JP3973259B2 - トリップロック端子台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はトリップロック端子台に関し、特に変電所や配電用に用いられる電力保護制御盤に試験用端子として取付けられるトリップロック端子台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変電所等の電力の保護制御装置は近年デジタル化が著しく、従来から設置されている機器の監視制御や保護に対して適切に動作するかの点検が、電力系統の保守安定のために大変重要である。それらの保護制御装置の保護回路を変電所の中で点検するとき、送電停止を行わないで点検を実施することが保護制御装置にとって必要である。
【0003】
図9は、このような保護制御装置の周りの概略構成を示す回路図であり、図10は、電力保護制御盤の前面パネルの該略図である。
図を参照して、供給側電路63に供給された電力は、ノードN1から負荷側電路65を介して負荷側機器71に供給される。負荷側電路65にはトリップコイル69に流れる電流による電磁力によってその接点が「開」となる遮断器CBが取付けられている。
【0004】
供給側電路63のノードN2には供給側電路63に印加される電圧を計測するための変圧器PTが取付けられており、その電圧データは保護継電器67に入力される。一方、負荷側電路65に流れる電流を計測するための変流器CTが負荷側電路65に取付けられており、その電流データは保護継電器67に入力される。
【0005】
保護継電器67は、変圧器PTのデータや変流器CTのデータに異常を発見した際、第1コード49及び第2コード51を介してトリップコイル69に電流を流して遮断器CBを動作させ、負荷側電路65の負荷側機器71に対する接続を遮断する。第1コード49及び第2コード51の間には短絡プラグが着脱自在のトリップロック端子台12が設けられている。尚、トリップロック端子台12の短絡プラグを着脱自在としているのは、保護継電器67が正常な動作を行っているか否かを確認する際に、不用意に遮断器CBを動作させることがないように、第1コード49と第2コード51とを電気的に切り離すためである。
【0006】
保護継電器67及びトリップロック端子台12は、電力保護制御盤73に組み込まれており、電力保護制御盤73の前面パネルは、図10に示されているような構成となっている。
電力保護制御盤73は保護制御しようとする電力の供給先の系統毎に設けられており、その系統が前面パネル16の名板74に示されている。前面パネル16の中央には、電源整定パネル75と、表示パネル76と、スイッチ部77とが設けられており、その下方には、短絡プラグが着脱式のトリップロック端子台12が対応する遮断器CBの数毎に取付けられている。
【0007】
図11は、図9及び図10に用いられている従来のトリップロック端子の概略構成図である。
尚、図11の(1)はトリップロック端子台の短絡プラグを本体から外した状態を示しており、図11の(2)は短絡プラグを本体に装着した状態を示した図である。
【0008】
これらの図を参照して、短絡プラグ15は直方体形状のロックプラグカバー27と、ロックプラグカバー27の中央部を貫通しその先端にネジ部18が形成されているロックつまみ17と、ロックプラグカバー27からネジ部18の方向と平行に延長され、かつ一体的に形成されている薄刃状の第1プラグ31及び第2プラグ33とから構成される。
【0009】
一方、本体13はその内部に第1プラグ31と嵌合することによって電気的に接続される第1端子35と第2プラグ33と嵌合することによって電気的に接続される第2端子37が平行に設けられ、第1端子35と第2端子37との間には、ロックつまみ17のネジ部18に螺合し得るナット79が設けられている。第1端子35の端部には第1コード49が、第2端子37の端部には第2コード51が各々接続されている。本体13の短絡プラグ15側には、短絡プラグ15の第1プラグ31、ネジ部18及び第2プラグ33の各々が挿通し得る開口(図示せず)が設けられたパネル部47が、前面パネル16に取付けられている。
【0010】
図11の(1)において明らかなように、短絡プラグ15を本体13から取り外した状態では、第1端子35と第2端子37とは電気的に分離されており、即ち、図9で言えば第1コード49と第2コード51とが電気的に分離された状態となっている。
次に、図11の(2)において示されているように、短絡プラグ15を本体13に装着すると、第1端子35と第1プラグ31及び第2端子37と第2プラグ33とが各々電気的に接続され、又第1プラグ31と第2プラグ33とはロックプラグカバー27内部で一体的に形成されていることから、第1コード49と第2コード51とが電気的に接続された状態となる。尚、この状態でロックつまみ17を回転させることによって、ネジ部18はナット79に螺合し、不用意な短絡プラグ15の本体13からの脱落が防止される。
【0011】
このように、従来では保護継電器67から遮断器CBのトリップコイル69に入力される中間部分にトリップロック端子台12を設置し、保護継電器67の点検を行っている際には、トリップロック端子台12の短絡プラグ15を引き抜いて第1コード49と第2コード51とを電気的に切断状態にする。これによって、点検上生じる保護リレーの接点状態等を全く意識せずに、監視すべき機器及び回路の状態を点検していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来では、トリップロック端子台の短絡プラグは保守点検者が持ち、点検時には確実に遮断器CB側のトリップコイル回路が保護されていた。しかし、点検が終了して回路復旧を行う際には、遮断器CBに接続される保護継電器67の保護回路がどのような状態になっているかは容易に判断できない。そのため、保護リレーの接点状態が「開」状態になっていないにもかかわらず、短絡プラグを装着すると、遮断器CBが開放動作して停電事故等が生じる場合がある。そこで、テスト端子等を挿入してそれぞれの回路の状態を確認した後短絡プラグを挿入することとしていたが、作業上煩雑であり、確認漏れ等が生じる恐れもあって安全性としては不十分であった。
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、請求項1記載の発明は、遮断器の不用意な開放動作が生じる恐れがなく、保護継電器の回路状態等を容易に確認できるトリップロック端子台を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、保護継電器と遮断器との間に設けられ、本体と本体に着脱される短絡プラグとから成るトリップロック端子台であって、本体は保護継電器に接続される第1端子と、遮断器に接続される第2の端子とを備え、短絡プラグは、第1端子と係合できる第1プラグと、第1プラグと一体的に形成され、第2の端子と係合できる第2プラグと、第1プラグに接続される外部接続端子とを備え、本体と短絡プラグとは、第1の係合状態においては、第1端子及び前記第1プラグのみが係合し、第2の係合状態においては、第1端子及び第1プラグ並びに第2端子及び第2プラグの各々が係合するように構成されたものである。
【0015】
第1の係合状態と第2の係合状態とは、いずれもその状態で安定する状態を意味しており、不用意にそれらの状態が変化するものを意味するものではない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、短絡プラグがさらに、第1の係合状態において第1端子及び外部接続端子を介して保護継電器から生じた電流を検知する検知手段を備えたものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、検知手段が第1端子と外部接続端子との間に接続された発光ダイオードを含むものである。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、第1プラグの長さが第2プラグの長さより大きく構成されており、本体及び短絡プラグは第1の係合状態から第2の係合状態への変化となる短絡プラグの本体への進行を阻止する阻止手段をさらに備えたものである。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、阻止手段は、短絡プラグにおいて第1プラグ及び第2プラグの取付方向に平行でかつ第1プラグ及び第2プラグの間に設けられたロックつまみを含み、ロックつまみの先端にはネジ部が形成され、更に、阻止手段は、本体内に設けられ、短絡プラグと第1プラグとの係合状態において、ロックつまみのネジ部に当接するナットを含むものである。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、ロックつまみを回転させることによって、ナットはネジ部に螺合し、短絡プラグは本体に向かって進行して短絡プラグ及び本体は第2の係合状態に変化するものである。
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の発明の構成において、本体が、さらに第1の係合状態において第1プラグ及び第2プラグの各々をロックつまみの方向に弾性的に付勢する付勢手段を備えたものである。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、第1の係合状態では、第1端子及び第1プラグのみが係合するので、外部接続端子を利用することによって保護継電器の保護リレーの接点等の状態の如何にかかわらず、遮断器にその影響を与えることなくリレー接点等の状態をチェックすることができる。
【0022】
又、リレー接点の開放状態を確認した後、第1の係合状態から第2の係合状態に移行させることによって、不用意に遮断器を動作させる恐れがない。
請求項2記載の発明においては、請求項1記載の発明の効果に加えて、保護継電器の保護リレーの接点等の状態を容易に確認することができる。
請求項3記載の発明においては、請求項2記載の発明の効果に加えて、検知手段として発光ダイオードを用いるので、保護継電器の保護リレーの接点等の状態を容易に目視することができる。
【0023】
請求項4記載の発明においては、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1プラグの長さを第2プラグの長さより大きく構成しているので、阻止手段による阻止状態において、第1プラグ及び第1端子の係合のみの状態を確実に維持できる。
請求項5記載の発明において、請求項4記載の発明の効果に加えて、ロックつまみのネジ部をナットに当接するようにしたので、第1の係合状態を確実に維持することができる。
【0024】
請求項6記載の発明においては、請求項5記載の発明の効果に加えて、ナットをネジ部に螺合できるように構成したので、ロックつまみを意図的に回転させることによって初めて第1の係合状態から第2の係合状態に移行させることができる。
請求項7記載の発明においては、請求項5又は請求項6記載の発明の効果に加えて、付勢手段によって第1プラグ及び第2プラグを弾性的に付勢するようにしたので、第1の係合状態がより安定する。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態によるトリップロック端子台の概略構成を示す斜視図であり、図2は図1の状態から各構成部分を分離した分解斜視図である。
これらの図を参照して、トリップロック端子台は、大きくは本体13と本体13に着脱される短絡プラグ15とから構成される。
【0027】
短絡プラグ15は、直方体形状のロックプラグカバー27と、ロックプラグカバー27の内部で一体的に形成され、本体13側に突き出る一対の薄刃上の第1プラグ31及び第2プラグ33と、ロックプラグカバー27内の上部に組み込まれ、その発光状態が表示窓23から目視できる発光ダイオード(LED)25と、ロックプラグカバー27の中央部に第1プラグ31及び第2プラグ33と同一方向に貫通された導通穴29に挿通され、その先端にネジ部18が形成されているロックつまみ17と、ロックプラグカバー27の下方であって第1プラグ31及び第2プラグ33の突き出し方向とは反対方向に突き出るように形成され、テストケーブル21が接続されるテストジャック19が挿入されるジャック挿入口20とを備える。
【0028】
尚、ロックつまみ17の胴部85のネジ部18側の位置の全周には溝83が形成されており、ロックつまみ17を導通穴29に挿通した状態で溝83にEリング81が係合する。従って、ロックプラグカバー27はロックつまみ17のローレット状の頭部とEリング81とによって挟まれた状態となる。
一方、本体13は、直方体形状の本体カバー14と、本体カバー14の短絡プラグ15側に形成され、短絡プラグ15の第1プラグ31、ネジ部18及び第2プラグ33の各々が挿通し得る、プラグ第1挿通穴41、ロックネジ挿通穴45及びプラグ第2挿通穴43の各々が形成されたパネル部47と、本体カバー14内に格納され、プラグ第1挿通穴41を介して挿通される第1プラグ31を挟むようにして電気的に接続嵌合される形状の第1端子35と、ロックネジ挿通穴45を介して挿通されるネジ部18の先端に当接される角ナット39と、プラグ第2挿通穴43を介して挿通される第2プラグ33を挟むようにして電気的に接続嵌合される形状の第2端子37とから構成されている。
【0029】
尚、図からも明らかなように、第1プラグ31及び第2プラグ33のロックプラグカバー27からの突き出し長さは、従来例とは異なり、第1プラグ31が第2プラグ33より長く(第1プラグ挿入接続安定寸法と、第2プラグと第2端子との電気的絶縁に必要な距離とを加算した寸法長さ分)構成されている。
図3は、この発明の第1の実施の形態によるトリップロック端子台において、本体13に対する短絡プラグ15の嵌合状態を示した図である。
【0030】
図3の(1)は短絡プラグ15を本体13から引き抜いた状態を示した図であり、図3の(2)は短絡プラグ15を本体13に装着した第1の係合状態を示した図であり、図3の(3)は本体13に短絡プラグ15を完全に装着した第2の係合状態を示した図である。尚、図4の(1)から(3)は、図3で示した状態(1)から(3)の各々の状態に対応した概略電気回路図である。
【0031】
これらの図を参照して、図3の(1)の状態では、短絡プラグ15と本体13とは完全に分離しているため、第1端子35と第2端子37、即ち第1コード49と第2コード51とは電気的に分離された状態となっている。尚、図4の(1)の回路図に示されているように、短絡プラグ15のロックプラグカバー27の内部において、第1プラグ31と外部接続端子として機能するジャック挿入口20との間に発光ダイオード25と抵抗54とが直列に接続されている。
【0032】
次に、図3の(1)の状態から、短絡プラグ15を本体13のパネル部47に形成されている開口を通して第1プラグ31、ネジ部18及び第2プラグ33を挿通させる。この状態では、ロックつまみ17の先端に形成されているネジ部18は角ナット39に当接され、ロックつまみ17の頭部とEリング81とでロックプラグカバー27は挟まれているので短絡プラグ15、即ちロックプラグカバー27の本体13へのそれ以上の侵入を阻止する。この状態で、第1プラグ31は第1端子35に嵌合して電気的に接続されるが、第2プラグ33は第1プラグ31より短く形成されているため、第2端子37とは嵌合せず電気的に分離された状態となっている。
【0033】
そして、ロックプラグカバー27の反対面に形成されているジャック挿入口20に、テストケーブル21が接続されているテストジャック19を嵌入させこれらを電気的に接続する。この状態では図4の(2)に示されているように、第1端子35とテストジャック19とは発光ダイオード25及び抵抗54を介して電気的に接続された状態となる。ここで、第1コード49が接続されている保護継電器の保護リレーの接点が「閉」状態となっていた場合、テストケーブル21を接地すると第1端子35及び第1プラグ31を介して電流が流れるが、第2端子37と第2プラグ33とは電気的に分離されているため、その電流は第2端子37を介して遮断器へ流れることはない。
【0034】
一方、第1プラグ31はジャック挿入口20に電気的に接続されており、このジャック挿入口20にはテストジャック19が接続されているため、第1端子35から第1プラグ31に生じた電流は、発光ダイオード25及び抵抗54を通して外部接続端子たるジャック挿入口20を通って接地電源へ流れることになる。従って、この状態では発光ダイオード25が発光することになり、ロックプラグカバー27の前面に形成された表示窓23を通してその発光状態が目視される。これによって、保護継電器の保護リレーの接点が「閉」状態となっていることが確認できる。この状態では、上記のように、第2コード51を介して遮断器へ電流が流れることはないため、遮断器が不用意に開放動作を生じることはない。この図3(2)の状態が短絡プラグ15の本体13に対する第1の係合状態を示している。
【0035】
次に、保護継電器の点検作業が終わり、又発光ダイオード25の発光がなくなったことが確認されると、これによって、保護継電器の保護リレーの接点がすべて「開」状態となったことが確認されたことになる。そこで、図3の(2)の状態から、テストジャック19を取り外してロックつまみ17を所定方向に回転させると、ネジ部18は角ナット39に螺合し、短絡プラグ15は徐々に本体13の方向に進行する。そして最終的には、ロックプラグカバー27がパネル部47の前面に密着するまで短絡プラグ15は進行し、この状態で、第2プラグ33も第2端子37に嵌合して電気的に接続される。この状態が短絡プラグ15の本体13に対する第2の係合状態である。
【0036】
この状態では、図4の(3)に示されているように、第1コード49は第1プラグ31及び第2プラグ33を介して第2コード51と電気的に接続された状態となる。従って、正常の作動が確認された保護継電器から発せられる信号は、第1コード49、第1プラグ31、第2プラグ33及び第2コード51を介して遮断器に入力され、図9で示したようにトリップコイル69に電磁力を発生させ、遮断器CBを開放動作させる本来の正常状態に復帰する。これによって、トリップロック端子台を用いた保護継電器の点検作業は終了する。
【0037】
図5は、この発明の第2の実施の形態によるトリップロック端子台における本体13及び短絡プラグ15の概略電気回路図である。
短絡プラグ15に関しては、従来の短絡プラグと同様の構造を有し、第1プラグ31と第2プラグ33との長さは同じである。一方、第1コード49が接続される第1端子35と遮断器への第2コード51が接続される第2端子37との間に、LED55及び抵抗57が直列に接続されている。このように第1コード49と第2コード51とは電気的に接続されているが、抵抗57(2KΩ以上)は第1コード49から第2コード51へ遮断器を開放動作させるに足る大電流(1〜20A)は流させず、遮断器の開放動作させる恐れのない微小な電流(50mA以下)のみを流すように機能するものである。
【0038】
このような微小電流が流れた場合、LED55が発光して、使用者に保護継電器の保護リレーの接点が「閉」となっていることを目視させる。しかしこの場合、第2コード51には遮断器を開放動作させるに足る大電流が流れないため、不用意に遮断器が開放動作することはない。従って、使用者は、LED55が消灯した状態を確認した後、短絡プラグ15を本体13に挿入嵌合させて、第1コード49と第2コード51とを第1プラグ31及び第2プラグ33を介して短絡させることによって、点検作業が終了する。
【0039】
この第2の実施の形態においては、保護リレーの接点の状態を本体13に組み込まれたLED55によって確認できるため、先の第1の実施の形態におけるような外部接続端子を短絡プラグ15に設ける必要はない。従って、点検動作をより簡単に行うことができる。
図6は、この発明の第3の実施の形態による本体13と短絡プラグ15との概略構成を示したものであり、図6の(1)は短絡プラグ15を本体13から引き抜いた状態を示し、図6の(2)は短絡プラグ15を本体13に挿入した第1の係合状態を示した図である。
【0040】
この実施の形態においては、ロックプラグカバー27に取り付けられている第1プラグ31及び第2プラグ33の突き出し長さは、従来例と同じく同じ長さであるのに対して、本体13に設置されている第2端子37の長さは第1端子35より短くなっている。このため、第1の係合状態において、ロックつまみ17の先端のネジ部18が角ナット39に当接した状態においては、第1プラグ31と第1端子35とは電気的に接続されているが、第2プラグ33と第2端子37とは嵌合せずに電気的に分離された状態となる。これによって先の第1の実施の形態と同様に、ロックプラグカバー27の外部接続端子たるジャック挿入口20にテストジャック19を接続することによって、第1コード49とテストケーブル21とが電気的に接続され、第1コード49を介して流れた電流の有無が表示窓23を通して確認することができる。
【0041】
図7は、この発明の第4の実施の形態による本体13及び短絡プラグ15の概略構成図であり、図7の(1)は短絡プラグ15を本体13から取り外した状態を示し、図7の(2)は短絡プラグ15を本体13に嵌合させた状態を示した図である。
この実施の形態においては、この短絡プラグ15は点検時においてのみ用いられるものであり、通常状態では、従来の構造の短絡プラグが用いられるものである。テスト用の短絡プラグ15ととしては、第1端子35に電気的に接続される第1プラグ31のみが取付けられており、第2端子37に接続される端子は取付けられていない。そして、短絡プラグ15を本体13に進行させ、ロックつまみ17の回転によってネジ部18を角ナット39に螺合させて、短絡プラグ15と本体13とを完全な嵌合状態とする。そしてロックプラグカバー27に形成されているジャック挿入口20にテストジャック19を嵌合させて、第1コード49とテストケーブル21とを電気的に接続させる。これによって、第1コード49を通して生じた電流の有無を表示窓23を通して確認することができる。この実施の形態においては、ロックプラグカバー27には第1プラグ31のみが取付けられているため、第1端子35と第2端子37とが短絡する恐れは全くなく、点検作業中の安全性がより確実に確保される。
【0042】
図8は、この発明の第5の実施の形態による本体13と短絡プラグ15の第1の係合状態における概略構成図である。
この第1の係合状態においては、先の第1の実施の形態と同様に、第1プラグ31は第1端子35に電気的に接続されているが、第2プラグ33は第2端子37に電気的に分離された状態である。そしてこの実施の形態においては、第1プラグ31と第2プラグ33とをネジ部18の方向に常時弾性的に付勢する第1バネ59及び第2バネ61が本体13に取付けられている。即ち短絡プラグ15を本体13に嵌合させて第1の係合状態としたとき、第1プラグ31及び第2プラグ33は第1バネ59及び第2バネ61の各々に当接する。そして、第1バネ59及び第2バネ61はその弾性力によって、第1プラグ31及び第2プラグ33をネジ部18の周りにぶれさせることなくそれらをガイドする機能を有する。従って、短絡プラグ15は第1の係合状態において、第1の実施の形態によるものに比べてより安定した状態が保持される。
【0043】
この状態からロックつまみ17を回転させることによってネジ部18は角ナット39に螺合して、短絡プラグ15は本体13に進行する。この進行につれて、第1プラグ31及び第2プラグ33は第1バネ59及び第2バネ61の弾性力(付勢力)に抗して本体13内に進行され、最終的に第2の係合状態(図示せず)において、第2プラグ33は第2端子37に嵌合してこれらは電気的に接続される。
【0044】
尚、上記の各実施の形態においては、保護継電器のリレー接点の「閉」状態を発光ダイオードを用いて報知しているが、これに代えてブザー等の他の警報素子等を用いてもよい。
又、上記の実施の形態におけるトリップロック端子台を電力保護制御装置に用いているが、これに限らず点検すべき機器の動作を終了後本来的な回路の接続復帰を行うための端子台として用いることができるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるトリップロック端子台の概略斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態によるトリップロック端子台の分解斜視図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態によるトリップロック端子台を構成する本体と短絡プラグとの係合状態を示した図である。
【図4】図3に示した本体と短絡プラグとの係合状態の各々に対応する概略電気回路図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態によるトリップロック端子台を構成する本体及び短絡プラグの概略電気回路図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態によるトリップロック端子台を構成する本体及び短絡プラグの係合状態を示した図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態によるトリップロック端子台を構成する本体及び短絡プラグの係合状態を示した図である。
【図8】この発明の第5の実施の形態によるトリップロック端子台を構成する本体及び短絡プラグの係合状態を示した図である。
【図9】従来の電力保護制御盤周りの電路構成の概略を示した図である。
【図10】図9に用いられている電力保護制御盤の前面パネルの概略図である。
【図11】従来のトリップロック端子台を構成する本体及び短絡プラグの係合状態を示した図である。
【符号の説明】
12・・・トリップロック端子台 35・・・第1端子
13・・・本体 37・・・第2端子
15・・・短絡プラグ 39・・・角ナット
17・・・ロックつまみ 41・・・プラグ第1挿通穴
18・・・ネジ部 43・・・プラグ第2挿通穴
20・・・ジャック挿入口 45・・・ロックネジ挿通穴
23・・・表示窓 49・・・第1コード
25・・・発光ダイオード 51・・・第2コード
29・・・導通穴 57・・・抵抗
31・・・第1プラグ 59・・・第1バネ
33・・・第2プラグ 61・・・第2バネ
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (7)
- 保護継電器と遮断器との間に設けられ、本体と前記本体に着脱される短絡プラグとから成るトリップロック端子台であって、
前記本体は、
前記保護継電器に接続される第1端子と、
前記遮断器に接続される第2の端子とを備え、
前記短絡プラグは、
前記第1端子と係合できる第1プラグと、
前記第1プラグと一体的に形成され、前記第2の端子と係合できる第2プラグと、
前記第1プラグに接続される外部接続端子とを備え、
前記本体と前記短絡プラグとは、
第1の係合状態においては、前記第1端子及び前記第1プラグのみが係合し、
第2の係合状態においては、前記第1端子及び前記第1プラグ並びに前記第2端子及び前記第2プラグの各々が係合する、トリップロック端子台。 - 前記短絡プラグは、さらに、
前記第1の係合状態において前記第1端子及び前記外部接続端子を介して前記保護継電器から生じた電流を検知する検知手段を備えた、請求項1記載のトリップロック端子台。 - 前記検知手段は、前記第1端子と前記外部接続端子との間に接続された発光ダイオードを含む、請求項2記載のトリップロック端子台。
- 前記第1プラグの長さは前記第2プラグの長さより大きく構成されており、
前記本体及び前記短絡プラグは、前記第1の係合状態から前記第2の係合状態への変化となる前記短絡プラグの前記本体への進行を阻止する阻止手段をさらに備えた、請求項1から請求項3のいずれかに記載のトリップロック端子台。 - 前記阻止手段は、
前記短絡プラグにおいて前記第1プラグ及び前記第2プラグの取付方向に平行でかつ前記第1プラグ及び前記第2プラグの間に設けられたロックつまみを含み、前記ロックつまみの先端にはネジ部が形成され、
更に、前記阻止手段は、
前記本体内に設けられ、前記短絡プラグと前記第1プラグとの係合状態において、前記ロックつまみのネジ部に当接するナットを含む、請求項4記載のトリップロック端子台。 - 前記ロックつまみを回転させることによって、前記ナットは前記ネジ部に螺合し、
前記短絡プラグは、前記本体に向かって進行して前記短絡プラグ及び前記本体は前記第2の係合状態に変化する、請求項5記載のトリップロック端子台。 - 前記本体はさらに、
前記第1の係合状態において、前記第1プラグ及び前記第2プラグの各々を前記ロックつまみの方向に弾性的に付勢する付勢手段を備えた、請求項5又は請求項6記載のトリップロック端子台。
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