JP3974056B2 - 防犯サッシ及び防犯工事施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防犯サッシ用の脱落防止アタッチメント及びそれを透光性板状体の縁部に取り付けたアタッチメント付透光性板状体に関する。また、上記脱落防止アタッチメントがサッシ枠の溝に嵌入された防犯サッシに関する。さらに、上記脱落防止アタッチメントを使用して既設のサッシを防犯サッシに改造する防犯工事施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、窓を破壊して住宅やビル等に不法侵入する犯罪が増加している。これに対し、侵入を防止するために窓を破壊され難くした各種の防犯サッシが提案されている。例えば、特開2000−203895号公報(特許文献1)には、板ガラスの周辺を弾性シール材を介してサッシで囲った窓ガラスユニットにおいて、前記板ガラスは、表面圧縮応力が1200kgf/cmを超える強化ガラスとすることで防犯性を高めたことを特徴とする窓ガラスユニットが記載されている。当該公報には、窓ガラスの材料としていわゆる「超強化ガラス」を使用することによって、窓ガラスが容易に破壊されないようにできる旨が記載されている。
【0003】
一方、特開平8−270331号公報(特許文献2)には、複層ガラスの周縁部を包囲できるチャンネル状の補強材と、複層ガラスに相対してガラスに当接する内側軟質部及び複層ガラスとサッシとに当接して複層ガラスとサッシとの間をシールする外側軟質部を有していて、前記補強材の解放端部をカバーするように補強材に設けられた軟質材とを備えた脱落防止アタッチメントが、周縁部に被着されてなる脱落防止アタッチメント付複層ガラスが記載されている。このような脱落防止アタッチメント付複層ガラスは、そのままサッシに対して取り付けることが可能であり、取付け作業を容易にすることができるとされている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−203895号公報
(特許請求の範囲、発明の効果、図1)
【特許文献2】
特開平8−270331号公報
(特許請求の範囲、発明の効果、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−203895号公報に記載されている窓ガラスユニットのように、超強化ガラスを使用したとしても、先端の鋭利なハンマー等による打撃によっては、なお破壊されるおそれが残る。また、超強化ガラスは通常のガラスに比べてかなり高価であり、広く普及させるには限界がある。これに対し、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体は、ガラスに比べて耐衝撃性に優れ、大きな衝撃に対しても耐えられることがわかっている。例えば、ポリカーボネート層を有する透光性板状体は、ポリカーボネート層の厚みによっては、銃弾を被弾した場合であっても、その貫通を阻止することが可能である。
【0006】
ところが、単層の樹脂板と単層のガラス板とを比較した場合、前者は後者よりも柔軟性を有するものであるために、前者を通常のサッシに組み込んだだけでは、衝撃や押圧力によって撓んで、サッシ枠から脱落するおそれがある。また、透光性板状体がガラス層と樹脂層とからなる複層構成の場合には、衝撃や押圧力を受けることにより、ガラス層が割れた場合であっても、透光性板状体はその形態を維持できる。しかしながら、このような状態でさらに外力を受けると、やはりサッシ枠から脱落して、侵入可能な状態となってしまうおそれがあった。また、透光性板状体の全体の板厚が大きい場合には、通常のサッシ枠に収まらなくなってしまうという問題もあった。これらの問題は、既設のサッシ枠を改造することによって、あるいは既設のサッシ枠を新しいものに交換することによって解決することも可能であるが、その工事には多くの手間やコストがかかるし、資源の無駄が生じるおそれもある。
【0007】
近年の急速な防犯意識の高まりに呼応して、一般住宅も含めて、窓を防犯性能の優れたものとすることへの要求が強くなってきているために、その工事の作業効率化や低コスト化が、企業と消費者双方に大きな利益をもたらすようになってきた。また、廃棄物を削減することも重要である。このため、現在既に建物に組みつけられているサッシ枠を利用して、容易に組み込むことができ、しかも防犯性能にも極めて優れたサッシが求められている。
【0008】
ところで、特開平8−270331号公報に記載されているように、アタッチメント付きのガラス板を使用して、サッシ枠に組み込む方法は既に知られている。当該公報には、複層ガラスを既存のサッシ枠に対して容易に組み込めることが記載されている。しかしながら、ガラスのように可撓性のない材料のみを対象にした脱落防止アタッチメントであるために、これを使用したところで樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の脱落を防止できるものではない。また、複層ガラスの全体の板厚がサッシ枠の溝の内幅よりも大きい場合には使用することができないものである。このため、ガラス板の板厚を厚くしてその耐衝撃性を向上させることにも大きな制限がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体を使用しながら、衝撃や押圧力を受けてもサッシ枠から脱落しない防犯サッシを提供することを目的とするものである。また、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体を、既存のサッシ枠に容易に嵌め込むことのできる脱落防止アタッチメントを提供することも本発明の目的である。さらに、既存のサッシ枠に対して容易に組み込むことのできるアタッチメント付透光性板状体を提供することも本発明の目的である。さらにまた、既存のサッシを上記防犯サッシに改造する防犯工事施工方法を提供することも本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部が金属製の脱落防止アタッチメントで覆われて、該脱落防止アタッチメントがサッシ枠の溝に嵌入された防犯サッシであって、前記脱落防止アタッチメントは透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろはサッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろよりも大きく、かつ、挟持部の溝の内幅はサッシ枠の溝の内幅よりも大きいことを特徴とする防犯サッシを提供することによって解決される。これにより、衝撃や押圧力を受けても、透光性板状体が破損したり、サッシ枠から脱落したりし難い防犯性に優れたサッシを提供することが可能となる。
【0011】
ここで、呑み込みしろとは、透光性板状体等の嵌入部材が溝に嵌め込まれた場合に、溝により嵌入部材が隠される深さをいう。呑み込みしろが25mmの場合は、嵌入部材を25mmの深さまで嵌め込むことができる。例えば、図7において、挟持部101の溝が透光性板状体8の縁部を覆う呑み込みしろはL1であり、サッシ枠9の溝が脚部102を覆う呑み込みしろはL2である。一般的に、呑み込みしろは大きければ大きいほど嵌入部材は脱落し難い。
【0012】
このとき、透光性板状体が、ガラス層と樹脂層とが接着されてなる積層体であることが好ましい。また、透光性板状体が、複数の硬質樹脂層が接着されてなる積層体であることも好ましい。これにより、透光性板状体の耐衝撃性を向上させることが可能となる。好適な実施態様としては、複数のガラス層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなるもの、ガラス層と硬質樹脂層とが接着性樹脂層を介して接着されてなるもの、複数の硬質樹脂層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなるものが例示される。ここで使用される硬質樹脂層は、耐衝撃性等を考慮して、ポリカーボネート層やアクリル層であることが好ましく、より好適にはポリカーボネート層である。また、接着性樹脂層は、ガラスへの接着性や柔軟性等を考慮して、ポリビニルブチラール、ポリウレタン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される1種の樹脂からなることが好ましい。また、透光性板状体を耐衝撃性に優れた硬質樹脂単層とすることも好ましい。この好適な実施態様としは、ポリカーボネート単層、アクリル単層が例示され、なかでもポリカーボネート単層が最適である。
【0013】
サッシ枠の溝の内側面と脚部の外側面との間に硬質板状体からなるスペーサを配置することも好ましい。これにより、透光性板状体の脱落をより確実に防止することが可能となる。サッシ枠と脱落防止アタッチメントとがネジ止めされることも好ましい。これにより、脱落防止アタッチメントがサッシ枠から脱落し難くなる。この際には、サッシ枠の室内側からのみネジの締付けが可能であって、室外側からはネジの締付けが不可能であることが好ましい。これにより、室外側から解体する糸口のない防犯サッシを提供することが可能となる。ここで、サッシ枠の室内側からのみネジの締付けが可能であって、室外側からはネジの締付けが不可能であるとは、ネジの締付け構造(ネジ溝、六角穴、ナット等)が、サッシの室内側のみに配置され、室外側にはネジの締付け構造が全く配置されていないことをいう。
【0014】
また、上記課題は、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部を覆ってサッシ枠の溝に嵌入される金属製の脱落防止アタッチメントであって、透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝の深さは18mm以上であり、かつ、挟持部の溝の内幅は脚部の外幅よりも大きいことを特徴とする脱落防止アタッチメントを提供することによっても解決される。これにより、防犯サッシに組み込むのに好適な脱落防止アタッチメントを提供することが可能となる。挟持部の溝の深さが18mm以上であることによって、挟持部の溝に透光性板状体の縁部を嵌入した際に、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろを最大で18mm確保することができる。この挟持部の溝の深さは、好適には25mm以上である。挟持部の溝に透光性板状体の縁部を嵌入する際に、透光性板状体の縁端面と挟持部の溝の底面との間にスペーサや緩衝材等の厚みを有する部材を配置することもできるが、この場合には、挟持部の溝の深さからスペーサや緩衝材等の厚みを引いた値が呑み込みしろとなる。
【0015】
このとき、挟持部と脚部とが別個の部材から構成され、それらが互いに固着されてなることも好ましい。これにより、脱落防止アタッチメントの成形加工が容易になるし、挟持部と脚部のうち一方のみを交換することも可能となる。また、挟持部の室内側部と室外側部とが別個の部材から構成され、それらがネジ止めされることも好ましい。これにより、透光性板状体が撓んでいるような場合であっても、その縁部に確実に脱落防止アタッチメントを取り付けることが可能となる。
【0016】
さらに、上記課題は、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部が金属製の脱落防止アタッチメントで覆われてなるアタッチメント付透光性板状体であって、前記脱落防止アタッチメントは透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろは18mm以上であり、かつ、挟持部の溝の内幅は脚部の外幅よりも大きいことを特徴とするアタッチメント付透光性板状体を提供することによっても解決される。これにより、既設のサッシを防犯サッシに改造する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0017】
さらにまた、上記課題は、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部を金属製の脱落防止アタッチメントで覆い、該脱落防止アタッチメントをサッシ枠の溝に嵌入することにより、既設のサッシを防犯サッシに改造する防犯工事施工方法であって、前記脱落防止アタッチメントは透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろはサッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろよりも大きく、かつ、挟持部の溝の内幅はサッシ枠の溝の内幅よりも大きいことを特徴とする防犯工事施工方法を提供することによっても解決される。これにより、既存のサッシを上記防犯サッシに容易に改造することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。図1は、挟持部と脚部とが一体成形されてなる脱落防止アタッチメントを示す斜視図である。図2は、図1の脱落防止アタッチメントにおけるA−A断面図である。図3は、タッピングビスを使用して、挟持部と脚部とを固着した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。図4は、ボルトとナットを使用して、挟持部と脚部とを固着した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。図5は、頭がテーパー形状の雄ネジと雌ネジを使用して、室内側部と室外側部とが別個の部材からなる挟持部を固定した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。図6は、頭が丸型のボルトとナットを使用して、脱落防止アタッチメントの脚部をサッシ枠に固定した防犯サッシを示す斜視図である。図7は、図6の防犯サッシにおけるB−B断面図である。図8は、タッピングビスと硬質板状体とを使用して、脱落防止アタッチメントの脚部をサッシ枠に固定した防犯サッシを示す断面図である。図9は、側面形状が略矩形の脱落防止アタッチメントを透光性板状体の4辺に取り付けた、アタッチメント付透光性板状体を示す正面図である。図6〜図8において、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体は、便宜上、1枚の板として図示している。
【0019】
本発明の防犯サッシは、樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部が金属製の脱落防止アタッチメントで覆われて、該脱落防止アタッチメントがサッシ枠の溝に嵌入された防犯サッシである。使用される脱落防止アタッチメントは、例えば図2に示されるように、脚部の外幅L4よりも、挟持部の溝の内幅L2の方が大きくなっている。また、挟持部の溝の深さL3は、通常、脚部の高さL5よりも大きくなっており、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろL1が、サッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろL6よりも大きくなるような構造となっている。この脱落防止アタッチメントの脚部102を既設のサッシ枠の溝に嵌め込むことで、そのサッシ枠の溝に直接嵌め込むことが可能な透光性板状体よりも厚い板厚を有する透光性板状体を、そのサッシ枠よりも大きな呑み込みしろを確保してサッシ枠に組み込むことが可能となる。
【0020】
まず、本発明の防犯サッシに使用される透光性板状体について説明する。本発明に使用される透光性板状体は、樹脂層を少なくとも1層有するものである。すなわち、樹脂層を1層以上有してさえいればよく、その材料や層構成は特に限定されるものではない。例えば、単層又は複層の透光性樹脂板から構成されるものであっても構わないし、ガラス等の透光性無機材料からなる層と透光性樹脂層とが積層されたものであっても構わない。また、板状体全体として透光性を有するものであればよく、必ずしも視認性は必要とされない。例えば、型板ガラス等を使用したものであってもよい。サッシ枠に嵌め込まれて使用するものであるから、外形は四角形であるものが好ましい。
【0021】
透光性板状体の全体の板厚は、7〜150mmであることが好ましい。全体の板厚が7mm未満の場合には本発明の脱落防止アタッチメントを使用しなくてもよい場合が多く、より好適には8mm以上である。一方、全体の板厚が150mmを超える場合には、本発明の脱落防止アタッチメントを使用してもサッシ枠に固定することが困難な場合が多く、より好適には100mm以下であり、さらに好適には50mm以下である。また、一般家庭用の引き違いサッシへの取り付けを考慮すると20mm以下であることが好ましい。
【0022】
透光性板状体は、ガラス層と樹脂層とが接着されてなる積層体であることが好適である。これにより、透光性板状体は、衝撃等を受けてそのガラス層が割れた場合であっても、外部からの侵入を防止することが可能なものとなる。ここで、各層は空間を介さずに接着されていることが重要であり、空気層を介して複層構造になっているものは、強度的な観点から好ましくない。
【0023】
使用されるガラス板は特に限定されるものではなく、熱処理を施していないフロート板ガラスや、当該フロート板ガラスに熱処理を施して表面圧縮応力を上昇させたガラス板等を使用することができる。熱処理を施したガラス板としては、表面圧縮応力を20MPa以上に上昇させた板ガラスが好適に用いられる。熱処理を施したものとしては、表面圧縮応力が20〜60MPaの倍強度ガラス、表面圧縮応力が60〜70MPaの半強化ガラスを好適に使用することができる。強化ガラスは、表面圧縮応力が大きすぎるために好ましくない。強化ガラスは割れ難いものではあるが、一度割れるとガラス板全体が粒状に破砕されてしまうために、透光性板状体は、その後の衝撃に対する強度が著しく低下したものとなる。ガラス層が割れた場合には、その細片が激しく飛散して室内の人間や家具を傷つけてしまうおそれもある。また、防火性や防犯性を向上させる目的で網入りガラスを使用することもできる。さらに、ガラス板表面に酸化スズ皮膜等の熱線遮断層を形成したガラス板を使用することも可能であるし、紫外線遮断層を形成したガラス板を使用することも可能である。また、透光性を大きく阻害しない範囲内で着色板ガラスを使用することや、ハーフミラーを使用することも可能である。
【0024】
本発明の好適な実施態様では、透光性板状体が、複数のガラス層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなる積層体である。具体的には、ガラス層/接着性樹脂層/ガラス層、ガラス層/接着性樹脂層/ガラス層/接着性樹脂層/ガラス層等の層構成が好適なものとして例示される。接着性樹脂で挟まれた、いわゆる合わせガラスの構成とすることで、外部からの衝撃で破壊されるのを防ぐことができる。また、内外表面にガラス板が配置される場合には、耐擦傷性にも優れる。
【0025】
このときに接着性樹脂層として使用される樹脂は、ガラス層に接着し、柔軟性と強度を有するものであれば特に限定されないが、ポリビニルブチラール、ポリウレタン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される1種の樹脂からなることが好ましい。特に、ガラスへの接着性が良好で、強靭な膜を形成するという観点からはポリビニルブチラールが好適に使用される。接着性樹脂層の厚みは、防犯性を確保するために、一般の合せガラスよりも厚めに設定することが好ましく、0.5〜5mmであることが好適であり、1〜4mmであることがより好適である。
【0026】
このときに使用されるガラス板1枚の厚みは2mm以上であることが好ましく、通常19mm以下である。ガラス板の厚みを大きくすることによって耐風圧性を向上させることができ、より好適には3mm以上である。ガラス板の種類としては、フロート板ガラスを使用することもできるし、防犯性を向上させるために半強化ガラスや倍強度ガラスを使用することも好ましい。
【0027】
別の好適な実施態様では、透光性板状体が、ガラス層とポリカーボネート層とが接着性樹脂層を介して接着されてなる積層体である。具体的には、ガラス層/接着性樹脂層/ポリカーボネート層、ガラス層/接着性樹脂層/ポリカーボネート層/接着性樹脂層/ガラス層等の層構成が好適なものとして例示される。ポリカーボネート層を有することによって高度な防犯性を達成することができ、所定以上の厚さのポリカーボネート層を使用すれば、銃弾の貫通を防止できる防弾ガラスとすることができる。ポリカーボネート層の厚みは好適には2mm以上であり、より好適には3mm以上である。貫通力の大きな銃弾の貫通を防止するためには、5mm以上、場合によっては10mm以上とすることが好ましい場合もある。一方、ポリカーボネート層の厚みは通常50mm以下である。
【0028】
このときに接着性樹脂層として使用される樹脂は、ガラス層とポリカーボネート層の両方に接着し、柔軟性と強度を有するものであれば特に限定されないが、ガラスとポリカーボネートの両方への接着性が良好で、柔軟な膜を形成するという観点からはポリウレタンが好適に使用される。接着性樹脂層の好適な厚みは、前述の、複数のガラス層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなる積層体の場合と同様である。
【0029】
このときに使用されるガラス板1枚の厚みは2mm以上であることが好ましく、通常19mm以下である。ガラス板の厚みを大きくすることによって耐風圧性を向上させることができ、より好適には3mm以上である。室内側の最内層をガラス板とする場合には、ガラス板が割れたときにその細片が室内に飛散するおそれがあるために、室内側の最表面に飛散防止フィルムを貼着するのが好ましい。ガラス板の種類としては、熱処理を施していないフロート板ガラスを使用することもできるが、熱処理を施して表面圧縮応力を上昇させた半強化ガラスや倍強化ガラスを使用することも好ましい。これにより、ガラス板は、ポリカーボネート層が膨張すること等によって大きな張力を加えられても、十分耐えることが可能となる。特に、ガラス板の厚みを厚くできない場合に有効である。
【0030】
また、本発明の透光性板状体が、ポリカーボネート単層からなることも好ましい。この場合にも極めて優れた耐衝撃性を得ることが可能である。特に、透光性板状体全体の層厚みが比較的小さい場合であっても優れた防犯性能を得ることが可能である。この場合のポリカーボネート板の厚みは7mm以上であることが好ましく、9mm以上であることがより好ましい。また、ポリカーボネート板の厚みは通常30mm以下である。ポリカーボネート板を使用する場合には、耐擦傷性を向上させるために、その表面にハードコート層が形成されているものを使用することが好ましい。
【0031】
次に、上記透光性板状体の縁部に取り付けることにより、透光性板状体の脱落防止効果を高める本発明の脱落防止アタッチメントについて説明する。脱落防止アタッチメント1は、図1〜図5に示すように、板状部材を折り曲げることにより、あるいは押出成形することにより、透光性板状体の縁部が嵌入される溝103を有する挟持部101と、サッシ枠の溝に嵌入される脚部102とを形成したものである。挟持部101と脚部102とは一体成形されたものであってもよいし、別個に成形された各部を溶接したものや、ボルト等の固定金具を使用して固着したものであってもよい。
【0032】
脱落防止アタッチメント1の素材は、剛性の高い金属を使用することが好ましい。これにより、透光性板状体が衝撃や押圧力を受けて一時的に変形しても、脱落防止アタッチメント1が変形しないために、透光性板状体がさらに脱落し難いものとなる。脱落防止アタッチメント1の厚みは、好適には0.5〜3mmである。厚みが0.5mm未満の場合には、強度が不足して脱落防止効果が不十分になるおそれがあり、より好適には0.7mm以上である。一方、厚みが3mmを超えるとサッシ枠に取り付けるのが困難になるおそれがあり、より好適には2mm以下である。脱落防止アタッチメント1の素材は適当な剛性と強度を有する金属であれば良く、ステンレス、鋼板、アルミニウム、強化アルミニウム等を使用することができる。挟持部101と脚部102とを別個に成形する場合には、強度や防錆性等を考慮して、ステンレスを使用するのが最適であり、各部を一体成形する場合には、押出成形が容易な金属の中でも特に高い強度を有する強化アルミニウムが最適である。このとき、意匠性を向上させるために着色を施したり、模様を付したりすることも好ましい。
【0033】
図1に示す脱落防止アタッチメント1は、押出成形により、挟持部101と脚部102とが一体成形されたものであり、図2はそのA−A断面図である。挟持部101と脚部102とが一体成形された脱落防止アタッチメント1は、強度に優れている。挟持部101には、水抜孔104が設けられており、挟持部の溝103の内部に雨水等の水分が溜まらない構造となっていることが好ましい。水抜孔は、挟持部を水平方向に貫通するものであってもよいし、挟持部の溝の底を鉛直方向に貫通するものであってもよい。脱落防止アタッチメント1をサッシ枠に固定する際に、ボルト等の固定金具を使用する場合には、固定金具を通すための貫通孔(図示省略)を予め設けることが好ましい。
【0034】
図3に示す脱落防止アタッチメント1は、別個に成形された挟持部101と脚部102とをタッピングビスに2より固定したものであり、図4に示す脱落防止アタッチメント1は、別個に成形された挟持部101と脚部102とをボルト3とナット4により固定したものである。ステンレス等のように一体成形することが困難な素材を使用する際に好適な態様である。これらの脱落防止アタッチメント1は、目的のサッシ枠の溝の内幅や目的の透光性板状体の板厚等によって、各部を交換することが可能であるために、経済性に優れている。また、図3に示すように、脚部102が筒状である場合には、ボルト3とナット4を使用して、挟持部101と脚部102とを固定することが困難であるために、タッピングビス2を使用して固定することが好ましい。水抜孔等のその他の構成については、図1と図2の脱落防止アタッチメントと同様である。
【0035】
図5に示す脱落防止アタッチメントは、挟持部の室内側部105と室外側部106とが別個の部材からなるものであり、各部材を雄ネジ5と雌ネジ6により固定したものである。この脱落防止アタッチメント1は、透光性板状体の縁部に容易に取り付けることが可能なものであり、上記構成の透光性板状体いずれに対しても好適に使用することが可能であるが、層構成が室内側と室外側とで対称でない透光性板状体に対して特に好適に使用される。例えば、透光性板状体がガラス層/接着性樹脂層/ポリカーボネート層の層構成である場合にその周囲の温度が下がると、ポリカーボネートの線膨張係数はガラスの線膨張係数よりも大きいために、ポリカーボネート層はガラス層よりも大きく縮む。ポリカーボネート層とガラス層は接着性樹脂層により接着されているために、ガラス層はポリカーボネート層の収縮に引っ張られて、透光性板状体は全体が反った形状となる。このとき、挟持部が一体成形されたものであると、透光性板状体の縁部を嵌入する溝の内幅が不変であるために、透光性板状体の嵌入後に、その縁部と溝の内側面との間隔が一定とならず、透光性板状体の縁部を強く挟持できなくなるおそれがあるし、嵌入自体が困難となるおそれもある。しかし、挟持部の室内側部105と室外側部106とが別個の部材であると、各部で透光性板状体の縁部を軽く挟んだ後に、ボルト等の固定金具を締めることによって挟持部を強く締めることが可能となる。このため、透光性板状体が反った場合であっても、脱落防止アタッチメント1を透光性板状体の縁部に確実に取り付けることが可能となる。水抜孔等のその他の構成については、図1と図2の脱落防止アタッチメントと同様である。
【0036】
次に、本発明の防犯サッシについて説明する。図6に示す防犯サッシ7は、透光性板状体8の縁部に脱落防止アタッチメント1を取り付けて、その脚部102をサッシ枠9の溝に嵌入したものであり、図7はそのB−B断面図である。
【0037】
この防犯サッシ7において、サッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろL6は8mmである。窓材としてガラスを使用することを想定したサッシ枠の場合、その呑み込みしろは10mm未満に設定されることが多い。ガラスは撓みにくいために、そのような寸法であっても脱落することがないからである。そして、呑み込みしろを小さくすることによって、採光面積を広くすることができるからである。これに対し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろL1は、24mmとなっている。すなわち、L1がL6よりも大きな値となるように設定されている。このように透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろを大きくすることによって、ガラスに比べて撓みやすい透光性板状体を使用した場合であっても、衝撃や押圧力による脱落を防止することができる。L1は、10〜100mmの範囲で設定されることが好ましい。L1が10mm未満の場合には、透光性板状体8が脱落防止アタッチメント1から脱落するおそれがあり、より好適には15mm以上であり、さらに好適には18mm以上であり、最適には20mm以上である。さらにまた、脱落防止アタッチメント1を取り付ける透光性板状体8の辺の長さが500mm以上であり、その全体の板厚が15mm以下の場合には、L1を25mm以上確保しておくことが好ましい。一方、L1が100mmを超える場合には、採光面積が狭くなり、視認性が悪化するし、防犯サッシの見た目も悪くなるおそれがある。より好適には80mm以下であり、さらに好適には60mm以下である。
【0038】
また、図6と図7に示すサッシ枠の溝の内幅L7は9mmである。窓材としてガラスを使用することを想定したサッシ枠の場合、その溝の内幅は10mm未満に設定されることが多い。通常の窓ガラスに使用されるガラス板の厚さは6mm前後のものが多く、そのような寸法であってもガラス板の縁部を嵌入することが十分に可能だからである。これに対し、挟持部の溝の内幅L2は、15mmとなっている。すなわち、L2がL7よりも大きな値になるように設定されている。このように透光性板状体の縁部を嵌入する溝の内幅を大きくすることによって、板厚の厚い透光性板状体を使用した場合であっても、サッシ枠に組み込むことが可能となる。L2は、8〜150mmの範囲で設定されることが好ましい。L2が8mm未満の場合には、本発明の脱落防止アタッチメント1を使用しなくてもよい場合が多く、より好適には、10mm以上である。一方、L2が150mmを超える場合には、本発明の脱落防止アタッチメント1を使用してもサッシ枠に固定することが困難な場合が多く、より好適には120mm以下である。家庭用の窓ガラスとして使用する場合には、L2は、30mm以下に設定され、より好適には20mm以下である。
【0039】
透光性板状体8と挟持部101との隙間と、サッシ枠9の上端面の近傍にはシリコーン製のシーラント10、13が塗布されており、挟持部101の溝の内部やサッシ枠9の溝の内部に雨水等の水分が入り込むのを防いでいる。この際、シーラント10が挟持部101の溝の底部にまで達してしまうと、水抜孔104がその機能を果たせなくなるおそれがあるために、紐状の弾性体からなるバックアップ材11を配置して、挟持部101の溝の底部に空間を確保している。バックアップ材11の好適な素材としては、ポリエチレンが例示される。
【0040】
また、挟持部101の溝の底部には、セッティングブロック12を配置することが好ましい。これにより、透光性板状体8の縁部が溝の底部にぶつかることによって破損することを防止できるし、ガタツキを防止することもできる。セッティングブロック12は連続して配置する必要は無く、一定の間隔を隔てて配置してもよい。特に、脱落防止アタッチメントの底部に水抜孔を配置する場合には、水抜きの障害にならないように配置することが好ましい。セッティングブロック12の材質は弾性材料であって、透光性板状体8を傷めないものであれば特に限定されず、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等を使用することができる。セッティングブロックは、サッシ枠の溝の底部にも配置してよい。
【0041】
さらに、透光性板状体がポリカーボネート層を含む場合には、エッジ保護部材(図示省略)で透光性板状体8の縁部を覆うことも好ましい。これにより、透光性板状体8のエッジを保護することが可能となるだけでなく、透光性板状体8が挟持部101の溝の内部で揺動することを防止することも可能となる。エッジ保護部材としては、樹脂製等のシールテープを使用することが好ましく、例えば、トレムコ社製プレシムドグレージングテープ「Tremco440」が好適に使用される。
【0042】
この防犯サッシに7おいて、脚部102は、ボルト14とナット15を使用してサッシ枠9に固定されている。ボルト14の頭部はネジ溝や六角穴等のネジの締付け構造を有さない丸形となっており、このボルト14はナット15を締めることによってのみ締め付けることが可能である。このとき、ボルト14の頭部(図の左側)が室外側となることが好ましい。これにより、ボルト14は、室外側からスパナやドライバー等の工具で外すことのできないものとなる。ボルト14を締め付ける間隔は、10〜500mmであることが好ましい。この間隔が10mmより小さくては、脚部102やサッシ枠9の耐久性が低下するおそれがあり、500mmより大きくては、脚部102とサッシ枠9の一体性が低下するおそれがある。また、防犯サッシを引き違い窓として使用する場合等、ボルトの頭部やナットがサッシ枠の外側面から突出するのが好ましくない場合には、ボルトとナットで固定する代わりに、リベットでかしめて固定することが好ましい。
【0043】
図6と図7の防犯サッシ7において、透光性板状体8がポリカーボネート等の単層の透光性樹脂板からなる場合には、透光性板状体に予め貫通孔を設けておき、その貫通孔にボルトを通してもよい。この場合は、透光性板状体に貫通孔を設けることによる強度の低下を少なくするために、透光性板状体の端面から貫通孔の中心までの距離が、貫通孔の直径の1倍以上、好適には2.5倍以上となるように貫通孔を設けることが好ましい。透光性板状体に貫通孔を設ける間隔は50〜500mmであることが好ましく、貫通孔の直径は3〜12mmであることが好ましい。貫通孔の直径が3mmより小さくては、取り付けることが可能なボルトの軸部の直径が小さくなりすぎて、衝撃によりボルトが容易に折れてしまうおそれがあるし、直径が12mmより大きくては、透光性板状体の端面から貫通孔の中心までの距離が十分確保できないおそれがある。また、防犯サッシ7を引き違い窓として使用する場合等、タッピングビス17の頭部がサッシ枠9の外側面から突出するのが好ましくない場合には、タッピングビスで固定する代わりに、リベットでかしめて固定することが好ましい。
【0044】
図8は、脚部102の外側面とサッシ枠9の溝の内側面との間に隙間がある場合の防犯サッシの実施態様を示したものである。その間に硬質板状体16を配置して、脚部102がサッシ枠9の溝の内部で揺動するのを防いでいる。脚部102は、タッピングビス17を使用してサッシ枠9に固定されている。このように、硬質板状体16にタッピングビス17を通す場合には、硬質板状体16の素材は、孔をあけ易い樹脂やアルミニウムを使用するのが好ましい。タッピングビス17はその頭部にネジ溝を有しているので、頭部が室内側となる向きに取り付けることが好ましい。サッシ枠9の溝の底部には、セッティングブロック18が配置されている。
【0045】
次に、本発明のアタッチメント付透光性板状体について説明する。図9に示すアタッチメント付透光性板状体19は、樹脂製シールテープ及びシリコーン製のシーラントを使用して、脱落防止アタッチメント1を透光性板状体8の4辺に取り付けたものである。各脱落防止アタッチメント1は、互いに接触するように取り付けてもよいが、特に、透光性板状体8が単層の透光性樹脂板からなる場合には、所定の間隔L8を隔てて配置することが好ましい。この場合、L8は、それぞれ1mm以上に設定されるのが好適である。ポリカーボネート等の透光性樹脂板は、ガラスと比較して、温度変化により生じる膨張や伸縮の度合いが大きいのが一般的だからである。これにより、透光性板状体8が収縮した場合に、各脱落防止アタッチメント1が互いに接触するのを防ぐことが可能となる。L8の値は、透光性板状体8の大きさやその線膨張係数を考慮して決定する。例えば、図9の透光性板状体8(線膨張係数が7×10−5/Kの単層の透光性樹脂板とする)の横幅が1mであり、脱落防止アタッチメント1の取付け時から30℃温度が低下することを想定した場合には、横方向に2.1mm収縮することが考えられる。このため、L8は2mm(横方向に2箇所隙間があるので合計4mmの隙間を形成することになる)に設定すれば十分であろう。
【0046】
最後に、本発明の防犯工事施工方法について説明する。まず、既設のサッシから、既設の透光性板状体を取り外す。この後、既設のサッシ枠の溝に、本発明の脱落防止アタッチメントの脚部を嵌入する。このとき、脱落防止アタッチメントのみをサッシ枠に取り付けて、その後、脱落防止アタッチメントの溝に透光性板状体を嵌め込んでもよいが、透光性板状体の縁部に脱落防止アタッチメントを取り付けたものをサッシ枠に嵌め込むことが好ましい。これにより、現場での作業を効率的なものとすることが可能となる。この際、現場で脱落防止アタッチメントを透光性板状体に取り付けてもよいが、予め脱落防止アタッチメントが取り付けられたアタッチメント付透光性板状体を使用してもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の防犯サッシは、耐衝撃性に極めて優れたポリカーボネート等の透光性樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体を使用しながら、衝撃や押圧力に対してもサッシ枠から脱落せず、耐衝撃性にも優れたものであるために、防犯性能が極めて高い。また、本発明の脱落防止アタッチメントは、既存のサッシに対して透光性板状体を容易に組み込むことができるため、低コストかつ容易に既存のサッシの防犯性能を高めることができる。さらにまた、本発明の防犯工事施工方法は、既存のサッシを簡単かつ低コストで防犯サッシに改造することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】挟持部と脚部とが一体成形されてなる脱落防止アタッチメントを示す斜視図である。
【図2】図1の脱落防止アタッチメントにおけるA−A断面図である。
【図3】タッピングビスを使用して、挟持部と脚部とを固着した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。
【図4】ボルトとナットを使用して、挟持部と脚部とを固着した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。
【図5】頭がテーパー形状の雄ネジと雌ネジを使用して、室内側部と室外側部とが別個の部材からなる挟持部を固定した脱落防止アタッチメントを示す断面図である。
【図6】頭が丸型のボルトとナットを使用して、脱落防止アタッチメントの脚部をサッシ枠に固定した防犯サッシを示す斜視図である。
【図7】図6の防犯サッシにおけるB−B断面図である。
【図8】タッピングビスと硬質板状体とを使用して、脱落防止アタッチメントの脚部をサッシ枠に固定した防犯サッシを示す断面図である。
【図9】側面形状が略矩形の脱落防止アタッチメントを透光性板状体の4辺に取り付けた、アタッチメント付透光性板状体を示す正面図である。
【符号の説明】
1 脱落防止アタッチメント
2 タッピングビス
3 ボルト
4 ナット
5 雄ネジ
6 雌ネジ
7 防犯サッシ
8 透光性板状体
9 サッシ枠
10 シーラント
11 バックアップ材
12 セッティングブロック
13 シーラント
14 ボルト
15 ナット
16 硬質板状体
17 タッピングビス
18 セッティングブロック
19 アタッチメント付透光性板状体
20 シーラント
101 挟持部
102 脚部
103 挟持部の溝
104 水抜孔
105 室内側部
106 室外側部
L1 挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろ
L2 挟持部の溝の内幅
L3 挟持部の溝の深さ
L4 脚部の外幅
L5 脚部の高さ
L6 サッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろ
L7 サッシ枠の溝の内幅
L8 アタッチメント付透光性板状体における各脱落防止アタッチメントの間隔

Claims (9)

  1. 樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部を金属製の脱落防止アタッチメントで覆い、該脱落防止アタッチメントをサッシ枠の溝に嵌入することにより、既設のサッシを防犯サッシに改造する防犯工事施工方法であって、前記脱落防止アタッチメントは透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろはサッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろよりも大きく、かつ、挟持部の溝の内幅はサッシ枠の溝の内幅よりも大きいことを特徴とする防犯工事施工方法。
  2. 前記透光性板状体は、ガラス層と樹脂層とが接着されてなる積層体である請求項1記載の防犯工事施工方法
  3. 前記透光性板状体は、複数のガラス層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなる請求項2記載の防犯工事施工方法
  4. 前記透光性板状体は、ガラス層と硬質樹脂層とが接着性樹脂層を介して接着されてなる請求項2又は3記載の防犯工事施工方法
  5. 前記透光性板状体は、複数の硬質樹脂層が接着性樹脂層を介して相互に接着されてなる請求項1記載の防犯工事施工方法
  6. 前記接着性樹脂層がポリビニルブチラール、ポリウレタン及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される1種の樹脂からなる請求項3〜5のいずれか記載の防犯工事施工方法
  7. 前記透光性板状体が、硬質樹脂単層からなる請求項1記載の防犯工事施工方法
  8. 前記サッシ枠の溝の内側面と前記脚部の外側面との間に硬質板状体からなるスペーサを配置してなる請求項1〜7のいずれか記載の防犯工事施工方法
  9. 樹脂層を少なくとも1層有する透光性板状体の縁部が金属製の脱落防止アタッチメントで覆われて、該脱落防止アタッチメントがサッシ枠の溝に嵌入された防犯サッシであって、前記脱落防止アタッチメントは透光性板状体の縁部が嵌入される溝を有する挟持部とサッシ枠の溝に嵌入される脚部とを有し、挟持部の溝が透光性板状体の縁部を覆う呑み込みしろはサッシ枠の溝が脚部を覆う呑み込みしろよりも大きく、かつ、挟持部の溝の内幅はサッシ枠の溝の内幅よりも大きく設定され、さらに、前記サッシ枠と前記脱落防止アタッチメントとがネジ止めされ、サッシ枠の室内側からのみネジの締付けが可能であって、室外側からはネジの締付けが不可能であることを特徴とする防犯サッシ。
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