JP3972827B2 - 画像入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体の像を入力する画像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のネットワーク化が進み、電子機器間の通信が自由になり、どこからでも様々な情報にアクセスできるようになってきている。それに伴い悪意のある者からの不正アクセスを防止するためにセキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ技術の一つに指紋による個人認証する方法があり、指紋による個人認証を携帯型電子機器に応用する技術が提案されている。指紋認証のためには、指紋画像を入力する画像入力装置を携帯型電子機器に備え付ける必要がある。
【0003】
特許文献1には、指紋画像を入力する画像入力装置について記載されている。この文献に記載された画像入力装置は、軸心回りに回転自在となった円筒状の透明回転ローラと、透明回転ローラの軸心に対して直交した半径方向の光軸を有するとともに透明回転ローラ内に配置された屈折率分布型レンズ(例えば、セルフォックレンズ。セルフォックは日本板硝子株式会社の登録商標)と、透明回転ローラ内において屈折率分布型レンズの光軸上に配置された一次元撮像素子と、屈折率分布型レンズの光軸と回転ローラとが交わる部分に向けて光を発する光源と、を備える。
【0004】
この従来の画像入力装置で指の指紋画像を入力するためには、透明回転ローラの外周面であって屈折率分布型レンズの光軸と交差する部分に指を押し当て、指を接線方向に移動させる。指を接線方向に移動させることによって一次元撮像素子が指を線走査し、一次元撮像素子で得られた像を順次合成することによって指の二次元指紋画像が得られる。以上の画像入力装置では、透明回転ローラ内に屈折率分布型レンズ、一次元撮像素子及び光源が配置されているため、画像入力装置をコンパクトにすることができるという利点がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−133402号公報(第7頁〜第8頁、第15図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、画像入力装置を携帯型電子機器に備え付けるにあたって、画像入力装置を更にコンパクトにしたいという要望がある。画像入力装置をコンパクト化するために透明回転ローラを小型化すると、透明回転ローラ内のスペースが小さくなり、屈折率分布型レンズ、一次元撮像素子及び光源の全てを配置するためのスペースが極端に小さくなる。特に、光源は屈折率分布型レンズの光軸を避けて配置する必要があるが、屈折率分布型レンズの光軸が透明回転ローラの半径方向とされて、屈折率分布型レンズの光軸が透明回転ローラ内のスペースを等分しているため、光源は透明回転ローラ内の全体のスペースの更に半分のスペースにしか配置することができない。従って、透明回転ローラを小型化すると、光源を透明回転ローラ内に配置することが困難となる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、透明回転ローラ内に光源の配置位置を確保しつつ、透明回転ローラの径を小さくすることのできる画像入力装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明である画像入力装置は、軸心回りに回転自在に支持され、被写体が外周面に接して接線方向に移動することによって回転する円筒と、前記円筒の軸心と平行となって前記円筒内に配置された撮像デバイスと、前記円筒内に配置されるとともに、前記被写体と前記円筒の外周面とが接した部分における像を前記撮像デバイスに結像する撮像光学系と、を備え、前記撮像光学系は、入射面及び出射面を有したプリズムと、前記プリズムの出射面に対向し、前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分から前記円筒の軸心までを結ぶ半径の線からずれ且つその半径の線に平行な光軸を有したレンズと、から構成され、前記プリズムは前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分からの入射光を前記入射面で入射し、前記入射光に対して偏角した出射光を前記出射面から出射し、前記出射面の出射光の光路が前記レンズの光軸と一致することを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明では、レンズの光軸とプリズムの出射面からの出射光の光路が一致しているため、被写体と円筒の外周面とが接した部分の像が撮像デバイスに結像される。レンズの光軸が円筒の半径の線に対して平行であり、その半径の線からずれているから、レンズの光軸は円筒の軸心を通らず、円筒内のスペースを等分していない。そのため、円筒内のスペースは、レンズの光軸によって狭い部分と広い部分に分けられるから、その広い部分に光源を配置すれば、円筒内に光源の配置スペースを確保しつつ、円筒の径を小さくすることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像入力装置において、前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分に向けて光を発する光源を前記円筒内に備え、前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分及び前記円筒の軸心を通る直径の線によって等分された前記円筒内の二つの領域のうち一方に前記レンズが配置され、他方に前記光源が配置されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明では、円筒の直径の線によって等分された円筒内の二つの領域のうち一方にレンズが配置され、他方に光源が配置されているため、レンズの光軸が円筒の直径に一致している場合と比較しても光源の配置スペースを大きくとることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0017】
〔第一の実施の形態〕
図1は、本発明が適用された画像入力装置1の断面図であり、図2は、画像入力装置1の斜視図である。
【0018】
この画像入力装置1の筐体2には窓2aが形成されている。筐体2内には、ガラス、アクリル、ポリカーボネイトといった透明な材料で形成された回転ローラ3が収められている。この回転ローラ3は略円筒状を呈しており、回転ローラ3の内側は中空となっている。また、回転ローラ3はその軸心回りに回転自在となって筐体2に支持されており、回転ローラ3の外周面の一部は、窓2aで露出し、その窓2aから筐体2の外へ僅かに突出している。なお、図1は、回転ローラ3の軸心に対して直交する面で破断した断面図であり、以下では回転ローラ3の軸心が延在した方向を左右方向として説明する。
【0019】
回転ローラ3の外周面が回転ローラ3の内周面と同軸となっており、外周面及び内周面が滑らかとなっている。なお、回転ローラ3の外周面に非常に小さい凹凸(シボ)を形成し、回転ローラ3の外周面にて光を拡散するようにしても良い。
【0020】
図2に示すように、回転ローラ3の長手方向の一方の端部には、回転ローラ3と同軸となる平歯車4が固定されている。この平歯車4には、ピニオン5が噛み合っており、このピニオン5には、ロータリーエンコーダ6が設けられている。このロータリーエンコーダ6は、ピニオン5及び平歯車4を通じて、回転ローラ3が所定角度回転する毎に同期信号を発生させて出力するものである。
【0021】
図1に示すように、回転ローラ3内の中空には支持部材7、屈折率分布型レンズアレイ8、固体撮像デバイス9及び照明光源10が配置されており、支持部材7が筐体2に固定されており、回転ローラ3が回転しても支持部材7が回転しないように支持されている。支持部材7には、光路孔7aが回転ローラ3の半径方向から外れるようにして貫通しており、この光路孔7aは左右方向に長尺となって形成されている。光路孔7aには、屈折率分布型レンズアレイ8が嵌め込まれており、これにより屈折率分布型レンズアレイ8が支持部材7に固定されている。
【0022】
屈折率分布型レンズアレイ8は、複数の屈折率分布型レンズ8aを有し、屈折率分布型レンズ8aは円柱状のロッドレンズである。屈折率分布型レンズ8aは、その中心軸から周面にかけて放物線状の屈折率分布を有し、中心軸において屈折率が最も高く、周面において屈折率が最も低い。従って屈折率分布型レンズ8aは球面レンズと光学的にほぼ等価な性質を持っており、全ての屈折率分布型レンズ8aは互いに光学的に等価な性質を有している。このような複数の屈折率分布型レンズ8aが互いに平行となって左右方向に列を成すように配列されているが、複数の屈折率分布型レンズ8aからなる左右方向の列が一列であっても良いし、複数列であっても良い。そして、これら複数の屈折率分布型レンズ8aは、二つのプレート8bによって挟持されている。
【0023】
屈折率分布型レンズ8aの中心軸、つまり屈折率分布型レンズアレイ8の光軸(光路)8cが回転ローラ3の外周面に交わる部分は、筐体2の窓2aに露出している。また、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cは、回転ローラ3の半径から外れており、回転ローラ3の軸心を避けている。つまり、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cは、回転ローラ3の内周面及び外周面に直交せず、回転ローラ3の外周面と屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cとが交わる部分から回転ローラ3の軸心を通る半径の線に対して斜交いに交わる。
【0024】
被験者が指20を窓2aに位置させた場合、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸と回転ローラ3の外周面とが交わった部分において指20が回転ローラ3の外周面に接する。そして、この屈折率分布型レンズアレイ8は、回転ローラ3の外周面に接した指20に合焦しており、複数の屈折率分布型レンズ8a全体で指20と回転ローラ3の外周面とが接した部分の連続した像を後述する固体撮像デバイス9に正立等倍に結像するものである。つまり、屈折率分布型レンズアレイ8は、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸と回転ローラ3の外周面とが交差した部分に当接した指20の像を固体撮像デバイス9に結像するものである。
【0025】
屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8c上には、固体撮像デバイス9が屈折率分布型レンズアレイ8の下面に対向するように配置されている。この固体撮像デバイス9は基板11上に実装されており、固体撮像デバイス9が光路孔7a内に位置するように基板11が支持部材7に固定されている。
【0026】
固体撮像デバイス9は、CCD型固体撮像デバイス、CMOS型固体撮像デバイス等であり、入射した光の強度(又は光量)を電気信号に変換する画素としての光電変換素子(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)が左右方向に複数配列された構造となっている。この固体撮像デバイス9において、複数の光電変換素子が左右方向に並んだ列は、一列であっても良いし、二列、三列又はそれ以上であっても良いが、列の数は、一つの列に含まれる光電変換素子の数より少ない。つまり、この固体撮像デバイス9は左右方向に長尺な一次元固体撮像デバイスであって、屈折率分布型レンズアレイ8によって結像された一次元像を取得するものである。この固体撮像デバイス9の受光面は、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cに対して直交している。
【0027】
照明光源10は、回転ローラ3の軸心に沿って支持部材7の後ろの側面に固定されており、回転ローラ3の軸心に沿った線状の光源とされている。また、この照明光源10は、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cを避けて配置されている。この照明光源10は、LED、有機EL、無機EL、冷陰極管及び蛍光管等といった自発光素子等から構成されており、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cと回転ローラ3の外周面の交差する部分に向けて回転ローラ3の内周面に対して斜めに光を照射するものである。照明光源10の光軸10aと回転ローラ3の外周面とが交差する部分及び回転ローラ3の軸心を通った半径の線に対する照明光源10の光軸10aの角度は、その半径の線に対する屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cの角度と異なる。
【0028】
照明光源10及び屈折率分布型レンズアレイ8は、回転ローラ3内において次のような領域に配置されている。つまり、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸と回転ローラ3の外周面とが接する部分及び回転ローラ3の軸心を通る直径の線によって回転ローラ3内のスペースは二等分される。その二等分されたスペースのうち一方に屈折率分布型レンズアレイ8が配置され、他方に照明光源10が配置されている。
【0029】
次に、画像入力装置1の回路構成について図3を用いて説明する。
図3に示すように、ロータリーエンコーダ6は、回転ローラ3が所定角度回転する毎に同期信号をドライバ回路12、信号処理回路13、A/D変換回路14及び合成バッファ15へ出力するようになっている。ドライバ回路12、信号処理回路13、A/D変換回路14及び合成バッファ15は、同期信号に同期して動作するようになっている。
【0030】
ドライバ回路12は、ロータリーエンコーダ6から入力した同期信号に従って固体撮像デバイス9を駆動するようになっている。固体撮像デバイス9は、ドライバ回路12によって駆動されることによって、受光した光量(又は光強度)を電気信号に変換することで一次元画像を電気信号として取得し、電気信号を信号処理回路13へ出力するようになっている。信号処理回路13は、固体撮像デバイス9から入力した電気信号に増幅等の処理を行ってA/D変換回路14に出力するようになっている。A/D変換回路14は、ロータリーエンコーダ6からの同期信号に従って電気信号をA/D変換し、一次元画像データを合成バッファ15に出力するようになっている。合成バッファ15には一次元画像データが同期信号に従ってA/D変換回路14から順次格納され、合成バッファ15にて一次元画像データが順次合成されていくことによって、二次元画像データが生成されるようになっている。合成バッファ15で生成された二次元画像データはコンピュータ(図示せず)に出力されるようになっている。コンピュータに入力された二次元画像データは、コンピュータの処理の用に供されるようになっている。
【0031】
次に、画像入力装置1の使用方法及び画像入力装置1の動作について説明する。
被験者が、筐体2の窓2a内において回転ローラ3の外周面に指20を押し当てる。特に、指20の先を回転ローラ3の外周面の接線方向に指向した状態で、指20を回転ローラ3の外周面に当接させるのが望ましい。
【0032】
被験者が指20を回転ローラ3の外周面に押し当てると、照明光源10が点灯し、照明光源10の光が回転ローラ3を通じて指20に入射し、指20が回転ローラの外周面に当接した部分において照射される。
【0033】
そして、被験者が指20を回転ローラ3の外周面に押し付けた状態で指20を回転ローラ3の接線方向、つまり前方又は後方に移動させると、回転ローラ3が回転する。指20の移動に伴って、指20が固体撮像デバイス9の上方を前方又は後方に向かって通過し、指20と回転ローラ3の当接部分が移り変わる。この時、ロータリーエンコーダ6が、回転ローラ3が所定角度回転する毎に同期信号を発生させて、ドライバ回路12、信号処理回路13、A/D変換回路14及び合成バッファ15に出力する。これによって、指20は、固体撮像デバイス9によって線走査される。
【0034】
ここで、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸と回転ローラ3の外周面が交差する部分、つまり回転ローラ3と指20とが当接した部分においては、指20の凸部(指紋の隆線)が回転ローラ3の外周面に密接し、指20の凹部(指紋の溝線)が回転ローラ3の外周面から離れている。従って、照明光源10から発して回転ローラ3の外周面から出射した光のうち指20の凸部に入射する光は、高強度で屈折率分布型レンズアレイ8を通じて固体撮像デバイス9に入射する。一方、照明光源10から発して回転ローラ3の外周面から出射した光のうち指20の凹部に入射する光は、指20の表皮と回転ローラ3の外周面との間で反射を繰り返したり乱反射したりするため、指20の凹部で反射した反射光は低強度で屈折率分布型レンズアレイ8を通じて固体撮像デバイス9に入射する。
【0035】
以上のように、指20の凹凸で定義された像、つまり、指20の凸部が明るく指20の凹部が暗い像が、屈折率分布型レンズアレイ8によって固体撮像デバイス9に結像される。
【0036】
そして、固体撮像デバイス9は、ドライバ回路12によって駆動されると、同期信号のタイミングで指20の凹凸で定義された像を撮像して指紋の一次元画像を取得する。そして、固体撮像デバイス9が、一次元画像を電気信号として取得するごとに信号処理回路13に出力し、信号処理回路13で処理された電気信号がA/D変換回路14に出力される。そして、A/D変換回路14は、一次元画像を電気信号として入力し、電気信号をA/D変換して指紋の一次元画像データとして合成バッファ15に出力する。以上のようにして、指紋の一次元画像データが合成バッファ15に順次蓄積されて合成されていくと、合成バッファ15で指紋の二次元画像データが生成される。指紋の二次元画像データは、合成バッファ15からコンピュータに出力される。
【0037】
また、紙といった滑らかな被写体の表面に表れた模様(文字、数字、絵、図形等を含む意味である。)もこの画像入力装置1で二次元画像として入力することができる。この場合、被写体が回転ローラ3の外周面に密接するため、照明光源10から被写体に入射して反射した反射光の強度は、被写体の表面に表れた模様に応じている。従って、被写体を回転ローラ3の外周面に接した状態で接線方向に移動させることによって被写体が固体撮像デバイス9によって線走査されて、被写体の表面に表れた模様が固体撮像デバイス9によって一次元画像として取得される。そして、被写体の模様の一次元画像データが順次合成されていくと、合成バッファ15で模様の二次元画像データが生成される。
【0038】
以上のような画像入力装置1は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パーソナルコンピュータといった携帯型電子機器に設けるのに適しているが、その他の電子機器に設けられていても良い。電子機器においては画像入力装置1で取得した二次元画像データがコンピュータの処理に用いられるが、例えば、コンピュータは、予め登録された登録者の登録指紋画像データと画像入力装置1で取得された二次元画像データを比較する処理と、比較した結果二次元画像データが登録指紋画像データと一致するか否かを判定する処理と、二次元画像データが登録指紋画像データと一致する場合には被験者を登録者として認識する処理と、を行う。画像入力装置1が電子機器に設けられる場合には、画像入力装置1の筐体が電子機器の筐体と一体であっても良い。
【0039】
以上のように、本実施の形態では、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cが回転ローラ3の軸心を避けているため、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cが回転ローラ3内のスペースを等分していない。回転ローラ3内のスペースは屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cによって広い部分と狭い部分に分けられ、照明光源10がその広い部分に配置されている。従って、回転ローラ3の径を小さくしたものとしても、回転ローラ3内に照明光源10を配置することができる。
【0040】
〔第二の実施の形態〕
次に、図4を参照して、上記画像入力装置1とは別の画像入力装置31について説明する。画像入力装置31については、画像入力装置1と異なる部分について主に説明する。
【0041】
図1に示す画像入力装置1と図4に示す画像入力装置31との間で異なる点は、画像入力装置1では撮像光学系が屈折率分布型レンズアレイ8から構成されているのに対して、画像入力装置31では撮像光学系が屈折率分布型レンズアレイ8及びプリズム32から構成されている。
【0042】
プリズム32は、回転ローラ3の軸心方向に長尺な三角柱状を呈しており、長手方向に直交する面で破断した断面形状が直角三角形である直角プリズムである。直角な稜角に対向するプリズム32の斜面は、照明光源10の光軸10aと回転ローラ3の外周面とが交差する部分(つまり、指20と回転ローラ3の外周面が当接する部分)からの入射光を入射する入射面32aとなっている。直角の稜角を挟む二つの面のうちの一方の面は、入射面32aからの入射光を出射光として出射する出射面32bとなっている。このプリズム32によって入射光の光路に対して出射光の光路が偏角を成している。
【0043】
プリズム32の出射面32bは、屈折率分布型レンズアレイ8の入射面に対向しており、プリズム32の出射面32bにおける出射光の光路が、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cに一致している。屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cは、照明光源10の光軸10aと回転ローラ3の外周面とが交差する部分を通った半径方向の線に対して平行である。但し、屈折率分布型レンズアレイ8の光軸8cは、回転ローラ3のその半径の線から外れており、回転ローラ3の軸心を避けている。
【0044】
プリズム32及び屈折率分布型レンズアレイ8から構成された撮像光学系の光路も、回転ローラ3の外周面に直交せず、回転ローラ3の外周面と撮像光学系の光路が交わる部分における外周面の法線に対して斜交いに交わる。そして、撮像光学系の光路は、プリズム32の入射面32a及び出射面32bの屈折によって偏角が生じ、屈折率分布型レンズアレイ8を通じて固体撮像デバイス9の受光面に対して直交する。
【0045】
また、照明光源10は、撮像光学系の光路を避けて配置されている。詳細に説明すると、指20と回転ローラ3の外周面とが接する部分及び回転ローラ3の軸心を通る直径の線によって回転ローラ3内のスペースは二等分され、その二等分されたスペースのうち一方に屈折率分布型レンズアレイ8が配置され、他方に照明光源10が配置されている。
【0046】
なお、画像入力装置31の筐体2、回転ローラ3、屈折率分布型レンズアレイ8、固体撮像デバイス9等は、撮像光学系の光路を除いては、上記画像入力装置1と同様である。
【0047】
この画像入力装置31においても、屈折率分布型レンズアレイ8及びプリズム32から構成される撮像光学系の光路は、プリズム32によって偏角が生じているので、回転ローラ3の軸心を避けている。従って、撮像光学系の光路は回転ローラ3内のスペースを広い部分と狭い部分に分け、照明光源10がその広い部分に配置されている。従って、回転ローラ3の径を小さくしたものとしても、回転ローラ3内に照明光源10を配置することができる。
【0048】
以上の説明では屈折率分布型レンズアレイ8の入射面と回転ローラ3の内周面との間にプリズム32を配置し、プリズム32の屈折によって撮像光学系の光路に偏角を生じることによって、撮像光学系の光路が回転ローラ3の半径から外れている。しかし、ミラーの反射面、プリズムの全反射面を利用して、撮像光学系の光路に反射を生じることによって、撮像光学系の光路が回転ローラ3の半径から外れるようにしても良い。即ち、照明光源10の光軸10aと回転ローラ3の外周面とが交差する部分からの入射光を反射面又は全反射面で反射させ、反射光の光路が屈折率分布型レンズアレイ8の光軸に一致するようにする。また、屈折率分布型レンズアレイ8の入射面と回転ローラ3との間に、ホログラムを用いて光を回折する光学素子を設けることによって、撮像光学系の光路が回転ローラ3の軸心を避けて回転ローラ3の半径から外れるようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズの光軸とプリズムの出射面からの出射光の光路が一致しているため、被写体と円筒の外周面とが接した部分の像が撮像デバイスに結像される。レンズの光軸が円筒の半径の線に対して平行であり、その半径の線からずれているから、レンズの光軸は円筒の軸心を通らず、円筒内のスペースを等分していない。そのため、円筒内のスペースは、撮像光学系の光路によって狭い部分と広い部分に分けられるから、その広い部分に光源を配置すれば、円筒内に光源の配置スペースを確保しつつ、円筒の径を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された画像入力装置を示した断面図である。
【図2】図1に示された画像入力装置を示した斜視図である。
【図3】上記画像入力装置の回路構成を示したブロック図である。
【図4】上記画像入力装置とは別の画像入力装置を示した断面図である。
【符号の説明】
1、31 画像入力装置
3 回転ローラ(円筒)
8 屈折率分布型レンズアレイ(撮像光学系、レンズ)
9 固体撮像デバイス
32 プリズム(撮像光学系)
Claims (2)
- 軸心回りに回転自在に支持され、被写体が外周面に接して接線方向に移動することによって回転する円筒と、
前記円筒の軸心と平行となって前記円筒内に配置された撮像デバイスと、
前記円筒内に配置されるとともに、前記被写体と前記円筒の外周面とが接した部分における像を前記撮像デバイスに結像する撮像光学系と、を備え、
前記撮像光学系は、入射面及び出射面を有したプリズムと、前記プリズムの出射面に対向し、前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分から前記円筒の軸心までを結ぶ半径の線からずれ且つその半径の線に平行な光軸を有したレンズと、から構成され、前記プリズムは前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分からの入射光を前記入射面で入射し、前記入射光に対して偏角した出射光を前記出射面から出射し、前記出射面の出射光の光路が前記レンズの光軸と一致することを特徴とする画像入力装置。 - 前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分に向けて光を発する光源を前記円筒内に備え、
前記被写体と前記円筒の外周面とが接する部分及び前記円筒の軸心を通る直径の線によって等分された前記円筒内の二つの領域のうち一方に前記レンズが配置され、他方に前記光源が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
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