JP3973826B2 - Geared motor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、洗濯機の排水弁や換気扇のシャッター等を駆動する駆動機構として利用されるギアードモータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より洗濯機の排水弁や換気扇のシャッター等の駆動源となるギアードモータは、モータ駆動によって負荷部材(ワイヤーやレバー等)を巻き上げ、その巻き上げ位置で所定時間負荷部材を保持し、かつこの保持状態から負荷部材を元の位置まで戻すことが可能なように構成されている。このようなギアードモータは、駆動源となるモータのロータと負荷部材が連結された出力軸との間にクラッチを備えている。そして、このクラッチを連結した状態で上述した巻き上げ及び保持を行い、クラッチを切断することにより負荷部材の負荷力によって負荷部材が元の位置まで戻るようになっている。
【0003】
なお、上述したクラッチの一例としては、電磁クラッチといわれるものが利用される。この電磁クラッチは、モータによる巻き上げ時及び保持時において、通電されたソレノイドの力によってロータと出力軸間の輪列を連結させる。これにより、巻き上げ時においてはモータ駆動力が出力軸に伝達することにより負荷部材を巻き上げる。巻き上げ動作が終了するとモータへの通電を切ることによりロータの回転を停止させ、回転停止状態のロータのディテントトルクにより負荷部材を巻き上げた状態で保持することとなる。すなわち、この時点ではソレノイドへの通電が継続されているため、クラッチが繋がった状態となっており、負荷部材の負荷をロータのディテントトルクにより保持することができるようになっている。一方、この保持状態からソレノイドへの通電を断つと、ロータと出力軸間の輪列の連結が切断され、これによってロータのディテントトルクが出力軸側に対して効かなくなり、負荷部材自身の戻ろうとする負荷によって負荷部材は元の位置に戻ることとなる。
【0004】
なお、このようなソレノイド方式とは異なる電磁クラッチを用いたものも提案されている(特開平3−198638号参照)。この特開平3−198638号に記載された装置の方式では、ロータと出力軸間を連結する減速輪列内に永久磁石と誘導リングを対向配置させ、誘導リングが磁気誘導によって永久磁石に追従して回動する動作を利用してクラッチ切り換えを行う操作片を動作させるように構成されている。この磁気誘導方式の装置は、ソレノイド式のものと比べると、モータの駆動力によって負荷部材を所定位置まで巻き上げた際にモータへの通電を切断するスイッチが不要となると共に、クラッチ切り換え用のソレノイドが不要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように磁気誘導方式のクラッチを備えたギアードモータの利点は、モータへの通電を切断するためのスイッチが不要となると共に、ソレノイド及びこのソレノイドを利用したクラッチ機構が不要となる点である。しかしながら、上述した特開平3−198638号記載のギアードモータは、ロータと出力軸間を連結する減速輪列内に永久磁石と誘導リングとを対向配置させた電磁クラッチ部が設けられることに伴い、その分、輪列数が増えるため各歯車の噛み合い時のノイズが問題となる。加えて、余分に輪列を増やしたために装置が大型化してしまうという問題も生じている。
【0006】
本発明は、クラッチ手段として磁気誘導方式を用い、かつ巻き上げ駆動時等における摺動ノイズを低減することが可能でかつ小型化が可能なギアードモータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明は、モータと、このモータのロータに連結されて回転駆動される出力軸と、この出力軸とロータとの連結を継断するクラッチ手段と、このクラッチ手段を継断操作するクラッチ操作機構と、を有するギアードモータにおいて、クラッチ操作機構は、ロータ内に配置されロータと一体的に回転するマグネットもしくは非磁性導電体のいずれか一方と、ロータ内に配置され磁気誘導によってロータに追随して回転するマグネットもしくは非磁性導電体の他方と一体的に形成された磁気誘導回転体を有し、この磁気誘導回転体の回転を利用してクラッチ手段が継断され、クラッチ手段は、遊星歯車を支持する遊星歯車支持歯車と、遊星歯車と噛合する太陽歯車及びリング歯車とからなる遊星歯車機構で構成され、磁気誘導回転体の回転を利用して太陽歯車、リング歯車及び遊星歯車支持歯車のいずれか1つの回転を阻止することにより他の2つの歯車を介してロータの回転を出力軸に伝達すると共に、遊星歯車支持歯車を出力軸側へ連結し、遊星歯車機構の一部を減速機構として用いている。
【0008】
上述の発明は、ロータ内に配置されたマグネットもしくは非磁性誘導体とこの部材に対向配置される磁気誘導回転体との間に発生する磁気誘導力を利用してクラッチ手段を継断させる。より具体的には、モータへの通電により部材を引き上げ、通電を継続し磁気誘導力を発生させている状態を継続することにより、その引き上げ位置にて部材を保持することができるようになっている。なお、このような作用を発生させる磁気誘導回転体は、ロータ内に配置される。そのため、従来の磁気誘導方式のギアードモータのように、モータのロータと出力軸との間に配置される輪列内にマグネットと磁気誘導体を配置する必要が無く、輪列を必要最小限とすることが可能となるため、巻き上げ駆動時等におけるノイズを低減することが可能となる。また、輪列内にマグネットと磁気誘導体とを配置する必要がないため、モータの外側部分のスペースに余裕ができ、このスペースを有効に利用することができる。その結果、小型化が可能となる。また、クラッチ手段は遊星歯車機構で構成されているため、クラッチ手段がコンパクトに輪列内に収まり、ロータと出力軸との間に配置される輪列全体が小型化される。これに伴い装置全体が小型化される。また、太陽歯車、リング歯車及び遊星歯車のうちのいずれか1つの回転を阻止することにより輪列全体がロックされるように構成されているため、輪列の設計に自由度を持たせることが可能となる。また、遊星歯車機構は、クラッチとしての機能と減速機構としての機能とを兼備しているため、輪列全体がコンパクトな構成となる。
【0012】
また、他の発明は、上述の発明に加えて、ロータと第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構との間に、出力軸とロータと連結を継断する第2のクラッチ手段を設け、この第2のクラッチ手段を断した状態でロータを回転させることにより磁気誘導回転体の回転を利用してリング歯車または太陽歯車のいずれか一方をロックし、このロック状態において出力軸に課された外部負荷により逆回転しようとするリング歯車または太陽歯車の他方をさらにロックする逆転防止機構を設けている。すなわち、リング歯車または太陽歯車の双方を別の手段で同時にロックさせるという簡単な手法で、出力軸の外部負荷による逆回転を阻止し、巻き上げ位置で確実に保持することが可能となる。
【0013】
また、他の発明は、上述の発明に加えて、第2のクラッチ手段は、ロータと、軸方向上下に動作することによりロータと継断可能なクラッチピニオンと、ロータとクラッチピニオンとの間に配置されたバネ部材と、遊星歯車機構と出力軸との間に配置されこの間に配置された歯車と連動して動作し、この動作に伴いクラッチピニオンをバネ部材のバネ力に抗して下降させてロータとクラッチピニオンとを継させると共に、歯車と連動して動作することによりクラッチピニオンをバネ部材のバネ力に任せて上昇させてロータとクラッチピニオンとを断させるクラッチレバーと、から構成されている。このように、軸方向上下に動作するクラッチピニオンを輪列から独立したクラッチレバーで上下動させることにより第2クラッチ手段を継断するという単純な構成となっているため組み立て性が良好となる。
【0014】
また、他の発明は、上述の発明に加えて、第2のクラッチ手段は、出力軸に課された外部負荷により遊星歯車機構と出力軸との間に配置された歯車が逆回転すると、この逆回転に伴い断から継となる。このように、第2のクラッチ手段は、特に動作切り替えのための電源を必要とせず、歯車の逆回転に伴って継状態となるため、装置の複雑化を回避しかつ小型化に寄与することとなる。
【0015】
また、他の発明は、上述の発明に加えて、モータの駆動を停止し磁気誘導回転体の回転を止めた際、この磁気誘導回転体とリング歯車または太陽歯車との連結を外すロック解除手段を有し、このロック解除手段によって当該連結が外されて出力軸が外部負荷により逆回転されるように構成されている。このように、モータの駆動を停止するのみにより出力軸が外部負荷によって逆回転するため、単純な構成で出力軸を保持位置から開放位置まで戻すことが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のギアードモータの実施の形態の例を図1から図4に基づき説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態のギアードモータの内部機構を説明するための図で、特に駆動輪列を構成する各歯車同士の関係を詳細に示すための展開断面図である。また、図2は、図1に示したギアードモータの平面図である。また、図3は、レバーを覆うためのカバー及び駆動機構部を覆うためのケース上蓋を取り外して示した平面図である。また、図4は、図3からさらにケース本体等を取り外した状態で駆動機構部を示した平面図である。
【0018】
本発明の実施の形態のギアードモータは、主に、駆動源となるモータ1と、駆動輪列2と、モータ1のロータ11に駆動輪列2を介して連結されて回転駆動される出力軸3と、出力軸3とロータ11との連結を継断する第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22と、第1のクラッチ手段を継断操作するクラッチ操作機構5と、駆動輪列2中に配置され出力軸3とロータ11との連結を継断する第2のクラッチ手段4と、から構成されている。
【0019】
そして、このギアードモータは、第2のクラッチ手段4を継(繋がっているの意味=オン)とすることによりモータ1の駆動力を出力軸3側へ伝達し、出力軸3の先端に圧入固定されたスライダピニオン7を回動させることにより、所定の負荷が課されたレバー8を引っぱるようになっている。そして、上述の第2のクラッチ手段4を断(切れているの意味=オフ)とすることによりロータ11と出力軸3との間の連結を断ち、かつ逆転防止機構(図示省略)によって駆動輪列2の逆方向(レバー8を引き上げるのと反対方向の意味)への回転を阻止することにより、レバー8を所定位置まで引き上げた後の位置でレバー8を保持するようになっている。なお、この状態は、モータ1への通電を維持することによりなされる。また、この状態からさらにモータ1への通電を停止することにより、上述の駆動輪列2の逆方向への回転を促し、レバー8自身に課された負荷に伴いレバー8を引き上げ前の位置まで戻すようになっている。
【0020】
以下、その動作を実現するための構成について詳述する。モータ1及び駆動輪列2から構成される駆動機構部を収納するケース体12は、ケース本体12aとこのケース本体12aに被せられかつ3本のタッピングねじ12cでケース本体12aに締め付けられたケース上蓋12bによって構成されている。さらに、このケース上蓋12b上に配置されるレバー8上を覆うように配置されたカバー12dも、図2に示すように、上述の3本のタッピングねじ12cのうちの2本を利用してケース上蓋12bと共にケース本体12aに固定される。
【0021】
なお、ケース上蓋12b上には、レバー8の両側に配置されレバー8のスライド動作を案内するガイド部材9が立設されている。このガイド部材9は、レバー8がレバー8自身の負荷によりケース外側方向に引き出される際、何らかの原因によりロータ11が過回転となった場合においてレバー8のスライダ歯車8aの端部に当接し、レバー8のスライド動作終端における位置規制を行うようになっている。また、このガイド部材9は、レバー8がモータ1の駆動力によって所定位置まで引き上げられる際、何らかの原因によりロータ11が過回転となった場合においてレバー8の先端側に形成された負荷取付部8cに当接し、レバー8のスライド動作終端における位置規制を行うようになっている。なお、このガイド部材9は、通常の動作が行われている限りにおいては特に上述のスライダ歯車8a及び負荷取付部8cに当接しないようになっている。
【0022】
ケース体12内の底面側には、レバー8を動作させるための駆動源となるモータ1が配置されている。モータ1は、カップ状に形成されたモータケース13と、このモータケース13の内周に配置されたステータ部14と、このステータ部14のさらに内周に対向配置されたロータ11と、このロータ11を回転自在に支承するロータ軸15を備えている。そして、ステータ部14のコイル14aに電力を供給することにより、ロータ11がロータ軸15を回転中心として回転するようになっている。なお、ロータ軸15は、その一端がモータケース13の底面を貫いてケース本体12aの底面に当接していると共に、他端がモータ1の上方に突き出てケース上蓋12bに形成された軸受け孔12e内にはまり込んでいる。
【0023】
ロータ11は、ロータ軸15を挿通する孔を備えた回転支承部11aと、この回転支承部11aの外周側に上端側が上方へ突出するように固定された略リング状の本体マグネット部11bと、この本体マグネット部11bの内周空間部側の面にはめ込まれた本体マグネット部11bと一体的に回転するリング状マグネット部11cとから構成されている。なお、本実施の形態では、リング状マグネット11cを本体マグネット部11bと別体としたが、このリング状マグネット11cと本体マグネット11bとは一体であっても良い。
【0024】
回転支承部11aは、樹脂成形により形成されている。この回転支承部11aの上端部分には、爪11dが形成されている。この爪11dは、後述するように駆動輪列2の第1の経路2aの一部を構成しかつ第2のクラッチ手段4の一部となるクラッチピニオン21の下端に形成された爪21dと係合し、ロータ11の回転力をクラッチピニオン21に伝達するためのものとなっている。そして、これらの爪11d,21dが係合し、ロータ11の回転力がクラッチピニオン21を介して出力軸3側に伝達された状態を第2のクラッチ手段4が継の状態とする。一方、これらの爪11d,21dが非係合で、ロータ11の回転力がクラッチピニオン21に伝達されず、よってロータ11の回転力が出力軸3側へ伝達されない状態を第2のクラッチ手段4が断の状態とする。すなわち、ロータ11の上端部の爪11dとクラッチピニオン21の下端の爪21dと、これら両爪11d,21dを係脱させる機構が、第2のクラッチ手段4となっている。
【0025】
回転支承部11aの上端内周側部分には、ロータ11とクラッチピニオン21とを継断させるための第2のクラッチ手段4の一部となる圧縮コイルバネ18をはめ込むための溝が形成されている。さらに、回転支承部11aの上端外周側部分には、後述するように駆動輪列2の一部を構成する誘導ピニオン16の下端部分を案内する案内用段部11eが設けられている。誘導ピニオン16は、リング状となっている下端部分をこの案内用段部11e上に載置することにより、ロータ11の上方に同軸配置される。
【0026】
また、ロータ11の本体マグネット部11bの内周にはめ込まれたリング状マグネット11cの内周側には、誘導リング16aが配置され、そのさらに内周部分にバックヨークリング16bが配置されている。誘導リング16a及びバックヨークリング16bは、樹脂成形で形成された誘導ピニオン16の外周部分にそれぞれ一体的に固定されている。誘導ピニオン16は、上述したようにロータ11の上方に同軸上に載置されていると共に、クラッチピニオン21の歯車部21aの下方に延出された胴部21bの外側に、クラッチピニオン21に対して遊嵌されている。
【0027】
誘導リング16aは、誘導ピニオン16を磁気誘導力によってロータ11に追従回転させるための部材となっており、非磁性でかつ導電性を有する非磁性誘導部材、具体的には銅やアルミ等の金属で形成された部材で構成されている。そのため、ロータ11が回転すると、この誘導リング16aとこの誘導リング16aに対向配置された上述のリング状マグネット11cとの間に渦電流が発生する。これにより、ロータ11のリング状マグネット11cに誘導リング16aを従動回転させる磁気誘導力が発生し、誘導リング16aが外周面に固定された誘導ピニオン16がロータ11の回転に追随して回転しようとする。誘導ピニオン16は、誘導リング16aと一体的にロータ11に磁気誘導によって回転する磁気誘導回転体となっている。
【0028】
なお、本実施の形態では、ロータ11側にリング状マグネット11cを配置し、磁気誘導回転体となる誘導ピニオン16側に誘導リング16aを配置したが、リング状マグネット11cと誘導リング16aを逆の配置としてもよい。すなわち、ロータ11側に非磁性で導電性のリング部材を配置し、誘導ピニオン16側にマグネットを配置しても良い。
【0029】
上述したように本発明の実施の形態のギアードモータは、磁気誘導力を利用したクラッチ操作機構5の一部となる誘導リング16aを、モータ1のロータ11の内周部分に同軸配置している。そのため、この磁気誘導力を発生させるための輪列部分を、以下に説明する駆動輪列2内に特別に配置する必要がない。従って、駆動輪列2の歯車をむやみに増やす必要がなくなるため、輪列を構成する歯車同士の摩擦音によるノイズを低減することが可能となる。加えて、駆動輪列2を配置するスペースを広くとることができ、この部分の設計の自由度が拡げることが可能となると共に、一方そのスペースを省スペースとして装置の小型化を図ることも可能となる。
【0030】
次に、駆動輪列2について説明する。駆動輪列2は、モータケース13の上端部分を外方に延出して形成した地板とケース上蓋12bとに両端を支承された複数の軸にそれぞれ回転自在に支承された各歯車により構成されている。この駆動輪列2は、ロータ11の回転をクラッチピニオン21を介して出力軸3に伝達する第1の経路2aと、ロータ11と磁気誘導を利用して連結される第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22までを示す第2の経路2bから構成される。
【0031】
なお、第2の経路2bは、第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22の継断をするクラッチ操作機構5となっている。この第2の経路2bは、モータ1の通電時には磁気誘導を利用して後述するクラッチ操作片26aとクラッチ歯車27とを係合させることにより各歯車の動作を停止させて第1のクラッチ手段を継とする。一方、非通電時で磁気誘導力が発生していない場合には、クラッチ操作片26aとクラッチ歯車27との係合が外れて各歯車がフリーに回転可能となることにより第1のクラッチ手段を断するものとなっている。
【0032】
駆動輪列2の第1の経路2aは、展開断面図である図1の右側半分に記載されており、クラッチレバー41のカム面41aによって圧縮コイルバネ18のバネ力に抗して押し下げられることによりロータ11と一体的に回転するクラッチピニオン21と、このクラッチピニオン21と係合する受け歯車32bを備えた遊星歯車機構22と、この遊星歯車機構22の回転力を受ける歯車23aを備えた伝達歯車23と、伝達歯車23と噛合する出力歯車部3aを備えた出力軸3から構成されている。この第1の経路2aは、ロータ11の回転を減速して出力軸3に伝達する減速輪列となっており、通電がなされていない初期状態から上述したレバー8が所定の位置に引き上げられるまでの間において連結されている。
【0033】
一方、駆動輪列2の第2の経路2bは、展開断面図である図1の左側半分に記載されており、ロータ11の回転に磁気誘導力によって追従する誘導ピニオン16と、この誘導ピニオン16の歯車部分に噛合する扇歯車25と、この扇歯車25と一体的に回動するクラッチ操作片26と、このクラッチ操作片26と係脱自在な係合突起27aを外周面に備えたクラッチ歯車27と、このクラッチ歯車27の小径歯車27bと噛合している増速歯車28と、増速歯車28の小径歯車28bと噛合するリング歯車33を備えた遊星歯車機構22から構成されている。すなわち、遊星歯車機構22は、上述の第1の経路2aにおける減速輪列の一部と、第2の経路2bに配置される第1のクラッチ手段を兼ねるものとなっている。
【0034】
なお、出力軸3とロータ11との連結を継断する第2のクラッチ手段4は、ロータ11と、軸方向上下に動作することによりロータ11と継断するクラッチピニオン21と、上述した圧縮コイルバネ18と、クラッチピニオン21を上下動させるカム面41aを備えたクラッチレバー41で構成されている。
【0035】
上述した第1の経路2aを構成する各部についてさらに詳述する。第1の経路2aの第1段目の歯車となるクラッチピニオン21は、上述したように、ロータ11と同軸に配置されている。すなわち、クラッチピニオン21は、ロータ軸15に回動自在に遊嵌されている。このクラッチピニオン21は、図1における下方に配置される胴部21bが誘導ピニオン16の内周面側に挿通され、ロータ11の上端面に対向配置されている。このクラッチピニオン21の胴部21bの下端面には、ロータ11の上端に形成された爪11dに係脱自在な爪21dが形成されている。また、クラッチピニオン21の胴部21bの下端面中央側には、圧縮コイルバネ18の一端をはめ込むための溝が形成されている。この構成により、クラッチピニオン21は、圧縮コイルバネ18を挟んでロータ11上に載置されるようになっており、圧縮コイルバネ18のバネ付勢力によって図1における上方に付勢されている。
【0036】
このクラッチピニオン21の上端部分には、クラッチレバー41のカム面41aが臨んでいる。このため、クラッチピニオン21は、常時、圧縮コイルバネ18の付勢力によってカム面41aに押し付けられている。クラッチレバー41は、一端側が伝達歯車23を支承している軸に回動自在に支承されていると共にこの部分の上側の面は伝達歯車23を支承する軸が嵌まっている軸受けに当接している。また、クラッチレバー21の他端側、すなわちカム面41aを備えた側は、ロータ軸15に揺動自在に支承されていると共にこの部分の上側の面はロータ軸15が嵌まっている軸受けに当接している。なお、このクラッチレバー41のカム面41aを備えた側には、ロータ軸15に遊嵌される長孔41b(図3参照)が形成されており、クラッチレバー41は、この長孔41bの内周面の端部がロータ軸15にぶつからない範囲で伝達歯車23を支承する軸を回動中心として回動するようになっている。
【0037】
また、さらに、クラッチレバー41は、出力歯車部3aの一側の面に形成されたクラッチレバー操作溝3b内に入り込む操作用突起41e(図1参照)を備えている。このため、ロータ11の回転力がクラッチピニオン21から遊星歯車機構22及び伝達歯車23を介して出力歯車部3aへ伝達されて出力軸3が所定の回転(この回転によりレバー8を引き上げる)をすると、操作用突起41eがクラッチ操作溝3bに案内され、これによってクラッチレバー41が回動するようになっている。すなわち、第2のクラッチ手段4の主要な部材であるクラッチレバー41は、遊星歯車機構22からは独立した部材であり、出力軸3の回動角度に依存して継断切り換え動作を行うように構成されている。
【0038】
なお、上述のカム面41aは、クラッチピニオン21を圧縮コイルバネ18のバネ付勢力に抗して押し下げる押し下げ部41cを備えている。この押し下げ部41cは、通電がなされていない初期状態から通電がなされてレバー8を所定の位置に引き上げるまでの間においてクラッチピニオン21をロータ11側に押し下げるものとなっている。このようにクラッチレバー41のカム面41aがクラッチピニオン21をロータ11側に押し下げると、クラッチピニオン21の爪21dがロータ11の爪11dに係合し、ロータ11とクラッチピニオン21とが一体的に回動するようになっている。すなわち、第2のクラッチ手段4が継状態となる。
【0039】
そして、出力歯車部3aが所定の回転を終えると、クラッチレバー操作溝3bの案内によりクラッチレバー41のカム面41aの押し下げ部41cがクラッチピニオン21の上端面部分から外れた位置へ移動する。これにより、クラッチピニオン21は圧縮コイルバネ18のバネ付勢力により上方へ移動し、クラッチピニオン21とロータ11との連結が外れるようになっている。すなわち、第2のクラッチ手段4が断状態に切り換わる。これにより、ロータ11と出力軸3間の連結は断たれる。このため、駆動輪列2を構成する各歯車は、レバー8の負荷力を受けて逆方向に回転しようとする。
【0040】
なお、上述したように出力軸3が所定の回転を終えた際、第1のクラッチ手段が継状態を維持すれば、出力軸3はその回転を終えた位置にて保持される。すなわち、磁気誘導力を利用して第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22のリング歯車33をロックしておけば、出力軸3を逆方向に回転させる負荷力が発生した際、逆転防止機構(図示省略)がクラッチピニオン21に作用してクラッチピニオン21の逆回転を阻止し、このクラッチピニオン21に噛合している遊星歯車機構22の太陽歯車32の回転を停止させるようになっている。このように遊星歯車機構22の太陽歯車32及びリング歯車33の双方をロックさせることにより、出力軸3は所定位置にて保持される。
【0041】
また、遊星歯車機構22は、第1の経路2aの一部となるクラッチピニオン21に噛合しロータ11側からの駆動力を受ける受け歯車32b及び外周に複数の遊星歯車36が噛合され遊星歯車36に駆動力を伝達する伝達歯車32aを備えた太陽歯車32と、遊星歯車36に噛合する内周歯車部33a及び第2の経路2bの一部となる増速歯車28に噛合する外周歯車部33bを備えたリング歯車33と、遊星歯車36をそれぞれ回転自在に支承する支承板34a及び第1の経路2aの一部となる伝達歯車23と噛合するピニオン部34bを備えた遊星歯車支持歯車34から構成されている。このように構成された遊星歯車機構22は、クラッチピニオン21の回転を受けて太陽歯車32が回転し、この太陽歯車32の回転により複数の遊星歯車36が太陽歯車32の回転方向と反対方向へそれぞれ自転し、これらの各遊星歯車36の反対方向への自転を受けてリング歯車33が回転するようになっている。
【0042】
このため、第2の経路2bのクラッチ操作片26とクラッチ歯車27との間を係合させて第2の経路2bの各歯車の回転を停止させることにより、増速歯車28に噛合するリング歯車33の回転を止めると、各遊星歯車36が太陽歯車32に対して公転する。すなわち各遊星歯車36を回転自在に支承している遊星歯車支持歯車34が回転する。これによって、クラッチピニオン21を介して遊星歯車機構22に伝達されたロータ11の回転力が、遊星歯車支持歯車34に噛合している伝達歯車23を介して出力歯車部3aに伝達され、出力軸3がスライダピニオン7と共に回転するようになっている。この結果、スライダピニオン7と噛合するスライダ歯車8aを備えたレバー8が、レバー8自身に課された負荷に抗してモータ1の駆動力によって引き上げられる。
【0043】
次に、上述した第2の経路2bを構成する各部についてさらに詳述する。第2の経路2bの第1段目の歯車となる誘導ピニオン16は、上述したように、ロータ11と同軸に配置されている。すなわち、誘導ピニオン16は、ロータ軸15に回動自在に遊嵌されたクラッチピニオン21のさらに外側に遊嵌配置されている。この誘導ピニオン16に一体的に取り付けられた誘導リング16aは、通電時においては、ロータ11との間に発生する磁気誘導力によってロータ11に追従して回動する。このような構成のため、誘導ピニオン16は、上述のクラッチピニオン21とロータ11との係合離脱状態に関係なく、磁気誘導力発生時にのみ誘導リング16aと共にロータ軸15を回動中心として回転する。
【0044】
この誘導ピニオン16には、扇歯車25が噛合している。そのため、誘導ピニオン16が磁気誘導力によってロータ11に追従して回動すると、扇歯車25が支点部25aを回動中心として回動するようになっている。扇歯車25は、扇の要の部分に軸に挿通される支点部25aを備え、この支点部25aを中心として扇の1つの辺の反対側に延出された回動力付与部25bを有している。この回動力付与部25bの先端部分には、モータケース13に立設されたピン38に一端が固定された回動力付与用バネ39の他端が固定されている。扇歯車25は、回動力付与用バネ39の付勢力によってモータ1の駆動力による回動と反対方向(図3において矢示A方向)へ回動する回動力を与えられている。しかしながら、モータ1のロータ11に追従回動する誘導ピニオン16の回転トルクが、回動力付与用バネ39の駆動トルクに勝るため、誘導ピニオン16がロータ11に追従して回動する場合は回動力付与用バネ39のバネ力に抗して扇歯車25は上述の矢示A方向と反対方向へ回動するようになっている。
【0045】
また、扇歯車25の支点部25aを中心として扇の他の辺の反対側には、この扇歯車25と一体的に形成されたクラッチ操作片26が形成されている。このクラッチ操作片26は、扇歯車25が磁気誘導力を利用することにより誘導ピニオン16を介してモータ1の駆動力によって所定角度回動することにより、クラッチ歯車27の外周部分に形成された係合突起27aに係合するようになっている。なお、このように構成された扇歯車25の回動範囲は、一方が回動力付与用バネ39の最収縮時によって、また他方がクラッチ操作片26がクラッチ歯車27に当接することによってこの範囲に規制されている。
【0046】
一方、モータ1への通電を切ることにより、ロータ11の回転が停止し、これに伴ってロータ11と誘導リング16a間の磁気誘導力が消滅すると、扇歯車25は上述した回動力付与用バネ39のバネ力によって矢示A方向へ回動し、クラッチ操作片26は係合突起27aとの係合位置から外れた位置へ移動する。これにより、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合状態は解除される。すなわち、回動力付与用バネ39は、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合を外すことによりリング歯車33のロック状態を解除するロック解除手段となっている。このように磁気誘導力が消滅すると、リング歯車33のロック状態が解除され、第2の経路2bを構成する各歯車はロータ11に対してフリーとなる。
【0047】
なお、このとき、上述した逆転防止機構は依然として上述のクラッチピニオン21の回転を阻止し、これによってクラッチピニオン21に噛合している太陽歯車32の回転を阻止しているが、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合状態が解除されたことにより太陽歯車32の回転を阻止しても、レバー8の負荷力による回転力が遊星歯車機構22を介して増速歯車28側に伝達されるようになる。そのため、クラッチ歯車27がフリーに回転し、レバー8はロータ11に対して完全にフリーとなる。その結果、レバー8はケースの外側へ引き出されていき、これに伴って駆動輪列2を構成する各歯車は逆方向へ回転する。
【0048】
なお、クラッチ歯車27の小径歯車27bには増速歯車28が噛合し、この増速歯車28の小径歯車28bが上述の遊星歯車機構22のリング歯車33に噛合している。このため、増速歯車28は、初期状態より通電を開始しクラッチ操作片26がクラッチ歯車27と係合する位置に移動し第2の経路2bの各歯車の回転を停止させるまでの間は、ロータ11から遊星歯車機構22へ伝達された回転力をクラッチ歯車27側へ伝達するようになっている。そして、クラッチ操作片26がクラッチ歯車27と係合する位置に移動した後は、この増速歯車28によって遊星歯車機構22のリング歯車33の回転を停止させ、これによりロータ11の駆動力を遊星歯車機構22を介して出力軸3側へ伝達させるようになっている。
【0049】
次に、上述の実施の形態のギアードモータの動作について説明する。
【0050】
このギアードモータは、モータ1へ電力を供給していない初期状態において、上述のクラッチレバー41のカム面41aの押し下げ部41cが、クラッチピニオン21を圧縮コイルバネ18のバネ力に抗して押し下げる位置にある。このため、クラッチピニオン21は、図1において下方向に押し下げられ、クラッチピニオン21の下端の爪21dとロータ11の上端の爪11dとが係合した状態となっている。すなわち、第2のクラッチ手段4が継状態となり、ロータ11と出力軸3とをクラッチピニオン21を介して連結する第1の経路2aが連結された状態となっている。
【0051】
このような状態でモータ1のステータ部14のコイル14aに電力が供給されると、ロータ11がロータ軸15を回転中心として回動し始める。このため、ロータ11と共にクラッチピニオン21が回転し、その回転が遊星歯車機構22の太陽歯車32、複数の遊星歯車36と伝達され、各遊星歯車36が遊星歯車支持歯車34上で自転する。このため、この遊星歯車36と噛合する内周歯車部33aを備えたリング歯車33が回転する。
【0052】
一方、このような状態時において、第2の経路2b側では、ロータ11の回転に従動して誘導ピニオン16が回転し、その回転力によって扇歯車25が回転する。このとき、扇歯車25と一体的に形成されたクラッチ操作片26は、クラッチ歯車27の外周面に形成された係合突起27aと係合しない位置にある。このため、扇歯車25及びクラッチ操作片26は、クラッチ歯車27に対してフリーである。このような事情から、上述のリング歯車33の回転は増速歯車28に伝達されて増速歯車28が回転し、さらに増速歯車28の回転を受けてクラッチ歯車27がフリーに回転する。
【0053】
このように初期状態から通電初期状態の間において、上述した第1の経路2aは、クラッチピニオン21、遊星歯車機構22、伝達歯車23及び出力歯車部3aと、順にロータ11と出力軸3間の連結がなされている。一方、第2の経路2bは、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27間が係合していない状態となっており、各歯車が停止状態とならずフリーに回転している状態となっている。このため、ロータ11と出力軸3との間が、クラッチ手段4を介して連結されているにもかかわらず、ロータ11の回転は出力軸3に伝達されない状態となっている。
【0054】
すなわち、遊星歯車機構22は、上述したリング歯車33の回転を止めることによりロータ11側の駆動力を出力軸3側へ伝達するものとなっているが、上述したようにこの間においてはクラッチ操作片26とクラッチ歯車27とが係合していないため、リング歯車33の回転を停止できない。リング歯車33の回転を停止できないと、ロータ11側の回動力がクラッチピニオン21を介して遊星歯車機構22に入力した後、この遊星歯車機構22から出力軸3側とクラッチ歯車27側とに分散して伝達されてしまう。最終段をクラッチ歯車27とするこの経路における回転トルクは、レバー8が連結された出力軸3を回転させるためのトルクに比して小さいため、この間の駆動力では出力軸3を回動させることができない。すなわち、この間においては、モータ1の駆動力はクラッチ歯車27側へのみ伝達されることとなり、出力軸3側には伝達されない。従って、この間の駆動においては、レバー8の巻き上げ動作はなされず、ロータ11の回転によって誘導ピニオン16を回動させ、これによって扇歯車25とクラッチ操作片26とを一体的に回動させるのみの動作となる。なお、第2の経路2bは、増速輪列となっているため、次の動作の基点となるクラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合までの時間は極めて短時間となる。
【0055】
そして、この動作で扇歯車25が誘導ピニオン16の回転を受けることによりクラッチ操作片26が所定角度回動すると、クラッチ操作片26はクラッチ歯車27の係合突起27aと係合可能な位置へ移動しクラッチ操作片26とクラッチ歯車27とが係合する。これにより、第2の経路2bのロータ11とリング歯車33間は、誘導ピニオン16の誘導リング16aとロータ11のリング状マグネット11c間の磁気誘導力を利用して連結される。この動作に伴い、それまで回転していたクラッチ歯車27の回転が停止する。加えて、クラッチ歯車27と噛合している増速歯車28も停止し、さらにこの増速歯車28の停止を受けて遊星歯車機構22のリング歯車33が停止する。
【0056】
このように、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27とが係合することにより、第2の経路2bを構成する個々の歯車、すなわち誘導ピニオン16、扇歯車25、クラッチ歯車27及び増速歯車28と遊星歯車機構22のリング歯車33は回転せず停止した状態となる。この結果、ロータ11と一体的に回動するクラッチピニオン21の回転力は、第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22を介して伝達歯車23のみに伝達され、伝達歯車23から出力歯車部3aを介して回転力を受けた出力軸3が回動する。すなわち、上述の第1のクラッチ手段22及び第2のクラッチ手段4を共に継状態とし、第1の経路2aを介して連結されたロータ11と出力軸3との間における回転力の伝達が効率的になされて出力軸3が回動することとなる。これにより、スライダーピニオン7が出力軸3と共に回転し、レバー8を引き上げ方向にスライド移動させる。
【0057】
そして、出力軸3が所定角度回転し、レバー8を所定位置まで引き上げると、出力歯車部3aに形成されたクラッチレバー操作溝3bの案内によりクラッチレバー41のカム面41の押し下げ部41cがクラッチピニオン21の上端面部分から外れた位置へ移動する。これにより、クラッチピニオン21は、圧縮コイルバネ18のバネ付勢力により図1における上方へ移動し、クラッチピニオン21とロータ11との係合が外れ、第1のクラッチ手段4は断となる。
【0058】
この引き上げ動作終了時において通電状態を維持すると、当然ながらロータ11は回転を継続する。また、誘導ピニオン16は磁気誘導力によってこのロータ11の回転動作に追従回転しようとするため、上述したクラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合状態は維持される。この結果、上述の第1のクラッチ手段の継状態は維持され、第2の経路2bは各歯車が停止した状態で連結される。
【0059】
一方、レバー8は、自身に課せられた負荷力によって元の位置に戻ろうとする。しかし、このレバー8の戻り動作は、上述した逆転防止機構(図示省略)でクラッチピニオン21の逆転を阻止することにより阻止され、レバー8は引き上げ位置で保持される。すなわち、逆転防止機構は、クラッチピニオン21が逆転したとき係合するようにクラッチレバー41の面上に摩擦係合するように載置されており、ロータ11と係合したクラッチピニオン21が正回転したときは離れ、逆回転したときはクラッチピニオン21に突き当たり、その方向への回転を阻止し正方向回転させるものとされている。
【0060】
このように引き上げ動作終了時において通電状態を維持すると、一方で上述したクラッチ操作片26とクラッチ歯車27とが係合することにより遊星歯車機構22のリング歯車33の回転が阻止され、他方でクラッチピニオン21の逆回転が阻止されることによりこのクラッチピニオン21に噛合している遊星歯車機構22の太陽歯車32の回転が阻止されている。すなわち、このような状態時においては、遊星歯車機構22を構成する主要な3つの歯車のうちの2つが停止されており、このため駆動輪列2全体が全く動作しないため、レバー8を引き上げ位置で保持することができる。このため、レバー8は、自身に課された負荷力によってケース外側に引き出されず、引き上げられた位置でその状態を維持する。
【0061】
そして、この状態からモータ1への通電を停止すると、ロータ11の回転が停止する。このため、誘導ピニオン16とロータ11との間の磁気誘導力が消滅する。このため、誘導ピニオン16側からの駆動力を失った扇歯車25は、クラッチ操作片26と共に回動力付与用バネ39の付勢力により誘導ピニオン16から受ける駆動力による回転方向(図3における矢示A方向)と反対方向へ回動する。これにより、クラッチ操作片26とクラッチ歯車27との係合が外れ、クラッチ歯車27はクラッチ操作片26に対してフリーとなる。すなわち、上述の第1のクラッチ手段が断状態となる。
【0062】
このようにロータ11とリング歯車33との間の磁気誘導力による連結が解かれクラッチ歯車27がフリーとなると、出力軸3に一体的に固定されたスライダピニオン7に係合するレバー8の復帰力は、リング歯車33を回転させる力となり、リング歯車33と増速歯車28とクラッチ歯車27とが回転する。このため、レバー8は自身に課された負荷によりケース外側方向へ引き出される。すなわち、レバー8は、モータ1の駆動力によって引き出される前の位置まで戻る。このときのレバー8のスライド動作により、スライダピニオン7と出力軸3とが一体的に先述した引き上げ駆動時とは反対方向へ回転する。そして、出力軸3の回転によって出力歯車部3aが出力軸3と一体的に回転し、この出力歯車部3aに形成されたクラッチレバー操作溝3bの案内によりクラッチレバー41が回動する。これにより、クラッチレバー41は、カム面41aをクラッチピニオン21の上端面に当接させ、クラッチピニオン21を圧縮コイルバネ18のバネ付勢力に抗してロータ11方向に押し下げる位置で停止する。この結果、クラッチピニオン21の爪21dとロータ11の爪11dとが係合可能な位置同士に配置され、第1のクラッチ手段4が継となる初期状態に復帰する。
【0063】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態では、モータ1の駆動力によってスライドピニオン7を回転させ、これによりレバー8をスライド移動させる構成としたが、負荷が課せられた部材をレバー8の代わりにワイヤーで構成しこのワイヤーをプーリーによって巻き上げるものとしても良い。
【0064】
また、上述の実施の形態では、第2のクラッチ手段4を継とし第2の経路2bの各歯車の回転を止める際に、増速歯車28に噛合されたリング歯車33の回転を停止させることとしたが、このような場合、第1の経路2a、第2の経路2bを他の構成とすることで、遊星歯車機構22を構成する太陽歯車32、上述のリング歯車33及び遊星歯車支持歯車34のいずれか1つの歯車の回転を止めるようにしても良い。また、上述の実施の形態では、磁気誘導力を利用して遊星歯車機構22のリング歯車33の回転をロックすることにより第1のクラッチ手段を継としたが、第1の経路2a、第2の経路2bを他の構成とし、磁気誘導力を利用して太陽歯車32の回転をロックして第1のクラッチ手段を継とするようにしても良い。
【0065】
加えて、上述の実施の形態では、ロック解除手段としての回転力付与用バネ39のバネ力を利用して、磁気誘導回転体となる誘導ピニオン16と遊星歯車機構22のリング歯車33との連結を解除する構成としたが、第1の経路2a、第2の経路2bを他の構成とし、ロック解除手段を作動して誘導ピニオン16と遊星歯車機構22のリング歯車33との連結を解除するようにしても良い。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、モータと、このモータのロータに連結されて回転駆動される出力軸と、この出力軸とロータとの連結を継断するクラッチ手段と、このクラッチ手段を継断操作するクラッチ操作機構と、を有するギアードモータにおいて、クラッチ操作機構に磁気誘導によって回動力が伝わるように対向配置されたマグネット及び磁気誘導回転体を備えたものであって、磁気誘導回転体をロータ内周面に配置した構成としている。
【0067】
そのため、従来の磁気誘導方式のギアードモータのように、モータのロータと出力軸との間に配置される輪列内にマグネットと磁気誘導体を配置する必要が無く、モータと出力軸との間に配置される駆動輪列を必要最小限なものとすることが可能となる。これにより、輪列を構成する各歯車の駆動時等における摩擦音等によるノイズが低減される。また、輪列内にマグネットと磁気誘導体とを配置する必要がないため、モータの外側部分のスペースに余裕ができ、このスペースを有効に利用することができ、輪列の設計に自由度を持たせることができる。逆に、従来のギアードモータでマグネットと磁気誘導体とによって占められていたスペースが必要なくなるため、必要によって装置全体を小型化させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のギアードモータの内部機構を説明するための展開縦断面図である。
【図2】図1のギアードモータの平面図である。
【図3】図2のギアードモータのカバー及びケース上蓋を外した状態の平面図である。
【図4】図3のギアードモータのケース本体、クラッチレバー、クラッチピニオン及び回転力付与用バネを取り付けた状態の平面図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 駆動輪列
3 出力軸
4 第2のクラッチ手段
5 クラッチ操作機構(第2の経路2b)
11 ロータ
11c リング状マグネット
11d 爪(第2のクラッチ手段の一部)
14 ステータ部
16 誘導ピニオン(非磁性誘導体)
16a 誘導リング
21 クラッチピニオン(第2のクラッチ手段の一部)
21d 爪(第2のクラッチ手段の一部)
22 遊星歯車機構(第1のクラッチ手段)
32 太陽歯車
32a 伝達歯車
32b 受け歯車
33 リング歯車
34 遊星歯車支持歯車
34a 支承板
34b ピニオン部(歯車部)
36 遊星歯車
39 回転力付与用バネ(ロック解除手段)
41 クラッチレバー(第2のクラッチ手段の一部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention mainly relates to an improvement of a geared motor used as a drive mechanism for driving a drain valve of a washing machine, a shutter of a ventilation fan, or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a geared motor, which is a driving source for a washing machine drain valve, a ventilating fan shutter, etc., winds up a load member (wire, lever, etc.) by driving the motor, and holds the load member for a predetermined time at the winding position. It is comprised so that a load member can be returned to an original position from a state. Such a geared motor includes a clutch between a rotor of a motor serving as a driving source and an output shaft to which a load member is connected. Then, the above-described winding and holding are performed in a state where the clutch is connected, and the load member is returned to the original position by the load force of the load member by disconnecting the clutch.
[0003]
In addition, what is called an electromagnetic clutch is utilized as an example of the clutch mentioned above. This electromagnetic clutch connects the train wheel between the rotor and the output shaft by the power of the energized solenoid during winding and holding by the motor. Thus, at the time of winding, the load member is wound up by transmitting the motor driving force to the output shaft. When the winding operation is completed, the rotation of the rotor is stopped by turning off the power to the motor, and the load member is held in a state where the load member is wound up by the detent torque of the rotor in the rotation stopped state. That is, at this time, since the energization to the solenoid is continued, the clutch is engaged, and the load of the load member can be held by the detent torque of the rotor. On the other hand, if the energization to the solenoid is cut off from this holding state, the connection of the train wheel between the rotor and the output shaft is cut, so that the detent torque of the rotor does not act on the output shaft side, and the load member itself tries to return. The load member returns to the original position by the load to be performed.
[0004]
An apparatus using an electromagnetic clutch different from the solenoid system has been proposed (see Japanese Patent Laid-Open No. 3-198638). In the system of the device described in Japanese Patent Laid-Open No. 3-198638, a permanent magnet and a guide ring are disposed oppositely in a reduction gear train that connects a rotor and an output shaft, and the guide ring follows the permanent magnet by magnetic induction. The operation piece for switching the clutch is operated using the rotating operation. Compared with a solenoid type device, this magnetic induction type device eliminates the need for a switch for cutting off the power supply to the motor when the load member is wound up to a predetermined position by the driving force of the motor, and a solenoid for switching the clutch. Is no longer necessary.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the advantage of the geared motor having the magnetic induction type clutch is that a switch for cutting off the power supply to the motor is not required, and a solenoid and a clutch mechanism using the solenoid are not required. . However, the geared motor described in Japanese Patent Laid-Open No. 3-198638 described above is provided with an electromagnetic clutch portion in which a permanent magnet and an induction ring are arranged to face each other in a reduction gear train that connects between a rotor and an output shaft. As a result, the number of wheel trains increases, and noise at the time of meshing of each gear becomes a problem. In addition, there is a problem that the apparatus becomes larger due to the extra train wheel.
[0006]
An object of the present invention is to provide a geared motor that uses a magnetic induction system as a clutch means, can reduce sliding noise during winding driving, and can be reduced in size.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the present invention provides a motor, an output shaft connected to the rotor of the motor and driven to rotate, clutch means for connecting / disconnecting the connection between the output shaft and the rotor, and the clutch means. In the geared motor having the clutch operating mechanism for performing the intermittent operation, the clutch operating mechanism is disposed in the rotor, and either the magnet that rotates integrally with the rotor or the nonmagnetic conductor, and the magnetic that is disposed in the rotor. A magnetic induction rotator formed integrally with the other of the magnet or the nonmagnetic conductor that rotates following the rotor by induction, and clutch means using the rotation of the magnetic induction rotatorThe clutch means is composed of a planetary gear mechanism that includes a planetary gear support gear that supports the planetary gear, and a sun gear and a ring gear that mesh with the planetary gear, and uses the rotation of the magnetic induction rotating body. By blocking the rotation of any one of the sun gear, ring gear and planetary gear support gear, the rotation of the rotor is transmitted to the output shaft via the other two gears, and the planetary gear support gear is connected to the output shaft side. A part of the planetary gear mechanism is used as a speed reduction mechanism.
[0008]
The above-described invention uses the magnetic induction force generated between the magnet or non-magnetic derivative arranged in the rotor and the magnetic induction rotating body arranged to face this member to make the clutch means intermittent. More specifically, by pulling up the member by energizing the motor and continuing the state of energization and generating the magnetic induction force, the member can be held at the lifting position. Yes. The magnetic induction rotating body that generates such an action is disposed in the rotor. Therefore, unlike the conventional magnetic induction type geared motor, it is not necessary to arrange a magnet and a magnetic derivative in a train wheel disposed between the rotor of the motor and the output shaft, and the train wheel is minimized. Therefore, it is possible to reduce noise during winding driving. In addition, since there is no need to arrange magnets and magnetic derivatives in the train wheel, there is room in the outer portion of the motor, and this space can be used effectively.. As a result, downsizing is possible. Further, since the clutch means is constituted by a planetary gear mechanism, the clutch means is compactly accommodated in the train wheel, and the entire train wheel disposed between the rotor and the output shaft is downsized. As a result, the entire apparatus is reduced in size. In addition, since the entire train wheel is configured to be locked by preventing the rotation of any one of the sun gear, the ring gear, and the planetary gear, the design of the train wheel can have a degree of freedom. It becomes possible. Further, since the planetary gear mechanism has both a function as a clutch and a function as a speed reduction mechanism, the entire train wheel has a compact configuration.
[0012]
In addition to the above-mentioned invention, another invention is provided with a second clutch means for connecting and disconnecting the output shaft and the rotor between the rotor and the planetary gear mechanism serving as the first clutch means. By rotating the rotor with the second clutch means disengaged, either the ring gear or the sun gear is locked using the rotation of the magnetic induction rotor, and the external force imposed on the output shaft in this locked state A reverse rotation prevention mechanism is provided that further locks the other of the ring gear or the sun gear to be rotated in reverse by the load. That is, it is possible to prevent the reverse rotation due to the external load of the output shaft and securely hold it in the winding position by a simple method of simultaneously locking both the ring gear and the sun gear by another means.
[0013]
According to another invention, in addition to the above-described invention, the second clutch means includes a rotor, a clutch pinion that can be connected to and disconnected from the rotor by operating up and down in the axial direction, and a rotor and a clutch pinion. Operates in conjunction with the arranged spring member and the gear arranged between the planetary gear mechanism and the output shaft. With this operation, the clutch pinion is lowered against the spring force of the spring member. And a clutch lever that disconnects the rotor and the clutch pinion by moving the clutch pinion up to the spring force of the spring member by operating in conjunction with the gear. Yes. As described above, since the clutch pinion that moves up and down in the axial direction is moved up and down by a clutch lever independent from the train wheel, the second clutch means is connected and thus the assembly performance is improved.
[0014]
In addition to the above-mentioned invention, the second clutch means may be configured such that when the gear disposed between the planetary gear mechanism and the output shaft rotates in reverse due to an external load imposed on the output shaft, It becomes a succession from disconnection with reverse rotation. In this way, the second clutch means does not require a power source for switching operation in particular, and is brought into a connected state with the reverse rotation of the gear, thereby avoiding complication of the apparatus and contributing to downsizing. It becomes.
[0015]
In addition to the above-described invention, another invention is an unlocking means for releasing the connection between the magnetic induction rotating body and the ring gear or the sun gear when the driving of the motor is stopped and the rotation of the magnetic induction rotating body is stopped. And the connection is released by the unlocking means, and the output shaft is reversely rotated by an external load. As described above, since the output shaft rotates in reverse by the external load only by stopping the driving of the motor, the output shaft can be returned from the holding position to the open position with a simple configuration.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of a geared motor of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0017]
FIG. 1 is a diagram for explaining an internal mechanism of the geared motor according to the present embodiment, and is a developed sectional view for specifically showing a relationship between gears constituting a drive wheel train. FIG. 2 is a plan view of the geared motor shown in FIG. FIG. 3 is a plan view showing a cover for covering the lever and a case upper cover for covering the drive mechanism. FIG. 4 is a plan view showing the drive mechanism section with the case body and the like removed from FIG.
[0018]
The geared motor according to the embodiment of the present invention mainly includes a motor 1 serving as a drive source, a
[0019]
This geared motor transmits the driving force of the motor 1 to the output shaft 3 side by connecting the second clutch means 4 (meaning that it is connected = on), and is press-fitted and fixed to the tip of the output shaft 3. By rotating the slider pinion 7, the
[0020]
Hereinafter, a configuration for realizing the operation will be described in detail. A
[0021]
A guide member 9 is provided on the case
[0022]
A motor 1 serving as a drive source for operating the
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
A groove for fitting a
[0026]
In addition, a
[0027]
The
[0028]
In this embodiment, the ring-shaped
[0029]
As described above, in the geared motor according to the embodiment of the present invention, the
[0030]
Next, the
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
On the other hand, the
[0034]
The second clutch means 4 for connecting / disconnecting the connection between the output shaft 3 and the
[0035]
Each part which comprises the 1st path |
[0036]
A
[0037]
Further, the
[0038]
The
[0039]
When the
[0040]
As described above, when the output shaft 3 finishes the predetermined rotation, if the first clutch means maintains the joint state, the output shaft 3 is held at the position where the rotation is finished. That is, if the
[0041]
The
[0042]
For this reason, the ring gear meshed with the
[0043]
Next, each part which comprises the 2nd path |
[0044]
A
[0045]
A
[0046]
On the other hand, when the motor 1 is de-energized, the rotation of the
[0047]
At this time, the above-described reverse rotation prevention mechanism still prevents the rotation of the
[0048]
The
[0049]
Next, the operation of the geared motor of the above-described embodiment will be described.
[0050]
In this geared motor, in the initial state in which no electric power is supplied to the motor 1, the push-
[0051]
When electric power is supplied to the
[0052]
On the other hand, in such a state, on the
[0053]
Thus, between the initial state and the energized initial state, the
[0054]
That is, the
[0055]
In this operation, when the
[0056]
In this way, by engaging the
[0057]
When the output shaft 3 rotates by a predetermined angle and the
[0058]
If the energized state is maintained at the end of the pulling operation, naturally the
[0059]
On the other hand, the
[0060]
When the energized state is maintained at the end of the pulling operation in this manner, the
[0061]
When the energization of the motor 1 is stopped from this state, the rotation of the
[0062]
Thus, when the coupling between the
[0063]
The above-described embodiment is an example of a preferred embodiment of the present invention, but is not limited thereto, and various modifications can be made without departing from the scope of the present invention. For example, in the above-described embodiment, the slide pinion 7 is rotated by the driving force of the motor 1 and thereby the
[0064]
In the above-described embodiment, the rotation of the
[0065]
In addition, in the above-described embodiment, the connection between the
[0066]
【The invention's effect】
As described above, the present invention includes a motor, an output shaft connected to the rotor of the motor and driven to rotate, clutch means for disconnecting the connection between the output shaft and the rotor, and the clutch means. A geared motor having a clutch operating mechanism for disconnecting operation, comprising a magnet and a magnetic induction rotating body arranged to face each other so that the rotational force is transmitted to the clutch operating mechanism by magnetic induction. The configuration is arranged on the inner circumferential surface of the rotor.
[0067]
Therefore, unlike the conventional magnetic induction type geared motor, there is no need to arrange a magnet and a magnetic derivative in a train wheel arranged between the rotor of the motor and the output shaft, and between the motor and the output shaft. It is possible to minimize the number of drive wheel trains arranged. As a result, noise due to frictional noise or the like during driving of the gears constituting the train wheel is reduced. In addition, since there is no need to place magnets and magnetic derivatives in the train wheel, there is room in the outer part of the motor, this space can be used effectively, and the design of the train wheel is flexible. Can be made. On the contrary, since the space occupied by the magnet and the magnetic derivative in the conventional geared motor is not necessary, the entire apparatus can be reduced in size if necessary.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a developed longitudinal sectional view for explaining an internal mechanism of a geared motor according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the geared motor of FIG.
FIG. 3 is a plan view of the geared motor shown in FIG. 2 with a cover and a case top cover removed.
4 is a plan view of the geared motor of FIG. 3 with a case body, a clutch lever, a clutch pinion, and a spring for applying a rotational force attached thereto.
[Explanation of symbols]
1 Motor
2 Drive train
3 Output shaft
4 Second clutch means
5 Clutch operating mechanism (
11 Rotor
11c Ring magnet
11d claw (part of second clutch means)
14 Stator section
16 Derived pinion (non-magnetic derivative)
16a induction ring
21 Clutch pinion (part of second clutch means)
21d claw (part of second clutch means)
22 Planetary gear mechanism (first clutch means)
32 Sun Gear
32a Transmission gear
32b Receiving gear
33 Ring gear
34 Planetary gear support gear
34a Bearing plate
34b Pinion part (gear part)
36 planetary gear
39 Spring for imparting rotational force (lock release means)
41 Clutch lever (part of second clutch means)
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