。
【0101】
以上、述べてきた本第2の実施例の特徴は、ビート雑音に関与している子局を特定するために、各子局に制御信号を重畳する必要がないようにしたものである。そのため、制御信号に与える変調度を情報信号の変調度に割り当てることができ、情報信号の伝送効率を大きくすることができる。
【0102】
(第3の実施例)
本第8の発明における第3の実施例を図10に示す。親局1と複数の子局2a,2b,2c,…2n間は、子局2a,2b,2c,…2nから親局1への上り信号と親局から子局への下り信号用の伝送路である光ファイバ3で接続される。各子局2a,2b,2c,…2nは、親局1からの副搬送波多重された下り光信号を子局2a,2b,2c,…2n内のO/E変換器10で受信し、各子局2a,2b,2c,…2nに割り当てられた周波数帯を、BPFまたは同期検波等により取り出し、自局への情報信号を得る。
【0103】
ここで親局1からの伝送信号には、各子局2a,2b,2c,…2nの波長制御用の信号が含まれている。各子局2a,2b,2c,…2nでは、O/E変換器10からの受信信号から、この波長制御信号を分岐する手段を備えており、取り出した制御信号を子局波長制御器8に入力する。波長制御信号の伝送方法としては、例えば、制御信号専用の周波数帯を備えており、その周波数帯を帯域透過フィルタで抽出する。
【0104】
各子局2a,2b,2c,…2nから親局1への上り信号は、子局2内のE/O変換器4において、光信号を情報信号で変調して伝送する。
【0105】
このとき、伝送される光信号は、親局1から制御信号をうけた波長制御器8により、割り当てられた制御周波数fmp をもつ正弦波信号で、周期的に変化させている。また、子局2a,2b,2c,…2nは、親局1からの波長制御信号に従い、波長制御器8は、E/O変換器4内の光源の中心波長を可変させる手段を備えている。子局2から送信された光信号は、分岐光ファイバ6に入力され、光カブラ7により光バス3に合波されて、親局1まで伝送される。親局1の構成について説明する。
【0106】
親局1は、各子局宛情報信号を変調器13によって変調した後、E/O変換器14で所定の波長による光信号に変換して、光伝送路3を伝送させる。また光伝送路から送信されてきた各子局2a,2b,2c,…2nからの波長多重された光信号を、O/E変換器15において、一つの受信機で一括して受信し、復調器16で各変調周波数帯の信号を分離し復調する。
【0107】
ここでO/E変換器15からの出力信号を分岐して、一方は前述の復調器16へ入力し、もう一方はビート雑音検出器17Aへ入力する。ビート雑音検出器17Aでは、ビート雑音の有無を測定する。
【0108】
ビート雑音が発生したことを検波したならば、前述の方法により、ビート雑音に関与している子局2j,2kを判断し、当該関与している子局2j,2kに波長制御信号を各子局2a,2b,2c,…2nへの情報信号に多重または重畳して伝送し、波長制御を行ってビート雑音を抑圧する。
【0109】
図11のフローチャートは、波長制御の一例を示す。このフローチャート参照して説明すると、まず、ビート雑音増加を検知すると、ビート雑音に起因している2つの子局2A ,2B を特定する(S1)。その後、一方の子局2A を選択し、波長λcAを子局2B の波長λcBの反対側方向にシフトさせる指示のための制御信号を、下り線路を介して親局1から子局2A まで伝送する(S2)。
【0110】
子局2A は、親局1から受けた波長シフトの制御信号に従い、λcAシフトさせる。
【0111】
親局1での制御器12において、周波数差Δfmのパワーレベルが設定値以上の十分小さい値になるまで、波長λcAをシフトさせる(S3)。そして、子局2A ,2B 以外の周波数差Δfm′のパワーレベルが上昇していないかを制御器12で測定する(S5)。
【0112】
その結果、Δfm′のパワーが上昇していなければ、ビート雑音を抑圧したことになるので波長制御作業は終了する(S6)。
しかし、他周波数差Δfm′のパワーが上昇していることが検知されたならば、波長制御を行うべき子局は2B であることになる。
【0113】
そのため、一度、子局2A の波長λcAを制御前の波長値に戻し(S7)、子局2B の光波長λcBを子局2A の波長λcAとの位置の反対側方向に、同様に、Δfm′のパワーレベルが設定値以下に下がるまでシフトさせる(S8,S9)。そして、パワーレベルが設定値以下に下がったならば波長を固定する(S10)
なお、S8,S9でのシフト実施時、さらに他の周波数差Δfm′のパワーの上昇が現れたとするならば、複数の子局2の波長λc が動いてしまったことになる。その際は、子局2A ,2B の波長λcA,λcB の外側に配置されている子局2C の波長λcCを、ビート雑音のΔfm′のパワーレベルが十分小さくなるまで、シフトさせる(S12)。そして、パワーレベルが設定値以下に下がったならば波長を固定する(S14)。
【0114】
また、S12〜S14の処理において、新たにΔfm”が検知されたならば(S15)、順次、外側の子局波長をシフトさせていき、全てのΔfmがなくなるまでこれを繰り返す(S16,S17)。
【0115】
このようにして波長制御を行ってビート雑音を抑圧する。なお、ここで示した制御アルゴリズムは、一例である。
【0116】
他の例として、親局1のビート雑音検知器17Aの帯域を大きくとることができ、各子局2の波長が正常な状態の各変動周波数Δfmレベルを検知可能とする例を説明する。
【0117】
例えば、ある子局2の波長が変化して、ビート雑音が発生したとする。この場合、パワーレベルが上昇する周波数Δfmとパワーレベルが下降する周波数Δfm′が存在する。そこで、両者のΔfmが検知できれば、どの子局の波長が、高低どちらの側に変化したかを特定できる。これを利用することによって、親局1からの光波長制御がシンプルなアルゴリズムで構成することが可能となる。
【0118】
(第4の実施例)
次に本第9の発明の第4の実施例を示す。第4の実施例の構成は第3の実施例と同様に図10で表される。子局群2A ,〜,2M ,〜2N ,2L (1≦M,N≦L)の各上り光信号波長は図12に示されている配置で示される。
【0119】
ここで、新たに子局2R を接続しようとする場合、子局2R の光信号の中心波長λc の配置、他子局の波長の再配置が必要であるかを、ビート雑音検出器17Aにより判断する必要が生じる。
【0120】
いま、図12に示されるように、子局2M と子局2N の波長間に子局2R が新たに接続されるものとする。そして、子局2M ,2N の波長は、制御信号fmM 、fmN で周期的変化をつけられている。
【0121】
子局2R の波長可変領域内において、長波長側、短波長側のどちらにも波長変化がとれる波長位置λcRに波長を固定する。光源の波長λcRを、周波数fmR の周期で変化させて、光パワーを段階的に増加させていく。
【0122】
光パワーレベルを一気に増加させてしまうと、λcRの波長位置が適正でなかった場合には、大きなビート雑音が起こり、他子局2からの情報信号の受信特性に影響を及ぼしてしまう。したがって、親局1のビート雑音検出器17Aで、ビート雑音の有無を確認しながら、光パワーを増加させるように制御していくことが必要である。
【0123】
そして、ビート雑音が検出された際には、光パワーの増加を止めて、波長λcRの適正な位置を探す必要がある。子局2R の光源の波長可変範囲が大きい場合などは、波長可変域を大きく利用して、ビート雑音が起こらないほど十分に広がっている任意の子局間の波長帯域を探し、波長λcRを固定できれば、他子局の波長配置を変えることなく、新たに子局2R を挿入できることとなるため、都合がよい。
【0124】
例えば、新しい子局2R を接続するときに、子局2R の光パワーレベルはビート雑音が大きく発生しないように、抑えたままで、波長λcRを広い範囲で振らせるようにし、このときのビート雑音の検出結果の推移から、他子局2の波長配置の情報を得て、他子局2の波長配置をシフトさせる必要がない位置を見つける。そして、その位置に、λcRを固定する。
【0125】
しかし、このような十分な波長可変範囲や、十分に空いている波長間隔がない場合は、他子局2の波長配置を変えざるを得ない。そのため、例えば、図13に示されるような波長制御アルゴリズムが考えられる。
【0126】
図13を説明すると、子局2R を接続してこの子局2R のλcR を固定し、λcR をfmR 周期で変化させて光パワーレベルを段階的に増加させていった際(S20,〜S22)、ΔfmR,M =|fmR−fmM|、ΔfmS,N =|fmS−fmN|のどちらか、または両方のΔfmR,M 、ΔfmR,N が、ビート雑音検出器17Aにおいて検出されなければ(S23)、波長λcRはそのままで良いが、ビート雑音検出器17Aにおいて、ΔfmR,M 、ΔfmR,N の成分が検波されたならば、λcR、場合によっては、他子局の波長λc を再配置する必要が出てくる。
【0127】
まず、ΔfmR,M 、ΔfmS,N のどちらか一方の成分が検出された場合、λcRがλcMとλcNのどちら側に寄っているかわかる。そこで、この場合は子局2R の光パワーレベル増加を止めると共に、検出した側全ての波長を検出したΔfmが十分に小さくなるまでλcR から離す(S25)。そして、S26の処理へと進む。
【0128】
また、S23において、ΔfmR,M の成分だけが検波されたならば、λcRとλcNは十分波長が離れており、λcRとλcNは接近していることになる。
【0129】
この場合、一つの波長制御のアルゴリズムとして、例えば、子局2R の波長λcRからみて、子局2M 側の全ての波長λc を、ΔfmR,M が十分小さくなるまで、λcRから遠ざけるように制御する(S25)。
【0130】
また、他波長制御のアルゴリズムとしては、波長λcRを、λcMから遠ざけるように波長制御していくが、ΔfmR,M が十分小さくなるまでに、ΔfmR,N の成分が検波されなければ、λcRは、ΔfmR,M の成分が十分小さくなる位置に固定する。
【0131】
しかしながら、ΔfmR,N が検波されたならば、ΔfmR,N が十分小さい段階である位置に、λcRを戻して固定し、子局2R 側からみて、子局2M 側にある全ての波長をλcRから離す方向に、ΔfmR,M が十分小さくなるまで変化させる(S25)。
【0132】
また、ΔfmR,M 、ΔfmR,N の両方が検波されたときは、λcRはその位置に固定し、全ての子局の波長をλcRから離す方向に、ΔfmR,M 、ΔfmR,N の両成分が十分小さくなるまで移動させていく(S24)。
【0133】
全てのΔfmが小さくなったら、子局2R の光パワーレベルを再び増加させていき(S26)、ビート雑音が発生しなければ(S27)、パワー設定値まで増加させ(S28)、子局2R の接続を終了する(S29)。
【0134】
一方、S26において子局2R の光パワーレベルを再び増加させていった結果(S26)、ビート雑音が発生したときは(S27)、再び、上述のアルゴリズムで波長配置を制御する。
【0135】
このように制御することで、新しい子局2R の接続を、各子局2からの情報信号の伝送を止めることなく、オンサービスのままで行うことができる。
【0136】
尚、上述した波長λcRの設定アルゴリズムは一例であり、他の波長配置のアルゴリズムでもよい。
【0137】
親局1と子局2の接続形態は、ここまで述べてきた本来施例では、バス型を取り上げたが、スター型、リング型等でも構わない。また同一の光ファイバ3中に、上り信号と下り信号を伝送させるような双方向伝送も可能である。但し、双方向伝送の場合は、上り信号と下り信号の光波長が近い値をもつと、反射、ラマン散乱、ブルリアン散乱等の影響で、上り信号と下り信号のど−ト雑音が大きく発生する可能性がある。そのため、上り信号と下り信号においても、大きく光波長間隔をとる必要がある。
【0138】
以上、第4の実施例の光通信システムは、伝送路に新規子局を接続するにあたり、親局のビート雑音検出器でビート雑音を検出しながら、子局の光パワーを、段階的に増加させていき、ビート雑音が検出された際には、光パワーの増加を止め、該新規子局の光源の波長制御を行い、ビート雑音が検出されなくなった後に、光パワーを再び段階的に増加きせていく手段を備えることを特徴とするものである。
【0139】
新規子局を挿入する際においても、好ましくは、光通信号システムはオンサービスとしておく必要がある。そのため、新規子局からの光信号パワーをいきなり所定の設定値に増加させた場合、その子局の波長が適正な位置にないと、ビート雑音が発生して、他子局からの情報信号に影響を及してしまう。そのため、新規子局からの光信号パワーは、親局のビート雑音検出器と連動させて、段階的に増加させていくことが必要となる。この発明により、オンサービスのままで新規子局を接続でき、信頼の高い通信システムを提供できる。
【0140】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明によれば、子局から親局への上り信号の波長変動によるビート雑音の周波数成分を調べることで、ビート雑音の発生に起因する子局対を単純な構成で特定することができる。そのため、信号伝送品質をビート雑音により損なう前に、ビート雑音に起因していない子局には制御を加えることなく、簡易な制御アルゴリズムで、ビート雑音に起因している子局の光波長の変動を調整することができる。
【0141】
この構成によれば、絶対波長基準となる高精度の機器または光源を必要とせず、簡単な電気回路の付加のみで、波長多重技術の実現を可能とし、ビート雑音が発生し始めても伝送品質を損なわずに波長制御でき、また新規子局を、他子局の信号伝送の中断なく接続することができ、高い信頼性を有する光伝送システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の第1の実施例を示す構成図。
【図2】本発明を説明するための図であって、ビート雑音の周波数スペクトルを示す図。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明によるビート雑音検出器の構成例を示す図。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明によるビート雑音検出器の構成例を示す図。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明におけるビート雑音検出器内のフィルタ特性を示す図。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明におけるビート雑音検出器内のダイオード出力を示す図。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明における第2の実施例を示す構成図。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明の第2の実施例における復調器とビート雑音検出器の構成例を示す図。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明の第2の実施例を説明するための図。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明の第3の実施例を説明するための図。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明における波長制御の手順を一例を示すフローチャート。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明の第4の実施例を説明するための図。
【図13】本発明を説明するための図であって、本発明の第4の実施例における波長制御アルゴリズム例を示すフローチャート。
【図14】ビート雑音発生の原理を説明するための図。
【図15】従来の光収容形態を示す構成図。
【符号の説明】
1…親局
2-1,2-2,2-n,〜 ,2a,2b,2c,〜 …子局
3,3a,3b…光ファイバ
4…E/O変換器
5…VCO
6…分岐光ファイバ
7…光カプラ
8…子局制御器
9…子局変調器
10…O/E変換器
11…子局復調器
12…親局制御器
13…親局変調器
14…親局E/O変換器
15…親局O/E変換器
16…親局復調器
17…ビート検出器
17A…ビート雑音検出器
18…フィルタ
19…VCO
20…ミキサ
21…ローパスフィルタ
22…パワー検出器
23…スターカプラ
24…ダイオード検波器
25…バンドパスフィルタ
26…スイッチ
27…位相シフター
28…加算器
30…検波器

Claims (14)

  1. 互いに異なる波長の光源にて得た光信号を使用して情報信号を光伝送する複数の子局を、共通の光伝送路に接続すると共に各子局からの光信号を合波して、この共通光伝送路にて伝送するようにし、該光信号を親局において一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムにおいて、
    各子局における光源の波長を、各子局固有の周波数で時間的に変動させると共に、各子局固有の該周波数は、任意の2つの周波数の差がそれぞれ唯一無二になるようにそれぞれ設定した構成とし、また、ビート雑音発生に関与している2つの子局を前記周波数差から特定するためのビート雑音検出手段を備えることを特徴とする光通信システム。
  2. 請求項1に記載の光通信システムにおいて、各子局は前記光源からの光を変調する外部光変調器を備え、該子局から親局に伝送する情報信号はこの外部光変調器で変調することを特徴とする光通信システム。
  3. 互いに異なる波長の光源にて得た光信号を使用して情報信号を光伝送する複数の子局を、共通の光伝送路に接続すると共に各子局からの光信号を合波して、この共通光伝送路にて伝送するようにし、該光信号を親局において一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムにおいて、
    各子局における光源の強度を、各子局それぞれで異なる周波数にて時間的に変動させると共に、該周波数は、任意の2つの子局での周波数差がそれぞれ唯一無二になるように各子局で設定してあり、また、ビート雑音発生時に当該ビート雑音に関与している2つの子局を前記周波数差から特定するため、周波数成分を検出するビート雑音検出手段を備えることを特徴とする光通信システム。
  4. 請求項1及び2及び3に記載の光通信システムにおいて、各子局1〜L(Lは3以上の整数)における光源に変調を加える周波数をそれぞれΔfm1 〜ΔfmL としたとき、これらのうち、任意の2つの周波数差Δfm=|fmM −fmN |、Δfm′=|fmO −fmP |(M≠N,O≠P,|M−N|=1,|O−P|=1,1≦M,N,O,P≦L、M、N、O、Pは整数)の組み合わせで、Δfm≠Q×Δfm′(Qは整数)
    の関係が成り立ち、Δfmの差が、該子局1〜Lから親局へ送信する情報信号S で該子局1〜L 間で互いに異なる周波数帯域をもつ変調信号fs1〜L のうち、任意の2つの周波数差Δfs=fsX −fsY (X≠Y,1≦X,Y≦L、X,Yは整数)と、該Δfsとの間に、情報信号S の最高変調周波数<Δfm<fm1 〜fmL 、Δfs、fs1 〜fsLの関係が成り立つことを特徴とする光通信システム。
  5. 請求項1及び2及び3いずれか1項記載の光通信システムにおいて、複数の子局1〜L から伝送される光信号の受信出力から、ビート雑音発生に関与している2つの子局を特定するため、時間的に変動させる前記周波数fm1 〜fmL の成分を検出するビート雑音検出器を備えることを特徴とする光通信システム。
  6. 親局と複数の子局とを共通の光伝送路で接続してなる光通信システムであって、各子局は波長が互いに異なる半導体レーザ素子を光源として備えると共に、各子局では、伝送対象である情報信号を用いて該半導体レーザ素子を駆動することにより光信号を変調し、該各子局から出力されるこれら光信号を合波して、前記共通の光伝送路で伝送し、該光信号を親局において受光し、周波数領域で多重された電気信号を得るようにした光通信システムにおいて、
    親局において、ビート雑音に起因している2つの子局を特定するため、受信した各子局からの情報信号とビート雑音の相関出力を検出するビート雑音検出手段を備え、
    このビート雑音検出手段は、
    各子局から親局へ伝送される情報信号は、ディジタル信号で変調された無線波信号であって互いに異なる周波数帯に導かれており、親局において、各子局から伝送された情報信号の受信出力から、情報信号帯域よりも高い周波数帯にあるビート雑音成分と情報信号帯域から各子局に与えられた該情報信号の周波数帯を順次抽出し、抽出した該ビート雑音成分と該情報信号を前記ディジタル信号の同一符号が含まれている時間差以内で乗算して、相関出力を検出し、ビート雑音に起因している2つの子局を判断することを特徴とする光通信システム。
  7. 請求項1〜いずれか1項に記載の光通信システムにおいて、親局は、ビート雑音検出手段に基づき、前記各子局に波長制御を指示する波長制御指示情報を伝送する手段を備え、各子局には、親局から伝送される自己宛の波長制御指示情報信号を抽出する手段と、該波長制御指示情報信号に従い自己の光源の波長を変化させる手段とを備えることを特徴とする光通信システム。
  8. 請求項に記載の光通信システムにおいて、
    伝送路に新規子局を接続した場合、親局のビート雑音検出器でビート雑音を検出しながら、該新規子局の光パワーを、段階的に増加させていき、ビート雑音が検出された際には、該光パワーの増加を止め、該新規子局及び他子局の光源の波長制御を行い、ビート雑音が検出されなくなった後に、該光パワーを再び段階的に増加させる手段を供えることを特徴とする光通信システム。
  9. 互いに異なる波長の光源にて得た光信号を使用して情報信号を光伝送する複数の子局を、共通の光伝送路に接続すると共に各子局からの光信号を合波して、この共通光伝送路にて伝送するようにし、該光信号を親局において一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムにおいて、
    各子局における光源の波長を、各子局固有の周波数で時間的に変動させると共に、各子局固有の該周波数は、任意の2つの周波数の差がそれぞれ唯一無二になるようにそれぞれ設定し、ビート雑音発生に関与している2つの子局を前記周波数差から特定するようにすることを特徴とする光通信システムの制御方法。
  10. 互いに異なる波長の光源にて得た光信号を使用して情報信号を光伝送する複数の子局を、共通の光伝送路に接続すると共に各子局からの光信号を合波して、この共通光伝送路にて伝送するようにし、該光信号を親局において一括して受光し、周波数領域で多重された電気信号を得る光通信システムにおいて、
    各子局における光源の強度を、各子局それぞれで異なる周波数にて時間的に変動させると共に、該周波数は、任意の2つの子局での周波数差がそれぞれ唯一無二になるように各子局で設定し、ビート雑音発生時に当該ビート雑音に関与している2つの子局を前記周波数差から特定することを特徴とする光通信システムの制御方法。
  11. 請求項または10いずれか1項記載のものにおいて、複数の子局から伝送される光信号の受信出力から、ビート雑音発生に関与している2つの子局を特定するため、時間的に変動させる前記周波数の成分を検出し、その周波数差から子局を特定することを特徴とする光通信システムの制御方法。
  12. 親局と複数の子局とを共通の光伝送路で接続してなる光通信システムであって、各子局は波長が互いに異なる半導体レーザ素子を光源として備えると共に、各子局では、伝送対象である情報信号を用いて該半導体レーザ素子を駆動することにより光信号を変調し、該各子局から出力されるこれら光信号を合波して、前記共通の光伝送路で伝送し、該光信号を親局において受光し、周波数領域で多重された電気信号を得るようにした光通信システムにおいて、
    各子局から親局へ伝送される情報信号は、ディジタル信号で変調された無線波信号であって互いに異なる周波数帯に導かれており、親局において、各子局から伝送された情報信号の受信出力から、情報信号帯域よりも高い周波数帯にあるビート雑音成分と情報信号帯域から各子局に与えられた該情報信号の周波数帯を順次抽出し、抽出した該ビート雑音成分と該情報信号を前記ディジタル信号の同一符号が含まれている時間差以内で乗算して、相関出力を検出し、ビート雑音に起因している2つの子局を判断することを特徴とする光通信システムの制御方法。
  13. 請求項12いずれか1項に記載のものにおいて、親局は、ビート雑音発生時に検出したビート雑音に起因している2つの子局の情報に基づき、該当子局に波長制御を指示するための波長制御指示情報を伝送するようにし、各子局は、親局から伝送される自己宛の波長制御指示情報信号を抽出させ、該波長制御指示情報信号に従って自己の光源波長を変化させるようにすることを特徴とする光通信システムの制御方法。
  14. 請求項13に記載の光通信システムにおいて、伝送路に新規子局を接続した場合、親局でビート雑音を検出しながら、当該新規接続子局の光パワーを、段階的に増加させていき、ビート雑音が検出された際には、該光パワーの増加を止め、該新規子局及び他子局の光源の波長制御を行い、ビート雑音が検出されなくなった後に、該光パワーを再び段階的に増加させるようにすることを特徴とする光通信システムの制御方法。
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