JP3973393B2 - 浅井戸用水中ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は浅井戸用水中ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルの給水や受水槽の揚水などに用いられる浅井戸用水中ポンプは、自立に適した専用のモータを用いて、これにポンプ部や吸込ケーシングを組合わせた構造が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、浅井戸用水中ポンプは、自立に適した高価な専用の浅井戸用水中モータを用いるため、モータの種類が多く必要で、コスト的にも高い問題がある。
【0004】
一方、浅井戸水中ポンプに、深井戸用水中モータを使用することにより、専用モータが不要となり、部品の管理が容易になる。又深井戸用水中モータは、半汎用的なモータのため品質的にも安定し、生産量が格段に多く、コスト的に安価であるという特徴をもつ。
【0005】
しかし、深井戸用水中モータは、外形が小径の井戸に据付けるために細長であるうえ、出力軸が突き出る端面だけに取付部が有ったり、該端面からケーブルが導出するなど、浅井戸用水中ポンプのような自立のための構造を備えていない。
【0006】
そこで、本発明の第1の目的としては、コスト的に安価な深井戸用水中モータを活用した浅井戸用水中ポンプを提供することにある。
【0007】
第2の目的としては、上記目的に加え、さらに簡単な構造で出力軸側の端部だけに固定部が有る特有の深井戸用水中モータを克服して自立式を実現させた浅井戸用水中ポンプを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために請求項1に記載した発明は、深井戸用水中ポンプで用いられる深井戸用水中モータに、ポンプ部とベースとを組合わせて自立可能なポンプ本体を構成して、浅井戸用水中ポンプとした。
【0009】
これにより、浅井戸用の専用モータを用いずに、浅井戸用水中ポンプが得られる。
【0010】
また、上記第2の目的を達成するために、出力軸を上向きにして配置された深井戸用水中モータの周りに、該深井戸用水中モータを囲むように筒状の吸込ケーシングを設け、この吸込ケーシングの上端部に、吐出ケーシング、吸込フレーム、羽根車を収めた中間ケーシング、羽根車につながるポンプ軸を有して構成されたポンプ部を設け、吸込フレームから吊持部を用いて深井戸用水中モータを吊り下げ、深井戸用水中モータの出力軸とポンプ部のポンプ軸とを継ぎ手部でつなぎ、吸込ケーシングの下端部に、該吸込ケーシング、深井戸用水中モータおよびポンプ部の全体を自立させるベースを組付けて、浅井戸用水中ポンプとした。
さらに上記目的に加え、深井戸用水中モータからのケーブルを容易に、かつケーブルが導出する部分から空気の吸込みが生じないよう外部に導出させるために、吸込フレームに形成したケーブル案内部を用いて、深井戸用水中モータの出力軸側の端面から導出するケーブルを下向きにガイドして、吸込ケーシングのストレーナ部の下側部分からケーシング外へ導出させて、ケーブルの導出する部分が常に水中に配置されるようにした。
【0011】
これにより、深井戸用水中モータの特有の制約を克服して、自立式の浅井戸用水中ポンプが実現される。
【0012】
請求項に記載した発明は、さらに上記目的に加え、深井戸用水中モータが、振動や横置きや運搬などでも十分に耐えるよう、ベースに、深井戸用水中モータの下端部と嵌まる嵌合部を形成して、深井戸用水中モータの下端部でも支持強度が確保されるようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1および図2に示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0015】
図1は、浅井戸用水中ポンプの全体を示し、図中1は、例えば合成樹脂製のベースである。このベース1は、例えば有底の筒部2の周りに台状の座3を形成して構成してある。
【0016】
この筒部2の底面中央には、水中モータ4が配置されている。この水中モータ4には、図2に示されるように深井戸用水中ポンプ30で使用される深井戸用水中モータが用いられている。通常、この深井戸用水中モータは、細長のポンプ部31と直列に接続されて使用するために、専用の浅井戸用水中モータとは異なる特徴をもつ。具体的には、深井戸用の水中モータ4の特徴は、第1に浅井戸用水中モータに比べ安価(世界的な生産量が格段に多いことによる)である。第2に図2に示されるように外形が細長く(外径が小さく、軸心に沿って延びる形状)、固定部となるねじ軸32が出力軸33が突き出ている端部、詳しくは端面34のみしかなく(反対側の端部には固定部に相当する部品が無い)、しかも、該端面34から電力の供給や信号の伝達を行なうケーブル35が導出されているという特有の構造にある。そして、この深井戸用水中ポンプで使用されている水中モータ4(深井戸用水中モータ)が、出力軸33を上側に向けた縦向きの姿勢で配置してある。
【0017】
この水中モータ4の周りには、該水中モータ4を囲むように筒状の吸込ケーシング6が縦向きに配置してある。この吸込ケーシング6には、筒部2の外周面に嵌挿可能な径寸法をもつ筒形部材が用いられている。そして、この吸込ケーシング6の下端部がベース7に固定してある。この固定には、例えば該ケーシング6の下端から外側へ張り出す取付座6aを、座3の上部に形成してある据付座3aと突き当るまで、吸込ケーシング6の下端を筒部2の外周面に嵌め込んでから、据付座3aから突き出ているボルト軸3cと同ボルト軸3cに螺合するナット7とを用いて、据付座3aに取付座6aを締結する構造が用いてある。この構造により、吸込ケーシング6を自立させている。なお、吸込ケーシング6の下部周壁には、例えば多数の小孔7aで構成されるストレーナ部8が形成してある。
【0018】
吸込ケーシング6の上部端には、ポンプ部10が設けてある。このポンプ10は、例えば上段に逆止弁11a内蔵の吐出ケーシング11を配置し、下段に吸込ケーシング端に嵌まる環状の吸込フレーム12を配置し、中間に羽根車13を回転自在に収めた複数の中間ケーシング14を配置し、軸心に各羽根車13とつながるポンプ軸15を配置し、吐出ケーシング11と吸込ケーシング6との間を複数本のボルト16a(1本しか図示せず)とナット16bで挟み付けて構成してある。これにより、吸込ケーシング6の上部にはポンプ部19が直列に並ぶように組付く。
【0019】
この吸込フレーム12から上記水中モータ4を吊持させている。この吊持には、吸込フレーム12の内面に一体に形成した吊持部20が用いてある。この吊持部20は、例えば水中モータ3の上部端面に向かって突き出る複数のアーム21(1本しか図示せず)と、吸込フレーム12の中央に配置される吊持プレート22との組み合わせた構造が用いてある。そして、吊持プレート22は、各アーム21の端部の連結により支持してある。吊持プレート22は、水中モータ4の上部端面と重なり合う環状のプレートで形成されていて、中央に形成されているモータ軸貫通用の通孔23からは水中モータ4の出力軸33が上方へ突き出ている。また通孔23の周りに形成されているねじ軸貫通用の通孔24からは水中モータ4のボルト軸32が上方へ突き出ている。そして、吊持プレート22を貫通した各ボルト軸32の端部にはそれぞれナット25が螺合され、水中モータ4の上部端を吊持プレート22に固定させている。この固定により、水中モータ4の全体を、吊持プレート22から吊下げている。
【0020】
そして、中央に位置決められた水中モータ4の出力軸33と、中央に位置決められたポンプ部10のポンプ軸15の下端部とは、継ぎ手部、例えばスリーブ継ぎ手9で連結され、水中モータ4の回転力で羽根車13へ伝達されるようにしてある。
【0021】
またアーム21のうちの1つは、上側を凸として円弧を描いて曲がるパイプ状に形成され、ケーブル案内部26をなしている。このケーブル案内部26に、水中モータ3の上端部から導出されたケーブル35が挿通され、導出端側を下向きにガイドしている。このケーブル35の端部は、ストレーナ部8の下側、例えばベース1の筒部2の根元側の周壁に形成された貫通孔2aを貫通して、吸込ケーシング6外、すなわち外部へ導出してある。なお、外部に導出したケーブル部分は、吸込ケーシング6の外面にねじ止めされたブラケット27aや吸込フレーム12の外面にねじ止めされたブラケット27bで固定されながら上側へ向かう。
【0022】
一方、ベース7の上面(内面)の中央には、水中モータ4の下端部の外形形状に対応した凹部28が形成されている。そして、この凹部28に、上記水中モータ4の下端部、ここでは若干、外径が小さくなった端部分4aが嵌挿してある。この嵌挿により、水中ポンプ4の下端部が振れないようにしている。なお、端部分4aと凹部28との間にはゴムなどの弾性材29が介在され、振動吸収や共振が防げるようにしてある。
【0023】
こうした構造により、自立可能な浅井戸用水中ポンプのポンプ本体40が構成される。すなわち、例えばポンプ本体40を、水で満たされた受水槽内(図示しない)に置いて(縦置き)から、水中モータ4を作動すると、各羽根車13が回転し、ストレーナ部8から吸込まれる液体(水など)が、各段の羽根車13により次第に増圧されながら、吐出ケーシング11から吐出される。なお、図1中の二点鎖線は、吐出ケーシング11につながる揚水管41を示す。
【0024】
それ故、深井戸用水中モータ4を使用した自立型の浅井戸水中ポンプが実現される。特に、吸込ケーシング6とポンプ部10との間から水中モータ4を吊下げるといった簡単な構造の採用により、深井戸用水中モータ特有の構造、すなわち出力軸33側にだけにねじ軸32(固定部)が有るという制約を克服して、容易に自立型の浅井戸水中ポンプを実現させることができる。
【0025】
しかも、深井戸用水中モータ4のケーブル35は、ケーブル案内部26を用いて下側へガイドし、ストレーナ部8の下側から外部へ導出させたことで、深井戸用水中モータ特有の出力軸33側からケーブル35が導出される構造でも、容易に外部へ導出させることができる。そのうえ、ケーブル35の外部導出位置は、ストレーナ部8より下側なので、ケーブル35を外部に導出させた貫通孔2aとの間でシールしなくとも、該導出部分から空気が吸込まれるような問題は発生せずにすむ。このことから、ケーブル35を外部に導出させる部分は、シールが不要になり、その分、コストの低減が図られたり、浅井戸水中ポンプの組立てが容易になる利点もある。
【0026】
さらに、ベース1に、吊下げた水中モータ4の下端部を嵌める構造の採用により、固定する部分が無い端部における支持剛性が高まるので、運搬の際の衝撃や横置きにして使用するなどの際に十分に耐え得る強度をもたらすことができる。しかも、水中モータ4からの振動防止や共振防止にも優れた効果をもたらす。
【0027】
なお、一実施形態は、多段式の浅井戸用水中ポンプに本発明を適用した例を挙げたが、これに限らず、他の浅井戸用水中ポンプに適用してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明によれば、深井戸用水中モータを活用した浅井戸用水中ポンプが実現でき、高価な浅井戸用の専用モータを用いずに浅井戸用水中ポンプが提供できる。
【0029】
らに吊持といった簡単な構造で出力軸側の端部だけに固定部が有るという深井戸用水中モータ特有の制約を克服して、深井戸用水中モータを使用した自立式の浅井戸用水中ポンプを容易に実現させることができる。
さらに上記効果に加え、深井戸用水中モータから導出されるケーブルを容易に外部に導出させることができる。しかも、ケーブルの外部導出位置は、ストレーナ部より下側なので、同部分のシールを必要とせずに、該部分から空気が吸込まれるのを防ぐことができるといった効果を奏する。
【0030】
請求項に記載の発明によれば、さらに上記効果に加え、振動や横置きや運搬などでも十分に耐える性能をもたらすといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る浅井戸用水中ポンプを示す断面図。
【図2】同ポンプに用いられる深井戸用水中ポンプを説明するための図。
【符号の説明】
1…ベース
4…深井戸用水中モータ
6…吸込ケーシング
9…スリーブ継ぎ手(継ぎ手部)
10…ポンプ部
11…吐出ケーシング
12…吸込フレーム
13…羽根車
14…中間ケーシング
15…ポンプ軸
20…吊持部
26…ケーブル案内部
40…ポンプ本体。

Claims (2)

  1. 出力軸を上向きにして配置され、該出力軸が突き出る端部だけに固定部を有するとともに該端部側からケーブルが導出される特有の構造を有する細長の深井戸用水中モータと、
    前記深井戸用水中モータの周りを囲むように設けられ、下部周壁にストレーナ部を有する筒状の吸込ケーシングと、
    前記吸込ケーシングの上端部に設けられ、上段に吐出ケーシングを有し、下段に吸込フレームを有し、中間に羽根車が回転自在に収められた中間ケーシングを有し、かつ前記羽根車につながるポンプ軸を有して構成されたポンプ部と、
    前記吸込フレームに形成され、前記固定部に連結されて前記深井戸用水中モータを前記吸込フレームから吊り下げる吊持部と、
    前記深井戸用水中モータの出力軸と前記ポンプ部のポンプ軸とをつなぐ継ぎ手部と、
    前記吸込ケーシングの下端部に設けられ、前記吸込ケーシング、前記深井戸用水中モータおよび前記ポンプ部の全体を自立させるベースとを具備し、
    前記吸込フレームは、ケーブル案内部を有して形成され、前記深井戸用水中モータのケーブルは、前記ケーブル案内部で下向きにガイドされて、前記ストレーナ部の下側から外部へ導出させられることを特徴とする浅井戸用水中ポンプ。
  2. 前記ベースには、前記吊下げた深井戸用水中モータの下端部と嵌まる嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の浅井戸用水中ポンプ。
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